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6.Hpvワクチンの詳細について(効果や副反応、接種における注意事項、接種後の相談窓口、健康被害に対する救済制度など)
効果
Hpvワクチンは、子宮頸がんをおこしやすいHpv16型と18型の感染を防ぐことができます。そのことにより、子宮頸がんの原因の50~70%を防ぎます。
Hpvは一度でも性的接触の経験があれば誰でも感染する可能性があることから、Hpvワクチンを接種する場合は、性交渉開始前に接種することが推奨されています。
予防接種の有無にかかわらず、子宮がん検診が必要です
ワクチンを接種されていない方はもちろん、ワクチンを接種された方も、20歳を過ぎれば子宮がん検診を定期的に受けることが必要です。
- Hpvワクチンは、子宮がんのすべてに予防効果があるものではありません。
- 接種の時点ですでに感染しているHpvを排除したり、すでに発症している子宮がんを治療することはできません。
宇陀市でも子宮頸がん検診を実施しています。ご希望の方は中央保健センターまでご連絡ください。
→令和4年度宇陀市の子宮頸がん検診について (PDFファイル:999KB)
副反応(予防接種後に見られる副作用)等について
Hpvワクチン接種後には、多くの方に、接種部位の痛みや腫れ、赤みなどが起こることがあります。
まれですが、重い症状(重いアレルギー症状、神経系の症状)が起こることがあります。
接種後に起こるかもしれない主な副反応
発生頻度 | ワクチン:サーバリックスⓇ | ワクチン:ガーダシルⓇ |
---|---|---|
50%以上 | 疼痛・発赤・腫脹、疲労感 | 疼痛 |
10~50%未満 | 掻痒、腹痛、筋痛・関節痛、頭痛など | 腫脹、紅斑 |
1~10%未満 | じんましん、めまい、発熱など |
掻痒・出血・不快感、頭痛、発熱 |
1%未満 | 注射部位の知覚異常、感覚鈍麻、全身の脱力 | 硬結、四肢痛、筋骨格硬直、腹痛・下痢 |
頻度不明 | 四肢痛、失神、リンパ節症など | 疲労・倦怠感、失神、筋痛・関節痛、嘔吐など |
接種後にまれに起こるかもしれない重い副反応
報告頻度※ | 病気の名前 | 主な症状 |
---|---|---|
約96万接種に1回 | アナフィラキシー | 呼吸困難、じんましんなどを症状とする重いアレルギー |
約430万接種に1回 | ギラン・バレー症候群 | 両手・足の力の入りにくさなどを症状とする末梢神経の病気 |
約430万接種に1回 | 急性散在性脳脊髄炎(Adem) |
頭痛、嘔吐、意識の低下などを症状とする脳などの神経の病気 |
約860万接種に1回 | 複合性局所疼痛症候群(Crps) | 外傷をきっかけとして慢性の痛みを生ずる原因不明の病気 |
※2013年3月までに厚生労働省が把握した報告のうちワクチンとの関係が否定できないとされた報告頻度
接種における注意事項
予防接種の検討に当たって
厚生労働省作成のリーフレット等を参考に、Hpvワクチンの効果と接種による副反応のリスクを十分に理解し、必要に応じて医師とよく相談していただき、接種の有無を判断してください。
予防接種を受けることが出来ない場合
- 明らかな発熱(通常は37.5℃を超える場合)がある方
- 重い急性疾患にかかっている方
- 子宮頸がん予防ワクチンの成分によって、アナフィラキシー様症状ほかの過敏症をおこした方
- その他、医師が予防接種を受けない方が良いと判断された方
予防接種について特に慎重な判断を必要とし、医師との相談が必要な場合
次のいずれかに該当する方は、特に、健康状態や体質などを担当の医師にしっかり伝え、予防接種の必要性、リスク、効果について十分な説明を受け、よく理解した上で接種を受けてください。
- 血小板が減少している、出血した際に止まりにくいなどの症状のある方
- 心臓血管系疾患、腎臓疾患、肝臓疾患、血液疾患、発育障害などの基礎疾患のある方
- 予防接種で接種後2日以内に発熱のみられた方
- 過去にけいれんの既往のある方
- 妊娠又は妊娠している可能性のある方
- ワクチンを接種した後や、けがの後等に原因不明の痛みが続いたことがある方
接種時の注意点
- 筋肉注射で、うでなどに接種します。(痛みが強いと感じる方もいます。)
- 注射針を刺した直後から、強い痛みやしびれを感じた場合はすぐに医師にお伝えください。
- 痛みや緊張等によって接種直後に一時的に失神や立ちくらみ等が生じることがありますので、接種後30分程度は安静にしてください。
- 接種を受けた日は、はげしい運動は控えましょう。
- 接種後に体調の変化が現れたら、まずは接種を行った医療機関などの医師にご相談ください。
- ワクチンを合計3回接種しますが、1回目、2回目に気になる症状が現れた場合は、2回目以降の接種をやめることが出来ます。
出典:厚生労働省Hpvワクチンに関するQ&A
Hpvワクチン接種後の相談窓口について
ワクチン接種後に気になる症状が生じた場合
まずは接種を行った医師又はかかりつけの医師にご相談ください。
なお、上記の医療機関受診が難しい場合やより専門的に診てもらう必要がある場合には、奈良県が指定する協力医療機関(奈良県立医科大学附属病院)を受診することができます。
協力医療機関の受診については、接種を受けた医師又はかかりつけの医師にご相談ください
Hpvワクチン接種後に症状が生じた方に対する相談窓口について(奈良県)<外部リンク>
健康被害に対する救済制度について
予防接種は、極めてまれですが、接種を受けた方に重い健康被害を生じる場合があります。
Hpvワクチンに限らず、すべてのワクチンについて、ワクチン接種によって、医療機関での治療が必要になったり、生活に支障が出るような障害が残るなどの健康被害が生じた場合は、法律に基づく救済(医療費・障害年金等の給付)が受けられます。
厚生労働省健康局結核感染症課の予防接種健康被害救済制度についてのページ<外部リンク>
全般的なHpvワクチンに関する電話相談窓口について
厚生労働省相談窓口
厚生労働省では、「感染症・予防接種相談窓口」を開催しています。
下記窓口相談では、Hpvワクチンを含む予防接種、インフルエンザ、性感染症、その他感染症全般について、相談にお応えします。
【感染症・予防接種相談窓口】
電話050-3818-2242
受付時間平日午前9時~午後5時(ただし、土曜日、日曜日、祝日、年始年末を除く)
この相談窓口は、厚生労働省が業務委託している外部の民間業者によって運営されています。