本文
平成26年9月24日午前10時開議
日程 |
内容 |
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---|---|---|
勝井太郎 |
議員番号 |
氏名 |
議員番号 |
氏名 |
---|---|---|---|
1番 |
山本裕樹 |
2番 |
廣澤孝英 |
3番 |
松浦利久子 |
4番 |
西岡宏泰 |
5番 |
西浦正哲 |
6番 |
宮下公一 |
7番 |
菊岡千秋 |
8番 |
八木勝光 |
9番 |
勝井太郎 |
10番 |
井谷憲司 |
11番 |
上田 徳 |
12番 |
多田與四朗 |
13番 |
山本繁博 |
|
14番山本新悟
役職 |
氏名 |
役職 |
氏名 |
---|---|---|---|
市長 |
竹内幹郎 |
副市長 |
中野 理 |
教育長 |
石増次郎 |
総務部長 |
内田一哉 |
危機管理監 |
宮下照美 |
企画財政部長 |
森本彰一 |
市民環境部長 |
堂芝一成 |
健康福祉部長 |
森本彦司 |
農林商工部長 |
山本喜次 |
建設部長 |
吉岡博文 |
教育委員会事務局長 |
東 勲 |
水道局長 |
堤 正明 |
市立病院事務局長 |
吉岡義雄 |
会計管理者心得 |
出口司珠子 |
介護老人保健施設さんとぴあ榛原事務長 |
笹次悟郎 |
大宇陀地域事務所長 |
谷口康夫 |
菟田野地域事務所長 |
西角政美 |
室生地域事務所長 |
松岡保彦 |
午前10時00分
議長(多田與四朗君)
おはようございます。
議員並びに理事者の皆様方には御多忙中のところ御参集を賜りましてまことにありがとうございます。本日も終始よろしくお願いを申し上げます。
着席いたします。
午前10時00分開会
議長(多田與四朗君)
ただいまの出席議員は13名であります。
14番、山本新悟議員の欠席届を受理しております。理由は病気療養のためでございます。
定足数に達しております。ただいまから平成26年第3回宇陀市議会定例会を再開いたします。
これより日程に入ります。
本日の議事日程はお手元に配付のとおりでありますので、朗読を省略します。
議長(多田與四朗君)
日程第1、一般質問を行います。
一般質問は22日の第1日目に引き続きの一般質問でございます。5名の方の一般質問を行います。
一般質問の取り扱いは御承知のとおりでありますので、説明は省略いたします。
それでは順次質問を許可いたします。
初めに、4番、西岡宏泰議員の質問番号8番「宇陀市の安心・安全について」、二つ目「都市計画道路東町西峠線と長谷寺7号踏切について」、三つ目「宇陀市の未来について」、以上の3問の質問をお受けいたします。
4番、西岡宏泰議員。
4番(西岡宏泰君)
皆さん、おはようございます。議席番号4番、西岡宏泰でございます。ただいま議長より一般質問の許可をいただきましたので、通告内容に従い一般質問をさせていただきます。
8の1、宇陀市の安心・安全についてでございます。
先般の台風11号において被災されました市民の皆様には、心からお見舞い申し上げます。また、理事者、職員の皆様、消防団の皆様におかれましては、昼夜を問わず災害復旧・巡視活動に御尽力をいただきましてまことにありがとうございました。そして、広島ほか各地で尊い人命が奪われ、皆様の御冥福をお祈りいたします。
それでは一般質問のほうに入らせていただきます。
まず最初に、水害についてお聞きします。
未曾有の降水量により、水路・河川の氾濫、のり面の崩壊等の災害が起こっております。同じ場所で水路・河川の氾濫は毎年のように起こっております。また、報告もかなり受けております。処置、改善を行う方向にあるかをお聞きしたいと思います。よろしくお願いします。
議長(多田與四朗君)
答弁のほう、吉岡建設部長。
建設部長(吉岡博文君)
ただいまの西岡議員の河川の管理状況、改善方法という形で答弁させていただきます。
特に水路については、農業用水に使用されましたり家庭からの排水に使用されていることなど、地域にかなり密接し関係しておりますことから、地域で管理をお願いしているのが一般でございます。
しかし、高齢化や耕作放棄地の増加などによりまして、古い昔から出合いなどでの共同作業が徐々に減少しているということで、隅々まで管理ができないというようなことが現状でございます。
災害を未然に防止する意味から、状況に応じた対応が必要かと考えますけれども、市の支援としまして、維持管理や修繕に係ります原材料支給をさせていただいたり、今後も引き続き地域と連携して協力しながら進めてまいりたいと考えますので、よろしくお願いします。
また、市が管理する道路・河川が台風豪雨の影響で、のり面崩壊なり陥没、道路路肩・護岸の崩落事故等受けましたら、補正予算を計上させていただきまして復旧に努めたいと、こう考えています。
以上です。
議長(多田與四朗君)
4番、西岡宏泰議員。
4番(西岡宏泰君)
現在では、台風や大雨に対しての情報は詳細に得ることができます。にもかかわらず、水路の草刈りや堆積土砂等の撤去等の管理も行われていないように見受けられます。先ほども答弁いただいたとは思いますけれども、もし宇陀市管理の水路・河川の氾濫等により個人財産が消失、損失した場合の対処策及び予算計上、そして、ただいまの執行状況をお聞きしたいと思います。よろしくお願いします。
議長(多田與四朗君)
吉岡建設部長。
建設部長(吉岡博文君)
お答えいたしたいと思います。
市管理の水路の越流とか氾濫とかいうことですけれども、市が機能管理する水路というのはございません。しかし、議員お尋ねは法定外公共物、里道・水路の水路のことをおっしゃるのでしょうか。先ほど申しましたとおり、この法定外公共物の水路につきましては、地域で維持管理を行っていただいておるのが現状です。市が管理する部分については登記上の管理という形で、機能管理は市では行っておりません。よりまして、先ほども申し上げましたように、地元で手に負えないような状況になりますと、材料支給なり重機の借り上げ等の形で支援をさせていただいております。
自然災害によります、あくまでも個人の財産の消失につきましては、やっぱり個人で対応していただくのが基本でございますので、市としましては、公共施設等にかかわる被災箇所につきましては、速やかに復旧し公共の福祉に努めてまいるということで、個人の財産につきましては、申しわけございませんけれども、対応策はないということでございますが、ある程度の市としての支援はさせていただいている現状です。
議長(多田與四朗君)
4番、西岡宏泰議員。
4番(西岡宏泰君)
個人の財産は個人が守るということは常識とはいえ、自治体が市民の暮らしをサポートしなければならないことも多少あると思います。治山事業、急傾斜地崩壊対策事業、地すべり対策事業、砂防事業等の地区の認定の判断基準の見直しについて教えていただきたいと思います。
議長(多田與四朗君)
吉岡建設部長。
建設部長(吉岡博文君)
今の回答をさせていただきたいんですけれども、土砂災害の危険区域を隅々までハード対策を行うことは、日本全国的にももう限界が来ているということで、市独自のオリジナル的な対応というのは現段階ではできないというような状況でございます。
ちょっと説明させていただきますけれども、奈良県の土砂災害対策基本方針にも示されてますように、土砂災害対策のハード対策には莫大な費用と期間がかかるということで、土砂対策のハード対策につきましては、適切な避難を促す情報伝達などソフト施策としまして、代替性のない避難所、自力で避難が困難な方が24時間入居している災害時要援護者関連施設を守る対策を先行的に取り組むとしておりまして、市としてもそれらの基本方針に基づき、県や地域住民と連携した体制を整えたいと考えております。
判断基準につきましては、そういう形で県や国の判断基準でやるということで、見直しするということは今県のほうからも報告は受けておりません。以上です。
議長(多田與四朗君)
4番、西岡宏泰議員。
4番(西岡宏泰君)
わかりました。
オリジナルなものを考えていただけないかというのはこちらの要望でございます。国・県に対しても、急傾斜の場合ならば30度、5メートル以上、そして家のほうは5軒、それから50メートル以内等の縛りがありますけれども、このハードルを下げるなり県・国のほうに陳情していただきたいと思いますので、よろしくお願いします。
そして、これはちょっと体験したことなんですけれども、Aさんの裏山にBさん所有の山があり、これは造林されたものなんですけれども、台風時におかれまして、Aさんはかなり木が倒れそうになるという相談を私のほうへしていただきました。これは民と民の話なので行政がかかわることではないとは思うところですけれども、地域事務所の所長さん、こういう相談を受けたことがないか、また、どう対処したらいいのかを少し聞きたいと思いますので、地域事務所所長、お願いします。
議長(多田與四朗君)
谷口大宇陀地域事務所長。
大宇陀地域事務所長(谷口康夫君)
大宇陀地域事務所の谷口でございます。よろしくお願いいたします。
西岡議員の御質問にお答えしたいと思います。
西岡議員の御質問のようなトラブルにつきましては、時たまですけれども、地域事務所のほうへ御相談をいただきます。ただ、結論から申し上げますと、議員もおっしゃったように民民間のトラブルということでございますので、地域事務所といたしましても、何とも申し上げられません、お互いのお話し合いで円満に御解決いただきますようにと申し上げているのが実情でございます。
こういったトラブルを防止するため、従来から慣習としても民民間で隣地境界から一定の距離をあけて木を植えるなどのルールのようなものがあるように伺っております。また、事前にお互いによく御相談をいただき、将来にわたる影響にお互いに考えて話し合っていただくことが重要ではないかと考えますので、御理解いただきますようお願い申し上げます。
また、菟田野、室生の地域事務所におきましても、私と同様のお答えしかできないと考えております。
以上でございます。
議長(多田與四朗君)
4番、西岡宏泰議員。
4番(西岡宏泰君)
ありがとうございました。
続きまして、水路・河川の工作物の管理について移らせていただきます。
農耕用の河川構造物が、つまり井堰が悪影響を及ぼし、上流民家への浸水や田んぼの冠水があったと聞いております。井堰の管理と下流域への影響について教えていただきたいと思います。
また、水路・河川の巡視、井堰管理に行かれた方が命を落とされるというケースもお聞きしております。井堰を可動転倒のある自動で行えるような井堰の改修を行うことはできないのかをお聞きします。
住民の生命・財産を守るため、河川の氾濫を防ぐため、用水路等を利用した田んぼへの迂回策はないかをお聞きしたいと思います。よろしくお願いします。
議長(多田與四朗君)
山本農林商工部長。
農林商工部長(山本喜次君)
農林商工部の山本でございます。よろしくお願いいたします。
西岡議員の御質問にお答えをいたします。
先月発生いたしました台風11号により、宇陀川に流入する水路があふれ、一部の水田や住宅の床下浸水の被害を及ぼした現状は把握をしております。これは、宇陀川にかかる井堰により水位が上がり、水田の冠水や宅地への床下浸水にまで及んだところの2カ所の被害を確認をしております。
この下井足から大宇陀までの宇陀川にかかる井堰のほとんどは固定堰でございまして、水田に用水として必要な期間は、常に羽目板などによりせきとめられている現状にございます。台風など大雨が予測される場合には、井堰を守るためにも羽目板を外すなど、事前の対策が必要であったのではないかと思慮しているところでございます。
これらの井堰にあっては、その井堰によって水田農業を営む方々の管理施設であり、河川を管理する国や県などの占用許可施設でございます。近年の異常な集中豪雨や想定外の増水も想定できるような状況になってきております。これらの危険性も事前にかなりの気象予報はできるようになってきていることから、行政として、やはり井堰を管理する営農団体への事前の点検や整備あるいは大雨が予測される前に羽目板を外すなど、井堰による災害が起こりにくくなるよう十分注意をしていただくといったさらなる啓蒙を行っていくことが必要だと考えております。
次に、井堰の管理でございます。
市内の多くの井堰は昭和34年9月の伊勢湾台風後の復旧工事の一環として、河川改修を含め県営でつくられ、受益者に移管された経緯がございます。年月が経過し、著しく老朽化も進み、固定堰あるいは可動堰にかかわらず、更新時期が来ていると言っても過言ではないと思います。
しかしながら、現在の河川構造物の設置基準も厳しく、従来の水圧自動転倒堰や固定堰は河川内に人が入って作業することから、危険性が高いということで認めておられません。ゆっくり放流する油圧などの転倒式やエアー式のもので陸地から操作のできる安全な井堰が基準でございまして、そのため建設費が膨大となって、国や県・市の補助金制度を活用しても受益者の負担がかなり高額であることから、一概に更新が進むものではなく、県下全域で今後の大きな課題となっておるのが現状でございます。
最後に、用水路を利用した田んぼへの迂回路なんですが、河川の増水時には、ほとんどの用水路に放出し、その水は水田に入り、一時的なダム効果を得て徐々に下流に流れていくといった水田の持つ多面的機能の一番効果的な作用が自然に行われております。したがって、これらの機能を最大限に発揮できるよう、市の農業施策として善良な管理のもとで水田を維持し、耕作放棄地など増加しないよう進めていくことが肝要であると、このように考えております。
以上、回答とさせていただきます。
議長(多田與四朗君)
4番、西岡宏泰議員。
4番(西岡宏泰君)
今の答弁を聞きまして、水田のダム形式、これを今奈良県が進められておるということです。水田が持っている洪水緩和機能を人為的に高めることで下流域への洪水を緩和し、浸水被害を軽減することが期待されるということで、構造も簡単であるということなので、今後検討していただけないか、よろしくお願いします。
続きまして、情報の共有化ということで、8月9日・10日両日にわたり、地域事務所、市役所において情報を集め、被災現場等に駆けつけていましたが、初期情報等は詳細にわたり記録されていましたが、最後の現場確認がなされていなかったように思います。
そこで、情報の伝達方法及び記録、そして対処方法について教えていただきたいとともに、ICT、SNSの普及により被害の状況の共有化についても教えていただきたいと思います。よろしくお願いします。
議長(多田與四朗君)
宮下危機管理監。
危機管理監(宮下照美君)
おはようございます。危機管理監の宮下でございます。
まず、西岡議員の御質問にお答えする前に、現在台風16号が本日からあすにかけて、日本海をスピードを速めて西から東に通過する見込みでございます。現在危機管理課といたしましては、本日朝から台風に関する情報、また雨量等に関する情報等収集作業に当たらせていただいております。本日からあすにかけて、深夜に状況によっては1時間に50ミリ近い雨が降る可能性も地域によってはあるという見込みですので、万全の体制で臨みたいと思っております。
それでは、西岡議員の御質問にお答えいたします。
台風や集中豪雨などの風水害における情報の収集・伝達及び記録に関する御質問についてお答えいたします。
宇陀市におきましては、台風の勢力・進路、気象に関する注意報や警報、降雨量に関する情報、河川の水位や道路の被害状況に関する情報、市内の人的・物的な被害情報や対応した応急処置状況に関する情報など全ての情報は、市役所総務部危機管理課に電話やメール、またファックスや口頭により伝達され、危機管理課のパソコンにおいて集中管理し、把握することとなっております。
また、収集しました被害情報に関しましては、火災・災害等即報要領に基づきまして、奈良県の防災統括室へ報告するとともに、災害等の規模によりましては、奈良県への報告に加えて直接総務省消防庁に対しても報告を行うこととなっております。
また、危機管理課では、警察や消防署などの防災関係機関とも連絡を密にとり、被害に関する情報を把握しております。
次に、危機管理課に集約されました全ての被害情報などは、随時地図上に転記するとともに、ホワイトボード等により地区別に情報を整理することとなっており、災害対策本部などの会議の席上において情報の共有化を図るとともに、災害対策の方針や応援要請の必要性を決定することとなっております。
また、報告がありました被害情報につきましては、市民の皆様の生命を守り、二次災害を防止するため、特に必要な応急復旧等の措置などの対応漏れがないか、さらに今後の復旧対策上関係する部局への情報漏れがないかを適時確認することとなっております。
続きまして、御質問がございましたインターネットやそれを活用したソーシャルメディアに関して御回答させていただきます。
東日本大震災の際は、インターネットやそれを活用したソーシャルメディアを日常的に使用しているネット社会が広く普及した時代に起こった大規模災害でありました。その意味で、不幸な災害の中でもさまざまな形でインフォメーション・アンド・コミュニケーション・テクノロジーの略であるICTが活用されました。
宇陀市におきましても、ホームページ、自主放送、安全・安心メール、緊急速報メールを活用し、市民の皆様に緊急情報を発信しております。また、総務省消防庁が運用しております全国瞬時警報システム、通称J-Alertによる国からの緊急情報を市民の皆様に瞬時に伝達するシステムでございますが、現在のところ宇陀市においては特別警報など一部の情報に関しまして、現在榛原地域に設置されています防災行政無線でのみ自動的に情報を受信し、装置を自動的に起動・放送を行うシステムを設置し、一部の運用を行っております。本年度から事業を開始します防災行政無線システム整備事業が完了すれば、市内全ての地域へ自動的に警報などの緊急情報を瞬時に一斉配信することが可能な体制を構築することとなります。
なお、全国の自治体の中では、インターネットやそれを活用したソーシャルメディアを利用し、防災情報の共有や発信に有効的に活用している事例も多数ございます。今後宇陀市における利活用についても研究をさせていただき、有効な情報の発信、共有化に努めさせていただきたいと考えております。
以上でございます。
議長(多田與四朗君)
4番、西岡宏泰議員。
4番(西岡宏泰君)
今の答弁の中で私がちょっと話し忘れたかもわからないんですけれども、対処方法についてお聞きしたいと言ったと思うんですけれども、これは現場へ行った者しかわからないと思います。土のうを1段積んであって、その上を水が流れている。そして土石が来るという場合ならば、2段積み、3段積みして押さえ盛り土をすればいいんじゃないかなとは思うんですけども、そういう対応についてはどうお考えかをお聞きしたいと思います。建設課ならば建設課のプロがいて、消防団にだけ任せるんじゃなくて、最終の詰め、誰がこれで安全ですよ、もしくはこれではいけないから、もう少し土のうを積みましょうとかいう判断の対処策について教えていただきたい。誰が最後に判断をされるかです。よろしくお願いします。
議長(多田與四朗君)
西岡議員、答弁はどなたにされますか。
4番(西岡宏泰君)
建設部長に。
議長(多田與四朗君)
吉岡建設部長。
建設部長(吉岡博文君)
今例えばその洪水時越水するところの土のうの積み方方法、安全対策という形での御質問ですけれども、災害が発生しているところでは、建設課がそこへ出向いて、それを対応することも可能なんですけれども、やはり想定外の災害が発生しますと、そこへ出向くことができませんので、先日の台風のときも、やはり消防団が日ごろ土のうの積む訓練なりしていただいているところから、消防団のほうでお任せするというような状況になるかと思います。
建設部の対応としましては、とにかく道路河川が崩落しておりますと、それをいかに早急に復旧するかという手だてと、それから国や県への被害報告を即座にしていくという状況で取り組んでおりますので、一部のそういう土のう積みとかその対応については地域の方でお願いしているのが現状でございますので、どうぞよろしくお願いしたいと思います。
議長(多田與四朗君)
4番、西岡宏泰議員。
4番(西岡宏泰君)
わかりました。
それでも、消防団に任せて全部が終わりというのはちょっと酷だと思います。また危機管理監のほうとも話させていただきまして、消防団のあり方についても考えていかなければならないと思いますので、よろしくお願いします。
続きまして、避難経路・避難場所の確保についてでございます。
避難経路においては、河川を渡らなければならない事情のときも、障がい者や高齢者については近くの避難場所より他の安全な場所に移ったほうがよいと思われる場合があります。このような場合に、住民に対する周知方法はどのようにされているかをお聞きしたいと思います。
議長(多田與四朗君)
宮下危機管理監。
危機管理監(宮下照美君)
失礼します。
避難経路・避難場所の確保に関しまして御回答させていただきます。
災害等あるいは大水が襲ってきたという状況の中で、すぐに避難場所にみんなが向かっていけるかということは非常に難しいものと考えております。
以前、兵庫県の佐用町で夜間に避難指示が出て、避難途中に水路に飲み込まれて亡くなられたというような事例がございました。したがいまして、あくまでも避難所は避難所という形で指定はしておりますけれども、地域防災の考え方から、やはり自主防災の日々の訓練や点検の中で、大水が来たり地震が襲ってきたりといったときは、一旦どこへみんなが身を寄せるかというようなところを相談し合っていただく。そこでその地域の方々の身の安全、安否確認をまずは行っていただく。そういった形で全員がそろった中で、一番安全なそういう市が指定する施設のほうへ避難していただくと、そういう状況が一番いいのではないかと考えております。
また、地域で自主的に避難所を開設していただいた場合には、市役所に御連絡をいただき、その場所と避難状況を市として把握させていただいております。さらに、市が開設する避難所につきましては、市の職員が施設の安全を確認した上で避難所の開設を行うこととなっており、また、担当職員とは連絡を密に行うこととなっております。
風水害による浸水や土砂災害などで、市長は人命に危険が及ぶと予想される場合は関係住民に避難指示を行い、また今後大規模な災害が発生し、人命に危険が及ぶおそれがある場合、関係住民に避難勧告を行います。宇陀市として避難誘導人員の必要数及び稼働可能な公用車両を確保するとともに、消防団や自主防災組織員とともに避難誘導を行い、特に災害時要援護者の避難については市民の皆様の御協力も得て避難を徹底することとなっております。
ところで、ぜひ自主防災組織というのは、防災に関する意識啓発というところがございます。一番よいのは、大水や地震が来たときみんながどこへ逃げようかと、ここから話し合いを始めていただく。これだけでも防災意識の向上というようなことにもなりますし、日常的な取り組みということにもなります。また、地域での高齢者や体の弱い方あるいはひとり住まいというような方々につきましては、真っ先に誰がその安否を確認するのかという役割等も決めていただきまして、そういったときのとっさのときに実際の行動がとれるような、そういう実働性のある自主防災組織をつくっていただく、育っていただくというのが一つの方向だと思っていますので、今後とも引き続き危機管理課で講話や研修の場を利用させていただき、さらに働きかけていきたいと思っております。
以上でございます。
議長(多田與四朗君)
4番、西岡宏泰議員。
4番(西岡宏泰君)
ありがとうございます。
続きまして、園児・学童・学生の下校についてです。
先ほどの避難と同じなんですけれども、警報が発令された時点で学校としては下校の決断をされると思いますが、道路への越水、風雨の中、下校させることは大変危険だと思います。保護者の方については、メールまた携帯電話等で連絡をとることはできると思いますが、地域の状況により判断基準が異なった場合、危険率が高まってくると思います。どのように対処されますか。連絡のとれない保護者との連絡方法について確認いたします。よろしくお願いします。
議長(多田與四朗君)
東教育委員会事務局長。
教育委員会事務局長(東 勲君)
教育委員会事務局の東でございます。ただいま授業中に気象警報が発令されました場合、児童・生徒への対応ということの御質問かと思います。
宇陀市では、午前7時現在に大雨や洪水などの気象警報が発令されました場合には、午前7時現在ですけれども、自宅待機とさせていただいておりまして、午前9時に解除されない場合は臨時休校となります。また、それまでに解除されましたら、登校するようにというマニュアルを定めております。
そして気象警報の発令のタイミングですけれども、台風などの進路が予想される場合は、事前に大雨が降る数時間前までに気象警報が発令されると。ところが、レーダー観測が非常に発達しておるんですけれども、今よく言われておりますゲリラ豪雨の予想のほうは非常に難しいということでございます。
そこで、登校し、授業中に警報が発令された場合ということでございますが、基本的にはやはり下校をしていただくということにしておりますが、さらに安全対策をどのように講じていくかということでございます。今議員おっしゃっていただきましたように、メールとか携帯電話で連絡はもちろんとらせていただくわけでございますけれども、連絡のとれない保護者の方にということで、これは年度初めに事前に保護者の意向を確認しておりまして、仕事の関係でどうしてもお迎えに行くことができませんということを聞いておる場合につきましては、学校は避難場所ともなっておりますので、安全対策のほうは十分に対応できております。そういったことで、待機をさせていただきまして迎えに来ていただくということをさせていただいております。
また、これから雨が強くなってくるということで、少し時間があるような場合でしたら下校させるわけですけれども、そのときは分団担当の職員が付き添いをするということで、安全対策のほうは十分配慮させていただいております。
以上でございます。
議長(多田與四朗君)
4番、西岡宏泰議員。
4番(西岡宏泰君)
ありがとうございます。よくわかりました。安全対策は万全を期しているということで確認いたしました。
続きまして、災害時の広報のあり方について、うだチャン11において災害時の情報の伝達はL字文字放送が基本となっており、音声や手話等も含めた内容の充実をこれから期待したいところでございます。
ここでお聞きします。非常時の緊急情報をリアルタイムに放送することができないか、お聞きしたいと思います。
また、緊急時の防災無線の活用方法についてお聞きします。
また、避難勧告の発令が夜間の場合の放送、繰り返しの回数、現状ではどのようになっているか、また今後どのようにするかをお聞きしたいと思います。
防災無線が聞こえないという声も聞こえております。市民への広報宣伝車の活用はされていますか。そして、各家庭に防災無線と各自治会が共有できる受信機、この設置を考えてみてはどうかと思います。御答弁のほうよろしくお願いします。
議長(多田與四朗君)
宮下危機管理監。
危機管理監(宮下照美君)
御質問のございました災害時の広報のあり方について御回答させていただきます。
宇陀市としましては、自主放送うだチャン11を活用し、次の3項目の緊急生放送を行っております。
1点目は、市内おいて火災が発生した場合でございます。
宇陀消防署から火災に関する情報が専用電話にて通報されますので、その火災情報を危機管理課の職員が手作業にて文字放送、L字放送でございますが、これを作成し、緊急放送を行っております。その後、火災が鎮火した場合も同様で、職員が手作業にて文字情報を作成し、緊急放送を行っております。
次に2点目ですが、気象に関する情報についてでございます。
宇陀市に大雨・洪水・暴風などの気象に関する警報が発令された場合については、職員が手作業にて文字放送を作成し、気象警報の種類と市民の皆様方に御注意していただく内容に関する緊急放送を行っております。このような火災時の情報や気象警報に関する情報につきましては、危機管理課の職員が手作業で行っておりますので、市役所の閉庁時等ではタイムラグが発生することもありますので、御理解のほどよろしくお願い申し上げます。
最後に3点目でございますが、避難準備情報・避難勧告・避難指示の3種類の避難情報に関しましては、災害が発生するおそれがあると判断された場合については、市長が避難勧告等の発令を指示し、市民の皆様に市長みずからがうだチャン11を活用し、生放送にて必要な情報を放送する体制を整えております。
さきの台風11号の際には、奈良県への最接近に備えて、宇陀市としては市の誕生後初めて市民の皆様に避難準備情報を発表することとなりました。しかし、発表する時間帯や避難所の開設場所などに関しまして、自治会長様を初め市民の皆様に混乱を来すということもございましたので、市長の指示のもと、このたび避難情報・避難準備情報についてという冊子を緊急に作成し、市民の皆様に配布させていただくこととさせていただきました。
市民の皆様は、防災行政無線からサイレンが流れたときは自主放送のうだチャン11の放送を見ていただき、身を守るための必要な行動をとっていただきますようよろしくお願い申し上げます。
避難に関する情報は、市の広報車や消防団車両による広報も同時に行うとともに、必要により警察署や消防署にも御協力をお願いするものでございます。また、消防団や自主防災組織等の住民相互間の口頭による情報伝達も大変重要であると考えております。
次に、各自治会におけるコミュニティー放送などの設置もしくはその対応についてでございます。
議員御指摘のとおり、防災行政無線の設備の更新等機会を利用して、他の自治体ではコミュニティー無線を利用した小さな自治会単位の放送・伝達を行っている自治体も確かにございます。
しかし、宇陀市としての防災行政無線システム整備事業の検討段階において、各種方法・運用等についても検討させていただいた結果、昨年度、防災行政無線システム運用に関する実施設計の計画書ができ上がり、本年度から3カ年かけて防災行政無線のシステム整備事業を行わせていただきます。
現在のところ、このシステムの整備事業に関しましては、各自治会の皆様への末端までの防災情報システムの放送を全て届けることは防災行政無線だけでは対応できないと考えております。したがいまして、宇陀市としましては、うだチャン11を初め、各種情報発信機能を備えております。それを併用することにより、さまざまな情報を市民の皆様に伝えるシステムを構築したいと考えておるところでございます。
以上でございます。
議長(多田與四朗君)
4番、西岡宏泰議員。
4番(西岡宏泰君)
今の答弁によりまして、100%対応は無理ということでお聞きしましたが、個別の受信機、これについては市長にお聞きしたいと思います。今後考えられていく方針であるか、方針でないかだけお聞きしたいと思います。よろしくお願いします。
議長(多田與四朗君)
竹内市長。
市長(竹内幹郎君)
個別の受信機、災害対応についてでございますけれども、災害も従前話をさせていただいているとおり、いろんなケースがございます。規模の問題とか災害の種類、そしてまた時間的な問題もいろいろあるわけでございますので、宇陀市といたしましては、うだチャンを中心に情報伝達をさせていただきたいと考えております。そしてまた、地域の自治会長については相互に連絡をとれるような体制整備を今考えているところでございます。
そんなことも含めまして、先日も何回も話をさせていただきますように、宇陀市防災対応基本マニュアルというのを作成させていただいております。これは先日の避難準備情報を宇陀市で初めて発令させていただきました。多くの消防団の方々に御協力いただいたんですけれども、そのことについて少し避難所も含めて整備する必要があるということでございますし、その中で広島の大きな災害が発生いたしました。ですから、この台風シーズンに間に合うという形で基本マニュアルというのを作成させていただいて、先日収録いたしまして、うだチャンで放映させていただく予定でおります。10月の1日から10日までにわたりまして放映させていただきますので、よくごらんいただきたいと思います。その中でもいろいろ話をさせていただいておりますので、やはり基本的には、あらゆる災害に対して基本的なことを記述しておりますので、地域の防災組織も含めて地域で御検討いただけたらと考えておるところでございます。よろしくお願い申し上げます。
議長(多田與四朗君)
4番、西岡宏泰議員。
4番(西岡宏泰君)
ということは、個別の受信機は今のところ考えられないということで終結しておきます。
続きまして、市立病院の対応についてお聞きしたいと思います。
災害により多くのけが人、病人が出たとき、市立病院の対応についてお聞きしたいと思います。よろしくお願いします。
議長(多田與四朗君)
吉岡市立病院事務局長。
市立病院事務局長(吉岡義雄君)
失礼いたします。大規模災害発生時に多くのけが人、病人が出た場合ということでございます。
市立病院では、医療スタッフや医薬品等の医療資源が制約されている中での対応になるわけでございますが、一人でも多くの傷病者に対して最善の治療を行うために、傷病者の緊急度に応じまして搬送や治療の優先順位を決める緊急トリアージというのを行うこととしております。
災害時の混乱の中では、このトリアージを行わずに通常と同じように受け付け順で治療を行った場合に、重症者が長時間放置されるといったことも考えられます。また、最重症者から治療を始めた場合、その治療だけで貴重な医療資源が使い尽くしてしまうということも考えられますので、確実に救命可能なほかの重症者の治療ができなくなるといったことも考えられますので、このトリアージを行うということでございます。
具体的には、このトリアージによりまして、内臓損傷や頭部損傷などの緊急の外科手術が必要な場合などは、その症状に応じまして連携先の病院、県立医大であったり天理よろづ病院、それから済生会中和といった高次医療機能を兼ね備えた病院への搬送、また、当院において対応できる場合については手術、処置、入院治療などを行うと、こういう形になります。
当院では、この救急トリアージ訓練というのを年1回やっておりまして、ことしに関しましては11月6日に予定のほうをしております。以上でございます。
議長(多田與四朗君)
4番、西岡宏泰議員。
4番(西岡宏泰君)
ありがとうございました。
トリアージのほうは、これは絶対的だと思いますので、よろしくお願いします。
あすにかけて台風16号がやってきます。まずは自助、共助、これだと思います。今の答弁を聞くと、やはり公助というのはかなり遅くなってくると思います。自治会長さんや班長さん、そして民生委員さん、消防団等に相談いただいて、市民の皆様対応をお願いしたいと思います。
続きまして、8の2、都市計画道路東町西峠線と長谷寺7号踏切について。
最初に確認いたします。6月議会において廣澤議員より質問がありました都市計画道路東町西峠線が来年4月に開通予定とありますが、現時点においても平成27年4月で予定されていますか。また、通学路、通勤、買い物客と多くの人が利用される道路です。徒歩、自転車、自動車等入り乱れ通過する新設道路になると思います。新設道路の速度は何キロですか、そして駐車帯はありますか、横断歩道は駅の近くにありますか、お聞きしたいと思います。
そして、計画時に榛原駅の送迎を想定していましたか、駐車場はどのような場所を想定していたかをお聞きしたいと思います。よろしくお願いします。
議長(多田與四朗君)
吉岡建設部長。
建設部長(吉岡博文君)
それでは、質問番号8番の都市計画道路東町西峠線と長谷寺7号踏切についてということで、まず都市計画道路のことから答弁申し上げます。
東町西峠線は平成27年4月に開通予定かということでございます。
これは地権者の方々並びに県宇陀土木事務所並びにまた奈良県警察署にも協力をいただきまして、4月の供用開始に向け努力しているところでございます。
それから、道路の速度はということでございます。道路交通法での制限速度のことでよろしいでしょうか。
制限速度につきましては、交通安全委員会のほうで決定されますので、通常の走行という形で法定速度でよろしくお願いしたいと思います。現時点では制限速度という形で規制は考えていないということで警察から報告はいただいております。
それから、駐車帯はあるのかということでございます。
三、四台の停車するスペースはございます。駐車スペースはございません。送迎車両は駅北ロータリーを御利用いただけるように、平成8年に今駅北側にマンションがございますけれども、マンションの前にロータリーを建築されておりますので、そこを御利用いただけるような計画となっております。現在もそこを御利用いただいております。
それから、横断歩道は駅近くにあるのかという御質問ですけれども、駅ロータリーの部分と交差点付近に横断歩道は設置、現在されております。横断歩道の設置につきましては、交通安全委員会の決定により規制をかけることになります。都市計画道路の計画決定の際には交差点の形状、横断歩道の位置など公安委員会と事前協議しまして決定されておりまして、交差点以外の設置につきましては、地域の要望なりで横断歩道がつく可能性はあると思います。
それから、計画時には榛原駅の送り迎えを想定していたのかという御質問です。
当然都市計画道路の目的としまして、計画時から榛原駅北口へのアクセスの強化と駅利用者の利便性という形で目的としておりましたので、その一般車両、送迎車両、バス、タクシーの乗降場も平成8年に駅ロータリーの広場として御存じのとおり建築済みですので、当然想定しておりましたということでございます。
それから、駐車場は想定したのかということです。
駐車場は先ほども申し上げましたとおり、駐車場は考えておりません。駐車場は民間の駐車場が周辺にたくさんございますので、空きなどお尋ねいただいたらと。新しく沿道にも駐車場ができているようでございますので、早目に御相談、予約されてはとこう思います。
以上でございます。
議長(多田與四朗君)
4番、西岡宏泰議員。
4番(西岡宏泰君)
きょうなぜ一般質問させていただいたかというと、やはり路上駐車、現場においてUターン、これが開通していないのに、かなり多いと思われます。これに対して市民が今後この道が開通されたとき、あそこへの送り迎え等に関して支障を来さないのか、事故が起こらないかということで質問させていただきました。
事故というのは、開通したから起こるのではないけれども、また、流れが変わったから起こるのではないけれども、どこまでの想定をされたかが問題になってくると思います。速度についても法定速度ということですけれども、やはり交通量が多くなる、横断歩道がないところで歩行されるということが多々出てくると思いますので、走行速度についてはかなり落としていただけないかなと思います。初めに50キロと決めていて、そこをまた30キロにするとかいうのは少しおかしいことだと思いますので、最初から速度は落としておいたほうがいいんじゃないかなと思います。
続きまして、全線が開通したときの流れと交通量についてお聞きします。よろしくお願いします。
議長(多田與四朗君)
吉岡建設部長。
建設部長(吉岡博文君)
お答えします。
1日の交通量は約4000台を想定しておりまして、現在の交通の流れとしまして、国道165号線西峠のところから、あかね台1丁目1号線を通りまして駅北ロータリーのほうへ入ってきている通行車両は1日に3000台ございます。この車両は、この東町西峠線ができますと、約2000台はここへ移行していくだろうと。あわせまして新たな車両もふえてくるということで、約4000台を想定しているという状況です。
議長(多田與四朗君)
4番、西岡宏泰議員。
4番(西岡宏泰君)
流れもお聞きしたいと思います。
これは室生方面、そして天満台、団地のほうからかなり出てくると思うんですけれども、今の370号線ロータリーのほうへ回るということはなくなってくると思うんですけど、その辺の流れについても教えていただきたいと思います。
議長(多田與四朗君)
吉岡建設部長。
建設部長(吉岡博文君)
議員おっしゃるとおり、国道165号線東からの流れがほとんど駅ロータリーのほうへ入ってくるかなと。その2000台に関しましては、駅ロータリーでターンして戻る可能性があったり、もしくはあかね台1丁目のほうの西峠のほうへ向かって流れる可能性も、現在と逆方向の可能性も想定しております。
以上です。
議長(多田與四朗君)
4番、西岡宏泰議員。
4番(西岡宏泰君)
今答弁をいただいた結果を踏まえ、長谷寺7号踏切の危険箇所に対する考え方についてお聞きします。
7号踏切は、皆様も御存じのように幅員が狭いため、普通車の対向通行ができません。踏切を通過しても、当たるところの370号線に交差するわけです。事故もかなり起きていると聞いております。また、この踏切を学童や高齢者、障がい者の方も利用されており、長年大変危険な踏切として問題になっております。
過去には三、四人の市議会議員さんの方からも同様の御質問がなされていることを確認しております。いまだに何の解消策もとられていないように思います。危険を解消する計画はありますか。都市計画道路東町西峠線が開通することによって、流れはこちらのほうへ来ると思います。今よりも危険な踏切となると思いますので、よろしくお願いします。
議長(多田與四朗君)
吉岡建設部長。
建設部長(吉岡博文君)
危険解消する計画はという御質問ですので、お答えさせていただきたいと思います。
長谷寺7号踏切は市民の重要な生活道路でございます。議員御指摘のとおりの危険な踏切だと私も認識しております。
ちょっと経過も含めて答弁させていただきます。
合併前の榛原町では、奈良県踏切改善促進会議や踏切道調整連絡会議の中で実情なりを訴えてきております。また、改善に向けた取り組みとしましては、県宇陀土木事務所、県警交通規制課並びに近鉄と踏切拡幅並びに国道の3車線化についても協議しまして、これにつきましては、測量調査し、協議しておりました。
しかし、踏切を拡幅することによる鉄道事故は拡大される、重大な鉄道事故につながる、踏切事故防止にはつながらないとしまして、近鉄は拡幅や改善には協力できないとしてきました。近鉄は逆に踏切をなくしたいという言い分で、近鉄とは行政とは常に平行線で歩み寄ることはできませんでした。
しかし、鉄道をまたぐ道路をつくることによる安全確保につきましては近鉄も協力するとして、平成23年に事前協議を行いまして、平成24年から測量や土質調査を実施してまいりました。昨年ですけれども、本議会におきまして道路認定の議会承認を得られましたので、現在構造計算の準備や近鉄との協議に入っております。
このように、危険を解消する計画から実施の運びとなりましたので、早期実現に努力したいと思いますので、御理解よろしくお願いしたいと思います。
議長(多田與四朗君)
4番、西岡宏泰議員。
4番(西岡宏泰君)
そしたら、今後とも7号踏切のほうは現状のまま残すという認識でいいんですかね。
議長(多田與四朗君)
吉岡建設部長。
建設部長(吉岡博文君)
踏切改修はできないということですので、現在のままとするのか、一方通行化するのか、さまざまな選択肢はあると思います。これについては地域住民の生活道もあるということから、地域の意見をお聞きしながら警察とも協議して検討したい、跨線橋といいますか、踏切をまたぐ道路の動向を見て検討したいと思います。
議長(多田與四朗君)
4番、西岡宏泰議員。
4番(西岡宏泰君)
いろいろと条件づけがあるとは思うんですけれども、各自治会、住民の方と意見交換をしながら綿密に打開策を検討していただきたいと思います。
今も部長がおっしゃられたように、一方通行、これは370号線の一方通行でもいいんじゃないかなと思います。こういう意見も出ておりますので、できればそういう打開策をつくっていってほしいと思います。
また、近鉄、奈良土木、警察に対する働きかけは市長はされていますか、それをお聞きしたいと思います。過去と同じ答弁ならば結構ですので、よろしくお願いします。
議長(多田與四朗君)
竹内市長。
市長(竹内幹郎君)
現在話にございます下井足高萩台線、仮称でございますけれども、この都市計画道路は、従前消防学校がございますので、奈良県知事に対して要望を2度にわたって要望させていただいて、大まかな了解をいただいて都市計画決定を打っているところでございます。そして開通に向けて、先ほど担当が話をさせていただきましたように、それに向けて今調整中でございます。
そしてまた、近鉄に対しても、副市長が近鉄本社に出向いていただいて、その事前調整をしていただいているところでございます。
以上でございます。
議長(多田與四朗君)
4番、西岡宏泰議員。
4番(西岡宏泰君)
私の質問の仕方が悪いのか、答弁がちょっとあやふやなのかわからないんですけれども、7号踏切を残すことによってどういう事故が起こってくるかということを今質問させてもうて答弁を受けたわけで、下井足高萩線の改良はいいですけれども、その7号踏切に関して市長はどうお考えであって、どうアピールされているのかということをお聞きしたいと思います。よろしくお願いします。
議長(多田與四朗君)
竹内市長。
市長(竹内幹郎君)
先ほど担当が申し上げましたように、7号踏切自身は踏切自身の改良ができないということでございますので、その交通量を大幅に緩和する、減少させる、もしくはほとんどないような形でさせていくのが一番安全ではないかなということで、その下井足高萩線の設置を要望したところでございます。従前ですと、もう少し西のほうで都市計画道路があったわけでございますけれども、より市民の方々の利便性を高めるように、その計画を今させていただいたところでございます。
以上でございます。
議長(多田與四朗君)
4番、西岡宏泰議員。
4番(西岡宏泰君)
ありがとうございます。
近鉄、これもかなり難しいと思います。また、宇陀土木事務所もかなり難しい問題だということで頭を抱えておるところですので、なるべく早く対処策を練っていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。
8の3、宇陀市の未来についてです。
宇陀市は生き残れるのか、教育の場についてお聞きしたいと思います。
消滅可能性都市を公表した日本創生会議の未来予想をどのように評価しますか。
5月の発表後、地方議会や国会で人口減少が盛んに取り上げられ、問題提起は成功したと言えるでしょう。その反面、深刻な副作用も起こっております。この副作用とは、自治体職員から、あのレポートがきっかけで住民や職員ももうだめだと思い始めているというような訴えをよく聞きます。また、過疎化の地域におきましても、諦めムードが急速に広がっていると実感しております。
我が市においても、どのセクションも大切にしなければならないことは百も承知ではございます。会社ならば不振な部門の切り捨ても考えられます。しかし、行政ではどこの部署も大切なことを認識しながら行っております。何かのふるいをかけなければならない物事も生じてくるかと思います。ナンバーワンでなくても、夢があり、オンリーワンになれるような施策・ブランド化について御答弁いただきたいと思います。
まず、教育長には、小・中・高そして大学の一貫教育について。
少子化のあおりを受け、大学もおのおの複数高校と連携を図りながら運営を行っているのが現状です。今過疎化の中、小中一貫は多く耳にしますが、生き残りをかけて高校・大学までの一貫教育を考えてはどうでしょうか、御答弁いただきたいと思います。
議長(多田與四朗君)
石増教育長。
教育長(石増次郎君)
教育長の石増でございます。ただいま西岡議員より宇陀市の未来について、宇陀市の生き残りをかけて、小中一貫のみならず高校・大学までの一貫教育を考えてみてはどうかというスケールの大きな提言をいただきました。今後の宇陀市の教育環境の整備につきまして答弁させていただきます。
宇陀市の未来につきましては、宇陀市総合計画後期基本計画に基づきまして、それぞれの施策を進めているところであります。教育環境につきましても、まちの宝である子どもたちの健やかな成長を実現するために、幼保一体化、また小学校再編統合、さらに小中一貫教育を視野に入れた教育の充実を図る方針で進めております。
この方針に従いまして、特に小学校では、国の示す適正規模に準拠して教育環境の整備を行い、地元意向を踏まえながら小学校の再編を進めてまいりました。
宇陀市教育委員会としましては、どの地域にも学校を残すことが議員の言う子どもの環境を守っていくことだと考えております。ただ、ますます進む少子化の中で、やがて地域の小学校・中学校がいわゆる適正な教育集団を維持できなくなるという見通しも予測できます。未来を担う宇陀市の子どもたちの教育環境を整えていくためにどうしていくべきかということにつきまして、その一つが議員御指摘の一貫教育であろうと思います。
現在義務教育は、小学校6年間と中学校3年間のいわゆる6・3制度で教育をしておりますが、これをまとめて9年間の一体的な教育課程で運用することができるようにするのが小中一貫教育であります。自治体の判断で、5年生と4年生、5・4制度とか、4・3・2の制度とか、こういった弾力的な運用が可能となります。小学校高学年から中学校と同じ教科担任制で学んだり、中学校の学習内容も小学校に取り入れたりすることもできます。また、小学生と中学生が一緒に学ぶそういう生活ができますので、大きい子が小さい子の世話をしたり教えたりという年齢を超えての人間関係も育てやすい面があります。
こういった小中一貫教育とまでいかなくても、小中連携教育という方法も可能であります。小学校6年間と中学校3年間の6・3制の枠とか学習内容は現在のままで、小学校と中学校が行事であるとかクラブ活動であるとかそういった学習を一緒にしたり、また、教師の専門性とか特技を生かして校種の違う児童・生徒を教えたりとか、教育活動や指導の場面でいろいろと連携をした取り組みを取り入れることができるわけです。
いずれにしましても、小学校と中学校を一つの教育集団として義務教育を考えていくもので、それぞれの学校の人数が減ってきたとしても、一定の人数の教育集団をつくることが可能であります。
宇陀市教育委員会として、平成25年度には大宇陀地域の小学校を再編しまして大宇陀小学校を一つにいたしました。平成28年度からは室生地域の小学校を一つに再編します。今後の児童・生徒数の推移から、さらなる再編統合を進めなければならない状況も出てくる中、本年度から、この小中連携・一貫について教育委員や教職員の研修を始めているところであります。
児童・生徒数減少の中でも適切な教育集団を維持し、各地域に学校を存続させるためにも、まずは宇陀市の小中連携・一貫教育のあり方を検討してまいりたい、このように考えております。
以上でございます。
議長(多田與四朗君)
4番、西岡宏泰議員。
4番(西岡宏泰君)
ありがとうございました。
今、小・中はわかるんですけれども、高校・大学とやはり連携を密にしないと、人口というのは減っていくと思います。少子化のあおりを受けて子どもが少ない、また学校も他所へとかなり出ていっております。私としては宇陀市に残っていただきたいという思いがありますので、このような夢を語らせていただきました。もし実現するならば、札幌、名寄、横浜、名古屋、京都、大阪、福山、広島、尾道、下関、北九州と今のところ11校あります。ネットで調べたので全部が調べ切れていないと思いますけれども、11、次は12番、宇陀市も奈良県下では12番、語呂合わせで悪いんですけれども、できれば大学をつくっていただけないかと念願するところでございます。
続きまして、2020年開催の東京オリンピック、そして世界が注目したテニスの錦織圭選手等により経済効果がかなり出ております。所属やスポンサー企業はもちろん、用具メーカー、テニス人口の増などが考えられます。また、施設も教室などの開催ビジネスも恩恵を受けると思います。
そこでお聞きしたいのが、事務局長に、オリンピック選手、プロ野球選手の育成についてお聞きしたいと思います。よろしくお願いします。
議長(多田與四朗君)
東教育委員会事務局長。
教育委員会事務局長(東 勲君)
失礼いたします。
東京都が2020年のオリンピック・パラリンピックの開催都市に決定されまして、日本中が歓喜に沸き立った日から、はや1年が経過しております。これから6年間の準備期間を経まして、平和の祭典を迎えるころには、現在の小学生の高学年、それから中学生につきましては二十歳前後となりまして、観戦者はもちろん選手として、またボランティアとして係として参加する可能性、また夢を持っておると考えられます。
スポーツを振興するといいますのは、人々に大変感謝や楽しみをもたらしますとともに、健康を維持し、医療費の抑制にも期待できるものと考えております。さらに、サッカーや野球は大きな産業でもありまして、ワールドカップやオリンピックなどは2兆円とも言われます大きな経済効果が期待できるわけでございます。
文部科学省のほうでは、子どもたちの基礎的運動能力の低下に歯どめをかけるために学習指導要領を改正いたしまして、小・中学校の保健体育の年間の標準授業日数を90時間から105時間に増加するといった政策をとってまいりました。しかし、学校の体育の授業だけでは、トップアスリートの育成には十分であるとは考えられません。また、中学校や高校の部活動では指導内容が専門的になってまいりまして、教員がスポーツを教えることは限界があるのではないかと、このように考えております。したがいまして、学校外でのスポーツクラブの強化・育成、こういったことが重要であると、このように考えております。
それから、2012年のロンドン大会におきましては、政府がナショナルトレーニングセンターを整備いたしまして、アスリートの育成・強化を行い多方面から支援を行った結果、史上最高のメダル数を獲得したということで健闘が見られました。このため、スポーツを強くしますには、学校外のスポーツクラブの強化や活性化が重要となってまいります。そのためには、引退しましたアスリートたちをスポーツクラブの指導者として積極的に招聘いたしまして、ハイレベルな指導を行うことは大変有効な手段であるのではないかと、このように考えております。
そこで、宇陀市の教育委員会としましては、小学校5年生を対象に夢先生事業を実施しております。これは日本サッカー協会から現役のJリーグの選手、なでしこリーグの選手、それから他の種目の現役選手やOb、Ogを夢先生としまして各小学校に派遣をさせていただいております。
この夢先生事業といいますのは、夢を持つことの大切さ、それから仲間と協力することの大切さ、こういったことを学びまして、正規の授業の2こま、ちょうどサッカーと同じ90分間を利用いたしまして、講義と実演を通じて子どもたちに伝えるものでございます。オリンピック選手やプロスポーツ選手の育成につきましては、単独の自治体では大変困難かもしれませんが、子どもたちには本物を見、聞き、体験していただくことでさらに成長していただけるものと、このように考えております。
今後市の教育委員会としましても、トップアスリートを招きまして、子どもたちに接していただける機会をふやしていき、夢を持つことの大切さ、仲間と助け合いまして、目的に向かって真っすぐ進み学んでいただきたいと、このように考えております。
また、アスリートたちがトップスポーツで培いました技術や経験を地域のスポーツの現場に還元していただけましたら、新たなアスリートの輩出は夢ではないのかなと、このように考えております。
以上でございます。
議長(多田與四朗君)
4番、西岡宏泰議員。
4番(西岡宏泰君)
ありがとうございました。
宇陀市にOg、ObがUターンし、また次のトップアスリートをつくっていくという循環型社会、人が企業が集まることにより地域の活性化に寄与していくことは実感しております。
今我が市が抱える課題としては、少子化、そして人口減少、地域産業・経済の弱体化など多くの課題が山積みされています。悪循環を繰り返さないためにも夢を持って英知を集結し、人と大地が輝く活力ある宇陀市にしていっていただきたいと思います。
未来への責任、人づくり、まちづくり、そして地域づくりをモットーに宇陀市の発展に尽力していく所存ではございますが、よろしくお願いしたいと思います。
多岐にわたっての質問、丁寧な御答弁いただきましたことにお礼を申し上げて、一般質問を終えます。ありがとうございました。
議長(多田與四朗君)
以上で、4番、西岡宏泰議員の質問が終わりました。
これより休憩いたします。
会議は午前11時30分に再開いたしますので、それまでに議場にお入りください。
午前11時19分休憩
午前11時30分再開
議長(多田與四朗君)
休憩前に引き続き会議を再開いたします。
次に、7番、菊岡千秋議員の質問番号9番「老朽化した菟田野保育所の立替計画について」の質問をお受けいたします。
7番、菊岡千秋議員。
7番(菊岡千秋君)
おはようございます。7番、菊岡千秋でございます。議長の許可を得ましたので、一般質問を行っていきます。今回私の通告した内容でございますけれども、老朽化をしました菟田野保育所の建てかえ、この計画について市の考え方を問うていきたいと考えています。
この質問に当たりまして、2年前の24年の3月の定例議会におきまして、山本繁博議員から同様に菟田野保育所に関する質問がありました。そのときに市長の答弁では、国では新たな子どもの支援策、(仮称)総合こども園の創設を含めた関連法案を今国会に提出する、そういうことになっていまして、国の動向と宇陀市の急速に減少する子どもたちの状況を見据えながら、この課題に取り組んでいくと答弁がなされています。
しかし、市長答弁の中にも明確な建てかえに対する方向は示されていません。きょうは再度この件に関しまして、市の建てかえに関する明確な方向と、またそれに対する今後の取り組みというところを中心にしながら、一つのもくろみを持って質問をしていきたいと考えています。
山本議員の質問から2年が経過をいたしました。今国の子育て支援3法が制定されました。この9月宇陀市定例議会におきましても、来年の平成27年度からの保育所、幼稚園を中心としました宇陀市の子育て支援体制のための条例改正、これが提案されています。また、この議会でも集中的な議論がなされています。まだ最終日にこの条例の採決が待っているという状況でありますので、それらに影響しないように、それらに踏み込まないようにという配慮を持ちながら、私の質問を進めていきたいと思っています。
まず1点目でございますけれども、菟田野保育所の現況、現状をどう把握されているのかということに対してお尋ねをしていきたいと思っています。
昭和48年の11月に菟田野保育所が設置されました。現在菟田野保育所では41名の子どもたちが元気にすくすくと保育をなされています。この内訳の内容でございますけれども、市外からの委託の東吉野村から3名、桜井市から4名、そういった状況でありますし、また、お隣の大宇陀幼児園のほうに菟田野からは幼稚園に18名、保育所に23名という形で菟田野地域からの通園を行っています。
こうした状況の中で菟田野保育所のほうにもお尋ねをして、現況はどうですかということで施設の実態、状況についてお尋ねをしてきました。保育に携わっている方々あるいは保護者の声というところで申し上げますと、施設全体が老朽化してきています。あちこちに傷みが目立ってきました。運動場には段差があって、狭くいびつである。そのためにサッカー遊びやドッジボールの場がとれない。思い切って遊ぶことができない。また、体力測定などの25メートル走やボール投げの測定ができない。設置の立地の条件であるところでありますけれども、玄関が狭く、玄関を出るとすぐに市道であって、非常に交通量の多い市道であるがために危険である。駐車場が少ない。送迎のための車を停車するスペースもない。また、保護者の生の声でありますけれども、早く建てかえてほしい、あるいは駐車場がなく、車からの子どもの乗降に危険を感じる。また、菟田野に幼稚園がないので、そういった施設整備も求めたい。これは同じように兄弟を持つわけですけれども、お兄ちゃんが大宇陀の幼児園のほうへ行っている。弟が菟田野の保育所に通っている。そういう現況もあるという状況の中の御意見です。そしてまた、菟田野からは、是が非でもこの保育所をやはり残していく、子ども子育ての環境をずっと守り続けてほしい、こういった意見が出されています。
そういった状況の中で1点目の質問ですけれども、担当部長から、菟田野保育所の現状をどう捉えているのかというところを質問いたします。
議長(多田與四朗君)
森本健康福祉部長。
健康福祉部長(森本彦司君)
健康福祉部の森本でございます。それでは、菟田野保育所の現状につきまして、どのように考えているのかということでお答えをさせていただきたいと思います。
菟田野保育所は旧菟田野町時代、昭和48年に建設、設置をされまして、昭和60年に鉄筋2階建てのリズム室と保育室が増設され、さらに平成17年には旧菟田野町内の四つの保育所が統合されたことによりまして、現在の5歳児の入っているクラス棟を増築をしているところでございます。
現在保育所の運営につきましては、子ども支援課及び菟田野保育所長が管理を行っているわけでございますが、合併後、保育士の人事異動等により、市内各所の保育・教育の均衡化を図り、保育内容等においても他の幼稚園、保育園のように保育計画、管理運営等の保育所経営を行い、質の高い保育・教育を目指しているところでございます。
施設につきましては、今議員のほうから御指摘がございましたその部分については私どものほうも認識をしております。当初に建設した建物は40年が経過をしておりまして、雨漏りなどの補修箇所も出てきており、子ども対策を推進している宇陀市としては、老朽化に伴う措置については急務であると認識をしております。
以上でございます。
議長(多田與四朗君)
7番、菊岡千秋議員。
7番(菊岡千秋君)
森本部長のほうから現状認識をお答えをいただきました。またあわせて、この建物については耐震化の整備が不完全にしかなされていないと、こういった状況もお伝え申し上げておきたいと思っています。
そして続いて質問に入りますけれども、この菟田野の保育所の経緯あるいは果たしてきた役割というところをもう少し検証を行っていけたらと、こういう考えで質問させていただきます。
この菟田野の保育所につきましては、同和対策行政の中で、解放同盟やあるいは地域の方々の大衆的な要望の中で実現を図ってきました。公の保育をつかさどるこういった施設の中では、ゼロ歳児からその取り組みを始めるということで、当時としては画期的なそういった取り組みであったと思っています。
そうした中で、もちろん解放保育というような観点からも、奈良県下からも非常に高い実践力と学びの内容を持つということで、菟田野保育所は奈良県の中でもそういった解放保育の観点あるいは人権保育の観点からは高い評価を受けてきた、そういった考え方でおりますし、そこで取り組みをしていただきました保育集団の方々も必死に実践や研修を行いながら、地域の方々の要望に応えるという形での研修、研さんを積みながら、この間、菟田野保育所の運営に携わっていただきました。
また、人権という観点の中にも、やはり障がいを持つ子どもたちにいち早く保育をかなえていこうと、そういった観点から、積極的に障がいを持たされている子どもたち、お母さん方、そういった方々にアプローチをかけて、菟田野の保育所で保育をかなえてみませんかという状況をつくってきました。
この障がい者、障がい児の保育にかかわっては、やはり障がいを持つ子どものお母さんあるいは家族というところでは、それまでは家に閉じこもり、家の問題、個々の問題としての捉え方であったわけです。それをやはり地域の中で子どもたちは基本的にすくすくと育てていくという観点の中で、菟田野保育所はそういった解放保育の実践の中で障がい児を積極的に受け入れてきました。
ある集会の中でも、障がいを持つお母さんが自分の気持ちを伝えてきました。この子どもを持つ、育てるということを毎日思いますと、いっそこの子どもを引き連れて、その後の言葉は申し上げませんけれども、菟田野保育所に子どもを通わせていく、周りがやはりその子どもを受け入れていく、そういった状況の中で、お母さんの気持ちもだんだんだんだん変わっていきます。そのような状況の中で、お母さんは最後の締めくくりとして、私の子どもに生まれてきてくれてよかったと、そういった高い気持ちのところまで自分の気持ちを持ち上げてきました。それは、やはり菟田野保育所の人権保育に対する確かさもありましたし、ただ単にそれは当事者の問題ですよという状況ではなく、やはりその子どもたちを取り巻く偏見や差別やそういった状況の中で、みんながこれにかかわっていこう、自分のこととしてかかわっていこうという大きな捉まえ方のもとに、お母さんの気持ちも高いところまで持ち上げてきた、そういった状況でありますし、菟田野保育所はそういった高いそういう実践を積んできたということであります。
また、この議会でも私、感じるわけですけれども、同僚の議員から、いろんな行政施策を考えていくときに一番弱者に置かれている、一番底辺に置かれているそこから視点を当てながら行政を考えていきましょうよというところから、障がい者や高齢者やという方々を中心にしながら活発に議会のほうに意見が出されてきています。もちろん当然そうした社会ということになってきたんだろうとは思いますけれども、やはり地域で解放運動や人権推進やというような多くの方々が苦労してこの間運動を続けてこられたそういった成果がやはり出てきているのではないかと、そういう確かさを私は感じています。
そういった意味で、これまで菟田野の保育所が果たしてきた、やはり歴史的な経緯や実践やあるいは地域を変えてきたというところでいいますと、担当の部長等がどう考えているか、行政としてどう捉えてきたのかというところを一度お尋ねを申し上げたいと思います。
議長(多田與四朗君)
森本健康福祉部長。
健康福祉部長(森本彦司君)
菟田野保育所におきましては、設立の経緯といたしまして、地域の熱い願い、今議員がおっしゃったいろいろな願いから、同和対策事業の一環として開園されたというような経緯がございます。
長年地域の保育所といたしまして、未来を担う子どもたちの生きる力や思いやり、そして個性や創造を育む場として地域に根差した幼児教育の保育所として役割を担ってきております。そして先ほど言いましたように、平成17年には菟田野、宇太、宇賀志、芳野の四つの保育所が少子化の流れにもよりまして菟田野保育所として統合して一つになっております。その後、18年の市町村合併により、宇陀市立菟田野保育所と名称を変更いたしまして、宇陀市の保育所基準に基づいて保育所として機能を果たしております。
今議員がおっしゃいました、その家庭での保育、障がい者への思い、対策という意味におきまして、今現在宇陀市のほうでは特別支援学級を障がい者のいる学級には加配をし、また、家庭支援の必要な地域には家庭支援加配というような形で対応をしておるのも、そういう流れがあってのことでございます。
以上でございます。
議長(多田與四朗君)
7番、菊岡千秋議員。
7番(菊岡千秋君)
ありがとうございます。
これらの取り組みについては、その施設やそういった地域にとどまらず、やはり多くに影響を持ち、多くを高めてきた。宇陀市の政策の中にも、やはりほかの議員からも出されていますように、一番下位に置かれている社会的弱者と言われているそういった方々から、その視線から始まって行政を考えていこうと。これはよく言われる行政に血の流れをつくっていこう、あるいは温かみのある行政をつくっていこう、そういったところにも相通ずるものと私は思っています。ですので、こうした確かな成果をもたらしたそういった営みについても、今後やはり多くの保育所やそういう教育の場でかなえられるように、そういう実践というものを大切にしていただきたい、そういう気持ちでございます。
それでは続いて質問を続けていきますけれども、この間宇陀市の中では25年の7月に宇陀市子ども・子育て会議を設置をされました。そしてこれから迎え撃つ少子化の時代あるいは宇陀市の今置かれている現状の保育ニーズや幼稚園教育ニーズを捉えて、どういう保育行政、幼稚園行政を進めていくのかという議論が、この間4回の会議が開催されて活発に議論されてきたと思っています。それらの内容について、また特徴的なことがあればお伝えをいただけたらと思います。
議長(多田與四朗君)
森本健康福祉部長。
健康福祉部長(森本彦司君)
子ども・子育て会議におきましては、今議員のほうから今までに4回ということでございますが、一昨日、第5回目を開催いたしまして、5回ということでございます。
これは、やはり幼児期の学校教育、保育や地域の子ども・子育て支援を総合的に推進をすることを目的に、平成27年度から子ども・子育て支援制度がスタートすることにより、それが国のほうで方針が定められたことによりまして、各それぞれの市町村でこのような子ども・子育て会議を開催しておるわけでございますけれども、宇陀市におきましても、宇陀市の独自性みたいなものも議論しながら進めてまいってきております。
今菟田野保育所の関連の質問でございますので、その子ども・子育て会議の中で菟田野保育所に関する意見というような形で少し紹介をさせていただきますと、先ほど一番冒頭に議員のほうからも地域から声があるというようなことと一部重なる部分もあるかわかりませんけれども、意見といたしましては、合併前に菟田野地域にやはり幼稚園がなかったことから、合併後、幼稚園を希望する子どもにつきましては、今現在大宇陀幼稚園のほうにスクールバスで通園をしていただいているこういう現状もあると思いますけれども、菟田野在住で大宇陀の幼稚園や保育所に通園している園児が約半数いるけれども、菟田野地域の中で子どもを見守り育んでいきたい、ぜひとも菟田野地域に保育所・幼稚園の設置を望むとの願いは聞かせていただいております。また、保育所代表である委員のほうからの御意見といたしましては、もともと東吉野村に住んでおられましたけれど、その方はですね、保育所のある菟田野に子育てのために引っ越してこられて、宇陀市に永住したくなる子育て環境の整備を望むとの意見もお聞かせをいただいているというようなことでございます。
議長(多田與四朗君)
7番、菊岡千秋議員。
7番(菊岡千秋君)
保育にかかわる現場をよく知る人たちが子ども・子育て支援を形成をしながら、積極的に宇陀市の今後の保育のあり方、幼児教育のあり方ということで御苦労をいただいています。そしてまた、菟田野からは、幼稚園のそういった状況がないということで、あるいは保育所のそういったところには通所バスということで、バスで通所をしています。そういった状況を見た保護者の方々からは、やはりまだ子どもの首が据わっていないそういった状況の中で、あのようなバスに揺られて今後の成長に影響しないのかどうか、そういった声も出されていることも事実でございますので、やはり地域の中で子どもたちをすくすくと育てたいという地域の願いをむしろ大事にしていくという方向を出していただければと思っています。
続いて、建てかえの是非についての考え方について質問を申し上げます。
今安倍内閣が第2次の改造内閣ということで、せんだって内閣の改造が行われました。そして、この第2次内閣の大きな看板政策でありますのは、地方創生本部を設置しながら地方にやはり力を与えていこうと。それは、まち、人、仕事といったところで、地方の活力をもっともっと求めていこうと、そういった得策として取り組んでいこうということでございます。これについては、地方の活力を高めるためには、若い世代が安心して働き、結婚や出産、子育てができる社会環境を整備することが第一の肝要であると、こういったようにその会議でも触れられています。
また、第1回の初会合ということで、その挨拶に立った安倍首相は、これまでと違った異次元の大胆な政策をまとめてもらう、こういう発言もなされています。そういったところでは、我々宇陀市は中山間という地方都市でありますけれども、そういった国の大きな政策に期待をするところでございます。
そしてまた、建てかえの議論をしていくというところの環境でございますけれども、多くの好条件が今整ってきているんだと私は考えます。この菟田野保育所の建てかえに当たりましては、旧の菟田野の合併時の新市まちづくり計画にも当然明記をされてきたところでありますし、過疎地域の宇陀市の過疎地域自立促進の計画の中にも、この平成26年度に実現する、そういった財源確保の内容を議会に提示され、議会全体で認知をし、是認をされてきたところであります。そういった皆さんがやはり早く菟田野の保育所の建てかえに手がけなさいという内容が出てきたと。
また、今冒頭に申し上げましたように、子ども・子育ての環境が国を挙げて取り組みを始めると、こういった状況でもございます。また、きのうの新聞報道でもありました。老朽化した施設の解体撤去に充てて地方債の発行を認める、こういった国の方向も今示されてきました。また、国の労働力調査を見てみますと、これも新聞発表であったわけですけれども、ママ世代の就労率、これが74.2%という高い率を示しています。子どもを育てながら働くというのがもう当然今の考えとしては成り立ってきている。そういった状況の中では、ますます保育に対するニーズが高まってくる。これは行政が果たす役割が必要になってくるという状況であります。
企業や自治体そのものが子育て女性の就労を促進する、そういったところにも力点を置くという状況も見えてきました。仕事と家庭を両立できる環境づくり、これが大きな今時代の流れとなっています。企業にとっても、人口減少によりまして人手不足を招く。そういった状況の中では企業活動の停滞を招くという観点からも、大きな声が上がっているという状況でございます。
そういった状況の中で、今建てかえという観点のもとに、それぞれの条件というところでは、まさしく追い風が吹いているという状況の中で、あとは宇陀市行政がどこで判断するか、こういうところが求められてくると思っています。むしろもう既にこういった状況が始まっているのであれば、もう今年度から菟田野保育所の建てかえというものは必要な課題として据えて準備に入るべきだとも考えます。そういった部分で担当部長のお考えを聞かせていただきたいと思います。
議長(多田與四朗君)
森本健康福祉部長。
健康福祉部長(森本彦司君)
菟田野保育所の件につきましては、先ほども冒頭で議員がおっしゃいましたように、平成24年の3月議会におきまして山本繁博議員の一般質問の中で、総合こども園と菟田野保育所についてというようなことで御質問がございました。ただ、そのときには国の総合こども園制度がどうなるかというような時期でございましたし、それに向けて幼保一体化がどのような形でできてくるのか、市としてその幼保一体化の窓口をどうするべきかというようなことで、子ども支援課などを設置していこうというようなことで対策を考えてまいったところでございます。その後も山本繁博議員のほうからも、菟田野の保育所はどのようになっているのかというような声は、やはり熱い声は地域の代表として聞かせていただいているところでございます。
このため市といたしまして、国の制度も鑑みて、保育所そして幼稚園そして小学校そして中学校というような流れの中、菟田野地域というすばらしい環境のもとで子どもたちがすくすく育っていくような環境をつくっていかなければならないなと考えておりまして、答弁といたしまして、これから検討していくということではなしに、実は今検討はさせていただいておるところでございます。
これは宇陀市として教育環境といたしまして、これから始まる子ども・子育て新制度に伴い、建てかえ等の場合はできるだけ認定こども園へと、認定こども園といいますのは、幼稚園と保育所が一体化する施設でございますけれども、そういう認定こども園へという方向性で考えているということでございます。
子ども・子育て会議での意見やニーズ等も参考にいたしまして、子ども・子育て計画が先日行われたところにおきましても、菟田野区域については幼保連携型認定こども園の設置に向けて検討・整備を図りますということで明記をいたしたところでございます。今後できるだけ早期において幼稚園と保育所を兼ね備えた認定こども園の建設に向けての事業化を図ってまいりたいと考えておるところでございます。
以上でございます。
議長(多田與四朗君)
7番、菊岡千秋議員。
7番(菊岡千秋君)
方向につきましては、最後に市長に総括的に問うていきたいと考えていますけれども、行政が果たす役割としましては、やはり保育の条件を整えていく、あるいは幼児教育の条件を整えていく、こういったところには、確かに器づくりということで、施設の建設というのが必要になってきます。ただ、地域のやはり大きな気持ちあるいは期待、そういった子育てに対する願い、そういった部分では、やはり行政が主導しながらというこれまでのやり方では、なかなか施設そのものに対する今後の運営ということについては、やはり行政は施設もつくり、あるいはその後の施設運営についてもやはり責任を負うというところでおきますと、やはりこれまでは主導型でありましたけれども、地域の方々の意見を十分取り入れた、もう準備からの段階でそういった菟田野保育所の建設の検討会議なりそういったものが今の段階では図られるべきだ、地域のいろんな人の意見を聞きましょうよという姿勢が必要だと思っています。
また、この第2期の竹内市政の中でも、住民協働という姿の中で、菟田野地域の中でも少子高齢化、人口減少、こういった問題が、やはりまちづくり協議会の大きな視点であります。よもや菟田野から保育所がなくなるというようなことはないと思いますけれども、仮にも菟田野から保育所がなくなるという状況になれば、菟田野で少子化というところの議論はもう未来がないわけです。それを語ってどうするのという、やはり失意、失望の中でのまちづくりという考え方になっていきます。
ですので、今菟田野の40年経過した保育所の建てかえというのは、最初に部長は急務であると、ここまで申していただきました。そうした中で、地域の方々の御意見をどんどん取り入れて、あるいは私が粗雑ではありましたけれども、これまで菟田野の果たしてきた役割あるいは歴史的な経緯、これらを継承・発展させるようなそういう施設であってほしいという形で地域の方々は願っているわけであります。そうした部分も含めて、早くにそうした検討会議のあり方、そういったものを求めていただきたいと思いますけれども、そのことに対して御答弁をいただきます。
議長(多田與四朗君)
森本健康福祉部長。
健康福祉部長(森本彦司君)
今後それを検討していくについて、地域の声をというようなことでございます。
確かにそうであると考えております。今まで認定こども園という形で、大宇陀の場合は幼児園という形に幼稚園と保育所を一緒にしましたし、室生のほうも幼稚園と保育所を一緒にする形でこども園という形になりました。やはりその辺の経緯等も、その当時は教育委員会でございましたけれども、その辺の経緯もいろいろと検討させていただいて、菟田野のほうでもしそういう形で決定をしていくということであれば、そういう流れに乗っていきたいなと思いますし、地域の声も大切にしていきたいなと、地域の盛り上がりも大切にしていきたいなと、このように考えているところでございます。
議長(多田與四朗君)
7番、菊岡千秋議員。
7番(菊岡千秋君)
もちろん間違うことはないと思いますけれども、行政の施設、そういった観点ではない、やっぱり地域、宇陀市の市民の方々の施設である、こういったところに気持ちをのっとらせながら、やはり広く議論を集めて、いい保育環境あるいは幼児教育のできる環境というところを目指して皆さんの衆知を集めていただく。やはり皆さんが完成に皆さんがともに手をたたいて喜び合えるようなそういった施設の実現というものは必ず求めていかなければならないものだと考えています。
最後に総括して市長から、かたい決断と、もういつからかかるというぐらいの姿勢も示しながら御答弁いただけたら、こう思っています。
議長(多田與四朗君)
竹内市長。
市長(竹内幹郎君)
老朽化した菟田野保育所の建てかえ等について御意見いただきました。
菟田野保育所の件につきましては、国の制度の方向性を見ながら方策を考えてまいりました。建設するのであれば、認定こども園として開園することが望ましいと考えております。しかし、これも菟田野地域のまちづくりにどれだけ効果があるのかといった視点も踏まえてのことになろうかと思います。
菟田野地域の児童数の推移を見た上で、こども園を建設することでどれだけ子どもたちが入園するのか、また利用していただけるのか、菟田野地域が一つにまとまって子どもたちを育んでいくことができるのかということも含めて、地域の盛り上がりもまた必要ではないかなと考えているところでございます。
子どもたちの明るい元気な声は地域の宝であり、また、まちづくりのエネルギーでございます。子ども・子育て会議の意見や菟田野地域の方々の意見を今後参考にしながら、早期にこども園建設に向けて進めてまいりたいと考えております。
以上でございます。
議長(多田與四朗君)
7番、菊岡千秋議員。
7番(菊岡千秋君)
市のなかなか期限を切った明確な答えというのは、なかなか言い切れない部分も十分わかりますけれども、今後積極的な一日も早い施設実現を求めて、私の一般質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
議長(多田與四朗君)
以上で、7番、菊岡千秋議員の質問が終了いたしました。
これより休憩いたします。
会議は午後1時20分に再開いたしますので、それまでに議場にお入りください。
午後0時07分休憩
午後1時20分再開
副議長(井谷憲司君)
休憩前に引き続き会議を再開いたします。
2番、廣澤孝英議員の質問番号10番、一つ目「行政としての行方不明者の対応について」、二つ目「定住促進について」、三つ目「駅北都市計画道路関連の対処について」の質問をお受けいたします。
2番、廣澤孝英議員。
2番(廣澤孝英君)
2番、廣澤孝英、通告に沿って一般質問をさせていただきます。
1番目に、行方不明者の捜索について質問させてもらうのですが、質問に先立ちまして、先日26日に行方不明になられました萩原地区にお住まいの男性の捜索におきまして、市民の皆様、消防団、行政、警察ほかたくさんの方々に協力や御支援、御心配をおかけしましたこと、同じ自治会の一員として感謝しております。ありがとうございました。ただ、しかしながらまだ発見に至っておりません。引き続き情報提供をよろしくお願いいたします。
それでは、1番の市民が行方不明になったとき行政の窓口はどこかについて、ちょっと質問させていただきます。
宇陀市民が安心・安全に暮らせるまちの観点から、今回の市民が行方不明となったときの行政の対応を検証しながら一般質問させていただきます。
市民が行方不明になって警察に捜索願が出された時点からの行政について、このたびの経過も含めて、行方不明の家族、自治会などの関係者は、どの時点で行政のどの課に届けるなど、どのようにしたらいいのでしょうか、答弁をまず求めます。
副議長(井谷憲司君)
宮下危機管理監。
危機管理監(宮下照美君)
危機管理監、宮下でございます。よろしくお願いいたします。
現在行方不明になっておられる市民の安否が一刻も早く確認され、御家族のもとに元気なお姿でお戻りになられることを強く望むものでございます。また、捜索に御協力いただきました自治会の皆様や消防団員の皆様、まことにありがとうございました。
それでは、廣澤議員の御質問にお答えいたします。
行方不明者の御家族また自治会などの関係者は、どの時点で行政のどの課に届け出るなど、どのようにしたらよいかという御質問でございます。
このたび高齢者の行方不明に関する御相談は、当初総務部の秘書情報課、総務課、危機管理課の職員で対応し、お話をお伺いさせていただきました。行方不明に関する御相談窓口が市民の皆様方にはわかりにくいとの御指摘もございましたので、相談窓口を一元化し、今後は行方不明者の捜索協力依頼に関する相談窓口は市役所総務部総務課にてお受けさせていただきます。
また、連絡の時期についてでございますが、行方不明者の早期発見・保護のためにも一刻も早く警察に届け出ていただくとともに、市役所にも御連絡をお願いいたします。行方不明者に関する情報管理、また捜索活動等に関しましては、捜索活動の中心となる警察との連携・調整を密に行った上で、ケースに応じて市役所の関係部署と必要な対策等について調整を図ってまいります。
宇陀市としましては、行方不明者の早期の安全確保のため、関係機関や団体との連絡を密に図ってまいりたいと考えております。
以上でございます。
副議長(井谷憲司君)
2番、廣澤孝英議員。
2番(廣澤孝英君)
そうすれば、総務部総務課で行方不明になられた場合は窓口となると、それで警察に捜索願を出した時点に市役所のほうにも届けてほしいという部分ですね。ありがとうございます。
続いて、捜索の支援についてという部分に入りたいと思うんですけれども、次に捜索の中心になる組織についてですが、このたびは自治会長が仕事を休まれ主になり、地元公民館を中心に自治会員、地域住民、消防団、警察、行政などに呼びかけ、連携して捜索を行いましたが、今回は自治会員だったので組織的に行いました。今後自治会に入ってない方や、自治会によっては高齢の方が多かったり人数が少なかったり役員さんが仕事で休めないなど、いろんなケースが考えられると思います。そのような場合、行政として捜索活動の組織や連絡連携などどのように支援をすることができるのか、答弁を求めます。
副議長(井谷憲司君)
宮下危機管理監。
危機管理監(宮下照美君)
宇陀市としての行方不明者の捜索に関する支援、そして消防団の捜索活動への協力についての御質問でございます。
宇陀市としての行方不明者の捜索に関する支援ですが、警察との連携・調整を行った上で、御家族などから御提供いただいた行方不明者の身体的特徴や行方不明時の服装、持ち物、写真などの情報を庁内メールを活用して全職員に配布し、行方不明者に関する情報提供を呼びかけます。また、職員は業務を継続しながら市内を巡回した捜索活動に協力することとなります。また、発見された場合の救助活動や救急搬送に関する準備に備えて消防署との連携も図っております。
保護施設やその後の対応に関する御相談や必要に応じましては、御家族のサポートに関する御相談も行わせていただきます。
続きまして、消防団の捜索活動への協力については、消防団として行方不明者の捜索活動に従事する場合は、消防団員が公務上の災害を受けた場合の公務災害補償の対象となるためには、市長の要請により消防団長の命による捜索活動に従事した場合に公務として取り扱われることとなっております。市長に対しましては、警察署から消防団の捜索活動への協力要請がありました場合は、市長は消防団長に捜索活動の要請を行うこととなっております。
しかし、今回の事案のように行方不明直後には、警察署から消防団への捜索活動要請がない場合もございます。宇陀市としましては、警察署または消防署との連絡・連携を密に行うとともに、警察署以外からの行方不明者の捜索に関する情報を入手した場合は、まず警察署に行方不明者の捜索に関する照会を行った上で、行方不明者の早期の安全確保が必要と判断されました場合は、消防団員の皆様が迅速な捜索活動に取りかかれますよう市長と消防団長に報告した上で対応させていただくこととさせていただきます。
以上でございます。
副議長(井谷憲司君)
2番、廣澤孝英議員。
2番(廣澤孝英君)
今自治会に入ってなくて自治会員外の場合は、やっぱり家族が中心で、行政としては連絡はするけれどもという部分ですけれども、積極的に行方不明の活動に関してはかかわっていただき、連携を密にしていただきたいと思います。
そして消防団の話ですけれども、今回は自治会の要請から丸1日かかりました。行政では消防活動の要綱がないということで調整がおくれたようにも聞いております。今後消防活動に行方不明の捜索の要綱整備をしっかりと求めていき、総務課に届けられた場合には直ちに市長、団長に相談して、もちろん警察とも連携は必要だとは思うんですけれども、行政としてしっかり消防の活動要請に応えていただきたいと思います。
次に、捜索においての行政の広報支援ということについてお伺いいたします。
捜索において、早くたくさんの人に知ってもらい、情報、そして発見してもらう方法として、行政はたくさんの手段を持っていると思います。例えば防災無線です。このたび捜索活動では、宇陀市どこへ行ってもたくさんの方々に行方不明者について尋ねましたけれども、防災無線で聞きました、見かけませんでしたが、早く見つかるといいねと言っていただきました。合併によるスケールメリットがここで確かに出ています。
ただ、その防災無線もお願いしてから1日かかりました。行方不明から3日目のことでした。とりあえず正確な情報を早く伝えてもらいたいと考えますが、その手段や運用マニュアルはあったのでしょうか、なかったら、このたびのことでつくっているのでしょうか、広報のアイテムも何があるかも含めて答弁を求めます。
副議長(井谷憲司君)
宮下危機管理監。
危機管理監(宮下照美君)
宇陀市としての行方不明者の捜索に関する広報支援についての御質問でございます。
議員御指摘のように、行方不明者の捜索、市民の皆様への情報提供依頼に関しましては、行方不明者の早期発見・保護のためにも、御家族の同意を得た上で早期に市民の皆様へ情報提供の御依頼を行うことが重要であります。
今回の事案に関しましても、宇陀市が緊急情報の配信設備として整備しております各種システムを活用し、市民の皆様に行方不明者の情報提供に関する情報を発信・放送させていただきました。
議員御指摘のように、これまでは行方不明者の捜索協力に関する情報配信のマニュアルはございませんでした。したがいまして、今回の事案を参考としまして、今後宇陀市としましては、行方不明者の早期発見・保護のためにも、火災や台風、集中豪雨の風水害などの災害時における情報配信のマニュアルを基本といたしまして、市民の皆様に行方不明者に関する情報配信に対応させていただきます。
なお、公開する情報の内容や配信・放送する時間帯、その期間などは個別に御相談させていただきます。また、警察との連携において、御自分の意思で家を出たと判断された場合、警察署が非公開で捜査活動を行っている場合などは、警察署からの要請により情報配信ができない場合もございますので、御理解のほどよろしくお願いいたします。
特に防災行政無線での屋外放送に関しましては、原則夜の遅い時間帯や学校の授業時間は放送することができない場合もございますので、その点についても御理解のほどよろしくお願い申し上げます。
次に、宇陀市としての行方不明者の捜索協力や情報提供に関する情報配信・放送の対応について御説明いたします。
防災行政無線による放送、同時に自主放送うだチャン11による生放送、これは防災行政無線の放送に合わせて、行方不明者の情報を静止画で放送するものでございます。次に、安全・安心メールの登録者への情報配信、宇陀市ホームページへの掲載、そして自主放送うだチャン11への静止画放送を行わせていただきます。
特に御高齢者の行方不明に関しましては、高齢者等見守り隊の関係者への情報配信、また奈良県を通じまして、他の都道府県への高齢者行方不明者情報の配信も行わせていただきます。なお、行方不明者に関する情報の提供先につきましては、警察署に直接御連絡のほどをよろしくお願い申し上げます。
行方不明者が発見された場合につきましても、その内容の情報発信を行わせていただきます。
以上でございます。
副議長(井谷憲司君)
2番、廣澤孝英議員。
2番(廣澤孝英君)
防災無線すごく役立つと思います。公開捜査になった場合は直ちに正確な情報を市民に伝えていただき、情報提供をお願いしたいと思います。
そして、今回自治会で捜索活動を行ったんですけれども、単純に防災、市行政だけに頼るのではなく、室生ダムの管理事務所や、そして警察にもいろんな要請をさせていただきました。例えば警察犬の要請、コンビニの防犯カメラの要請等々、そして警察等も全国に行方不明者の情報は流しているんですけれども、近隣の名張警察へ行ったときには、情報は来てるかもしれへんけれども、全国の一部の奈良県の情報という部分で、宇陀市の近隣の情報という感じでは受け取ってもらえず、逆にこちらから持っていったチラシを渡して、こういう方が今行方不明になっておられますという形で何枚かお渡ししたら、各警察署なり各駐在所のほうに、そしたら手配を回しておくわという部分も見られました。そういう部分を見ると、やはり細かい指導とは言いませんけれども、こうしたらいいよというアドバイスも家族や探しておられる方にしっかり提供していただきたいと思います。
そして、新聞社、マスコミへ投稿されている現状もあります。テレビの要請されている方もいます。そういう部分に関しても、行政として動転されている家族の方にしっかりとアドバイスをしていただけたらなと思いますので、どうぞよろしくお願いします。
宇陀市も高齢化の中、住んでいる市民が安心して暮らせるまちの構築は必要不可欠なことと考えますので、認知症の方へのGPSの貸し出しや主要路線に監視カメラの設置などハード面での対応など、その都度検証・改善していただきますようよろしくお願いします。
路線カメラの話ですけれども、最後に今回の行方不明者が発見されたのが、情報が室生ダム周辺ということで、うだチャンの静止画で室生の165の消防署からですかね、静止画というか流しておられます。その情報も見せていただきたかったんですけれども、その場で全然録画機能がないという部分で、その辺もまた、そのカメラを生かして録画をしていただいて、役に立つ、役に立たんは別として、そういう情報提供も考えていけるのではないかと思います。
今後とも行方不明者、ふえることが考えられます。高齢化に伴い、しっかりと行政として対応していただきますようよろしくお願いします。
続いて、定住促進について御質問させていただきます。
私は定住促進を考える上で、子育て支援を充実し、魅力あるまちづくりで子どもがたくさんいるまちにしていかなければならないと考えています。子どもたちがたくさんいるまちは若い夫婦がふえ、活気あるまちの象徴でもあります。
しかし、子どもがたくさん住む宇陀市にするには、ほかの自治体に負けない子育てがしやすいまちで、手厚い支援が必要であります。その一環として、まず子どもの医療支援などについて質問いたします。
22日の八木議員の一般質問でもありました。中学校までの医療費無料化の拡大と窓口医療費の負担をなくすなど、子どもの体調が悪くなれば早く病院受診をしてもらい治療を受けて重病化を防ぐなど、医療支援制度づくりをぜひ実現してもらいたいです。
そしてまた、医療費を考える上では、大人と同様に予防が大切だと思います。宇陀市はウエルネスシティ健幸都市として取り組んではいますが、子どもたちが基本的な生活習慣を身につけることが生涯健康の土台となります。平成25年度の5歳児の運動能力調査では、宇陀市は全国や奈良県の平均より低く、5年生、中学2年生の全国体力・運動能力、運動習慣等調査結果では、奈良県としての数値ではありますけれども、小学生で全国で29番目、中学生42番目の結果が示されています。
宇陀市では、健康うだ21計画では、子どもたちの虫歯対策では、取り組みにより食後の歯磨き指導で虫歯の減少成果を上げた実績もあります。しかしその後、乳幼児・学童期の食育、歯の健康、運動による体力習慣など取り組みについて答弁を求めたいと思います。
副議長(井谷憲司君)
森本健康福祉部長。
健康福祉部長(森本彦司君)
廣澤議員のほうからは、定住促進に係る子どもの医療費について、ウエルネスシティ関連でございますので、私のほうでまずお答えをさせていただきたいと思います。
健康づくりが医療費の抑制につながっていくというようなことは、現在いろいろなところで実証をされておりますが、宇陀市におきましても、昨年度策定いたしました宇陀市ウエルネスシティ構想、これは平成25年から29年までの構想でございますが、これにおきまして、今年度よりさまざまな分野で全庁的に健康づくりに向けた取り組みを進めてまいっているところでございます。
ウエルネスシティ構想では、その施策の六つの柱というのがございまして、その中に病気の予防と健康づくり、それから子どもたちの体力向上という二つを挙げまして、健康うだ21計画からの継続事業も含めまして各種の事業に取り組んでいるところでございます。
議員のほうからの取り組み、どういうものかみたいな質問でございますので、主な取り組みといたしましては、保健センター等のほうでやっておりますのが宇陀市ピカピカ歯みがきのうたということで、御承知の方もおられると思いますけれども、うだチャン11をかけていただきますと、子どもたちが楽しく歯磨きをするような歌でございますけれども、こちらのほうで幼稚園、保育所、そういう方の園児への歯磨き奨励、また小学生を対象といたしまして、歯と口の健康に関する標語とかポスターの募集その他いろいろと事業を幅広く実施しているところでございます。
また、健康な食生活に向けて、宇陀市元気ごはんの歌の作成や活用、学校、幼稚園、保育所での食育授業、食育指導、また、うだチャン11での野菜たっぷりクッキング放送などで食育については啓発を行ってきているところでございます。
体力の向上につきましては、これは子どもの体力向上でございますが、幼児期の基礎体力づくりは将来子どもたちの成長過程で学力や生活習慣の向上に大きく関係するというようなことでございまして、現在今年度は畿央大学と連携協定をいたしまして、宇陀市独自のウエルネスシティ子ども元気体操というのを作成をして現在取り組んでおります。これは子ども支援課のほうで実施をしておるところでございます。今後各園におきまして、日々の教育・保育のカリキュラムで、この子ども元気体操等を利用して組み込んでいく予定でございます。
一応御答弁とさせていただきます。
副議長(井谷憲司君)
東教育委員会事務局長。
教育委員会事務局長(東 勲君)
私のほうからは教育委員会事務局といたしまして学童期の食育、それから歯の健康、運動による体力、運動習慣等の取り組みにつきまして御説明させていただきたいと思います。森本健康福祉部長と少しダブルわかりませんが、よろしくお願いしたいと思います。
まず、小学校での食育の取り組みとしまして、自分たちでいろいろな野菜、作物等々を栽培しておりまして、家庭科の調理実習や理科の授業に利用するなど、栽培の難しさや収穫の喜びを感じ取れる取り組みを行っております。また、小学生を対象としまして、栄養教育から食育指導や食育に関する授業、それから保護者の給食参観ですね、こういったことをさせていただいております。
また、歯の健康への取り組みといたしましては、給食後の歯磨きは、これは必ず行っておると。それから保護者を対象に、学校医また歯科衛生士によります歯・口に関する保健指導を行っておりまして、家庭への歯磨きの指導を行っておる、このような状況でございます。
また、長期休暇でございますが、夏休み期間中、これは早寝早起きチェック表、それから歯磨きカレンダーなどを作成いたしまして、習慣づけなどを行っておると、このような状況でございます。
それから、平成25年度の全国体力・運動能力、運動習慣等調査の結果でございます。
議員お示しのとおり、奈良県下の小学生の体力は全国で29位、中学生におきましては42位という結果になってございます。宇陀市の児童・生徒の場合でございますけれども、小学生の男子・女子、それから中学校2年生の男子、こちらにつきましては、全国平均、奈良県平均とも上回っております。しかしながら、中学校2年生の女子につきましては、いずれの数値も平均を下回っておると、このような状況になっております。
簡単に分析をした結果でございますけれども、やっぱり小学校では休み時間が長く、運動場で遊んで、いろいろと鬼ごっこやボール遊びなど運動する機会が多いということで、体力や運動能力が養われておると。また、放課後も比較的時間がございまして、一緒に友達と遊んだりいたしまして、その場面でも体力をつけることができると分析をいたしております。また、中学生になりますと、休み時間が短くなりまして、次の授業への準備とか教室の移動に時間が使われまして、なかなか運動場で体を動かす機会がないと、そのようなことでございます。ただ、運動系のクラブに入部しておる生徒さんにおきましては運動の機会が十分にございますけれども、それ以外の生徒におきましては、体育の授業のみが運動の時間だということが考えられます。
ちなみに奈良県の調査でございますけれども、中学校2年生の女子のうち1週間ですね、週に総運動量が60分未満の生徒の割合が31.5%ございます。10人に3人以上が1日に10分も運動していないと、このような状況が浮かんでまいりました。運動習慣が身についております生徒とそうでない生徒の二極化が進んでございます。今後この子どもたちには、体を動かすことの大切さを感じていただきまして、運動や遊びなどを通じましてみずからを感じていただくことができますような環境づくりのほうを進めてまいりたいと、このように考えております。
以上でございます。
副議長(井谷憲司君)
2番、廣澤孝英議員。
2番(廣澤孝英君)
今の小学生並びに中学生男子に限りですけれども、全国平均、そして奈良県平均を上回っているということで、一安心しました。
しかし、中学校に関しては、なかなか生活習慣という中で運動習慣がないということなので、その点に関しては今後も取り組んでいっていただきたいと思います。子どもたちが健康で体力をつけることにより、病気にもかかりにくくなり、病院へ行くことが少なくなり、医療費の削減にもつながり、そして子どもたちが病気になったときには費用を心配せず病院に行けるというような安心な子育てができるまちづくりをしていかなければならないと思います。引き続き取り組んでもらうようよろしくお願いいたします。
続いて、学校の教育環境設備について質問させていただきます。
定住促進には、他の自治体に負けない特徴のある教育が定住促進の原動力になります。この夏の終わりに大阪市がエアコン設備による授業環境の整備により市立中学校の夏休みを7日間短縮し、順次整備が整えば小学校も実施するという報道がありました。
学校では週5日制になってから、授業の日数確保のため、小学校では遠足がなくなったり余裕のないカリキュラムに追われているようですが、宇陀市の授業日数の現状と授業と教育環境はどうであるかについて、答弁をまず市長に求めたいと思います。
副議長(井谷憲司君)
東教育委員会事務局長。
教育委員会事務局長(東 勲君)
失礼いたします。今回お尋ねの教育環境の特色を持たせまして宇陀市独自のプログラムを実施し、定住促進につなげてはという御質問でございます。
まず、夏休みは、宇陀市の管理運営に関する規則、これは7月21日から8月31日までが夏休み期間と定められております。平成25年度では、授業日数は小・中学校の数字でございますが、193日から198日の授業日数を確保しておりまして、この夏休みを縮めまして授業日数をふやしてはとの御提案かと考えられます。
まず奈良県内でございますが、葛城市では平成24年より8月26日からの2学期をスタートさせております。宇陀市の場合、各普通教室には扇風機は完備させていただいておりますが、近年の温暖化の影響もございまして、夏休みに授業を行うにはまだ十分な環境が整っておるとは言い切れません。
授業日数を多く確保することは、本来の学校の目的でございます基礎学力の向上、そういったことに合致するものでございますし、この期間を利用いたしまして、職場体験やプールでの授業に充てるなどのさまざまな活動が期待できるものでございます。
しかし、夏休みの目的といたしましては、暑さに対する児童の健康保持、次に、社会や家庭で学ぶ機会をつくる、それから社会奉仕やさまざまな体験を通じまして自立性を高める、部活動の大会や練習に励むなどの、この期間を利用してしかできないことも数多くあるわけでございます。特に部活動の場合におきましては、対外試合の日程が組めないなどの不満を聞くこともございます。学力の向上や体力の向上は学校の使命でもございますが、今後わかりやすい授業、細かな指導を行うためにも、教職員の研修をさらに充実させまして教師力を高めていきたいと。また、家庭におきましても、日ごろから子どもたちのしつけなど家庭教育のさらなる推進を期待しているところでございます。
授業日数の確保、環境整備につきましては、さらに充実できますようさまざまな方策を検討してまいりたいと、このように考えております。
以上でございます。
副議長(井谷憲司君)
2番、廣澤孝英議員。
2番(廣澤孝英君)
今、扇風機の整備が進んでいるということをお聞きしましたけれども、大阪市や葛城市のように大変標高の低いところでは、やはりエアコンは必要かなとは思うんですけれども、宇陀市におきましては、エアコンまでは、いろんな状況があるとは思うんですけれども、もう少し扇風機など整備をしていただいて、少しでも授業日数の確保ができるようにしていただけたらなと思います。宇陀市も学力や体力向上になれば、授業日数の確保実施に向けて動いていかなければならないと思いますが、その辺、教育長、答弁をお願いします。
副議長(井谷憲司君)
東教育委員会事務局長。
教育委員会事務局長(東 勲君)
このような御意見、2年ほど前からいろいろと御指摘いただきまして、各学校現場では熱中症も発生したこともございまして、すぐさま扇風機を設置するということを昨年度で完了したばかりでございます。今後次にはエアコンという考えもあるわけでございますけれども、まずは耐震化の整備をさせていただきたいということで進めておりまして、いずれまたこういったことにつきましても整備のほうを検討してまいりたいと考えておりますので、御了解いただきたいなと思います。
副議長(井谷憲司君)
2番、廣澤孝英議員。
2番(廣澤孝英君)
ぜひ環境整備に関しては行政ができることをしっかりしていただき、そしてカリキュラム的な部分、授業日数の確保、もっとゆとりを持った子どもたちが教育を受けられる環境をつくっていただきたいと思います。大阪市や葛城市にできて宇陀市にはできないということは決してないと思いますので、今後も取り組んでいっていただきたいと思います。
それでは次の給食の無料化と給食日の追加について質問させていただきます。
子育て支援で給食日の追加と無料化は大変大きな意味を持っていると考えます。何といっても保護者の子育ての軽減につながると考えられます。
宇陀市は既に人件費や光熱費は市が負担して、食材のみの保護者負担となっていますが、もう一つ踏み込んで、バランスのとれた安全な食事を提供する。そのことによって、食育と保護者の就労支援、給食費の徴収作業の学校の事務の軽減なども考えられます。そして授業日数追加による給食日の増加は、保護者、先生、何といっても子どもたちの規則正しい生活習慣の習得にも役立たれると思いますが、どうでしょうか、答弁を求めたいと思います。
副議長(井谷憲司君)
東教育委員会事務局長。
教育委員会事務局長(東 勲君)
学校給食の無料化と給食日数の追加についての御質問でございます。
平成25年度の決算では、学校給食費全体の決算額で2億7600万円となっております。そのうち人件費や光熱水費、管理運営経費を除きました食材の購入費、支出額全体の43%で約1億2000万円になってございます。
学校給食法では、食料費、光熱水費、燃料費などを合わせまして保護者に負担をいただくと、このように明記されておりますが、宇陀市におきましては、食材費のみ約1億2000万円を給食費の負担金としまして保護者の皆様からいただいておるのが現状でございます。
議員お示しの子育て支援の観点からは、給食費の無料化といいますのは保護者にとりまして、やはり経費の軽減につながるものと考えます。一方、低所得者層の方におかれましては、経済的負担を軽減する措置としまして就学援助制度というのが整備されておりまして、保護者の給食費の負担を援助しておるのが現状でございます。
学校教育の観点から申しますと、給食費、この1億2000万円を仮に無償とした場合、宇陀市の財政に及ぼす影響はかなり大きなものでございます。例を申しますと、市内の小・中学校合わせて11校ございますが、管理運営費、それから市の単独で設置しております教職員、スクールカウンセラー、それからALT、英語の先生でございます、これらの方の賃金、29台のスクールバスの運行経費などを合わせますと、約2億5000万円に上るわけでございます。基礎学力の向上、それから体力の向上、特別支援教育のさらなる向上、こういったことを今後目指してまいりたいと考えておりますが、義務教育に充てる予算は今以上にふえてくると、このように考えております。
したがいまして、義務教育におけます学校給食の無料化につきましては、以上の理由から現在のところ大変困難であると、このように認識をしております。どうか御理解賜りますようよろしくお願いしたいと思います。
副議長(井谷憲司君)
2番、廣澤孝英議員。
2番(廣澤孝英君)
今の答弁の中で費用がたくさんという部分はあるんですけれども、定住促進を図り、子育て支援で定住促進を図るためには、ある程度の出費は仕方ない。住んでいただいて税金を納めていただいて税収を上げる、そしてその中から出費をするというサイクルでいかなければならないので、今出るということばかりをためらっていては、入ってくることもなかなか考えられないのではないかなと思います。
幼稚園から中学校まですぐに無料化にするという案だけではなく、中学校、一番負担が多いですので、中学校なり、まず半額にするなり中学校だけ無料化にするなりいろんなパターンを考えて、子育て支援に取り組んでいただきたいなと思います。
そして、定住促進全般の話でお話しさせていただくと、定住促進については子育て支援や定住促進奨励金、住宅建築・リフォーム工事補助など市が打ち出している施策、もっとアピールをしていかなければならないと思います。それをチラシにまとめて、人目のつく不動産屋さんや産婦人科、市民窓口、観光窓口、教育機関の窓口、建材屋さんなど、市内外や大阪などに置いてもらう努力をしなければ、やってこないと思います。チラシができたらください。私も配りますので、よろしくお願いしたいと思います。
今、定住促進に知恵とお金をつぎ込むときだと思います。全国的に少子高齢化により人口減少が加速して表面化してくることは目に見えています。そうなったときには、経済的に大きなところが大胆なきっと施策をしてくると思います。その前に先駆けてやっていくことが宇陀市の継続すべきことだと思いますけれども、最後に市長と教育長にその辺も含めて今やれることなりを答弁していただきたいと思います。
副議長(井谷憲司君)
石増教育長。
教育長(石増次郎君)
定住促進と教育の環境づくりという観点から、廣澤議員の質問にお答えしたいと思います。
子どもを持つ保護者にとりまして、どんな学校に子どもを行かせたいかという願いと、家族がどこに住みたいかという願いは重なります。つまり、教育環境の整備は宇陀市の定住促進に大きな影響を与えることになるんだということを考えます。
保護者がどんな学校に子どもを行かせたいかと。教育情報サイトベネッセの調査によりますと、保護者が学校に期待することとして9割以上を占めておりますのは、やはり基礎学力の充実、学ぶ意欲を高めてほしいということ、社会性を育成してほしいということ、これらが9割以上を占めている大きな要因であります。
宇陀市の教育委員会では、教育の指導方針を、児童・生徒に基礎学力をつけて、生きる力と夢を育むとして、さまざまな施策を講じております。とりわけ基礎学力を高めるということにつきましては、学校の使命であり、そのための学校力、教師力を高めることに力を入れているわけであります。本年度は学びの広場UDAプランというような計画のもとに、わかりやすい授業、考えさせる授業、きめ細かく支援する授業、家庭学習につながっていく授業、そういった授業改善につながる教師の研修に力を入れているところであります。また、子どもたちが安全で安心して学校生活を送ることができるようにと、校舎の耐震や改修工事にも力を入れております。
また、宇陀市はどこの学校でも大変自然環境に恵まれ、子どもたちは四季折々の景色に包まれながら学校生活を送っております。どこの地域にもさまざまな文化財などもございまして、歴史とか文化を肌で感じることもできます。さらに宇陀市の幼稚園や保育所、小学校では、大宇陀のアニマルパークと連携して、命の教育と題して、動物との触れ合いを通して動物と人間の関係とか命のとうとさを学んでいるところであります。こんな宇陀市の教育環境こそが子どもたちの心を豊かにし、宇陀市の学校で学ぶことの大きな価値であると考えているわけであります。
今後この宇陀市の教育環境を議員おっしゃいますようにさらにアピールをして、宇陀市の学校に行きたいというそういう状況をつくっていかなければならないと考えております。子どもたちも社会の一員であります。学校だけでなく家庭や社会で学ぶことが子どものたくましい成長につながるという教育的な観点に立って、議員おっしゃいます保護者の時間的、経済的な負担を少なくする子育て支援の観点からも、定住促進を進めるために教育委員会としてどんなことができるのかを今後模索をしてまいりたいと、このように考えます。
以上でございます。
副議長(井谷憲司君)
竹内市長。
市長(竹内幹郎君)
廣澤議員から定住促進について、子どもたちの教育も含めて御質問いただいております。
教育環境につきましては、今教育長が申し上げましたとおりでございますし、またそれを繰り返すことになるかと思うんですけれども、話を少しさせていただきたいと思います。
宇陀市を取り巻く環境は、少子高齢化に加えて過疎化による人口減少など、先行きの不透明感はより一層深まっていくのではないかなと考えております。これに対応するために、先日、宇陀市人口減対策本部を立ち上げ、宇陀市の少子化対策、定住促進、地域活性化など全庁的な取り組みを進めていきたいと考えております。
そして教育に関してでございますけれども、宇陀市では自然を生かした動物との触れ合いの中で命の大切さを学ぶ教育を全ての学校で行われており、それは子どもたちの情操教育を高める本市の自慢するところにしていきたいと考えております。
学校教育における児童・生徒の学習意欲を高めたり、また学校施設を整備したりする教育環境を整えることや、子どもたちの医療費の援助、また就園・就学援助等ネクストビジョンの中の教育・福祉の充実に努力していくことが、あすの宇陀市を創造し、宇陀市の定住につながっていくものと考えております。
そして先ほども、市長選挙のときにも、1期4年間の成果を踏まえながら、宇陀市の社会環境、自然環境、宇陀市の将来像をしっかり考えながら、市民サービスを向上させつつ今後のまちづくり、地域づくりをどのように行っていけばいいのかということを含めて、ネクストビジョンというのを五つの基本政策を示させていただいたところでございます。その1番目には産業振興であり、地域振興でございます。2番目にはウエルネスシティ宇陀市構想でございます。三つ目には定住・雇用の促進でございます。4番目には市民との協働でございます。5番目には教育・福祉の充実でございます。この五つのネクストビジョンを実現するために行財政改革を積極的に推進し、宇陀市の人口減対策本部を連動しながら宇陀市の地域づくり、まちづくりをつくっていくことが肝要ではないかなと考えているところでございます。議員皆様方の御協力また御支援もよろしくお願い申し上げたいと思います。
以上でございます。
副議長(井谷憲司君)
2番、廣澤孝英議員。
2番(廣澤孝英君)
市長が今言っていただいたようにビジョンを持って取り組んでいかなければならないと思います。それは皆さん共通認識だと思います。
ただ、宇陀市は宇陀市だけでアピールしていても、とても外の方にはわからない。もっと宇陀市のことをどんと外にアピールしていく施策も必要であると思います。定住促進はみんなで今やれることをしっかりとやっていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
次の質問内容に行かせていただきます。駅北都市計画道路関連の対処についてということですけれども、宇陀市指定文化財あぶらやの周辺の治水対策の土木事務所との連携についてお伺いしたいと思います。
駅北都市計画道路東町西峠線は、来年4月に開通に向けて工事が着々と進められています。8月9日の朝、台風11号の影響と見られる豪雨の際、道路予定地の宇陀市の指定の文化財あぶらやの南側の数軒が床下浸水の被害を受けられました。そのうち2軒は道路用地となっており、計画では50センチほどの道路面が上がってくるようですが、そうなると、あぶらやさん周辺が一番低いところになってしまいます。
以前から横を流れる町並川が豪雨により氾濫し、周辺では被害を受けてまいりました。数年前に町並川の改修も行われましたが、時間50ミリの雨が最大容量であるようですが、先日の雨は20分間だけで40ミリの雨量があったようです。
そこで、全国的に異常豪雨と叫ばれる中、道路ができることにより周辺の治水状況が変わってくると考えられますが、どのように豪雨に対して予想、対応されるのか、町並川を管理している奈良県土木事務所との連携も含めて答弁をお願いしたいと思います。
副議長(井谷憲司君)
吉岡建設部長。
建設部長(吉岡博文君)
それでは答弁申し上げます。
まず、あぶらや周辺の治水対策の土木事務所との連携についてということでございます。
奈良県は平成24年に、淀川水系河川における現況河道の治水安全度が低く浸水被害が頻繁に発生している早急な対策が必要とする一級河川町並川の整備計画案を策定しております。床上・床下浸水が過去から頻繁に起こっておりましたので、河川の断面積をふやす方法として、川幅を拡幅する計画や、町並川の上流で洪水調整池をつくる検討を過去20年以上前から行ってまいりました。しかし、地権者の諸条件などから、御存じのとおり抜本的な改修に至りませんでした。
また、川沿いには歴史的な町並みが形成されておりまして、河川拡幅による改修が困難なことから、平成10年に町並川上流の国道165号交差点付近に応急対策としまして、洪水調整する分流ゲートを奈良県にお願いし、つくっていただきました。これは、床下浸水等浸水するおそれのある降雨のときには、議員の自宅前を流れる鳥見川雨水幹線に分流させる装置でございます。さらに、緊急的な対策としまして、御指摘のとおり奈良県の事業としまして、近鉄大阪線から上流125メートルの区間で河床掘削による河川断面積を拡幅を行っていただいております。
この装置や河川断面積の拡幅のおかげで、平成10年以降には被害がなかったと思われますが、先月のゲリラ豪雨で床下浸水の被害が発生してしまいました。このゲリラ豪雨の時間雨量は時間40ミリでございましたが、議員御指摘のとおり、20分間の間に40ミリを観測しておりまして、これまでにないゲリラ的な豪雨により被害が出たものと思われます。
分流ゲート設置後、経験から時間雨量30ミリ程度では余裕があり、河川があふれることはございませんでした。この2日後に台風11号が襲来したときには時間雨量は30ミリ程度でしたので、鳥見川雨水幹線の井谷石油前では若干少し吹き上がりましたが、町並川はあふれることはありませんでしたので、分流ゲートは機能していたものと思われます。
しかし、この分流ゲートは応急的なものでございますので、抜本的な改修としまして、奈良県は莫大な予算を投資して、分流ゲートのところから市民病院付近の町並川までの国道165号線の地中にパイ1200の延長740メートルの区間にバイパス管路を埋設することを平成24年に発表されました。平成25年度では現地調査、雨量調査、ボーリング調査等実施され、平成26年、27年に詳細設計、早ければ27年度に一部着手すると聞いております。
このように、町並川の改修計画に係ります協議は、長い年月を要しましたが、このたび実施する運びとなりましたので、ゲリラ的豪雨から浸水被害や不安は解消できるものと期待しております。工事完了まで数年かかると思われますが、御協力よろしくお願いいたします。
そこで、議員御質問の東町西峠線ができることにより治水対策はということでございますけれども、町並川をまたぐ道路橋梁につきましては、河川断面を侵さないよう配慮した計画として県宇陀土木事務所と調整し、終了しております。
以上です。
副議長(井谷憲司君)
2番、廣澤孝英議員。
2番(廣澤孝英君)
今建設部長からお話ありましたとおり、国道を割って新しいバイパス水路ができるようです。ただ、それができるのは平成30年以降と聞いております。それまでの間5年間はゲリラ豪雨がないということではないと思いますので、今計画道路東町西峠線がつくられている中で雨水対策というのはすることができないのか、もっと今の町並川に流すのではなく、ほかの方法で水路を使って分水することはできないのか、平成30年、そのバイパスができるまでの治水はどうするのか、答弁を求めます。
副議長(井谷憲司君)
吉岡建設部長。
建設部長(吉岡博文君)
先ほども申しましたとおり、時間100ミリ程度、広島での災害があったような雨量ですと、当然この町並川だけでなく宇陀市中、そこらは氾濫をするおそれはあると思います。しかし、この町並川に関しまして、先ほども答弁させていただきましたとおり、平成10年に町並川分流ゲートというものを奈良県でつくっていただき、町並川のあふれるおそれがあるような水量が来ますと鳥見川幹線のほうに分流するという装置がございます。これにつきましては、市の職員も町並川分流ゲート班という形で、災害が発生するおそれがあるときには、そこへ行っていただいて、そのゲートの操作なり雨量調整を行っていくという体制を整えておりますので、今後もそういうゲリラ的な降水時にはそういう体制で臨んでいきたいと。とにかく奈良県におきましても、この壮大な国道165号線に地下に1200のヒューム管を埋設するというような計画を早急に対応していきたいということで、用地も含めて努力していただいてますので、それを期待したいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
副議長(井谷憲司君)
2番、廣澤孝英議員。
2番(廣澤孝英君)
何回も言うようで申しわけないんですけれども、決して都市計画道路ができたことによって水があふれ、今まで冠水しなかった家が冠水した、これは人災であるというようなことがないように、しっかりその辺も考えて治水対応していただきたいと思います。
次に、萩原交差点の改良工事と都市計画道路の連携について御質問します。
駅北都市計画道路市道東町西峠線の開通により、県土木が連携して165号線の萩原交差点の改良工事を計画されているようですが、幼稚園、小学校、中学校など通学路もあり、榛原の交通要所でもあり、たくさんの道路が交差する交差点でもあります。県土木への宇陀市としての交差点への要望を行っていると思いますが、改良時ではどのような交差点になるか、そして安全対策や信号の対応など、今の時点で計画について答弁を求めます。
副議長(井谷憲司君)
吉岡建設部長。
建設部長(吉岡博文君)
歩行者の動線、通行車両の軌跡・流れを想定した右折レーンの設置、歩道や横断歩道、歩行者だまりの設置、さらに信号機の位置等を奈良県警察本部、県土木、関係機関と事前協議いたしまして決定しております。なかなか市民の皆様に言葉では説明しにくいと思いますので、市役所2階の都市計画課へ来ていただいたら、その交差点のありようなり計画を閲覧していただくことができますので、よろしくお願いします。いずれにしましても複雑な交差点でございますので、安全対策に配慮した計画としております。
以上です。
副議長(井谷憲司君)
2番、廣澤孝英議員。
2番(廣澤孝英君)
交差点ができるまで、都市計画道路はそれまでに開通します。通学路などの安全対策、そして交通対策として、今まであぶらや前を南下なり北進などできたのができなくなり、165号線を通って線路南側に行かなければなりません。
ところが、今の交差点のままでは駅北に行く右折ラインのところがないので、なお交差点ができるまでの間、大変渋滞が予想されると思います。その渋滞などに対しても、しっかりその場その場で信号対応などをしていただきたいと思いますが、どのように協議されているのか、答弁を求めます。
副議長(井谷憲司君)
吉岡建設部長。
建設部長(吉岡博文君)
交差点改良につきましては、これも平成8年、9年ごろに奈良県が渋滞対策も含めまして交差点改良をするという計画のもと、それであの交差点に都市計画道路東町西峠線が接道しているということで、宇陀市としても、その当時、榛原町としても、その交差点改良を含めて協力するようにという要請がありまして、それで都市計画道路も一応計画に入れました。それで現在奈良県としても、そういう計画のもと改良を進めてまいりまして、今後、北側から駅北への右折についてどうするか、平成27年供用開始のときにはまだ右折レーンはできません。しかし、平成28年度以降につきましては、今用地交渉も進めている中で右折レーンができる予定ということで、奈良県としてもそういう計画のもと予算化を進めていただいておりますので、それはもう少し待っていただき、一応信号規制ということで調整をさせていただきたいなという工程になっております。
以上です。
副議長(井谷憲司君)
2番、廣澤孝英議員。
2番(廣澤孝英君)
信号対応など対応していただきたいと思います。交差点ができると大変便利になるのは、もうみんながわかっていることですけれども、それまでの間、事故のないよう、みんなが便利になるように対応していただきたいと思います。
特にお願いしたいのは、やはり通学路、子どもたちが安全に学校へ行けるよう、そして帰れるように配慮いただきたいと思います。
そうすれば、交差点ができるまでは、やはり奈良交通やタクシーの駅北の移転というのは考えられないのでしょうか。それと最後に、27年度4月開通予定ですね、もう一度確認したいと思います。答弁お願いします。
副議長(井谷憲司君)
吉岡建設部長。
建設部長(吉岡博文君)
奈良交通の路線バスの移設ということでよろしいでしょうか。
奈良交通の路線バスにつきましては、都市計画道路東町西峠線ができた暁には、天満台方面行きにつきましては南から北に移行するということで以前から協議をしてまいりました。交差点につきましてのその整備ができてなくても、その移行については奈良交通のほうで現在移行に向けた協議中でございますので、進めていく予定と思われます。
以上です。
失礼しました。
タクシーにおきましても、奈良交通の路線バスにおきましても、午前中の西岡議員の答弁にもお答えさせていただきましたように、駅北ロータリーのところでタクシーブース、路線バスのブースという形で待合所なりできておりまして、そこから駅北のほうから、その道路を通って天満台方面なりの通行をしていただけるということで、一応計画、再度申し上げますけれども、平成27年4月以降の供用開始に向けた取り組みをさせていただいております。ただ、路線バス、タクシーについての移行というのは、タクシーについては随時できると思いますが、路線バスについては4月では決定はされておらないような状況でございます。
以上です。
副議長(井谷憲司君)
2番、廣澤孝英議員。
2番(廣澤孝英君)
ありがとうございました。
都市計画道路、きっと皆さんが便利に使えると思う道路になるよう祈っておりますので、それまでにいろんな問題点があれば、それまでに解決して、本当にみんなが喜んで使っていただける道路にしてもらいたいです。
次に、福寿館横の近鉄高架下の通行規制と新町商店街の通りの通行車両の通り抜け対策ということで御質問させていただきます。
駅北都市計画道路開通により、規制のあぶらやさんの前の道路の近鉄の高架下や福寿館横の高架下の通行が制限されるようですが、どのようになるかと、銀行や郵便局、やまと座、福寿館など利用者の多い駅前新町通りの商店街の車両動線はどのように考え、対策されるのかについて答弁を求めたいと思います。
副議長(井谷憲司君)
吉岡建設部長。
建設部長(吉岡博文君)
それでは、まず福寿館横から近鉄をくぐる都市計画道路の交差する南北道についてから答弁申し上げます。
近鉄のガード下の高さは2.1メートル、幅2.8メートル、車両は小型の乗用車及び軽自動車がやっと通行できるぐらいの道で、歩行者も多く、すれ違いも危険ですので、通学路にもなっておりますので、歩行者の安全確保の上から通行規制などの対策を警察や地元と学校関係と協議してまいりたいと思います。
市としましては、自動車の利便性より歩行者の特に子どもたちの安全を優先したいと考えております。
続きまして、銀行が並ぶ新町商店街通り東西道の通り抜けについてということで答弁申し上げます。
この沿道には、南都銀行、大和信用金庫、郵便局など金融機関、やまと座やその他飲食店が立ち並んでおり、歩行者や自動車の交通量も最も多い道路でございます。
車両の通り抜け対策につきまして、福寿館前から倉本酒店までの道路拡幅要望を平成16年に駅前自治会から受けておりまして、その後、新市まちづくり計画事業として進めるに当たり事前に調査しましたが、用地取得の問題や国道との交差点の諸問題が多く、事業実施に至りませんでした。
そこで、平成25年度にこの代替案として道路線形を見直しまして、福寿館から駅南広場へ接続する計画を行いまして、現在一部建物の立ち退きも終了し、事業を進めているところでございます。
この目的は、ボトルネックの解消と有事の際の緊急車両がスムーズに進入できることと避難路としての役割を持った道路として整備するものでございます。このような対策を考えております。
以上です。
副議長(井谷憲司君)
2番、廣澤孝英議員。
2番(廣澤孝英君)
今までからボトルネックという話がありましたとおり、あそこはなかなか通行、通り抜けができないという部分で、大変皆さんが困っている道路です。福寿館横の高架下にしても大変低く、通行車両によっては通れない車両もたくさんある。その中で新しい抜け道ができるという部分に対しては、すごくありがたいことだと思います。そして駅北の道路との関係も改善されるように思いますが、ただ、周辺住民と自治会への説明というのはどのように今の時点で行われているのでしょうか、答弁を求めます。
副議長(井谷憲司君)
吉岡建設部長。
建設部長(吉岡博文君)
当然都市計画道路なりでき上がりますと、交通の流れが変わるということでの説明はさせていただいておりまして、当然どこにポイントを置くかといいますと、歩行者の安全という形で協力を得たいということで説明させていただいております。
以上です。
副議長(井谷憲司君)
廣澤議員に申し上げます。残り時間3分を切っておりますので、よろしくお願いいたします。
それでは2番、廣澤孝英議員。
2番(廣澤孝英君)
周辺住民への説明は丁寧に行っていただきたいと思います。
それでは最後に、市長、今までの質問に対しての総括答弁を求めたいと思います。
副議長(井谷憲司君)
竹内市長。
市長(竹内幹郎君)
駅北の都市計画道路の関連について御回答させていただきたいと思います。
まず、この都市計画道路東町西峠線に当たりましては、地権者並びに関係者の御理解と御協力によりまして、合併10周年の記念の年に開通できることを本当に喜んでおるところでございます。そしてまた、関係者に厚くお礼申し上げたいと思います。
この道路は、本当に榛原駅周辺が大きく変化していき、効果があると期待しているところでございます。本当に関係者の皆様方に御協力、お礼申し上げたいと思います。
そしてまた、今後東町西峠線の道路整備事業期間中、少し方々に大変御迷惑と御心配をおかけしております。しかし、担当者、誠意を持って対応しておりますので、御協力のほどよろしくお願い申し上げたいと思います。
そして、この道路ができた暁には交通動線が変わることはもちろんでございます。議員御指摘のとおりの御心配の2路線についてもある程度想定しております。また、ボトルネックの解消事業や交通規制も必要と思われます。自動車の通行に不便を感じるところがあろうと思いますが、緊急車両の確保並びに子どもたちや歩行者の安全確保が優先されますので、よろしくお願い申し上げたいと思います。
そして、今回非常に便利になりますものですから、なるべく歩いて買い物や所用、食事等をお願いしたいと思います。その環境づくりを駅周辺で進めてまいりたいと思っております。そしてこの道路のもたらす影響や効果は、まちを変えるほどの大きなものになるかもわかりません。人、車が動くことにより経済循環も期待できると思っております。
今後もにぎわいのあるまちづくりに努力したいと考えておりますので、議員の皆様、また市民の皆様方のさらなる御協力をお願い申し上げたいと思います。
以上でございます。
副議長(井谷憲司君)
2番、廣澤孝英議員。
2番(廣澤孝英君)
できるだけ市民が歩いて魅力あるまちづくりを進めていきたいと思いますが、やっぱり行政は事を進めるときには市民に説明を行い、行政の考えを丁寧に伝え、それに対しての課題を出してもらい、話し合い、解決を図り、手間がかかっても事を進めていかないと、宇陀市にはやっぱり住民が暮らしているのですから、行政からまず変えていかないと、市長が市民に求めているまちづくりはできないかなと思います。
以上、これで私の一般質問を終えます。ありがとうございました。
副議長(井谷憲司君)
2番、廣澤孝英議員の質問が終わりました。
これより休憩いたします。
会議は午後2時50分に再開いたしますので、それまでに議場にお入りください。
午後2時37分休憩
午後2時50分再開
副議長(井谷憲司君)
休憩前に引き続き会議を再開いたします。
次に、11番、上田徳議員の質問番号11番、一つ目「近鉄室生口大野駅前整備計画について」、二つ目「平成27年4月実施の介護保険法の改正に対する対応について」の質問をお受けいたします。
11番、上田徳議員。
11番(上田徳君)
失礼いたします。議席番号11番、上田徳でございます。ただいま議長から質問の許可をいただきましたので、一般質問を行います。
今までに10名の議員による一般質問が行われました。それぞれの課題に対しまして、将来展望も含め答弁をいただいたところでございます。今回私はローカル的な課題と政府の新制度に対する課題について市長の考えをお聞きした後に、担当の部長から具体的な進め方と取り組み状況をお聞きしたいと考えております。よって、最初に市長からの答弁を求めたいということをお願いしておきたいと思います。
最初に、室生口大野駅前整備計画についてであります。
この事案につきましては、平成24年度の予算から立ち上がってまいりまして、ことしで約2年半が経過をしておりますが、市長として経過をどのように考察されており、また、どのような具体的な指示をされているのか、計画の進捗状況や地元協議の実施状況及び近鉄との協議状況について、市長が把握をされている状況と今後の指示される内容についてお答えをいただきたいと思います。
次に、平成27年4月に介護保険法の改正が実施されることになっております。各市町村は社会保障と税の一体改革により、社会保障の充実・安定化とそのための安定財源確保と財政健全化の同時達成を目指す政府の方針に基づきまして、各市町村に対しまして制度の設計が求められているわけでございますが、本市の介護保険関係の環境は高齢化率の上昇から見てとれますように大変重要な制度となってまいります。市長がお考えされている介護福祉の考え方につきまして、ウエルネスシティ構想とあわせ、2025年問題を基調に宇陀モデルの考え方をお尋ねしたいと思います。
以上、よろしくお願いいたします。
副議長(井谷憲司君)
竹内市長。
市長(竹内幹郎君)
室生口大野駅の駅前整備、また平成27年4月実施の介護保険法の改正について市長の回答を求めておられますので、回答させていただきたいと思います。
室生口大野駅周辺のまちづくりと観光客並びに来訪者へのもてなし方をあわせ持った整備計画が必要ではないかと考えております。そして平成29年4月にオープンされる奈良県埋蔵文化財センターの動向を見た中で、中長期的な整備も含め素案を策定する必要があると考えているところでございます。このようなことから、整備検討委員会で十分意見交換していただき、よりよい無駄のない提案を期待したいと思っております。この考え方につきましては、地域の方々のまちづくりに対する思いが本当に重要ではないかなと考えているところでございます。
次に、平成27年4月実施の介護保険法の改正に関する対応についてでございます。
介護保険法の改正につきましては、詳しくは後で担当者が申し上げますが、私はネクストビジョンでお示ししております産業振興、ウエルネスシティ、定住・雇用促進、市民協働、教育・福祉の充実の中で、ウエルネスシティでは保健・医療・福祉の連携、包括介護ケアシステムでございますけれども、この連携を挙げさせていただきました。実際に仮称ではございますが、地域包括総合センターの計画を進めているところでございます。
また、福祉の充実では、介護サービスの充実を挙げており、いずれも今後の超高齢化社会の中で介護保険制度を見据えた取り組みでございます。新制度では、今後ボランティアの育成や地域での体制づくりに今後取り組むことが重要であるとされておりますが、宇陀市といたしましては、まちづくり協議会や社会福祉協議会などとの関係者が活動できるステージをつくっていきたいと考えると同時に、しっかりと支援させていただきたいとも考えております。
以上でございます。
副議長(井谷憲司君)
11番、上田徳議員。
11番(上田徳君)
自席のほうから質問させていただきます。マイク低かってもし入りにくいところがございましたら御勘弁をいただきたいと思います。
最初に、室生口大野駅前整備検討委員会の関係につきまして、開催状況についてお尋ねをしていきたいと思うわけでございます。
市長のほうから今重連な会議を重ねながら、それを進めていっているというお話でございますけれども、この件につきましては平成24年度の事業別シートですね、24年度に委員会の概要として約20名程度で4回の準備会を持つということで、約20万6000円の予算がつけられておりました。そしてまた、ワークショップによる意見集約、いわゆる住民参加によるところの意見集約を行っていくというようなことが24年度の課題であったわけですけれども、実際にそのような内容は実施された内容はどういうようなものが見えてきたのか。
また、整備計画の概要説明の中で、そういったことをどのような形で実施に向けての具体的な取り組みがなされておるのかというようなことについてお尋ねしておきたいと思います。よろしくお願いします。
副議長(井谷憲司君)
吉岡建設部長。
建設部長(吉岡博文君)
お答えさせていただきたいと思います。
まず、検討委員会でございますけれども、地域事務所が主催しました室生口大野駅前整備検討事前準備会議としまして、13名の方々で平成24年11月から計4回会議を重ねていただきました。これが平成25年に終了しておりますけれども、これを受けまして、都市計画課が主催しました室生口大野駅前周辺活性化検討会議としまして、室生地域の関係自治会長初め、市民、有識者及び観光協会、公共交通機関など関係者約20名で平成26年に協議しております。
予算のことなんですけれども、一応検討委員会の報酬費として上げさせていただいておるんですけれども、これにつきましては、条例に基づかない委員報酬の支出は見直されたことから、一応この5回の検討会議につきましては無報酬で会議を開催させていただいております。
続きまして、整備計画の少し概要ということで、どういう状況かという話でしたので、お話しさせていただきますと、先ほど観光協会なり関係自治会なり有識者の方と一応意見交換という形で、まず駅前のにぎわいづくりをコンセプトとした会議を開催させていただいております。こういう状況でございますので、計画案までは至っておらないのが現状でございます。
以上でございます。
副議長(井谷憲司君)
11番、上田徳議員。
11番(上田徳君)
今ここに24年度の事業別シートを持ってきておるわけですけれども、その中で今おっしゃっているように、その他ワークショップによる意見集約ということがございまして、これは考えておられる検討委員会の設置とはまた別に考えておられるという形で示されております。こういった点について、どのような形のものを24年度に実施されておるのか、ワークショップが実際に立ち上がったのかどうか、そこら辺どうなんでしょう。
副議長(井谷憲司君)
吉岡建設部長。
建設部長(吉岡博文君)
失礼しました。一応ワークショップ、作業部会という形でいろいろ検討を重ねていただいておりますので、その辺の中身のことにつきまして、少し住民の意識ということで報告したいと思います。
まず、室生地域の住民の意識、駅を中心とした室生地域の住民の意識としましては、寂れた状況を改善したい。コンビニがあれば利用しやすい。観光客は店舗もなく不便を感じている。観光案内が必要。店舗を構えてもボランティアのつもりでないと運営できない。防犯カメラや照明施設が必要。地域内で経済の循環を考えないといけない。桜並木は保全してほしい。今後の駅利用者の増加は見込めないので、室生地域の人たちが便利になったと思えるだけでよい。最低限の改修でよい。スロープは景観を阻害しているが、撤去費用がかかる。残してほかに投資したほうがよい。新たな道路が必要。橋のかけかえ、思い切った改良等の意見がございました。
この室生地域の方々の御意見をまとめていただいておりますのは、駅利用者が減少する中、今後も増加に転じることはない。過大な投資が無駄とならないよう実現可能な整備と住民が利用しやすい整備を望む。このように、地域の活性化につながる整備と安全性の確保には最小限にされたいと、こうまとめられております。
続きまして、検討会議での意見を報告させていただきます。
旧室生高校跡地の活用について、埋蔵文化財センターを地域の活性化につなげていただきたい。トイレの改修。観光ボランティアガイドの設置。室生口大野駅名の変更。土産物屋の設置。駅前に人を集める大きな施設をつくることにより周りに商店街もできるので活性化する。観光バスが入れる駅が活性化につながる。道路が狭い。来訪者のニーズに応え、もてなし方でリピートしていただけるので、人が集まることで駅周辺は解決していくもの。話題性のある大野駅前が必要。こういう意見でございました。
以上でございます。
副議長(井谷憲司君)
11番、上田徳議員。
11番(上田徳君)
今多分おっしゃっていただいたのは、平成26年1月30日に開催されました室生口大野駅周辺活性化検討会議の中に出された内容かなと思うわけでございます。そういったわけで、それ以降この会議が実施されて、そして具体的にどういう形で進んでいくのか。といいますのは、私どもちょっとぼんやりしておりましたけれども、平成26年度予算の中では、この駅前整備に係るところの部分では桜の枝を切らなければ通行人に支障が出る、あるいは電車の通行に支障が出るといったことから、その部分の予算として150万円ほどあるのではないかなと記憶をしておるわけですけれども、実際この駅前整備を形づくるための会議というものは26年度4月以降何回ぐらい実施されたんでしょうか。
副議長(井谷憲司君)
吉岡建設部長。
建設部長(吉岡博文君)
26年4月以降には実施はしておりません。しかし、その検討会議での課題につきましては、先ほど答弁申し上げましたように、これからのコンセプトづくりという形で、検討会議では13項目ほどの検討をしてもらうと、それから整理をしてコンセプトづくりから始めまして、今後はこれまでのいろいろな意見集約をその作業部会、ワークショップの中での意見も集約させていただきまして、整備素案づくりへと移っていきたいと、こう考えています。しばらく時間を要しますけれども、先ほど申しましたように、整備素案というのは、やっぱり地域の意見を聞きながらやっていきたいと思いますけれども、まず防犯上の課題解決につきましては、これは関係する部署で対応するよう図っていきたいと考えていますので、まず整備構想といたしましては短期・中長期的な構想が必要と考えておりますので、地域の方々と十分協議を重ねてまいりたいと考えています。
以上です。
副議長(井谷憲司君)
11番、上田徳議員。
11番(上田徳君)
地域の方と本当に意見を重ねていただきたいということですけれども、平成26年度になってまだ一度もされてない。ということは、例えばもう10月20日に実施するんやという計画があれば、ここでそのことを述べられるかなと思いますけれども、それすらもないのかなということで、この会議は本当に具体的に今おっしゃっているようなにぎわいづくりをコンセプトとしたようなそういうようなものの会議をする時期を、あるいは計画、今短期、中期それから長期というような三つの計画性を持つということでございますけれども、それをでは具体的にどういう形で具現化されて、そして地域の方々にこういったことについては短期で、こういったことについては中期、そしてこれについては長期といった形で、今この検討会議のほうに出ておられる15名の一般の方々に対して御説明をされたこともないんじゃないかなと思うわけですね。
そこで一つ、この事務局体制ですけれども、総務部長にお聞きしたいなと思いますけれども、この検討会議に出された市役所で行われました会議資料の中に、事務局としまして、宇陀市建設部都市計画課とそれから室生地域事務所地域市民課、二つの事務局の列記されてるわけです。こういった一つの事業に対して二つの宇陀市の窓口を持つということ、まずこういった事例があるのかどうか、2カ所で事務局を持ちますよというような考え方が、既にもう準備段階は終わっておると私は聞いておりますので、そういった部分で本当にこれ2カ所でまだやっていかなあかん問題なのか、それとも1カ所でいいのじゃないかなと私は思うわけですけれども、あわせまして、こういったことを進めるときの事務局が窓口二つのようなものが過去にあったのかどうかも含めて、考え方をちょっと総務部長のほうで、この会議体の持ち方についての御助言なりお考えをいただきたいと思います。
副議長(井谷憲司君)
内田総務部長。
総務部長(内田一哉君)
総務部、内田です。よろしくお願いいたします。
今上田議員のほうから事業を進めるに当たっての会議につきまして、事務局が二つあるのはいかがかと、こういうお尋ねでございました。
事業を円滑に進める上で、何事におきましても関係部署の連携は大変必要なものであるということでございますけれども、一つの会議におきまして事務局が二つの部署あるというのは、余り私としては認識はございません。私認識しておりますのは、事務局につきましては、事業を推進する主たる部署が担っていくと、こういうことが適切ではないかなと、このように考えるところでございます。
以上でございます。
副議長(井谷憲司君)
11番、上田徳議員。
11番(上田徳君)
部長ね、案内用のほうにつきましては、建設部の都市計画課になってるんです。ところが、この要綱集にある部分については二つのところが列記されておりまして、そして市のほうからは4名の方が出られるというあんばいになってるわけですね。そうしますと、これ事務局が2カ所であるということは、責任の所在が押し合いになってるのではないか。地域事務所でしろ、都市計画課でしろ、おまえが先や、わしが後やとかそういう議論が先に走って今日に至ってるのではないかなというようなことを懸念するわけですけれども、この辺について、あくまでも24年の予算委員会のときには市長のほうからきちんと主管課は都市計画課で持ってきちんと進めますよというようなお話があって、今御答弁のほうも建設部長のほうからいただいておるわけで、これが本当に窓口としてきっちりと都市計画課のほうで進めていただけるのかどうか。事務局が二つあるということは、本当に関係者にとりましても複雑な思いを持っておられると思いますので、その点についてどうなんでしょうか。
副議長(井谷憲司君)
内田総務部長。
総務部長(内田一哉君)
再度御質問でございましたので、お答えしたいと思います。
会議の案内につきまして、都市計画課並びに室生地域事務所の地域市民課、こういう形で列記をして御案内を出させていただいた、こういうことでございます。ちょっと事業の進捗等々については、私ちょっとそこまで詳しくはございませんけれども、過去の業務の進め方といたしましては、やはり本庁のほうでまずは主管を持たせていただいて、各地域の特色ある事業を進める分につきましては、地域事務所の応援いただいて当然進めてきたというようなことは、ほかにも例はあったと、このように認識をしております。
ただいまの件につきましては、それが例えば事業を受けられる地域の方々の例えば不安なり不信につながるということでありますならば、その辺は今後明確にしまして会議の持ち方を考えていく、これが肝要であるとこのように考えるところでございますので、御理解いただきたいと思います。
以上です。
副議長(井谷憲司君)
11番、上田徳議員。
11番(上田徳君)
地域の方々が本当に心配されているのは、七夕会議ではないけれども、年に1回ぽつんぽつんと会議をされて、これで駅前整備あるいは地域活性化の話題がつながっていくのかということなんですね。委員の方々につきましても、そのほとんどが充て職と言ったら失礼ですけれども、自治会長さんとか、あるいは地域の方々のそのときのオピニオンリーダーとかいった形で出ておられる方が大半でございますので、年に1回、経過も含めて本当の議論をするのはどこなのか。ワークショップなのか、それともこの活性化会議なのか、そこら辺もやはり24年の会議が立ち上がったときのことを考えれば、やはり活性化委員会がしっかりとある程度の方向づけを持っていって、それを今度ワークショップの中できちんと議論していきますよというのが筋道になっておるのではないかなと、私はそのように理解するわけですね。
市長のほうも、これはきちんとやっていくんだというようなことをさっき冒頭にお聞かせをいただいておりますので、やはり何とかこの事業が前に進めるような形を私は期待をしたいし、地域の方々も会議だけといって招集だけしておいて、中身の後の報告なり会議の案内も何もないぞと、こういうような感触を持っておられるんですよね。だから、これはこのまま立ち消えするん違うかと。立ち消えする話はいろいろあちこちあるわけですけれども、この部分についても、このまま何か26年度を見たら会議のための計画もないしというようなこともありまして、そこら辺どうなんでしょうか。
副議長(井谷憲司君)
吉岡建設部長。
建設部長(吉岡博文君)
ちょっと私のほうから二元化というような形のことでお話しさせていただいておきます。
まず、室生地域で室生地域周辺の方がどういう思いであるのかということをまず作業部会で会議を持っていただくということで進めておりまして、あくまでもその事務局は一本化という形で進んでおります。その意見集約をしていただいた中で、都市計画課のほうが今度は宇陀市全域の方々を来ていただき、また室生地域の関係の方に来ていただき、それとまず地域事務所のほうも、まちづくりの関係も含めてありますので、会議に入っていただいておりますので、事務局が二元化しているということではございませんので、よろしくお願いしたいと思います。
事業は進めていくのかどうかということなんですけれども、まず先ほど申しましたように、短期でする部分につきましては、御説明させていただきますと、やっぱり防犯上の問題につきましては、これは早速にでも取りかかっていかなくてはならない部分だと、こう考えております。中期に関しましては、先ほど市長のほうから答弁申し上げましたように、その県の埋蔵文化財センターが平成29年4月にオープンするということがありますので、そのやっぱり動向なり、どういうような人の流れが出てくるか、これを活性化にどうつなげていくかという素案づくりも地域の人と考えていかなくてはならない。
それともう一つは、室生には、過去にはアートアルカディア計画という壮大な計画がございました。これは室生地域が活性化するという先の目的を持った事業展開をしております。それのやっぱり検証もしながら、これはアートアルカディア計画は、どんなコンセプトかといいますと、住民の意向を最大限反映させ、住民主体の文化活動や新たな拠点づくりへと発展させ、村全体を展開し、村が経済的にも活性化するために計画されたものですと。これは十分まだやっぱりPdcaのCの部分でやっていかなきゃならん部分と、これを基本にやっぱりコンセプトづくりは必要かなと。
ただ、整備するだけでにぎわいができるのかという考え方も必要です。民間の方が来ていただけるのかということも必要です。誰がお金を落としていけるその計画ができるのかとか、そういういろんな素案づくりをしないと、行政だけが整備だけに走ってしまってはいけませんので、やはりにぎわいづくりに何が必要なのか、民間が誰が汗をかいていただけるのか、これが一番ポイントになってくると思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
副議長(井谷憲司君)
11番、上田徳議員。
11番(上田徳君)
まさにそのとおりだと思うんですね。ただ、そのことをどうやってじゃあ行政側がニーズ把握をするのかということが大事だと思いますけれども、その機会がなかなかないというのが私の感想なんですね。会議という形で、このコンセプトに沿った形の会議を持たれるということは大事だと思いますけれども、それがなかなか実施されていないのが現実ではないかなと思いますし、これからこの問題をほっておくと、毎年ですね、ことしの9月にも行政の成果報告書なんかいただきましたけれども、こういった中に、じゃあこういうようなことをきちんと記載されるのかな、行政としてどれだけ頑張って、この室生の玄関口である室生口大野駅の周辺の活性化と整備に向けてこういった取り組みをしましたよということが成果報告が出てくるのかということになりますと、なかなか出てこないんじゃないかなと思うわけですね。それではやっぱりだめやと思うんですね。やっぱりお金がかかれなくても、きちんとその事業に対する成果といいますか、計画の進捗をきちんと我々やっぱり教えていただきたいし、そういうものの管理というものをしっかりしていかなければならないのではないかと考えておりますので、ひとつその点も含めて、ひとつしっかりとした会議を進めていただきたいなと思うわけでございます。
当面気になりますのが、樹齢60年を超えておるソメイヨシノのこの処理の関係ですけれども、当面は枝払いでもって、今年度は150万円ですか、これをもって処理するということでございますけれども、将来的にはこの桜、どういう処置をされていくのか、どういう対応をされるのかをお聞きしたいと思います。
副議長(井谷憲司君)
松岡室生地域事務所長。
室生地域事務所長(松岡保彦君)
室生地域事務所の松岡でございます。ただいま上田議員のほうから種々御質問いただきまして、大変室生口大野駅前整備につきましては御心配なり、また地域住民交えた中でのなかなかきちんと計画あるいは思いを見せられないことにつきまして、大変申しわけなく思っております。それとあわせまして、地域事務所では桜の処理ということで予算を配分を受けておりますので、執行担当ということで地域事務所のほうから回答をさせていただきたいと、このように思います。
先ほど来から種々地域の方々と懇談をしながら、駅前のいろいろな問題等について平成24年度に懇談を持たせていただきました。その中でも各地元の方々の意見の中に、やはり室生口大野の駅前の桜につきましては、やはり地域を彩る一つの要素であるということで、地域景観の一つになっておるということで、地元それから駅利用者の方々からは保全を求めるそういう声も出てまいりました。
その一方で、軌道敷地内ののり面を利用して植栽されておりますので、倒木すれば、当然のことながらのり面そのものが崩壊してしまうのではないかと、これまでその危険性を指摘されてきました。現在も年々枝張りが伸長し続けておりまして、架線への接触の危険が生じておるそういう状況でもございます。
平成23年7月、さらには9月の倒木事故をきっかけに、現在地域事務所のほうで伐採の事務をさせていただいておりますが、将来的にも伐採が必要な危険木としては約25本程度という形で見込んでおります。伐採につきましては、現在のところ近鉄保線局と調整の上、鉄道事業に危害を及ぼすもの、それから地域の方々の民家に直接影響を及ぼすものにつきましては、優先的に今現在伐採を行っておるという状況でございます。
また、軌道敷地内での作業ということになりますと、電車の走行おくれあるいは事故等で営業妨害とならないよう万全の安全対策が不可欠となるために、鉄道事業者と作業内容や工程を慎重に協議の上、作業を行っておりまして、今後も引き続きその作業は続けてまいりたいと思いますが、景観木であるということで、やはりそこはいろいろ地域の皆さん方の声も聞きながら、また事業者としての近鉄との調整も必要であろうかと考えておりまして、このことにつきましては、やはり整備計画の中にも年次的な計画も入れながら慎重に対応させていただきたいと、そのように考えております。
以上でございます。
副議長(井谷憲司君)
11番、上田徳議員。
11番(上田徳君)
軌道敷地内に枝が伸びてきておるという現実の中で、営業補償等々が出てまいりましたら、これ1分何百万円の世界になってくるのではないかなと私は聞いておりますので、確かに景勝という観点から大事だということもわかりますけれども、それであるならば、植栽を新たにかえるとかいう形で、無駄な経費をかからないようなやり方というものを事前に考えていただきまして、そして損害補償で払う1000万円よりも事前に公費でもってやっていく500万円のほうが到底うまくいくわけですから、今25本というようなことをお聞きしましたけれども、この25本についての根本的な考え方について、いつまでこれが地域事務所との折衝で、地域事務所がお受けしたことを今度はそのまま市役所として受け入れることができていくのかどうか、その点についてもう一度だけ確認しておきたいと思いますので、建設部長、よろしくお願いします。
副議長(井谷憲司君)
吉岡建設部長。
建設部長(吉岡博文君)
地域事務所も市役所の一部でございますので、当然担当部署としてしっかり対応していくと思いますので、よろしくお願いします。
副議長(井谷憲司君)
11番、上田徳議員。
11番(上田徳君)
非常にそういった室生口大野の駅を含めて、近鉄では長谷寺駅の周辺の桜の木も非常に関心を持って今後の処置について検討をされておるとお聞きしておりますので、ひとつ早目に一定の結論をお持ちいただいて、それについてまた地域住民の一定の御理解も早目にいただくということも必要ではないかなと考えておりますので、その点も含めて、ひとつ駅前の周辺に対する地域の思いというものを受けとめていただきまして、今後につなげていただきたいと思います。
続きまして、時間が来ておりますので、次のところに入りたいと思いますけれども、実は私、昨年12月、介護保険証が宇陀市から送られてきまして、びっくりしたわけなんですけれども、私ももう申請をしておればお世話になる年を迎えたんやなということをまさに実感をして伝わってきたところでございまして、今回の介護保険制度は制度維持のために5年ごとの制度見直しを行うことが決まっており、また、保険料や施設への報酬に関しては3年ごとの見直しが決められておるというようなことでございます。
2025年には、私たち団塊の世代が75歳以上となりますので、介護が必要な高齢者の数が急増すると見られております。これに備えるべく、国は介護保険法を改正しまして、ことしの6月に医療介護総合確保推進法が成立をされまして、介護保険は一部の給付が縮小され、また市が行う地域支援事業の重要度が増すなど大きな見直しが行われております。
そこで、27年4月から順次実施される予定の介護保険法の概要についてお尋ねをしたいと思いますので、その概要の説明をお願いしたいと思います。
副議長(井谷憲司君)
森本健康福祉部長。
健康福祉部長(森本彦司君)
それでは、御質問の来年4月施行の介護保険法の改正についての御質問にお答えをしたいと思います。
介護保険制度は平成12年に制度が始まりまして、今年度で15年目を迎えることになっております。現在では在宅サービスを中心に利用者が大きく増加いたしまして、市民生活に不可欠な重要な制度となっているところでございます。
今回の介護保険制度の改正の一つは、大きくは要支援対象者、これは要支援といいますのは、要介護に至らない軽度の方でございますけれども、この要支援対象者の訪問介護、それから通所介護、二つ、片仮名で言いますとホームヘルプとデイサービスというんですけれども、これにつきまして、市町村が地域の実情に応じた取り組みができる地域支援事業へ移行していくということで、今までの介護事業所によるサービスに加えて、新しくNPO、民間企業、ボランティアなど地域の多様な主体を活用して高齢者の方を支援していくという総合事業とするようなことでございます。
例えば訪問介護、ホームヘルプの場合ですと、現行の訪問介護事業所が今はやってるわけですけれども、一つは専門的な身体介護とか生活援助は今までどおり訪問介護の事業所が行うと、一つはですね。NPOとか民間企業とかが掃除とか洗濯等の生活支援サービスができるであろうということで、これが二つ目でございます。三つ目が住民ボランティアによる買い物とかごみ出し等の簡単な生活支援サービスができるであろうということで、一つが専門的な今までどおりの介護、二つ目が掃除・選択等の生活支援サービス、三つ目が買い物とかごみ出しとか簡単な生活支援のサービスということに分類されることになるわけです。
この一つ目の専門的なサービス以外の二つ目、三つ目のサービスが総合事業として行うものでございまして、市町村は平成29年度までに事業実施ができるように計画することとなっています。今わかりやすく例を挙げて言いましたけど、実際はもう少し具体的な事業等がございます。これにつきましては、こういうように制度がかわっていくことにつきましては、市民の皆様が混乱をしないように、今までどおり相談サービスの提供やケアマネジメントにつきましては、地域包括ケアセンターの役割を持った部門が要支援の方の総合窓口として、今後も新しい総合事業に連携をしていくという形になります。
それからもう1点の改正といたしましては、介護保険の自己負担が一定以上の所得のある方は2割負担となるということでございます。
基本的に、1号被保険者である高齢者本人の合計所得金額によって判定して、世帯の中でも基準以上の所得を有する方のみ利用者負担を2割に引き上げるというものでございます。一応国のほうで示されておりますのは、年金収入で言いますと280万円、所得で160万円という収入のある方は2割負担ということになろうかと思います。
そのほかにも、特別養護老人ホームの入所を今までは介護度1・2とかいうようなことでも入っておったわけですけど、原則としては要介護3以上にすること。また、特定入所者介護サービス費という事業がございます。これは低所得者の入所費用が減額されるという制度でございまして、よく世帯が同じ世帯でおったのに、うちのおじいちゃん世帯分離して、もうおじいちゃんの収入少ないから特定入所者介護サービス費を使わせてもうて安うで上げようよというような例がたまにあったわけですけれども、これは低所得者の考え方としての変更をいたしまして、配偶者の所得を勘案するということで、世帯分離をしても配偶者が課税者の場合は対象外とするということ、それから預貯金等も単身で1000万円、夫婦で2000万円ぐらいの預貯金があれば、これはもう見直ししていくというようなことが国において検討をされていると。わかりやすく説明させていただければ、こういうことでございます。
以上でございます。
副議長(井谷憲司君)
11番、上田徳議員。
11番(上田徳君)
今部長のほうから説明いただいたとおり、本当におのおの改正によって要支援1・2という方々がこれからはどんなサービスが受けられるのか、また、それがこれからの介護の中で包括支援センターですか、そこに移行されるということでなるわけですけれども、そこでお聞きしたいなというのが、まずこの宇陀市の要支援の利用者って一体何人ぐらいおられるのかと。初日のとき、たしか二百四、五十人か、2000人、250人、そんな人数だと思いますけれども、確認と、それとそれを支えておられる小規模事業所を含めたケアマネジャーの方々がおられると思いますけれども、そういった方々はじゃあ何人ぐらいおられるのか、宇陀市でね。これ、片側はボランティアに任せますよというようなことを言っておられるわけですけれども、じゃあ今までそれを生業としてされていた今度は事業所があるわけですよね。そういう事業所は一体どうなっていくのかということも含めてお答えをいただきたいなと思います。
副議長(井谷憲司君)
森本健康福祉部長。
健康福祉部長(森本彦司君)
介護保険における宇陀市の今現在の認定状況でございますけれども、この7月末現在におきまして、要支援の認定を受けている人が828人おられまして、要介護の認定を受けておられる方が1524人、合計2352人が認定を受けているというような状況でございます。そのうち介護サービスを何らかの形で利用しておられる方は、要支援で502人、利用率で言いますと60.6%、要介護で1377人、利用率で90.3%おられるというような現状でございます。
事業所でそういうお仕事をしておられる方が何人おられるかという御質問につきましては、今ちょっと具体的にその人数までの資料を持っておりませんけれども、宇陀市内では現在県の認可を受けた介護事業所は約60カ所ございます。ですから、その辺のところが今後先ほどの説明で言いましたように、要支援を受けている方のサービスについて移行していくということになれば、その辺のところには影響は及ぶのではないかと考えます。
ただ、これはやはり今までの、冒頭に議員もおっしゃっておられますように、高齢者の増加、それから介護保険のほうのやはり会計の今後の持続可能な制度とするためには、国としても必要な制度ではないかというような制度でございます。
以上でございます。
副議長(井谷憲司君)
11番、上田徳議員。
11番(上田徳君)
宇陀市内に約2350人余しの方がこういった形で制度を利用しておられるという中で、そのうちの502人、全体でいけば何%になるかわかりませんけれども、方々が今度はボランティアの支援を受けられるということで、ボランティア団体のそれなりの甲斐性がついてくればそれでいいかなと思うわけですけれども、片側で、先ほどこういった事業所60カ所あるということをお聞きしました。この60カ所につきましては、そのほとんどがやはり要支援の1・2に該当する部分のことをされていると私はお聞きしております。1カ所当たり大体5人程度おられたとしたら、約300人の方々のそういったお仕事がなくなってくるのではないかなということの怖さですね。そしてそれが今度できる包括支援総合センターですか、そこで全て吸収できるのかどうか、そういった点の考え方はどうなんでしょうか。
副議長(井谷憲司君)
森本健康福祉部長。
健康福祉部長(森本彦司君)
先ほどはちょっとわかりやすく極端に説明させていただきましたので、2番目、3番目はNPOとかボランティアで全てしていくようにちょっとおとりになられたかということで、そうではなくて、そのような形にしていくんですけれども、2番目、3番目のそういう簡単なサービスも今までどおり事業所が実施をしていく体制もとっていくということで、一部とれる部分はボランティアとかNPOとかにとっていただくけれども、今までの事業所がとっていくと。ただし、その場合は事業所もやはり単価設定において上限が定められますので、金額を少し下げた形でそういう部分はとっていただくということで、やはり地域によって、日本全体でいってもボランティアとかNPOがやはり育ってこない地域もあるでしょうし、宇陀市ももしかしたら、やろうやろうと言っておってもなかなか育ってこないかもわかりません。この場合は、やはり事業所があくまでもこの軽微なサービスも担っていただくということですので、その辺のところちょっと説明不足でした。よろしくお願いいたします。
副議長(井谷憲司君)
11番、上田徳議員。
11番(上田徳君)
事業所につきましては、小規模と言われるところが月大体延べ人数で約350人の方々をお世話していただいておる。中規模で約750人、大規模はそれ以上というような大きく三つに分かれておるわけですけれども、その中で小規模におけるところの事業所については、本当に今おっしゃってるのは多分小規模多機能型在宅医療のサテライト事業所の話かなと思うわけですけれども、その部分だけで、じゃあ実際宇陀市の場合、本当に高齢化率がもう34%ですか、この時代になったら多分もう3人に1人が65歳で5人に1人が75歳と、こういう超高齢化社会の中でのものですから、財源的にも非常に厳しくなるというようなことを踏まえて、こういった制度が実施されるということはもう重々理解をするわけでございますけれども、そういうことを踏まえて、じゃあ宇陀市のまちづくりとしてね、宇陀市モデルとして、そういった方々が暮らしやすい形のものがウエルネスシティの中でどういうように構築されようとしているのか。
いわゆるそういった方々を含めた方が御一緒に住んでいただくような家族から家庭ですね。老夫婦だけの家族じゃなしに、息子夫婦も含めたような形で一つの家庭として、家庭と家族とようわからんけども、ちょっと複数所帯のような感じのものが一緒になって住んでいただくということが宇陀市の求めている部分であるんですよと。そのために何らかの手だてをしようやないかという形で、在宅医療のきのう話も出ておりましたし、包括ケアセンターの話も出ておりましたけれども、宇陀市に行けば家族が一緒に行っても、安心してこういう介護の部分もある程度見ながら我々のサポートをしてもらえるんやという環境づくりをすることが宇陀市に定住が進んでくることになってくるのではないかなというようなことも感じますので、どこの世界、どこの地域へ行っても、高齢者のこういった介護の部分については金がかかる、大変やということで、非常に敬遠がちになっておるんではないかなと思うわけですけれども、そうじゃなしに、それを含めて抱き上げて、そしてそれを地域づくり、まちづくり、宇陀市のいわゆる宇陀市モデルとしての考え方の中に生かしていただくという発想というものは全然ならんものなんでしょうか。それとも、やはり包括支援センターのありようによっては、そういったものが構築されていくのではないのかなという思いもしますので、その点についてちょっとお考えをお聞きしておきたいと思います。
副議長(井谷憲司君)
森本健康福祉部長。
健康福祉部長(森本彦司君)
まさに今議員がおっしゃったとおりでございます。やはり宇陀市としてそういう形をつくっていきたいということで、冒頭に市長が答弁をいたしました社会福祉協議会とかまちづくり協議会が、そういった組織がいろいろとかかわっていけないかという形を今模索しておりますし、さらに包括ケア総合センター、これは今までの一般質問で割と医療的な部分を中心にお話ししたんですけど、当然地域包括支援センターが介護中心でやっているということで、それがその中へ来るわけですから介護もかかわってくると。すなわち高齢者の方がおられますと、それを包括する形で、例えば保健センター、それから事業所、それから病院、それからさんとぴあ、それからいろいろ介護関係のそれが全て取り巻くそこに家族も取り巻き、そして地域も取り巻くというような形、こういう形を市としては目標としているところで、まさに宇陀市のまちづくりというようなことであろうかと思います。
副議長(井谷憲司君)
11番、上田徳議員。
11番(上田徳君)
今部長のほうからそのようなお話をお聞きしましたけれども、そういうこととウエルネスシティ構想や包括支援センターとのかかわり方というのがもうひとつわかりにくい、わかりづらいわけです、私たちにとってみれば。個別のものに聞こえるわけですね。でも、本当は自分の本身近にある話がこういった形でウエルネスの話になってきたりとか包括支援センターの話になってくるんだよということの、その部分の説明というものはしていただけるでしょうか。
副議長(井谷憲司君)
森本健康福祉部長。
健康福祉部長(森本彦司君)
ウエルネスシティとの関連ということでございます。
これ、ウエルネスシティ構想の冊子なんですけど、こちらのほうで体系をまずつくっておりまして、この中の六つ目に、六つの柱の中に六つ目に地域包括ケアシステムの構築という形で定めております。これは、やはりウエルネスシティということで、健康づくり、そして幸せに宇陀市で今後も生活していただく、現在も生きがいを持って生活していくという、単に健康だけではなしに心の健康、安心というような部分で、やはり必要とされる医療体制の整備、これはやはり病院等もそうでございます。それから在宅医療と生活支援の体制整備ということで、在宅医療は今までの一般質問でも質問された内容ですし、生活支援の体制整備ということで、生活支援、まさに介護が入ってくる。ここらを一体、医療とか介護を一体化したような本人を取り巻く環境をつくっていく。これがウエルネスシティの一つの形になるということでございますので、その辺のところよろしくお願いいたします。
副議長(井谷憲司君)
11番、上田徳議員。
11番(上田徳君)
ひとつこれからですね、要支援の方々に対する行政から、あるいは介護保険からの支援というものが非常に希薄になってくる傾向になっておるのではないかなということを察するわけでございます。したがいまして、そういった部分を払拭できるようなそういった制度設計というものは、宇陀市の皆様方のお知恵をもって発揮をしていただきたいし、そしてまたそれを補完できるためのまちづくり協議会の中でのいろいろな制度に起因をしてくるのかなと思うわけですけれども、そういったことを含めまして、もう少し私は制度設計に対する考え方を深めていきたいなと考えております。
したがいまして、本当にこの平成27年4月から実施できるのかできないのか、またそれに対して利用者あるいは事業者、そしてそれについておられる方々への周知というものはどういった形でされるのか、お聞きしておきたいと思います。
副議長(井谷憲司君)
森本健康福祉部長。
健康福祉部長(森本彦司君)
今回の改正につきましては、ことしの7月の28日に国のほうで全国介護保険担当者会議というのが開催されて、大体のガイドラインが示されたということでございます。それを受けまして、8月の6日に県から市町村介護保険担当者会議ということで説明がありました。宇陀市におきましては、当然事業所等も昨年ぐらいから、当然やはり自分たちの生き残りというようなこともありますし、介護をこれからどのように宇陀市でしていくかという興味もありますので、多職種連携会議というのを宇陀市では包括支援センター主催でやっておるわけでございますが、こちらのほうで医療、介護の事業関係者を集めまして2回ほどやってるんですけど、延べ200人ほどの参加ということで、非常に熱心にお聞きいただいておるんですけれども、ことしの3月と8月に開催をいたしました。これは非常に介護保険改正の説明をもうすぐにやったわけでございまして、また今後具体的な部分がさらに決まり次第、利用者の方にも示してまいらなければならないなと思っております。
この改正におきましては、地域住民の方とかそれから事業所の方の御理解、御協力が当然必要となってくるということで、内容をもう少し説明させていただきますと、市内の中学校区単位に1名程度のコーディネーターの育成を図りまして、その後にコーディネーターがボランティアの研修・育成を行うなど、実際の運用までには、やはりかなり時間を要するということで、横の市町村とも連携をしながら話をしておるわけでございます。
市におきましては、先ほど言いました社会福祉協議会、まちづくり協議会といった組織がこのコーディネーターとかボランティアの役割や育成をしていけるような方向を目指していきたいなと考えておりますけれども、先日の説明会で国のほうが示したガイドラインによりますと、総合事業に移行するための猶予期間として2年の準備期間があるということで、3年後、平成29年度中には事業が開始できるようにということですので、市におきましても、このことし事業計画を立てております介護保険事業計画第6期でございますが、これにおいてニーズ調査の結果を分析いたしまして、市として先ほど言いました軽度の事業内容、二つ目、三つ目とお話しさせてもらった部分について、市としてどのような事業をやっていったらいいのか、どういう効果がある事業をやっていったらいいのかということを精査をいたしまして、今後介護保険運営協議会やそれなりのところで検討しながら慎重に進めてまいりたいなと考えておるところでございます。
以上でございます。
副議長(井谷憲司君)
11番、上田徳議員。
11番(上田徳君)
今総合事業への移行について若干のタイムラグがあるということで、2年があるということですけれども、その2年間というのは考え方の中で、2年間は灰色の期間なのか、それともぴしっとその間は現行どおりのようなサービスがそのまま続いていくのか、それとも段階的に29年度に向けて少しずつ変えていくのかというようなことが一つと、それから、介護現場で非常に困っておられるのがサービス以外のサービスを求められるという話。大体これだけで部長、内容わかりますか、わかりませんか。
例えば介護の生活支援のほうへ行かれて、洗濯とかお掃除とかいうのは、それはメニューに入っておるわけですよね。ところが、私、電気屋ですけれども、電球1個かえてよという話、これはサービスの範疇外になるらしいけれども、その辺がしてくれる、してくれないによって、あのヘルパーさんは嫌やとかどうやとかいうようなことになってきて、非常に現場で混乱してるとか、こういうような話をお聞きします。したがいまして、この29年度までにそういったサービス内容を精査されながら、当然きめが細かくなるわけですけれども、そういった部分の中で本当に生活支援なのか、それともそれは特定の業務なのかという部分のせめぎ合いといいますか、すみ分けといいますか、そこら辺が非常にだんだんこういうように行政側の縛りを決めていきますと、ますますその辺の部分で従事される方々の従事条件といいますか、就労条件といいますか、そういう事業者側の今度は思いが、そんなんぐらい一つしといたれよとか、あるいはそんなんせんでもええやろうとか、またそこで分かれてくるとかいうようにお聞きしております。
したがいまして、29年度までのタイムラグのある間に、そういった諸課題を一旦やはり御整理をいただきたいと私は思うんですね。現場にどんなことが起こっておるのか、それをどういう形で事業者側の立場からどういうようにやる、利用者側の立場からどういうようなものが求められる、そしてそれを実際にされるヘルパーの方々にはどういった方のお願いをしていくという部分のすみ分けをきちっとやっぱりしてあげていただかないと非常に困るのではないかなと思いますけれども、そういった部分についてのお話はお聞きしておられるかどうかをお尋ねしたいと思います。
副議長(井谷憲司君)
森本健康福祉部長。
健康福祉部長(森本彦司君)
電球をかえるのが対象か対象外かみたいな話では余り聞いてはおりませんでしたけれども、やはり介護が必要な方が家の玄関口のところの草刈りがやっぱりできないので、どないかする方法がないかみたいなような話も聞いたことがあります。やはり今後その辺のところ、市としてどの辺のところまで国の介護保険の制度等を使いながら報酬を受けられるのかどうかということでも検討していかなければなりませんけれども、議員の今のお話でございますので、少しそういう部分も含めながら、2年間の準備期間というところで市のいろんなサービスを具体的にどんなサービスをしていくかということを考えていかないかんので、そこでも検討してまいりたいなと、このように考えます。
副議長(井谷憲司君)
上田議員に申し上げます。残り時間3分を切っておりますので、よろしくお願い申し上げます。
11番、上田徳議員。
11番(上田徳君)
もう時間も3分を切っておりますので、最後に市長のほうにお尋ねしておきたいなと思いますけれども、冒頭にいろいろな形で御説明をいただきました。そして一般質問の中で、それぞれの中身についてお聞きをしてまいりました。そういった中で、特に室生口大野駅前整備につきましては、市長みずからがひとつ発破をかけていただいて、事業進捗に何らかの動きが見えるようなそういったことをお願いしたいなというのと、そしてまた介護保険の改正の分につきましては、地元の宇陀市が本当に高齢化の高い地域であるということを御認識いただいて、今よりもさらに高くなるということの中で、ひとつ制度に対する新たな思いというものをお聞かせ願いたいなと思います。
市長にお答えいただく前に、もう1点だけ忘れておりました。この改正によって介護保険の保険料が改定されるのかどうか、その点だけもう一度部長のほうにお聞きをして、その後もしお答えいただけるようでございましたら、市長のほうからお答えいただきたいと思いますので、よろしくお願いします。
副議長(井谷憲司君)
森本健康福祉部長。
健康福祉部長(森本彦司君)
介護保険料の改定についての御質問でございますけれども、これにつきましては、先ほど申し上げました第6期の計画策定に向けての介護保険運営協議会で検討をしていただくということになっております。この計画は、今回は10年後の超高齢化を想定したものであることが求められております。現在の宇陀市の高齢化率という状況に加えて、今後ますます高齢者が増加する状況のもと、市民が老後安心して暮らし続けるために、介護サービスというのをやはり低下させるわけにはいかないと考えております。介護保険事業会計の収支バランスを見ながら、持続可能な、また責任のある事業計画の策定と責任のある介護保険料の算定を行ってまいりたいと考えております。
以上でございます。
副議長(井谷憲司君)
竹内市長。
市長(竹内幹郎君)
再度質問を求められておりますので、話をさせていただきたいと思います。
室生口大野駅のまちづくりにつきましては、地域の住民の方々の意見もいろいろ申し上げておりますが、なかなかまとまっていかないと感じております。まずは、まちづくり協議会を結成していただいて、ともに考えて、その運営をまちづくり協議会が担うような仕組みが必要ではないかなと感じております。
もう1点、介護保険法の改正でございますけれども、これは先ほど当初に申し上げたとおりでございます。再度申し上げます。
ウエルネスシティでは、保健・医療・福祉の連携、包括介護ケアシステムを掲げ、実際に地域包括ケア総合センターの計画を進めております。また、福祉の充実では介護サービスの充実を挙げており、いずれも今後の超高齢化社会の中で介護保険制度を見据えた取り組みが求められていると考えております。
新制度では、今後ボランティアの育成や地域での体制づくりに今後取り組むことが重要であるとされていますが、宇陀市としては、まちづくり協議会や社会福祉協議会などの関係者が活動できるステージをつくっていきたいと考えると同時に、しっかり支援していきたいと考えております。
以上でございます。
副議長(井谷憲司君)
11番、上田徳議員。
11番(上田徳君)
非常に残念だなと思うのは、まちづくり協議会ができてないから室生口大野駅の整備が進まないということではないと思います。あくまでも、やはり宇陀市の三つの駅を整備して新たな活性化をつくっていきますよと提案されたのは宇陀市の側で、24年度の予算にそれを盛り込まれたというのが出発でございますので、それをもってまちづくり協議会の設立との連動性というものはないのではないかなと思うわけでございます。
したがいまして、私はひとつ宇陀市からのしっかりとした原課から会議を開いていくための努力というものをお願いしておきたいなと思いますし、また、介護保険の関係につきましては、本当にこれから要支援1・2の方々がふえる中で、包括支援センターがしっかりとバックアップできる体制、そしてまた今この施設を運営しておられる方々が新たな制度の中でもきちんとその仕事が続けていけるような、そういった制度設計をしていただくことをお願いいたしまして、私の質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。
副議長(井谷憲司君)
11番、上田徳議員の質問が終わりました。
これより休憩いたします。
会議は午後4時15分に再開いたしますので、それまでに議場にお入りください。
午後4時01分休憩
午後4時15分再開
議長(多田與四朗君)
休憩前に引き続き会議を再開いたします。
次に、9番、本日の最後となりました。この9月議会最後の一般質問となりました。9番、勝井太郎議員の質問番号12番、一つ「市立病院の今後について」、二つ目「産業振興について」の質問をお受けいたします。
勝井議員より資料配付依頼があり、これを許可しています。
9番、勝井太郎議員。
9番(勝井太郎君)
9番、勝井太郎でございます。議長より許可をいただきましたので、一般質問をさせていただきます。最後になりまして、少し長丁場になっておりますけれども、もうしばらくのおつき合いよろしくお願いいたします。
本日、今回の質問は、市立病院についてとこのまちの産業振興について議論させていただきたいと思います。通告に従いまして、順次質問をさせていただきます。
まず、市立病院の現状とそれから今後について、病院の事務局長と市長と議論させていただきたいと思います。
市立病院を取り巻く環境は皆さん御存じだと思いますけれども、決して楽観できる状態ではございません。常勤の外科の先生、麻酔科の先生は実は1名しかおりませんので、もし何か緊急の手術をしないといけない、外科的な処置をしないといけないというときには速やかに対応することが実はできないということが挙げられます。病院についての議論は、この私の質問の前にもたくさんの議員がされておりましたので、そのことも踏まえて質問させていただきたいと思います。
また、看護師や医療技術職、放射線技師さんだったり薬剤師さんだったり事務職員の方々、全ての職員の実は高齢化が進んでおりまして、特にですが、看護師の方の高齢化が問題になっております。今看護師の方の平均年齢がこの26年1月1日現在で42.9歳、大体43歳なんですね。ちなみに奈良県の平均が36歳でして、全国の看護師さんの平均年齢というのは37歳でございます。平均月収は大体ですが市立病院の看護師さんは49万円ございます。奈良県の看護師さんは、もともと給料はどちらかというと高いほうなんですが、平均年齢が高いために、実は月収も高めの水準になっています。これは看護師さんの努力とかいう問題ではなくて、宇陀市の職員全体の実は問題でして、事務職の方の平均年齢はさらに高くて47歳なんですね。平均月収も実は50万円ぐらいあったりします。こういう現状をまず踏まえた上で質問させていただきます。
今の看護師さん、医療技術職員の方の高齢化は、今後の職員確保に向けて、実は大きな障害になっている可能性がございます。今の現状はどうなっているのか、それと今後の看護師さんや医療技術職の方の採用というのはどういうようにしていくのか、まずその点について説明を求めます。
議長(多田與四朗君)
吉岡市立病院事務局長。
市立病院事務局長(吉岡義雄君)
市立病院事務局の吉岡でございます。ただいま御質問いただきました看護師、医療技術職の高齢化が職員の新規採用の障害になっていないのかということでございます。
まず、当院の賃金ベースについて若干説明のほうをさせていただきたいと思います。
奈良県病院協会が毎年行っております賃金調査がございます。25年度のこの調査結果を見てみますと、新規卒業採用者の初任給、それから5年目、10年目の給与のモデル賃金という比較の報告がございます。それを見てみますと、当院の看護師の基本給は県内の公的公立病院の平均額よりも、どの節目でも低い。また、県立医大と比べましても全ての節目で低いという状況が報告されております。ただし、民間病院の平均と比較いたしますと、基本給は当院のほうが高いという状況にございます。ただ、民間病院では手当が高く支給されておりますので、実質手取りとなりますと民間のほうが若干上回るという報告がなされております。
公立病院は、民間に比べまして離職率が低いことから、平均年齢が高くなる傾向がございます。しかしながら、高年齢化はイコール経験豊富な職員が多く在職していることから、看護レベルの高さにつながっておるものと考えております。より安全・安心の看護が実践できるものと考えております。また、新卒や余り経験のない者からいたしますと、心強い、また安心して職場で仕事ができるものと考えており、特にこういう部分では障害になるものとは考えておりません。
しかしながら、議員御指摘のとおり、年齢構成などを考えていきますと、特定の年齢層の空洞化も含めまして、将来職員不足になることも懸念されることから、退職者の補充を行っていくなど採用計画に基づいた職員採用を今後も進めてまいりたいと考えております。
まず、看護師についての状況でございますけれども、平成27年4月に3名の採用を予定しております。うち2名につきましては、宇陀市看護師等修学資金貸付金の利用者でございますので、もう既に内定しておりますので、あと1名につきましては、現在各種学校に対しまして求人を行っておるところでございます。
また、医療技術職につきましては、平成26年10月から開始いたします地域包括ケア病棟におけますリハビリの充実のため、理学療法士の増員を計画しておりまして、来年4月に理学療法士6名の採用を予定しております。採用予定者6名のうち3名は経験者採用といたしまして、現在随時募集を行っております。また、残りの3名に関しては新卒者を採用することといたしまして、現在各種学校に対して求人を行っておるというところでございます。
また、広報9月号においても掲載・募集しておりますけれども、最近増加傾向にあります眼科における検査や手術に対応するために視能訓練士1名を経験者採用として現在募集を行っておるという状況でございます。
一応現状の御報告とさせていただきます。ありがとうございます。
議長(多田與四朗君)
9番、勝井太郎議員。
9番(勝井太郎君)
御答弁どうもありがとうございます。
看護師さんについては、そこまで年齢が少し高くなっていることは問題ですので、今後どうやってそれを平準化していくかというのは考えていく必要があると思います。特に奈良県は全体的に看護師の給料が高い県でございます。47都道府県で一番高いところでございますので、とり合いになる可能性もありますので、そのあたりのところです。若い方の採用というのは大事なところでございますので、ぜひ考えていただきたいと思います。
一方でですが、医療技術職というのは、給与表が医療技術職は1本しかないんですね。この医療技術職という中にどんな人が入るかというと、薬剤師、それから理学療法士、作業療法士、放射線技師全て入るんですね。でも民間でいったら、実はこれ職種によって当然給料は変わるんですね。薬剤師さんでしたら平均で大体44万円ですね。それから放射線技師さんだと、平均の給与というのが42万8000円です。これが臨床検査技師になると38万4000円になって、理学療法士と作業療法士になりますと32万8500円になるんですね。民間だったら、どの資格を持っているかで、実は給与というのは変わっていったり、その先のキャリアが変わっていくんですが、公務員として採用されますと、どの免許を持っていても基本的な給与表が一緒ですので、もちろん役職によって、持っている免許によって、もらえる手当は変わりますので、完全に一緒ではないんですが、ただ民間の水準と比べると大幅な違いが出るというのは事実あると言わざるを得ないと思うんですね。そのあたりのところ、どのようにお考えですか。
議長(多田與四朗君)
答弁のほう、引き続き吉岡市立病院事務局長。
市立病院事務局長(吉岡義雄君)
失礼いたします。
現在のところ、当院の場合は公務員の給与表に基づき給与のほうを支給のほうしておりますので、今御指摘あった部分に関しては対応できておらないという現実はそのとおりでございます。
確かに薬剤師になりますと、医師と同じく6年間の高等専門教育をされてきておりますので、問題点としては、きっちりと受けとめたいと思います。ただ、今の給与の形態から申し上げますと、すぐに対応というのはちょっと困難な状況でございます。ありがとうございます。
議長(多田與四朗君)
9番、勝井太郎議員。
9番(勝井太郎君)
そうだと思うんですね。なぜかといいますと、これ給与表を変えようと思ったら組合と交渉しないといけませんし、そもそも院長が交渉できないんですね。今公営企業法全部適用ではなくて、今公営企業法一部適用の状態ですので、これを市長部局がしないといけない。具体的に言うと、吉岡局長がそれ変えたいですって提案してだったり組合と交渉しないといけないんですが、それをやっていこうと思うとなかなか難しいところはございます。またこの辺は、病院の経営について議論していきたいと思いますので一旦置いておいて、もう少し質問を進めていきたいと思います。
次、いろんな方が議論をされていた医師の確保についてお尋ねいたします。
医師の確保ですが、宇陀市立病院は全ての医師を基本的には奈良県立医大から派遣を受けておりますので、医大の医局の意向というのが大変大きく働いております。今ほかの議員の質問でもございましたが、これ今後県として医大の特別枠を使って医師の僻地への派遣をしていくであったり、医師の確保のための新しいセンターをつくっていくということでございましたが、宇陀市立病院に足りてない医師というのは内科医だったり外科医なんですね。
一方で、僻地医療のために派遣される医師というのは総合診療医だったり小児科医だったり産婦人科医だったり麻酔科医だったりで、必ずしも今宇陀市立病院が求めている実は人材ではないんですね。今宇陀市立病院が求めている人材を医大から今後派遣してもらえる可能性というのは高いか低いかと考えると、実は低いという現状がございます。その現状を踏まえた上で質問をさせていただきます。
今後ですが、県の施策にのっとって医師の派遣を受けていくということは、今のところここから三、四年ぐらいの恐らく方針だとは思うんですが、今後の医師の確保に向けて医大以外からの派遣をどう考えているのかですね。実際に昨年にも特別職の医師を確保するために条例をつくって実際に運用していただいておりますが、医師の確保はそれから何か進捗しているのか。これ、経営改善計画というのをことしの3月につくっていただいておりまして、市立病院のホームページにも公開されておりますが、その計画によりますと、平成28年までに4名の医師を確保するとなっているんですね。今後どうなっていくのか。2名の医師の見通しというのはどうも立っているようですが、あと2名というのはどうするのか、そのあたりを踏まえて、もう一度説明をよろしくお願いします。
議長(多田與四朗君)
吉岡市立病院事務局長。
市立病院事務局長(吉岡義雄君)
失礼いたします。
今議員のほうからも御案内がございましたように、医師の確保というのは病院の経営上もそうですし、医療に対する市民の負託に応えていくという意味からも最重要課題であるという認識は持っております。
先ほども多少触れていただきましたけれども、県のほうでは今年度、医大の中に医師の派遣センターというものをつくられまして、各地域の医療需要に見合った医師を適正に配置していく、そのための目的を持ったセンターでございます。
今県の奨学金を受けて特定の診療科なり僻地医療に従事するという義務を負われている方が今年度卒業されました。初期研修、後期研修を経て、この医師派遣センターで適正な配置をされるわけですけれども、今申し上げましたように特定の診療科でございますので、当院が特に求めております内科、消化器の内科医であったり外科医であったりと、これを専攻される方は、この奨学金の対象ではございません。
もう1点なんですけれども、この医大に設けられました医師派遣センターといいますのは、この中に医師配置センターというのもあわせ持っています。この配置センターというのが、このセンターの機能が奨学金を受けておられるドクターを適正に配置していくのがこの医師配置センターでございます。その上にあるのが、全体を包括しておるのが医師の派遣センターということですが、この派遣センターが対象としておりますのは、今医大にお勤めの先生方も対象にしておるのがこの医師派遣センターでございますので、ちょっと昨日も御説明させていただきましたが、27年度に県が各地域の必要な医療を方向性も含めてですけれども、県全体の医療構想、地域医療ビジョンと呼んでおりますけれども、このビジョンを策定されます。そのときに当院の位置づけ、この地域においてどういった医療が必要なのかというのをこの地域医療ビジョンの中にしっかりと位置づけてもらうと。これを今当院がやるべきことは、きっちりと地域に見合った医療ビジョンをつくっていただくと。その次にありますのが、医師派遣センターをその地域医療ビジョンに合う形で医師を適正に配置していくという機能をしっかりと発揮してもらうということで、当院がといいますか、この地域が求める医療が初めて現実のものに近づいていくものと考えておりますので、先ほどおっしゃられました28年度を一つの短期的な目標に置いております。4名の医師確保のうち2名は、ある程度道筋は立っておりますが、残りの2名に関しては、この県の医師派遣機能にやはり頼らざるを得ないところでございますので、議員も御紹介いただきましたように、年俸制である、それで医大以外からも医師を求めていくというのは、医大の各医局の教授の御了解も得て方向としては進めてまいりますが、なかなか今現実常勤医としては確保できておらないのが現実でございますが、この方向も地道ではありますけれども、継続して続けていくと。プラス医大の医局に対しても、医師派遣センターの機能のみに頼るのではなくて、やはり市長、院長、要請活動に関しては今後も続けていっていただくと考えております。
議長(多田與四朗君)
9番、勝井太郎議員。
9番(勝井太郎君)
経営改善計画というのがございまして、経営改善計画によりますと、目指す医療機関というのはこうなっております。内科は慢性期疾患に対する環境整備を図るということで、循環器内科に4名の先生を、呼吸器内科に2名の先生を、消化器内科に2名の先生を招き入れると。一方で、がん治療については、専門医療機関と連携すると書いてあるので、要するにがん治療については諦めるということなんですね。平たく言いますと、うちでは治療せずに、済生会中和だったり高井だったりにお願いしようということが明確に書かれているんですね。
一方で、整形については、肩肘センターを設置して整形外科医を7名確保するとなっているんですね。認知症に対応できる診療科の新設、これは精神科を新設するということで達成されています。眼科と泌尿器科を充実させるというのも今後要望していくということだと思うんですが、要するにですが、やっぱり外科の先生はもう今後も余り来ない見通しで経営をしていくということなんですね。一方で、整形外科はそこそこ先生もいてるので頑張っていこうという方向だと思うんですが、この方向で進めていくということが、計画として出されておりますので、少なくとも病院内であったり市としてはそのような方針でやっていく。外科については一定医師の確保を今1名という大変厳しい状態ですが、それを4名、5名にしていくという方向ではなくて、それよりも先に足りていない循環器だったりのほうをまずしっかりと入れていこうというのが方針なのかなと思いますけれども、そのような方針でよろしいですか。
議長(多田與四朗君)
吉岡市立病院事務局長。
市立病院事務局長(吉岡義雄君)
ありがとうございます。当院が25年度末に策定いたしました病院の経営改善計画の内容について御紹介いただきましてありがとうございます。
その中で、確かに外科医に関しては、当院の考え方としては1名と記載のほうさせていただきました。現実、医大の外科、特に消化器外科の医局の入局者も含めて非常に少ないという状況もございます。それと、県のほうが県の全体の医療の計画の中で考えておられますのが、それぞれの病院に全ての機能を備えつけていくと、それだけのやはり医師の確保は難しいということで、ある例えばですけれども、東和医療圏、こういった二次医療圏単位で、例えば消化器疾患に関しての手術であったりは例えば済生会中和病院でありますよと、整形に関しては市立病院ですよといったような機能をある一定のところに集約させて、高度な医療を一定の範囲の中で対応していくというような考え方を出されております。ですから、そういうことから考えますと、特に消化器に関しては当院が連携しております済生会中和病院が消化器外科が非常に厚くございますので、ここと連携を図りながら、手術が必要ということになれば連携先病院と対応していくという、考え方としてはそういうことになるのかなと考えております。
特に外科に関しましては、やはりおなかを切る、切って中を手術していくというのは、やはり外科がないとできません。ですから、当院が消化器内科医を求めておりますけれども、内視鏡によります多少の大腸の中の処置であったりはできますけれども、それ以上の開腹まで行きますと、やはり連携先病院と連携しながらというそういう方向性で考えております。
以上です。
議長(多田與四朗君)
9番、勝井太郎議員。
9番(勝井太郎君)
御説明ありがとうございます。
経営健全化計画にはソフト分析という強みだったり弱み、期待だったり脅威の分析もされているんですが、強みを見たら、高度医療機器を持っていてちゃんと検査できますよと書いてあるんですが、一方で弱みを見ると、外科医がいないので手術はできないと書いてあるんですね。あと、救急のところが弱いんですね。だから急性期と亜急性期が基本受け入れることができないので、Dpcをやってるんですけど、実は余り効果が上がらない状態なんですね。外科の医業収入が下がり続けてまして、手術料が大体今5000円ぐらい、ちゃんと収支とんとんにしようと思うと1万円ぐらいの手術料が要るんですが、それはもう見込めない状態になっていると思いますし、それをなかなか変えていくことは難しいというまず現状がございます。
一方で、消化器の先生を確保することだったり今後市立病院が求める医師を確保できる見込みというのが、実は県はセンターつくってくれてますが、全く担保されてないんですね。というのは、地域枠で新しく育成をした医師は、基本的に宇陀市立病院のニーズを充足するわけではないし、今後新しくできる生駒の市立病院ですね、徳洲会が指定管理を受けていますが、山下市長は派遣を医大にお願いをしているという状態であります。医師の取り合いの状態がまだ今後10年ぐらいは続く見込みですし、うちにやってくる可能性が高いか低いかというのを考えると大変難しいという現状があります。実際にやってくる、育成される医師というのは5名程度ですが、その5名がうちに来る見込みはほぼないというのが恐らく現状だと思います。
その現状を踏まえた上でですが、今後5年程度たって今の状態がもし解消されない場合は、市立病院の経営を今の医大の医局に頼るという経営じゃなくて、指定管理を用いた医療法人だったり社会医療法人にお願いをするということも検討する必要が出てくるかと思いますが、その点、検討されたことというのはございますでしょうか、もしくは今後検討する必要性というのはお考えになっておられますでしょうか、説明をよろしくお願いします。
議長(多田與四朗君)
吉岡市立病院事務局長。
市立病院事務局長(吉岡義雄君)
ありがとうございます。
現在当院の経営形態に関しましては、地方公営企業法の一部適用ということで、これは一般行政組織の一部ということになりますので、市長が病院運営全般を運営する権限を有しておるというこういうことでございます。
これまでも各議員さんのほうから、この経営形態について見直す用意はあるのかというような御質問をお受けいたしまして、その公営企業法の全部適用、それから今御指摘ございました指定管理者制度の導入も含めて御答弁のほうさせていただいたところでございますけれども、何よりも、どういう経営形態であっても、やはり安定した経営というものがまずベースにないと安定した医療提供はできないということでございます。先ほど御紹介いただいたように、経営改善計画のほうをつくりまして、その実行に向けて今取り組んでおるという状況ではございます。
その指定管理者に関しましては、既に県内でも市立奈良病院、それから先ほど御案内のあった生駒市立病院、これが先例という形で、我々も非常に注視してまいらないといけないとは思っております。生駒市立病院につきましては、圏域は生駒だけといたしましても、12万という人口を擁しておるところでありますので、なかなか医療の需要ということで簡単に対比はできませんけれども、しっかり注視しながら検討のほうは進めてまいりたいと考えております。
ただ、やはり市民の医療を守っていくんだという考え方からいたしますと、その目的が仮に今の形態のままで達成できないということになれば、経営形態も当然見直しながら、最終目的は、やはり市民の地域の医療を守っていくんだというその目的が最大のものでございますので、当然検討していくことはもちろんでございますし、見直しもやぶさかではないと考えております。
議長(多田與四朗君)
9番、勝井太郎議員。
9番(勝井太郎君)
ぜひ御検討をお願いしたいんです。というのは、今の市立病院の経営というのは、実はドクターは全員プロですけれども、基本事務局の方というのは、吉岡局長もそうですけれども、少し前までは病院のことは何もしてなかったはずなんですね。ちょっと前までは秘書情報のシステムのことをされていて、今は病院におられるんですね。
当然ですけれども、市長も一緒でして、市長は専門はもともと大手のゼネコンにおられましたので、その点については御見識あるかもしれませんが、僻地医療だったり病院の経営に御見識があるかということを問うてみたら、そこは正直厳しいところがあると言わざるを得ないと思うんですね。でも、その方々が経営をしていて、県にほとんどのことをお願いしてる状態なんですね。医大は何とか派遣してくれるかなと思いながらお願いをするしかないですし、派遣センターつくってくれたらきっと何とかなるかなとなって、待つしかないんです。
ただ、流域下水道と違って、県が宇陀市のためだけに何とかしてあげようと思う事業じゃないんですね、医療というのは。足りない場合は、どうしても来ない場合もありますし、医大は研究機関ですので、派遣をしたくてもできないという状態が発生する可能性は十分高いです。指定管理は全然オプションとして持っていくじゃなくて、もう真剣に検討する段階だと思うんですね。これ4年ぐらいたって県のほうからごめんなさいと言われて、そこから研究し始めるとつらいところがあります。
実際に前例として、奈良市の市立の奈良病院が自治医大系列の地域医療振興協会がやっておりまして、僻地医療も含めてやっておられます。近くに事例がありますので、一括をして指定管理を受けていただくということも、ひょっとしたら可能かもしれません。いろんな事例を検討するだけじゃなくて、実際にできないかどうか、医大とも交渉してみてもいいと思うんですね。
これ、なぜかといいますと、実際に病院の指定管理をしたら医大が怒り狂って全部の医者を引き揚げるかというと、そんなことはないみたいです。実際に指定管理をしている事例、幾つか調べさせていただきましたが、半数以上の医師が残って、その病院の運営をしていくというようになっていたり、全員の医師を含めて看護師も含めて転籍をしてやっていくということも実際に起きています。なぜかといいますと、医療法人のほうが実は給料が高いんですね。必ずしもドクターにとってはマイナスの要素ばかりではないですし、医大にとっても医師の一部を医療法人が派遣をしてくれるんだったら、十分交渉としては成り立つ話なんですね。
どうしても徳洲会のイメージがあるので、指定管理をしたら医師会が怒り狂うとか医大が怒ってしまうというように先入観を持っておられるかもしれませんが、現実の交渉の過程だったり現実の指定管理をしている事例を見る限りでは、そうではありませんので、実際にできないかどうか、もし交渉できるんでしたらぜひ交渉もしていただきたいと思いますし、そのあたりのところを素直に県だったり医大と意見交換をするということは今までしたことございますでしょうか。もしくは今後そのようなことを実際に、これはもう平場になると思いますけれども、意見交換をするということは可能でしょうか、よろしくお願いします。
議長(多田與四朗君)
吉岡市立病院事務局長。
市立病院事務局長(吉岡義雄君)
ありがとうございます。
先ほども若干話をさせていただきましたけれども、医大以外からの医師の雇用ということに関しては、医大の各医局の教授の先生方と話はさせてもらいましたけれども、実際に指定管理ということでそういう話をさせてもらったことはございません。確かに意見交換レベルから、このことに関しては医大と話をしていくことは可能かもわかりませんので、その辺も含めて検討のほうは進めてまいりたいと思います。ありがとうございます。
議長(多田與四朗君)
9番、勝井太郎議員。
9番(勝井太郎君)
市長にお尋ねします。
市長はこの問題、どのようにお考えになっておられますか。ほっておいても何ともならないんですね。市長のネクストビジョンを見ると、医大と連携するしか書いてないんです、ここは。産業振興のところは結構一生懸命書かれてたり、ウエルネスシティは一生懸命書かれてるんですが、連携していくとなっているんですが、連携していくことはもちろん大事なんですが、経営については最高責任者は今市長ですので、どうしていくのかというところ、ある程度方針を持つ必要があると思います。今はどのようにお考えになっておられますか、よろしくお願いします。
議長(多田與四朗君)
竹内市長。
市長(竹内幹郎君)
勝井議員から病院経営について御質問でございますし、従前、以前にもお話をさせていただいた同じ考え方で、基本的には同じ考え方でおります。
やはり市立病院は地域の公的医療機関として、しっかりその使命を果たしていかなければならないと考えております。そうした中で、医師確保を含めて地域住民の健康を支え、安全・安心な生活を守るという重要な使命を果たし、市民の負託に応えていくため、現行の一部適用では限界があるとは考えておりますけれども、仲川院長とともに、しっかり宇陀市立病院の体制づくりをつくっていきたいと考えているところでございます。
民間医療機関への指定管理も選択肢の一つであるとは考えておりますけれども、当分の間は現状のままで、しっかり経営のほうは行政が担いながら、行政が支援しながら、やっぱり医療に対して心配を与えないような形の中で、医師の方々が安心して医療に専念していただけるような環境を宇陀市でつくっていくことが肝要ではないかなと思っているところでございます。
市立病院、いろいろ医師の招聘もあるんですけれども、やはり勤務医自身が勤務したいような環境もつくっていく必要もございますし、職場環境も含めてハード面・ソフト面も含めて経営的に努力していきたいと思っております。
もう1点、やはり市立病院に対して意見はたくさんいただくんですけれども、やはり市民応援団などが必要ではないかなと考えておりますし、この中山間地域の中において医療に対する需要が絶対数が少ない地域の中で、不採算部門を維持しながら市民の命と健康を守るような体制をつくっていきたいと考えているところでございます。
以上でございます。
議長(多田與四朗君)
9番、勝井太郎議員。
9番(勝井太郎君)
今の御答弁、ずっと4年間余り変わってないなと思いますからね、なんですが、実際にですが、やっぱり市立病院という看板があるので、どうしてもあぐらをかいているところはあると思います。それと、竹内市長が未来永劫市長やってるわけでもないし、仲川院長が未来永劫院長をやってるわけでもないので、今は密接に連携してやってるのかもしれないですが、ただ、権限は明確にしておいたほうがいいと思います。院長に権限を渡すんだったら渡すために全部適用をしてもいいと思いますし、さらに民間の力を使ってやっていくというのでしたら、指定管理は十分検討してもいいと思います。
今のままで行くと、何も恐らく変わらないでしょうし、このままでいいんじゃないかというのが恐らく大きな空気だと思うんです。仮に医師が来なくても県が悪いと言えば済むんですけど、そうはいかないんですよね。このまちに暮らしてる人たちは、県が悪いと言われても現実がどうかが大事ですし、医者にとっていいかどうかじゃなくて、このまちに暮らしてる人にとっていいかどうかというのが一番の軸じゃないといけないはずですので、今後についてもぜひ、なかなかここでは答えにくいことを聞いておりますので、答弁がしっかりしないところは一定やむを得ないとは思っておりますが、ぜひ検討していただきたいと思います。
実際にですが、指定管理をしたところに調査して、できるのかどうかというところも、どういうことを乗り越えてきたのかだったり地元の包括ケアのことも考えないといけませんので、やっていくのはなかなか大変だとは思いますけれども、実際にやるとしたらどうなるというのをぜひ検討してほしいと思います。そのところをやらずに4年ぐらいたって困ったなとならないように、ぜひ考えておいてほしいと思います。
これぐらいにきょうはしておきますが、病院のことというのは多くの方が関心を持っておりますので、ぜひ県が何とかしてくれるではなくて、せっかく経営改善計画つくったんですから、実行していただきたいと思いますし、これ医師の確保ができなかったら、ほぼこの計画破綻するんですよ。何でかというと、医師がいないと医業収入は上がらないし、入院患者の受け入れの目標も絶対達成できないし、病床利用率も絶対に上がらないんですよ。医師が突然あしたから患者3倍診ますとはできませんから、医師の確保というのが病院の経営にとってはもう最大のところですので、そのためにどういう経営体制が一番必要なのかというところからぜひ考えてほしいと思いますので、ぜひ御検討よろしくお願いいたします。
特にこのままだと赤字もすごい大きいですから、不安も大きくなると思いますので、検討していただきたいと思います。赤字になっても、どこまでもお金を入れ続けるんだと言うんでしたら、そのことを明確に言った上で説明するべきですし、仮に県が医師を確保できなくてもこのままやっていくんだというんだったら、そのことを言っておくべきです。何とかしてくれますでは済みませんので、ぜひ第1案ではないと思いますが、第2案として指定管理というのは考えてほしいと思いますし、医療技術職の給与表をいじろうと思うと、タフな交渉を院長がしないといけなくなると思いますので、ぜひ権限の移譲についても今後御検討をお願いしたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
では次ですが、産業振興についてお尋ねいたします。
議長(多田與四朗君)
勝井議員、二つ目の質問に入る前に少しお時間いただきます。
本日の会議時間は会議規則第9条第2項の規定によりまして、あらかじめ1時間延長し、午後6時までといたします。
御異議ございませんね。
発言続けてください。
9番(勝井太郎君)
ではまた議長に許可いただきましたので、続けさせていただきます。
次、産業ですが、産業の現状についてです。資料をつくってございますので、資料を見ながら質問をさせていただきたいと思います。
耕作地だったりとか事業所、商業の推移書いてあるんですが、耕作面積は、実は最盛期と比べると半分ぐらいになっておりますし、事業所も20年前は2000事業あったんですが、今は1400余りになっておりますし、商店の数も平成9年には600件ありましたが、今は370商店になっているんですね。目に見えてわかるぐらい、実は産業は衰退をしているという現状があります。
今の産業振興の方向というのはどうなっているかといいますと、総合計画に書いておりますけれども、この3ページに書いてあるとおりでございまして、販路の拡大であったりとか6次産業化を進めていくだったり、新しい新規創業の方を支援をしていく、雇用の機会だったり情報の発信に努めていくということを今は約束をしています。次のページは市長のマニフェストをチラシからそのまま張ってありますが、ほとんど同じことが書いてあります。6次産業化を進めていく、それから農業を応援をしていく、書いてあるんですが、実は宇陀市の産業施策にも課題がございます。
まず一つは、総合計画にも書いてありますし、市長のマニフェストにも書いてあるんですね。宇陀市の産業支援機構だったり産業推進機構設置をすると書いてあるんですけど、これ実は今どうなっているのか、ほとんど説明されてないんです。宇陀市王国という名前でもいっときありました。今この産業支援機構の設置に向けてどのように進んでいるのか、まずそのことについて説明を求めます。
議長(多田與四朗君)
山本農林商工部長。
農林商工部長(山本喜次君)
農林商工部の山本でございます。勝井議員の2点目の御質問にお答えをさせていただきます。
産業支援機構の御質問でございますが、宇陀市における産業を振興させるための政策提言にかかわる調査研究及び審議を行うため、平成22年12月に発足された宇陀市産業振興会議において、商工業者、農業者、林業者、一般者で組織された30名の審議会委員から、平成24年7月に産業を支援するための組織の設置についての提言を受けたものでございます。
議員お尋ねの産業支援機構の設置に向けた今後の方向性についてであります。
まず、産業支援機構の設置に向けて、宇陀市内での事業環境や地域の商店等も含めた状況把握が必要だと考えております。また、現状を踏まえた有効な施策の検討や実施に向けての組織づくりを進めていきたいと考えております。また、その組織の中心となる人材の確保も検討していかなければならないと、このようにも考えております。地元の中小企業者の活躍できる環境づくりを図り、地域経済の活性化に努めてまいりたいと思います。
以上、回答とさせていただきます。
議長(多田與四朗君)
9番、勝井太郎議員。
9番(勝井太郎君)
御答弁ありがとうございます。
産業振興についてなんですけど、今の説明聞きますと、頑張ってやっていきますということなんですが、具体的にですが、これ総合計画に書かれてまして、5カ年計画ですので、平成28年にはできてないといけないんですけど、もうちょっと詳しい計画を教えていただけませんか。30年です、30年にはできてないと、30年までの5カ年計画ですので、少なくとも27年度、来年度かもしくは28年度ぐらいには一定できてないと実行できないはずですが、どれぐらいをめどに、その組織を立ち上げるのか、もう少し具体的な時間を入れて、さらに説明よろしくお願いします。
議長(多田與四朗君)
山本農林商工部長。
農林商工部長(山本喜次君)
お答えをいたします。
今後産業支援機構につきましては、産業支援策の先進地の状況も十分に参考にしながら、産業企画課内で設置に向けた取り組みを行っていきたいと、このように考えております。
具体的に設置の年月というのは、勝井議員がおっしゃいましたけれども、具体的には今のところ定めておらないということになります。
以上でございます。
議長(多田與四朗君)
9番、勝井太郎議員。
9番(勝井太郎君)
このあたりが課題なんですね。産業振興施策、市長マニフェストに基づいて総合計画つくったと思うんですけど、実は長期的な計画というのが少なかったりとか、新規創業をする方への支援というのは奈良県のほうにかなり任せきりになっていて、地元のほうで育成をしていこうという視点が実は欠けているところがあるんじゃないかなと思われます。
特に地元の企業のネットワーク化をしていくということなんですけど、これ薬草だけじゃなくて、ありとあらゆる業種でネットワーク化をしていく必要があると思うんですけれども、そういう役割を持っている部署というのが実は今余りちゃんとわからないんですね。企画財政部もそういう薬草のことはやっているけれども、農林商工部も産業支援機構を担っていて、どこが進めていくのかというのがなかなか見えにくいところがございます。
特に、どうしても市長マニフェストに長い10年だったり20年後のことを書くというのははばかられるのはわからないではないんですが、ただ、長期的にどうしていくのかというところがやっぱり必要だと思うんですが、そのあたりのところはどのようにお考えになっておられますでしょうか。特に、ちょっと目の前のことにどうしても追われてる感が大変感じるんですけれども、長期的な取り組みというものを必要と感じておられますでしょうか、その点についてもよろしくお願いいたします。
議長(多田與四朗君)
山本農林商工部長。
農林商工部長(山本喜次君)
お答えいたします。
総合計画後期の重点施策であります産業振興を図るために、農林、商工、観光、6次産業との政策企画に取り組み、企業立地や雇用創出、名産品開発など、創設されたさまざまな支援施策を活用し、企業の誘致や地場産業等の支援、地元の産品の販売促進、新しい産業の創造を行ってはきております。
長期的なビジョンなんですが、以上でございます。
議長(多田與四朗君)
9番、勝井太郎議員。
9番(勝井太郎君)
御答弁聞いていただいたらわかると思うんです。要するに、長期的な目標はないんですね。だから部長、聞いても答えられないんです。少なくとも市役所の中でそれが共有されててオーソライズされてないということなんです。
市長にお尋ねします。この長期的なビジョンを掲げてやっていく必要というのはあると思うんですけれども、その点についてはどのようにお考えですか。
議長(多田與四朗君)
竹内市長。
市長(竹内幹郎君)
勝井議員から産業振興について御質問いただいております。
日本の国も含めて本当にゆゆしき事態という形の中で、安倍政権においても今回地方創生本部を設置して、まち、人、仕事をつくるための本部をつくって努力されているところでございます。
私が従前申し上げておるように、東京一極集中が進展いたしまして、本当に地域の産業というのは喪失してきております。かつては農業であったり林業であったり建設業であったんですけれども、その中で、それが第1次産業が喪失した中で、都市の魅力、また経済界自身がグローバル化しましたものですから、世界に散らばる、また東京一極集中するという地方都市の抱える大きな問題でございます。これは従前私がずっと申し上げていることでございますし、大きな大局的には経済的な循環をつくっていかなければならないと考えております。
ですから、宇陀市内で経済的な循環するようなウッピー商品券とか、市内で消費できるような環境を整えたい。また、宇陀市と都市部と経済的な循環をつくるために、宇陀市の物産を都市部へ売り込む、また都市の方々が宇陀市へ訪問していただく、そういう観光事業に対しても力を入れていきたいと考えております。
この問題につきましては、政府もまだまだ問題を出しあぐねている状況でございます。ですから、私どもも6次産業化も少しやり始めた一部もあるんですけれども、それを一つのきっかけとして地域の宇陀市の環境に合った産業というものをつくっていきたい、また、支援していきたいと思っております。
議員の皆様におかれましても、中山間の地域でございますので、やはり地域のリーダーとなっていただいて、ぜひとも雇用の場所の確保とか、まちづくり、地域づくりに御尽力を賜りたいと考えております。
以上でございます。
議長(多田與四朗君)
9番、勝井太郎議員。
9番(勝井太郎君)
長期的に取り組んでいかないということは、恐らくそこは共有だと思いますので、さらにですけれども、今のやっている施策に追加してこんな施策をしたらどうかという提案を、あと7分ありますので、させていただきたいと思います。
まず、今の宇陀市は、実は企業育成のためだったり産業振興のための条例だったり規則というのは、企業誘致条例と、あとはそれ以外は基本的には補助金の交付のための規則が主なものでして、産業振興会議の提言はありますが、あれは何か方針を示しているというものではなくて、こういうことをしたらどうですかという提案ですね。総合計画にも書いてありますけれども、総合計画もどちらかというとさらっと書いてあるところでございますので、今やっていくべきことというのは、長期的な取り組みをすることと中小企業の育成をしていくことですね。それと、それをしていくために産官学だけじゃなくて、地域だったりNPOだったり金融機関を入れたネットワークをつくっていくということをしたらどうかと思います。特にそれを担保していくために条例を制定するということも検討する必要があるのかなと思います。
その手法の一つでございますが、エコノミックガーデニングという手法がございますので、御提案させていただきたいと思います。
エコノミックガーデニングというのは、これ日本で始まったものではないんですが、アメリカのリトルトンという人口5万人のまちが始めた経済活性化の施策でございますが、ここにも書いておりますけれども、市の税収が実は3倍に上がるという劇的な効果が出ているんですが、どんなことをしているのかというと、基本的には企業家精神あふれる地元の中小企業が長く反映できるような環境の整備をするということなんですね。だから時間は当然かかります。これ三、四年じゃなくて10年、下手したら20年ぐらいかかるようなことでございますが、なぜそういうことをしていかないといけないのかについてもお話をさせていただきますと、次のページ、9ページに書いてありますけれども、基本的に公的セクターが支援をしているんですけれども、専門性に限界があります。なぜかというと、市の職員さんに、山本部長に専門性があるかというと、厳しいと思うんですよ、そこは。なので、行政、これは県もそうですけれども、行政が音頭をとってやっていかないといけない日本においてなんですが、何とか支援をするということだけじゃなくて、ネットワークをつくって自立的に力強い創業したりとか、新しく事業をしていくような環境をつくる必要があると思います。
それと、この指とまれと言って公募をしたりとか、ホームページだったりで手を挙げてくださいという形で提案をしてもらうというのは限界があります。ふだんから地域の方だったり企業と接点を持って支援をしていくということをしていく必要があります。そういうことをしていく。
これ、実際に事例も出てきておりまして、徳島県ですけれども、鳴門市という人口5万人のまち。ここは大塚製薬があるところなんですけれども、そこでも実は地盤沈下に苦しんでます。大きな工場があったら何とかなるということはないんですね。産業をつくっていくというのは工場誘致だったり大きな会社が来ることだけでは達成がされません。地元の企業が生き生きと仕事をしていくような環境をつくっていく必要がございますが、今までそういう支援をしている部署というのはなかったんじゃないかと思いますが、まずその点について、今のこの地元の企業に対する支援というのはどういうことをしているのか。
それと、先ほど山本部長が研究をしていきたいということをおっしゃっておられましたが、具体的にどういう形でニーズ把握をしたりとか進めていくのか、もう少し説明よろしくお願いします。
議長(多田與四朗君)
勝井議員、3分切ってます。
答弁のほう、山本農林商工部長。
農林商工部長(山本喜次君)
お答えをいたします。
本市におきましての中小企業・小規模企業等への具体的な振興対策といたしまして、本年6月定例会に議決をいただきました宇陀市企業誘致条例の一部改正によりまして、地域産業の振興と雇用機会の拡大を目的とした既存企業の増設・移設について事業所誘致奨励事業者の指定要件を拡大するとともに、新たに雇用促進奨励金制度を創設し、既存企業の支援、雇用機会の拡大を図っております。また、平成25年度より中小企業資金融資保証制度、こういうのを創設いたしまして、市内金融機関、奈良県信用保証協会の協力を得ながら市内の中小・小規模企業などの融資利率の一部、保証料の一部を市が負担することによりまして、運転資金や設備投資資金の負担を軽減をしております。
奈良県の融資制度におきましては、業況悪化などの経済環境の変化に対し適切に交代するために必要な資金の融資利率等の負担などのセーフティーネット対策資金などの支援制度などがあり、これらの情報を市内中小・小規模企業等に提供しているのが現状でございます。
また、中小・小規模企業支援機関である商工会を初め、他の機関関係団体も地域産業の振興に大変重要な役割を担っており、地域経済の活性化に向けて情報交換等を図っているところでございます。
以上でございます。
議長(多田與四朗君)
9番、勝井太郎議員。
9番(勝井太郎君)
ありがとうございます。
資料を読んでいただいてもわかると思うんですけど、そんな難しいこと何もやれって書いてないんですよ。こんなん全部簡単じゃないかと思うことばかりだと思うんです。ネットワークをつくれだったり金融機関とつないでいけだったりなんですけども、結局のところ、そういうことというのは実は案外できてないんですよ。宇陀市のホームページを見たらばらばらになってるんですね。企画のところに薬草のことを書いてあって、新規創業をしたい人が相談行こう思ったら、どこ行くかわからないんですよ。
宇陀市は、新規創業する人だったり地元の人を応援するというメッセージがそもそも住民に届いていないという現状があります。産業支援機構をつくるんだったら、ぜひそのミッションを新しい組織に担わせるべきじゃないかと思うんですけれども、明確にこのまちの中小企業を支援する、このまちの新規創業を支援するということを柱に据えて、そういう支援機構というのをつくることはできないでしょうか、改めてよろしくお願いいたします。
議長(多田與四朗君)
山本農林商工部長。
農林商工部長(山本喜次君)
今の御質問なんですが、そのミッションといいましょうか、担当部署という関係だと思うんですけれども、担う部署といたしましては、農林商工部産業企画課で担当をさせていただきたいと思っています。宇陀ブランドに関すること、産業振興に関すること、地場産業に関すること、産業支援機構に関すること、企業誘致に関すること、特産物に関すること、このようなことを産業企画課で担当に、この事務分掌を担っていきたいと、このように思っております。
議長(多田與四朗君)
9番、勝井太郎議員。残り2分ですよ。
9番(勝井太郎君)
市長はどのようにお考えですか、よろしくお願いいたします。
議長(多田與四朗君)
竹内市長。
市長(竹内幹郎君)
いろいろ産業振興について御心配いただきましてありがとうございます。
市内企業も含めて、私は民間の出身でございますので、どんどん相談していただきたいと各オーナーの方には申し上げておりますし、また、事業をしようという方にもしっかり応援させてもらうということも明言させていただいております。
しかし、その産業企画のPR自身は少し不足しておるようでございますので、これからPRしていきたいと思っております。基本的にはどんどん応援させていただきたいという姿勢でございますし、そのスタンスでございますので、いろいろ意見があればさせていただきたいと思っておりますし、また起業の応援もさせていただきたいと思っておりますし、事業化に向けて、しっかり宇陀市の行政としての果たすべき役割があるとするならば、しっかりそれはしていきたいと思っております。
以上でございます。
議長(多田與四朗君)
9番、勝井太郎議員。
9番(勝井太郎君)
あと1分半ぐらいだと思いますけど、まず、金融機関としっかり意見交換をする場というのをつくったほうがいいと思います。あと、大学との連携はしていますけれども、そことぜひ地元の企業とをつなげるようなことというのをやってほしいと思います。
それと、支援機構をつくるなり産業機構をやるんでしたら、ぜひ支援については一元化をするべきだと思います。それと、改めてですけれども、条例についてはぜひ研究をしていただきたいと思います。県はやっていますけれども、県だけでは足りないと思いますので、よろしくお願いいたします。
先ほどの市長の答弁の中には、やっぱり問題あると思うんですよ。言っているといっても、それは今市長の周りにいてる人には届くけど、少なくとも外にいてて引っ越しをしてここで商売をしようと思う人には恐らく届かない、それが今のこのまちの課題なんですね。ここにはチャンスがある、来ようと思わないというところが一番の課題ですので、ぜひ見せ方だったり組織のつくり方というのは、ぜひこれはビジョンをちゃんとつくってやってほしいと思います。そこをやっていかないと、本当に新しい人が来るであったり新規創業を起こすというところはできていないと思いますので、そこのところは素直に反省していただいて、ぜひ新しい取り組みになると思いますけれども、ぜひ検討していただいてできないかどうか。
もう一度市長、何かそういう新しいことのコメントはできませんか、よろしくお願いします。
議長(多田與四朗君)
竹内市長。
市長(竹内幹郎君)
先ほど申し上げたとおりでございます。しっかり応援していきたいと思っております。
議長(多田與四朗君)
9番、勝井太郎議員。
9番(勝井太郎君)
市長、そうおっしゃってますので、ぜひ役所の皆さん、皆さんが頼りですので、つくり方については考えて、何か新しい提案していただきたいと思いますし、意見交換もして少しずつ変えていただきたいと思います。やっていること自体は決して間違ってはおりませんが、ただ、見せ方だったり巻き込み方については課題がございます。そこについては素直に反省をしていただいて、新しいいいものをつくっていくために今後も議論していきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
以上で質問を終わります。ありがとうございました。
議長(多田與四朗君)
9番、勝井太郎議員の質問が終わりました。
これをもちまして一般質問を終わります。
以上をもちまして、本日の日程は全て終了いたしました。
お諮りいたします。
本日の会議はこれで散会いたしたいと思いますが、これに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
議長(多田與四朗君)
異議なしと認めます。
よって、本日はこれで散会することに決しました。
次の本会議は、9月26日金曜日午前10時から再開いたします。
本日はこれで散会といたします。
大変御苦労さまでした。
午後5時16分散会