本文
日程 |
内容 |
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日程第1 |
一般質問 |
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児童・生徒に対する防災教育について | ||
宇陀市まちづくり計画について | ||
宇陀市における開発等の規制にかかる今後の見直しについて | ||
自主防災組織の育成の推進を |
議員番号 | 氏名 | 議員番号 | 氏名 |
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1番 | 勝井太郎 | 2番 | 高見省次 |
3番 | 堀田米造 | 4番 | 井谷憲司 |
5番 | 上田徳 | 7番 | 峠谷安寛 |
8番 | 大澤正昭 | 9番 | 井戸本進 |
10番 | 中山一夫 | 11番 | 多田與四朗 |
12番 | 山本繁博 | 14番 | 山本新悟 |
15番 | 高橋重明 | 16番 | 小林一三 |
8番、山本良治
役職 | 氏名 | 役職 | 氏名 |
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市長 |
竹内幹郎 |
副市長 | 前野孝久 |
教育長 | 喜多俊幸 | ||
総務部長 | 菊岡千秋 | 企画財政部長 | 井上裕博 |
市民環境部長 | 大西茂 | 健康福祉部長 | 覚地秀和 |
農林商工部長 | 仲尾博和 | 建設部長 | 吉岡博文 |
教育委員会事務局長 | 出口裕弘 | 水道局長 | 藤本隆志 |
市立病院事務局長 | 竹内均 | 会計管理者心得 | 栗野肇 |
介護老人保健施設さんとぴあ榛原事務長 | 笹次悟郎 | 文化スポーツ振興団事務局長心得 | 中西靖記 |
大宇陀地域事務所長 | 南勉 | 菟田野地域事務所長 | 徳田準一 |
室生地域事務所長 | 松岡保彦 | 市民環境部環境対策課長 | 堂芝一成 |
農林商工部農林課長 | 森井清秀 |
午前10時00分
議長(中山一夫君)
おはようございます。
議員並びに理事者の皆様方には、御多忙のところ御参集いただきまして、ありがとうございます。
議員に連絡いたします。
本日より、理事者側の要求により議場に各地域事務所長が入りますので、御了承願います。
午前10時00分開会
議長(中山一夫君)
ただいまの出席議員は14名であります。
6番、山本良治議員の病気療養のための欠席届が出ております。これを受理いたしております。
定足数に達しております。ただいまから、平成23年第3回宇陀市議会定例会を再開いたします。
これより日程に入ります。
本日の議事日程はお手元に配付のとおりでありますので、朗読を省略いたします。
議長(中山一夫君)
日程第1、一般質問を行います。
質問は、1人30分以内とし、質問回数は30分以内であれば制限なしといたします。
なお、1回目の質問は演壇において、通告されたすべての質問を提起いただき、2回目以降の質問は自席にて行ってください。
質問者並びに質問事項は、一般質問表のとおりです。
一般質問については、発言通告書の受付順により、順次質問を許可いたします。
なお、同種の質問については当該議員と調整いたしましたが、理事者の答弁が先と重複する場合は、議長において答弁を割愛させていただく場合がございますので、御了承おきお願いいたします。
また、一般質問される議員におかれましては、通告内容から逸脱されることのないよう発言くださいますようお願いいたします。
質問者も答弁者も要点を簡潔にまとめていただき、スムーズに運営できますようお願いいたします。
それでは、順次質問を許可いたします。
初めに、11番、多田與四朗議員の質問番号1番「児童・生徒に対する防災教育について」の質問をお受けいたします。
11番、多田與四朗議員。
11番(多田與四朗君)
皆さんおはようございます。ただいま議長の発言許可を得ましたので、9月定例会第1番の一般質問をこれから行わせていただきます。
今回のテーマは、お示しのとおりでございます。昨年の9月定例会の一般質問で第1番目に登壇された議席9番、井戸本議員が防災教育についてというテーマで質問をされましたが、今回の私のテーマとくしくも同種の内容でございます。
ところで、昨年の9月の質問要旨は、東海・東南海・南海地震、三つの地震が連動して起こるであろう可能性と、それに対しての学校教育現場での新学習指導要領の防災教育の強化に基づく市内幼稚園、小学校、中学校の防災に向けた具体的な取り組みについての質問でありました。そのとき丸1年前の教育長の答弁が私の手元にございます。
それはさておき、その半年後のことし3月11日の午後、あの未曾有の巨大地震、大津波が岩手、宮城、福島3県を中心に、東北・関東地方にまで及ぶ7県約190の市町村を巻き込んで発生したのでございます。この三陸沖を震源とする巨大地震は、地質学調査によりますと、過去6000年に6回のサイクルで巨大地震を巨大津波を引き起こしていたそうであります。1000年に一度という巨大地震、そして大津波だったのでございます。そして、いまだ収束に至らぬ原発の放射能汚染という問題が被災地、被災民の行く手を阻んでいるのであります。
また、先日は台風12号による甚大な被害が地元奈良県を含む紀伊半島南部に大変痛ましいつめ跡を残しました。この相次ぐ自然災害の猛威によって、大自然の営みがつくり出した美しい東北の風光なリアス式海岸の造形芸術や紀伊半島の緑豊かで荘厳な景観は、一転この世の地獄絵図と化したのでございます。
今世紀に入って地球温暖化や異常気象を初め、地球上の至るところで年々激しく荒れ狂ったように自然災害の猛威が発生し、とうとい人命や貴重な財産が損なわれています。地震、津波、竜巻、火山の噴火、土石流、熱波、ハリケーン、タイフーン、砂あらし、黄砂、干ばつなどなどと、数え上げれば切りがございません。いつ何がどこに起こっても不思議ではないのです。Ipccの報告書のように、常に危険にさらされている現代社会に私たちは生かされていると言っても過言ではないのであります。
ところで、そんな現代社会の社会環境の中で、暮らしの安心と安全が守られ、貧しくとも平穏無事な日々を家族やかたいきずなに結ばれたえにしある方々と明るく楽しく笑顔で送れることができたなら、もうこれ以上の幸せはほかにはないものと、私は国内外の自然災害の報道に接するたびにしみじみと思っているところであります。生死の極限状況を乗り越えたとき、命以外に何も欲しいものはないのです。
さて、そこでこれらの近い将来に想定される自然災害に対して、子どもたちのとうとい命を守る学校教育の現場では一体どのような防災教育、対策と対応が日ごろよりなされているのかをお尋ねしたいと思います。
まず第1点は、震災前までの市教育委員会の教育現場への御指示はどのようなものであったのでしょうか。その御方針と具体的な学校現場での取り組みについて、幼稚園、小学校、中学校別に内容のあらましをお示しいただきたいと思います。
次に第2点は、今回の3.11、3月11日、東日本を中心とする大震災のあの教訓を宇陀市教育委員会としてどのように受けとめておられるのでしょう。また、3.11前の御方針と具体的な学校現場での取り組みについて見直しを検討されておられるのでしょうか。
そして最後に第3点は、これからの御方針と具体的な学校現場での取り組みについてお尋ねをしたいと思います。
以上で、壇上からの第1回目の質問とさせていただきます。御答弁のほうよろしくお願い申し上げます。ありがとうございました。
議長(中山一夫君)
出口教育委員会事務局長。
教育委員会事務局長(出口裕弘君)
教育委員会事務局の出口でございます。よろしくお願いいたします。
それでは、多田議員さんの御質問をお受けさせていただきます。
まず最初に、大震災以前の危機管理の防災教育の実態について申し上げます。
防災教育は、災害時における危険を認識し、日常的な備えを行うとともに、状況に応じて的確な判断のもと、子どもたちがみずからの安全を確保するために行動ができるようにすることや、災害発生時及び災害後に進んで他の人々や集団に地域の安全に役に立つようなことができることを教えております。
保育所、幼稚園、小・中学校における防災教育は学校指導要領に沿って行っております。
幼稚園では、日ごろからさまざまな場面で安全な行動に結びつくように、自然に身につくように繰り返し教えたりしております。危険なところは優しく繰り返して教えております。災害時には教員や保護者の指示に従い行動ができるように、無理なく理解できるように教えています。また、火災など危険な状況を発見したときには、近くの大人に伝えることができるように教えています。また、防災や不審者にかかわる訓練におきましては、毎月1回行っております。
小学校の低学年1・2年では、災害が発生したときに教員や保護者など近くの大人の指示に従って適切な行動がとれるように指導しております。中学年の3・4年では、社会科において、防災を考えたまちづくりや災害のいろいろな危険について学び、みずから安全な行動ができるように指導しています。高学年の5・6年におきましては、理科では台風の気象に関する風向等の危機などの知識を得たり、社会科では日常生活のさまざまな場面で発生する災害の危険を理解するとともに、自分だけが安全でなく、他の人々の安全にも気配りができるように学ばせております。保健体育では、災害時に必要な非常用備品を教えています。
また、中学校では小学校で学んだことをさらに深めております。保健体育では応急処置の技能を身につけたり、防災への日常の備えや的確な避難行動ができるように教え、社会科においては学校地域の防災や災害時のボランティア活動の大切さや地域コミュニティの役割について理解を深めるように教えております。また、各科ではなく教育活動全般に通じて安全な指導に関して教えています。
次の質問でございます。大災害の教訓をどう受けとめられて、どのように見直されたかという質問についてでございます。
各学校におきましては、防災マニュアルによって児童・生徒を対象とした避難訓練あるいは防災訓練を毎年計画を立てて実施しております。大災害の教訓を実践に生かすために、本年度は学校訪問時に想定外の事例も含めた防災マニュアルの見直しを依頼し、あらゆる場面での対応を考えるように指示しております。また、園・学校行事の実施場所についても再検討を依頼し、安全を図るように指示しております。
教職員がこの6月には、教育センターの研修講座の南宇陀広域消防署から講師を招いて東北大震災の状況など具体的な防災についての研修を受講しております。
最後に、大震災以後の更新についてというところにお答えさせていただきます。
地域ぐるみの運動会の開催、地域行事への子どもの参加などを通して、日ごろから開かれた学校づくりに努め、学校が避難所になった場合には円滑に対応できるように考慮をしております。
昨年2学期には、各保育所、幼稚園、小・中学校に希望する保護者及び全教職員に携帯電話へのメール配信システムを立ち上げ、本年度1学期には試行し、7月から運用を開始しております。9月1日現在で保護者の加入割合は8割以上になっております。これにより、学校、保護者間の連絡はよりスムーズとなり、迅速に正確に情報が伝わるようになっております。今回のこの12号の台風の連絡には大変役に立ったと思っております。
今回この子どもたちが成人したとき、災害が起きた場合には迅速に対応し、自分の身を守ることができるだけでなく、助け合いの精神を発揮し、ボランティアなどの活動に主体的にかかわっていける人材となるように教育をしていかなければならないと考えております。
また、子どもたちに指導する教職員におきましては、危機管理に関する研修を受講し、危機管理意識を高め、技能、教育力の向上を図ってまいりたいと考えております。
以上で、ただいまの御質問の回答とさせていただきます。よろしくお願いいたします。
議長(中山一夫君)
11番、多田與四朗議員。
11番(多田與四朗君)
教育委員会事務局長から私の一般質問の第1回目につきまして現在の取り組みのあらましを御説明をいただいたところでございます。しかし、私はややわかりにくい点がございましたので、再質問という形で、もう1度それぞれの3点について確認をさせていただきたいと思います。
私は1回目、教育委員会の御方針ですね、指導の御方針というのを何点か挙げてくださるものと思っておったのですが、具体的な事例とあわせてお答えになられましたので、一体それぞれの学校でどのような形で取り組んでおられるかというのが極めてわかりにくかったと思います。これはまたテレビでお聞きになっておられる方も同様だろうと思うんです。
したがいまして、次にお答えいただく場合は一、二項、幼稚園の場合あるいは中学校、小学校低学年の場合あるいは高学年の場合という形で具体的に一、二項挙げてくださって、その事例をもう少し具体的にお取り組みの内容をお答えいただければ幸いかと思います。
それから二つ目なんですけれども、震災後に気づいたことなんですけれども、今のお話では、当然この東日本の大震災というのは、我々が恐らくよほどのことがない限りは経験しないであろう、大津波については外していただいても結構なんですけれども、やはりその後の台風12号がございましたけれども、深層崩壊と言われるような山が地すべりを起こすというようなことも、この宇陀市内には各所にございます。
最近の気象状況はIpccの報告にもございますように、やはり極めて異常気象が進んでおると。4次の発表でも5次の発表でも皆さん方御承知だろうと思うんですが、明らかに人間の経済活動あるいはふだんの生き方、それを変えないことにはどんどんと進んでいくと、地球上でどんどんと進んでいくということが明記されております。
この震災は6000年に6回、1000年に一度の巨大な地震であり、津波が起こったわけでございます。この結果をもう少し端的に言えば、感じたことを今まで以上にどの点で変えようとされているのかというのを具体的に、避難訓練が一番わかりやすいと思うんですけれども、取り組みは以前からやられていると思うんですけれども、どういう部分でその取り組みを変えていくべきだろうと思われたのか、そして、こういう避難訓練の場合だったら取り組んでいこうと。今までだったら、例えば授業中を設定して授業中だけでやってたと。それを例えば登下校のときに発生した場合、子どもたちだけの場合はどうするんだとか、いろんなシミュレーションをした上で、学校の責任の範囲内でどのように具体的に実践的に取り組む方法を考えておられるのか。あるいはこれからいろいろと教育委員会の会議の中あるいはそれぞれの学校には学校評議員という方がおられます。こういった方々の御意見も集約をして、一つの宇陀市の子どもたちの命を守るそういう方針というものを打ち立てるんだ、そしてその方針に基づいて具体的な学習、研修あるいは訓練というようなところに持っていくんだというようなところを、2回目ということですので、その点についてもう1度お尋ねしたいということと、あわせて、少しお触れになられましたけれども、県も国も学校教職員を中心とした防災に対する研修会をたくさんやられています。奈良県の場合は非常に出席者が少ないように伺っておるんですけれども、この県と国、そして去年の井戸本議員への教育長の答弁の中で、宇陀市教育委員会として教職員の防災教育に対する教育センターという中核的なものをおつくりになられたとおっしゃっているんですけれども、その一端は今お尋ねしたんですけれども、これが今後どのような形で展開をされていくのか、そしてその展開が果たしてどのような形で実践的な効果として結びついていくのか、その点についてお聞かせいただきたいと思います。
議長(中山一夫君)
出口教育委員会事務局長。
教育委員会事務局長(出口裕弘君)
ただいまの御質問の中で、まずこの災害が起きた後どのような考え方をされ、方針が変わったか、特に例を言ってくださいということを先申し上げます。
まず例としまして、先ほど答弁の中で申しました学校訪問時に各学校の特別な中身ということで、マニュアルの見直しということを先ほども防災マニュアルの見直しということで言っておりました。その中で、例えば保育園の中でも避難所となっている場所、それの見直しをしなければならない場合、いつもの普通に災害を想定していたときより大震災があった後は、この大きな災害に対応できるというような避難所、それはすぐに逃げる場所としての第1候補という場所は園内あるいは学校内に、あるいは学校のほん近くを想定しております。そういうところで、本当にそこへすぐに逃げられるのかということをもう1度見直してくれという、特に大宇陀の保育園のほうでは、園内にあります運動場の真ん中にちょっと高台があるんですけれども、そっちへ逃げ込むというようなお話がありました。それは、ちょっと大きな災害があれば無理なところもありますから、見直してくださいとか、その折に避難経路というのもありまして、避難経路の途中で今みたいな特別な災害が起きた場合に、果たしてその避難経路を通っていけるのか、それももう1度見直してくれというような指示をしております。
また、室生の小学校のほうにおきましては、ほん近くには室生ダムがございます。室生ダムがもし決壊をすればどうなるのか。それは本当に特別の言われるように6000年に10回ほどあるのかもわかりませんけれども、それを想定するのはどうかというところもありますが、まず、もしあればというようなことも頭に入れてくださいというようなこともお話をさせてもらっております。そして、その見直しというのは今行なっていただいている最中でございまして、もうすぐまた見直した中身を教育委員会のほうへ提出をいただく予定をしております。
先ほどもう一つの質問の中には、具体的に避難をする、あるいは登下校や保護者対応というのを特別なそういうような訓練とか主体的な動きというのはないんですかということでしたけれども、災害が起きた後ですけれども、その後には、やはりバスの登下校もあります。歩いての登下校もあります。その折に学校だけじゃなしに、登下校あるいは学校外での突然な災害というのもございます。それも想定に入れてくださいというようなことで見直しをかけております。先ほどの回答の中には申しませんでしたけれども、そういうことも含めてお願いをしているところでございます。
もう一つ、教職員の研修に係る事柄でございますけれども、特には県にあります独立行政法人の教職員の研修センターにおきまして、いろいろな講座があります。その講座を中心に教職員がスキルアップを身につけて、避難訓練と知識、そしてまたその辺の理解を深くすることによりまして、子どもたちに多くの情報を提供し、柔軟な対応ができるように子どもたちの教育を考えています。そのことで、特には先ほども言いましたけれども、6月に災害があった後、すぐにその講座を受けております。そしてまた、それを反映した形で子どもたちにも話をして伝えております。
そして、先ほども言われましたけれども、県内の参加者が少ないということもございましたけれども、この災害があった後はこぞって、ほかの講義もあるんですけれども、特には危機管理の講義のほうが特に参加されているということであります。それを踏まえまして、子どもたちに今後社会に出たときにどのような行動をしたらいいのか、そしてまた、他の人たちとどのように助け合いをしたらいいのかということを学んでもらおうということを目的にしておりますので、さらに教職員のスキルアップをしながら、子どもたちのためにいろんな教育を進めたいと思っております。
以上で終わります。
議長(中山一夫君)
11番、多田與四朗議員。
11番(多田與四朗君)
再質問に対しましての御答弁をいただいたわけでございます。
まず、一つ目の震災前の宇陀市教育委員会の方針であるとか具体的な取り組み等々につきましては、私は冒頭も申し上げましたように、昨年の9月にくしくも私と同じ質問を井戸本議員がされておられました。そのときに教育長が具体的というか、あらましをお答えいただいていますので、それはそれとして御理解をさせていただきたいと思います。
やはり方針があって、そして具体的にそしたらどのように進めていくか等々につきましては、これは、このときはまだ未曾有の大震災がございませんでした。その前にさかのぼれば、阪神・淡路大震災という大きな震災が地元近畿で起こったわけでございます。その大震災よりもさらに広範囲で大きな地震が、あるいは地震に伴って大津波が起こったわけでございます。それを踏まえ、大きな教訓として、今後危機管理マニュアルであるとか、あるいはいろんな避難の方法あるいは研修の方法等々について考えていくと。これは各学校現場のほうで校長を中心とする学校運営をやられているわけですから、それぞれ地域の差もございますし、そんなところで多分恐らく意見を集約して、それで教育委員会のほうでおまとめになられるんだろうと思いますけれども、それがもし出られたら、またどういう結果が出たのか、それぞれの教育現場でどのような答えが出ているのか、そういったこともまた聞かせていただきたいなと思います。
ちなみに、これはもう大震災は半年たってるんですよ。だから半年たってるんですけれども、今まだ集約中ということでございますので、これはいつごろ締め切って、いつごろそういうような方針を喜多教育長を中心に教育委員会としてきちっとした方針と態度をお示しになられるか、それについてまた後で教えてください。
それとあと、県の研修もございました。国の研修もございました。それと市の研修、それぞれ参加者の人数、それとテーマについてもう1度お尋ねしたいと思います。
それと、私がなぜこういう質問をさせていただいたかというのは、皆さんも御承知だろうと思うんですけれども、9月1日の朝日新聞に全国教育委員会アンケートというのがアンケート調査の結果が全倍で特集をされてるんですよ。ごらんになられた方もいてるかと思うんですけれども、これは全国47都道府県、そして19の政令指定都市、この教育委員会に次のようなアンケートを出されているんです。
一つは、大震災後に先ほどからお聞きしているような従来の指導方針といいますか、防災教育についてのそれの見直しをやるのかどうか。やるのなら、どの点についてやられるんでしょうかということをまず聞かれています。
それから、今回はもうお尋ねしませんけれども、原発についてのことも聞かれているんです。原発教育をどのように今後進めていかれるか。
私が愛読しております五木寛之さん、この方が「きょう一日。」という御本を出されているんです。その中の後にどんなことが書いてあるかといいますと、これからの時代は原発との共生だと。原発が空気と同じように当たり前の時代になってくるんじゃないかと。そういう気持ちを持って生きていかなければならないと。彼は有名な文学者ですから、私はそのエッセンスを申し上げたまでで、本当に魅力あるすばらしい文章でつづられているんです。一度読んでみてください。
それから、二つ目には何を書いてあるかといいますと、この大震災で8割、9割が避難所になってるんですよ。先ほど前もって震災後の取り組みとしてお答えいただきましたけれども、公立学校というのは避難所になっている。避難所になって、まさかのときに地域住民が避難に駆けつけるわけです。そのときどうするのか、そんなことも考えなければなりません。
例えば榛原西小学校は、本館は耐震の改修をもう本当にいち早くやっていただいたと思うんですが、あいにく体育館のほうはまだでございます。体育館のほうで地域の住民の皆様が来たときに、あの東日本の避難所の姿を見たら、今はそれぞれの地域で自主防災組織ということで、あるいは備蓄もされていると思うんです。本庁の地階にも備蓄をしていると。そんなところで、学校現場も今後避難所になるんだと、最悪の事態は避難所になるんだということも頭に置いて取り組んでいただきたいなと、こんな思いがするところでございます。その点についてお答えをいただけますか。
議長(中山一夫君)
出口教育委員会事務局長。
教育委員会事務局長(出口裕弘君)
ただいまの御質問に順を追って御説明のほうをさせていただきます。
まず、各学校におきましての防災マニュアルの変更を指示したということで、いつ上がりますかというお話でございました。
それに関しては、1学期の折、5月、6月に指示をしております。この2学期に上げてもらう予定をしております。
そしてまた、マニュアルの変更について国のほうからの指示はどうですかということですけれども、国のほうは、この有事の大震災を教訓に、もう1度見直せというところがあります。だから細かく見直すということで指示をしております。
また、もう一つの質問で、職員の研修につきまして人数を教えてほしいということですけれども、先ほど6月におきまして防災の今起きました現状の研修ということで、広域消防のほうの講師のほうからの研修でございますけれども、それに関しては19人、宇陀市のほうから参加をしております。そしてまた、その19人によりまして各学校に持ち帰っていただきまして、伝達研修ということで、ほかの職員にも研修をそれぞれ持ってもらっております。
学校の耐震化についてでございますけれども、避難所になっております建物が耐震ができていないということは非常に困るわけでございますけれども、ただし、それには非常にたくさんの費用がかかります。本年度は耐震化の強度の試験ということで検査を終わっております。そして今度は計画としましては平成27年度までに、その耐震化を宇陀市の学校施設すべてを27年度末までに耐震化をするという方向で考えております。
以上でございます。
議長(中山一夫君)
11番、多田與四朗議員。
11番(多田與四朗君)
まだ、やはり教育委員会というのは国、文科省の方針もございますし、なかなか自由な発想で取り組めないという、縛りがかなりきつそうに思います。私は元来、やっぱりこういう時代になってきますと、それぞれの地域の教育委員会、市教なり、町の場合でしたら町教育委員なりが、やはり地元の地域の方々あるいはPTAの方々、保護者の方々と一体として、やはりある程度の裁量の中で自由に取り組んでいただきたいなと思っております。
そこで、これからというお話も聞きましたので、何としてもきめ細かなこの教訓を本当に実践的に応用できるような取り組みを考えていただきたいなと思います。
例えば研修の場合でしたら、ただその人だけが聞いて納得するのではなくて、やはり地域の方にもPTAの方にも敷衍していただくと。広げていただいて、すべての関係する地域民がお互いに震災についての思いを共有化するということが一番大切なのではないかなと。その基となるのが学校教育の現場、この学校ではないかなと私は思っておるところでございます。これからもいろいろと大変な取り組みになろうかと思いますけれども、この宇陀市の子どもたちはどんな災害があっても必ず命は守っていくんだというような思いで、局長を初め頑張っていただきたいなと思っております。
最後になりますけれども、これらの何回かやりとりはさせていただいたわけですけれども、この宇陀市の教育委員会の教育長の総括的な御意見、これを賜りたいと思います。よろしくお願いします。
議長(中山一夫君)
喜多教育長。
教育長(喜多俊幸君)
防災教育についてのいろいろと御意見を賜りました。今後の取り組みの留意点として、あるいは参考として留意をしていきたいと、このように思います。
まず、このことについて回答させていただきます前に、東日本の一日も早い復旧あるいはこの台風12号であわせまして奈良県の南部が非常に災害を受けたことに対してのお見舞いと弔意を表するところでございます。
十津川の教育長に過日電話しましたら、学校の校舎は傷んでないんですが、授業ができないんですというこういうことでして、なぜですかと言ったらスクールバスが通らないんですというようなことで、まだ少しめどが立たないということで非常に苦悩をされておりました。十津川高校では通信教育というような形もとらざるを得ないかなと。今まで私たちが経験をしなかったような対応をしていかなければならない事態になってきておりますし、そんなことをやっぱりきっちりと宇陀市の教育委員会としても、いわゆる想定外というんですか、そういうものについても考えておかなければならないという、こういうことを感じさせられたところでございます。
もう一つ、この防災のときに考えますのは、学校では子どもたちばかりの集団であるということ、ここのところをきっちりと視点として持たなければならないということを常に考えております。家庭とか地域であれば、大人がいろいろな誘導をしたり助けをしたりするんですが、子どもたちの集団、ここでどのように安全と命を守っていくのかという、ここの視点を外してこの防災教育なりを考えることはできないと考えております。
御存じのように、この防災教育等につきましては、学校保健安全法あるいは消防法、また宇陀市の中では防災計画の中でそれぞれ計画を立てて、それらに基づきながら各学校で防災計画を立てながら、あるいは具体的な実践を進めているところでございます。
この学校でのマニュアルにつきましては、各学校あるいは児童・生徒の実態あるいは地域の実態、こういうことを十分勘案しながら防災計画を立てているところですし、実はこの防災になりましたら、学校では非常に広い範囲になってまいりまして、火災の発生、地震の発生あるいは不審者の侵入あるいは気象警報時の待機あるいはAED、熱射病、こういうものにつきましても、常に危機管理意識を持って対応しなければならないということも、これも学校におけるいわゆる防災教育の視点として持っていきたいと、このように考えております。
そんなことから、先ほどもありましたが、震災、私はこの指導の方針としましては、今まで想定しなかったような想定外のことについても、やっぱりきっちりと見ておかなければならないですし、ともすれば、今指摘がありましたように、学校の内部、昼というだけで考えていきますが、登下校時におきましても、地域の自主防災あるいは地域の方々あるいは見守り隊の交通安全、登下校の安全をしていただいている方とのネットワークをやっぱりどうしていくのかということを今きっちりとしておかなければならないということを痛感しておりまして、まだちょっとネットワークまでも行っておりません。
学校でのマニュアルの集約につきまして、今、中間集約は既に教育委員会でしております。さらに具体的に各学校でのマニュアルの作成について指導していきたいと、このように思っております。
それから、大震災以後気づいたことですが、やはり訓練が生きていたという事例と、あるいは指導者の判断が命を左右したというここのところもきっちりと押さえておかなければならないと考えております。そういうことから、防災計画、マニュアル等の整備を急いでしてまいりたいと思います。
ただ、今までからも、こういう訓練とか学習を進めてきていたのですが、本当にこれが力を発揮することができるためには、やはり防災教育とか訓練を実施をすることも大切ですが、教師のやっぱり臨機応変な姿勢あるいは知識、日ごろからの認識、マニュアルを頭に入れておくようなこと、こういうことをやっぱり危機感として持たせるということが、これがやっぱり大きなポイントであるし、そういうことをやっぱり指導していきたいと考えているところです。
今後とも御指摘いただきましたようなことも十分参考にしながら、学校あるいは地域における防災教育に生かしてまいりたいと思います。
なお、局長のほうから室生ダムのことで発言がありましたが、これは決して科学的なデータによる想定ではありません。いたずらに市民の皆さん方の不安を呼び起こしてはと思いますので、ダムはダムできちっと管理をされていて安全対策がされている、ただ仮説としてということで申し上げただけですので、いたずらに市民の皆さん方の不安をかき立てることのないように訂正をさせていただいておきたいと思いますので、御了解いただきたいと、このように思います。
以上です。
議長(中山一夫君)
11番、多田與四朗議員。
11番(多田與四朗君)
教育長から期待の持てる御答弁をいただいたと思います。よろしくお願いします。
私、こんな本を持ってるんです。「子どもを守る防災教育30の提案」という本なんですけれども、この中で一つ、あと2分ですから読んでみます。
テーマ、最初の60秒を無事に生き抜く行動力。1995年1月17日の午前5時46分、私はベッドで6カ月になる息子と妻と寝ていた。ドンドンドンという音と激しい立て揺れで目が覚めた。とっさに妻と肩を抱き合い、息子の上に覆いかぶさった。それ以外は何もできず、ただ揺れがおさまるまで待つのみであった。つまり、震度6の揺れの中では人間は何もできないのである。
もちろん場所が学校であっても、揺れがおさまるまでは、戸をあけて出入り口を確保することすらできないだろう。では、防災訓練とは全く無駄なのか。私は次のように考える。無駄ではない。なぜなら、次の三つの理由が考えられるからだ。
第1に、学校には1人に1台机があり、いつでも訓練ができる。国語の時間や算数の時間でも机の下に潜る訓練はできるのである。
第2に、人間は変化のある繰り返しによって習熟するのである。学期に1回の防災訓練では余り意味がないが、変化のある繰り返しをすることによって、とっさに行動できるようになる。
第3に、子ども、子ども集団には教育力があるのである。地震が起きたときクラス全員が防災できなくても、できない子はできている子を見てまねすることができるのである。
以上でございます。
とにかく、もう終わりですけど、一言。前の会議には大澤議員が室生のあさぎりホールの地すべり体験の施設のことを御案内されました。この近畿周辺にもいろんな防災の施設がございます。社会学習ということで、子どもたちにはぜひとも体験を通して学んでいただくことを希望いたしまして、私の一般質問とさせていただきます。ありがとうございました。
議長(中山一夫君)
多田與四朗議員の質問が終わりました。
ここで午前11時10分まで休憩いたします。
午前10時58分休憩
午前11時10分再開
議長(中山一夫君)
休憩前に引き続き会議を再開いたします。
次に、12番、山本繁博議員の質問番号2番「宇陀市まちづくり計画について」の質問をお受けいたします。
12番、山本繁博議員。
12番(山本繁博君)
皆さんおはようございます。12番、山本繁博でございます。議長より一般質問のお許しをいただきましたので、ただいまから一般質問に入ります前に、先日、台風12号が紀伊半島、四国を襲いました。そして奈良県にも多大な被害がもたらされました。そうした中で、吉野郡では本当に大きな被害に見舞われ、多くの人たちが犠牲になられたことに哀悼の意を込めてお悔やみを申し上げておきます。
さて、宇陀市においても被害が多数見受けられます。市長、早く復旧ができますようによろしくお願いを申し上げておきます。市長、よろしくお願いを申し上げておきます。
さて、宇陀市も平成18年に合併し、はや5年が過ぎました。前田市長から竹内市長へバトンタッチがされ、困難をきわめておりました財政面も大体充実してまいりました。22年度決算書を見れば、不用額が多く見受けられます。これひとえに職員の皆様方の御尽力のたまものと感謝をしております。この場をおかりいたしまして、厚く御礼を申し上げておきます。ありがとうございます。今後ともまたよろしくお願いを申し上げておきます。
さて、市長はまちづくりという課題に取り組んでおられますが、昨年と今年、各地域でタウンミーティングをされておりますが、市民の皆様方は全然わかりません、私は全然聞こえないんですよと言われるのが現状でございます。だから、これから校区ごとにしてはどうかと、市長、思っております、私は。
今宇陀市では、まちづくり協議会準備委員会というものが立ち上げられていると聞いておりますが、我々には全然聞こえてきません。どういうように行われているのか、議員も市民も知りたがっているのと違いますか、私はこのように思っております。そうした中で、一般質問に入らせていただきます。
今年3月末をもって、自治区の廃止により地域協議会が終了しました。そして昨年、市長就任以来、地域の身近な課題は地域一体となって取り組み、そしてまたいろいろと考え、そして解決をしましょうと、このように言われております。市に合併する前は、地域では本当に井戸端会議的なものがよくやられていました。そして地域の話し合いでいろいろと解決をされました。しかし、市になって井戸端会議というようなものが本当に薄れてまいりました。
そこでお尋ねをしますが、市長のまちづくりということについての具体的なイメージ、そして政策の積み立てというのはどのようになっておるんですか。私は市長の施策を全然聞いたことがないんです。そして市民もこの放映で聞きたがっていると、このように思っております。だからよろしく答弁をお願いをいたします。
これで壇上の質問は終わらせていただきます。
議長(中山一夫君)
井上企画財政部長。
企画財政部長(井上裕博君)
山本繁博議員からは市長に……(「私は市長に聞いているんです。部長には聞いてません。」と呼ぶ者あり)
議長(中山一夫君)
市長という御指名でございますので、竹内市長。
市長(竹内幹郎君)
いろいろな政策をしておるんですけれども、私が先に話をさせていただきますと……
議長(中山一夫君)
市長、演壇で。
市長(竹内幹郎君)
はい、わかりました。
山本繁博議員の質問にお答えさせていただきたいと思います。
宇陀市として、いろいろな政策の中でさせていただいております。私自身が直接するということではなしに、やはり職員の組織運営の中でさせていただいておりますものですから、私は基本的な方針を述べさせていただくのみでございまして、そのことをよく御理解いただきまして、質問にも答えさせていただきたいと思っております。
宇陀市が合併いたしまして5年を過ぎたわけでございます。最新の国勢調査人口がことし2月末に公表され、市の人口が5年前と比べまして2950人の減少、10年前と比べまして5529人の減少という状況となっております。少子高齢化が急激に進んでおり、宇陀市の高齢化率は現在30%、10年先には40%と予測されております。これらの状況の中で地域の活力の低下が懸念され、地域の防災を初め、高齢者や子供たちを取り巻く地域社会のあり方を変えていく必要に迫られております。このような市の課題に対して行政としてどのように考え、どのような施策を進めていくのかということが重要な要因の一つであることは言うまでもございません。
そして、もう一つ一番大切な原点は、地域の活力でございます。地域に目を戻したとき、宇陀市内で210ある自治会のそれぞれにおいても少子高齢化が進んでおります。これからの地域の活力をどのように維持していくのか、また盛り返していくのかということが大きな命題でございます。国自身がかつてピラミッド型の人口構成から逆ピラミッド型になり、2005年からは人口減少社会が到来していることで、拡大経済から縮小経済に変わってきており、財政状況も年々厳しい状態が続いております。
このような状況の中で従来どおりの行政を進め、あれもやりましょう、これもつくりましょうというような手法をとることは不可能でございます。そのような手法では地域に活力をもたらすことはできないと考えております。地域の活力は、やはり地域の人たちがみずから考えて立ち上がること、これが最も大切なことではないでしょうか。自分たちの暮らす地域に何が必要なのか、何ができるのかを共通の課題を持った人たちが共有すること、これが地域で必要であり、それを人任せにしない、行政任せにしないことが大切であると考えます。
市としては市民の活動を応援し、市としてできることは何かを探りながら、このような組織の立ち上げや運営にかかわっていく使命があると考えております。これこそが市民と市民、市民と市の協働の取り組みであると考えております。そこで、市の行政としての空き家情報バンクや婚活活動支援事業を推進し、子育て支援策も拡大、強化して、一人でも多く宇陀市民をふやそうと努力しております。
一方で、ある程度まとまった区域内で地域課題を共有し、問題解決に取り組んでいただける地域自治組織、まちづくり協議会の設立の準備を進めており、その枠組みづくりを進めております。
また、これからの地域づくりには、ボランティアやNPOなどのまちづくり団体の活動は欠かすことができません。これらの市民団体を応援するため、今年度からまちづくり活動応援補助金制度を設けました。現在事業採択された11団体が事業に取り組んでおられます。
さらに、産業振興という視点では、昨年から産業振興会議を組織し、宇陀市の農林業、商工業を担う事業者として何をするべきか、どのような行動と協働していくかについて考えていただいております。
このように市民みずから行動していくこと、そしてそれを市行政が的確な施策で応援することによって、地域の活力を喚起していくこと、これがまさに私のまちづくり構想の核となるものと考えております。市民皆様方、また議員皆様方の御協力をお願い申し上げるところでございます。
以上でございます。ありがとうございました。
議長(中山一夫君)
12番、山本繁博議員。
12番(山本繁博君)
市長、ありがとうございました。
今、市長に答弁をしていただきました。その中でいろいろなことを聞かせていただきましたけれども、これはいつも町村の首長がよく言われております。いろいろなことで、まちづくりの原点ということをよく言われております。そうした中で、まちづくりとは本当に私は難しいものと、このように思っております。5000人足らずの町村でも、まちづくり条例をつくり上げるには10年から15年はかかったと、このように言われております。だから私は、本当に長い目で見なければならん、そしてエリアの広いものと思っております。
そうした中で、市長は基礎づくりをやらなければならんと、これから宇陀市をどういうようにして支えていくんだろうというようなことを考えておりますね、市長。そうした中で、我々議員も、そして職員の皆さんも市長も、市民がおられるからこうして我々も言うことができるんです。そうした中で、市民に支えてもらうまちづくりですね、市長。私はこのように思っておりますよ。今、宇陀市は衰退に衰退を重ねております。そうした中で、だれが支えるんですか。行政でもなければ、議会でもないんです。市民なんです。市民に支えてもらわなければならない。だから市民に大体市長の声と市長の施策をわかっていただき、そして80%の力は市民に出していただき、我々行政と議会が20%を支えていくと、このように私はやっていけばと思っております。
そうした中で、今このまちづくりをやっていく前に、いろいろとこの宇陀市には難問とか、そしていろいろな課題がございます。そうした難問、課題で片づけておかなければならないことはちゃんと片づけてやらなければならんと、このように思っております。そうした中で、再質問をさせていただきます。
宇陀市に係る問題点ですね、これを解決しておかなければならないと、このように思っております。そして、市長がよく議員のときに言われておりましたね。規制緩和に係る都市計画の見直しというのをよく言われておりました。これはどのように進められているのか、教えてください。
そして2番目に、井之谷問題についての裁判の経過についてはどのようになっているんですか。この前に答申ということを聞かせていただきましたけれども、これはどのようになっておるんですか。
そして3点目に、土地開発公社所有の塩漬け土地の問題でございます。
今、市が買いました。これは買ってどうしたかというと、右のポケットから左のポケットに移っただけなんですね、市長。これ何も有効利用されてないんです。そうした中で、どのように活用されるのか。そしてまた、これはほっておくと利息もかかり、そして管理費もかかるんです。だからどういうふうにされるのか、お聞かせください。
そして4点目に、今後まちづくり協議会が立ち上げられたときに財政面でのどのような支援をされるのか、そして財政が圧迫されるようなことはないのか、教えてください。
そして5点目に、まちづくり協議会というのを市長は立ち上げると、このように言われました。まだいまだ立ち上がっていないんですね。だから、どういうように立ち上げていただくのか、そして準備委員会というのはどのようなメンバーで構成されているのか、そして今どのような論議をされているのか、進捗状況をお聞かせください。よろしくお願いを申し上げておきます。
議長(中山一夫君)
竹内市長。
市長(竹内幹郎君)
先ほども申しましたように、私一人が全体を掌握しているわけではございません。最終的な判断はさせていただきますし、その指針については指示をさせていただいております。ですから、担当部長のほうで回答させていただきたいと思っております。最終的に、私は私の思っていることを最終的なまとめとして答弁させていただきたいと思いますので、御了解いただけますようにお願い申し上げたいと思います。
以上でございます。
議長(中山一夫君)
12番、山本繁博議員。
12番(山本繁博君)
今市長はそう言われましたけれども、これは市長が中心になって考えていかはることですよ。市長は、いつもまちづくりということを言われております。そして我々も市長に同じように、行政と同じようについていきたい。だから市長の声を聞かせていただきたいんです。よろしくお願いしておきます。
議長(中山一夫君)
竹内市長。
市長(竹内幹郎君)
今回答弁させていただいても結構なんですけれども、やはり組織でございますので、個々の問題については指示をいたしておりますし、私の思いというものを宇陀市の組織として運営させていただきたいと思っておりますし、その件に関して議員皆様方の御理解も得ながら行政運営をさせていただいているというように解釈をしております。ですから、そのこともよくお含みおいていただいて聞いていただきたいと思います。
都市計画の話でございます。
私は奈良県の都市計画協議会の委員長をさせていただいておりまして、いろんな地域づくりということに対して、まちづくり、都市計画に対していろいろ議論をいただいております。都市計画そのものは昭和45年に設立されまして、その当時の都市の膨張を抑制しようという形の中で都市計画が行われました。
ところが、時ここに移り、2005年からは人口減少社会でございまして、少子高齢化、過疎化が進行しております。私たちの宇陀市でその都市計画が適切かどうかというのを7番議員の中で説明もさせていただきたいというように考えておるんですけれども、そんなことも含めながら、今の時代にはそぐわないということでございます。
ところが、私たちの宇陀市は自然環境が豊かなために、その規制をそのまま存続しようという話もございますし、そしてまた一方では外そうという話もございます。そんなことも含めながら、規制というものが緩和されてきております。50戸連担も含めて、そんなことも含めながらそういう施策をするんですけれども、なかなか地域の賛同を得られないというような状況もありますので、よく御理解いただきたいと思います。
もう1点、井之谷の土地の裁判の件でございます。
これは、きょう議員皆様方に全体協議会の中で御説明申し上げたいと考えております。1審が結審いたしまして、2審に向けて控訴させていただきまして、お互いの弁論をさせていただいております。それまでは議員皆様方に報告をさせていただいております。ですから、今新たな証拠が見つからないということで、裁判所のほうから調停という話がございます。そのことも含めて全体協議会の中で話をさせていただきたいと考えております。
もう1点、土地開発公社の塩漬け土地でございます。
利用できるものであれば、十分利用されてきたわけでございます。どうしようもないという形の中で、今塩漬け土地のような形になっているわけでございます。行政改革特別委員会の中で御意見もいただいております。借金のつけかえだけではいけないということもございますし、私自身は何回も申し上げますように、本当に必要な事業であればしていこうじゃないかということでございますので、御理解いただきたいと思います。
そして、まちづくり協議会でございますけれども、これは当初に私が発言させていただきましたように、今設立に向けて準備委員会が2回ほど開催され、今度3回目はどこか、三重県のほうに現地視察に行くというように報告を聞いております。もう少しすれば骨子が固まるのではないかなと思っております。
これは今までの行政体ではなしに、地域のことは地域で解決しようという基本的な姿勢でございます。今回の大災害、東日本大震災におきましても、やはり地域が一体となった取り組みがされておるわけでございます。そんなことも含めながら、地域は同じような災害を受ける運命共同体ではないかなと私自身は思っております。災害だけに備えるのではなしに、地域づくりも含めてトータルにマネジメントしながら地域づくりに向けて応援させていただきたい。それは人的な応援であるかと思いますし、適切な資金援助も今いろんな形で自治会とかかわっておりますことも含めて、自治会で解決していただけるという前提の中で補助も含めて考えていきたいということでございますので、よろしくお願い申し上げたいと思います。
今質問いただいた件につきましては以上でございます。
まちづくりについても、何かのときにまた質問の中で話をさせていただこうと思っとるのですけれども、今行政改革をする一つの私の市民の皆様方、議員の皆様方にお話をさせていただいているのは、改革、改善して「高原の文化都市、四季の風薫る宇陀市」をつくりましょうという話をさせていただいております。改革、改善も含めてしっかり改革しながら宇陀市の行政体を目指したい。しかし、一方ではまちづくりをしなければいけないということで、今私の素案をもとに幹部職員の中で検討していただいております。それは榛原の一市一まちづくりであると思いますし、病院づくりであると思いますし、また重伝建であろうかと思いますし、カエデの公園であろうかと思いますし、また大野の駅前のまちづくりであろうかと思います。そんなことも含めながら、一つの1個1個をつくるのではなしに、やっぱりトータル的にマネジメントできるようなそういうような仕組みのまちづくりを目指したいと考えておりますので、よろしくお願いを申し上げたいと思います。
以上でございます。
議長(中山一夫君)
12番、山本繁博議員。
12番(山本繁博君)
わかったようなわからんような答弁ありがとうございました。
しかし、市長、我々も市長についていく気十分ですから、こうして質問しているんですよね。わかってくれますやろう。だから、いろいろと質問をしております。これに市長は初め答弁しにくいというような形でお答えしていただきましたけれども、ちゃんと言われております。そして、だんだん私たちもわかろうとしなきゃならんと、このように思っております。
そして私たちは、市長もそうですが、私たちもそうです。市民とのコミュニケーションというのがまだまだ行き届かないと、このように思っております。だから、やはりまちづくりとは市長はこのようなことを思ってはるんですよと、我々も一生懸命ついていってるんですよというようなことをはっきりと市民にわかっていただくために、今、議会では若い者が中心に議会改革というそういう改革をされておるところなんです、考えられておるところなんです。だから市民とのコミュニケーションというのが一番大事なんですよね。そして市民にわかっていただき、宇陀市全体のエリアの広い大きなまちづくりをしていただきたい、このように思っております。
そうした中で、市役所の全体の課題でもあることから、各部長、各地域事務所所長より、まちづくりの考え方をそれぞれの立場からお聞かせいただきたいんです。
まず、地域事務所の所長からよろしくお願いを申し上げておきます。
議長(中山一夫君)
南大宇陀地域事務所長。
大宇陀地域事務所長(南勉君)
大宇陀地域事務所の南でございます。よろしくお願いいたします。山本繁博議員の質問に答えさせていただきます。
大宇陀地域は地場産業的なものはなく、農林業を主としていましたが、特に木材の需要が減少し、林業が、また行財政改革などによる事業の見直しで建設業も振るわなくなり、人口の減少とあわせ、まちは静まり返っているように思われます。大宇陀地域には大きな企業は数社しかなく、多くは市外、県外へと職を求め、また住居をも求め、地域を離れているのではないでしょうか。
このまちを活性化するための一つとして、中心地にある宇陀市松山伝統的建造物群保存地区、重伝建地区と申しますが、これを活用することが考えられます。このためには、JR、近鉄、奈良交通などの交通機関や旅行会社などと提携し、宇陀松山重伝建地区の知名度を上げることにより観光客の誘致が図れるのではないでしょうか。
道の駅周辺は多少のにぎわいがありますが、重伝建地区に観光客を引き寄せるためには、道の駅及び周辺の駐車場だけでなく、重伝建地区のごく近くに駐車場を整備することにより観光客の利便性を高め、多くの人に散策をしていただければと考えます。この重伝建地区と城山への遊歩道の整備と最近導入した電動アシスト自転車の利用で、風光明媚な大宇陀地域を観光客がよりゆっくり散策していただければ、少しでも活気を取り戻せるのではないかと考えます。
以上、簡単ではございますが、回答とさせていただきます。
議長(中山一夫君)
徳田菟田野地域事務所長。
菟田野地域事務所長(徳田準一君)
菟田野地域事務所の徳田です。よろしくお願いします。山本繁博議員さんのまちづくりの考え方について回答させていただきます。
菟田野地域におけるまちづくりについては、ことし7月、宇陀市まちづくり協議会準備委員会が設置され、今後のまちづくりについての方向性が協議されています。この方向性が出された後、住民により地域まちづくり協議会を立ち上げていただき、準備委員会で出された方向性に基づいてまちづくりの内容を協議していただけるよう考えています。特に、平成24年末に完成予定のメイプルパーク事業、また歴史的な文化財を中心に集客を図るとともに、地場産業のPRも行い、活性化に導きたいと考えています。
また近い将来、限界集落に近い自治会も生じてくるであろうということで、やはり地域全体で支え合う仕組みづくりが必要であろうと考えています。
以上、回答とさせていただきます。よろしくお願いします。
議長(中山一夫君)
松岡室生地域事務所長。
室生地域事務所長(松岡保彦君)
失礼します。室生地域事務所の松岡でございます。ただいま山本繁博議員さんの質問に対しまして地域事務所からの回答とさせていただきますので、よろしくお願いします。
室生地域は、御承知のように少子高齢というようなことで高齢化率が36%であるという、このような室生地域のような高齢化が進む過疎地域におきましては、高齢者でありましても地域づくりの担い手として終身現役で頑張っていただいております。
既に弁財天地区の石楠花の丘、向渕のスズランの里、にほんの里100選に選ばれました深野地区を初め、地域の魅力を生かし、交流事業を展開する下田口地区のふるさと元気村など、各地区では、みずからのアイデアと行動によりまして地域づくりを実践されております。
今こもれび市場では、高齢者が中心となってにぎわう施設の一つでございまして、地域づくりに向けた情報の交換あるいは情報の発信と、また人材の交流の場となってございます。高齢者の元気が地域の力となってございます。このように高齢者の持つ知恵や経験を生かしながら、さらには社会参加のできる仕掛けあるいは健康に老いることのできる環境、地域のきずなづくりなど、今後の地域づくりを進める上では高齢者の視点からの地域づくりも必要ではないかと考えております。
以上、簡単でございますが、回答とさせていただきます。
議長(中山一夫君)
菊岡総務部長。
12番(山本繁博君)
議長、よろしいですか。
榛原はないんですか。だれか榛原の特色を言ってください、榛原の特色をね。
議長(中山一夫君)
菊岡総務部長が。
12番(山本繁博君)
そうですか。
議長(中山一夫君)
菊岡総務部長。
総務部長(菊岡千秋君)
山本繁博議員のほうから地域事務所やあるいは各部長が所管するところでの宇陀市のまちづくりに関する基本的な考え方、こういうことで求められています。それぞれの部長が答えていきますので……
議長(中山一夫君)
部長、ちょっと答弁待ってください。
12番(山本繁博君)
私は榛原のそういう特色、名所を聞いてるんです。だから、地域でどのような特色を持ったまちづくりをやられるのか、聞いておるんですよ。だから、榛原の代表の人に言ってもらいたいんです。これは宇陀市の皆さんが地域のことにいろいろなことを語っていただいて、地域事務所の所長に、そして市が一体となっていろいろなことをわかっていただくということにかけても大切なことだと、私はこのように思っておるんです。
議長(中山一夫君)
山本議員に申し上げますが、菊岡総務部長が榛原の地域事務所の所長も兼務されておりますので、所長から答弁願ったらとこう思います。
菊岡総務部長。
総務部長(菊岡千秋君)
各地域事務所からの考え方ということでございますし、基本的な部分でのお答えになろうかと思います。
それぞれの地域がそれぞれの課題を持ちながら、この間まちづくりを行なってきていただいています。私自身も、地域がそれぞれの課題に、それぞれの地域ごとが輝くことによって宇陀市全体が輝くというような基本的な考え方を持っています。それとまた、各部長からの答弁と、こういうことでございますので、総務部からの所管としての考え方を申し上げます。
まちづくりの基本的な部分としては、今求められているのは、やはり安全・安心に力点を置いたまちづくり、こういうことでございます。市民の皆様方の命や健康あるいは財産、そういったものの安全・安心、それが保てることがすべての計画のベースに位置づくものと、こういうようにも思いますし、災害に強いまちづくりという観点から計画づくりを進めていく、こう考えています。
二つ目には、情報の公開と共有という考え方でまちづくりを進める、こう考えています。
正しい情報を適宜状況に応じて市民に提供しながら、情報を行政と市民が共有する。こういうことによって市民との対等性と信頼が増幅されまして、お互いを補完すべき関係づくり、協働の姿というところが見えてくると思っています。
それから、先ほど来からもありましたように、やはり住民の参加というところを基本に置きながら、それぞれの地域を住民の方々がどれだけ地域を愛し情熱を傾け力を合わせていきながら、それを子や孫、子々孫々に伝えていくかというのが、我々今生かされている人間のやはり役割だと思います。そういった状況の中では、住民の方々がその地域をどれだけ愛し、今置かれている課題を住民の方々の主体に基づいて解決していくか、そういったものが大切だと考えていますので、そういった部分に気持ちを置きながらまちづくりを進めていく、これが基本であろうかと思っています。
そういった部分で、あと各部長からはマイクをリレーしながら、それぞれの部署における基本的な考え方を市民の方々にもお知らせをしていきたいと思っています。
議長(中山一夫君)
山本議員に申し上げておきますが、先ほど総務部が地域事務所を兼務しておるというように言いましたが、榛原地域事務所はもうなくなっております。ただ、榛原地域を総括して総務が担当しておると、こういうことに訂正しておきます。
12番、山本繁博議員。
12番(山本繁博君)
私が聞いたのは、それはもうわかります。しかし、榛原の先ほど言いました地域の特色を言っていただきたい。そして観光名所、そして産業、どんなことがあるのか。これ放映をされております。ならば、宇陀市全体の市民が聞いてはると、このように思っております。だから、こういうように我が地域をPRするということも、この地域事務所長の使命かなと、このように私は思っております。だから言ったんです。議長わかってくれましたね、議長。
議長(中山一夫君)
はい。
井上企画財政部長。
企画財政部長(井上裕博君)
企画財政部では、市長のマニフェストのもと、まちづくり支援課や企画課を中心といたしまして、まちづくりのソフト事業に取り組んでいるところでございます。
一方、企画財政部といいますのは、宇陀市の税金収入も担当いたしております。ここ二、三年の税収の急激な減少を見るにつけ、宇陀市内の雇用の拡大は喫緊の課題であると、そう考えております。
私の担任する事務を通しまして、第1には、現に宇陀市内にある産業を振興していくこと。第2番目には、市有地等への誘致も含めまして、事業所を誘致することを推進していきたい、こう考えております。第3番目には、宇陀市を小さな市役所ということで実現を目指しまして、その費用で地域や民間事業者に雇用あるいは発注を拡大していくと、そういう活性化した宇陀市を目指していきたいと考えております。
以上です。
議長(中山一夫君)
大西市民環境部長。
市民環境部長(大西茂君)
市民環境部の立場からお答えさせていただきたいと思います。
「高原の文化都市、四季の風薫る宇陀市」といつも市長のほうが申されておりますように、豊かな自然環境の保全、活用を推進し、自然と共生するまちづくりを進めてまいりたいと思います。
その対策といたしまして、公共用水域の水質を守るため、合併浄化槽の設置を推進してまいりたいと思います。
二つ目には、自然環境を守るため、不法投棄等に対する防止対策を強めてまいりたいと思います。
三つ目には、ごみの減量化、資源化を進め、市全体での循環型社会を構築してまいりたいと、以上を考えております。
以上です。
議長(中山一夫君)
覚地健康福祉部長。
健康福祉部長(覚地秀和君)
失礼いたします。
健康福祉部といたしましては、「いきいきと健やかな安らぎのあるまちづくり」を目指しまして、まずは乳幼児から高齢者まで充実した健康診査を実施し、広く市民の健康の維持、増進を図るための健康づくり、二つ目は、だれもが住みなれた地域で安心して暮らせるよう、地域一体となった高齢者や障害のある人が安心して生き生きと暮らせるまちづくり、また三つ目といたしまして、子育て支援のための環境づくり、増加傾向にある虐待防止のための支援を進める必要があると考えております。
社会環境の変化に伴い、福祉サービスは多岐に及んでおり、サービスの提供の仕組みもそれぞれ異なります。地域福祉の考え方に立ち、だれもが住みなれた地域で安心して暮らせるよう、行政だけでなく、住民、ボランティア団体、民生委員、社会福祉協議会、各種福祉団体など、地域間におけるネットワークを充実、強化し、協働によるまちづくりが行えるようにする必要があると考えております。
以上でございます。
議長(中山一夫君)
仲尾農林商工部長。
農林商工部長(仲尾博和君)
失礼をいたします。
農林商工部では、主なものといたしまして、農業、林業、観光の振興が挙げられると、このように思っております。
まず農業振興では、担い手の高齢化や有害鳥獣の被害などによりまして、耕作放棄地が増加しています。ただ、その一方、認定農業者や新規就農者など後継者が育成をされてきておりまして、そのことに対しまして国、県に合わせて市の農業施策を展開をしているところでございます。
次に、林業振興におきましては、林業施業者の高齢化、それと木材価格の低迷などによりまして、森林整備が行われていない状況にございます。森林は木材生産のほかに多様な公益的機能を有しておりますので、木材生産林と環境保全林に区分をいたしまして、森林利活用の明確化あるいは森林機能の発揮に向けて調査、啓発等を行っているところでございます。
観光振興につきましては、全国的に知名度の高い室生寺などを初め、数多く点在する観光スポットがございます。それを線で結ぶとともに、県や関係市町村あるいは団体、観光エージェントなどとも連携をしながら、やはり滞在型観光を目指した観光誘客を行ってまいりたいと思っております。
いずれにいたしましても、宇陀市には特産品、名産品を初め、特色のある農林産物、地場産業、美しい景観などがございまして、貴重な資源がたくさんございます。今後さらに各関係機関、団体と連携をとりながら、産業の支援及び産地化に向けた生産規模の拡大、加工、流通、販売を促進するなど、第6次産業化も含めまして進めてまいりたいと考えているところでございます。
以上でございます。
議長(中山一夫君)
吉岡建設部長。
建設部長(吉岡博文君)
建設部のほうからお答えいたします。
建設部におきましては、商工業、農林業等地域産業の活性化により定住促進を図りまして、若者世代、子ども世代を初め、多くの市民が生活しやすい活気あるまちづくりにしたいと考えております。
このためには、選択と集中による効果的、効率的な事業展開を行い、さらに災害に強いまちづくり体制として、河川の良好な環境づくりや道路網等の基盤整備の充実、住環境が整備されたまちづくりを進めたいと考えております。
また、まちづくりの主役は、議員がおっしゃるように地域を支える市民一人一人でありまして、まちづくりは市民と行政が協働して進めることが重要であることから、地域と協働で、だれもが安心して住み続けられる環境づくりを行い、ほかのまちにはない魅力あるまちにしたいと考えております。
建設部からは以上でございます。
議長(中山一夫君)
出口教育委員会事務局長。
教育委員会事務局長(出口裕弘君)
失礼します。教育委員会のほうからお答えさせていただきます。
市民が明るく暮らすためのソフト面から、まちづくりを行っております。生涯学習におきましては、一人一人が心豊かな人生を過ごすことができるように、生涯にわたって学習を継続し、その成果を適切に生かせるような状況をつくっていきたいと考えております。
また、学校現場におきましては、未来を担う子どもたちが生きる力と人間性を豊かにし、総合的な力を身につける。学校だけではなしに、家庭や地域などの結びつきが希薄にならないように、社会全体で子どもたちの教育に取り組むことを進めてまいりたいと考えております。
以上でございます。
議長(中山一夫君)
竹内市立病院事務局長。
市立病院事務局長(竹内均君)
病院事務局、竹内でございます。病院のほうから御答弁させていただきます。
まず、病院の基本理念といたしまして、地域住民に対する健康の保持と増進を図るため、住民に信頼される安全で質の高い全人的医療の発展に努めるとしております。さらに、その基本理念をもとといたしまして、行動指針といたしまして四つの指針を掲げておりまして、まず一つが「地域医療の拠点として、唯一の公的医療機関の役割を果たす」、二つ目といたしまして、「心の通う患者さま中心の医療を展開する」、三つ目といたしまして、「良質で効率的な医療の供給体制を構築する」、最後に「これらを支える安定した経営基盤を確立する」としております。
今後ともこれらの基本理念、それから行動指針に基づきまして、今後とも地域医療への貢献に努めてまいりたいと考えております。
以上でございます。
議長(中山一夫君)
藤本水道局長。
水道局長(藤本隆志君)
失礼いたします。水道局、藤本でございます。
水道局が所管をいたします上下水道事業につきましては、市民生活に密着いたしました生活の根幹を支えるライフラインであるため、安全、快適な水の供給や3月の東北地方におけます大震災、また先般の台風12号のような災害時にも安定的な給排水を行うための施設水準の向上に向けた取り組みが求められております。その基盤となります事業運営の基盤の強化が必要とされてきております。こうしたことから、安全・安心、潤いのあるまちづくりを推進するためには、これらの課題に適切に対処いたしまして、企業である企業経営の健全化を実行していくことが重要かと判断しております。
これらのことを踏まえまして、水道局といたしましては、一つ目に、浄水場等の老朽化に伴います県営水道の導入と簡易水道事業の統合、また、上水道事業との統合によりますところの事業運営の強化、二つ目に、耐震化を含めました、老朽化する施設及び管路等の更新計画の確立、三つ目に、費用対効果を十分に検討いたしまして、合併処理事業等他の汚水処理方法との連携、調整を図り、より効率的な下水道整備、これらを重点項目といたしまして、未普及地解消とあわせて今後取り組みたいと考えております。
以上でございます。
議長(中山一夫君)
笹次さんとぴあ榛原事務長。
介護老人保健施設さんとぴあ榛原事務長(笹次悟郎君)
さんとぴあ榛原の笹次でございます。そうしましたら、さんとぴあの件につきまして御回答させていただきます。
さんとぴあ榛原は、宇陀市宇陀郡で唯一の介護施設として平成11年に開設いたしました。規模でございますが、100床、それから通所のほうは25人で運営しております。以来、清潔、明朗、誠実、いわゆるスリーSと言っておりますけれども、これをスローガンにいたしまして、地域の在宅復帰やリハビリテーション、また在宅での生活支援を行ってまいりました。
ところで、最近の傾向でございますが、入所される方の中で高齢者のひとり暮らし、また高齢者の2人世帯、こういう方が年々ふえていると感じております。このことは、これまで介護は家族が行う、いわゆる子どもさんが行う、またお孫さんが行うという、こういった家族で介護を行うという前提が通用しない時代に入ってまいりました。このことは、家庭での介護力が低くなれば低くなるほど、さんとぴあのような介護施設の役割がますます高まってくるというこういった時代でございます。
これからも宇陀市の御高齢の皆様ができる限り長くお元気で、何よりも御自分の力でお過ごしいただけますように、一つ目といたしまして、御相談をお気軽に受けていただけますように、敷居の低い相談の窓口、そして質の高い介護サービスを目指しまして、これからも暮らしやすいまちづくりの一翼を担ってまいりたいと、このように考えております。
以上でございます。
議長(中山一夫君)
12番、山本繁博議員。
12番(山本繁博君)
今、各部長、そして地域事務所長に答弁をしていただきました。本当に地域の特色を生かし、そして今各部署でいいことばかり言われました。これを前提に邁進をしていただきますようによろしくお願いを申し上げたいというところなんですけど、少し私の聞いておきたいところがあるんですよ。環境対策課にお聞きをさせていただきます。
この前に宇陀市産業廃棄物処理施設の設置に係る紛争の予防に関する条例の制定ということで付託され、そして福祉で協議をされました。これはしかしあれですか、廃棄物業者、県に対して圧力がかかるようなことができるんですか、これをちょっと教えていただきたいんです。
今、廃棄物で一生懸命に宇陀市は悩んでおります。そうした中で、廃棄物を放置し、そしてまたそれを燃やす。ばい煙が飛び散る、二酸化炭素が発生する、ダイオキシンがそこらに至るところに飛びかかるというようなこと。そしてまた、灰が残りますね。そして汚水も出ます。そういうような中で、この条例を設置すれば業者に圧力がかけられるんですか。私はどうこれを文章を最前からずっと朝から読ませていただいていました。しかし、これでは圧力はかけられないん違うかなというようなことを思っておるところでございますけれども、部長はどのように思ってくれてはるんですか、教えてください。これはどのような役割を果たすんですか。
議長(中山一夫君)
大西市民環境部長。
市民環境部長(大西茂君)
ただいまの条例制定について、抑えることができるかということでございますけれども、以前から申しておりますように、この届け出につきましては県のほうの届け出事項となっておりますので、うちのほうではわからないと、事前に察知することはできないということでございますので、この条例を制定することによって、事前に当該事業者と計画書なり提出させ事業内容を明らかにし、住民の意見を聞いて、あるいはそれに対する回答を事業者のほうから得て、双方理解を求めていくということでございますので、取り締まり等、後ありましても、これはあくまでも県の許可ですので、立入検査等につきましては、あくまでも県のほうにこちらのほうから申し上げましてしていくという条例でございますので、その辺は双方の話し合いなり指導ということで御理解を賜りたいと思います。
議長(中山一夫君)
12番、山本繁博議員。
12番(山本繁博君)
今部長が答弁をしていただきました。しかし、この条例の役割分担というのはわかりません。
私はこの前に天満台東ですか、あそこで少し話を聞かせていただきましたけれども、そういう話は住民の皆さんに立ち上がっていただき、そして行政と議員が一体になって県に圧力をかけるということが一番いいんじゃないかと、このように思っております。だから部長、そういうことで、やっぱり市民に立ち上がっていただき、そして力をかしていただくというようなことが一番私はこれがメインかなと、このように思っておりますので、よろしくお願いを申し上げておきます。
そして、健康福祉部長にお尋ねをさせていただきます。
健康福祉部長には、今高齢者の比率が本当に高くなってきました。10人に3人以上はお年寄りと言われています。そうした中で、お年寄りの施設、これはこれからどのようになっていくんでしょう。今答弁していただきましたけど、一番大事なことを、一番我々が大事に育てていただいた、そして一番この宇陀市の基本をつくり上げられたこのお年寄りをどういうように思っているんだろうと、私はこのように思ってるんですよ。
だから、お年寄りが住みよいそういう宇陀市をつくるためにはどのようにしたらいいんですか、ちょっと教えてください。
議長(中山一夫君)
覚地健康福祉部長。
健康福祉部長(覚地秀和君)
失礼いたします。
ただいま御質問をいただきました高齢者に伴う住みよいまちのための施設という形で御質問でございますが、御承知のように、宇陀市内には五つの特養、それとグループホームなりさんとぴあという老健施設、こういった施設の中で、定員は540床というような入所できる施設が現在市内には存在しております。この中で、議員も御承知のように、入所を待つ高齢者の方々も現在300人程度いらっしゃるというような形で、入所待ちだというような状況でございます。
これらにつきまして、平成23年度におきましても、特別養護老人ホームの整備事業者に対する整備許可というものは県が出しておりまして、今回、東和・中和地域におけますそういう整備枠といたしまして、平成23年度で100床の枠を県がこのたび募集をかけて決定をされたところでございます。今回23年度におきましては、葛城市に50床、それと広陵町に50床という形で、100床の枠は宇陀市に来なかったという形で、宇陀市におきましても2業者による100床の要望をしておりましたが、そういう形で要望がかなわなかったということでございます。
これらにつきましては、宇陀市の介護の運営協議会におきましてもまた審議をしていく中で、事業者の要望を県に伝えていくと、県で許可をしていただくという格好になろうかと思いますので、引き続きそういった形で事業者に努力をしていただくとともに、市がバックアップしていくという形になろうと思いますので、よろしくお願い申し上げます。
議長(中山一夫君)
12番、山本繁博議員。
12番(山本繁博君)
ありがとうございました。本当にこの年寄りの施設というのは喫緊の課題と、このように思っておりますので、よろしくお願いを申し上げておきます。
次に、私は6月定例で自主防災訓練ということに対しまして危機管理課に聞かせていただきましたね。そうすると、補助的なことはどうするんだろうと、考えていませんというように言われました。そうした中で、自主防災組織が立ち上げられた場合はどのような補助をされていくのか、教えていただきたい。よろしくお願いしておきます。
議長(中山一夫君)
菊岡総務部長。
総務部長(菊岡千秋君)
市では各地域で自発的に自主防災組織が立ち上がるようにということで、自主防災組織の育成事業補助金交付要綱を定めております。これにつきましては、概要を申し上げますけれども、25世帯以上50世帯未満が1回につき1万9000円、それが各世帯の構成段階によりまして8段階になっておりまして、最高200世帯以上のところで自主防災組織を結成していただきましたら11万3000円と、こういう状況で、これについては組織を結成した段階で1回のみと、こういうことでの補助となっております。
議長(中山一夫君)
12番、山本繁博議員。
12番(山本繁博君)
ありがとうございました。自主防災、自分たちで自分たちの命を守ろうというようなことで、大切な訓練かと、私はこのように思っておりますので、今後ともまたよろしくお願いを申し上げておきます。
そして次の質問でございますけれども、病院ですね、中核医療の病院として、今宇陀市立病院が建設をされております。そうした中で、スタッフの意識改革はどのように指導されているのか。
この前に私に職員かだれか知りませんよ、投書があったんですね、私の家に。その投書は局長も見られたと、このように思っております。見ていただきましたね。そういうようなことで、職員にどのような意識改革、そしてどういう指導をこれからやっていくのか、お聞きいたします。
議長(中山一夫君)
竹内市立病院事務局長。
市立病院事務局長(竹内均君)
病院事務局、竹内でございます。
御指摘いただいた投書につきましては、私のほうも確認させてもらっております。看護部門につきましては、総勢で150人ほどおりまして、そのうち看護師は100名程度、ほとんどの職員が業務のほうに精励していただいておりますけれども、御指摘いただいている職員につきましては、医療ということで、医療安全というものが大きな要素を占めておりまして、その辺のところに大きな問題が惹起するおそれがありますので、現在は教育も兼ねて通常業務から外し、現在シーツ交換、それから患者様の清拭、それからお絞り巻き等の業務をしていただいております。そういった形で、現在再教育を行っているというのが現状でございます。
それからもう1点につきましても、県内の公立病院の状況調査を行いましたところ、現在配置しております職員につきましては事務員でございまして、ほかの病院も同じように事務員を配置しておりまして、その点については何ら問題ないのではなかろうかというように考えております。それも含めまして、一般的に当院につきましても、先ほど申し上げました行動指針の中で患者様中心の医療を展開するということで、副院長、それから看護部長等を交えまして、接遇面に特に現在は力を入れております。そんなところで意識改革を図りながら、一つでも患者様のお役に立てるような形で今後とも地域医療の発展に寄与してまいりたいと考えております。
以上でございます。
議長(中山一夫君)
12番、山本繁博議員。
12番(山本繁博君)
次に、教育長にお尋ねいたします。
ことし4月から新学期が始まりました。そして学校に登校する分団も私は毎日のように登校を見守っております。そうした中で、今本当におはようございます、そういう言葉が聞かれないんです。だから生涯学習を徹底的にしていただきたいと、私はこの前に言いました。これはどのようにしてはるんですか。そしてまた、学校の先生方にはどのように指導をしてはるんですか。これをちょっと聞かせていただきたい、このように思っております。
そして生涯学習とともに、人権学習も同じく進められておると思っておりますけれども、こういう生涯学習、そしてまた、人を差別をしたりしないというようなことをやはり子どもに言い聞かせ、そしてそういう立派な子どもたちをつくらなならんという観点から、教育長、お答えよろしくお願いを申し上げておきます。
議長(中山一夫君)
喜多教育長。
教育長(喜多俊幸君)
お答えします。
前から提起がありましたように、あいさつ運動、いわゆる倫理観とか、あるいは基本的な生活習慣、規範意識ということへのその醸成についてのお説であろうかと、このように思います。
特に奈良県の子どもたちの現状を見ましたら、調査によりますと、基本的な生活習慣とか規範意識が欠けるということは指摘をされているところでございます。このことから、子どもたち、学校では前にも答弁いたしましたように、小学校での道徳とか総合的な学習とか、あるいはキャリア教育、こういうものを通じまして規範意識の醸成に努めてきたところです。また、学校の中の校内では、児童会とか生徒会がこういうあいさつ運動等について具体的な目標を定めて実践をしているところです。
また、教職員につきましては、現在304名の教職員がおりますが、接遇とかあるいは倫理、こういうことに関しまして校長会を通じたり、あるいは教育センターでの研修を通じながら、その醸成を図っているところでございます。
一方、生涯学習の場でどのようにしていくかということ、ただ単にこれ、学校だけの取り組みではまいりませんので、社会教育、生涯学習の中で、このことを実践をしていかなければなりません。本年度は社会教育委員会議の中でこのことが議論になりまして、あいさつ運動を展開していく、大人から子どもにあいさつをしていくということを目標に掲げて具体的な実践をいただいているところです。また、PTA協議会等へもこのことを説明させていただきまして、各PTAでの取り組みも進められているところです。まず、地域で大人からあいさつをするという取り組みの実践でございます。
その結果、規範意識とか、あるいは基本的な生活習慣、かなり私は醸成がされてきていると認識をしていたのですが、ただいまの山本議員のほうからは、新学期が始まったらあいさつが少なくなったという御指摘をいただきました。そのことが何かについては、まだ実態を私はつかんでおりませんでしたので、そのことも御意見としていただきながら、さらにあいさつ運動、規範意識の醸成に具体的な実践として努めてまいりたいと思います。
人権学習につきましては、各学校での人権学習を実施をしているところです。
人権学習の基本になりますのは、やはり自尊感情、セルフ・エスティーム、これを醸成し、自分も大切であるけれども、他人も同じように大切であるというこの理念が基本理念になろうかと思います。その上に立ちまして、人を大切にしていくというこういうことの教育を学校では進めておりますし、また一方、教職員につきましては、宇陀市人権教育研究会あるいはまた生涯学習、社会教育の中では宇陀市人権教育推進協議会、これらのところで人権教育の醸成に努めておっていただきますし、また、地域自治会等も中心になりながら、それぞれの単位校区での人権教育推進協議会が中心になりながら、地区懇等の実践を細かくいただいているところです。これらの実践をさらに期待をしていきたいと思っております。
以上です。
議長(中山一夫君)
12番、山本繁博議員。
12番(山本繁博君)
今各部署からいろいろと意見を聞かせていただきました。そしてまちづくりに関する考え方、そして今やらねばならないというようなことも聞かせていただきました。そうした中で、市長から総括として、どういうように各部署の皆さんの声を聞かれまして、どのように今やられようと胸に刻んでおられますか、聞かせてください。
議長(中山一夫君)
竹内市長。
市長(竹内幹郎君)
担当が市長に成りかわって、細かい政策につきましては発言させていただいたところでございます。そしてまた私の骨子につきましては、一番当初に回答させていただいております。改革、改善しながら四季の風薫る宇陀市をつくりましょうということを基本に、後期総合計画も含めながら、素案を若い職員ともども一緒に考えながら議会の皆様方に提案させていただき、よりよい地域づくりに向けて頑張っていきたいと考えております。
以上でございます。
議長(中山一夫君)
12番、山本繁博議員。
12番(山本繁博君)
ありがとうございました。
市長、四季薫る宇陀市、本当にいい宇陀市、住んでよかったなと、子どもたちがお父さん、お母さん、よかった、このまちに住んでよかった、生まれてよかった、ありがとうと言われるようなそんなまちづくりをしていただきたい、このように思っております。市長、よろしくお願いを申し上げておきます。
これで私の質問は終わらせていただきます。
議長(中山一夫君)
山本繁博議員の質問が終わりました。
ここで午後1時30分まで休憩いたします。
午後0時22分休憩
午後1時30分再開
議長(中山一夫君)
休憩前に引き続き会議を再開いたします。
16番、小林一三議員、11番、多田與四朗議員から離席届が提出されております。午後2時30分までの離席届が出ておりますので、これを許可いたします。
次に、14番、山本新悟議員の質問番号3番「宇陀松山城登城道整備の早期実施と重伝建地区の景観保全について」「公共施設の除草業務等を行う部署の集中化について」の質問をお受けいたします。
14番、山本新悟議員。
14番(山本新悟君)
14番、山本新悟です。議長の質問の許可を得ましたので、質問番号3番の宇陀松山城登城道整備の早期実施と重伝建地区の景観保全について及び公共施設の除草業務等を行う部署の集中化についての一般質問をさせていただきます。
私は重伝建松山地区と宇陀松山城に関して、平成22年12月に一般質問を行いました。22年12月には教育長から、松山城跡の整備は3年計画で整備を進める、また観光の一環として整備を進める、パンフレットも制作し、観光客の誘致に資すると、そして市長からも、重伝建と松山城が連携できるようなまちづくりをしっかりつないでいきたいとの非常に心強い答弁をいただいております。その上に立って、市の考えをお尋ねいたします。
まず初めに、宇陀松山城登城道整備の早期実施と重伝建地区の景観保全について質問させていただきます。
松山城登城道赤砂利ルートの整備については、23年度から3年計画で整備を予定され、本年度の予算に工事費850万円が予算化されていますが、現在のところ工事着手されていないと思います。この登城道は、春日ルートと接続することにより松山城跡と重伝建松山地区とを結ぶ観光施策ルートとして活用でき、宇陀市の重要な観光スポットとして早期の整備が期待されているのですが、早期着工、早期整備への意気込みについて市の考えをお伺いいたします。
次に、重伝建地区の景観保全について質問いたします。
重伝建松山地区は、道路の両端と古い町家の間に前川と呼ばれる水路が走っております。昔はその前川を越えて、家々の出入り口には石の渡り橋がかけられており、まち独特の美しい景観と風情をつくり出していましたが、現在は大半がコンクリート、また鉄板に変わっています。私は松山地区における歴史風致には全く沿わないものだと思っておりますので、この古い町並みの在来の景観を考えれば、橋の石または石張り整備する必要があると提案しますので、市の考えをお伺いいたします。
次に、公共施設の除草業務等を行う部署の集中化について質問いたします。
市内の公共施設における除草が不十分で住民に迷惑をかけている状況があります。例えば公園は雑草がはびこり、利用できないところがあります。また、市道では伸びた雑草が道路の幅員を狭くし、カーブでは見通しも悪くなって大変危険な状態になっているところがあります。せっかく公園があるのに利用できなかったり、道路では雑草が原因で事故が起こるかもしれません。
市の施設管理の一環として、草刈り業務はそれぞれの施設を所管とする担当部署で実施されている現状ですが、このシステムは業務に使える人員や時間が限られているため、限界ではないかと思われます。
そこで私の提案でございますが、市道、各施設等の草刈りなどの現場作業を専門に担当する部署を設け集中的に実施するほうが合理的で効果があるのではないかと思います。また、市のほうで雑草によって施設管理の行き届いていないことについて、最もより効果のある代案があればお伺いいたします。
以上、壇上からの質問とさせていただきます。
議長(中山一夫君)
出口教育委員会事務局長。
教育委員会事務局長(出口裕弘君)
失礼します。ただいまの山本新悟議員さんの御質問にお答えいたします。
まず、松山城の登城道であります赤砂利ルートの整備についてお答えします。
既に春日神社から松山城への登城道入り口までの見学路は、春日門ルートといいますが、それは昨年、平成22年度に業者施工130メートル、そして地域の皆さんによります奉仕活動によりまして220メートルが整備され、合わせて350メートルの春日門ルートが完成しております。
今おっしゃられています道は、まちづくりセンターから松山城の登城道の入り口までの2番目の見学路の赤砂利ルートのことでございます。延長450メートルについては3年計画で整備を目指しております。
まず、1年目に当たりますことしでございますが、里道の復元測量と関係者との現地立会作業を全線行う予定をしております。その後、発掘調査をし、整備工事を一部実施する予定です。現在は里道の復元測量をやっているところでございます。その後、終わりますと、本年の計画であります整備工事を約100メートル進む予定をしております。その後2年以降におきましては、残りの区間を本年と同じ手順で整備していく予定をしております。最終年度の25年には案内板を設置して、観光客の目安の看板にしたいと思っております。
また、松山城跡と城下町であります重伝建を結ぶ周回探索観光ルートとして、歴史的・文化的財産を市民のみならず市外の皆さんに広く紹介して、宇陀市の重要な観光スポットとして役割を果たすものと考えております。
そういう理由から、早急に工事を進めてまいりたいところでございますが、本年度は先ほど議員がおっしゃられました850万円は見学路の整備費用でございます。それに加えて、あと境界測量・発掘調査料などがありまして、それを含めますと、本年度1174万円が市単独の費用で予算化しております。こういう理由もございまして予算化が苦しいもので、3年計画として3年間の猶予をお願いしたいところでございます。
次に、松山地区の重伝建における前川の整備についてお答えします。
松山地区を特徴づける一つとして、水路、前川があります。南北に流れ、道に沿って風情のある水がせせらぎとともに涼感を醸し出しております。
この水路は元禄検地帳にも登録されており、当初は道の中央を走っていたとされています。明治になって、かんがい用水、防火用水として道の両端を流れるように改修されたものでございます。現在は水路の半分ぐらいに何らかのふた、議員がおっしゃられましたとおり、ふたなどがかけられて、多くの暗渠化しているところもあります。橋やふたは、それぞれの家の前で思い思いのものがかけられております。道路と水路の境界部は縁石、コンクリートなどの混在しておるそういう状況になっております。また、松山地区では路上駐車が多く見られ、車が通りにくい状況となっております。また、水路にふたをかけ、車を駐車しているところもあります。
ここで、街なみ環境整備事業を実施している街なみ環境整備事業計画では、水路の整備の基本的な考えとしては、水路はふたを含めて全体で景観を引き立たせる要素の考え、橋やふたの材質、形状、設置方法、設置数などを統一するとされております。この計画に基づきまして実施しているところでございます。
道路美装化工事が既に完了しているのが下町通り線でございます。地元との説明会を開催し、それぞれの家の状況、要望に合った工事を施工してまいりました。今後整備する予定の松山通り線につきましても、同様の事業を進めてまいりたいと思います。各個々の家の持ち主とも十分に話し合いを進めて理解を求め、その辺の景観を高めていきたいと考えております。
以上、簡単でございますけれども、回答とさせていただきます。よろしくお願いいたします。
議長(中山一夫君)
吉岡建設部長。
建設部長(吉岡博文君)
建設部の吉岡でございます。よろしくお願いいたします。
まず、公園や道路の雑草が生い茂りまして、利用者の皆様、市民の皆様方には大変御迷惑をおかけいたしております。おわび申し上げます。
それでは、議員御質問の公共施設の除草業務等を行う部署を設けて集中化できないかとの提案につきまして答弁いたします。
まず、道路にありましては、雑草の業務委託や直営により行っている路線につきましては、主要幹線道路を主に行っております。これ以外の支線につきましては、他の地元の自治会並びにその他の団体に御協力を得て除草していただいているのが現状でございます。
また、公園や教育施設等にあっても直営または業務委託で行い、そのほかは地域の団体、地元自治会またはPTAの皆様などの御協力をいただいているのが現状でございます。
議員お尋ねの専門に担当する部署を創設してはという御提案でございますが、草刈りのほかに維持修繕・剪定業務、施設の点検、トイレ管理などを初め、特異な管理も行っていることから、熟知する専門の職員配置の体制を整えた上で管理業務の一元化を図ることは、資材の購入や業務委託費の適正化にもなり、各課で所持する草刈り機械など管理機器を効率的に稼働させることにもなり、管理コストの削減が図れ、さらには専門的な作業職員の集約にあわせ、技術取得講習を組み込み、作業事故の防止と効率のよい施設管理が可能となります。
しかしながら、市道や公園のほか、教育施設を含め、管理している部署は複数課にわたりますので、草刈りなどの管理部門を専門的に管理する課をすべて施設に適用して一括管理するには、雑草の旺盛期にも重なることから、その作業が一時的にも膨大となります。
このことで、草刈りの刈りおくれ、作業委託の増加が懸念されますので、今後職員配置や委託業者及び地域の方々の協力をいただきながら、集中化、一元化ということを検討させていただき、宇陀市のよりよい環境づくりに努めたいと考えております。
以上で答弁とさせていただきます。
議長(中山一夫君)
14番、山本新悟議員。
14番(山本新悟君)
ただいま赤砂利ルートの整備の件はしてもらいましたけれども、一部100メートル進むという話でございますが、赤砂利ルートの整備はいつごろ終わるのか。そしてまた、どこの部署でするのか。教育委員会でするのか、建設委員会でするのか、そこを教えていただきたいのと、重伝建のところで、この重伝建、これ今おくれている部分がある言うとうねんけれども、重伝建松山地区の枝線ばかり走っとんねんけど、本線は何で先にできへんのかと。
そしてまた、今言うたように住民に理解を求めると言うてましたけれども、その理解を求めるのに、今までおった職員が急にいなくなって、その事業がだんだんおくれていくのではないかと思われるというその点一つ。
それと公共施設でございますが、地域の方々に求める言うけれども、いつも市長がおっしゃる職員が多いと言うてますけれども、その課を一つつくったら年に二、三回、公園の草刈りをせな住民から苦情が出てるねんけれども、これ公園というたかって、90からある公園、そしてまた道路となると、担当部署は到底できない。何ぼ委託するいうたって、委託委託ばかりでは、職員遊んでおって委託する必要はないので、課を一つつくったらどうやと私は思うねんけど、その点もう1回質問、3点の質問、よろしくお願いいたします。
議長(中山一夫君)
出口教育委員会事務局長。
教育委員会事務局長(出口裕弘君)
失礼します。
まず、赤砂利ルートの完成はいつかということでございます。それにつきましては、本年度開始しまして来年、再来年、平成25年度の末に完成となっております。
それと、城下町の本線の整備がなされてなく、ほかのほうを先にされているという御質問ですけれども、それに関しましては、街なみ環境整備委員会の中で検討し、まずそのルートのほうから整備するということになっています。特には、まずやりやすいといいますか、事業化しやすいところからということで進めてまいっております。
それと、それに関する事業の主体はどこだということですけれども、我々の教育委員会のほうで工事のほうは主体的に管理運営しております。
以上でございます。
議長(中山一夫君)
吉岡建設部長。
建設部長(吉岡博文君)
除草等の作業を一括管理ということでの2回目の質問でございました。
職員につきましては、私のほうから答弁するのは何かと思いますので、控えさせていただきますけれども、考え方といたしましては、各複数課にわたりますので、それを一括管理しながら、先ほども答弁させていただきましたけれども、コストの縮減とか作業効率をうまく効率よくするとかいう形で、管理部門という形を今後検討していきたいとは考えております。
以上です。
議長(中山一夫君)
14番、山本新悟議員。
14番(山本新悟君)
教育委員会でするということでございますので、山上まで早期に、早く向こうまでつけていただきたいのと、そしてまた、今これ重伝建のこれ言うとんねんけど、地元の住民は今までの事務所におる職員であったら安心して話もできますけれども、今職員がいなくて、そしてまた今度全然知らん職員が地元の相談に行っても、1回で済むところを2回、3回になってしまうよって、今現にあるところに職員はそのまま置いてたらどうかというのが1点でございまして、公共施設かって、何でもかんでもみんな委託委託して、そやけど、こんなん今まで委託はしてくれてよろしいねんけど、急に委託って、年に1回ぐらいの委託であったらあかんねん、年に2回、3回してもらわんことには。こんなんもう公園も全然使われんようになってしもて、道もこんなん春刈ったら秋は、もう夏済んだら全然道が狭くなって通れんようになっとるところがたくさんございますので、もう1回これどうにかして担当部署で道路なら道路を刈るか、公園は公園でまた刈るかしてもらわんことには、住民からの苦情が絶えないさかいに、これから担当部署の一遍会議でしてもうて、これから年に二、三回刈るようにしてもらうようにお願いいたします。今言うたやつをもう1回。
議長(中山一夫君)
出口教育委員会事務局長。
教育委員会事務局長(出口裕弘君)
失礼します。
大宇陀のほうのまちなみセンターの職員が教育委員会が本庁に戻ったということで、少し手薄ではないかという御質問でございます。
担当の特に大宇陀を担当しています職員に当たりましては、特には、そこのまちなみのセンターで勤務をするということが時間的には多くなっている。ただし本庁のほうで、この宇陀市の中でも重要文化財がたくさんあります。その受け付けも一応しております。その関係で、以前はその受け付けも大宇陀のほうでやっておりましたけれども、今現在本庁になりましたから、本庁で一たん受けるということもありますので、少しその辺は手薄にはなっておるところはありますけれども、特には、今違った職員がおるというようなことがありましたけれども、今まででしたら少し留守がちであったときがありました。そのときの連絡がつかないということで苦情もいただいておりましたけれども、今はその職員が常時いますので、電話さえしてもらったら連絡はつくということの体制をさせていただいております。
そしてもう一つ、松山地区の重伝建の工事の進みの関係ですけれども、これに関しましては、10年間の計画がありまして、その計画にのっとってやっております。そしてまた協議会を経ながらやっております。その関係上もありますので、やりやすいとかそういうような関係ではなしに、国との話し合いあるいは県との話し合いの中でやっておりますので、その辺は御理解いただきたいと思います。
以上でございます。
議長(中山一夫君)
14番、山本新悟議員。
14番(山本新悟君)
これ今やりやすいところからって言うてますけれども、地元に事務所があっても前向いて全然進んでないのに、連絡して来ますって、今連絡したら来る言うてますけれども、地元にあっても来ないのに、遠いところへ行ってしもたら、なおさら職員は出てこられへんがな。そしてまだ10年間って、10年間の間に向こうへ行くほど予算がなくなってしもて、本線から手入れせんことには、そんな枝線ばかりやりやすいところばかり、やりやすいところは、それはだれでもやりやすいところをしたい。やりにくいところからして、やりやすいところは後からしたらいけるねん。ええもんばっかり先食うたって仕方ないがな、そうですやろう。悪いところ悪いところほど先して、それからやりやすいところを後でしたらいいねんけど、これ逆ですがな。もう1回その点よろしくお願いします。
議長(中山一夫君)
出口教育委員会事務局長。
教育委員会事務局長(出口裕弘君)
まず、事務の対応でございますけれども、そばにおるほうが便利であるというようなことでございますけれども、宇陀市全体のことも把握しますと、やはりここでの業務というのも中心であると思います。そしてまた、松山地区の受付業務なり、その工事の業務に関しましては、当然現場というのは松山地区のそこのもとの事務所が現場でございます。その担当者2名おりますのは、ほとんどその担当者が現場となるその事務所で業務を行うというような形になりますので、時間を合わせていただいて、その辺を連絡をとり合うというようなことになりますけれども、その辺は御理解いただきたいと考えております。
また、先ほどの松山地区の町並みの工事の進みぐあいについてでございますけれども、これにつきましては、計画を立てながら、県と国との調整がかなり複雑なところもございます。変更もしなければならないところがありましたら、今の議員のおっしゃっておられました内容も加味しまして、また変更などを考えていきたいと思いますので、御理解いただきたいと思います。
以上です。
議長(中山一夫君)
14番、山本新悟議員。
14番(山本新悟君)
その御理解いただきたいというそれはわかるねんけど、今までおってもでけへんやつをまた何ぼしてもでけへんがな。地元におらんのに、こんな遠いとこへ来て、なおさらでけへんがな、そら。それで今まで何人かおって全然前向いて進んでないのに、それにまたもう一遍こっちから向こうへ行ってって。今まで職員がおって現場でけへんのに、この現場の中でまたこっちから現場へ派遣するって、その派遣する現場の職員も技師さんもおらへんがな、教育委員会には。それはどこかから雇うてこんとあかんのやろう、どこかから引っ張ってこんことには。建設から引っ張ってくるのか、それはどこかから引っ張ってくるんやろう。前向いて全然できてへんがな。それで何で地元の住民と話せんなんのに、職員は何で置いていかへんわけ、全部が全部引き上げるということは、それがおかしいやないか。ちょっとその点もう1回。教育長、教育長まとめて教育長言うてください。
議長(中山一夫君)
喜多教育長。
教育長(喜多俊幸君)
街なみ整備事業及び松山城の整備事業についてのことでございますが、まずは松山城の整備事業、登城道赤砂利線につきましては、先ほどありましたように3年計画でやっていきます。これは年度当初から測量等に入ればよかったんですけれども、先ほどありましたように、あそこでおりました技術の職員が統一化しまして営繕課のほうで集中的に仕事をするというこういう方式をとりましたので、技術屋さんとしては、そちらで今までと同じように仕事をしておっていただきますが、ちょっと出発時点でその辺の遅滞があったことは確かであったかと思います。しかし、先ほどありましたように、今測量に入っておりますので、登城道については3年計画で実施をしてまいります。
しかし、これについても本当にこの登城の復元だけでいいのか、あるいはもう少し検討しながら登城道あるいは運搬道としても検討しなくてはならないのかというところは少し残っておりますが、計画どおり実施をしてまいります。
また、街なみ整備事業につきましては、10年の計画でということで先ほど説明のあったとおりですが、環境整備については、街なみ環境整備審議会のほうで、まちの方々とも相談をしながら整備計画を立てまして、そしてその計画に基づいて優先順位等を整えながら、県や国のほうと折衝しながら進めているところです。
やりやすいところからという話がありましたが、これは特に建造物の修復等につきまして、住民の皆さん方の御理解なり御協力をいただかなくてはなりませんので、その辺との調整を行いながら進めてまいります。道路等につきましては、計画的に幹線道路から整備を進めているところです。
次に、事務局の移転につきましてですが、このたび9月から教育委員会事務局を一元化して本庁に戻しました。その際に全部の課を一括して市長のほうに戻しました。特に先ほどありましたように、文化財保存課については、町並みあるいは松山城の整備等の関係で、あそこへ慰留してもいいんじゃないかというような御意見もいただきましたし、検討もしたところですが、宇陀市内全体を見ましたら、室生地域や榛原地域あるいは菟田野地域におきましても、それぞれ史跡あるいは天然記念物等がありまして、それらの保護をしていかなくてはなりませんし、あるいは発掘調査等も供していかなくてはなりません。
そういうことから、一元化して一緒に戻して、事務的な仕事については全部本庁で行う、それから先ほどありましたような松山城とか、あるいは町並み整備につきましては、拠点はまちなみセンターのほうで実施をしてきます。
具体的には、日ごろのまちなみセンターの管理、連絡につきましては、埋蔵文化財の調査員がおりますので、2名から3名そこで作業をさせまして窓口を開いております。それから、松山城あるいは町並み整備の仕事にかかわりましては、必要があればセンターのほうで仕事をします。それからあと、審議会あるいは協議会の拠点はあくまでもセンターのほうに置いて、そこで住民との折衝を行っていくというこういう方式をとっております。
だから住民の皆さん方にやや不便を感じさせることがあるかと思いますが、ちょっと事前に連絡をしていただきましたら、センターのほうで職員が待機をする、あるいは対応するというこういう対応をさせていただきます。遅延のないように、その辺の事務を図ってまいりたいと思っております。
以上です。
議長(中山一夫君)
14番、山本新悟議員。
14番(山本新悟君)
その審議会、住民の審議会、街なみ審議会の会員さん側から職員は開いてもよいと言いましたんか。そして、住民さんは、あそこへ何人か置いておいてくれ言うてるのと違いますのか。それがこれ市長がもう全部まとめて、教育委員会を全部まとめて、まちなみの職員も一緒にまとめて全部ここでする言いましたかって、何人かはあそこへ置いておかなあかんの違いますの。やっぱりこんな住民のこれからまだあと10年かかっていきまんねやけど、その10年間の間、一々そんなところまで、向こうまで行けませんやろう。その点どうやろう。市長、一遍その話どうですか。
議長(中山一夫君)
竹内市長。
市長(竹内幹郎君)
山本議員の質問でございますけれども、非常に宇陀市としての大きな資産でございますし、いろんな面で、今回その赤砂利ルートというものを御意見いただき、また水路というんですか、石のことも含めて、いろいろ考え直さなければという点が多々あろうかと存じます。そうした中で、少し意見を述べさせていただきたいと思います。
松山地区は近世初期に豪族秋山氏の城下町として誕生したまちでございます。その後、薬や宇陀市木材などの集散地、商業の拠点として大いに発展し、明治期には宇陀郡の行政中枢地となり、伝統的な町並みと暮らしが継承されているところでございます。
これらを大切に維持、保全し、次の世代に継承するとともに、新しい生活との融合を目指しているところでございます。松山城から城下町である重伝建地区を一体的なものとして位置づけ、観光スポットとして城跡から城下町への観光客を誘致するために、道の駅を出発し、見学路とする赤砂利ルートや春日門ルートを周遊道路として利用し、城跡を見学した後、重伝建地区を散策し、土産物などを購入していただくといった案などが考えられております。
今後重伝建地区の整備を展開していく上で、観光駐車場の問題、前川の渡り橋も含めて、芝居小屋、駐車場、福祉会館の整備等も含めて総合的に考慮しながら観光客の流れをつくっていかなければならないと考えております。
しかしながら、松山城に登ろうとするときに、どこに駐車し、どのように登るのでしょうか。どのようなルートで登り、どんなトータルマネジメントが計画されているのか、基本から考え直す必要があると考えております。
また、地域の人たちも、重伝建を通じてまちづくりをしなければというような形で多くの意見が寄せられております。しかし、家屋の下に駐車した光景が見られます。その景観に疑問を持つ人がいると思います。前川の渡り橋も、駐車するために鉄板を敷いたり、いろんなことをされているわけでございます。
行政頼みも大切でございますけれども、まず自分たちから立ち上がってほしいとも思っているところでございます。いいまちは、ある日突然できたのではございません。たゆまざる努力、地域もそこに住む人も行政も一体となって考え、実行してきたために、いいまちができたのではないかと思います。また、その思いがなければ何もできません。そしてまた、できてもそこに住む人がいなくなれば、何のための地域づくりか、重伝建なのか、考えなければいけません。
まず市民が、私も含めて行ってみたいような思いをさせるような重伝建地区でありたいと思いますし、そのような地域づくりをしたいと考えているところでございます。そんなことも含めながら、原点に返りながら地域づくりを含めて再度考えていきたいと考えておりますので、よろしくお願い申し上げたいと思います。
議長(中山一夫君)
14番、山本新悟議員。
14番(山本新悟君)
今市長はおっしゃいましたけれども、それは市長が言うように、先頭に立つ職員が今、先頭に立って動いてくれる職員もいてくれんことには、市長さんが今言われたように、住民も考える、なるほど住民も考えるねんけれども、職員もいい職員を置いててくれて、職員も先頭になる人が、住民に考えてくれ、住民に考えてくれ言わはったかて、住民は先頭に立ってそんな、ある程度は考えてくれてはる人はたくさんおると思いますけれども、そやけどいい職員も1人置いてやってくれんことには、そんな住民に頼む、皆に頼むと言うたかって、それはでけへんの違うかな。やっぱり職員も1人置いてくれて、1人か2人置いててくれんことには、これは市長が言うように前向いていかへんの違うかな、そんな駐車場の件にしても。
駐車場は今もとの大宇陀高校のところに駐車場は幼稚園跡地にあるねんけども、あれかって草が生えたらそのままやんか。そやから、どこをどういうようにするということはあってもそんなようなことやから、市の職員も、ちょっと熱心に考えてもらうような職員を派遣してやってください。ほんならよろしいと思いますけど、市長、その点どうですやろう。
議長(中山一夫君)
竹内市長。
市長(竹内幹郎君)
職員の異動につきましては、いろんな御意見をいただきました。本庁へ戻るにつきましても、いろいろ不都合をかけるのではないかな、そしてまた、議員おっしゃるような御意見もいただきました。
しかし、トータル的に決してそれを離れるということではなしに、現地で作業をしていただきますし、こちらにおっても決済とか事務作業たくさんございますし、そしてまた、先ほど話がありましたように、建築の営繕課の職員の専門職の意見も聞く必要があるわけでございますので、それは臨機応変にさせていただいて、大きくその地域づくりに影響を及ぼすというのであれば、数年たてば、また考え直したいと思いますし、それがすべてではございませんので、よりよい方法を模索したいと思っておりますし、先ほど申しましたように、地域の人がそういう思いを持っていただいて御協力をいただきながら、赤砂利ルートの道路も含めて、そしてまた渡り橋と言われる石橋も含めてトータル的に考えていく必要がありますし、そして私も含めて議員の皆様方も、あの重伝建へ行きたいと言えるような環境を皆さんと一緒につくっていきたいと思いますし、重伝建の建物自身は、確かに見たらいいかもわかりませんけれども、住みづらい場所でございますし、個人がするには、やはりどうしても無理があろうかと存じます。
しかし、そこで住んでいけるような仕組みをつくらなければ、何のための地域づくりかということでございますので、そんなことも含めながら御意見をいただきながら、地域づくりに向けて模索していきたいと考えておりますので、よろしくお願い申し上げたいと思います。
議長(中山一夫君)
14番、山本新悟議員。
14番(山本新悟君)
最後に、これちょっと外れるかもわかりませんけれども、市長にお聞きしたいねんけれども、今これ台風12号は市長も行かれたと思うんやけれども、同じ県民で十津川のほうの台風で被害が出てるのに、先ほど教育長もちょっと話しましたんやけど、うちの市としてどういうように考えてるのか。義援金をするのか、市長は向こうへ行って、十津川のほうへ行くのか、大塔村のほうへ行ってどういうように向こうの人と折衝してくるのか、わかりませんけれども、うちの市としてはどういうように、市長の考えをお聞きしたいねんけれども、この災害の件で市として。市長は何も思ってへんのかいな。
議長(中山一夫君)
菊岡総務部長。
総務部長(菊岡千秋君)
この台風が近畿、特に紀伊半島を中心に多くの被害をもたらしました。同県の五條、十津川、近隣では東吉野や御杖、曽爾、こういったところも被害がたくさん出たと聞かされています。
近隣の御杖、曽爾、東吉野につきましては、台風が去った明くる日に、こちらから電話で被害の状況の問い合わせなりお見舞いなり、でき得る支援がございませんかというようなお尋ねをいたしました。そして十津川と五條につきましては、市長名で文書をもっていかなる協力もさせていただきますので申しつけてくださいと、こういう形で、向こうからの要請があれば動くという手順をとっておりますので、またそういった要請があれば宇陀市としても動いていきたいと考えています。
以上です。
議長(中山一夫君)
14番、山本新悟議員。
14番(山本新悟君)
またよろしくお願いします。
議長(中山一夫君)
山本新悟議員の質問が終わりました。
次に、7番、峠谷安寛議員の質問番号4番「宇陀市における開発等の規制に係る今後の見直しについて」の質問をお受けいたします。
7番、峠谷安寛議員。
7番(峠谷安寛君)
7番、峠谷です。議長の許可をいただきましたので、一般質問をさせていただきます。
宇陀市における開発等の規制は、都市計画法を初め、農地法や宅地開発に係る造成の規制条例など数多くあり、この規制は市民の利益を大きく損害しているものだと考えます。
もとより、乱開発を促進させろなどとは、いささかも考えておりません。特に奈良県は大和都市計画区域という実に厳しい自主規制をしき、これを宇陀市民のみならず、奈良県民全体に不利益を与え、県民が我が郷土で起業をしようとしても、なかなか容易には許可が得られず、奈良県建築課へ相談に行っても適切な指導もなしに、建築課のObで県内で起業している方に相談しろとさえ言われます。泣き寝入りしている多くの善良な県民が実際に存在します。非公式に県の職員に聞いても、建築課は県庁の治外法権的な部署とさえ言われる現状であります。
どろどろした現状はこれぐらいにして、なぜ息子や娘の隠居住宅が建てられないのですか。なぜ郷土で起業しようとする店舗が建てられないのですか。自分の土地に自分のお金で他人に迷惑がかからない建築物がなぜ建てられないのでしょうか。だれが百害あって一利なしのこんな規制をつくったのですか。規制のない名張市を初め、近隣三重県はどんどんにぎやかになっていくのに、宇陀市を初め奈良県は、どんどん過疎化が進行していくだけではないでしょうか。
奈良県知事にしても、自分の公約とこのような規制が大きく逆行していることを承知しているのでしょうか。仮に規制を乗り越え、建築できたとしても、善良な宇陀市民や奈良県民に係る開発経費は相当なものであり、このような規制が大きな金銭的な負担を増大させ、一部の建築士や開発業者の金もうけに加担していると言っても過言ではありません。大和都市計画区域という規制は悪法で、容認できません。
宇陀市においても、若者の定住による人口増や企業誘致などは最重要課題であり、市長のマニフェストはもとより、市議会も実現に向けて全面的に支援し、努力していくことは申し合わせているところです。しかしながら、大和都市計画区域はこのような強い思いと裏腹に、家や店舗を建てたかったら都市部へ来い、田舎は消えてなくなれと公然と言っているようなものであります。このような現状を市長を初め市職員の皆様はどの程度把握しているのでしょうか。
わずかな地方交付税のために都市計画区域という厳しい規制に同調し、さらに奈良県のように都市計画法の下に奈良県開発に係る指導指針などというさらに規制をしくなど、本当に建築課Obの生活権を守っているのにすぎません。このような規制は、衣食住という人間の基本的最低限度で保障するという憲法を無視するものではないでしょうか。規制で苦しむのは市民の奈良県民なのです。
私は明るく活気ある宇陀市の実現に向けて、次代を担う子どもたちに健やかな幸せ、生活が送れるように、お上の都合でつくられた市民にとって不利益な規則の即刻廃止を求めるところです。
まず、宇陀市は市長マニフェストや総合計画の実のある実現のため、大和都市計画区域の規制を離脱し、宇陀市全体を無指定とすることを強く求め、市長のお考えをお聞かせ願いたいと思います。
これで壇上からの質問を終わらせていただきます。
議長(中山一夫君)
竹内市長。
市長(竹内幹郎君)
7番議員の質問にお答えさせていただきたいと思います。
先ほども話をさせていただきましたように、宇陀市は大和都市計画区域でございますし、その都市計画法の範疇にあるわけでございます。
しかし、近年、都市計画法そのものを見直す機運になりまして、建築基準法も幾分緩和された面がございます。その成り立ちも含めて、少し話をさせていただきたいと思います。
大和都市計画区域は、都市として総合的に整備し、開発し、保全する必要がある区域を都市計画区域として、市街化区域、市街化調整区域に区分され、昭和45年に28市町村が都市計画決定を行い、5回の定期見直しを経て現在に至っております。現在奈良県下では12市12町1村から成る広域都市計画区域が決定され、宇陀市については、室生地域を除いた地域が大和都市計画区域に含まれております。
議員御質問の必要性でございますが、この区分制度はこれまでの無秩序な市街地の拡大の防止や農業振興区域、自然公園区域、地域森林整備区域、文化財の保護区域等について、開発区域を制限するために必要であると考えております。優良農地や自然環境の保全が重要課題となっている一方で、都市から田舎移住地を求められる方もふえてきております。
このような状況に対応するため、一つの施策として、一戸建て住宅が建築可能な制度として平成17年から施行されております通称50戸連担区域として指定を受けることができることになりました。県下では12市町66地区が指定を受けております。宇陀市では平成20年から5地区が指定を受けており、この条件を利用して1件の住宅が建設されました。
議員御指摘の市街化調整区域では規制がきつく、開発ができないかとの問い合わせが入っております。奈良県では本年2月、既存建築物の再活用、社会福祉施設の審査基準の見直しや適合高齢者専用賃貸住宅の基準を設けることなどを行っております。
今後宇陀市としても、社会経済情勢の変化や土地利用動向の変化、少子高齢化対策、定住促進対策、企業誘致対策、U・I・Jターン等の実情に即して市街化調整区域の有効活用が図られるよう、都市計画法の理念に反さない範囲で審査基準の緩和を県に要望していきたいと思っております。
一方、私たちの宇陀市では、農地の取得面積の緩和も農業委員会のほうで議論されていると報告されています。農地の中に住宅ができたとき、ほかの農業者はどう考えるでしょうか。また、行政も上下水道、電気や電話のインフラ整備も実施していかなければなりません。多くの投資をしても景観は損なわれ、環境はよくならない現象が発生いたします。今回の産業廃棄物保管施設の設置も、土地利用も宇陀市の目指す土地利用ではないため、いろいろ指導させていただいているところでございます。行政能力が問われていると思います。
私たちの中山間の宇陀市では、その多くの行政課題に対応できるでしょうか。少し無理があるように思っております。しかし、一方では法令を緩和するような国の政策でございます。宇陀市として、私自身も先ほど述べさせていただきましたけれども、奈良県都市計画協議会の会長として、その都市計画法ができた環境とは違う、すなわち少子高齢化、過疎化、人口減少、地方経済の低迷を考え、住みよい地域づくりに向けてまちづくり計画をしていきたいと考えております。
今選択肢の中でございますのは、50戸連担というのは一つの選択肢でございますし、ある程度の規模がまとまるようであれば、地域づくりができるようであれば、住宅特区とか工業特区の選択肢も可能でございます。そしてまた、5ヘクタールぐらいの大規模になれば、大規模開発も可能でございます。また、見直しのときに工業地域の指定、また商工業地域の指定も可能でございます。この議論は、卵が先か鶏が先かという議論でございますけれども、いろいろ商談があって初めて一歩踏み出すことであって、その時が来ればというよりも、そういう環境が整い次第、政策の中に反映しながら制度設計に向けて頑張っていきたいと考えているところでございます。
ですから、いろいろ相談していただいて、いろいろ商売される場合もございます。しかし、建築基準法の中で、沿道サービスとかいろいろ緩和措置がされておりますし、そういう政策も持っていきたいと思っておりますので、景観を損ねないとか、災害が起こりそうな場所でないとか、いろいろな社会的なコストも含めて総合的に判断しながら、制度設計に向けて調整を図っていきたいと考えておりますので、よろしくお願い申し上げたいと思います。
以上でございます。
議長(中山一夫君)
7番、峠谷安寛議員。
7番(峠谷安寛君)
市長、御答弁ありがとうございました。
別に乱開発を促進させるとかは思ってはおりませんけれども、とにかく今、年々厳しくなる奈良県の建築規制が多くの宇陀市民を苦しませております。また、このような規制が宇陀市の総合計画や市長のマニフェストの実現はおろか、宇陀市の過疎化を加速させ、有害鳥獣の楽園づくりをジャングル化させていくものであります。市長に、国や県からの目先の交付金に踊らされることなく、しっかりと宇陀市の現状を見きわめ、正しい宇陀市の進むべき道のかじ取りをお願いしたいと思います。
いろいろなお考えがあると思われますが、今宇陀市が進むべき道は、とにかく人口の流出を阻止することが先決であると考えます。なぜ若者が定住しないのか、容易に家が建てられないからです。住民がふえれば商店街ができるという連鎖反応が市に活力を与えることは言うまでもありません。皆さんよく考えてください。宇陀市にとって大和都市計画区域が必要ですか。農地法があれば、農地を初め環境を守れます。規制はそれだけで十分じゃないですか。
最後に、建築規制や開発規制が宇陀市民の過剰な負担を軽減させ、若者に希望とトライするチャンスを与えるため、大和都市計画から即刻脱却を進言させていただき、私の質問を終了させていただきます。
議長(中山一夫君)
峠谷安寛議員の質問が終わりました。
ここで午後2時45分まで休憩いたします。
午後2時31分休憩
午後2時45分再開
議長(中山一夫君)
休憩前に引き続き会議を再開いたします。
次に、4番、井谷憲司議員の質問番号5番「自主防災組織の育成の推進を」の質問をお受けいたします。
4番、井谷憲司議員。
4番(井谷憲司君)
失礼いたします。議席番号4番、井谷憲司でございます。ただいま議長より一般質問の許可をいただきましたので、通告に従い質問させていただきます。
最初に、さきの台風12号におきまして、勢力が大きく、しかも動くスピードも遅く長期間滞在したため、近畿地方また四国地方を中心に多くの方々が犠牲になられ、甚大なつめ跡を残しました。心より哀悼の意を表しますとともに、お見舞いを申し上げる次第でございます。
11日の日曜日には、私ども公明党の県代表の岡県議会議員とともに、一部ではございますが、宇陀地域と吉野地域の被害場所の視察をさせていただきました。想像を絶する状況もございました。自然の猛威に人間は正面から太刀打ちできない状況はありますが、物的被害はやむを得なくても人的被害は絶対に出さないとの強い決意で、さらに災害に強い宇陀市づくりへ一歩前進を目指し、このたびの質問をさせていただきます。
このたびの質問である自主防災組織については、前回の6月定例議会でも一部触れさせていただきましたが、一日も早く宇陀市全体に広げていくことを目指してまいりたいと思います。
8月は市内の多くの地域をさまざまな意見をお聞きしに走っておりました。その中でもやはり多くの意見は、災害に対しての不安という意見が多くございました。東日本大震災以降、災害を身近に感じるようになったこと、災害に対しての意識の高まりを肌で感じるようになってきております。3月11日の発生より6カ月が過ぎましたが、この災害に対しての意識が薄れていく前に、行政のリーダーシップで自主防災組織の結成、そして育成に全力で取り組んでいく必要があると確信いたします。
そこで質問ですが、6月定例会での一般質問のときには、本年3月31日現在では30.8%の加入世帯率であるとの答弁もございましたが、今回の質問のためお聞きいたしますと、8月24日現在で38.57%の加入世帯率になっているとの大変頼もしい状況でございました。3.11以降、市の自主防災組織の結成に向けての取り組みについてどのような働きかけを行ってきたのか、現在はどうなのか、状況をお聞きし、まず演壇での質問を終了させていただきます。よろしくお願いします。
議長(中山一夫君)
菊岡総務部長。
総務部長(菊岡千秋君)
井谷議員から自主防災組織の育成あるいは推進という立場で御質問がございました。
ことし平成23年、非常にこれまでの歴史にない年になりました。3.11の大震災あるいはこのたび近畿地方を中心に襲ってきました台風12号という状況であります。危機管理を担当する者にとっては、非常にこの年が印象深いものとなったところでございます。といいますのも、この災害については、これまでの予想を超えていますし、これまでの経験則を超えてると、こういった状況の中でこの災害をとらえています。また、今後宇陀市の危機管理を考えていく上におきましても、こういった状況の中での考え方をもっともっと整理をしなければならないと考えています。
お尋ねの自主防災組織の育成、推進ということでございますけれども、まずは一番身近な地域の自主の団体である自治会を中心にしながら、自主防災組織を育成していくというような考え方がございます。そういった立場から、従来から自治会長の皆様方に自主防災組織の必要性や運営の仕方、立ち上げの方法等々を危機管理の窓口を中心にしながら機会を通じて御案内もしてきましたし、その問い合わせ等にも対応してきました。また、危機管理の職員も要請に応じて地域に出向きながら、講話を行ったり研修会などもその都度機会をつくって行ってまいりました。
ことし、先ほど申し上げましたように、3.11の大震災、それ以降、この自主防災組織にかかわっての意識が急速に高まりました。これまでの状況よりも危機管理課への問い合わせ、あるいは立ち上げに対する方法といったような形での自治会からの要請がたくさん入ってくるようになりました。議員の質問の中にもありましたように、3月31日までは30.8%という自主防災の組織結成の率でございましたけれども、既に今年度に入って六つの組織が結成をいたしましたし、年度末までにあと四つということで、率としては40%を超えると見込んでおります。
ですけれども、奈良県レベルで申し上げましても、宇陀市はまだまだ自主防災組織の結成の率は低いところにございますので、今後危機管理課を中心にしながら、あるいは広域消防組合等にも協力を求めながら、日常の訓練や自主防災の結成についての働きかけを行っていき、もっともっと自主防災組織の組織率の向上に向けて取り組みを強めていきたいと考えています。
以上でございます。
議長(中山一夫君)
4番、井谷憲司議員。
4番(井谷憲司君)
ありがとうございました。
ちょうど8月現在の状況を危機管理のほうにお尋ねに行かせていただきまして、さまざま話もお伺いしてまいりました。地域によって非常に具体的に取り組みもされて、また、自主防災組織の育成補助金に関しても交付を受けて、その整備を整えている地域等もあるということで、具体的に積極的に取り組まれている地域もございますし、一応結成はされましたが、なかなかそこからまだまだ具体的に取り組みがされていない状況もあったりとか、その格差はさまざまあるとお聞きしているんですが、その辺のところの状況を行政のほうとしてはどのように把握されているか、少しお聞きしたいと思います。よろしくお願いします。
議長(中山一夫君)
菊岡総務部長。
総務部長(菊岡千秋君)
自主防災組織につきましては、つくっていただくのが目的とは考えておりません。やはり災害に向けて日常的に防災の訓練や点検や防災意識の高揚というようなところに力点を置きながら、日々の取り組みをどう営んでいただくかというところに主眼を置いています。ですので、結成された組織につきましても、あるいはまだ未結成の地域につきましても、今後とも危機管理のほうが力を入れまして、十分結成に向けての指導なり支援なりに当たっていきたいと考えています。
議長(中山一夫君)
4番、井谷憲司議員。
4番(井谷憲司君)
今おっしゃったように、やはり実効性のある、つくることが目的ではなく、いざというときにそれがまさに実効性のある組織に育成していくということ、これが大事であると私も考えております。
ただ、なかなかそういう組織という形で、まさに実効性を持った組織に整えていくというまでには、大変これは時間のかかる状況はあると思います。ただ、災害というのは言うまでもなく、いつ何どき襲いかかってくるかわからない、そういう状況がございます。組織としての体をなしていなくても、やはり避難のことであるとか、優先的に進めていかなくてはならない内容もこれはあると思います。
例えば地域に1カ所しか避難所がなければ、基本的に迷うことはないかもしれませんけれども、複数の避難所があれば、自分はどこへ行けばいいのか、やはり迷っていらっしゃったり、自分はどこへ行けばいいのでしょうかということでお尋ねになる住民の方も多くいらっしゃいます。
災害の状況に応じた臨機応変な対応というものは、地域の皆様にお任せしなくてはいけないそういった内容もあるかもしれませんけれども、基本的な避難場所の指定、そして最近の台風の際にも自主避難される方が多くなってまいりましたけれども、そういった自主避難したい場合に、その連絡の窓口はどこへ連絡をすればいいのかということの周知であったり、閉まっている避難所へ自主避難する場合にはどうしたらいいのかなど最低限の原則、そういったものは、まず自主防災組織が結成される前でも、それも進めながら、先にそういうところの徹底は優先して進めていかなければならないのではないかと思いますが、そういう形で先行してそのような取り組みをしていただきたいと思いますけれども、その点についてはいかがお考えでしょうか。
議長(中山一夫君)
菊岡総務部長。
総務部長(菊岡千秋君)
お答えいたします。
地域自主防災組織の強みをまず申し上げますけれども、やはり地域に根づいている組織でございますので、地域の実情を一番よく知っておられると、こういう状況でございます。地域の方々の生活の状況やあるいは家族構成や、弱者と言われる方々がどこに住まいしてどういう状況であるかというようなところを一番よく知っておられる。そういったときに、自主防災組織において避難の指揮をとっていただくということが一番身の安全を守る手段であると、こう考えます。
今、避難所の関係もお尋ねいただきました。市では防災マップをつくりまして、66カ所の地域にある代表的な施設を避難場所として指定しております。ただ、災害等あるいは大水が襲ってきたという状況の中で、すぐにその避難場所にみんなが向かっていけるかということには、僕はなり得ないと考えています。以前、兵庫県の佐用町で夜間に避難指示が出て、その途中に水路に飲み込まれて亡くなったというこういった事例がございます。ですので、あくまでも避難所は避難所という形で指定はしておりますけれども、地域防災の考え方から、やはり自主防災の日々の訓練や点検の中で、大水が来たり地震が襲ってきたりといったときに一たんどこへみんなで身を寄せるかというようなところを相談し合っていただく。そこでその地域の方々の身の安全、安否確認をまずは行っていただく。そういった形で全員がそろった中で、一番安全なそういう市が指定する施設のほうへ避難していただくと、こういう状況が一番いいのではないかなと思っています。
ですので、ぜひこの自主防災組織というのは防災に関する意識啓発というのがございます。一番いいのは、大水や地震が来たときにみんながどこへ逃げようかと、ここから話し合いを始める。これだけでも防災意識の向上というようなことにもなりますし、日常的な取り組みということにもなります。また、地域での高齢者や体の弱い方あるいはひとり住まいやというような方々については、真っ先にだれがその安否を確認するのかという役割等も決めていただきまして、そういったときのとっさのときに実際の行動がとれるような、そういう実動性のある自主組織に変えていただく、育っていただくというのが一つの方向だと思っていますので、そういった部分についても、十分原課のほうからも講話や研修というところにも入っていきたいと考えています。
以上です。
議長(中山一夫君)
4番、井谷憲司議員。
4番(井谷憲司君)
ありがとうございます。
本当にその地域で一気にそこの世帯全体の人にそういう意識を一度に向上させるということは、これはもう不可能に近いと思います。その地域の中で何人のそういう意識を持ってまず動いてくださる方を何人つくっていくかという、そういうことが非常に大事じゃないかなと。1人が2人になり、2人が4人になりという形で、そういった人をどれだけつくっていくか。それのやっぱり起点になっていくのは、どうしても行政のほうで、まずそのスタートを切っていかないといけないというように強く確信いたしております。
次に、少し話の観点といいますか、変わりますけれども、宇陀市の地域防災計画というのがございます。現在それがどのようになっているのか、また、東日本大震災以後、その経験、また教訓も踏まえて今後の見直し等を考えているようであれば、今後のそういった予定もお聞かせいただきたいと思います。
議長(中山一夫君)
菊岡総務部長。
総務部長(菊岡千秋君)
地域防災計画につきましては、宇陀市も合併早々に地域の防災計画、防災のあり方について基本の計画をまとめていますし、これは御存じだと思います。
この地域防災計画の見直しという件につきましては、前回の議会でもあったと考えています。これにつきましては、先ほど申し上げましたように、3.11の大きな大震災あるいは今回の台風12号の教訓というものは盛り込みをしていきたいと思います。
例えば非常に我々も台風12号の際には職員が多数、3日間庁舎に詰めて本部を置き、その対応に当たってまいりました。延べ人員として700名の職員をこの台風12号の対応、対策のために夜間も徹して置いておりました。そんな状況の中で、新聞でもありますように、五條や十津川で犠牲者を出したと。そういった状況の中で避難の指示や勧告が、これは自治体の市長の権限に当たるところでございますけれども、的確にそれを出したのかどうかというようなところが問われています。
例えばこれまで、そういった避難勧告、指示については、やはりどうしても災害の状況を見合わせながら行っていきますので、ぎりぎりのところでその判断をするということになっています。ところが、やはりそのぎりぎりということになりますと、今回のように夜間1時、2時という状況に勧告を出したときに、住民の方々がまさしくその避難の状況の中で二次災害が起きるということも考えられます。やはりこういった避難勧告、指示については、やはり空振りに終わっても早目早目にそういった決断をするというのが一つの判断だろうと思っていますし、また、三重県の紀宝町でも、やはり住民に的確な指示を出していくという状況でございまして、その的確な指示というのは、ただ単に避難しなさい、逃げなさいというような状況ではなしに、例えばこの宇陀川の水位がもう3メートル上がった、あと危険水位まで1メートルもないですよとかいった数字をもとにしたようなそういう的確な情報の出し方、これが非常に住民の方々にとっては目安になりますし、自分の災害に対する構えもできるという状況です。
この台風12号の折にも市民の方々から、やはりたくさん電話もありました。宇陀川は大丈夫ですかというようなこと。ですから、非常に決壊しないかどうか、大きな長い雨でしたので、気にかけておられたという状況があります。そういった状況を、また今の補正予算でもお願いしていますうだチャンへのテロップを入れる中で、的確な情報を流せるかどうかというような作業も一遍検討してまいりたいと思っています。そういった状況の中で、防災計画の見直しです。それとあわせて、この地域防災計画につきましては、連動する奈良県の計画の大幅な見直しもございますので、そういった状況も見ながら宇陀市の防災計画もそこに包含させて、より強固な計画につくり上げていきたいと思っていますので、その準備なり資料集めに今取りかかっている最中でございます。
以上です。
議長(中山一夫君)
4番、井谷憲司議員。
4番(井谷憲司君)
地域防災計画ということで、こちらのほうに、これは議会事務局のほうで保管している書類でございますけれども、この計画そのものは住民のほうにお配りして周知していくというものではなくて、行政のほうでのさまざま県や国や市との、また地域との連携をやっぱり迅速にとって的確にとっていく、そういった内容のマニュアルでもありますので、住民の方に見ていただくというものではないんですけれども、ただ、そういった中に、自主防災組織の育成計画とかいうようにございます。そういった中には、防災意識の普及・啓発であったり、防災訓練、避難、誘導、初期消火、救出・救護等の実施とかさまざま内容を住民にこれからお願いしていくこと、住民の中で協力していただくこと等々の内容が書かれております。
やはり厳しく見た場合に、こうやってあるにもかかわらず、なかなかそういった自主防災組織の結成また育成というものが遅々として進んでいないのではないのかなと思います。平成18年合併して、それから5年たって今6年目という中で、こういった徹底が地域にどれだけされてきたのかというのは非常に疑問に感じるところでございます。書いている内容は非常に大事なことが書かれております。でも、なかなか徹底していくのも本当に時間のかかることであることは間違いありません。だからこそ、早い時期からそれを進めていかないといけませんし、地道に時間をかけて進めていかなければならないというように、それは私も考えるところでございます。
また、その地域防災計画というこのファイルの中に阪神・淡路大震災を教訓にしたそういった図上訓練、図の上での訓練ということで、そういったマニュアルもございました。その中にも、やはり自主防災活動の状況ということで神戸市のことを例にされて、その中での教訓と課題ということで、被害が甚大で組織的な活動ができなかったとか、自主防災組織の規模が大きいために活動が難しかった、また、防災資機材や設備が十分でなかったとか、また、先ほどもございました実効性のある訓練の必要性であるとか、そういった本当に教訓をもとにした課題もたくさん書かれております。だからこそ、じゃあそれをどうしていけばいいんだというこういう教訓を生かして今後進めていくことが非常に大事になってくると思います。
最後、市長に最後お尋ねする前に、もう1度部長のほうから今後の自主防災組織育成に向けての具体的な取り組みがあれば、お聞かせをいただきたいと思います。
議長(中山一夫君)
菊岡総務部長。
総務部長(菊岡千秋君)
今回の台風12号のドキュメント番組等、私も担当する立場でよく見ているわけですけれども、その中でも、やはり自主防災のおかげで命が助かったと、こういう事実の報告が何件も挙げられてきています。それは皮肉にも、市の避難勧告のそういった手おくれの部分があるのかは知りませんけれども、やはり自分の命は自分で守るという基本、それと一番身近な地域が寄り添いながら、助け合いながら、お互いに安全確保するというようなところの基本、そういった部分がございますので、今後も宇陀市としても自主防災の組織向上に取り組みをさらに進めていきたいと思っていますし、自治会のそういった寄り合いのところでも、また何遍も繰り返しとなりますけれども、御依頼を申し上げて、その組織率の向上に向けて取り組みを進めたいと考えています。
以上です。
議長(中山一夫君)
4番、井谷憲司議員。
4番(井谷憲司君)
やはり粘り強く取り組んでいただきたいと思います。私も行政がすべてするべきであるとは一切考えておりません。やはり最終的には住民の意識をどれだけ向上させていくか。ただ、その役割はやっぱり行政にもあると思いますし、そういった向上、住民の皆さんが本当に自分自身危機意識をしっかり持って、自分はどこへ避難すればいいんだろう、わからないから、じゃあ行政にしっかり聞こうとか、そういう意識をしっかり持っていただく、そういった啓発をしていく責任、これはやはり行政にあると思いますし、また自分たちも、そういう議員としての責任の部分で、そういうことは地域の人にもお話はきっちりとしていかないといけない、そういう責任はあると十分考えているところでございます。
それでは最後になりますけれども、先ほど部長のほうからも話がございました。今回の台風12号におきましても、そういった災害の緊急時につきましては、本当に全庁職員挙げて対応に当たっておりますので、そういった災害対応ということではなくして、今後そういった先ほどもありました地域の防災計画、これを本当に宇陀市としての具体的な地域防災計画を進めていったり、また今回のテーマの自主防災組織の結成、また育成の推進を早期にしていくためにも、今危機管理課、課長を含めて4人という体制で頑張っていらっしゃいますけれども、やはり具体的に足を使い現場に行ってしていくために、果たして4人で本当に言っているさまざまなそういう課題に向けて対応していけるのかなというように思います。やはり、あと1人か2人のそういう人員も必要になってくるかとも考えるところです。
ただ、議員には人事権がありませんので、これはもう市長にしっかりと市長とお話もしながら、また市長のお考えをお聞きして、盤石な布陣を整えていっていただくしかこれはございません。その点もあわせて、さらに災害に強いまちづくりに向けての市長の御決意を最後にお聞きいたしたいと思います。
議長(中山一夫君)
竹内市長。
市長(竹内幹郎君)
井谷議員から自主防災組織の育成の推進という形で御意見いただきました。
担当部長が申し上げましたように、なるべく早い段階でそういう組織づくりができたらいいなと思っておりますし、災害そのものは年に1回来るか、小さな災害が来る、また30年に1回来る、そのためだけにするのではなしに、やはり地域ぐるみで地域の活性化も含めて考えていただきたいと思っておりますし、日ごろのコミュニケーションが大事であろうかと思っております。そんなことも含めながら、まちづくり協議会の中の一環としても考えていきたいと考えているところでございます。
少し話を述べさせていただきますと、災害から市民の生命、身体、財産を守るため、市といたしましては、住民一人一人が日ごろから災害について知識を深め、防災の基本となるみずからの身の安全はみずからが守るという自助の理念と、地域住民が互いに助け合って困難を乗り越えるという共助の意識を持って行動することが大切であると考えております。
そのためには、防災広報、防災教育等さまざまな機会を通じて住民の意識の高揚に努めるとともに、災害時に迅速で的確な応急対策活動が地域で行われるよう、自主防災組織の結成をさらに呼びかけるとともに、地域の方々で自主的に防災活動が行われるよう、より充実できる支援を今後考えてまいりたいと考えているところでございます。
防災はまちづくりの一つであると考えてもおります。それぞれの自治会が自主防災組織を結成いただき、早い段階で自主防災連絡会議などを立ち上げていただき、地域全体で防災訓練を実施し、災害に強いまちづくり、また地域づくりを進めていきたいと考えているところでございます。
当初申し上げましたように、地域も含めて、地域は運命共同体ではないかなとも考えております。そうした中で、この震災のレベルにもよろうかと思うんですけれども、大きな震災が来れば職員もともども被災するものですから、そんなときのことも含めてお互いに補完できるような仕組みをつくってまいりたいなと思っておりますし、地域づくり協議会の今準備会も考えていただいておりますので、その中の一環としてもとらえていきたいと考えておるところでございます。よろしくお願い申し上げます。
以上でございます。
議長(中山一夫君)
4番、井谷憲司議員。
4番(井谷憲司君)
ありがとうございました。
自分としても、また自分の課題として早い時期に、先ほど話もございました避難所として市では一応指定の避難所が約66カ所あるという中で、自分もその66カ所全部どういう位置にあって、そこでの課題はないのかどうかとかそういうことに関しても、自分自身しっかり1カ所1カ所それぞれチェックも入れていきたいなと思います。また、そういった地域へ行く中で、自主防災組織がまだ結成されていないところに関しては、自分の知人にもそういった話をしていき、自治会の中でこれからも連携をとってそういう啓発に御協力をお願いしていくことも自分自身の責任であるとも考えております。
ただ、今回テーマの中には入れてませんでしたので、今後のまたいろいろお話しさせていただく課題ということにもなるんですけれども、ちょうど宇陀市のホームページがございます。改めて言うことではありませんけれども、その中に防災という欄がございます。その中には、自主防災組織とはとか防災活動の進め方、また避難時の心得、66カ所の避難所の場所であったりそういうものが載ったりしているわけなんですけれども、その欄の下のほうに宇陀市の洪水ハザードマップというのがございます。
ちょうど洪水ハザードマップですので、基本的に川沿いのそういう地域でのハザードマップですので注意ということですね、そういう地図ですけれども、その中で見てみましたら、特に菟田野の芳野川沿いであったり、また大宇陀とかにおいても、非常にその川があふれた場合に水が浸水する可能性のある地域ということで色が塗ってありますけれども、その川沿いに集会所とかそういう避難所を指定されている地域が非常に多い。まさにそういった浸水するであろうといいますか、する可能性の高いそういった中に避難所が大変多く存在しているというのがあります。これは非常にある意味で矛盾した内容になってくるん違うのかなというように思います。
ですから、やはりこういったところは今後どうしていけばいいのか。当然新しく建物を別の位置に建てるとかいうことは非常に財政的にも負担をかけます。であるならば、その周りに密閉度の高い防水壁といいますか、そういうので囲って水の浸入を防ぐであるとかそういうことをしていったらいいのかとか、いろんなやっぱり課題もたくさん、防災に向けての課題はまだまだ山積みであると思います。
私も本当にもっともっと真剣にしっかり現場に足を運んで、そういった課題はないか、何としても住民の命を守るという思いでこれからも全力で取り組んでまいりたいと思います。市長を中心に、行政のほうもしっかりと取り組んでいただきたいことをお願い申し上げ、私の一般質問を終了させていただきます。ありがとうございました。
議長(中山一夫君)
井谷憲司議員の質問が終わりました。
お諮りいたします。
一般質問の途中ですが、残り4名の方からの質問が予定されており、本日中に終了できない見込みであるため、本日の会議はこれまでとし、延会いたしたいと思いますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
議長(中山一夫君)
異議なしと認めます。
よって、本日はこれで延会することに決しました。
次の本会議は、9月22日木曜日午前10時から再開いたします。
本日はこれで延会といたします。
大変御苦労さまでした。
午後3時22分延会