本文
議員番号 |
氏名 |
議員番号 |
氏名 |
---|---|---|---|
1番 |
井谷 憲司 |
2番 |
上田 徳 |
3番 |
山本 良治 |
4番 |
峠谷 安寛 |
6番 |
大澤 正昭 |
7番 |
井戸本 進 |
8番 |
中山 一夫 |
9番 |
多田 與四朗 |
10番 |
山本 繁博 |
11番 |
森下 裕次 |
12番 |
坂本 徹矢 |
13番 |
山本 新悟 |
14番 |
辻谷 禎夫 |
15番 |
高橋 重明 |
16番 |
土井 英治 |
17番 |
竹内 幹郎 |
19番 |
大西 進 |
20番 |
玉岡 武 |
21番 |
小林 一三 |
役職 |
氏名 |
役職 |
氏名 |
---|---|---|---|
市長 |
前田 禎郎 |
副市長 |
森田 博 |
教育長 |
向出 公三 |
総務部長 |
向田 博 |
総務部参事 |
菊岡 千秋 |
財務部長 |
中尾 辰彦 |
市民環境部長 |
石本 淳應 |
健康福祉部長 |
山本 栄次 |
農林商工部長 |
穴田 宗宏 |
都市整備部長 |
西田 茂 |
土木部長 |
南 幸男 |
農業委員会事務局長 |
太田 政幸 |
教育委員会事務局長 |
字廻 幸雄 |
教育委員会事務局参事 |
巽 幹雄 |
水道局長 |
山下 勝史 |
市立病院事務局長 |
松村 光哲 |
市立病院事務局参事 |
竹内 均 |
保養センター美榛苑所長 |
臺所 直幸 |
会計管理者心得 |
藤田 静孝 |
介護老人保健施設さんとぴあ榛原事務長 |
上田 順啓 |
文化体育事業団事務局長 |
辻本 文昭 |
財務部財政課長 |
井上 裕博 |
議長(玉岡 武君)
おはようございます。
議場内各位ご参集の皆様方には、ご多用のところ時間定刻どおりにご参集いただきまして、本日延会しました残りの議案を一般質問として取り扱わせていただく。
議長(玉岡 武君)
ただいまの出席議員は19名であります。
18番、泉岡正昭議員の欠席を受理いたしております。欠席の理由は実母死亡のためということでございますので、ご理解をいただきたいと思います。
定足数に達しております。
ただいまから、平成20年宇陀市議会第4回定例会を再開いたします。
本日の議事日程は、あらかじめ手元に配付のとおりであります。
これより議事に入ります。
議長(玉岡 武君)
日程第1、一般質問を行います。
第2日目に引き続き、残り9名の方の一般質問を行います。
一般質問の取り扱いはご承知のとおりでありますので、説明は省略をいたします。
それでは、順次質問をお受けいたします。
次に4番、峠谷安寛議員の質問番号8番「宇陀松山地区の『街なみ環境整備事業』の進捗状況と今後の整備方針について」「『椿寿荘』宇陀寮の撤退後について」の質問をお受けいたします。
4番、峠谷安寛議員。
4番(峠谷 安寛君)
おはようございます。議席番号4番、峠谷でございます。議長の許可がありましたので、私の質問をさせていただきます。
初めに、宇陀松山地区の街なみ環境整備事業の進捗状況と今後の整備方針についてお聞きしたいと思います。
大宇陀区の宇陀松山地区は、平成18年度に歴史的な町並みが残る地区として、文化庁の重要伝統的建造物群保存地区に指定された地区であることはご存じのとおりであります。この宇陀松山地区の街なみ環境整備事業は、旧大宇陀町時代に松山地区街なみ環境整備事業方針が策定され、この整備方針が国土交通大臣の承認を受け、平成13年度から事業着手されました。歴史的な町並みの骨格となる道路を中心に、地区内約35ヘクタールの生活環境施設、公園、防災施設などを歴史・自然環境を生かし、地元の方々の意見、要望を聞きながら整備事業が推進されています。
事業着手以来、道路の美装化、まちづくりセンター、まちなみギャラリー、下茶公園、防災施設と設備が進んでいますが、この事業の期間が平成22年度までと聞いております。しかし残り2年余りとなり、事業の整備計画が私としては大変気になるところであります。
合併後の平成18年、19年度では酒蔵通りの道路美化や消火栓整備が行われ、本年度は松山通りの道路美化が予定されていますが、地域全体から見れば一部しか整備されていないように思います。市の総合計画に挙げられています歴史・文化資源の整備と充実として、その設備より外部からの交流人口を増加させることにより、まちのにぎわいや活力、潤いなどを生み出し、まちの活性化を図りますとあります。市の厳しい財政事情は理解していますが、残り事業の早期実現を望んでいるのは私だけではなく、地域区の住民も同じだと思います。そこで、今後の整備方針や実施時期をお聞きかせ願いたいと思います。
続いて、椿寿荘宇陀寮の撤退後について質問させていただきます。
大宇陀区本郷に設置されています奈良県の施設で、健やか奈良支援財団が運営をしている椿寿荘宇陀寮が来年の3月末をもって、施設の老朽化や運営状況の悪化ということから廃止されると聞いております。県の施設なので市が関与することはならないと思いますが、地元としては存続を願う声を多く聞いております。
また、自治会や老人クラブが中心となり存続を要望する署名運動が多く行われ、多くの方々の署名が集まり、県知事に手渡したと聞きました。このように多くの存続を望む署名があるとともに、大宇陀区においては公的な宿泊施設がこの椿寿荘宇陀寮だけであります。利用者は、県内外から保養目的で訪れる高齢者、隣接市、桜の開花シーズンには、多くの花見客でにぎわう又兵衛桜の見物客や町並みなどを散策に訪れる観光客などが利用されています。また、地域住民の雇用の確保や税収においても貢献しており、交流人口の増加にもつながり、地域の活性化が図られているものと思います。
このようなことから、宇陀市に必要な施設であり、ぜひとも存続を望むものであります。しかし、県が運営を手を引くことが決まった今は、運営を引き継ぐ団体を募集しているようでありますが、宇陀市としては何らかの方策は考えておるのかお聞きしたいと思います。
以上、質問を終わらせていただきます。
議長(玉岡 武君)
答弁を求めます。
字廻幸雄教育委員会事務局長。
教育委員会事務局長(字廻 幸雄君)
質問番号8番、峠谷安寛議員の宇陀松山地区の街なみ環境整備事業の進捗状況と今後の整備方針についてというご質問に対して、お答えを申し上げたいというように思います。
街なみ環境整備事業は、文化庁から選定を受けております松山重要伝統的建造物群保存地区事業を含む地区でございまして、一体的に事業を進めているものでございます。この事業につきましては、事業認定を受けるに当たりまして、対象地域住民が参画するとするまちづくり協定が、地域住民の全体の3分の2以上の地区同意を基本に進めることとされておりまして、当松山地区のまちづくりに参画する同意率は81.5%と非常に高率での同意を得て、合併前における旧大宇陀町において国交省の認定を得たものでございます。
事業期間につきましては、平成13年度から22年度までの10年間とされておりまして、事業の内容といたしましては、一つは道路の美装化、二つ目は街路灯の整備、三つ目に公園の整備、四つ目に生活環境施設整備、五つ目に防火施設整備等、歴史的な町並みの骨格となる道路を中心に、地区内約35ヘクタールの生活環境施設、公園、防災施設、修景補助等を歴史的、生活的、自然的な環境を生かしながら整備することにしております。
また、この事業の実施に当たりましては、前述のとおり住民の発意と創意に基づく町並みを形成しなくてはなりません。したがいまして、整備地区内の代表者で組織する松山地区街なみ環境整備協議会を平成12年12月に設立をいたしまして、行政と住民との意思疎通を図りながら、各地区の整備前には地元説明会を開催するなどして、地元の要望等を十分聞きながら、街なみ環境整備を推進しているところでございます。
お尋ねであります事業実績でございますけれども、今までの実績は道路3路線、具体的に本町通り、下町通り、酒蔵通りでありまして、本年度になりましては松山通りを一部着手をする予定でございまして、現在事業を進めているところでございます。生活環境施設2施設でございます。と申しましたのは、まちづくりセンター千軒舎でございます。
次にもう一つは、まちなみギャラリー石景庵、通称石景庵でございます。公園1施設、黒門前の下茶公園でございまして、防災施設にありましては4基を設置いたしております。20年度末の完了実績見込みは約4億200万円で、進捗率は30%と、今のところ非常に進捗がおくれている状況でございます。
今後の整備方針につきましては、宇陀市の財政事情を考えたときに、残されたメニューの検証、見直しを行い、事業の縮小や事業期間の延長はやむを得ないものと考えておりまして、今後は道路整備の美装化を中心に推進をしたいというように考えております。
しかしながら、所期の目的であります、松山地区の大宇陀らしさや松山らしさの再確認と、新たな展開に向けて、伝統的な町並みや伝統的な暮らしに着目するまちづくりを進め、総合的なまち活力の再生を地域住民とともに図りたいと考えております。
以上、お答えとさせていただきます。
議長(玉岡 武君)
2番、答弁。
菊岡総務部参事。
総務部参事(菊岡 千秋君)
おはようございます。
4番、峠谷議員の方から質問されています、大宇陀に所在します椿寿荘の今後についてということでご答弁をさせていただきます。これまでの若干の経過も含めながらお答えをしていきたいとこう思うのですけれども、ご存じ椿寿荘は、大宇陀区の本郷のため池のほとりにございます。この施設は、低料金で健全な保養の場を提供すること、また高齢者の方々の心身の健康増進を図るということを目的としまして、昭和46年の4月に奈良県が老人休養ホーム、椿寿荘宇陀寮として設置をされてきたところであります。
しかしながら、最近の経営状況等にかんがみ、平成21年の3月末で椿寿荘の運営を廃止するということで県はその方向を示しました。ところが、どうしても宇陀の椿寿荘の火を消すなという地元の強い要望、あるいは老人クラブ等を中心にしました利用者の署名等、力強い動きがございまして、県も一方的に閉鎖をするということにならないということで、宇陀市ともその今後の方向について十分相談しましょうということで、この間、市も入りながら協議を進めてきました。結果的には、この施設を民間の方で当該施設をそのままの趣旨に沿った形で運営する、責任を持って運営できる方であればお任せしますとこういうことになってきました。
その契約の中の条件的なものを申し上げますけれども、最低10年はその経営を行っていただきたいと。それから事業を撤退する場合については、その施設は県から譲渡されたものでありますけれども、取り壊していただきたい。それから、敷地そのものは宇陀市のものでございますので、宇陀市と敷地の賃貸契約を結ぶ。そういった状況で、この11月12日に新聞報道発表があったとこういうことで、募集が今進められています。
今現在、熱意を持って運営をしたいという業者が数社あらわれてきています。来年の1月の早々、1月8日でございますけれども、公募の選考委員会ということで宇陀市の市役所において、業者のプレゼンを受けながら、その経営状況や経営方針を聞きながら、業者の選定をしていくとこういうことになってきます。
今後も同様の宿泊型の施設として存続する、椿寿荘の火は消えないという状況が確定しました。引き続き、当市を訪れる保養目的の高齢者並びに観光客に、存分に活用していただけるということになって、ご安心をいただけたらとこう思います。また業者等が決まりまして、あるいは4月から業者が新たな形で運営をしますので、そういった部分についてもお知らせをしていきたいとこう思います。以上でございます。
議長(玉岡 武君)
4番、峠谷安寛議員。
4番(峠谷 安寛君)
ただいま街なみ環境整備事業について局長より答弁をいただきましたが、事業開始年度の平成13年度から8年を経過し、現在までの進捗率がわずか30%と、事業計画年度が80%経過しておりますのに計画事業の3分の1に及ばないほどおくれている状況であることがわかりました。
宇陀市合併に当たり、合併協議でも承認され、大宇陀区における歴史文化の振興に係る松山地区の保全整備として、新市まちづくり計画にも記載しております事業をどのようにお考えいただいているのかをお聞かせ願いたいと思います。
続いて、椿寿荘の存続について総務部参事より答弁をいただきました。
当然、県の施設なので宇陀市としてはかかわれないと思いますが、地元として施設の存続を願う市民が数多くおられます。これからの観光シーズンの到来、また市として宇陀市温泉郷としての加入施設としてPRしておられ、宇陀市観光ルート確立の一翼を担うものと思います。市として何らかの形で施設を存続していかれるよう支援なり協力をお願いしたいと思います。
街なみ環境整備、椿寿荘の存続について、市長のお考えをお聞かせいただきたいと思います。市長、よろしくお願いします。
議長(玉岡 武君)
前田市長。
市長(前田 禎郎君)
ただいまの椿寿荘の件についてご質問がありました。お答えをいたしたいと思います。
実は、この椿寿荘、ご存じのように県の健やか奈良支援財団というところが運営をいたしておりまして、私もその財団の理事に入っておりまして、いろいろとこの椿寿荘の経営について大変厳しい情勢があるということから、とにかく廃止をしたいんだというお話もありました。
私も今までの歴史の中で、この椿寿荘の役割は、一定の役割を果たしてくれたものだとこのように思っておりましたので、何とかして存続を県の方でしてほしいということを申し上げておりましたけれども、大変厳しい情勢の中でやはり廃止をしたいと。廃止をするということになれば、やはり消えるということになりますので、民間の皆さん方にひとつお願いをしてはどうかということが県の方でも決まったようでございます。
そういうことで、先ほどの部長のお話もありましたように、何社か希望をされる方があるそうでありますので、来月もその選考委員会が開かれるそうです。この選考委員会の結果がどういうことに出るかよくわかりませんけれども、とにかく市民の皆さんが存続をして、そしてこういうことでということで希望が多いわけでありますから、その希望に沿えるような事業者が選考されれば大変ありがたいかなと私たちも願っておるところでございますので、その選考の結果を見たいと、その結果を見ての話だとこのように思っております。
椿寿荘の話となりましたので、町並みの問題につきましては、先日も中山議員さんにもお答えをしたとおりでございまして、やはり重伝建のいわゆる町並み、そして史跡としての松山城、これは宇陀市として大変歴史文化財としても貴重なものでありますので、それを保存していく。そして、その保存をしながら観光資源として生かしていくという方法をこれからも続けていきたいとこのように思っておりますので、ご理解をいただきたいと思います。
議長(玉岡 武君)
4番、峠谷安寛議員。
4番(峠谷 安寛君)
市長、ありがとうございました。
最後に、街なみ環境整備事業の整備の事業計画の見直し、また事業期間の延長を行うとのご回答をいただいておりますが、所期の目的であります松山地区の大宇陀らしさや松山らしさの確認や新たな展開に向けて、伝統的な町並みや伝統的な暮らしに沿った早期の事業推進を期待しております。
また、椿寿荘の存続についても市として存続できるようご支援、ご協力をお願いして私の質問を終わらせていただきます。どうもありがとうございました。
議長(玉岡 武君)
峠谷安寛議員の質問が終わりました。
議長(玉岡 武君)
次に、14番、辻谷禎夫議員の質問番号9番「市民の健康増進について」「合併効果と行政のスリム化について」「伝統文化こども教室事業活用について」の質問をお受けいたします。
14番、辻谷禎夫議員。
14番(辻谷禎夫議員)
議席番号14番、公明党の辻谷禎夫でございます。
ただいま議長のお許しをいただきましたので、ただいまから一般質問をさせていただきます。
世界の人口は、現在66億7700万人と言われております。1年間で6000万人が亡くなり、1億4000万人が生まれております。1年間で8000万人の人口がふえていることになります。そして、8億人が食糧不足や栄養失調と指摘されております。
日本の人口は減少時代を迎え、少子高齢化社会という深刻な問題があります。
年金、医療、介護、福祉といった社会保障給付費は2006年で89.8兆円、2011年では105兆円、2015年は116兆円になるとの見通しであります。また医療費では、2006年では33兆円、10年前は24兆円でありました。毎年1兆円ずつふえている計算になります。2025年には56兆円になる見込みであり、国家の今年度の1年間の税収は53兆円であります。その税収をはるかに超えてしまうことになります。
さて、これは一体これからだれが支えていくのか、また、だれが支え続けていけるのかという問題であります。持続可能な社会保障制度をどう持続するか、この深刻な問題に対して、今まで国会で真剣に中身のある論議がされてきたとは、私は否と言わざるを得ません。
今、国会はねじれ国会とも言われております。しかし、ねじれている暇はない。国会議員はもっと日本の将来に責任を持つという使命感に立って、政策論争をしていただきたいと思うわけでございます。社会保障は国民生活の根幹にかかわる最重要問題であります。対案もない廃案であったり、批判を繰り返すだけでは何の価値もない。このことを地方議員の一人として強く訴えておきたいのであります。
それでは、通告に従いまして質問させていただきます。
第1問目、市民の健康増進についてであります。市民の一人一人の健康増進をいかに図るかについてであります。
1986年、WTO-世界保健機構でヘルスプロモーションの理念が提唱されました。ヘルスプロモーションとは、人々がみずからの健康をコントロールし、改善することができるようにするプロセスと定義されております。これは、健康が身体的な能力であると同時に社会的・個人的資源であることを強調する考えで、個人の取り組みが自分自身の健康づくりだけではなく、他人や地域の健康に貢献することができるという相乗効果も視野に入れております。そして、生活の質を向上させ、すべての人が自己実現できるよう支援を充実させることとなっております。
また、国においては平成12年、第3次国民健康づくり、保健サービスを受けるだけの受動的な存在から、健康づくりの主役へと大きく転換しようとしているのが特徴であります。ヘルスプロモーションの実践と深いかかわりを持ち、具体的に推進するために、健康増進法が平成15年に施行されました。疾病予防である第1次予防、健康づくりやその延長上にある介護予防に重点を置き、市民一人一人が主体的に、みずから健康づくりに取り組めるような仕組みや環境づくりを効果的に推進するため、宇陀市総合計画の一つに「いきいきと健やかな安らぎのあるまち」を掲げて本年3月に健康うだ21計画が作成され、5年間の目標を目指して取り組んでいただいております。
そこで健康福祉部長に答弁を求めるわけでございますが、市民の責任は、みずからの健康を自覚するとともに、健康増進に努めなければならないとなっておりますが、行政として具体的にどのような施策を考え、努力されているのかお伺いいたします。
市民の健康増進を図るために、どのような場所で、またどのような内容で実施されているのかお尋ねいたします。それから、健康増進の健康増進法の中には、他人のたばこを吸うことを強いられる受動喫煙防止規定が条文に記載されておりますが、庁舎内での禁煙の考え方をお尋ねいたします。
二つ目の質問でございますが、行政改革及び合併の効果と行政のスリム化についてでございます。
ことしの12月31日で、3町1村が合併して丸3年になります。合併の目的は本来行政改革のためであり、行政のスリム化であります。自治法第2条14項に、地方公共団体は、その事務を処理するに当たっては、住民の福祉の増進に努めるとともに、最少の経費で最大の効果を上げるようにしなければならないとあります。合併して丸3年になりますが、理事者の日ごろの努力で合併効果が少しあらわれ、見えてきたようでありますが、その合併効果とスリム化になった成果をお尋ねいたします。
その一つ目といたしまして、宇陀市における行政改革について、宇陀市においては既に平成18年12月に宇陀市行政改革大綱を策定され、それに基づく実施計画によれば、平成18年度から21年度の財政効果見込みは、4年間で26億円と公表されておりますが、実際の効果額はそのとおりとなっているのかお伺いいたします。
また、21年度以降の計画作成についても、どのようにお考えかお聞かせください。
次に、宇陀市の財政関係でありますが、合併に対して優遇措置として合併特例債が認められておりますが、これとて借金であります。今後におけます3年から5年程度の中期、さらに5年以降の長期におけます市として、中長期にわたる歳入歳出の財政見通しがぜひ必要と考えますが、この中長期な財政見通しについて既にお立てになっているのかお伺いいたします。
また、合併特例債の現在の起債状況、さらに今後の計画についてもお聞かせください。
教育関係においては、後の議員がまた質問をされますので省かせていただきます。
それから、市民病院と美榛苑については、市民の安心・安全を守る意味から、市民病院はぜひ必要と考えますが、全国的に医師不足が叫ばれている中、今後の医師確保の方策についてお尋ねいたします。
さらに、美榛苑については民間への運営委託が最良の方策と考えますが、その点についてもお考えをお尋ねいたします。これは市長の方からまとめていただいてお願いしたいと思います。
第3問目の質問でございますが、伝統文化こども教室についてでございます。
長い歴史を有し、世界に誇る日本文化。その文化芸術に対し、政府の支援は欧米諸国に比べて決して十分とは言えませんでした。21世紀の我が国のあるべき姿は文化芸術立国であると考え、次世代を担う子どもを対象に伝統文化を体験、修得させる事業等を実施することにより、我が国の長い歴史と伝統の中から生まれ、子孫に伝えられてきた国民の貴重な財産である伝統文化。将来にわたって確実に継承し、発展させるとともに、子どもたちが歴史、伝統文化に対する関心や理解を深め、尊重する態度を育て、豊かな人間性をとすることを目的として、公明党は2001年11月の文化芸術振興基本法が成立のリード役を果たすなど、文化芸術振興の協力に推進してまいりました。
連立政権に参加する平成11年度予算では800億円だった関連予算は、その後、平成15年度には1000億円を突破して以来、ほぼ毎年増額されてまいりました。日本の伝統文化を子どもたちに継承させるために、小・中学校に民俗芸能、民謡、日本舞踊、武道、茶道、華道など教室を、計画的に実施する子どもの芸術文化振興事業について、平成16年6月と12月に私も榛原町時代に一般質問をさせていただきました。
住民から子どもたちに茶道、華道を継承したいこの事業の申し込みをぜひやっていただきたいとのことでありまして、旧の榛原町でありました12月の議会で平成17年度の申し込みに間に合うようにお願いしたところ、予定しない5団体の申し込みが、4月には5団体採択され、金額も230万9000円。4団体は現在も続けていただいております。
この事業は市負担ではありません。宇陀市になって、伝統文化こども教室推進事業の取り組みをどのように市民に紹介されているのかお伺いいたします。
これで第1回目の壇上からの質問を終わらせていただきます。ありがとうございます。
議長(玉岡 武君)
答弁を求めます。
山本健康福祉部長。
健康福祉部長(山本 栄次君)
質問番号9番、辻谷禎夫議員の市民の健康増進についてという質問でございます。
20年度からスタートいたしました健康うだ21計画につきましての取り組み状況並びに健康増進を図るための内容等についてのご質問でございます。
また、受動喫煙の関係についてのご質問等々について答弁をさせていただきます。
合併以前より各町村において、健康は私たちが豊かで幸せな人生を送るための重要な資源であるという考えのもと、感染症対策、健康診査事業や健康増進事業による生活習慣病予防対策などを積極的に推進し、住民の健康づくりに努めてまいりました。
国では、平成12年から21世紀における国民健康づくり運動が、奈良県においては、健康なら21が定められました。宇陀市におきましては、健康うだ21計画書を昨年度に策定いたしました。この健康うだ21計画の作成に当たり、新たな指標により現状の再確認、共通認識をしながら、特に重点的に推進していかなければならない項目、優先度を検討し、計画の推進と行動計画に重点を置いた計画内容というふうになっています。だれもが安心して生き生きと暮らせるまちづくりを目指し、市民の健康づくりに取り組んでいく計画でございます。
計画に基づいて推進していく推進専門部会というものがございまして、子育て支援部会、思春期保健部会、歯の健康部会、食生活部会、運動・メタボリック部会、介護予防部会、心の健康部会の七つの部会でそれぞれ協議、検討しながら進めております。
具体的な内容について申し上げますと、子育て支援部会の行動目標は親同士が交流することとして、今年度は十分に交流ができていない親子の実態を把握し、どのような交流の場があるかを検討協議してきました。
思春期保健部会の行動目標は、自分も周りの人も大切にするということで、中学生と乳幼児とのふれあい体験の実施に向け検討しました。その結果、平成21年度に市内中学生と乳幼児とのふれあい事業を行うこととなりました。
歯の健康部会の行動目標は、毎食後歯磨きをすることであります。乳幼児歯科健康教育のあり方について検討協議を進めております。
食生活部会の行動目標は、毎食野菜を食べることとし、野菜を使った野菜レシピを作成し、配布する予定でございます。
運動・メタボリック部会の行動目標は、週1回以上運動する、毎年健診を受けていただくことです。市民の健康への関心を高めるキャンペーンについて検討し、健診の重要性を理解し、受診行動を起こすことについての検討、協議を行いました。
介護予防部会では、行動目標を週1回以上外出する人をふやすこととし、介護予防に関する関心を高めるキャンペーンと、自分に合った介護予防事業に参加する人をふやす取り組みについて協議を行ってまいりました。
心の健康部会の行動目標は、ストレスがたまったとき、適度な休養をとることであります。心の悩みやストレスがたまったとき、気軽に相談できる総合窓口の設置について協議、検討を行いました。
乳幼児から高齢者のステージごとや健康課題によりまして、年度別実施目標計画に沿って市民の方々にも参加いただいて、協議を重ねております。
次に、メンタルヘルス等につきましては、健康増進課、保健センター、福祉課や保健所等と連携を密にとりまして、専門医の意見を聴取するなど、相談体制をとっております。また、医療、福祉、保健による合同で家庭訪問も行っております。
身体的な内容につきましては、-人でも多くの方に健診を受けていただくよう、目標値を定めまして啓発に取り組んでおります。集団健康教室、個別健康教室などを開催することで事業を行っております。
保健センターで実施している集団検診は、特定健診、胃がん検診、大腸がん検診、肺がん検診、前立腺がん検診、子宮がん検診、乳がん検診、肝炎ウイルス検診、30代女性の健診を行っていますし、健診結果説明会、特定保健指導、個別健康教育についても各保健センターで実施しております。
個別の健診につきましては、市内指定医療機関で実施しておりますが、子宮がん検診や乳がん検診は県内の指定医療機関で実施しております。集団健康教育、健康相談は、各保健センターや公民館で実施をしております。
また、母子関係の乳児健康診査、1歳6カ月健康診査、2歳児の歯科健康診査、3歳児健康診査につきましては、菟田野保健センターとぬく森の郷で実施をしております。
母親教室、育児教室、カンガルー教室につきましては、榛原保健センターの方で実施しております。
助産師、保健師が妊産婦や新生児訪問をする訪問指導は、各家庭に行って指導したり、相談を受けたりしておるところでございます。
予防接種関係では、BCG、三種混合、ポリオ、日本脳炎等につきましては大宇陀保健センター、榛原保健センターの方で集団の接種を行っております。麻しん、風しんの1期、2期、4期は指定医療機関で実施しております。二種混合は小学校で、麻しん、風しんの3期は中学校で実施しております。
高齢者インフルエンザ予防接種は、65歳以上の方と60歳から64歳までの方で心臓やじん臓に病気のある方が対象になり、指定医療機関で実施しております。
介護予防事業関係は、高齢の方が要支援、要介護にならないように、生き生きとした生活を送れるように支援の方もさせていただいております。日常生活動作や運動機能向上等を通しまして、高齢者の自立を支援するために、お元気クラブを大宇陀保健センターの方で実施しております。
また、いきいき教室は、認知症予防を中心にした高齢者の自立を支援するため、榛原保健センターの方で実施しております。
はつらつ料理教室は、65歳以上の独居、高齢者世帯の方を対象として各保健センターの方で実施をさせていただいております。
ぬく森サロン、地域サロンは65歳以上の方を対象に、交流や健康増進を図る高齢者集いの場の支援を行っております。実施場所は、ぬく森の郷、地域の公民館や集会所の方で実施しております。
次に、喫煙の関係の答弁をさせていただきます。
健康増進法25条で規定しております受動喫煙の防止としては、公的機関では、やはり禁煙が一番望ましいと考えます。現在、保健センター等保健部門につきましては施設内全面禁煙を実施しております。
喫煙による健康被害のPR等で、近年禁煙される方もふえてきているように思われます。
庁舎内での喫煙におきましては、喫煙場所を定め、ドアの設置や排煙により、現在受動喫煙はなくなったと考えておりますが、今後市民の健康を守る立場から、また労働安全衛生の観点もありますので、総務部と検討していきたいというふうに考えております。
以上、答弁とさせていただきます。
議長(玉岡 武君)
中尾財務部長。
財務部長(中尾 辰彦君)
続きまして、辻谷議員の方から行政改革及び合併の効果と行政のスリム化というふうなご質問をいただいております。その中でも特に行政改革についてということのご質問をいただいておりますので、お答えをさせていただきたいと思います。
議員ご承知のように、宇陀市の行政改革の大綱及び実施計画につきましては、平成18年の合併後、広域的な行政体となりまして、単独の市町村のみの取り組みでは限界であると。いろいろな課題を一体的、総合的に対応するため、平成18年から21年の4年間での取り組み計画ということで大綱、実施計画を定めておるところでございます。
ご質問の効果目標額ということでございますが、26億円という行政改革の効果目標を立ててございます。改革すべき項目を大きく六つの項目に大分類ということをさせていただいております。一つは事務事業の見直し。二つ目に組織、機構の改革。三つ目に財政の健全化。四つ目に定員の適正化と職員給与の適正化。これ以外に、住民の協働と行政サービスの向上。最後に職員の意識改革という、こういう大きく六つの項目に分類して、さらに90項目にわたります具体的な計画をまとめ上げたものでございます。
ご質問の効果額に対しまして、どの程度の目標額に近づけられるのかといったようなご質問でございましたけれども、一部の項目におきましては極めて困難な部分も確かにございます。修正をして減額すべき余地もございますけれども、あと1年余しを残しておる中で、現在の推測数値で申し上げますと24億5000万円程度ということで、若干目標額、満額までは至りませんが、相当程度近い効果額が出せるものと考えております。
次に、21年度以降の計画策定の予定はとこのようなご質問でございますが、今日のこういう状況下でございます。まだまだ行財政改革の推進を図っていく必要があるということで、新たに平成22年度以降につきましては、向こう4年ないし5年間の期間を定めた第2次宇陀市行政改革大綱、あるいは実施計画の策定が必要と考えております。当然、前年に当たります21年度中には策定作業に取りかかる必要があるとこのように考えております。
続きまして、財政問題についてのお尋ねがございました。合併特例債につきましてのご質問でございます。
現在、合併特例債の発行につきましては重立った事業ではCATV、ケーブルテレビの整備事業、あるいは大宇陀区のまちづくり推進事業費等々に充当したもので、18年度、19年度の2年間で6億2500万円という合併特例債の発行をいたしております。ここに現在進行中の20年度の見込み額、3億円弱になると考えておりますけれども、合わせまして約10億円弱という発行状況になろうかと考えております。
これ以外に別枠といたしまして、先日も出てまいりましたけれども、地域づくり推進基金の基金醸成のための合併特例債というのを18年、19年、2年間において22億8000万円という合併特例債を発行しております。この基金、昨日出ましたこの基金は、償還額の70%が交付税措置で返ってまいりますということで、各年度この償還を過ぎますと翌年度以降にその償還額相当分を取り崩しができると、こういった有効的な合併特例債でございます。今後、不測の事態の折には、この地域づくり推進基金の取り崩しを活用いたしまして、いわば準財政調整基金のような活用が可能かなと考えております。
次に、この特例債の発行の今後でございますけれども、幾ら有利といえども、やはり市債の発行でございますので、できる限り抑制していくというのが我々の思いでもございますし、民意でもございますし、また議会の意向と考えておりますので、充当につきましては、事業の厳選をしまして、発行額の抑制に努めてまいりたいとこのように考えております。
もう一つ、財政問題で、中期の財政見通しについてのご質問でございました。
確かに辻谷議員ご指摘のように、中期の財政見通しは、我々事務方サイドでは中期の財政見通し想定計画書を作成しております。ただ、これはあくまでも事務的な、現在、明確になっている事業計画等々を算入してでの計画でございます。今後におきまして政策的な分野もいろいろ入ってまいります。そういったことで、これがこのとおりにいくかということになりますと、私どもの方も若干不確定要素も多いということでございますが、これも先日お答えしましたように20年、21年度を頭に、向こう5年ないし6年間が一番宇陀市の財政では苦しい状況が続くと。言葉を変えますと、高どまり状態になってしまうとこういうことでございます。
その中でも平成23年、4年ころになりますと、財政健全化比率の4指標の中で、一番私どもが注目しております実質公債費比率、国が示します危険度ラインは25%ということでございますが、この23年、24年度ころに一番限りなく宇陀市の実質公債費比率が近づくとこういうことでございますので、危機感を持って当たっていきたいとこのように考えております。以上でございます。
議長(玉岡 武君)
巽教育委員会事務局参事。
教育委員会事務局参事(巽 幹雄君)
続きまして、伝統文化こども教室事業活用についてのご質問についてお答えを申し上げます。
伝統文化こども教室事業は、平成13年12月に公布された文化芸術振興基本法をもとに、文化庁が平成15年度より制度化されたものでございます。我が国の長い歴史と伝統の中から生まれ、守り、伝えられてきた伝統文化を、将来にわたって確実に継承し、発展させるとともに、子どもたちが歴史、伝統、文化に対する関心や理解を深め、豊かな人間性を涵養することを目的としている事業でございます。
なお、この事業は文化庁から委嘱を受けた財団法人伝統文化活性化国民協会が募集をし、地域において、次代を担う子どもたちを対象に、伝統文化を体験・修得させる事業を実施していただくものでございます。その対象分野には、民俗芸能、工芸技術、日本舞踊、武道、囲碁、将棋、百人一首等々がございます。
なお、宇陀市の教室開催状況は和太鼓2教室、詩舞、柔道、茶華道、和装礼法教室の6団体が採択を受け、あわせて100名以上の子どもたちが、それぞれの教室において伝統文化の理解を深め、礼儀、作法、技術等の修得のため、多い団体では月10回を超える練習を行っているところもございます。また、地域のイベントに参加などさまざまな活動を行い、技術を磨いております。
当事業の要件といたしましては、原則小学生から中学生までを対象とし、参加人数は10人以上の規模で、教室開催回数といたしましては年10回以上開催が必要になります。
なお、申請につきましては毎年行う必要がございます。5年間連続して行うことができ、国予算の範囲内で採択され、助成限度額は90万円でございます。
なお、今年度におきまして、当宇陀市の採択は6団体で、採択額は229万1000円でございます。
なお、申請多数の場合は、新規団体の採択が優先されるとともに、過去の実績に応じて調整が行われます。本事業の申請、採択結果も含めた通知及び事務手続等につきましては、協会と申請団体との間で直接行われる直轄事業でございます。
そこで、合併後の取り組みといたしましては、前年度申請団体に対し、次年度の募集案内通知をするとともに、各区分館に対して該当団体の照会を行ってきましたが、何せ県通知から申請締め切りまでの期間が短いことから、周知方法に苦慮している状況でございます。
なお、今後さらにこの事業を広め活用していただくために、市ホームページやケーブルテレビが導入されたことに伴い、自主放送の活用等、事業の普及、啓発を行い、幅広く機会を提供するよう進めてまいりたいと考えております。
以上、答弁とさせていただきます。
議長(玉岡 武君)
14番、辻谷禎夫議員。
14番(辻谷 禎夫君)
たくさんの質問をさせていただいて、そのたくさんの質問の中から丁重に、詳しくご回答をいただきまして本当にありがとうございます。
また、最後に市長の方からも質問に対する答えをいただくわけでございますが、2回目の質問でございます。
1点目の健康増進の件で、非常に健康福祉部長、詳しくご回答いただきました。私の申し上げたいのは、昨年、私は福祉厚生常任委員長もさせていただいていました関係で、何度か健康増進にされている様子を、その参加されている会合を見に行かせていただきました。本当にその参加者が2人、3人と非常に少ない状況を見まして、果たしてこれで効果が上がっているのかどうか非常に気になったことも何回かございます。
その点に対しまして、高齢者の方々が果たして今回合併するに当たって、この福祉事務所も、4カ所あった福祉事務所が2カ所、榛原、室生においては室生、そしてまた大宇陀、菟田野においては菟田野にという形になっているわけでございますが、果たして今、健康福祉部長が細かく説明されたその事業、本当にたくさんあります。また、180億円の予算の中でも3分の1が福祉にかかわる予算となっております。まだまだ高齢者がこの宇陀においてはふえる予測は十分あるわけでございまして、ますます健康で長生きしていただかない限り、この福祉の予算はますますふえるばかりでございます。
そのためにも今回この福祉、健康増進に対する考え方を質問させていただいたわけでございますが、どうか効果の上がる考え方を十分検討願いたいと思うわけでございます。私も平成11年に榛原町の議会議員とならせていただきまして、そして一番早く質問させていただいたのが市長に、もう市長の思いも一緒だったです。総合福祉センターを建設したいと、このような市長の思いが、その当時の町長の思いでありましたので、私もそのときにいろいろな施設を見学させていただきました。そしてそのときに、このような施設を是が非でも早急に建設願いたいと。もう4回か5回で数えられなかったと思います。質問させていただきました。
そして、きのうのある議員の質問の中でもこの福祉ゾーンの件、触れられておられました。本当にこれだけ財政の厳しい中で、果たしてその福祉ゾーンが福祉に関係するゾーンとして成り立つのかどうか、本当に心配するわけでございます。まず、今の状況であれば厳しいのではないかなとこのように思います。
厳しいからではなく、今回まだまだ高齢者がふえていく。また、きのう室生寺の件の話も出ました。いろいろ高齢者が移動するに当たってもなかなかできない。だから、この福祉事務所で健康増進の訓練をされている、また、お客さんをどのような形で誘導されているのか、また誘導のしやすいような施策を考えていただきたいとこのように思って質問させていただいておるわけでございます。どうか、この辺に対するお考えも市長の方からご答弁願いたいと思います。
それと、二つ目の行政改革に対する合併いたしました行政効果とスリム化でございますが、非常に財政部長の方からこの中長期にわたる答弁もいただいたわけでございますが、きのうの市長の答弁の中にも、市町村の借金返しを今やっている最中やと。その四、五年先が大変借金返しのピークになると。財政部長も先ほど申されましたが、どうかこの辺も十分かんがみていただきまして、破綻のないように、また多分大丈夫かとは思いますけれども、しっかりと取り組みをお願いしたいとこのように思うわけでございます。
それから、3点目に質問させていただきました毎年行われる文化祭の展示作品ですね。非常に宇陀市になりましても盛大に伊那佐文化センター等でも展示されております。私も今回も参加させていただきました。また、芸能発表会等もプロにも劣らないすばらしい方々が宇陀市に多くいらっしゃいます。
今は団塊の世代で、私ももう61でございます。元気で退職された高齢者の方もたくさんいらっしゃるわけであります。その高齢者のいろいろな方々が、また子どもたちに、こんなこともあんなことも教えたいと。昔のこのような伝統的な遊びも教えたいという思いの方もたくさんいらっしゃると思います。それらの方々の継承をするためにも、どうか取り組みの推進をさらに頑張っていただきたいとこのように思うわけでございます。
市長の方にご答弁を求めたいと思いますが、この市民病院の件、医師不足の件と、そして美榛苑の私は経営、運営をもう民間へ委託する方向で考えた方がいいのではないかこのように思うわけでございますが、この辺の考え方をよろしくお願いいたします。
議長(玉岡 武君)
前田市長。
市長(前田 禎郎君)
いろいろとご質問がございまして、それぞれの部長からお答えをいたしましたところでございますが、もう私は初めから、健康づくりという問題は、当初から健康づくりに励もうじゃないかということをずっと申し上げてきました。そのために保健、医療、福祉、この三位一体を何とかして確立をしていかなければならないということも申し上げてきました。これからも、健康うだ21計画、これに沿って施策を進めていきたいとこのように思っているところでございます。
福祉ゾーンの話がちょっと出ましたので申し上げたいと思いますが、当初、あそこに私は、先ほど申しましたように、保健、医療、福祉、この三位一体のいわゆるゾーンというものをつくりたいという思いできたわけなんですが、きのうもちょっとお話をさせていただきました。福祉施設そのもの自体がこの宇陀市も私は余り芳しいものがないと。障害者のリハビリもできるようなところもないし、あるいはまた高齢者の憩えるところも余りないと。何とかして、そういった一体的なセンターというものをつくりたいと。そして、健やかに暮らしていけるような、そういうゾーンというものをつくりたいなということで計画をしたわけなんですが、私は今もその夢は持っております。
しかしながら、今のこの状況の中で、箱物については大変厳しい情勢でありますので、少し時間はかかりますけれども、そういう思いはまだ今も持っているところでございます。
もう一つは財政の問題。もうきのうからもいろいろな問題が、話がありました。大変厳しい情勢が続くであろうと。これを乗り越えていかなければならない。
合併の効果と申し上げましたけれども、数字的に出ているのは、ご存じのように人件費の合併の効果というのは大きいのです。1億7000万円という数字があるわけですから、そのほかにも例えば給食センターを2カ所にしたとか、いろんな成果があるわけであります。これからも行政改革を断行しながら、スリム化をするなら、するものはするということで実行していきたいなとこのように思っております。
市立病院の問題につきましては、市立病院の建設特別委員会も立ち上げていただきまして、再三にわたってご協議をいただいているところでございまして、ご理解をいただいているところでございますが、その後の医師の確保の問題、これは大変大きな課題であろうと思います。
現在も医師の確保につきましては、この医師は医大から派遣されておるわけでございまして、現在の医師につきましても林院長の大変なご努力によって、この医師の不足する中で医大との折衝を重ねていただいて、必要最小限度の医師はちゃんと確保していただいているというところでございまして、病院を持っている市町村も大変評価をされているところでございます。
これからも医師の確保というのは私は大変大事だと思います。このことは、市と市立病院と、前の町立病院もそうですが、医大との信頼関係、相互信頼関係というものがここに築き上げられてこそ、私はこうした医師の確保ができているのではないかなと。これからもお互いの信頼関係を大切にしながら、医師の確保に努力をしていきたいなとこのように思っております。
美榛苑のことにつきましては、後で小林議員からの質問もあるそうでありますので、詳細にわたってはまた担当の方からも説明をさせていただくことにいたしますけれども、今、美榛苑の問題につきましても病院と同様に特別委員会を設置をしていただきまして、その厳しいこの美榛苑の経営状況の中でどのように存続をしていくのか。存続の諾否あるいはまた民間委託、直営、こういったことも含めて、今いろいろと検討をしているところでございますので、その方向に向けて、これからも検討を進めていきたいなとこのように思っております。
議長(玉岡 武君)
14番、辻谷禎夫議員。
14番(辻谷 禎夫君)
合併してちょうど3年、来年から4年目を迎えるわけでございます。どうか、非常に財政も厳しい折ではございますが、しっかりと一般質問のこの内容を熟知していただきまして、どうか借金もすべて住民の、市民の負担にかかっているということをどうか強く意識をしていただきまして、行政運営にしっかりと努めていただきたいとお願いいたしまして、私の一般質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。
議長(玉岡 武君)
辻谷禎夫議員の質問が終わりました。
ここで10分間休憩いたします。
午前11時12分休憩
午前11時24分再開
議長(玉岡 武君)
休憩前に引き続き、会議を開きます。
次に、10番、山本繁博議員の質問番号10番「農林業の活性化の実施について」「給食センターの食の安全について」の質問をお受けいたします。
10番、山本繁博議員。
10番(山本 繁博君)
10番、山本繁博でございます。議長より一般質問の許可をいただきましたので、宇陀市総合計画での農林業の活性化の実施について、また給食センターの食の安全について、2点にわたりお尋ねをさせていただきます。
まず1点目といたしまして、今年になって原油の高騰やアメリカ金融政策によるサブプライムローンの失策とリーマンブラザーズ社の破綻により、世界じゅうが金融不況に見舞われ、日本においても株価の暴落、ドル安・円高による日本輸出経済を大きく直撃し、中小・零細企業に大きな経済不況の波が押し寄せている状況であります。宇陀市内における中小・零細企業も大きな影響を受けているものと考えられます。こうした影響は、法人税や住民税の落ち込むことも予想されるのではないかと思うところでございます。
こうした状況の中、地域経済の活性化を図ることは非常な困難さが問われるものと考えます。
まず、農業施策についてでございます。
宇陀市内の耕作者の高齢化や後継者不足による多くの遊休農地があり、特に農地造成を行った耕作地が遊休農地となっているのが現状であります。国内では、安い中国産の農産物が主流となり、農薬漬けの野菜が店頭に並んでいるのが現状でございます。
しかし、最近の消費者感覚として、安心・安全、おいしい国産農産物が求められるようになってまいりました。そうした消費者ニーズにこたえられる宇陀市の土壌や気候に合った、年間を通じて栽培できる特定農産物の開発が急がれるところでございます。そのためには、県の農業機関や農協等の協力を得ながら、国内生産の一大産地を目指す方向を模索すべきと考えるところであります。
宇陀市のブランド化を図ることで、将来、農業での安定的な所得の確保を得ることで、遊休農地の解消や若年層による農業後継者の育成を図り、定住者の促進につながるものと考えます。宇陀市総合計画の基本計画にも、市場の安定確保、拡大化を図るため、特産品の生産や有機栽培、低農薬栽培での安全・安心な農産物の推進や新たなブランド品、加工品の研究、開発を推進し、地産地消の促進と示されております。今後、農業政策の将来展望を掲げ、具体化を図るため、どのような計画をなされているのかお示しを願いたい。
続きまして、林業施策についてであります。
宇陀市内には杉やヒノキの森林資源が多く眠っており、この資源をPRするとともに、いかに間伐材を利用し製品化する。例えば、木製食器類、木製玩具や消費者が簡単に組み立てできるいす、テーブル、その他等の加工、製品化し、流通販路の開拓をする取り組みが必要ではないかと考えます。そのためには、県の林業関係や森林組合、地元建築関係とが一体となり、研究、開発が急がれると考えます。
宇陀市総合計画の基本計画にも、間伐材等の有効利用や木材の利用促進を図るため、付加価値のある木材加工製品の生産を推進するとともに、木材利用促進加工施設の充実と施策の方向が示されておりますが、具体的な方策について現在の進捗状況をわかりやすくご説明願います。
続きまして、2点目に入らせていただきます。学校給食の安全性についてであります。
宇陀市が発足し、四つの給食センターが北と南、二つに統合されました。教育委員会を初め給食センター関係各位におかれましては、日夜、職務に精進されておりますこと、まずもって心から厚く御礼を申し上げます。
さて、給食事業の中で、子どもの体力づくりは最も重要視しなければならないのは言うまでもありません。しかし本市では、19年度はこの二つの給食センターでの食材が異なっていると耳にしました。南給食センターでは、野菜に至るまで豊富に地場産の食材を使用されているとのことでした。北給食センターでは、冷凍食品が多く使用されているとのことでした。20年度9月より保護者負担を400円値上げされましたが、その後どのように変わったのかお聞かせいただきたい。
また、給食センターの設備でありますが、北給食センターはドライ方式、南給食センターはウエット方式となっております。双方の給食センターの老朽化は目に余るところがあります。
国の基準ではドライ方式が定義づけられており、補助対象にもなっておると聞き及んでおります。食中毒や感染症の予防対策として、ウエット方式を取りやめ、双方の給食センターの改修を早急に行うことが必要であると思います。教育委員会はこうした点についてどのような対策をとられていくのか、明確にお答え願いたい。
これで私の1回目の質問は終わらせていただきます。ご答弁は簡潔でわかりやすく、よろしくお願いを申し上げておきます。
議長(玉岡 武君)
1の答弁を求めます。
穴田農林商工部長。
農林商工部長(穴田 宗宏君)
それでは、農林業の活性化についてご回答させていただきます。
農林業を取り巻く情勢は、長期的価格の低迷、後継者不足、高齢化等、非常に厳しい状況が続いております。このような状況を踏まえ、各種団体に対する組織運営に伴う補助金を交付し、事業の支援及び生産性の向上、経営の安定等、農林業の振興に努めております。
農業におきましては、中国野菜、輸入米における残留農薬と産地偽装が大きな問題となっておりますが、言葉は悪いですが、宇陀市が進めております有機農業推進モデルタウンにとりましてはビッグチャンスであると思っております。
本年度、宇陀市有機農業推進協議会が国から認定を受け、5カ年で約1400万円の補助を受け、学校給食、福祉施設への食材の提供、収穫体験を通じて消費者の理解と普及、啓発に努めております。
有機農業とは、化学的に合成された肥料及び農薬を使用しない並びに遺伝子組みかえ技術を利用しないことを基本にしております。認定を受けたことによりまして、全国の農業大学並びに新規就農を考えておられる若者から、有機JAS認定農業者への研修申し込みが多く、長期間の研修となるため、市におきましても未利用施設での宿泊等の利用について、現在関係部署と検討しております。
研修後の宇陀市での就農希望者には、農地のあっせん等のバックアップをしっかりと行って行きたいと考えております。
その一方で、米の生産調整が、毎年厳しい数値を国、県が押しつけてまいります。これ以上厳しくなりますと農家の生産意欲がなくなり、遊休農地の増大に拍車をかけることになると考えております。宇陀市といたしましても、水稲にかわる作物といたしまして16品目を認定し、特別加算金を実施し、産地づくりと面積拡大をお願いしております。
産地づくりの品目の一つであります宇陀黒豆、宇陀大納言小豆の生産部会が、このたび「ふる里・宇陀黒豆枝豆祭り」を開催されまして、奈良ロイヤルホテル、市場関係者、報道機関、一般消費者等2000名の参加をいただき、黒枝豆の収穫、黒豆のみそ、ぜんざい等の試食を実施していただきまして、地産地消と宇陀ブランド化の推進を広く紹介されまして、奈良ロイヤルホテルの食材としての新たな販路を開拓されました。今後とも、奈良県東部農林振興事務所、奈良県農業協同組合等の関係機関と十分と連携をとりながら、特産品目の面積拡大と若い農業者が自信を持って販売できる「有機の宇陀」をブランド化していきたいと考えております。
また、林業においては木材の長期価格の低迷により、森林所有者による自主的な整備が進まず放置され、森林の荒廃が進んでおります。そのようなことから、本年度として地域活動支援の森林整備地域活動支援として6509ヘクタール、森林所有者にかわり40%の強制間伐を行います森林環境税緊急間伐として130ヘクタール、30%間伐の未整備森林公的整備導入モデル事業といたしまして55.59ヘクタール、60年生以上の間伐といたしまして美しい森林づくり基盤整備として18ヘクタールとして、本年度総額9200万円の事業を実施しております。
また、このような状況下でも森林資源の有効利用、機械化によります低コストを考えて頑張っておられます林家が実施されます作業道の整備においても、高密度作業道開設事業といたしまして延長3600メートル、美しい森林づくり基盤整備といたしまして延長1600メートル、総額2500万円の事業を実施しております。
以上の施策から、間伐材が多く発生をいたします。山本議員がご指摘のとおり、間伐材の有効利用が大きなかぎを握ると思っております。
そのようなことから、新たな林業の創出による旧内牧小学校・幼稚園校舎を利用した地域再生計画を平成18年度に立ち上げ、林業における新たな流通システムの構築と、新・林産の拠点施設として木材の宇陀のブランドの確立を目指し、5カ年計画として取り組んでおります。
本年度末で製材所の施設及びヤードが完成することから、効果と実績に期待を寄せております。林業活性化のために室生村森林組合、宇陀市森林組合の両組合が実施する事業に有利な補助事業の獲得に努めるとともに、できる限りの支援を行っていきたいと考えております。
以上で、ご質問の林業の活性化についてのご回答とさせていただきます。
議長(玉岡 武君)
2の答弁を求めます。
向出教育長。
教育長(向出 公三君)
山本繁博議員からの質問であります給食センターの食の安全について、お答えをいたしたいと思います。
今日の社会は何が起こっても不思議でない時代で、BSE問題、残留農薬、偽装表示、冷凍ギョウザ等、枚挙にいとまがありません。
特にこの中にありまして、何を置いても心しなければならないのは学校給食であると考えております。
まず学校給食の現状から申しますと、食育の推進を図る観点から、基本的に献立に使用する食品や献立のねらいを明確にし、食に関する指導と意図的に関連させた献立計画及び献立作成を行い、また地場産物や郷土に伝わる料理を積極的に取り入れまして、児童・生徒に対して食前に食材の入手先等を説明し、郷土に関心を寄せる心を育てるとともに、地域の食文化の継承につながるように配慮しているところであります。この観点に立って、北宇陀給食センター、南宇陀給食センターの両給食センターでそれぞれ学校栄養士が献立を作成しております。
では、どうして現在給食の献立内容に相違があるのかを申し上げますと、北宇陀給食センターでは旧榛原町の当時、最大3000食余りの給食を提供しており、釜を学校別に分け調理しておりましたが、その方法は現在も同様で、七つの釜を使用し、それぞれ学校別に調理をしております。それは生徒・児童の食数の多さによることもありますが、特に幼稚園の園児に提供いたします給食もありますので、味つけや食材をカットする大きさ等の相違によるため個別に調理しているものであります。
また、南宇陀給食センターでは幼稚園給食の調理は実施していない関係上、ミックスボイル釜1基で最大2000食余り調理しておりまして、各学校別に配分し運送している状況であります。
次に食器の使用についても相違がございまして、北宇陀給食センターでは皿が2種類、わんが1種類であり、南宇陀給食センターでは皿が3種類、わんが2種類となっております。
結論的に設備・食器関係の相違から、釜分けをすることによって調理の方法や調理時間の調整が必要であり、また、皿の数においても献立メニューの調整が必要であります。
調理方法や食材については、両給食センターとも同じように冷凍食品を使用しております。例えばエビフライで申しますと、南給食センターでも冷凍食材を使用しますが、エビフライの衣は給食センターで手づくりで行っております。北宇陀給食センターでも同様に冷凍食材を利用しますけれども、衣つきのエビフライを揚げるといったように、冷凍食材を使用したとしても、必ず給食センターで何らかの手を加えて調理しているのが実態でございます。それは、提供する食数の関係上、調理時間がないために、手を加えたいが加えられないということでもあります。
次に地産地消の面からは、南給食センターでは菟田野、大宇陀区の地場産物を使用し、北給食センターでは榛原、室生区の地場産物を使用しているため、食材の違いにより献立の内容に多少の相違があります。特に献立に相違が出る原因は、食器の問題もありますが、現在両給食センターに配置しております2人の栄費士の食に対する考え方あるいは手法の相違もあると思われます。現在では、両給食センターでは献立の統一を図るため、両給食センターの栄養士が互いに調整をしながら、毎月二、三品のメニューの統一やデザートの統一に努めているところでございます。
今後は、食の安全・安心確保のため顔の見える食材、すなわち地産地消の推進をなお一層図るとともに、同一メニューの給食を提供するために、-つは給食センターの一元化、あるいは幼稚園を含む3歳から5歳児の保育所給食を別施設において行うなどの方法を検討し、また危険視される食材の安全点検や中毒の発生予防においても、調理員を初めとする関係職員の衛生検査を月2回実施し、万全を期しているところであります。
また、本年9月から燃料費や物価の高騰により給食費の値上げをさせていただき、健康上の意味からも給食の質、量とも従来のまま維持することができましたこと、大変ありがたく思っております。
終わりになりますが、議員の申されるとおり給食センターも老朽化しておりますことから、できるだけ早い機会に統合し、その段階で施設方式の改善もあわせ検討していきたいと考えております。
また、地産の食材を取り入れた学習を学校等にも進め、食育教育の一層の充実を図りたいと考えております。以上、答弁といたします。
議長(玉岡 武君)
10番、山本繁博議員。
10番(山本 繁博君)
どうもありがとうございました。わかりやすい答弁でございました。
まず、農業施策の方から言わせていただきます。
黒豆等々、奈良ホテルですか、ここにも卸されておると。そしてまたいろいろな施策を考えておられるということで、技術面とこれに関してもいろいろと考えているというようなことを今部長からお考えを示していただきました。
そして、林業の方に対しては本当に今、地域再生計画で、こうして今施策の中でいろいろなことで木工商品がつくられる施設というようなことで、内牧小学校跡でもうじきオープンされるというようなことを聞きました。
それでは、2回目の質問に入らせていただきます。
宇陀市におきまして、いろいろな技術とかいろいろなことを聞きましたけれども、農業施策ということで、宇陀市におきまして農業委員会、そしてまた農家組合、農協等でのいろいろな施策としての連携をとれた論議はされたことがあるんですか。これを1点。
そして2点目といたしましては、各都道府県の中でいろいろな高原野菜としてすぐれた野菜がございます。我が市にも高原野菜として金ゴボウ、ホウレンソウ、そして葉ゴボウ、その他にも黒豆ですか、そしてまたたくさんのいい野菜がございます。他府県にどのようにPRをしておられるのか。いろいろなイベント等々、直売というようなことも今さっきされていると聞きましたけれども、こういう他所へどういうように独自でPRをされているのか、これも聞かせていただきたい。
そして、各都道府県では今、ブランド志向というのが本当に進んでおります。奈良県では、あすかルビーそして大和スイカのようなブランド物がございます。我が市は、そういうブランド物ということに対しては考えておられるんですか。
そしてまた、そういうブランド物を考えるということに対して、国からはジャパンブランドというような補助的なことが考えられています。そういうふうなジャパンブランドということも、この農家組合に説明をされておるかどうか。これをされているならば、どういうようなことで補助がきますということも一緒に説明されておりますか、これも聞かせていただきたい。
そしてまた林業施策におきましては、これもいろいろな各種団体、林業組合、そしてまた森林組合、そして建築組合等々を踏まえたそういう施策の議論はされているんですか。これも聞きたいんです。
そしてまた、今間伐材の利用計画及び、そういった施策に対しては、内牧小学校でもうじきに施設がオープンすると言われておりますけれども、間伐材の利用計画及び販売計画の進捗状況と、そして新規商品の研究、開発の進捗状況をわかりやすく説明をしていただきたい。
そして2点目といたしましては、給食センターの安全性というようなことでございますけれども、今、教育長から、本当にこの食の安全というようなことでいろいろとご説明を受けました。ありがとうございました。
しかし、特に冷凍食材の検査はちゃんとしていると言われましたね。しかし、ちゃんとしておられますけれども、保護者に年間この給食の安全性ということで説明をしておられるんですか。説明会を開いておられるんですか。これを再度、質問をさせていただきます。
2回目の質問は終わらせていただきます。
議長(玉岡 武君)
2回目の質問に対する答弁を求めます。
穴田農林商工部長。
農林商工部長(穴田 宗宏君)
まず、農業におけます質問でございますが、各種団体、改良区並びに奈良県農協とは十分協議を行いながら、産地づくりに努めております。何といいましても販売を奈良県農協に頼るということもございます。産地づくりにつきましては、最低5ヘクタール以上がなければ産地にならないというのが大体の限定でございます。そういうことで、産地づくりに対しまして16品目をご提案申し上げておりますが、現在ホウレンソウにおきましては約10ヘクタールでございます。それと、小豆に対しましても10ヘクタールでございます。この小豆につきましては、宇陀大納言という宇陀ブランド名で現在生産していただいておりますし、また販売もさせていただいております。
それと黒豆でございますが、黒枝豆の畑を含めますと25ヘクタールの産地ができております。やはり、これは丹波の黒豆というのが日本のブランドでございますが、やはり宇陀の黒豆として販売するとともに、そのうちの3ヘクタールが枝豆として販売をさせていただいております。この枝豆かなり好評でございますので、今後ともやはり黒の枝豆と黒大豆は両方で販売をさせていただきたいと思っております。
また栗、今、南部改良区が遊休農地の解消のために栗を計画しておられまして、ポン栗という形の中で針テラス等でも売っておりますけれどもポン栗、破裂させての栗という形で今、本年度8ヘクタールの植栽を計画されております。
だから、ある程度年寄りの方でも栽培が楽な、おじいちゃん、おばあちゃんに拾っていただいて、それを農協へ出荷して販売をしていくという計画もしておりますので、十分に農協と農業委員会とも連携をとりながら、遊休農地の解消とそういう形でのブランド化を進めております。
また全国、他府県へのPRでございますけれども、県を通じてPRも行っていただいておりますし、本年度11月には農山村まるごと体験ウオークという形で近畿ツーリスト、奈良交通とも連携をとりながらウオークをやらせていただきました。宇陀市役所を拠点にいたしまして、伊那佐を通りまして菟田野、そして大宇陀の道の駅というコースで白菜の収穫やホウレンソウの収穫、いろいろな収穫、サツマイモの収穫をやりながら体験で、近畿圏内から雨でございましたけれども約500名ほどの参加をいただいております。
これにつきましては、宇陀市合併前から勘定いたしますともう4回目の開催でございますので、これも毎年実施できればなと、また県とも協議しながら計画を進めたいと思っております。
また、林業におきましては、本年度末で完了いたしますのは製材所でございます。また、教室の空き教室を利用して木工体験なり、またそこで製材されました木材の販売を、教室の中へおきまして直接工務店などから来ていただいて、それを見ていただいて買っていただくという産地直送、また家を建てられる方がそこへ来て、自分で木を選んで家を建てていくという形の直売所という感じの計画をさせていただいております。
また21年度でございますが、圧密ロールといいまして、間伐で出てきます杉板を圧縮いたしまして、それを廊下材とか壁材に使用するというのを21年度に計画をさせていただいております。そういう形の中で、いろんな間伐ですので、さっき議員さんも言われましたように、いろんな利用方法があると思います。
そういうようなものもいろいろと木工関係者なり、またいろんな関係者と連携をとりまして、その教室でいろんな体験ができるような工夫も検討いたしまして、何とかこの農林業で、宇陀で頑張っていけるという体制ができるように頑張りたいと思います。以上でございます。
議長(玉岡 武君)
字廻教育委員会事務局長。
教育委員会事務局長(字廻 幸雄君)
山本議員からの2回目の質問で、まず一つは食の安全性の確認状況と食の安全性についての保護者説明責任ということであったかというふうに思います。
まず最初に、食材の安全性の確認の方法でございます。
食材の安全性及び衛生管理につきましては、文部科学省より制定されております学校給食衛生管理の基準というものが示されておりまして、それに基づきまして保持に努めているところでございます。
その内容といたしましては、食材の安全性の確認状況につきましては、まず食品の検収において、食品の納入の際は必ず立ち会いを行い、検収室におきまして品名、数量あるいは納品時間、納入業者名、製造業者名あるいは所在地、生産地、品質、鮮度の状況や異物混入や異臭の有無、期限表示、製造年月日、品温等について十分点検や確認を行っております。これを記録しまして、1年間保存に努めているところでございます。
これにつきましては、食材に問題等が発生をした場合は追跡調査を行うことができ、また安全性に欠けた食材を除くことが必要であるという観点からであります。
次に、冷凍食品についてでありますけれども、国内産加工食品について衛生検査、使用材料の産地等各種証明書の添付、納品の際にはマイナス15度以下であることなどでございます。
一方、輸入食品についてでございますが、食品衛生法に基づきまして食品の監視を行うこととなっているものでありまして、一つは厚生労働省が港湾や空港にある検疫所で行う輸入食品の検査、もう一つは自治体が行う市場で流通する食品の検査であります。
特に、輸入食品の検査を行うのは食品衛生監視員でございまして、業者が届け出た書類を審査して、初めて輸入する食品や過去に違反のある食品を中心に検査をいたします。検疫所は抜き取りで検査をし、残留農薬などは違反が2回見つかれば外部機関が全量検査を実施するというのが今、基準となっているところでございます。
学校給食における食中毒を防止して、安全な実施に資するために、学校給食において使用される食品については定期的に年2回でございますけれども、細菌や農薬、添加物等についての検査を実施しているところでございます。
次に、食の安全についての保護者説明責任ということの内容でございます。
保護者説明といたしましては、毎年、小学校におきまして保護者を対象にいたしまして試食会を学校で開催することを推進しておるところでございます。
試食会におきましては児童・生徒に出されるその日の給食と同じものを食していただき、今の学校給食を体験してもらいます。しかし、ただ給食を食べて給食献立の感想、味、量等でございますけれども、これらをアンケートに書いていただくものだけではなしに、現在の学校給食に関する思い、今後の学校給食のあり方、それぞれの考え方をつけてもらうこととしております。
同時に、給食センターによりまして、食の安全性についても、さきに申し述べさせていただきました事項を保護者の方々に説明を行い、理解を求めているところでございます。限られた時間の中ですべてを説明して理解してもらうには無理があると思いますが、少しでも食の安全性や食育推進について宇陀市学校給食センターの姿勢を理解していただくことを目的としているものであります。
このように、提供を受ける側の保護者と給食を提供する側、センターとが、食に対する関心を寄せ合って論議する機会がふえれば、安全な給食を安心して食べていただくことができるのではないかと考えておりますので、今後このような機会を多く持って、機会をふやしていきたいということを申し上げましてご回答とさせていただきます。
議長(玉岡 武君)
10番、山本繁博議員。
10番(山本 繁博君)
どうもご答弁ありがとうございました。
農林業の施策につきましては、穴田部長が農林業で何とか頑張っていくと言われました。この意気込みを見せていただきました。ありがとうございます。
それでは3点目の質問に入らせていただきます。
この農業の施策から3点目の質問に入らせていただきますけれども、私はよく群馬県へ行っているんですよね、年に何度か。過去に群馬県の嬬恋村という集落で1泊お世話になったことがあります。そのときに農家の人といろいろな意見交換をしました。そして、農産物のこともいろいろ教わりました。
その中で、ここは何が特産としていいんですかと聞けば、高原野菜でキャベツだよというようなお話を聞きました。どういうことでいいんですかと聞けば、過去に1軒の農家がキャベツをつくったと。このキャベツが品評会に出して本当に有名だったと。その話を持ち帰り、その賞等を持ち帰ってね、それで嬬恋村で、村の集落の皆さんを呼んで、こういうように賞をとったんだよというような話でしたならば、よし、それだったらキャベツをうちの農産物の特産物としてやろうやないかというようなことで、一生懸命に頑張ってきたと。
そういった中で、経済連そして商工会等々の力もかりて、そして他府県との意見交換、そして県の力もかりていろいろなことを研究したんですと。そして今、全国で80%の地域に出荷をしております。それはそうですね。奈良県の中でもよく群馬産のキャベツとして販売されておりますね。
そうですかと。そして、ごらんなさい、まだテレビでコマーシャルもやっているんですよと。これでまだまだ完成と言えないんですと。まだまだ未知数なことでやっていかなければならない、農業というのは難しいんですと。野菜一つにしてもね、本当に細やかな優しい心で接しなければならない。そして、一人や二人の考えではできないんですと。地域一体化として考えていかなければならないというようなことを聞きました。
そうならば、この宇陀市の中で、市民の全体の中で、この農産物、農家組合、いろいろ農産物を扱っている人、農家組合に入ってはる人等々を集めて一体化になった意見交換、こういうようなことをしなければならない。そして前へ進んでいかなければ、これは一農家だけでとどまるものと違うと私はこういうように思っているんですよ。
こういうようなことで、市一体化になって農業関係がいろいろな意見交換、そしてどういうふうなお話をなされているか、これを1点聞きたいんです。
そしてもう一つは、またこれは群馬の話になりますけれども、私は和歌山のハチみつに漬けた梅干しを群馬へ行くときに先に送ったわけです。そして後で行って経済連の部長が私を出迎えてくれました。その中で、あの梅干しおいしかったでしょうとこういうように言ったんですよね。そうしたならば、いやいつも食べているんですよと。何でですかとこう言ったんですよ。そうしたならば、経済連の冷蔵庫に連れていっていただきました。これ見てごらんなさいとあけていただいたら、わんさと梅干しが積み上げてあるんですよね。
これはどういったことですかと聞けば、和歌山県と群馬県、その中でも我々の嬬恋村、そしてまた利根村、そして赤城村等々の集落がこういう梅干しを販売したいというようなことで向こうへ電話したところが、すぐにセールスに駆けつけてくれました。そして、この群馬県を中心に関東、東北というような経済管轄の息のかかったお店ですか、そして道の駅等々へ販売をしておりますというようなことなんですね。
だから、セールス的なことも考えていかなければならないとこういうふうなことも私は思っておるんです。だから2点目に、セールス的なことをどのように今からやっていくのか。そして、他府県との連携をとった、そういうふうな話し合いというのも大事ですね。
そしてもう1点は、私は本当にこれは考えるところなんですけれども、今、国の本当に施策が揺れに揺れていますよね。そうしたならば地方自治体、本当に衰退に衰退をしています。そういった中で、若者は本当に町場の企業にあこがれて、町場で定住しております。町場もはっきり言った話、町場の企業も、町場も衰退をしています。企業も本当に低迷、低迷をしていますよね。
そうしたならば、企業はおのずとそのサラリーマンとしている若者の給料も値下げということになりますよね。そしたら、減額されたら若者は何を考えるかというと、このままでは給食代も高い、子育て難しい、そしてまた町場になるほど食物も高いやないかと。そうしたならば田舎へ帰ろう。田舎へ帰ったら、おじいちゃん、おばあちゃんがつくっていた田畑、今荒れているけれども、これをもう一度耕して農産物つくろうやないかと。そうすれば、食べることには不自由はしない。そうしようと。そしてまた、そこへ教育関係も連携してきますけれども、そうした受け皿をつくらなければならない。我が市はね。
そういうことにつれて、やっぱり生涯学習も進んでいなければならない。そういうようなことで一体的な農業、そしてまた教育委員会と連携した一体的なことも考えていかなければならないとこういうように思っておるんです。これに対して再度ご答弁お願いします。
そして教育関係ですけれども、本当に今いろいろな食の安全ということで説明もしておられるというようなことで安心をしました。しかし、この給食センターですね。老朽化がかかった給食センターね。これを本当に早く改修をしていかなければならないと、私はこのように思っております。財政事情は困難をきわめておりますけれども、子どものため、次代を背負う我が市の宝なんですよ。この宝のために、本当にこの給食センターの整備は必要だとこのように思っております。
だから、こういうふうなことを考えて、そしてまた事業計画を立てられても市民は賛同していただけるとこのように思っておりますけれども、再度ご答弁よろしくお願いを申し上げておきます。これで3回目の質問を終わらせていただきます。
議長(玉岡 武君)
穴田農林商工部長。
農林商工部長(穴田 宗宏君)
ご質問の各農家組合との意見交換をしておるかということでございますが、年に1回でございますが、区ごとに農家組合長会議を開催させていただいております。この農家組合長会議は、あくまでもメインは減反の割り当てという数値を各農家へ配付するというのがメインでございますが、それと宇陀市が決めております16品目に対する助成金は幾らですかとかいう形の中での、面積拡大に対してお願いをしておるところでございます。
また、改良区また農協を通じまして、先ほど申しましたように産地づくりがされておりますのには全部部会がございます。小豆部会、黒大豆部会、まずそういう部会をつくっていただきまして、農協とまた改良区等が中心になりまして、先進地の各場所への研修等も実施しております。
黒大豆につきましては、丹波とかいろいろな場所も行かせていただいております。また今、改良区が進めております栗につきましても、もう5回ほど剪定等の勉強も兼ねた形で部会を通じて研修もやらせていただいております。
また、先ほどのセールスでございますが、なかなか役所の方でトップセールスという形はとっておりませんが、農協を通じまして各種方面へのアピールも努めていただいておりますし、また今回、黒大納言等も奈良県農協の表紙にもなったと思います。そういうような形の中でアピールもしております。
また、金ゴボウにつきましては、いろんなNHKとかラジオ局の毎年取材がございます。農家にとりましては、もう取材がかなわんでというぐらいの取材が入っております。金ゴボウにつきましては、ある程度、やはり農地の中に雲母等の部分が入ってなければできないという箇所がありまして、現在では生産が追いつかないというような状況でございます。
そういう形で、また他府県との連携でございますが、まだ他府県との連携はしておりませんが、そういう形の中で、先進地での技術研修等では訪問をさせていただいて勉強をさせていただいておるような現状でございます。今後とも、やはり5ヘクタール以上の産地がなければ市場等からの要請が受けられないという部分もございますので、できるだけ面積をふやしていけばいろんなアピールができると思いますので、今後とも面積の拡大に努めてまいりたいと思います。
議長(玉岡 武君)
向出教育長。
教育長(向出 公三君)
給食センターの設備が非常に古いということでございますが、北給食センターは昭和52年築でございまして、南給食センターは55年の築でございまして、先ほどご回答申し上げましたとおりでございます。できるだけ早い機会に給食センターを統合いたしまして、その機会に施設もドライ方式をとっていきたいと。これは国の補助制度もございますので、これを生かして改善に努めていきたいと思っておりますし、同時に食材の一括購入ということもその機会にあわせて考えていきたいというふうに思っております。以上でございます。
議長(玉岡 武君)
10番、山本繁博議員。
10番(山本 繁博君)
そうしたならば穴田部長、また今後とも農林業の施策ということでよろしくお願いしておきます。
そして教育長、また今後とも食の安全よろしくお願いしておきます。
それでは質問に入らせていただきます。
最後になりましたが、私が質問をした後、教育長、市長に答弁をよろしくお願いを申し上げておきます。
市長、この農林業ということで私は提案をさせていただきます。
この各部会、そしてまた部会と農林業の部会もあるんですね。そういうような形で、農業は農業、農業組合等々を踏まえた、そして農協、商工会、各種団体を踏まえた懇話会というのを立ち上げていただいたらどうでしょう。林業も建築組合、そして森林組合、林業組合等々を踏まえた懇話会と。そして将来の展望を掲げ、これにまい進をしていただいたらとこのように思っております。
そして教育委員会教育長、私はよく他府県へ行けばこういうことを耳にするんです。学校の家庭科の中に、地元の食材をたくさん取り入れた家庭科の中で調理実習というのがあるというのを聞くんですよ。先生この前言われましたね、教育長が。私が前に行ったところにそんなんあったんですよと。それをまたお教え願いたいんです、今この場で。そしてまた、これを教育に取り込んでこれからいくのかどうか、この点についてもよろしくお願いを申し上げておきます。
これで私の質問は終わらせていただきます。ご答弁のほどよろしくお願いしておきます。どうもありがとうございました。
議長(玉岡 武君)
前田市長。
市長(前田 禎郎君)
いろいろお説、そしてご提言をいただきました。
懇話会あるいは懇談会等々につきましても、どういう方法で、どういう方々ということもあろうかと思いますので、十分ここも検討を重ねていきたいなとこのように思います。
議長(玉岡 武君)
向出教育長。
教育長(向出 公三君)
できるだけ機会を多くして、子どもたちに新しい食材あるいは地産の食材を利用した調理を実習するということにつきましては、もうかなり以前からそれぞれの学校で取り入れられておりまして、同時に民間の業者といいますか講師も招聘しながら、公民館等で食材の新しいつくり方、あるいは男性を中心とした男子料理教室等々が開かれておるということも事実でございますが、学校におきましても家庭科の時間あるいは小学校の生活科の時間におきまして、地元の産物を利用した食の料理の仕方につきまして、実際に実習をしているという実態はありまして、これからもより多くの回数が行われますように、また啓発してまいりたいというふうに考えております。以上でございます。
議長(玉岡 武君)
山本繁博議員の質問が終わりました。
これより休憩いたします。
13時20分に再開いたしますので、よろしくお願いいたします。
午後0時19分休憩
午後1時20分再開
副議長(山本 新悟君)
それでは休憩前に引き続き、一般質問を行います。
次に、12番、坂本徹矢議員の質問番号11番「地域振興について」の質問をお受けいたします。
12番、坂本徹矢議員。
12番(坂本 徹矢君)
12番、坂本でございます。通告に従って地域振興について、そして地域活性化のために頑張っていただいています自治会の皆様方に行政の手伝いという形で質問をさせていただきます。
一、二点、例を挙げますけれども、平成12年ごろから、この村の活性化のために何かをしようということでシャクナゲの植栽を始めた自治会があるわけでございます。先ほど1万本突破ということで地元出身の子どもさん、お孫さん等々が帰り、いつも5月の中旬においてはシャクナゲ祭りというような形で、多くの観光客が来て目を楽しませているところでございます。
また、榛原地域におきましては手づくりコンサートという形で、村の自治会が頑張って何かをやろうということで、去年からコンサートをやっていることもお聞きしております。
また、75歳から80歳ぐらいの高齢者ですけれども、村の市道を守るということで、12月、1月になれば、降雪のある日は朝早くから雪かきをして、冬になると毎日ほど雪かきは、いつも僕、見させていただいて、ご苦労さんやなと。これだけ市道を、宇陀市の道ですけれども守って、塩カルをまけば済むわけでございますけれども、そうすることによって舗装も傷めるし、それでは宇陀市財政が厳しいということで頑張っているんだろうなといつも感心しているところでございます。
そこで市長さんにお願いでございますけれども、そういう村は今言われている限界集落でございまして、208ある宇陀市の自治会の中でも12ほど限界集落があるわけでございますが、そういうところに対しては財政的な支援というのはなかなか難しいことでございますので、職員さんの派遣、自治会長さんの要望があれば職員さんを派遣して、コンサート並びにそういう催し物をするときには手伝いに、ボランティアに行ってもらえるように、何とかその辺を考えていただきたいなと日ごろから思っている次第でございます。
話は変わりますけれども、日ごろ交通弱者対策についていつも言わせていただいておるわけでございますが、今回、他の議員が昨日一般質問をしたわけでございますけれども、行政の進捗状況についてはある程度把握をさせていただいたわけでございますが、私、福祉厚生常任委員長を今期務めさせていただいておる関係上、社協の方の評議員を務めさせていただいております。そのときに、あるご婦人は限って、何であの菟田野のらくらくバスが芳野の方に走っているのに、宇陀市にあれが何でできないのかなと、いつもご質問をするご婦人がおります。そのときに梅崎さん、会長ですね、行政の方からご相談があれば前向きに検討もしてみたいというような答弁をいつもしているところでございます。
市長さんが考えている市民病院。立派な市民病院が仮にできたとしても、行く交通手段がない。診察に行く交通手段がないと嘆いているわけでございますが、22年度において何とか見通しをつけていただいたというご答弁をきのういただきまして安堵しているわけでございますが、それが延びることによって、地域にはもう住民も住まなくなっていることもあり得るかもしれないし、せっかくデマンドという形でもやっていただいても、それを利用するお客さんというのか、そういう交通弱者がなくなることがあり得るかもしれませんので、早急に22年度に実施を間違いなく履行していただきますことをお願いして、1回目の質問にさせていただきます。
副議長(山本 新悟君)
前田市長。
市長(前田 禎郎君)
私への直接の質問でございますので、お答えをさせていただきたいと思います。
まず初めに、限界集落という言葉。私は、あの言葉は大嫌いでして、ああいうのを大学の教授とかマスコミがつくったというのは大分批判もあるそうでございまして、国、総務省、国交省等は、今はもう維持の困難な集落というような表現をされているそうでありますので、もうちょっと私も限界集落という言葉は使いませんけれども、おっしゃるように先般、私も田口のシャクナゲの祭り、これは毎年私、寄せていただきまして、皆さんとともにもちつきをしたりいろいろな行事に参加をさせていただいているところであります。
あそこは大変、きのうの話にありますように、もう超高齢化の進んでいるところだという話でありますが、本当に元気で皆さん方がいろんな行動をしておられるというので、皆さんの思いというのは、このまち、この村に寄せる思いというのはひしひしと感じたところでございます。そういう状況の中で、いろいろなところのいわゆる困難な集落があるわけでありまして、いろいろなイベントをやるにしても交通手段がないとかいうような状況がございます。
先ほどもおっしゃいましたように、私はうちの職員にもこの市のいろいろなイベントのときには皆さんも参加してくれといつも申し上げているところでございまして、あなたはここへ行きなさいというようなことはなかなか言いにくい話でありますが、できるだけ参加をしようと。住民の皆さんが参加をしておるのに、市の職員が参加をしないという話はないだろうというようなことを申し上げてきました。これからもいろいろな、そのおっしゃるところだけではなくして、いろいろなイベントとかがあれば、できるだけ参加をするように私も勧めていきたいなとこう思っております。それでご理解をいただきたいと思います。
しっかりとした公共交通体系というものをしっかりと組んで、そして全体を通じての交通手段というものを確保していきたいなとこのように思っております。以上でございます。
副議長(山本 新悟君)
12番、坂本徹矢議員。
12番(坂本 徹矢君)
私も決して限界集落という言葉は好きではございません。市長と同じでございます。ただ、世間の方がそのように言っていますので、僕もそういう言葉が一番いいのかなと思って使わせていただきました。
先ほどの質問の中で、ある団地においては、もう本当に75歳、80歳のおじさん、おばさんが雪かきをしているという話をさせていただきましたけれども、宇陀市におきまして650キロメートルほど市道があるわけでございます。その維持管理に対しては3000万円強の維持管理しかついていないわけでございます。
そこで土木部長にお尋ねいたしますけれども、そこを一度確認、歩いていただき、車でも結構ですから一遍通っていただき、やっぱり悪いところはちょっと改修をしていただくようご努力を願い、21年度予算につきましてはもう少しの予算も計上していただきたいなと思っているところでございます。
そしてもう一つ、先ほど限界集落という言葉を使わせてもらったからもう使いますけれども、やっぱりそういうのは高齢化率が50%から60%の集落をいうらしいですけれども、葬式といったら議場でこの言葉は使ったらいいのか悪いのかわからないですけれど、やっぱり僕らの場合、近所の場合は葬儀があれば村の者が出合うとかそういう形で葬儀とかをするわけでございますが、今言わせていただいた限界集落においては、やっぱり高齢者が多数おっていただいて、そういう出合い等もできないという話も聞きますので、その辺も市長さん考慮へ入れていただいて、職員の派遣とかそういうのもちょっと考えてみていただければ、行政の仕事というのはお願いして5年、10年というのはかかるわけです。
だから、そういう課があっていいのか悪いのかわからないですけれども、すぐやる課、すぐ対応する課というようなものを設けていただき、そういう市長さんの判断で、これはいいなと思うことに対して市の職員を派遣して、ちょっとここへ手伝いに行ってこいよというような形の課というのも設けていただくこともいいのではないかと思いますけれど、その点、土木部長の答弁の後でちょっとだけ答弁をいただければ、よろしくお願いいたします。
副議長(山本 新悟君)
南土木部長。
土木部長(南 幸男君)
坂本議員のご質問にお答えをさせていただきたいと思います。
宇陀市になりまして3町1村合併しまして、約250平方キロメートルほどの面積がございます。路線にしますと市道そのものは、いつも申し上げるわけでございますが、約1660路線の750キロメートル弱の道路がございます。先ほど言われましたように、大変予算的に厳しい中でも苦慮をしながら道路の維持管理をしているわけですが、決して満足いただいておる予算ではないというように私も考えております。
かねがね、3町1村合併後、各自治会の区長様を初め区民の方々には、日ごろの維持管理をお手伝いいただいておるということで心苦しいわけですが、我々もできるだけ国費あるいは県費の補助をもらいながら維持管理に精いっぱい努力をさせていただいております。今後につきましても、財政状況の許す限り、できるだけ多くの予算を確保するとともに、県費あるいは国費の補助の受けられる部分につきましては受けながら、また自治会の皆様にご無理をお願いするところもあると思いますが、努力をしてまいりたいと思いますので、今後ともよろしくお願いしたいと思います。
副議長(山本 新悟君)
前田市長。
市長(前田 禎郎君)
再度の質問でございますが、かつてどこかの市町村だったと思いますが、すぐやる課、というような課ができたということも私も承知をいたしております。
先ほどのお話がありましたように、とにかく私たちは市民協働のまちづくりということを提唱しておりますけれども、そういった高齢者が多く住むところで、なかなか高齢者の皆さんが一緒になってやるというのは大変難しいところもあろうかと思います。
そういう場合も、どういう形で支援できるかということも十分考えていきたいと思いますし、これからのまちづくりの中のそういういわゆる過疎の集団のところというのは、大変またいろいろと出てくるだろうと思いますので、すぐやる課がいいのか悪いのか、この辺のところはまだいろいろと検討しなければなりませんけれども、何らかの形の応援体制というものは必要ではないかなと思っておりますので、十分に考慮をしていきたいなと思います。
副議長(山本 新悟君)
12番、坂本徹矢議員。
12番(坂本 徹矢君)
どうもありがとうございます。
周辺部の道がよくなることによって、外に仕事等々に行っている息子さん、孫たちもまた帰ってくるわけでございます。周辺部が活性化することによって宇陀市も活性化すると信じておりますので、今後とも土木部長並びに市長さん、どうかよろしくお願いいたしまして一般質問を終わらせていただきます。
副議長(山本 新悟君)
坂本徹矢議員の質問が終わりました。
副議長(山本 新悟君)
次に、15番、高橋重明議員の質問番号12番「固定資産の評価がえ期に当たり、課税地籍(土地)の公平性及び適正課税(徴収)について」の質問をお受けいたします。
15番、高橋議員。
15番(高橋 重明君)
議席番号15番、日本共産党の高橋重明でございます。ただいま議長のお許しを得ましたので、私は前もって一般質問通告をしておりますので、それに基づいて質問をさせていただきます。
なお、私ども議員は住民から直接選挙によって選ばれた者でございます。発言することは議員活動の基本であり、発言機会を与えられることは大きな誇りと喜びでございます。
それでは質問番号12番、質問事項が固定資産の評価がえに当たり、課税地籍(土地)の公平性及び適正課税(徴収)についてを議題とさせていただきます。
来年度は、3年に1度の固定資産の評価がえの年になっております。3年ごとに見直すことによって、土地の実態を調べ、適正な時価を課税標準として毎年1月1日現在の所有者に対して当該年度の固定資産税の課税がされています。
今、地方自治体にあっては、厳しい財政事情のもとで自主財源の確保は喫緊の課題となっています。平成19年度宇陀市一般会計の決算書では、市税収入の41%、約13億6000万円が固定資産税で占めております。まさに地方財政の基幹税目としての役割を果たしていると思います。
今回、私が一般質問として取り上げましたのは、宇陀市における土地が合併によって大きく区域面積が広がりました。数字的に申し上げますと247.62平方キロメートルになっていますが、公簿面積と実測面積との差異が余りにも大きいのではないか。その結果、固定資産税の課税に大きな差異が生じていると思います。市民の中に、この不公平感についての声が私どもに聞かされています。
それで最初にお伺いいたしますが、国土調査法に基づき、宇陀市は毎年地籍調査を実施していますが、現在、宇陀市における地籍調査の状況、進捗状況について担当部長からご答弁をお願いしたいと思います。区域ごとに数値をお伝えください。加えて、地籍調査の目的と、その効果についてもご回答願いたいと思います。
次でございますが、地籍調査の結果、固定資産の課税面積がそのまま反映されていないのではないか。いわゆる法務局登記簿と課税台帳との面積に差異が生じていますが、一体どのくらいの差異が生じているのか担当課の方からもご答弁をお願いしたいと思います。
3番目でございます。
税の基本は適正、公平でならなければならないと私は考えております。昭和48年ごろから民間が宅地造成いたしました榛原地区を一例といたしますと、天満台、あかね台、ひのき坂、そして萩乃里が実測面積と登記簿面積、課税面積は一致しております。そういう意味では公平な課税で住民も納得するわけではございますが、他の多くの地域では地籍調査も進んでおらず、調査終了をしていても課税台帳には反映していないのではないかと思います。
このような、いつまでも不公平な課税実態を続けていていいのか、私は最後に市長からの明解な答弁をいただきたいと思っております。
今議会からテレビ中継されます。ついに私もその瞬間におるわけでございますが、やっぱり市民の質問を、我々は議員として代弁し、また市長を初め各担当部長の回答は、また市民への回答でもあります。そういう意味では、あいまいな答弁は許されるべきではないと考えております。
以上をもちまして、壇上からの第1回の質問とさせていただきます。後ほどの質問については自席にて行わせていただきます。よろしくお願いいたします。
副議長(山本 新悟君)
穴田農林商工部長。
農林商工部長(穴田 宗宏君)
それでは、質問におけます宇陀市における地籍調査の現状でありますが、まずその前に地籍調査の目的でありますが、土地を売買したり相続に伴う分筆を行う場合、必ず土地の地番、地目、境界、面積、所有者確認が必要になります。これらの記録は、いまだに明治初期の地租改正事業の調査記録を基礎としたものが多く、面積が正確でないことはよく知られております。
地籍調査の効果といたしましては、土地の境界が確定し、また数値データにより保全されることから、住民サイドの効果といたしましては土地取引や相続の円滑、土地資産の保税、行政の効果といたしましては課税の適正化、住民、行政共通の効果といたしましては、用地取得が円滑になり、土地の流動化や有効利用が推進され、公共事業の期間の縮減や災害の予防、復興等に効果があります。そのようなことから、合併前から各区で取り組んできております。
宇陀市の総面積が247.62平方キロメートルから河川、ダム等の調査外面積4.87平方キロメートル、また国営パイロット事業並びに土地改良事業完了面積の4.8平方キロメートルと宅地開発等完了いたしました3.69平方キロメートルの合計13.36平方キロメートルを除外した234.26平方キロメートルが地籍の調査対象面積であります。
大宇陀区においては昭和47年度から実施し、榛原区では昭和53年度から、菟田野区では昭和55年度から、室生区では平成3年から実施をさせていただいております。
4区の合計での調査着手面積ですが、49.67平方キロメートルで、進捗率は21.2%になりますが、実際に法務局に送り、認証を受け、登記簿に反映されている面積は、大宇陀区では10.32平方キロメートルで、認証率では23.28%、榛原区では28.83平方キロメートルで、認証済み率では47.87%、菟田野区では1.54平方キロメートルで、認証率が5.87%、室生区では1.53平方キロメートルで、認証率が1.48%の合計で、認証を受けている面積が42.22平方キロメートルでございます。認証率にいたしまして18.02%と低くなっております。数値につきましては平成20年の11月末現在の数値でございます。
1地区を調査に入りますと、相続人等の事前調査並びに地権者説明に1年、現地一筆調査に1年、図面を作成し並びに面積確定に1年、地権者の閲覧承認で1年の約4年が最低でも必要となります。また、筆界未定が多くなりますと県の承認、国の認証が得られず、法務局へ送付ができません。よって現在、各区で抱えている未送付が完了しない限り、新規地区へは入らないという体制をとっております。
また、職員の人事異動等により、現地のわからない者が事務を引き継ぐと非常に難しい面がございまして、過去の担当者を呼び戻すとともに、あわせて職員の適正配置を行い、未送付処理の完了を早期に完了したいと思っております。現体制では宇陀市全域を完了するには天文学的な数字になることから、公共事業を計画している地域を優先し、また地元体制が整い、地権者等の協力により筆界未定の発生がしにくい地区から計画していきたいと考えております。
以上で、地籍調査の現状の回答とさせていただきます。
副議長(山本 新悟君)
中尾財務部長。
財務部長(中尾 辰彦君)
私どもの方の税の課税のことについてのお尋ねでございますので、その点につきましてお答えをしたいと思います。
まず、地籍調査が完了した地域におけます成果の課税と固定資産税の面積差についてのご質問でございます。
まず、税サイドで言いますと非課税地目、例えば公衆用道路でございますとか用悪水路、墓地等々こういったものを除きまして、課税上の数値であるということをまずお断りを申し上げたいと思います。
これを4区単位で具体的にご報告をさせていただきますと、現在、大宇陀区の方におきましては成果面積の方が6万7900平米ほど増ということになります。菟田野区におきましては18万4900平米ほどが増ということになります。榛原区におきましては、こちらの方は進捗率がかなり多ございますので、582万9500平米でございますので約5.8平方キロメートル分がふえると。室生区におきましては35万5200平米ほどふえるとこういうような計算が出てまいります。
以上のふえると申し上げました面積は、あくまでも先ほど農林部長が答えました地籍調査が実施済みの宇陀市全体の21.2%の地域だけのサンプリングということでございます。この増加率をこのまま宇陀市全体に比較と、批准するということにはできないと思いますけれども、比較的地籍調査が終わっている地域が、山林地域が多いというようなことで、かなりの面積差が出てきております。
次に、民間開発地域の課税と地籍調査が終わったにもかかわらず公簿による課税をやっていることについての対策ということでのご質問でございます。
民間開発地域につきましては、登記売買というような事実に基づきまして実測課税に移行をさせていただいております。それ以外に今現在、宇陀市の方では、例えば相続登記でございますとか贈与、交換によります登記、あるいは分筆、合筆等によります所有権の移転登記等々が行われますと、実測によります課税を行わせていただいております。それ以外の地域につきましては、地籍調査の未実施の地域、あるいは地籍調査を実施したものの、すべての地域が地籍調査を終了していないので、成果にまだ反映されていない地域と、この辺のところが高橋議員のご指摘のところかと思います。
この地籍調査の成果によります課税ということにつきましては、旧町村それぞれの対応がございまして、早い地域では昭和四十七、八年ごろから始まっております大宇陀区、あるいは榛原区におきましては五十三、四年当時から地籍調査の事業が始まりました。地籍調査に入る折には、地元の住民説明会におきまして、全庁的に地籍調査が完了しないと、この成果課税には移行しないという旨の説明会をやってきた経緯がございます。
しかし、先ほどから農林部長の答弁にもありましたように、この地籍調査すべてを完了するというには、やはり50年とか100年とかこういう長いスパン、期間が要るということでございます。まだまだ相当な年数がかかるというのも事実でございます。
また一方では、高橋議員がご指摘のように、民間の開発造成地域の課税については実測課税がされております。またこれ以外にも、地籍調査以外の、例えば圃場整備でございますとか土地改良事業等々によりまして登記が完了しますと、実測課税に移っております。こういったことで、地籍調査そのものの進捗率は20%そこそこでございますが、今現在、宇陀市全域でトータル的に見ますと、既に40%の土地が実測による課税に移行しております。理由は先ほど言いましたように、相続登記でありますとか売買登記、あるいは民間開発によります実測登記というような売買登記というようなことで、もう既に40%が実測課税に移っておるとこういう事実がございます。
この事実を認識といいますか、我々の方も軽んじるわけにはできませんので、今後におきまして地籍調査の実施済みの方々との合意形成を図りながら、できる限り早い時期に全市統一した実測課税への移行が必要ではないかというような方向づけは持ってございます。現在も例えば行政改革の税務部会というのがございますが、こちらの方でも我々内部の方では都市計画税の導入の時期等々もいろいろ考えられるというこれと一連で、地籍調査後の実測課税、成果課税に移行すべきという時期等々について、現在いろいろ議論を重ねているところでございます。
まずその一環として、まずは来年度、21年度が3年に1度の評価がえの時期に当たります。まずこのタイミングに合わせまして、それぞれ旧4カ町村がとってまいりました実測課税への移行のメニューといいますか項目、例えば先ほども言いましたように売買登記、贈与の登記あるいは相続の登記で実測課税に移行していた町村、あるいは反映していなかった町村がございます。これを宇陀市として一本化して実測課税の方へ移行させていただこうと、このような方向づけをただいま持って作業にかかっておるとこういう実態でございます。今現在の実態はこういうことでございます。以上です。
副議長(山本 新悟君)
前田市長。
市長(前田 禎郎君)
今日の課税をそのまま続けていっていいのかというお話でございます。
課税方法については先ほどから部長の答弁もありましたように、公簿課税といいますか台帳課税といいますか、それといわゆる成果課税、方法が2方法あるというのは私もこれは大変なことだろうとこのように思っております。
しかしながら、今までこうして公簿課税をやってきたと。その中で実測課税が40%もうやっていると。こういう不公平さというのもこれもやっぱり解消しなければならないと思います。先ほども部長がもう答弁をしたとおりでございますが、できるだけ早くその実測課税に切りかえていくこと、これからずっと切りかえていくのは、これはもうやぶさかではないんですけれども、今日までの課税してきた実態というものをしっかりとわきまえて、皆さん方に説明をしていかなければならないという問題もあろうかと思いますので、十分そういうところを検討しながら、早い時期に一定の方向、実測課税の方向を打ち出して、それに実施をしてまいりたいと。もちろん財源の確保もありますし、同時にまた、いわゆる不公平課税という問題もありますので、そういった問題にしっかりと取り組んでいかなければならないなとこう思っております。
副議長(山本 新悟君)
15番、高橋議員。
15番(高橋 重明君)
数字的な答弁もいただきましたので、皆さん方にはアバウト、ある程度の現状を理解していただいたと思います。大体40%程度しか成果課税がされていないということは、これはやっぱり行政としては一番まずいのではないかと。今のお話では、市長も財務部長もお話ししました。当初に地元説明会で、100%終わらないと本当の実測課税はいたしませんよという約束をしたということを聞いたわけですけれども、これを私はお伺いしますけどね、いつ、どこで、どういう文書の引き継ぎがあったのか、そういう検証はなさっているのか、その点、まずお聞きしたいと思います。
そういう話でずっとやってこられますと、実は大宇陀町が一番早く47年に始めておられますが、榛原町は53年でございます。53年というと、ちょうど私、天満台へ引っ越してきたときで、既に30年たっておるわけです、ことしで。その間、我々は実測課税できちっと固定資産税を払ってきたと。しかし、ほかは毎回のように、地籍調査を国費も2分の1の補助を受けてやっておきながら、それだけの費用をかけながら、課税面では全然成果にされていなかったという事実もこれは明らかになったわけですから、30年前からの話を、今ごろずっとそういう約束できていますよと言われたら、私もちょっとこれは時代錯誤も甚だしいのではないかと思わざるを得ないのであります。
税法というのは、やはり法律に基づいてやっておりますね。例えば、固定資産税の課税については来年見直しをされるわけですが、地方税法の349条にあるわけです。それから、今申し上げましたように、この問題は私きょう初めて取り上げたわけではありません。決算審査特別委員会、また予算審査特別委員会にも私も出た折には、必ずこの地籍問題を取り上げております。まして、一般質問でも榛原町時代の平成16年の6月議会でも私、これを一般質問で取り上げておるんです。しかし、一向にそのまま質問した割には成果が出ていないので、きょう再び映像もおかりいたしまして市長に確答を求めているわけでございます。
まず、先ほど言いましたように、そういう約束を30年前にされたのかどうか、そういう検証をされているのかどうか、その部分をお聞きしたいのと、私もそれなりに勉強いたしました。ここに自治省通達がございます。「固定資産評価基準」という冊子がございまして、昭和38年12月25日で自治大臣の告示が出ています。その中で、やっぱり実測課税でやりなさいと書いてあるんですね。地籍の認定は、登記簿に登記されていない土地については現況の土地、これは登記されていないものですよ。それから、登記されておっても著しく差が生じている場合は現況でやりなさいと。早い話が、建物は現況でやっておるわけですよ、建物は。建て増ししても必ず固定資産税の追加が来られます。これは登記しなくても現況課税ができるということですから。だから、そういうことを考えましても、法律に照らし合わせても、やっぱりこの制度がいつまでも、宇陀市になって引きずっているのはまずいと私は思います。
もう一つ、合併協議書を私なりに、保存の書類を引っ張り出して見ました。一切、合併協議の対象になっておりません。
ということは、従来のまま、菟田野なり、室生なり、榛原が、大宇陀が、それぞれの課税の仕方をいまだにやっているわけです。合併後もう3年たっていますのに、いまだに旧来のやり方を引き継いで、明治以来の登記簿を基本にして課税しているということも今回明らかになったと思います。そういう意味では、まずその2点についてご回答をお願いしたいと思います。
副議長(山本 新悟君)
中尾財務部長。
財務部長(中尾 辰彦君)
まず、一番冒頭におっしゃいました昭和五十三、四年当時の地元の説明会、この分野については、また後ほど担当の方からのご答弁もさせていただこうと思いますけれども、2点目の高橋議員が用いられました固定資産の評価基準の関係でございます。
確かに私どもの方の国からの指導におきましても、固定資産の評価基準では地籍調査が終われば原則として成果課税に移りなさいとこういうような定めがございます。ただし、ある一方の方では、その地籍調査によりまして成果の面積が出た土地と近隣の土地との均衡上、当該地籍で特に不適当、例えばこれをどういうことかといいますと、例えば大字の境界線、隣接地で片方の土地は実測課税、また地籍調査の終わっていない隣接地はまだ従来どおりの公簿課税とこういったような不均衡が生じるとこういったようなことを踏まえて、我々旧町村も成果課税への移行を控えてきたというこういう経緯がございます。
また、本日の質問に当たりまして、近隣の奈良県内の他市の状況を少しばかり調べましたところ、まずお隣の桜井、天理関係につきましては、まだ地籍調査そのものを実施していないということがございまして参考になりませんでした。反対に高田、香芝等におきましては、地籍調査が終わったところについては議員ご指摘のように随時、成果課税に移行しているようなところもございます。ただし、この高田、香芝につきましては現在、地籍調査は中断中でございます。
ある一方では、例えば五條市におきましては、地籍調査は終わったものの一部の地籍調査が終わっているだけで、まだ成果課税には移行していないといったことで、奈良県下の他の市におきましてもちょうど思案中といいますか、以前、住民説明をやってきた方向転換に苦慮している時期であると、こういうタイミングであろうかなと思います。
そういうことで、宇陀市としても、方向としては地籍調査が終わったところはできるだけ早く、速やかに成果課税の方に移行をしていこうという方向づけはまずお示しをさせていただこうとこういうことでございまして、いつからということになりますと、かなり過去からのお話で、やっぱり住民さんへの合意形成、一方的に行政の方から押しつけ的に方向転換をするわけにはまいりませんので、もう少しお時間をいただきたいとこのように思います。
それから、合併協議の地籍調査の成果課税については協議項目になかったとこういうことでございますが、これは俗に言う、先ほども少しばかりご説明をしましたけれども、ある町は、売買登記があっても相続登記があっても、まだ実測課税には移行していないところもございました。反対にあるところは、もう既に過去から売買登記あるいは相続登記等々があれば実測の課税の方に移行していったと。こういった団体が合併をしたわけでございます。そのいわば不均一課税ですね。これを来年の21年度の評価がえに当たりまして、宇陀市内全域的に実測課税の方向で移行していこうとこのように考えていると、こういう状況でございます。
副議長(山本 新悟君)
穴田農林商工部長。
農林商工部長(穴田 宗宏君)
当初、全地区が終わるまで課税はしないということ、いつごろからという話ですけれども、まず地籍調査という国庫事業でできるときに当初国の方からも通達がございまして、要は最初に地元へ入る地籍調査に手を挙げてくれる自治会がないと。もう即、税金がかかるなら要らないという話の中で、国の方から事務通達で、地籍調査が全部完了するまで実測課税はしなくてもよいというその事務通達のもと、今までそういう形で地元説明へ入ってやってきた経緯がございます。
なお現在、地籍調査に対しましては、かなりの地元からの要望、早期着手をしてくれという非常な要望がございます。もう年寄りがおらんようになったらわからんようになるねんとかいう話の中で、かなりの要望がございますので、現在、宇陀市といたしまして新地区へ入るときにつきましては全部終わるという話でなしに、時が来たら実測課税をしますよという形の説明会も行わせていただいておりますので、今後、何年か後には、法務局へ認証を受けるやつにつきましては、そういう形の中で税務と協議の上で進めてまいりたいと思っております。
副議長(山本 新悟君)
15番、高橋議員。
15番(高橋 重明君)
私、もともと税理士でございまして、地元の方から相続の相談を受けるときの土地の評価が一番神経を使うわけです。国の場合は基本的には路線価ですけれども、しかし面積はやっぱり実測なんですよ。だから公簿面積で相続税の申告、贈与税の申告をしているわけではありません。
そういう実態と、ことしの4月に宇陀市は国民健康保険条例の改正を4カ町村の不均一を統一化しました。その結果、所得割、資産割、平等割、均等割とありますが、資産割について、旧榛原町は10%から24%に上がりました。もちろん、この4%は後期高齢者の支援金が入っておりますので、実質資産割は10%から20%に上がったことになります。他の旧3町村はむしろ下がったわけです。そのことでもわかりますように、やはりこういう基礎となる固定資産税がもともと不均衡の上、また新たな不均衡を生んでいるというのが実態でございます。
したがいまして、ここが何で上がったんやということを私ども相談を受けますが、そこをやっぱり説明して、資産割が榛原町だけ上がりましたよといって私は説明しておるわけでございます。まして今回、他町村もこの国保税の引き上げをやりましたが、奈良市、生駒市、郡山市、高田市、橿原市はこの資産割課税を廃止しております。あと天理市、五條市が医療保険とか一部のみだけが適用していますと、そういう時代の流れでございます。
そういう意味では、宇陀市は合併してもう既に3年目に入っております。今回、土地の関係では宇陀市は3大都市圏の特定市になっておりまして、首都圏と近畿圏と中部圏、そこにある市については市街化農地の生産緑地指定を行わなければならないようになっておりますね。そういうことを考えましても、やはり宇陀市という、合併して大きな市になったのであれば、市にふさわしい行政体制もしいていかなければならないというふうに私は考えております。そういう意味では、ぜひ今回を起点といたしまして、最後に市長の最終的答弁をいただきまして私の質問を終わりたいと思います。市長、よろしくお願いいたします。
副議長(山本 新悟君)
前田市長。
市長(前田 禎郎君)
先ほどるる説明をさせていただいたとおりでございまして、不公平をなくす、あるいはもう一つは、やはり財源の確保に努めるということでありますので、できる限り早い時期にそういう形の体制を整えていきたいとこのように思っておりますのでご理解をいただきたいと思います。
副議長(山本 新悟君)
高橋重明議員の質問が終わりました。
副議長(山本 新悟君)
次に、9番、多田與四朗議員の質問番号13番「指定管理など民間委託等の効果の検証と見直し等について」「平城遷都1300年事業を通じて『宇陀』の全国発信のスタンバイは整ったのか」についての質問をお受けいたします。
9番、多田與四朗議員。
9番(多田 與四朗君)
ただいま議長よりお許しをいただきましたので、一般質問をさせていただきます。
その前に、私の質問は議長から今2点、通告どおりお述べいただいたんですけれども、昨日の本会議の席でもこの1番目の指定管理など民間委託等の効果の検証等々につきましては、文化体育事業団関係初め菟田野区の児童館の問題、これは民間のNPOあくしゅというところが管理運営をして成果を上げておるということを伺っております。また、本日の本会議におきましても、4番議員の質問に対しまして県の所有でございますが大宇陀区の椿寿荘、これを県は閉鎖をするということでございましたけれども、地元のご意見等々もございまして指定管理というような形になっていくのではないかなと思っておるところでございます。また、さきには桜井市の文化会館、これが近々閉鎖をするということになっております。
そんな中で奈良県内におきましても、県の関係におきましてもこの指定管理制度導入の施設というのは、私が調べましたところ奈良県立万葉文化館ですね、これも指定管理の制度を導入しておるということでございます。それ以外でしたら県営プールであるとか、あるいは浄化センター公園、県営福祉パーク等々がございまして、やはりこれは時代の流れではないのかなというような感じをしておるわけでございます。
法律的な裏づけといたしましては、平成15年に自治法の改正がございまして、地方自治体の公の施設を指定管理者制度を導入してもよいというようなことになっております。また、18年には皆様ご承知のように、公共サービスの改革法という法律も出ています。通称、市場化テスト法でございます。そんな中での私の1番目の質問ということになりますので、皆様方はそういうことを思い浮かべながら私の質問を伺っていただき、また答弁の方も的確な答弁をお求めしたいと思います。
それでは一つ目の質問に移らせていただきます。
地方分権時代の地方自治体のテーマは、「官から民へ」のキャッチフレーズで示されましたように、民間でできることは民間に任そうではないか、行政システムのぜい肉を除去し、スリム化を推進していこうという、いわば行政のダイエット策であります。
宇陀市を初め全国の地方自治体は、財政の建て直し、いわゆる財政健全化のために、行財政改革を恒常的に進めていくことを余儀なくされているわけであります。組織の機構改革や事務処理等の効率と簡素化を目指していくという改革の道筋で、新しい概念である市民との協働、民間委託を通して、市の総合計画の早期実現のために公・民連携は必須の実践課題であると私は考えております。旧4町村の合併で広域となった行政の組織機構や事務事業の統廃合、また公的施設とその跡地活用など、さまざまな分野、領域におきまして市としての一元化によるソフト、ハードの再構築が今早急に求められておるわけであります。
さて、そんな中で当市におきましても、先行して指定管理者制度を導入、本来の趣旨に沿った公募制による民間委託の先鞭をつけられたケースが幾つかございます。
一つは大宇陀区の他世代交流プラザ、通称、あきののゆでございます。そして、同じ大宇陀区のまちなみギャラリー石景庵でございます。また、公募制ではございませんが、国の地域再生計画にのっとって、学校の跡地活用というような形でユニークな事業をされておられます旧田口小跡地活用ふるさと元気村。そしてまた、この制度とは少し異なるのではないかと思うのですが、自治公民館や集会所がございます。機械的に地元自治会に管理運営を委託しておるわけでございますが、将来的に補修や改修の必要となった場合、どう対処されるおつもりなのでしょうか。
現在のところ、進めておられるこれらの施設についての中間的な成果等につきまして、見直しも含めまして、どのように検証を各所管でされておるのか、まずその点をお尋ねしたいと思います。
また、自治公民館、集会所等々につきましては、先ほどの補修、改修等も含めまして、これから昨日の本会議の一般質問の中にもございましたけれども、高齢化率が年々上がって高くなっております。そうした中で自治会運営というのが非常に厳しくなっていくであろうかと私は思っておるのですが、そんな中で施設の閉鎖も今後ふえるのではないかと考えております。その点についてもあわせて担当所管でお答えをいただきたいなと考えております。一つ目の質問に関しましては以上でございます。
二つ目、平城遷都1300年祭に関する質問でございます。
このビッグイベントの概要、概略につきましては、マスコミ等々でもご紹介されておりますように、皆様もご承知済みかと思いますので省略をいたします。
ところで、去る10月28日、平城遷都祭に関しては、閣議で国家的事業として了承、了解されたとのことであります。閣議で了承、了解されたということは、このイベントが我が国と諸外国との交流の促進への寄与と観光交流の拡大を目指すものであり、しいては低迷する関西圏の復権と同時に、奈良県の発展にも大きな意義を持つものであると考えられます。
前回の質問で述べましたが、総事業費300億円、経済効果は近畿全体で4000億円、県では2000億円と言われております。集客人口2000万人のビッグイベントであります。県内の観光と経済の復興と振興に大きな一石を投じるものであります。
この課題につきましては、平成19年3月議会で、当時の所管責任者でありました菊岡企画調整部長は、3番、山本良治議員の質問に、新生宇陀市として、この機会に全国へ宇陀を発信するあるいは売り出すというようなことの絶好の機会であるととらえ、県及び記念事業協会に提起していきたいと積極的な答弁をされたわけであります。それから1年後の本年3月に、私は当市の具体的な取り組みと考え方を質しました。向田総務部長は、宇陀の歴史・文化資源を具体的に挙げられ、県内外に発信していくために、宇陀市のテーマイベントの事業内容をさらに検討し、より多くの方が宇陀市へ訪れていただける内容について企画検討をしっかりと進めていくと。また、県や関係市町村と積極的に情報交換及び連携を行い、宇陀市の交流人口を増加させる施策の展開により、総合計画のスローガンとなっております「自然と共生し、歴史・文化が育むふれあいと活力のあるまち」を目指すとはっきりと明言をされました。
そこで、今回の質問では事業計画の策定が来年2月に予定されております。また、その事業計画にのっとって4月より250日全イベント等が開始されます。同時に県内各地広域事業運営計画の策定事業もあわせて始まります。最終の企画調整期間はあるようでないのが現実のところでございます。昨日も市長が申されましたけれども、1月早々は21年度予算のヒアリング等も控えております。そんな中で、当市の取り組みの経過と具体的な実施に向けての最終プランをお示しいただくとともに、宇陀市の全国発信の期待する効果等々につきましてお尋ねをしたいと思います。
以上で1回目の私の壇上からの質問とさせていただきます。ありがとうございます。
副議長(山本 新悟君)
菊岡総務部参事。
総務部参事(菊岡 千秋君)
9番、多田與四朗議員の指定管理の関係と、間近に迫りました平城遷都1300年記念事業ということで、現況の宇陀市の考え方、取り組み状況をお知らせをしたいとこう思います。
まず、多田議員のご質問の中に椿寿荘そのものが指定管理だとこういうようにおっしゃったわけですけれども、椿寿荘そのものは業者の方にもうその施設を譲渡しますと、もうあげますよと。だから、その業者が自前で、直営で運営してくださいとこういう形ですので、指定管理というようなものとは違いますので、そこのご理解をよろしくお願いしたいと思います。
多田議員の方からもありましたように、指定管理という方式が地方自治法の改正、平成15年の改正であったわけですけれども、その後3年間の猶予期間ということで、速やかに今までの委託管理から直営もしくは指定管理の方向に姿を変えてくださいとこういうことであります。そうした中で、我が宇陀市の関係でございますけれども、ちょうど18年というときは合併の橋渡しさなかの時でございました。そういった状況の中で、やはり法律期限に間に合わすというふうなことで、それぞれの部署に指定管理の置きかえられる施設、公の施設の点検を行ってきました。
まずはその指定管理の特色として、やはり設置した施設が、その設置の意図を壊さないような運営体系にしていかなければならないと。これはもう大前提でございます。そうした状況の中で進めてきたわけですけれども、今現状、宇陀市の施設でございますけれども指定管理に置きかえた施設が125施設ございます。
その施設内訳ですけれども、温泉のレクリエーション施設、これがご指摘がございましたあきののゆでございます。これが1施設。それから福祉施設、これが1施設で菟田野の児童館でございます。それから公民館、集会所等が106施設。これらにつきましては、地元の施設が大半でございます。そういった意味で、地域の施設はやはり一番使用頻度が高い地域の人たちに管理してもらおうというふうなことで指定管理を進めてきました。
それから文化、芸術、スポーツ、大規模公園等、これが10施設ということで、その多くは文化体育事業団で指定管理をしていただいています。あと環境関連施設が2施設ということで共同浴場と墓地。それから産業関連施設が5施設ということで、道の駅、農産物加工所、毛くず・ニベ処理場といったような施設があります。
本来、指定管理に置きかえていくときに基本的には公募によるということで、どなたかこの施設の指定管理を受けていただけませんかというふうなことでの公募制でやるわけですけれども、先ほど申し上げましたように地元の地域集会所等につきましては地元の人しか使わないという状況でございますので、公募にそぐわないというふうなことで公募によらないところの管理ということでございます。ですので、現実的に公募ではめられたのはあきののゆと石景庵とこういう2施設ということでご理解をいただきました。宇陀市の場合は大半が公民館と集会所等の施設を地元の自治会へ管理委託しているとこういうことでございます。
平成18年の7月に指定管理者制度の導入に係る基本方針ということで、宇陀市としてもその方針を策定しております。指定管理者制度の導入の可否や導入手続に伴うというふうな事務処理などを定めておくということで、もう既に各部署に通知をしているところでございます。
公の設置目的、法令上の制限、管理運営できる民間事業者その他の団体の存在、指定管理者制度導入をすることによっての有効性や効率性、あるいは市民サービスの向上等を勘案していくということで、今後とも公の施設は徐々に、速やかに指定管理の制度に置きかえていくとこういう方向で考えております。これまで公の施設そのもの、公そのものを官が運営する、管理するというようなシステムで行政体の中が回っていたわけですけれども、やはり行政体そのものに限界が来ているという状況の中で、もっともっと民の活力を利用して効率的に運営しましょうと、こういう時代の姿に来ていますので、宇陀市としてもそういった状況を取り入れていくとこういうように考えております。
本市の導入状況にあらわれていますように、民間活力を導入する場合、施設管理の採算性とそういった問題あるいは時代の経済動向や民間事業者の経営状況によってかなり左右されるという制度上の問題点もあると。こういうことは押さえています。
宇陀市の指定管理に置きかえて、今ちょうど指定管理がえというふうな時期を、更新というような時期を迎えています。多田議員の方からはそういった検証をしているのかとこういうことでございますけれども、公募によるあきののゆ、これについて申し上げますと、この施設は設置段階において大宇陀町が直営でやってきたと。そういった状況から指定管理に置きかえてきたわけですけれども、その直営でやってきたときの状況と今現在指定管理に置きかえていっているところの見比べをした場合、金額的には2700万円というぐらいの効果が出ていると。仮に宇陀市があきののゆを直営でしていった場合に、一般会計から2700万円の持ち出しをしなければならないと、こういうような算定が出ております。
それと菟田野の児童館の関係でございますけれども、きのうの一般質問にもあったわけでございますけれども、児童館をそのまま直営でした場合と指定管理にした場合との違い、金額的な差異を計算しております。この場合には、菟田野児童館として1400万円からの効果が出ているとこういうような状況でございます。
いずれにしても、指定管理に置きかえての効果というふうなところでは、金銭的な効果そのものはあらわれている部分が多いということでご理解をいただきたいとこう思います。
それと今後、将来的な補修や改修についてということで、そういった問題が出てきたらどうするんかとこういうことでございますけれども、市の中に指定管理者による宇陀市集会所等の施設整備に係る委託料交付要綱、こういうものを定めております。その内容は、30万円以上の事業、改修を必要とした場合には、事業費の3分の1以内の額を市が交付しますよと。その上限額が50万円を上限としますと。また、増築及び改築というようなことがあろうかと思います。それについては、20平方メートル以上の増改築事業を対象として、事業費の2分の1、150万円を上限に交付するこういうことで要綱に定められております。
それから、集落そのものが人口減少で集会所あるいは指定管理を受けられないというような状況になってきたらどうするんやということでございますけれども、今のところまだそういった訴えをされている集会所等もございませんけれども、またその際には適宜ご相談に乗らせていただいて方向を定めていきたいと。今のところまだそういったところは出ておりませんので、こういうお答えにとどめておきたいとこう思います。
続きまして、平城遷都1300年の事業とこういうことでございます。
2010年ということで、あと2年に迫りました。きょうの新聞にも、奈良新聞でございますけれども、国レベルの支援が整ってきましたよというようなことで、その旗振り役の代表に御手洗経済連会長がなりますよとかいうようなことで新聞に記載されていました。徐々に、この平城遷都1300年記念事業を取り巻く、あらゆるところからの支援なり認知そのもの、あるいは宣伝効果等が上がってきたとこういうように思っています。
質問の中にもありましたように、我が宇陀市にしましても、ちょうど宇陀市を売り出す機会だというようなことで、平城遷都1300年の記念事業に、積極的に宇陀市としても取り組んでいくというようなお答えをしたと思いますけれども、その姿勢は今も変わっておりません。平城遷都1300年記念事業協会におきまして、本年の4月に平城遷都1300年祭実施基本計画、こういうものが策定されました。平城京の事業のほかに県内の各地事業に市町村テーマイベントを含む歴史、文化、自然等の資源を生かしたイベントを県内一円で一体的に展開されるこういうようなことになっています。
宇陀市では、平成22年に開催される平城遷都1300年記念事業を契機に、やはり宇陀市の歴史や観光の資源を発信していくというようなことで、宇陀市で取り組むテーマイベントの内容を検討していこうとこういうことで、庁内の中にプロジェクトチームを設置をいたしまして、この間議論をしてきました。
プロジェクトチームでございますけれども、この中でやっぱり市町村テーマイベントということで、宇陀市の現況を考えたときに、内外に発信できる一番有名なものは何かというようなところから議論を始めましたけれども、やはり宇陀市の代表する施設、観光も含めてですけれども室生寺であろうとこういうようなことの議論を経て、今回の取り組みというようなことでは室生寺の五重塔のライトアップを中心にしながら、その取り組みをやっていこうとこう考えています。それとあわせて、それぞれの区にあるそれぞれの地域資源を持ち寄りながら、例えば太鼓の披露とかいろいろな地域芸能等の披露というようなところで、この1300年事業に参画をしていきたいとこう思います。
従前にもお話もさせていただいたところでございますけれども、この1300年事業につきましては、過去にやられましたシルク博や花の万博というような参加型の万博ではなしに、やはり地域から積極的に打って出ると、こういった対応の市町村の参加というようなところが求められていますので、宇陀市からも積極的に自主でいろいろな内容を固めながらやっていきたいとこう思います。以上でございます。
副議長(山本 新悟君)
字廻教育委員会事務局長。
教育委員会事務局長(字廻 幸雄君)
多田議員さんの方からご質問をいただきました内容につきまして、教育委員会部局についてのご回答を申し上げたいと思います。
今、総務部参事の方からご説明をさせていただきましたけれども、平成18年6月に18年の第2回定例会におきまして指定管理に基づく議決をいただいたところでございます。このうち教育委員会関連施設といたしましては、公募になじまないとして非公募で指定管理を行った施設が65施設でございました。
その内訳でございますけれども、公民館施設が41、生涯学習施設が4施設、集会所施設が17、社会体育施設が2、地域文化伝承施設が1となっておりましたが、その後、生涯学習施設が5施設、集会所施設1施設、市文化会館1施設が追加になりまして、現在は72施設を指定管理として行っているところでございます。
しかしながら、72施設のうち2施設につきましては指定管理に関する協定事項の内容から地域自治会等との協定が不成立となりまして、現在は実質70施設が指定管理をお受けいただいているところであります。
なお、指定管理の協定書の内容につきましては、文化体育事業団との協定は別にいたしましても統一協定といたしておりまして、協定書の内容の概略を申し上げますと、管理業務といたしましては、施設の設備及び備品の管理、施設内外の清掃、次に利用許可に係る事務。管理費用といたしましては、光熱水費等通常の維持管理費は受託管理団体の負担とすると。施設の修理につきましては、先ほど参事の方から説明があったところでございますが、補助金交付要綱に定めた金額によって修理の補助金を支出すると。
次に、施設の損害保険料は市が負担すると。損害賠償義務といたしましては、施設の滅失、破損のほか第三者等に損害を与えたときは団体が賠償していただくというような内容でございます。
次に、議員ご指摘の施設の不使用や閉鎖もふえるだろうとのことでありますけれども、現況施設は、目的は違っておりますけれども使用目的は同じとする同一地区内に複数の集会施設が存在し、指定管理制度を採用して維持管理費等が従来同様行政負担ができないときは、地域では指定管理を受託できないとする地域もございまして、現在1施設が使用されずに閉鎖状況にある施設もございます。
しかしながら、施設の設置当初から地域の要望がありまして、行政が設置をいたしましたコミュニティー施設等でもございますので、恐らくこのようなことはほか多くは発生しないだろうと確信をいたしております。せっかく設置をした施設でありますので、有効な活用をお願いしたいというように委員会としては考えているところでございます。
次に、公募による指定管理を行った検証でございます。
教育委員会の管轄といたしましては、まちなみギャラリー石景庵でございます。
この石景庵につきましては、松山地区街なみ環境整備事業により地域コミュニティーを育成し、地域の人たちと来訪者の交流を促進する施設として整備をいたしまして、平成17年6月に開館をいたして以来、市内の文化団体あるいは個人等の各種芸術作品の展示・発表の場として活用をされてまいりました。これまでは教育委員会のまちづくりセンターが施設の管理運営に当たってまいりましたけれども、本年の7月から指定管理制度を導入するということになりまして、公募を行いまして、その結果、7月から現在の指定団体、NPO法人でございますけれども、地域づくり支援機構に管理をいただいているところでございます。
指定管理制度への移行は本年7月からとなりまして、この11月末をもちまして5カ月を経過したところでございますけれども、それらに係ります指定管理制度導入による経費的効果について申し上げてみたいと思います。
まちなみギャラリーにつきましては昨年度、いわゆる平成19年度でございますけれども、決算額で維持管理経費が約220万円かかっていることになっておりました。これが指定管理者への移行によりまして、指定管理料として年間ベースで申し上げますと月額5万円の12カ月で60万円の管理料をお支払いしております。差し引きいたしますと年間ベースでは160万円の経費削減になったということになっております。
次に、展示ギャラリーでの運営形態でありますけれども、市内の文化団体、個人等の作品展示を実施して、毎月1ないし2回の交流イベントの開催や地元産の小物品等の販売、コーヒー、お茶等の喫茶による営業も行われております。
なお、入館料につきましては従来同様、指定管理者制度導入後も無料となっております。
それでは、指定管理者制度導入後への入館者の変化について申し上げてみたいと思います。
まちなみギャラリーへの入館者は、平成18年と19年の実績ではございますけれども年間約9400人でありました。施設オープンした平成17年度からの年度ごとに推移を分析いたしましたけれども、毎年着実に入館者が増加しており、重伝建地区でもある松山地区の認知度の高まりとともに来訪者が増加していることがわかってまいりました。しかしながら、指定管理者制度導入後のまちなみギャラリーへの入館者につきましては7月から11月の5カ月で2952人でありまして、昨年の同時期が4005人と比べて1053人の減少となっております。このように、これらの入館者は減少していることが浮き彫りになっておるものでございます。
しかし、これらにつきましては幾つかの要因が考えられております。
まず一つには、まちなみギャラリー石景庵がこれまで展示ギャラリーと休憩施設として主に利用されてまいりましたが、指定管理者制度導入後は喫茶、物品の販売等が行われておりますように、来訪者が無料入館施設ではないとの誤解をする場合があったのではないかと考えられております。もちろん、館の表には入館は無料であるとの看板は出しておりますけれども、一部そのような誤解を招いた可能性もあるものと考えております。
このように、入館者が減少したことは問題点の一つであると考えておりますけれども、指定管理者制度導入によりまして各種の交流イベントやもろもろのイベント等の開催を行いまして、それらとともに地元産の小物品の販売等が行われることで、地域内の交流が活発化していることは評価してよいものではないかと考えております。今後、より来訪者の方々と地域の方々が気軽に施設を利用していただけるようなソフト事業を提供できるように指導、助言してまいりたいと考えております。
以上、答弁とさせていただきます。
副議長(山本 新悟君)
9番、多田與四朗議員。
9番(多田 與四朗君)
2回目の質問をさせていただきたいと思うんですが、1回目の答弁の方はいろいろと、いつものように菊岡部長の方もすらすらと滑らかにお答えいただきまして、ちょっと早口でございまして十二分に反すうする時間がございませんでした。また、教育委員会の事務局長の方は丁寧に、5カ月とはいえ指定管理者制度を導入する前と、数字的に入館者も含めて実情をきちっとデータ的にご紹介いただいたこと、厚く御礼を申し上げます。
それで、ただいまの部長、局長の1回目の答弁がございましたけれども、これを踏まえて全体を統括されます意味で前田市長の方にこの指定管理者制度、民間委託等々についての考え方も、そして先鞭をつけられたこれこれの施設についての思いといいますか感想といいますか、その点をお述べいただきたいと思います。
副議長(山本 新悟君)
前田市長。
市長(前田 禎郎君)
指定管理制度が地方自治法の改正によりまして制度化、制定をされました。それについて当市もその指定管理に踏み切っていったわけなんですが、私は指定管理というものはいろいろなケースがあるだろうと思います。いわゆる民間に指定管理をしていいのかどうかという問題もあろうかと思いますし、公民館のようになかなか民間とかそういう企業に指定管理をするというのは難しいような問題もたくさんあろうと思います。
だから、ケース・バイ・ケースによって指定管理をしていったらいいと思いますけれども、ただちょっと難しいのは企業にとっても果たしてもうからん、もうからんと言ったら変な話ですけれども、損をするような指定管理は受けないとこのように思います。ですから、やはり利益を追求するのが企業でありますので、果たして例えば5年なら5年といっている間にこれは大変なことになったといって、撤退をしたいとかいうケースも出てくるのではないだろうかと。
これから、それこそ今の話ではないんですけれども、公募をする場合は、十分な検証をしながら公募をして決めていかなければならないのではないかなとこのように思っております。
先ほどのあきののゆの2000何万円というのも、恐らく私は人件費そのものがもう大半を占めているのではないだろうかなと。ですから、人件費が撤退したからそれで助かったという話ではなくて、そのいわゆる指定管理をしたところの施設そのものがいかに活用をされているかということに検証をしていかなければならないとこのように思っております。これから指定管理そのものをいわゆる更新していくときもありましょうし、いろいろなケースもあろうかと思いますので、十分に注意を払いながら私はしていく必要があるのではないかと。
こんなことを言ったら変な話なんですけれども、桜井市の文化会館も閉鎖を来年2月にすると。恐らく、これは指定管理をしていたのではないだろうかなと思うんですが、そういうようなケースも私は後出てくるのではないだろうかということも心配をいたしますので、十分にその点を公募の場合はその状況を把握をしながら決めていかなければならない、そんな思いをいたしているところでございます。以上、私の感想として述べさせていただきました。
副議長(山本 新悟君)
9番、多田與四朗議員。
9番(多田 與四朗君)
ありがとうございました。
市長がご答弁をされた中に、やはり本来の指定管理というのは公募による民間への委託といいますか、そういうことではないかなと思うんですけれども、集会所あるいは公民館のように、これはご答弁いただいた教育委員会だけの問題ではなしに、人権推進室であるとかあるいはまた農林部の方にもあるのではないかなと思います。全体量はわかりませんけれども、相当な数、これから指定管理、公の施設を民間委託あるいはこの制度に乗っかってやっていくというならば相当数出てくると思います。
それと、昨日の竹内議員の一般質問の中にもございましたけれども、公の施設の跡活用であるとか、これからもそれぞれ4区の学校の再編におきまして、その後の跡地、跡活用という問題も大宇陀区を初めいろいろこれから出てくるだろうと思います。
そこで、市長がいみじくも申されましたけれども、民間に委託する場合、やはり今のこのここ数カ月の日本を代表する企業、アメリカを代表する企業が一夜にしてカオスのような状況になっていくような時代でございます。民間に指定管理をさせていただいたにもかかわらず、それは当然選定の審査委員会ということで、きちっとその時点でいろいろとヒアリングも含めましていろんな事業計画等々も含めまして、いろんな面で協議、審議した上での選定ということなんですけれども、いつ何が起こるかわからないと。まさかの状態のときに、昨日の井谷議員の方が意見として申されたんですけれども、私の本日の一般質問がございますので本当に申しわけなかったんですけれども、本日に回していただくことになりましたけれども、その点について各担当部署の方はどのように考えておられるのでしょうか。
例えば、教育委員会の局長の方が述べられましたけれども、以前大宇陀区の方でふるさとギャラリーの方が、あれはいつでしたか18年の議会だったと思うんですけれども、泉岡議員がご質問をされていたと思うんですけれども、一度委託をしてみたと。それはどのような形の委託だったのかわかりませんけれども、途中でペケになったというような話を聞いているんですよ。だから、中途解除になった場合のペナルティーの問題、これはもう各条例等々に、規定にもしっかりと載っていることは載っているんですよ。
実際としてそういうことが起こった場合に当局はどのような対応をされるのか。あるいは、先ほどからのお話を伺っていましたら、想定内では恐らくそういうことは起こらんだろうと。しかし、以前ホリエモンの話もございましたけれども、想定外のことがいつ起こるかわからない。それもやはりリスク社会でございますので、そういったこともやっぱり踏まえた上で考えていかないといけないのではないかなと私は思っているんですが、その点についてそれぞれお願いしたいなと思います。各部長の方からご答弁をお願いしたいと思います。
副議長(山本 新悟君)
字廻教育委員会事務局長。
教育委員会事務局長(字廻 幸雄君)
それではまず最初、まちなみギャラリーの件でお答えをさせていただきたいというように思います。
ご指摘のように、恐らくあれは平成16年ごろだったと思いますけれども、同じように委託管理を行いましたけれども、約半年をもって廃業をされたというような実績がございました。その当時につきましては、当時の大宇陀町でございますが、町内の有志が何人か寄られまして営業するんだということで、食事の提供なり喫茶の提供というような形で事業を実施されましたけれども、とてもではないけれども利益が出ないし赤字ばかりだということで簡単に撤去をされました。その中を検証したところ、やはり食事の内容、それからまた喫茶の内容等に余りにも斬新的なところが多過ぎたのではないかということで、やむを得ず、その場につきましては断念をしていただいたということで撤退をしていただきました。
しかし、それらの実績を踏まえまして、今度は新たに指定管理を行う場合にあってはどういったことが適切であるのかというふうなことも検討いたしまして、中身といたしましては、やはり喫茶と食事の提供ということだけでは、この施設についてはとてもではないけれども運営はしていけないのではないかというふうなことと、それからやはりギャラリーの当初の設置目的でもございました地域住民との交流というような形の中の事業も取り入れていただきまして、それらの地域住民との交流をする場合に、事業を実施する場合には幾分かの参加料、それらを徴収していただいても結構だというようなことも定めております。そういったことで、今のところではおおむね金額的には出ておりましたけれども、ちょっと今手元に持っておりませんけれども、おおむね赤字にはなっていないというような結果を聞いております。
しかしながら、今ご指摘のございましたように、いつ、どうして、どういった形で、どういった事態が起きるかわからんというようなこともございます。しかし、その中で罰則金等々の規定は設けておりません。しかし、その中の施設を改修されたりした場合があったときにはもとどおりに戻していただいて撤退をいただくと。それは非常に困るわけですけれども、撤退をいただくということでございますので、そういった形で解除になった場合はもとの施設に戻していただくというような形をとっております。
副議長(山本 新悟君)
穴田農林商工部長。簡潔にお願いいたします。
農林商工部長(穴田 宗宏君)
農林商工部では、まず室生の道の駅を指定管理しております。
9番(多田 與四朗君)
それはいいです。菊岡部長の方に聞きたいんです。あきののゆの件です。
副議長(山本 新悟君)
菊岡総務部参事。
総務部参事(菊岡 千秋君)
あきののゆ等の関係でございます。
あきののゆは公募に基づく指定管理を行ってきました。それにつきましては、常々の経営状況、あるいはお客からの反応度、あるいは施設内の整備等がきちんとやられているかどうかとこういったような形でモニタリングというのを行っております。そういった状況の中でも、中間期等々で経営の状況も尋ねてきています。
本年度につきましては、大変石油の高騰によりまして、当初は何とか黒字が出せるだろうというようなお話もあったわけですけれども、中間期のときに油代が上がったというようなことで、とても黒字を確実に出せる状況ということの言い切りはなかったと。徐々に経営が苦しくなってきていますよとこういうお話も聞いています。
ただ、指定管理という形での状況でお引き受けをいただいておりますので、その約束は必ず履行してくださいということでの約束も十分果たしてくださいというそういう折衝もしながらやってきています。そういう形でお任せしたところが撤退していくというようなことは、今現状としてはないのかなとこういうようには思っておりますけれども、多田議員がおっしゃるように、いつどういう状況になるかということもやはり想定しておかなければならんとこれは思います。
ただ、指定管理の指定をするときに、やはりそれだけの足腰の強い事業体であるのかどうかという判断も入れておりますので、そういった部分での最初に入っていただく、責任を持ってやっていただけるかどうかの、そういったところを十分審査していますので、そこらではクリアできているのではないかなとこうは思っておるんですけれども、そういった状況も考えていかなければならんというご指摘はあると思います。
副議長(山本 新悟君)
9番、多田與四朗議員。
9番(多田 與四朗君)
今のところでは他世代交流プラザあきののゆの方も心配ないということなんですけれども、これは参考になるかどうかわかりませんけれども、大阪の堺市の方に企業誘致ということでシャープとソニーの連合体で大きな工場をつくりましたけれども、世界同時不況でソニーの方が大幅な赤字になったというようなことで、非常に厳しい状況が発生してまいりました。こういう企業の連合体というのが起こった場合のことも、私はぜひとも想定に入れておいて、リスク管理をきちっとやっていただきたいなと思います。
それと、このあきののゆ等々につきましては、皆様もご承知のように、指定管理制度を導入する前に2億2000万円の改修費と。レストランもつくりましたので、そういったことで大幅な投資をしております。これは国のまち交、まちづくり交付金の指定を受けてやっておるわけでございます。半分は市の単費ということでございます。
そういった中で、私は指定管理というのは、昨日の体育事業団のときも申し上げましたけれども、まず公募による競争性と、経費の削減と、民間ノウハウの導入と。これがもうすべてではないかなと。それと民間のノウハウによって、よるところの市民サービス、公共サービスが非常に高くなると、向上すると。これがもう一番の本意ではないかなと私は思っています。
ただ、やはり民間が経営してくださるわけですから、さっきも石油高騰による赤字という話がございましたけれども、やはり黒字でこれは配分するようになっているんですよ。還元金という形でね。利益が出れば折半をするというような条項があったかと思うんですけれども、予定の20年は20年のその還元金の予算と、予算が140あったのか150あったのか忘れましたけれども、そういう中でやはり民間に委託する場合は利益も上げてもらって、やはりその利益の半分はしっかりと市の方に還元していただきたいなとこんな思いを持っておるわけでございます。
それと、ギャラリーの方もいろいろとまだ5カ月ということで減少はしておるけれども、あそこはいろいろと喫茶事業も行っておりますし、ポストカードやイラストマップ、文化教室などもやられているんですね。そういったことで、これも局長、利益の還元というのはございますのか、その点。
副議長(山本 新悟君)
字廻教育委員会事務局長。
教育委員会事務局長(字廻 幸雄君)
利益の還元は協定の中にうたっておりまして、大した金額は期待はしておりませんけれども、利益が出た場合はこちらの方に納入いただくということになっております。
副議長(山本 新悟君)
9番、多田與四朗議員。
9番(多田 與四朗君)
7分ということでございます。
1300年の方も申し上げましたように来年2月、平城遷都事業計画が策定されます。全体的な計画が策定され、4月には県内各地の事業計画も策定されるということでございます。
この1300年に関しましては物すごい効果があると思うんですよ。宇陀市をもう全国的にPRしていただけます。これはテレビ初め、テレビや新聞のパブリシティー、それから純広というやつですね、広告にも出ますし、テレビのスポットもございますし、あとポスターであるとかパンフレットであるとか、いろんな形でその中に組み込まれた場合、宇陀市というのがちゃんと名前が出るようになっていますので、やっぱりもうあと調整期間というのはほんのわずかでございますけれども、しっかりとさきの答弁のときにも前田市長も申されましたけれども、本当に宇陀市をやっぱりどんどんと、宇陀市の天然資源ですね、名所、仏閣から、それから農林部長が申されましたけど宇陀の有機農業推進をやっていますからブランド、それからいろいろと年中行事、伝統文化、工芸品等々をいろんな地域イベントに組み込むことができるんですよ。
農林部長もおっしゃいましたけれども、ウオークですか、のびのびウオークでしたかそういうのも4回やられていると思うんですけれども、そういうのも宇陀市がやりたいと思えば、何とか協議した上に組み込んでもらえる可能性がありますねん。だからもうどんどんとこの機会にとにかく宇陀市を宣伝して、全国に発信していただきたいなとこんな思いでおります。
きのうの室生寺の話ございましたね。室生寺が全国的にPRされていると。従来の奈良の東大寺であるとか興福寺であるとかそういったものではなしに、奈良は室生寺やということで、来年3月まで室生寺をJR東海が何百億円か何十億円かわかりませんけれどもかけてPRするわけですから、やっぱりそれはきのうも布石とおっしゃったわけですから、やっぱり1300年とそれとジョイントさせて総合的に売っていくと、こういう姿勢で臨んでいただきたいなと。私はもうこれが宇陀市のラストチャンスぐらいに思っております。こんな絶好の機会はないと思っていますので、その点、菊岡部長ちょっとこの件につきまして簡潔に。それから前田市長、その思いを、乗る思いを最後しっかりと決意も含めて語っていただきたいと思います。
副議長(山本 新悟君)
菊岡総務部参事。
総務部参事(菊岡 千秋君)
きのうもご紹介がありましたように、宇陀市の室生がJR東海で大きく売り出していただくというようなことでございます。くしくも1300年の取り組みを、このプロジェクトチームではやはり宇陀市の売り出しは室生寺というようなことで、この機会に現状宇陀市の室生寺の方ではございますけれども、客足が徐々に途絶えてきているというようなことでございます。そういった状況をさらにはね飛ばすというか、これを機会に契機にしながら、さらに観光客の誘致や宇陀市の売り出しやというようなところで、絶好の機会というような形でタイミングが整ってきたなというように思いながら、それらの仕掛けをつくっていきたいとこう思っております。
副議長(山本 新悟君)
前田市長。
市長(前田 禎郎君)
1300年事業、これは当初はもともと県と奈良市というお話であったように思うんですが、知事の大きな意向で、これはもう、県下市町村が全部これを挙げてこの国家的事業を成功させようという思いがこの計画につながってきたとこのように思っております。
したがいまして、先ほども申し上げておりますとおり、これを機会に、この宇陀市をいかにして全国にPRをしていくかということの大きな大きな一つのきっかけになるとこのように思います。
知事も来年は室生寺をというようなこともいつも申しておられます。私たちもそれにちゃんとこたえていけるように頑張っていきたいなとこう思っています。
副議長(山本 新悟君)
9番、多田與四朗議員。
9番(多田 與四朗君)
ご答弁いろいろありがとうございました。
いずれにしましても、民間委託、この制度に乗った民間委託、これは宇陀市だけではなく、全国の自治体の大きな課題と思います。そんなところで、いろいろと難しいところがあろうかと思いますけれども、しっかりとリスク管理を持ちながら進めていただきたい。
それとあわせまして、今回は公民館、集会所等につきまして本当に申しわけなく思っているんですけれども、教育委員会の方が代表してその荷を負っていただいたことに私は厚く感謝を申し上げます。それぞれ集会所、公民館、コミュニティー等々を含めまして、宇陀市の中には、これからしっかりと整理をしてわかりやすくしていかなければならない部分というのがあろうかと思います。
昨日の一般質問の中にもございましたけれども、どんどんと高齢化が進んでおります。これがやはり一番大きな問題ではないかなと思います。その中で自治会を、しっかりと自治会組織を守っていかなければなりませんので、その点も十二分に頭に置いた上でいろいろと整理統合というのを、これは各セクションだけではなくて宇陀市の全体的なことで市長の方にまたお願いをしたいなと思っておりますので、答弁は求めませんけれども、またひとつその点よろしくお願いいたします。
それと平城遷都1300年、熱い答弁をいただきましたけれども、具体的に公式ガイドブックが秋にできるんですよ。だから早い目に調整をしていただいて、しっかりとその波に乗るように宇陀市も頑張っていただきたいなと、ご尽力賜りたいなと思っています。
以上で終わります。ありがとうございました。
副議長(山本 新悟君)
多田與四朗議員の質問が終わりました。
それではここで10分間休憩いたします。
午後3時11分休憩
午後3時20分再開
議長(玉岡 武君)
休憩前に引き続きまして、会議を再開いたします。
次に、19番、大西進議員の質問番号14番「病院運営と看護と介護のあり方について」。
その前に、テレビを見ていただいている視聴者の方もおられますので、本来、大西議員さんから強い要望で、医局の方へも質問なり提言なりしたいという強いご要望がございました。しかしながら、院長の方が学会、また公務と申しますか、医局の方の仕事の都合でどうしても時間の都合がつかないこともありまして、本日、大西議員から熱烈なる院長に対する質問があるわけでございますが、きょう即時にご答弁できることは残念ながらできません。
つきましては、事務局方、できる範囲の答弁については誠意を持って精いっぱいしていただくようにしております。また、残りました重要な答弁につきましては後日、本人の院長より答弁を文書でしていただくように議長の方から申し出ておりますので、その旨ひとつご理解をいただきたいと思います。
まず、そのことを冒頭にご理解かたがたおわびを申し上げておきたいと思います。
それでは質問をお受けいたします。
19番、大西進議員。
19番(大西 進君)
19番、大西でございます。一般質問としまして、病院運営と看護と介護のあり方について質問をさせていただきたいと思います。
持ち時間が1時間ということでございますけれども、簡潔に済ませたいと思いますので理事者の皆さん方、ご協力のほどよろしくお願いしたいと思います。
宇陀市立病院は昭和29年7月に榛原町病院として、現在の地で20床6診療科で開設がされ、以来、地域と密着した公的医療機関として、地域医療の役割を担ってきました。宇陀市立病院の基本理念としてこう示されております。私たちは地域住民に対する健康の保持と増進を図るため、常に変わらぬ公正な心で、どれだけ患者様の立場に立てるかを問い、優しさ、思いやり、ぬくもりの心を持ち続け、住民に信頼される、安全で質の高い漸進的医療の発展に努めますと。
ここで住民というのは宇陀市民のことを指しておるわけでございますけれども、その中で行動指針としまして、地域医療の拠点としての唯一の公的医療機関の役割を果たすと。1としまして、心の通う患者様中心の医療を展開すると。1としまして、良質で効率的な医療の供給体制を構築する。それから、これを支える安定した経営基盤を確立すると。
それから新病院の基本方針としまして、この基本計画から私、抜粋しまして朗読させていただいておるわけでございますけれども、このことが私の質問に対しまして重要な意義があると思いますので、新病院の基本方針としまして医師、医療技師、看護師の安定的な確保を図るとともに、就業関係の改善を図ると。2番目に、高度医療機器を有する他の病院との連携により高度医療ネットワークを構築し、多様な医療提供への対応を図りながら、大規模災害の応接協定の確立を図る。このように基本計画で示されておるわけでございますけれども、病院事業経営ということにかかわりますやはりこの財政に触れなければいけないところがありますので、私、わかりやすいグラフをつくってまいりました。
そこで、議長にお許しをいただきながら、この資料をまず理事者側に病院、また介護の関係がある方にお配りをしたいと思いますので許可をいただきたいと思います。
議長(玉岡 武君)
はい、了解いたします。
しばらく暫時休憩いたします。
配付してください。
午後3時21分休憩
午後3時22分再開
議長(玉岡 武君)
それでは会議を再開いたします。
19番(大西 進君)
では、このパネルを皆様方、見ながら私、説明をさせていただきたいと思います。
平成10年度、病院事業収益としまして42億5000万円、純利益としまして9800万円。それから積立金ですね、これが5億6000万円、現預金で10億9000万円と。平成14年度を見ますと、積立金がピーク時に7億7000万円。それから、平成15年度に現預金としまして17億円。そして15年度には利益が150万円。これを境にしまして、平成16年度は損失つまり赤字ですね、赤字が1億7000万円。このときには、平成16年度で機能評価、榛原町立病院のときに機能評価を受けております。それから、病院の事業収益の減収によりまして積立金、また現預金の減額、その年度に機能評価を受け診療収益を目指しましたが、その年度から赤字に陥ると。平成17年度は損失が2億5000万円。平成18年度、合併時でございますけれども3億2000万円の赤字となり、平成19年度は病院事業収益33億4000万円、積立金が7000万円、預金が8億7000万円、損失が1億6000万円と。平成16年度から19年度までの赤字を補う手段としまして、積立金や預金の取り崩しをし、現在の預金になっています。
それから、ここには書いていないんですけれども、平成19年度にアンギオ、血液撮影を購入されまして、それが1億2500万円。その前年度に改修工事としまして、恐らくおおむね2500万円ほど使っておられると思います。
この一つ要因としましては、国の制度の中で診療報酬の見直しがあり、引き下げがありましたので、そのこともつけ加えておきたいと思います。
それから下に示しております一般会計、皆様方の税金でございます。それを平成10年度に1億5000万円の繰り入れをしております。それから、平成11年度から15年度まで1億4000万円、平成16年度から19年度まで1億2000万円、本年度が1億7400万円で、本年度の病院事業収益に対しまして12月の議会で下方修正がなされ、大変厳しい現実であることを認識しながら新しい病院の建設に取り組まなければならないと。
そう考えますと、やはりこの23年度に病院が建つ予定をしておるわけでございますけれども、この3カ年間、大変厳しい事業収益が見込まれながら、恐らく繰入金も入れまして、相当の工事中でございますので患者さんも恐らく目減りするだろうという想定の中で、かなりの積立金の取り崩しをしなければならない。そう考えますと、現預金、積立金が今現在約9億4000万円ほどあるんですけれども、それも恐らくこの新しい病院が建設されますと、この金額もすべて赤字の補てんにしなければならないと。
こういう大変厳しい病院事業でございますけれども、そこでそのことを踏まえて、一つ私の考える中で質問をするわけでございますけれども、今まではただ報告のみでございます。そこから私の本題の質問に入るわけですけれども、まず1番目にお聞きしたいのは、公営病院の果たす役割と運営を明確に示し、公的、地域性に合った医療とは何であるか具体的に示していただきたいと。
このこともすべて私、この質問は院長先生の方にお聞きしながら、私も今日まで榛原町の当時から病院建設に携わりながら、私も医療の中で患者として、一生懸命今現在生きておるわけでございますので、やはり患者としての立場で院長先生に質問をしたかったわけでございますけれども、冒頭に議長の方からの説明もありましたように、やはり大変院長先生は忙しいということで、副院長先生にまたお願いするということをお願いしたわけですけれども、それもかなわなかったということでございますので、テレビを見ておられる方、大変不満があるかもわかりませんけれども、このことにつきましてはまた後日、私が質問をさせていただきますので、今回は病院の事務局長また事務局の参事、といいますのは参事の竹内さんは榛原町立病院の時代から病院と非常にかかわりながら、いろいろなことを勉強されておると。それならば、明確に1番の私の質問にも多少答えていただけるだろうと思いますので、局長をさておきまして大変失礼な指名をするかもわかりませんけれども、この質問につきましては竹内参事の方から答えていただきたい。それから市長にお伺いするわけですけれども、住民の皆さんが安心して安全な生活ができる医療とは何と考えておられるのか、ひとつ最後で結構ですので答えていただきたい。
それから3番目に、院長にこれはお聞きする質問だったんですけれども、院長が自慢でき特徴のある医療システムは何であるかをお聞きしたかったんですけれども、その件につきましても答え得る範囲内でお答えをしていただきたいと。
それから4番目に、看護師の負担と地位をどのように考えておられるのか。また、先生も含めたスタッフは24時間体制で勤務されているが、院内保育は朝から夕方までであります。では、これで院内保育の役割を果たしていると考えられますか。これは市長にお聞きしても結構かと思いますけれども、まず看護師の負担と地位ということを私、冒頭に質問しておりますので、これもひとつ竹内参事の方にお答えをいただきたい。
それから入院時の、これが一番市長、難しいわけで、市長も当然ご高齢で病院にそのうちにお世話にならないかん。私はもうずっとお世話になっておりますのでよくわかるんですけれども、入院時の看護と介護の線引きについて、それから在宅医療と在宅介護についての考え方を行政病院院長としてお尋ねしたかったわけですけれども、その件につきましても、ひとつこの入院時の介護と看護の線引きについては現場の方にお聞きするとしまして、市長もこのことについては大変重要なことでありますから、ひとつこの件についてもお答えをいただきたい。
それから、これから先は福祉担当課にお尋ねしますけれども、それならば医療と介護は密接な関係にあると思いますが、では介護に不可欠なことは何だと考えておられるか、まずお聞きします。
それから、平成21年度の介護報酬改定についてお聞きするわけでございますけれども、私、桜井宇陀の議員でございますので、議員研修が先日美榛苑でございました。そこで講義をいただきまして勉強会をさせていただいたわけでございますけれども、そのときに高齢者福祉の介護福祉制度の展望についてということで奈良県の福祉部の長寿社会課長、石橋さんの講演をいただいて、先取りでありますけれどもこのような資料をいただきながら平成21年度の介護の報酬改定についてまずお聞きしたわけでございますので、21年度の3月に3年に1度の介護報酬見直しに当たりますが、国は介護従事者の処遇改善のための緊急特別対策を打ち出しており、国会において補正予算が成立した後に決定すると。まだ決定していないわけですけれども決定するということで、平成21年度の介護報酬改定をプラス3%によりまして、介護従事者の先ほど言います処遇改善を図ることとし、それに伴う介護保険料の急激な上昇を抑制するというようなことをここに書いてあるわけですね。
そこで、内容としましては、介護従事者の処遇の向上を図るためプラス3%の介護報酬改定を実施しますよと。これには当然、私どものまちでは老健施設のさんとぴあにそれが当たるかと思いますので、仮にこの法律というんですか、これが通りますと、担当課の方は人件費に充てるものか、それとも運営費に充てるものか、ひとつその点についてもお聞きしたい。
それから、このプラス3%の介護報酬改定に伴う保険料の上昇を段階的に抑制する措置を講じることとしまして、21年度、改定による上昇分の全額は補助すると。22年度、改定による上昇分の半額云々については、被保険者の負担を国保による軽減措置をしますよと。そうしますれば、年間約2万円の増になると聞いております。それは、第1号被保険者、65歳以上の方に当たるかと思うんです。
そこでお聞きしたいのは、宇陀市においてはどの程度の自然増になるのか、そのことをお聞きして、壇上からの1回目の質問を終わらせていただきます。
議長(玉岡 武君)
それでは答弁を求めます。
竹内市立病院事務局参事。
市立病院事務局参事(竹内 均君)
それでは、大西議員さんの公立病院の役割と運営、それから後から申し上げられました医療システムについて、あわせてご答弁申し上げたいと思います。
病院を取り巻く医療環境は大変大きく変化しておるところでございます。診療報酬の過去最大と言われる大幅な引き下げによる収益の減少、患者負担割合の引き上げによる患者離れ、平均在院日数の引き下げによる入院の抑制、さらに、新しい臨床研修制度による自治体病院の医師不足など、医療を取り巻く環境はますます厳しい状況となっているところでございます。
私たち宇陀市立病院の使命は、宇陀地域の医療の確保、維持していくことが目的であり、このためには、自治体病院といえども経営の効率化を進めていく必要があると考えておるところでございます。
また、地方での医師不足の問題に対応できなければ、病院の経営の維持、立て直しも自信を持ってやれません。私たちは、市立病院を魅力のある病院にしなければ今後の展望は開けないと考えております。
宇陀地域は高齢化率がここ数年以内に30%近くになることが予想されております。また、宇陀市は道路の事情もよくなりまして、周辺の医療機関、特に3次医療機関としての県立医大病院やよろず相談所病院へも、車であれば短時間で行けるという環境にあります。この地域の状況を考えますと、今、市立病院が持っている体制がそのまま本当に必要なのか、市立病院として何ができるのかという観点に立つとき、機能分担、役割分担をしていく体制を考えなければならないと考えております。私たちは、この地域で受診頻度の高い医療は市立病院で実施できる体制をとり、その専門性を高めていかなければならないと考えておるところでございます。
続いて、看護師の負担と地位をどのように考えておるのかという形のご質問だったと思いますけれども、医療の提供を行う場合、医師、看護師、コメディカル、看護助手、事務等がチームとなり、患者様に対して医療、看護等のサービスの提供を行うことになりますが、その中でも医師、看護師は、昨今の医療の提供体制の大きな変更等により大変不足の状況となっておるところでございます。
医療の提供を行う上で、特に看護師の重要性は大変大きいものと考えておりまして、当院におきましても、少しでも多くの看護師を確保する観点から、平成6年から院内保育園を開設し、大きな投資を行いながら現在に至っておるところでございます。現在、院内保育園につきましては、ゼロ歳児を中心といたしまして4名の保育を行っております。看護師の勤務体制、勤務時間にあわせて保育を行っておりますが、今後、育児に係る休暇制度、短時間労働制度の取得促進等を図りながら、なお一層看護師の確保に努めていきたいというふうに考えております。
それから最後に、看護と介護の線引き、在宅医療と在宅介護についての考え方について答弁させていただきたいと思います。
看護と介護の線引きにつきましては、大きくは、病院等に入院して医療の提供を受ける場合は看護でありまして、老健施設等に入所してお世話させていただくのが介護という概念になろうかと思います。
以前は、病院におきましても社会的入院と言われて、長期にわたって病院に入院されている場合もありましたが、昨今は国の医療費抑制政策のもと、入院医療を受け、治癒され、長期にわたる療養が必要な場合は、施設等で介護の提供を受けるという形になろうかと思います。
続いて、当院は開業医との良好な関係を維持する観点から、在宅医療、在宅介護の分野までは踏み込むことはせず、あくまでも開業医からの紹介、それから当院から開業医への逆紹介という連携システムの充実を図ると同時に、急性期医療を提供する病院といたしまして、今後とも医療水準の向上等を行い、多数の患者を紹介いただく病院にしていきたいというふうに考えております。
以上、答弁とさせていただきます。
議長(玉岡 武君)
山本健康福祉部長。
健康福祉部長(山本 栄次君)
質問番号14番、大西進議員の平成21年度の介護報酬改定についてというご質問でございます。回答させていただきます。
まず、現在までの介護保険の経緯といたしまして、平成12年4月の制度発足以来、前回の平成18年度制度改正につきましては、サービスの提供基盤が急速に整備され、サービス利用者数は、6年間で在宅サービスは約3倍、施設サービスは約1.5倍と大きく伸びてまいりました。その一方で、サービスに必要な費用も急速に増加いたしまして、平成12年度に3兆2000億円、奈良県に置きかえますと323億円というふうな介護給付費は、平成17年度には6兆円というようなことで、また奈良県に置きかえますと614億円とほぼ倍増いたしまして、制度の持続可能性を確保することが緊急の課題とされてまいりました。
さらに、戦後のベビーブーム世代が平成27年に高齢者、65歳以上となりまして、平成37年には要介護状態になるおそれの高い後期高齢者、75歳以上に達しまして、日本の高齢化のピークを迎えようとする中、認知症やひとり暮らしの高齢者がふえると見込まれており、こうした新たな課題への対応といたしまして、平成18年度の制度改正では5点ありました。
まず1点目は予防重視型システムへの転換、2点目は施設給付の見直し、3点目は新たなサービス体系の確立、4点目はサービスの質の確保と向上、5点目は負担のあり方、制度運営の見直しと、以上のような見直し改正を受けまして、地域包括支援センターの設立運営のほか、介護予防事業、介護予防教室、生活機能向上支援事業や紙おむつ給付事業等を実施いたしまして、高齢者の健康維持と生活支援に努めてきたところであります。
さて一方、次期平成21年度の制度改正については、さきの国会で介護従事者等の人材確保のための介護従事者の処遇改善に関する法律が成立されたところでありまして、こうした状況を踏まえて、去る10月30日、政府・与党におきまして介護従事者の処遇改善の緊急特別対策ということで、平成21年度介護報酬改定率を3%にするということが方針決定されました。
また、それに伴う介護保険料の急激な上昇を抑制する財政措置といたしまして、仮称ではありますが、介護従事者処遇改善臨時特例交付金も予定されているところでありますが、現段階では市町村に具体的改正案の提示がございませんので、今後の国の動向を注視しているところであります。
したがいまして、さんとぴあの今後のこの3%分の運営費、人件費どうなるのかというようなことは、先ほども申し上げましたように国の動向を注視している状況でありますので、回答の方はそういうことでよろしくお願いしたいというふうに思います。
次に、次期の介護保険料でありますが、国の示す介護保険料の推計ワークシートというのがございまして、それによりまして平成21年度から平成23年度までの3カ年を対象とした第4期の介護保険料を試算しているところでございます。高齢化率の推移、要介護認定者の見込みや施設整備の動向によりまして必要な保険料が決まってまいるということでございまして、今後この数値を軸に介護保険運営委員によります計画策定委員会におきまして審議を賜り、適正な額を算出していきたいと考えております。
さらに、超高齢化社会に向けた対応といたしまして、今後10年以内に、いわゆる団塊の世代である昭和20年代前半生まれの人が65歳以上の高齢者ということになりまして、これによって、介護、医療、年金に係る社会保障費が増大することはこれからの大きな問題であり、課題でもあります。
介護保険制度が始まって以来、介護は家族がするものという考え方から、介護を社会として支える基盤がつくられ、措置としての福祉から、選択できる介護サービスへ変化してきております。その中でさまざまな担い手が介護に参画できるようになりまして、当市におきましても32指定事業所による、延べ76種類のサービス提供が行われております。これまで築いてきた基盤をさらに充実し、サービス量が十分に確保される環境を整備させていく必要があります。
また、介護保険が適正に給付できますよう、事業者や利用者に対し適正実施事業を実施し、公平・公正な事業運営に努めてまいる所存であります。
最後に介護予防事業、特に在宅介護でございますが、その役割はますます重要となります。要介護状態になる前に心身の状態の悪化を防ぐべく、事業の充実を図ってまいります。
その事業といいますのは、訪問、通所による運動機能向上事業、栄養改善事業、口腔機能の向上事業というような事業でございまして、一般高齢者施策といたしまして各地域で従来実施してきております各種サロン、教室事業につきましても引き続き継続いたしまして、高齢者が主体的、積極的に活動するための場づくりを、今後も支援していきたいというふうに考えております。以上でございます。
議長(玉岡 武君)
19番、大西進議員。
19番(大西 進君)
説明をいただいたわけですけれども、まずこの役割を明確にしていただきたいということは、私常に考えますのは、当然、先ほども触れられましたけれども、宇陀市民病院は2次救急医療機関として、それから3次としまして医大やよろず病院、それから高井病院ですか、そういうところが指定を受けながら、重篤な救急患者さんを治療していると、受け入れているということになっておるわけでございます。
そこで、私、特徴のあるということも含めまして、宇陀市民病院の建設基本計画の中でもここにうたっておられるんですね。地域密着型かつ地域中核病院としての役割、電子カルテの導入、安全・安心な施設、災害時支援の病院的な機能と。それから診療機能の充実、1番が、がん・循環器系の医療と。それから小児科医療、産婦人科医療、高齢者医療、在宅医療、リハビリテーション、人工透析と。
このようにしっかりと明記されながら、先ほどお話を聞かせていただきますと、在宅医療については余り考えていないんだと。といいますのは、急性期医療を目指しておるということでございますけれども、果たして急性期医療が医療格差がだんだんだんだん離れる、つまり病院の先生がいない。研修医が特徴のある、また研修医制度が変わりまして2カ年間、自分の自由な病院を選べるわけでございますけれども、やはりそれならすべての研修医が都会に行っているかというと違うんですね。やはり院長の志の話なんです。
もちろん、医者になるには、小さいときからやはり親から医者になるんやでと言われながら医者になる先生もおられますし、また親やおじいちゃん、おばあちゃんを見ながら命のとうとさというのはこういうもんだなと。それならば医者になってという志、いろいろな志の方がおられます。
そうすることになりますと、私は、やはり何でもそうですよね。仕事を、仮に採用するにしても1年目から実践的にやりますよと。それからこういう、仮に医療にしても手術にしても、いろんなところに参加ができますよ。つまり、シミュレーションをしながら手術や医療をやはりやっていかなければ、1人の医者の考え方で仮にそれを実施しますと、どうしても間違いや医療ミスというのが多く、今日言われているのはもう当然のことで、だから私は看護師の身分というものは、やはり上がっていかなければ、その中にも入って先生と堂々と意見を言っていただかなければ、一番密接に関係しておられるのはやはり患者さん。患者さんと密接に接しておられるのは看護師でございます。
そういうことで私は言わせていただいておるわけでございますので、ひとつそういうことも踏まえて、さらに質問をしていきたいわけですけれども、当然この建設委員の議会の中でも、産婦人科がどうしてもできないということで婦人科だけを残すんだというようなことと、それから電子カルテはまだ早いんだということで取りやめになっております。それならば、ここにうたっておられます地域との連携をとりながら医療を進めていくんだということにならないと思うんですね。
やはり、今まさにインターネットの時代でありますし、私がグラフをつくったのも、まさにインターネット、もしくはそういうワープロがあるからこういうのもつくれるわけです。見やすく、皆さん方にわかりやすく、言葉ではなしに見て説明ができるわけですので、そうすれば、やはりカルテの廃止につきましても、まずは3次救急医療と2次救急医療と、一応この連携とはどういうものだろうかと考えますと、私、先日もお話させてもらったように、去年の11月に辛うじてよろず病院が受け取ってくれたんですけれども、桜井のある交差点で3時間救急車に乗ったままで放置されました。それは第3次医療のよろづ、県立病院どちらも受けてくれなかったんです。
当然、受けてくれないというのには理由があったんだろうとは思うんですね。それは当然、患者さんがいっぱいで受けられる時間帯ではなかったのではないかと。それで3時間後によろず病院の方に受けていただいたんですけれども、そういうことで私は自分で経験をしながら、自分で身を持ってけがをし、医療のありがたさというのも十分わかっております。そういうことも踏まえまして、やはり特徴のある病院を、具体的にどのように目指しておられるのか。本当に箱物だけを新しくして医療が本当に医者が来る、看護師が来るというのが本当にそれが現実になるのだろうかというような……
議長(玉岡 武君)
大西議員にあらかじめ申し上げておきます。
発言時間はあと5分ですので、質問要旨を早くしていただけば結構かと思います。
19番(大西 進君)
そういうことでございまして、まずは市長にお聞きしたいのは、管理者を設置するということで、そういうことを言われたんですけれども、この場をかりて再度お聞きするわけですけれども、やはりこの煩雑する医療の時期に、院長先生が病院の長として、また市長は管理者の長としておるというのはどんなものだろうかと、私も常に考えながらおるわけですけれども、そのことも踏まえてひとつご答弁いただきたい。
それから先ほど、これもまた特徴のある一つの話になるだろうと思うんですけれども、せっかく院内に保育所をつくりながら、当然スタッフは24時間体制で勤務をしておるわけですけれども、それならやはり24時間体制の中で老健施設も含めた中で考えられないか。
といいますのは、やはり若い医者や看護師の雇用にもつながりますし、院内保育の、現在4名だということで院内保育では学べないものもあろうかと思うんですね。それから、病院勤務者の利用にとらわれず、地域住民のニーズに合った乳幼児の受け入れも考えるべきだと。そうすることは、若い世代の雇用や定住につながるのではないかと。
それからもう1点は、患者さんも利用できないだろうかと。
といいますのは、少子化でありながら2人のお子さんが、1人が仮に病院にかかるんだったら、そういう乳幼児を保育で一時預かりをするとか、そういう、やはり何かしら特徴を持ったことを考えなければ、私は特徴のある病院とは言えないのではないかとこういうことを考えておりますので、ひとつ取りとめのない質問で大変恐縮でございますけれども、ひとつ市長の方に、どのように管理者も含めてこれから国民健康保険と介護保険が地域で運営するということになっておりますので、非常にこれからの負担が大きくなりますので、ひとつそこらあたりをご答弁いただいたらなという考えでございます。
議長(玉岡 武君)
前田市長。
市長(前田 禎郎君)
大変いろいろとご質問をいただきました。どうも、余りお年寄り、お年寄りと言われますので落ち込んでいく気配もありますが、そういうことはなくして元気にやっていきたいなとこういうように思っております。
まず、一番初めに大西議員のお尋ねがありました安全と安心の医療はどんなものかというお話がありました。私の私見でありますけれども、お答えをさせていただきたいなとこのように思います。
これはもう私の私見でありますのでご理解をいただきたいと思いますが、病院はやはり市民の命と健康を守る第一の施設であると認識をいたしております。市民、特に身体的弱者にとりましては、本当に信頼の寄せられる施設でなければならないとこのように思っているところでございまして、例えば箱物とか、あるいは医療器具とか、あるいは医師の技術とか、これはもう当然安心のできる要素だと思いますけれども、もう一つ大事なことは、心の病を治してもらえるような医者、そういう医者であってほしいなということを私は一番期待をいたしているところでございます。これからのいろんな問題として、いろんな患者さんもおいでになると思いますけれども、先ほども申しましたように、患者に信頼してもらえるそのお医者さんというのは、きっと私は技術も大事でありましょうけれども、やっぱり心の病の相談をできるようなお医者さんがいてほしいなと、そういう思いがいっぱいでございます。そういうお医者さんが来てもらえるような、そういう雰囲気をつくっていかなければならないのではないかなとこのように思っております。
それと、管理者の話はもう前々から大西議員のおっしゃっていたことでありますので、私も答弁をしてまいりました。新しい病院ができたら、私は管理者をやっぱり置くべきだと。私の管理者というのは余り役に立っておりませんので、管理者を置いて、そして医師とそれから経営という問題の区切りをつけていかなければならないんだとこのように思っているところでございます。
さらにまた保育の問題もお話がありました。
当初からこの院内保育は、もともとからできたときには、ある程度の保育の子どもたちが十二、三人おったと思いますが今、4人ぐらいではないだろうかと。まず、その施設そのもの自体がやっぱり手狭になってきたとか、いろんな要素があるのではないだろうかなと。
私は、新しい病院ができたときに院内保育というよりも、そこに託児所のようなものができたらなとこういう思いを持っておったのですが、スペースの問題とかいろんな問題がありましてできないという状況でありますので、今、院内保育等々について院内でもいろいろとご議論をいただいているところでありまして、これからも申し上げていけるようなことがあれば申し上げていきたいなとこう思っております。
本当に、先ほど特色のあるというお話がありました。病院の診療科、いろいろな問題は、これはもう私はお医者さん方が一番よく知っておられると思いますのであれなんですけれども、今、我々の宇陀市のところで一番よく話がありますのは、救急の問題を何とかしてもらえないだろうかと。せっかく市民病院、市立病院ができたんだから、市民の皆さんが優先してもらえるように、いわゆる救急の問題について優先してもらえるような病院にしてほしいなというお話がありました。こういうことはもう病院にも私は伝えておるわけなんですが、できるだけそういう特色といったらこれは特色にならないかもわかりませんけれども、そういうような、いわゆる市民の病院であってほしいなとそういう期待を込めて、これからの病院の構築をしてまいりたいとこのように思っております。
議長(玉岡 武君)
19番、大西進議員。
19番(大西 進君)
最後でありますので、まず看護師は24時間サービスの業務であるということと、それから攻める行政、医療を目指していただきたい。
それから、先ほどから市長の方から大変救急医療についてはご理解をいただいておるんですけれども、私たち議員は、先日16名の議員の定数の削減の答申が出されました。6名の議員の定数を減らすわけですので、やはり目的を持って私どもは減らしております。その分をぜひ救急医療の先生方に使っていただきたい。
それを申し上げるとともに、やはり貧しさには耐えられるが、私は卑しさには耐えられないと。やはり、私は襟を正しながら今日までこの議員活動、また生き方を真剣に生きてきておるわけですけれども、日本の国、資源がない国がここまで発展したことは、一人が最大の資源であるから、その一人一人が能力、仕事を怠ると国は滅びつぶれるということでございますので、皆さん方もやはり住民の幸せのために必死になって業務に励んでいただきたい。
これをもって、私の一般質問を終わります。
議長(玉岡 武君)
大西進議員の質問が終わりました。
議長(玉岡 武君)
引き続き、16番、土井英治議員の質問番号15番「若者が地元『宇陀市』に定着する施策を講じているのか」「小学校の統廃合と幼保一元化の現状と全市的見直しを考えているのか」についての質問をお受けいたします。
16番、土井英治議員。
16番(土井 英治君)
16番、土井でございます。通告をしておきました質問をさせていただきます。
その前に、市長と担当部署に感謝の言葉を申し上げたいと思います。
平成18年1月1日に4カ町村の合併がなされたわけでございますが、その少し前に、合併する前にですけれども、私の近くの若い人が、合併して市になるのはよいことですが、我々若い者のほとんどの人が現在のインターネット回線では情報検索などが不便でならないので、高速回線、ブロードバンド回線というんですかね、それによるインターネットの利用が可能になるよう、ケーブルテレビ事業を早急に実現してほしいということの相談を受けましたので、早速、情報通信基盤整備に関する請願書を、やはり200名あちこちの住民の署名とともに、私と当時合併特例で50数名の市会議員がおりましたけれども、その地元の議員2名と私と3名による紹介議員で請願書を提出させていただきました。
そして、50数名の議員の賛同をいただきまして採択されまして、平成19年、20年度でこの厳しい財政状況の中、地上デジタル放送に市全域が対応でき、難視聴ゾーンと情報格差の解消を目指すCATV事業を敢行することができました。こうして市じゅうにケーブルテレビによる宇陀市自主放送がご存じのとおり、ことしの11月1日より実現ができたのであります。
本日も放送されておるわけでございますが、市長を初め関係部署に重ねて感謝の言葉を申し上げておきます。ありがとうございました。
それでは質問に入らせていただきます。
若者が地元宇陀市に定着する施策を講じているのかということの中で、常々私が3年近くなるわけでございますのでいつも言っておることでございますが、定着をするとか若い人たちが生まれた地域に戻ってくるには、やはり働く場所の確保だと私は思うわけでございます。そしてまた、生活環境のよさが流出の歯どめになるのではないかと思うわけでございます。
その働く場所の確保は、やはり以前から何回となしに提案しておりますけれども、行政の中に専門的なプロジェクト的な部署を設置したらどうかということを言っておりましたが、その辺はどうなっているのか、どの程度の部署が今あるのかお聞きをしたいと思います。
そして次にもう1点は、こういうことに関して県の掲げる企業立地ですね。企業立地促進における工業団地とかいろいろあるわけでございますが、宇陀市に対して企業誘致や企業紹介等の県からの、あれ以来サポートがあるのかどうかお聞きをしたいと思います。
次にもう1点は、合併によりまして必要性のない土地、建物、跡地利用の活用とかいろいろ考えなくてはならないことがあると思いますが、今はもうぼちぼち合併して3年になるわけでございまして、5年目になるとやはり地域事務所とか庁舎がたくさんあいてくるというようになります。その近辺にもかなりの土地、建物があるわけでございますので、その不要とは言いませんけれども、要らなくなるわけでございますので、その活用を考えなくてはならないとこう思うわけでございます。
これはきのうの竹内議員と重複するかもわかりませんけれども、きのうもそのお答えを聞かせてもらっておりましたけれども、これからたくさんあるこの空き地、建物、そしてまたそういうのを、今現在どのくらい利用法が進んでおるかということを聞きたいのと、そして最後にもう1点、若者などの市外への流出に歯どめをかける有効策というのをしておるか、また考えておるかということでございます。
そして2問目は、小学校の統廃合と幼保一元化の現状と、またこれから今後、全市的な見直しも考えておるのかどうかということをお聞かせを願いたいと思います。
大宇陀4小学校の再編状況と進捗状況はどうなっておるのかお聞きをしたいと思います。
今現在の4校の児童数と職員数、そして複式、複複式があるのかどうか。そしてまた、市が負担の臨時というか代用教員というんですか、その教職員数、使っておるのかどうかと。
そしてもう1点、室生保育所の幼稚園の併設・併合の取り組み状況、どれだけ進んでおるのかお聞かせを願いたいと思います。これももうぼちぼち合併前からの懸案で、旧の保育所もかなりの老朽化をしておりまして、何もかも設備も古いということで、道路も狭隘場所がかなりありますので、早急に取り組んでおるのかどうか、また取り組んでほしいということもあれしてもらいます。
そして最後に、先ほど言いましたけれども、全体に統合や併合を考えておるのかどうか。以上2点をお聞きしたいと思います。
議長(玉岡 武君)
菊岡総務部参事。
総務部参事(菊岡 千秋君)
16番、土井議員の若年層の定着あるいは市外流出を食いとめるというふうな観点から、企業立地等を進めていってはとこういうことでのお尋ねです。私の方からは、市が総合的に行っている観点のもとにお答えをしていきたいとこう思います。
昨年の12月に総合計画を策定いたしました。その中で、人口フレーム4万3000人の定住・交流人口を目指していこうとこういう形でくくりをしてきたわけであります。その中でも今後、若者などの定住促進あるいはU、I、Jというふうなターンということで、宇陀市に帰ってきていただく、そういった内容もつくっていこうとこういうことで、定住人口の減少緩和を進めるというふうなところと、交流人口にふさわしい、交流人口の増加によって、そこから定住につなげていこうとこういうふうなことで課題として提起をしました。
土井議員のお尋ねの企業立地等の専門プロジェクトというふうなところの設置はいたしておりません。ですけれども、庁内に定住・交流プロジェクトチームというものを設置をいたしまして、これまで4回の会議を推進してまいりました。
具体的に考え方を申し上げますと、宇陀市の定住、交流に関する現状の把握と分析、それかから二つ目として定住、交流の促進に向けた具体の方針と具体的な考え方の整理、3点目にキャッチフレーズ、重点施策、それから4点目に主要施策の方向と具体的な施策、事業というふうに、今現在、議論を進めている最中でございます。
議員おっしゃいましたように、企業立地そのものが宇陀市に定住人口をふやしていくというふうな政策の一つという考え方に、我々も同意をするわけですけれども、今現状のこの経済情勢の中でそれが果たして有効なのかどうかというふうなところを考えたときに、一つの疑問が生じるところでございます。
この議会でもたくさんまくら言葉で出されてきましたように、アメリカのサブプライムローン、この問題に端を発しまして、世界が非常に景気低迷に入ってきたという状況でございます。あるいは経済、金融の危機的状況が今、企業の設備投資や生産を抑制させるというところに大きな影を落としてきているということで、昨今のニュースでも、大手の自動車の生産会社が大幅なリストラやあるいは工場閉鎖やというように縮小路線に転換しています。そういった状況の中で、宇陀市が積極的に企業立地誘致を進めていける条件にあるのかというところでは、非常に心配もしますし、有効な手だてを打っていけるのかなというところでは、少し疑問を持ちます。
ただ、やはり企業立地というのは、若者の働く場所の確保、宇陀市の活性というところでも、やはり課題として持っておかなければならないというところでは、宇陀市では企業立地のための新たな基盤整備というところ、土地を間借りしたりあるいはインフラ整備をして、企業を招き入れるというところは困難であるとこれは考えています。ただ、宇陀市の学校の跡地や遊休地等を活用しながら、そこに企業をお招きするというところでは望みはあるのかなとこういうように思っています。
これらの策に対して、県はどういうような支援策があるのやとこういうことでございますけれども、企業立地はまた別の観点でございますけれども、県としても定住、交流を大きな柱としてこれから県の事業を進めていこうというようなことで、県レベルで定住・交流推進協議会が開催をされています。その中で、大阪や東京方面での定住フェア、これは本年で5回目開催でございますけれども、そこへ希望町村の参加を求めていく。あるいは、空き家バンク等の調査研究、定住・交流イベントというところで、県内の市町村の連携のもとに定住、交流を図っていこうという取り組みがされてきました。
我が宇陀市の関係で言いますと、やはり宇陀市そのものは豊かな自然環境と近鉄大阪線の3駅を中心とした、京阪神への通勤あるいは通学の利便性、市立病院を基軸とした医療、保健、福祉の充実、こういった三つの要素を満たすという条件と、そういった条件設置のもとに地域資源をどう生かしていくかというところを課題としています。
そういった内容のもとで、今、若年層の流出の積極的策を行っているのかということでありますけれども、市の事業そのものの、これは若年層の流出のための施策ですと言えるような施策は、直接的には見当たらないこういう状況でございます。今後、こういったプロジェクトチームの中での議論を経まして一番有効なありよう、特に、申し上げましたように、今の経済情勢の中で一番有効な手だてというところを、この宇陀市の中で打っていくというところで考えていきたいとこう思っています。以上でございます。
議長(玉岡 武君)
穴田農林商工部長。
農林商工部長(穴田 宗宏君)
それでは、農林商工部といたしまして、企業誘致に係る現在の取り組みと2番目の合併により必要性のない土地、建物の跡地利用についてご報告を申し上げます。
現在、当部署では県企業立地支援グループと連携の上、企業の情報収集に努め、企業訪問を初め積極的なアプローチを行っております。本年度においては、具体的には某飲料企業との接触もありましたが、良質な水源の確保と飲料水のイメージ的な問題から立地場所を限定して協議を重ねてまいりましたが、法規制等から開発に制限があり、断念せざるを得ない状況となりました。
また、某精密機械関連会社については、本社への積極的な訪問アプローチを展開し、役員がみずから現地視察の結果、室生区多田小学校跡地を希望されましたが、この地域の水質がいわゆる強度の金気ということで、企業の必要性であります超純粋水を精製すべき水源が確保できないという理由で、現在、暗礁に乗り上げているところでございます。
さらに現在、室生区笠間の大倉建設ゴルフ場計画跡地につきましては、某建設会社1社と、また大宇陀区岩清水の元リサイクルセンター計画地につきましては、建設機材リース会社1社と農業関連企業1社と接触の上、今現在協議を進めております。
いずれにいたしましても、企業を誘致できる条件整備が不可欠であります。特に宇陀市においては、水源の確保と未造成宅地が大きな問題となっております。当部署では、現在でき得ることに誠心誠意の努力を惜しまず取り組んでいるところでございます。とりわけ、この条件整備の一つとして、今後定例会において企業誘致条例の制定を目指し、現在、関係部署との協議を調整させていただいております。
また、2番目の空き地施設につきましては、現在2団体から2カ所の利用申し込みがあり、現在、関係部署並びに国庫補助等の適化法との問題も含めまして、国、県と協議を進めております。今後もあらゆる情報の発信と企業訪問をふやし、若者の定住と産業の活性化につながるよう努力していきたいと思っております。以上でございます。
議長(玉岡 武君)
向出教育長。
教育長(向出 公三君)
土井英治議員から3点にわたって質問がありましたので、一括答弁させていただきます。
まず、1点目の大宇陀区の4小学校の再編状況と進捗状況はどうなのかと。なお、4校の児童数と職員数は、また複式学級があるのか、複複式があるのかということにつきましてお答え申し上げたいと思います。
大宇陀区の4小学校の再編につきましては、平成18年12月に自治会代表者を初め21名の委員によります大宇陀区小学校再編検討懇話会が設置されました。本年の6月までに7回に及ぶ検討懇話会が開催され、熱心なる意見交換と慎重な審議を重ねていただいたところでありまして、賛否両論もありました。その結果として、本年7月8日に大宇陀区小学校の適正な規模と配置及び教育環境の整備について宇陀市教育委員会に答申を受けたところであります。
答申書では、今後の児童数の減少による複式学級の増加など、近年の社会構造から将来を展望すれば再編もやむなしとされ、地域住民の願いを十分に受けとめ、あすを生きる児童のよりよい教育環境の整備と学校施設の確立に尽力することを望むとされておりましたので、教育委員会ではこの答申を受け、検討を重ね、再編計画を8月20日に市長に建議したところであります。
建議の概要につきましては、守道小学校と田原小学校の複式学級解消が喫緊の課題でありますので、平成22年4月にまずこの2校と大宇陀小学校を再編統合し、大宇陀区内の小学校は野依小学校を存続させ、当分の間2校にすることとして、早期に大宇陀区内の小学校を1校にするというものでございます。
なお、この建議の内容につきましては、10月末に大宇陀区内の4学校の校区に対しまして住民説明会、11月中旬には教職員説明会をそれぞれ開催いたしまして、再編計画の概要説明を行ったところでございます。平成21年度には再編に向かって具体的な準備を進めていきたいと考えております。
次に、議員ご質問の大宇陀区4校の児童数と教職員数につきましては、田原小学校では児童数45名、教職員数14名、守道小学校では児童数35名、教職員数11名、大宇陀小学校では児童数167名、教職員数22名、野依小学校では児童数89名、教職員数15名であります。平成20年度の大宇陀4小学校の全児童数は336名となりますが、今後も少子化頃向にあり、平成23年度には約14%減の290名程度になることが予測されます。
複式学級につきましては、現在、田原小学校と守道小学校に3学級発生するところでございますが、市費による教職員3名を配置いたしまして複式解消対策をしているところでございます。このままでは、近い年度に田原・守道両小学校では、より多くの学年が複式学級の対象となる状況が想定されます。
なお、現在は複複式学級、つまり3学年を1学級にするという制度ですが、県の基準でも編制しないこととなっておりますので、もちろん市内にもございませんことを申し上げます。
次に、2点目の幼保一元化の現状と全市的な見直しをという質問でございますが、室生保育所の幼稚園への併合の取り組み状況につきましては、宇陀市では現在、幼稚園5園、保育所が4カ所を開設しております。
室生保育所は、昭和53年に公の保育所として現在の場所に開設されました。その後、平成13年4月には笠間、多田、向渕、三本松、大野の5保育所が統合し、室生保育所と名称変更されたものでございます。
室生保育所には現在、ゼロ歳児から5歳児までの57名が入所しております。建物は築30年が経過し、施設設備の老朽化が著しいこと、特に園庭面積が狭く、保育環境が必ずしもよいとは言えない状況にあります。現在、保育室3室とほふく室を使用しておりますけれども、手狭であるために、併設の子育て支援センターや一時保育が開設できず、児童館で実施しているのが現状であります。
一方、室生幼稚園は平成13年に開園されました。現在、3歳児から5歳児まで48名が入園しております。敷地面積が約5400平米あります。比較的余裕のある施設となっております。
現在、就学前の乳幼児の養育を行う幼稚園と保育所は、制度上区分されておりまして、家庭で保育できる場合は幼稚園、保護者が働いている家庭の子どもは保育所といった形で、これまで異なる目的や役割を持って運営されてまいりました。しかし、近年は行政施策の基本となる幼稚園教育要領と保育所保育指針が相互に連携しながら改正や、その運用が行われています。
例えば、幼稚園については子育て支援機能を強化した預かり保育の実施など、保育所に類似したサービスが付加されてまいっております。一方、保育所についても生きる力の要素を育てる幼児教育の要素を多く盛り込むなど、互いに本来持っていなかった機能を取り入れる、すなわち幼保一元化に向けた傾向にあります。
本市においても、大宇陀幼児園は唯一平成15年から幼保一元化を実施しておられます。このような国の動向を踏まえて、今後、施設の改修時や少子化対策の機会に、幼保一元化を意識した行政施策を行うことが必要であると考えております。
このような方針のもと、ご質問の室生保育所は施設の老朽化から、大規模改造が必要な時期を迎えておりますので、この機会に室生幼稚園を拠点とし、国の動向を踏まえるとともに、室生区の新市まちづくり事業にも掲載されていることも考慮しまして、幼保一元化を意識した就学前教育の充実に向け検討をしてまいることを申し上げたいと思います。
3点目の全市的に統合や併合で見直しを考えているのかという質問でございますが、宇陀市におきます再編、統合の経緯につきましては平成14年に室生区で6小学校を2の小学校に、平成18年に榛原区では5小学校を3小学校に、また5幼稚園を3幼稚園に、菟田野区では3小学校を1小学校に、また4保育所を1保育所にそれぞれ再編されました。大宇陀区におきましても、さきにも回答申し上げましたとおり4小学校の再編を進めているところでございます。
小学校の適正規模としては、進級時に組みかえが可能な複数の学級があり、1校12ないし18クラス規模で国の示す標準規模、適正規模に準拠して1学級20から30人程度を適正規模と考えているところであります。
また、幼稚園、保育所に関しましては、幼保一元化とともに保育所の民間委託などについても多面的に検討してまいりたいと考えております。
中学校につきましては、現状の各区1校配置を存続する考えでありますが、少子化に歯どめがきかない現状にかんがみまして、今後ともぜひ検討しなければならないこととしております。
現状の小学校、中学校の配置状況を見ますとき、宇陀市合併の効果を上げるためにも、地理的に見て、旧来の校区から児童・生徒の通学上の利便性、安全・安心の意味から、全市的な立場に立ちまして、学校再編に限らず校区の再編も含めた検討も必要であると考えております。
以上、土井議員の答弁といたします。
議長(玉岡 武君)
16番、土井英治議員。
16番(土井 英治君)
さきの第1問目でございますけれども、そういう部署はつくっていないというようなことでございます。そうすると、何か企業と打ち合わせをしておるというのはどういう部署で、総務課全体でやっておるのかどうかということでございます。
そんなんでは、やっぱりあれせんわけですよ。このぐらい空き地がたくさんあるのにね。それで広範囲な土地ですわ、これ。そんな大きな総務課の中で、これ一遍またしておけと、そんな問題ではあきませんよ、これは。やっぱり、この部署はこの部署で、やはり経験豊富な人が1人か2人おったらもう十分ですよ、これは。
やはり専門的に工場用地とか、そして企業誘致とか企業訪問とか、またインターネットを利用してとか、いろいろな方面で出向いていかなくてはいけないと思います。そんな待っておってうまくいくわけがないですよ。やはり役所というのはそういう感覚か知りませんけどね、やはりこういう4カ町村が合併して広範囲な土地があるわけやから、室生村の北の方へ行きますと名阪国道も通り、165号線もあり、いろいろ広範囲な土地があるわけです。
大きなことは望みませんけどね、やはりそういうあいたものの利用、これからどっさり空き地が出てくるということを何遍も言うけど、きのうの答えも聞かせてもらいましたけど、開発公社で持っておる土地もようけ余っておるということで、その辺をやはり専門的にもっと前向きに考えて取り組んでいかなくては、こういうやはり企業誘致やあれをするのには不動産屋とか、言葉は悪いけどブローカー屋とかいうのでは企業も相手にしないわけですよ。やはり行政があっせんをして、ここどうですかと言ったら企業は安心するわけですよ。
それで、やはり隣地の許可とか、そしてまたいろんな水の問題とか、そういうのを進んでできるのはこういう行政側ですよ。こういう公的立場の者がそういうことは容易にできるわけで、そういう行政のあっせんがやはり買う者は物すごい安心するわけやから、やっぱりそういうように取り組んで頑張っていただきたいと思います。
いろいろな優遇措置もやっぱりこういうのには必要やと思います。大淀町あたりは企業立地促進条例の制定とかをして、何か新設か増設をする企業に対しては固定資産税の優遇や法人町民税の助成をするとか、生駒市においては税収確保、雇用に対しては部課長以上、職員を中心とした協議会もつくっておると、それで取り組んでおるというようなことでございます。
せんだって、5月の12日、知事の方に陳情にも行きましたけれども、県はもうあきません。あのとおりですわ。私も10年前に、やはり名阪国道小倉インターから都祁村、室生村にまたがる60ヘクタールのこの大和工業団地計画でね、県営の2番目のそれを物すごく期待しておったわけでございますけれども、18年の初めての議会で私が言ったときには菊岡部長が打ち切っていないということでございましたので、早速開発委員会に属し、多田委員長と含めまして1回目の知事の陳情に行き、2回目は全議員さんがいたわけですよ。
あのときどう言いましたか。80億円しか売れんものを150億円の工事、できるかそんなものという簡単な知事の答えでございまして、あの知事、参議院からくらがえして知事になったわけですけどね。それはとっさであれは何を言ったのかわからんけど、約束を守っていないわけですよ。知事選の立候補のときの公約に、奈良県の東部地区には若者が生まれた地域に戻る、そしてまた働く場所の確保ができる施策をしたいと、そういって選挙に公約をして出たわけですよ。私たちはそれを信用して、それは立派な人が出ていった、これで前の柿本さんよりいいわと思っておったわけですよ。そうすると、この間のあの調子ですわ。
それで、公約も守れないような知事、しゃあないなとこう思っておるわけでございますけれども、きのうの話を聞きますと、何か東京の方で室生寺、そして宇陀市をずっとこうやってくれておると。観光方面は結構ですけどね、やはり観光は一時的なものです、やっぱりこれはね。それで、これはもう県が相手にならんから、宇陀市、市の中で小さい企業誘致でもよろしいんや。10人でも5人でも構わしません。そういう空き地を率先するように、宇陀市がもう独自でやっていかなくては、今現在3万7000人弱でございますけれども、これはこのまま守りの市政を行っていたら市長、これはもう3万人切るのは時間の問題ですよ。
こういうことを言ったらあれやけど、やはり市長は公務員出というか守りの市政やと思いますけどね。それはきのうの大澤議員のあの質問を聞いたら何もしてくれとは言いにくいけど、そやけど、とりあえず企業誘致でもして人口をふやして税収確保とかいろんなことをしなくては、進まなくてはいけないわけですよ。私はその守りのあれはもうだめだと思います。そういうことで、今後この部署はつくっていただいて、早急に取り組んでいただきたいとこう思うわけでございます。
そして、教育委員会さんの大宇陀のこれは私、よその学校のことを余り言いませんけれども、大宇陀の議員さんは言いにくいやろうと思いますけど、これはやはりもう3年になるわけです、合併してね。それで、これは何かによると22年ぐらいに何とか決まるとか結果を出すとかこう言っておるらしいですけどね、それなら5年になるわけですよ。
もうこの学校を見たら、わずか45人、35人ですやろう。だんだんだんだん、これは複複式はない、複式はなると思いますけど、教職員は代用教員とかおらしませんのか。市が雇っておる先生とかいうのはおらしませんのか。今さっき返答してくれへんかったな。言うた、何人おった、2人。その2人かて、やはりこれは市からの持ち出しですやろう。そうすると、やっぱりそれも行政改革の中の一環ですよ、それは。やはり早いこと合併、これの委員長さんは元町長さんですよ。もっと町長さん頑張ってくれな、そんなもの。
それから、この室生保育所の幼稚園の併合は、これはもう合併前からの懸案です。あの土地の、あの保育所が古いから幼稚園のところに併合しようやないかという室生村の時分からあったわけですよ。そう言っておる中で合併したわけですよ。
それは、今の大野保育所は市長も行って知ってくれておるやろうと思いますけど、あそこへ行くのは狭いし、古いし、便所も物すごい昔の便所ですわ。あんなん子どもがかわいそうですわ。それで、あそこをもう少し用地を買収して増設すれば、保育所も幼稚園もあそこへ一つにまとまるわけですわ。それも合併してから3年やからね。こんなんいつまで、それは進んでおるのか進んでおらないのかということですわ。
土地取得にも行ってないんですやろう。そんなことでは、何せこの宇陀市の、この市というのはね、行政というのは遅いですわ、何もかもやるのが。タウンミーティングでもそういう声がありましたやろう。何年要望書を書かすんやとかありますやろう。そんなんやっぱりてきぱきとせいとは言わんけど、ぱっぱと順序よくやってくれないことには、もう3年も待って、まだあの古い保育所におらないかんのかなとこう思うわけですわ。その辺をやっぱりもっと教育委員会で進んでいただいて、早速、市長の考えもあるとは思いますけどね。
それからもう一つ、さっき言われましたけど、若年層の市外への流出がかなり多いと聞きますが、その有効策は何もしていないというようなことでございますが、やはり引きとめようと思うと、多少はやっぱり何かおってよいという施策を考えなくては。この間の幼児のちょっとやかましく言ったけど1500万円のあれが、一つのやっぱり有効策の一環ですわね、一つですわね。東京都みたいな調子にはいかんけれども、東京都は4月から何か中学まで医療費がただであるとかそういうことのようでございます。そういうやっぱり若年層が有利な宇陀市はいいなという取り組みをやはりしていただきたいなとかように思うわけでございます。
そうしたもろもろのことは言いましたけれども、市長にそういう有効策と学校の件だけちょっと一言言ってください。幼稚園の併合の件。
議長(玉岡 武君)
前田市長。
市長(前田 禎郎君)
ちょっと私からもお答えをいたしたいと思いますが、先ほど市長は攻めの行政をしていないじゃないかというようなお話。先ほど大西議員もそのお話がありました。私は決して攻めの行政を怠っているわけではありませんので、場所、ところ、いろいろ時期、その時期に応じた攻めと守り、これをしっかりと考えなければ、今の時期に攻めてばかりではいけないという思いもありまして、その辺の柔軟性を持たせながら、攻めと守りの行政をしっかりとやっていかなければならないなとこのように思っております。
先ほどちょっと定住促進とかあるいは企業立地とかいう話もありました。
もともと県の方も企業立地促進課をつくってくれまして、今そっちの方といろいろと折衝を重ねながら企業誘致の問題についても議論をいたしているところでございまして、今、プロジェクトチームの話はつくってあるんですけれども、なかなか組織的にはどこにあるんだという話。今は都市計画課とか管財課とかあるいはまた農林課とか商工観光課とかいうところでやっているわけなんですが、県との企業立地促進課との答申の中でやっぱり動きが出てきました。いろいろな問い合わせ、いろいろな問題があります。そうしたいわゆるこの宇陀市の持っている立地条件、この条件になかなか当てはまらないというのが今の状況でございますので、できるだけこれからも積極的に、それこそ攻めの行政をしていかなければならないなとこのように思っているところでございます。
もう一つ、保育所の問題。かねがね教育委員会からもお聞きいたしておりますので、早急の結論を出していきたいなとこう思っております。
今、教育委員会でいろいろと議論をしていただいておりますけれども、やっぱりこれからの少子化がどんどんどんどん進む中で、学校施設をどうするかという問題は私もあろうかと思います。教育委員会にお任せするということも必要だと思いますけれども、例えば室生の2校の問題、これもどうするんだという問題も私はあろうかと思います。その辺のところもしっかりと積極的に取り組まなければなりません。
合併をいたしまして学校校区の編制ということも一つやっぱり考えていかなければいけない。もともと菟田野で小学校に行っておって、近くの人が大宇陀の小学校の近くにおるとかいうような地域の偏在によってそういう問題もありますので、まず校区編制を行う中で、これからの統合、全市的な統合をどうするかということも考えていかなければならないのではないかなと。これは私も教育委員会の方にお願いをしているところでございますので、その辺はこれからも進めていきたいなとこう思っております。以上です。
議長(玉岡 武君)
本日の会議時間は、会議規則第9条第2項の規定によりまして、あらかじめ1時間延長し、午後6時までといたします。
16番、土井英治議員。
16番(土井 英治君)
最後に、特にこの室生保育所の併設をお願いをしたい。早急に何とかするようにしていただきたいなと。そして、余り寂しくなるようなことなしに、やっぱり大澤議員の一般質問を聞いておったら、もう寂しくなっていくような市になっていくので、前向きに何もかもばっとやれと言うのと違いますけど、やっぱり締めるところは締めて、やるべきものはやらないけないわけでありますので、早急にその辺をよろしくお願い申し上げておきます。以上で終わります。ありがとうございます。
議長(玉岡 武君)
土井英治議員の質問が終わりました。
次に、一般質問最後の質問者となります21番、小林一三議員の質問番号16番「宇陀市の展望について」「平成20年度から公表が義務づけられた連結決算について」の質問をお受けいたします。
21番、小林一三議員。
21番(小林 一三君)
21番議席、小林でございます。今回の定例会、一般質問最後の質問になるわけでございます。本日も大変お疲れでございます。そしてまた、ただいま時間の延長をいただきまして発言のお許しをいただきましたことに感謝をいたすところでございます。
それでは、質問番号16番、通告に従いまして質問をいたします。
まず1でございますけれども、宇陀市の展望について。
宇陀市は発足いたしまして3年目がもうすぐ過ぎようとしております。新しい次年度を迎えますと4年目を迎えることになるわけでございます。この今回の合併につきましては、平成13年度から5年間ほどの経過をいたす中で、その間には曽爾、御杖さんの離脱があったり、そしてその後、路頭に迷った町村が、今後の財政状況あるいは現状を踏まえた中で合併をしなければならん、こういった形の中で合併をいたしたわけでございます。
その合併時におきましては、住民の方々の協力と理解がこれは不可欠でございまして、職員の皆様方それぞれが理事者ともども住民の皆様方に現状の財政状況、そして合併しなければならないそういう現状を説明会の中でもってされまして、そのときに作成されましたのが新市まちづくり計画でございます。
そういった形の中で説明をされた新市まちづくり、3年がたったわけでございますけれども、住民の方々に対しまして説明と申しますか約束をされてきた行政推進。これはまだ3年でございます。まだまだひとり歩きをしかけたところでございますけれども、やはり3年の検証、そして検証した中で今後の課題、将来のまちづくり計画についてしっかりと取り組んでいただくために1番目の質問をさせていただきたいと思います。
平成の大合併ということで、全国で3230自治体あった自治体数が、奈良県は一番そのうちで少ないわけなんですけれども、1780市町村となったわけでございます。その後、各自治体におきましては広域行政による運営が推進されてまいりました。
しかし、国による三位一体の改革のもとに大幅な交付税の削減、急激に進展する少子・高齢化による人口の減少など、地方にとりましては、その取り巻く環境というのは非常に厳しいものがございます。地方自治体の財政を大きく圧迫しており、行政運営に多大の支障を来しておりまして、地域格差というものがますます拡大してきておる現状でございます。
地域経済が疲弊する中で、さらに本年に入りまして原油価格の狂乱、あるいはそのことによる景気の悪化、そして消費の低迷、そして加えまして米国で起きた金融危機に端を発して世界が同時不況、100年に1度と言われておりますけれども、そんな不況の状況の波がこの我々の住む日本にも容赦なく押し寄せてまいりまして、国内企業をも飲み込んでしまい、派遣社員、あるいは契約社員、あるいは日本を代表する企業が、大幅なリストラに踏み切っております。そしてまた、来年から新しく社会人となって大きな希望を持って社会へ出ていただけるはずの新採用の内定の取り消しまで最近は起きておりまして、大規模な国内混乱を引き起こしており、急騰する円高など、グローバル社会全体が本当に冷え込んでおります。
そんな中で急遽、国会におきましては経済対策を緊急重点政策と位置づけまして、さまざまな経済施策を模索していただいております。そして、進められている現在も国会でいろいろと審議をされているところでありますけれども、まだ抜本的な対策あるいは政策、そういうものがはっきりとは見えてきておらない。そして世界経済のあおりを受けまして、今後、次年度あるいはその次の年も含めたここしばらく景気の上昇は、なかなか望めそうにもないような雲行きでございます。今後の動向についても、そういった状況の中で全く先行きの読めない不透明な時代を迎えました。
そのような中にありまして、宇陀市は、先ほどからも申し上げましたように3年が過ぎようとし、その間に合併当時の800項目以上にも及ぶ膨大な合併時の調整を、職員あるいは皆さん方ともどもの努力によりましてほぼ終えて、本年の3月には宇陀市の指針となる将来像を示す宇陀市総合計画が策定されまして、住民福祉の向上と市の均衡ある発展を目指して、いよいよまちづくり事業が実施段階に入っており、計画に沿って施策の推進がなされているわけでございます。
「みんなでつくる夢ある宇陀」をキャッチフレーズといたしまして、4町村合併協議会によって作成された新市まちづくり計画。その計画に沿った行政推進が、果たしてしっかりとその位置づけをされてきたのであろうか。「石の上にも三年」ということわざがあるわけでございますけれども、4年目を迎えようとしている今、原点をいま一度振り返って、合併時に住民の皆さん方に説明されてきたそのまちづくりに向けた行政推進、それが納得していただける内容であったのか、またその結果を謙虚に検証していただきまして、そして次のステップである将来のまちづくりに生かしていくことこそが最も重要なことであるわけでございます。
大変厳しい財政状況にあって、修正を加えられた部分、あるいはこれから修正を加えていかなければならない部分もあろうかとは思いますが、各部におきまして、これまでに取り組まれてきた施策、事業の検証と成果、そしてそのことによる課題、今後の方針について答弁をいただきたいと思います。
各部署部長に答弁を求めたいと思うのでございますけれども、質問時間の制約もありますので、今回におきましては総務部、財務部、都市整備部のこの3部署の部長に答弁をお願いをいたしたいと思います。
続いて2の質問でございますが、平成20年度から、本年でございますが、公表が義務づけられました連結決算について質問をいたします。
平成18年6月に北海道夕張市が財政破綻となりまして、全国自治体の財政運営のあり方に警鐘と問題が提起されました。
夕張市が破綻したことに伴って、平成19年6月、地方公共団体の財政の健全化に関する法律、いわゆる財政健全化法が制定されました。この法律は地方公共団体の財政状況を四つの指標、実質赤字比率、連結実質赤字比率、実質公債費比率、将来負担比率、この4指標であらわして、地方自治体の財政悪化度をチェックすることで、財政破綻を未然に防止し、早期に健全化を促すことを目的としております。
この法律の適用を受けるのは平成20年度の決算、そして義務づけられております公表は次年度、21年の秋からでありますけれども、各指標については平成19年度、昨年度からの算定ということになっております。
今、地方財政はどこの自治体も危機的状態にありまして、多くの自治体では夕張市のようにならないためこういうことで、住民負担の増加、行政サービスの低下、削減、自治体職員及び議員定員の見直しなど、削減と民間委託化が進められております。
宇陀市も行財政改革を強力に進めながら住民負担の抑制を図り、行政サービスの低下、そして生活の基盤、福祉の減退、そういったことにつながらないようにと鋭意努力をしていただいておりますけれども、現実は地方を取り巻くさまざまな要因のもとで依然として非常に厳しいものがございます。
平成19年度決算で宇陀市の自主財源比率は23.6%、依存財源比率76.4%こういうことでございます。実質公債費比率におきましても、先刻ありましたように20.9%、約21%となっておりまして、早期健全化基準の25%に本当に近い数字となっており、また将来負担比率におきましても255.6%こういう高い比率になっております。
そういったことで、さきにも申しましたように自主財源、この自主財源の比率は宇陀市は本当に低い市でございます。奈良県下12市があるわけでございますけれども、一番最下位の12番目ということでもあり、全国、今現在では783市あるわけなんですけれども777番目、こんな位置にランクをされております。
自主財源の乏しいこの宇陀市にとって、依存財源であります国からの地方交付税は、本当に命綱でありますけれども、その頼みの綱である交付金が毎年億単位で削減され、加えて合併時に持ち寄った起債、いわゆる借金でございますけれども、それを含めた宇陀市含めたその返済でありますが、重くのしかかっておるわけでございます。
また、企業会計を有しておるこの宇陀市でございますけれども、一般会計でもってその企業会計の赤字が出た場合、その補てんを将来にわたって補てんをしていけるのかどうか、可能なのかどうか、その点についても大変危惧をしているところでございます。
私は、義務づけられた財政指標、この指標については次年度公表されるわけでございますけれども、大変厳しい数値になると想像しております。宇陀市が健全な財政基盤の確立を目指すためには多くの課題が山積をいたしておりますが、実際に基準が適用される20年度、今からその対策を講じていかなければなりません。連結決算対策をどのように考えておられるのか、この点につきましては中尾財政部長に答弁を求めまして、壇上からの私の質問とさせていただきます。よろしくお願いいたします。
議長(玉岡 武君)
菊岡総務部参事。
これまでの答弁と極力重ならないように、要点をお願いいたします。
総務部参事(菊岡 千秋君)
21番、小林一三議員の宇陀市の合併後の行政推進、さらには合併後の検証と課題、将来のまちづくりについてというところでご質問がございました。お答えをしていきたいとこう思います。
まず、全国的な情勢としてでございますけれども、地方分権推進法一括法案をよりどころにしまして進められてきました平成の大合併、これもその終末を迎えているとこういう状況でございます。大合併のスタート前には、議員もご指摘がありましたように全国で670市1994町568村ということで3232団体、こうあったのが、ことしの11月の時点で783市806町193村、合計1782団体ということで、おおよそ6割まで減少をしてきたとこういうことです。
それと、この合併新法が平成22年の3月31日を終期として打ち切られるとこういう状況でございます。これは、この新法をこれ以上延長しても、これ以上の成果を期待できないということで、ある種、国の判断として発表されてきています。
それで、宇陀市と同じように旧法のもとに平成18年3月31日までに合併した1817全市町村を対象に、読売新聞がアンケートを行っています。その合併をなぜしたのかという理由が問われているわけですけれども、トップの回答に、行財政の基盤強化とこういうことが挙げられています。次いで、合併特例法の優遇措置のあるうちに合併すべきということで、47.5%が答えています。また、回答した全自治体の67%が現在の財政を好転の見通しが立たないと、あるいは危機的状況で再建団体に落ちてしまうという、先行きに危機感を抱いていますとこういった状況です。これから見ましても、自治体が合併を選択した主な理由が財政不安によるものであったことということは間違いございません。
しかし、合併以降も財政は厳しい状況ということで変わっていない、こういうことであります。その理由として、議員がご指摘のありましたように三位一体の改革でございます。自治体の自由裁量を上げようということで、補助金から交付税にということで、自由に使って、自治体の発想で、活力ある自治体をつくろうというところであったわけですけれども、その交付税が大幅な減額を来してきたこういう状況でございます。
こうした状況でございますけれども、宇陀市も例外ではないということで、直接的な影響を受けてきたということで、議会を初めとして市民の皆さんにもあらゆる機会を通じて宇陀市の現況をお伝えしてきたところでありますし、テレビ、新聞等を通じまして、宇陀市以外の自治体でも財政の危機、大変な時代を迎えたというところは既に毎日というように報道がされてきたわけであります。
その中で、合併に向けて協議を重ね、つくられてきた新市まちづくり、これの検証はどうなっているのかということでございますけれども、現在、新市まちづくり計画は、昨年に策定いたしました総合計画にそのほとんどを引き継いでおります。それともう一つは、検証の段階で新市まちづくりの主要事業でありましたケーブルテレビ事業は、この19、20年の2カ年時に完成を見ましたし、また主要事業のもう一つであった病院建設につきましても、実施計画等もこの年次でかなえようとしているこういった状況で、新市まちづくりの計画も粛々と行っています。
ただ、最前から申し上げています財政の厳しさというところがございますので、すべての新市まちづくり事業が計画どおりやれていけるかと、こういうところには疑問がございます。そういった状況の中では、やはり今後財政の見きわめを行いまして、法期限内の過疎債や合併特例債、あるいは各種補助金こういうものを勘案し、それぞれの事業の優位性も判定しながら判断して進めてまいりたいとこう考えています。以上でございます。
議長(玉岡 武君)
中尾財務部長。
財務部長(中尾 辰彦君)
私の方にも合併の効果といいますか、合併によりましての現状、あるいは想定していて修正を加えなければならない部分があるのかどうかというご質問、財務関係にもいただきましたので、若干お答えしたいと思います。
合併の前におきます財政の見通し等々につきましては、合併協議では平成14年度の決算あるいは15年度の決算見込みをベースに合併協議が進められてまいりました。俗に言う財政シミュレーション等々について、いろいろ議論をなされてまいりました。それもベースに新市まちづくり計画というのも作成されてこられたとこのように聞いております。4カ町村それぞれ事情がございましたけれども、4カ町村とも財政問題については大変厳しい状況にあったという経緯がございます。結果的には、先に答えを申し上げるのは恐縮なんですが、単独町村を選択するよりは合併を選択した方がベターではなかったのかということで宇陀市が誕生した、こういう経緯がございます。
当時と大きく変わってまいりましたのは、昨日のご質問であったり、本日の午前中の質問であったり、何度も出ておりますので詳しくは申しませんけれども、国の施策、三位一体改革等によりまして地方の財源の確保が大変困難になってきたといったこと。あるいは合併後において、例えば施設の統廃合等々、ある意味スケールメリットをもっと生かして淘汰されるべき分野が、やはり地域性が若干まだ残っておるようでございましておくれておるとこういうことで、18年及び19年の決算においてもぎりぎりの黒字決算を打たせていただくことしかできなかったということが大きな状況でございます。
原因は一つ、二つ申し上げますと、まず地方債の発行でございます。
例えば、合併直前の17年度におきましては36億7000万円という市債を発行しております。18年の1月が合併でございますので、現実的には宇陀市として借りましたけれども、ほとんどが旧市町村の発行分でございます。これが例えば18年になりますと23億8000万円、そのうち、きょうの午前中も申し上げましたけれども11億4000万円は基金積み立てのための市債の発行であるということでございますので、対比するのは17年の36億円に対しまして18年度は残金の16億9000万円と極端に市債の発行を抑えております。
さらに、19年度、総額で32億7000万円という市債の発行でございますけれども、この中にも11億4000万円という地域づくり推進基金のための市債の発行が含まれておりますので、残りが21億円。この21億円の中にも6億円という公社からの土地の買い取りということで先行取得事業債が含まれております。この6億円を抜きますと15億3000万円というふうに、宇陀市になりましてから市債の発行、極端に抑えております。
小林議員の二つ目のご質問にもございました連結決算の今後の対応、これも絡めての回答になるかと思うんですが、こういうように市債の発行を極力抑えていかないと指標が悪くなる一方であるということでございます。そういうことから、特に財政的な見地、立場で申し上げますと、合併協議でなされました新市まちづくり計画の完全実施は非常に困難ということでございまして、一部の見直し、あるいは期間の延長ということは、もう当然考えなければならないとこのように思っております。
今後におきましては、宇陀市の総合計画あるいは総合計画に基づきました実施計画の中で整理、淘汰されていくものとこのように考えております。財政の立場ではそういうご答弁とさせていただきます。
議長(玉岡 武君)
西田都市整備部長。
都市整備部長(西田 茂君)
それでは、小林議員からご質問いただいております件につきまして都市整備部からお答えをさせていただきます。
都市整備部では3課ございまして、それぞれ事業を実施しております。そうしたことで、都市計画課、下水道課、公園課の順に合併後の事業の検証、そして成果、課題、今後の方針ということでお答えをさせていただきます。
まず、都市計画課関係でございますが、安全・安心で潤いのある定住のまちを目指しまして、市街地の活性を図るために都市計画道路、市街地整備事業などを推進いたしまして、特に近鉄榛原駅周辺の整備を図り、まちの玄関口として機能の充実を図るなどの目標があげられております。これに対する実施に向けまして、中心市街地の活性を図るため、まちづくり交付金事業を活用いたしまして、平成20年度から都市計画道路、東町西峠線を初め地域のコミュニティーの活性化を図るべくイベントの支援などを行っております。
また、市街化調整区域での定住促進対策の一つといたしまして、都市計画法34条の第11号、通称これを50戸連たん制度と申しておりますけれども、これの指定につきまして推進いたしております。これにつきましては、来年の5月には宇陀市内六つの大字、大字を指定する予定といたしまして、引き続きこの地域の指定を推進いたしたいと思っております。
一方、市街化区域におけますところの農地を保全し、良好な住環境の形成を図るために、生産緑地の指定を平成21年末の指定に向けまして取り組んでおります。
続きまして、下水道の事業でございますが、下水道整備は生活環境の向上と公共用水域の水質保全、健全な水環境の確保等、幅広く私たちの生活に重要な役割を担っている社会基盤整備としてなくてはならない社会資本の一つと言われております。
事業の検証と成果ということで、宇陀市の下水道の整備状況は、ことしの3月末現在をもちまして普及率につきましては人口3万7062人に対しまして処理区域内人口2万920人で56.5%。整備率につきましては、認可区域面積802.8ヘクタールに対しまして供用区域面積といたしましては700.5ヘクタールでございます。率にいたしますと87.3%。水洗化率につきましては、処理区域内人口といたしまして2万920人でございます。これに対します水洗化人口1万8004人ということで、率にいたしますと86.1%ということでございます。
また、宇陀市内の汚水管の全延長といたしましては現在145キロメートルとなったような状況でございます。
下水道事業の整備に伴い昭和62年から供用開始してまいりましたけれども、宇陀市内を流れますところの宇陀川を初め、芳野川、そしてその支川並びに用排水路等は徐々に水質改善が見られてきたような状況でございます。
なお、今後の課題並びに方針についてでございますけれども、下水道の整備に伴いまして後年度への財政負担となる地方債の残高がふえることとなります。下水道事業を取り巻く環境と申しますか、だんだんこれらの状況は厳しくなってくるような状況で、住民の皆様方の生活に対しましては不可欠なサービスということで、安定的に供給し続けるためには繰入金は過度に依存することのないよう経営の健全化、効率化を推進し、安定した経営基盤を強化してまいりたいと思っております。
そうしたことで、この計画を実施するに当たりましては、効率的な事業の実施を図りながら、さらに地方債関係では、平成19年から平成21年度にかけまして、国の方におきまして臨時特例措置といたしまして補償金を免除して、そして繰り上げ償還を行うという、今までの起債の低利な借りかえということで、この制度を私どもの方も活用していきたいと思っております。
また、世代間負担の公平を図るための資本費平準化債の活用につきましても、継続的な経営改善施策ということで、さらに推進してまいりたいということで、事業の健全化に力を注いでいく予定としております。
また、公園課の事業につきましては、本市の豊かな自然や美しい田園風景と調和し、快適に暮らせるまちづくりを進めるために公園、緑地の整備を実施しておりまして、現在、榛原フレンドパーク整備事業につきましては平成12年度に着手をいたしましたが、本年度末をもって完了いたす予定としております。
また、大宇陀区におきましては、大宇陀心の森福祉総合公園でございますが、平成17年度から事業の着手をいたしました。現在、完成に向けまして事業を実施しておりますが、平成21年度をもって完了ということで目指しております。
また、菟田野ワールドメープルパークにつきましては、合併当初から菟田野地区におきまして調整を図り、また昨年度は測量業務を実施いたしました。本年度は地域自治会の皆様方と、また各種団体の皆様方と組織する推進委員会を今年5月に立ち上げました。そうしたことで、この委員会の中で事業計画の見直し、また事業実施後のランニングコストを軽減するということも視野に入れたような形で、具体的な内容について検討を行っておるような次第でございます。
また、それぞれの事業につきましては経済状況をかんがみ、事業内容の見直しを図りながら事業を進め、完成後においては地域の皆様方に交流の拠点として活用していただけるよう、また憩いの場として利用していただけますよう推進しているところでございます。
以上、都市整備部としての回答とさせていただきます。
議長(玉岡 武君)
21番、小林一三議員。
21番(小林 一三君)
ただいま答弁をいただいたわけでございますけれども、合併の検証あるいは総合計画のこの件につきましては昨日の一般質問で6番議員、そしてまた本日の質問の中でも14番議員から質問がなされておりまして、そのことに関しましては重複を避けたいこういうふうに思うわけでございます。
ただいま検証結果を報告いただいたわけでございますけれども、本当に先ほどからもありましたように想定外の社会状況の変化、こういった言葉が使えるかなと。ことしの言葉も「変」という言葉だそうでございます。変わる、変わった、いわゆる大きくこの時代が変わった、変化をしたということでございまして、なかなかシミュレーションにいたしましても、その当時とはやはり違ったかなとこういう思いをいたしておりますし、また事業におきましてもやはり財政の予想をはるかに超えた厳しさから、いわゆる先送りあるいは見直しを進められた面も、これは理解をいたすところでございます。
ただ一言言えますことは、住民の皆さんから合併して何もようなってへんやないかとこういう意見が多く聞かれます。住民負担はふえて、こんなんやったらもとのままでよかったん違うかなと、こんな話も聞こえます。しかし今、財政状況の報告の中で財政部長から答弁があったように、やはりしんどいけれども合併をしない単独でいくよりは合併をした方がやっぱりベターであったこういう検証でございます。まだまだ3年がたった現在でございます。やはりもう少し、この合併効果というのは長期スパンで見ていく必要があるのではないかなとこういう思いをしております。
今回の総合計画にいたしましても、従来ですと総合計画というのはそのまちの長期的な、いわゆる10年後を見た計画を立てる、そして5年のちょうど半ばで見直しをするというのが従来の総合計画の立て方であったわけでございますけれども、このように変わる本当に目まぐるしい社会状況の中で昨年度策定をされましたこの総合計画。この計画におきましては1年で一応検討して、そして1年ごとに実施計画を策定するとこういうことで、この総合計画に明記もされております。
そういったことも踏まえながら、きょうご答弁をいただきましたその検証をしっかりと今後の、次年度からのまちづくり計画実施計画に励んでいただくとともに、やはりこれからのまちづくりというのは市民と協働、いわゆる市民と行政が一体となった、その地域の特性や特色も生かしながら均斉のとれた市全体の活性化をいたしていただくためにも、本当に実効性のある効果的な協働のまちづくりを目指して策定をしていただきたいことをお願いを申し上げます。
次に、今度は質問に入るわけなんですけれども、今は要望となったわけでございますが、都市整備部に対して質問をさせていただきます。
将来のまちづくり構想についてでございますけれども、平成14年、ちょうど7年前になるわけなんですけれども、近鉄榛原駅が特急がとまる特急停車駅、こういう大きな起爆剤というんですか、この地域にとりましては特急がとまる駅になったわけでございます。
しかしながら、先ほどからもいろいろと、さきの議員諸氏からも質問があったわけでございますけれども、非常に変わってきた、変革したこの社会状況の中で、中心地が空洞化してまいりました。中心地が空洞化して活性あるいは活気が消えうせる、まちの活力が減退するということは、大変憂慮すべき事柄であります。
過去のにぎわいを復活させ、特急停車駅のメリットと波及効果を最大限に活用しながら、定住者の促進あるいは昼間人口、先ほどもありましたように4万3000という数字が出ておりましたけれども、一人でも多くの昼間人口の拡大を図る。そして活気に満ちたまちの構築をなしていくそういった効果、あるいは取り組みが今後求められているのではないかなとこういうふうに思うわけでございます。
この宇陀市におきましては、大阪都心まで通勤圏内ということでございまして、旧町、旧榛原町におきましても随分以前になるんですが、ちょうど住宅開発がなされたころでございますが、そのころにリボーン計画いわゆる駅前開発がありまして、それがとんざして現在に至っておるわけでございますけれども、これから、そのまちづくりに向けての駅周辺のまちづくり交付金を使っての事業がなされるとこういうふうにお聞きをしておるんですけれども、その概要についてお聞かせをいただきたいと思います。
あと4分でございます。もっと申し上げたいんですけれども、また次回とさせていただきたいと思うんですが。
それともう一つ、連結決算についての質問でございますけれども、先ほどからも申し上げておりますように、この宇陀市にとりましては非常に厳しい数値が予想されておるわけでございます。
特に今、この宇陀市におきましては公営企業が4会計を持っておるわけでございますけれども、この4会計の中で2会計が大変大きな赤字を出しておるわけでございます。美榛苑事業にいたしましても、本当に資金不足比率が健全化比率の20%でありますけれども、その10倍を超える250%を超える資金不足比率になっておりますが、今後この公営企業、先ほどからも指定管理のいろんな諸問題あるいは課題があるとご答弁でお聞きをしておるんですけれども、この連結決算について今後大きく負担がかかってくるであろう公営企業のあり方、そして今後の4企業方針について最後に市長の答弁をお聞きいたしまして、私の質問を終わらせていただきたいと思います。
時間の都合でほかの部にも質問をいたしたかったのでございますけれども、また次の機会に申し上げたいと思いますので、どうかよろしくお願いいたします。以上で質問を終了いたします。
議長(玉岡 武君)
西田都市整備部長。
都市整備部長(西田 茂君)
それでは、都市整備部からお答えさせていただきます。
駅前周辺の中でまちづくり交付金事業、先ほども申しましたように20年度から始めております。その中で主なものということでご説明させていただきたいと思います。
一つは都市計画道路、東町西峠線の実施でございます。これにつきましては、今年度から用地、家屋補償等そういった形で進めさせていただいております。この道路につきましては、総延長360メートル、そして道路幅員が12メートルの2車線と両側歩道というふうな形で計画をいたしております。
それと、駅前周辺の中で21年度からになるかと思いますけれども、中心市街地での土地の利用・有効活用促進事業調査というふうな形で、来年度から駅周辺での土地の利用形態等、調査を行いたいと思っております。これにつきましては、現在、駅の利用者が約1万3000人ということでございますけれども、平成15年当時におきましては1万5000人というようなことで年々減少しております。
また、平成17年に旧の榛原町時代に調査いたしましたところ、ふだん通勤、通学で使われる方が平成17年度では1万3500人という中で、その中で一つゴールデンウイーク、ちょうど休みの期間中ですけれども、通勤、通学はないと思われるときにゴールデンウイークのある24日、25日、26日という間の中で通勤時よりも二、三百人上回る駅の利用者がいらっしゃいました。その部分を調査いたしましたところ、やはり大宇陀方面への又兵衛桜でありますとか、また曽爾、御杖も含むと思いますけれどもバス等で利用される方が1万三千四、五百人というふうな形で、そうしたことから榛原駅がこの周辺の地域へのやはりかなめであるというふうな形でありますので、そういった形で来年度から先ほどのまちづくり交付金事業の交付金をいただいて調査に入りたいとそのような形に思っております。以上でございます。
議長(玉岡 武君)
前田市長。
これまでの答弁と重ならないところで。
市長(前田 禎郎君)
ちょっと総括的な話になりますので重なる部分もあるかと思いますけれども、ご容赦いただきたいと思います。
まず、いろいろと担当の部の方から答弁をさせていただきました。簡潔にお答えをいたしたいと思います。
まず合併の問題につきましては、もうご承知のように、行政改革と財政基盤の確立を含めた地方分権の受け皿づくりだということであったわけであります。受け皿づくりにつきましては、これから地方分権がどんどん進んでまいります。そういう意味でもしっかりとした受け皿をつくって、そして対応していきたいなとこのように思っております。
行革の問題につきましては、今日まで3年間粛々と行革をやってまいりました。行革はこれからも足踏みをすることはできないわけでありますから、これからの行革をしっかりと進めていきたいなとこのように思っております。
これからの施策の進め方でありますけれども、ご承知のように今、国の方は第1次補正に続いて2次補正の23兆円に上るような2次補正の話をされておりますし、来年度予算につきましても88兆円の後半とか前半とかいうようなお話が出ておりまして、大変今、景気の動向に加えて、いろいろな国の施策というものも動向が左右をされていることが現在の状況であろうかと思います。
宇陀市の施策としましては、総合計画に基づいてその施策を進めていくわけでありますけれども、国の動向がどういうように変わるか。それぞれ先ほどのお話がありましたように実施計画の中に含めながら、これからの国の動向に効果的な施策を実行してまいりたいなとこのように思っております。
公営企業の問題でありますが、病院の問題につきましても先ほど大西議員から決算の状況が詳しく説明をされました。あのとおりでありまして、むしろ私が一番心配しているのは美榛苑でございます。美榛苑は、どうしてもやっぱり一般会計からの繰り入れをしなければ今の危機というものは救われないということもありますので、十分ご賢察をいただきたいなとこのように思っております。
しっかりとした公営企業をこれからも進めていかなければなりません。先ほどちょっと美榛苑の話がありましたように、委員会におきましても、その美榛苑の存続の諾否、またどういう経営状況をやっていくかということも委員会の中でもしっかりと議論をしていかなければならないとこのように思っておりますので、対応をしっかりとしていきたいなと思っております。以上でございます。
議長(玉岡 武君)
小林一三議員の質問が終わりました。
議長(玉岡 武君)
以上で、本日の日程は全部終了いたしました。
次の本会議は、12月22日午前10時から行います。
なお、今期議会定例会のうだチャン11での生中継は、これをもちまして終了させていただきますが、昨日から本日にかけて行いました一般質問の録画放送を予定いたしております。その放送日時につきましては後日、うだチャン11にてお知らせさせていただきますので、視聴者の皆様方にはよろしくお願いを申し上げます。
本日はこれにて散会いたします。
大変ご苦労さまでございました。