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日本書紀
『日本書紀』とは、最初につくられた勅撰(ちょくせん、天皇の命令により撰ばれた)の歴史書で、養老4年(720)に完成しました。
『日本書紀』天武天皇10年(681)3月17日条に、天武天皇が川嶋皇子・忍壁(おさかべ)皇子ら12人に『帝紀(ていき)』(皇室の記録)と『上古諸事』(古い諸記録)の史実を確定して記録するように命じたことに始まるとあります。
『日本書紀』は、神代から持統天皇11年(697)までの記事からなり、本文30巻、系図1巻で構成されています。このうち、系図については、現存していません。
『日本書紀』の編纂にあたっては、『帝紀』・『旧辞(きゅうじ)』、諸氏族の記録、中国の歴史書、朝鮮の関係記録などが参考にされています。記事には漢籍による修飾もありますが、7世紀までの日本古代史の基本的な文献史料となっています。