本文
平成25年9月24日午前10時開議
日程 |
内容 |
|
---|---|---|
議員番号 |
氏名 |
議員番号 |
氏名 |
---|---|---|---|
1番 |
勝井太郎 |
2番 |
高見省次 |
3番 |
堀田米造 |
4番 |
井谷憲司 |
5番 |
上田 徳 |
7番 |
峠谷安寛 |
8番 |
大澤正昭 |
9番 |
井戸本進 |
10番 |
中山一夫 |
11番 |
多田與四朗 |
12番 |
山本繁博 |
14番 |
山本新悟 |
15番 |
高橋重明 |
16番 |
小林一三 |
6番山本良治
欠員(1名)
13番
役職 |
氏名 |
役職 |
氏名 |
---|---|---|---|
市長 |
竹内幹郎 |
副市長 |
井上裕博 |
教育長 |
石増次郎 |
||
総務部長 |
内田一哉 |
危機管理監 |
亀井一憲 |
企画財政部長 |
栗野 肇 |
企画財政部次長 |
森本彰一 |
市民環境部長 |
堂芝一成 |
健康福祉部長 |
森本彦司 |
農林商工部長 |
山本喜次 |
建設部長 |
吉岡博文 |
教育委員会事務局長 |
欅 啓典 |
教育委員会事務局参事 |
出口裕弘 |
水道局長 |
堤 正明 |
市立病院事務局長 |
吉岡義雄 |
会計管理者心得 |
中西靖記 |
介護老人保健施設さんとぴあ榛原事務長 |
笹次悟郎 |
大宇陀地域事務所長 |
谷口康夫 |
菟田野地域事務所長 | 西角政美 |
室生地域事務所長 | 松岡保彦 | 地域包括支援センター所長 | 鴻池通子 |
午前10時00分
議長(中山一夫君)
おはようございます。
議員並びに理事者の皆様方には、御多忙のところ御参集いただきましてありがとうございます。
午前10時00分開会
議長(中山一夫君)
ただいまの出席議員は14名であります。
6番、山本良治議員から欠席届が届いております。これを受理いたしております。
定足数に達しております。ただいまから平成25年第3回宇陀市議会定例会を再開いたします。
これより日程に入ります。
本日の議事日程はお手元に配付のとおりでありますので、朗読を省略いたします。
議長(中山一夫君)
日程第1、一般質問を行います。
3日目に引き続き、残り4名の方の一般質問を行います。
一般質問の取り扱いは御承知のとおりでありますので、説明は省略いたします。
それでは順次質問を許可いたします。
初めに、12番、山本繁博議員の質問番号7番「少子高齢者社会に伴う高齢者福祉行政の構築について」の質問をお受けいたします。
12番、山本繁博議員。
12番(山本繁博君)
12番、山本繁博でございます。皆さんおはようございます。ただいま議長より一般質問の許可をいただきました。
一般質問に入ります前に、今月16日に上陸した台風18号により被災された皆様には心よりお見舞いを申し上げ、一日も早く復旧がされますようお祈りを申し上げておきます。幸いにも当市における大きな被害はなく、安堵をしているところでございます。宇陀市の関係者皆様には、台風情報の詳細な把握と台風被害に備えて万全の体制をとっていただきましたことに敬意を表するところでございます。本当にありがとうございました。
さて、この後質問をさせていただきます高齢者福祉行政の構築にも関係がありますので、少し触れさせていただきます。
それは、気象庁はこれまで大雨、地震、津波、高潮等により重大な災害の起こるおそれがあるときに警報を発表して警戒を呼びかけていましたが、これに加え、今年8月30日から、警報の発表基準をはるかに超える豪雨や大津波等が予想され、重大な災害の危険性が著しく高まっている場合、新たに特別警報を発表し、最大限の警戒を呼びかけることになりました。
今回の台風18号において初めて京都府、滋賀県、福井県に大雨特別警報が発表されましたが、報道機関の情報によりますと、特別警報が発表された京都府や滋賀県下の一部自治体において住民に周知をしなかったという特別警報の運用に不手際があり、住民に対する安全・安心対策の信頼性を失墜させるような事態があったようでございます。もし我が市において特別警報が発表された場合、数十年に一度しかないような非常に危険な状況にあると思います。周囲の状況や市町村から発表される避難指示、避難勧告等の情報に留意し、直ちに命を守るための行動をとっていただかなくてはなりません。
そこで、気象庁から当地域に特別警報が発表された場合、市において、特にひとり暮らしの高齢者に対する措置は俊敏かつ適切でなければならないと、このように思っております。そうした中で、関係者皆様には一刻も早くお年寄りのほうに向かって対応をとっていただきますようによろしくお願いを申し上げておきます。
それでは、通告どおり一般質問に入らせていただきます。
今回は少子高齢化社会に伴う高齢者福祉行政の構築について質問をさせていただきます。
少子高齢化が急速に進む宇陀市の現状を踏まえ、心豊かな地域福祉の充実を構築しなければならないと、このように思います。核家族化や価値観の多様化が進み、近所つき合いが希薄になった今、雇用の不安定や災害時の不安、無縁社会といった孤立化の波が、この山合いののどかなまちにも押し寄せてきております。さまざまな生活課題を抱えた人が孤立することなく、地域のきずなの大切さを見直し、安心して適切な相談や支援を受けることのできる地域福祉の推進を図ることが重要であるのではないでしょうか。
県では平成7年8月22日に、奈良県住みよい福祉のまちづくり条例が公布、施行され、全ての県民が障がい者、高齢者等の視点に立って、住みよい福祉のまちづくりに主体的かつ積極的に取り組むよう意識の高揚を図るとされております。
宇陀市まちづくり計画の中で、心豊かな地域福祉の充実は、この条例をもとに計画された施策であると推測いたしておりますが、この点についてどのようなお考えか、お教えいただきたい。
これで1回目の質問は終わらせていただきます。答弁よろしくお願いしておきます。
議長(中山一夫君)
森本健康福祉部長。
健康福祉部長(森本彦司君)
ただいまの山本繁博議員のほうから今回福祉関係の御質問をいただいております。私、福祉部の森本でございます。どうぞよろしくお願いしたいと思います。
ただいまの御質問の中に、これからの福祉に関しまして非常に大切なキーワードをお話しいただいたと考えております。一つは地域福祉という言葉でございますし、もう一つは地域のきずなということでございます。
それでは、お答えをさせていただきたいと思います。
宇陀市におきましては、市の総合計画後期基本計画にも掲げておりますように、高齢者が安心して暮らせるまちを目指しまして、住みなれた地域で暮らすことができるよう、介護、福祉、保健に関係する機関や地域の関係者と連携のもとに、在宅サービスの充実を図っているところでございます。
現在高齢者を取り巻く課題といたしまして、孤独死、虐待、悪質商法などが新聞紙上でも取り上げられてございます。このような問題に行政としてどのようにかかわっていくのかというようなことが非常に重要な問題でございます。その点におきまして、議員がおっしゃる地域のきずな、そして地域福祉の推進は、地域福祉、地域行政に取り組むべき重要なテーマであると考えているところでございます。
また、奈良県住みよい福祉のまちづくり条例においての御説明を少しさせていただきますと、この条例は国のバリアフリーの推進の中で制定されたものでございまして、約40年ぐらい前に心身障害者対策基本法というのが制定をされたのをきっかけに、全国各地で身体障がい者等が不自由な中でも健常な方と同様にまちの中で暮らせるようにするべきであるというような福祉のまちづくり運動というような運動が全国で栄えてまいりました。
これを受けまして、その20年後、今から約20年前に、皆さんも御存じかと思いますが、ハートビル法という法律ができました。これは1994年に、ハートビルという言葉からわかりますように、ハートというのは心、心温かい、ビルというのはビルディング、建築物ということで、そういうようなハートビル法ができました。それから約10年後、2000年ですけれども、交通バリアフリー法というのができました。バリアフリーは皆さんも御存じのように障壁でございます。フリーというのは取っ払うということで、障壁を取っ払う、交通関係の障壁を取っ払うということで、これは正式名称は高齢者、身体障害者等が円滑に利用できる特定建築物の建築の促進に関する法律と申し上げますけれども、済みません、それがハートビル法でございます、済みません。バリアフリー法は、高齢者、身体障害者の公共交通機関を利用した移動の円滑化の促進に関する法律でございます。
そして、これらが一体となりましたバリアフリー新法というのが2006年に制定をされて、今現在それで運用されているという経緯がございます。この新法によりまして、高齢者、障がい者、それから妊婦、けが人などの移動や施設利用の利便性やそれから安全性の向上を促進するとともに、公共交通機関、建築物、公共施設のバリアフリー化を進めてまいっております。駅を中心といたしました地区、それから高齢者、障がい者などが利用する施設が集まったような地区におきましては、重点的かつ一体的なバリアフリー化を推進しなければいけないということになっております。既にできている施設は努力義務ということでございます。
これを受けて奈良県のこの条例があるわけですけれども、宇陀市におきましては、この奈良県住みよい福祉のまちづくり条例を受けまして、高齢者の方や障がいを持つ方などに優しいまちづくりというのを進めるために、これに基づきまして、公共的施設の整備を進めているというところでございます。
以上でございます。
議長(中山一夫君)
12番、山本繁博議員。
12番(山本繁博君)
主にバリアフリーということですね。
それでは、地域老人福祉の充実について3点ばかりお尋ねをいたします。
まず1点目といたしまして、地域福祉ネットワークについてでありますが、どのような枠組みで形成されているのか、お教えいただきたい。また、今後どのような活動をされていくのか、具体的にわかりやすく教えていただきたい。
議長(中山一夫君)
森本健康福祉部長。
健康福祉部長(森本彦司君)
ただいまの地域福祉のネットワークの枠組みということでの御質問でございます。
地域福祉ネットワークの確立に向けての取り組みを進めるために、市といたしましても、平成22年度に宇陀市高齢者安心安全ネットワーク推進委員会というのを立ち上げておりまして、老人クラブ、それからボランティア連絡協議会、それから消費生活相談員、宇陀警察署、それから宇陀市広域消防、市連合自治会、民生児童委員、介護事業関係者、社会福祉協議会などが集まっていただきまして、地域と行政が連携をいたしまして高齢者を地域全体で支え合うネットワークの構築を進めているところでございます。
このネットワークによりまして、それぞれの団体が高齢者に係る情報を共有し、諸問題の解決策を見出すことで、実際におのおのの団体に帰っていただいたときに活動をスムーズにしていくというような活動をしていただいております。
以上でございます。
議長(中山一夫君)
12番、山本繁博議員。
12番(山本繁博君)
地域が一体になってやっていかれるということですね。
それでは、各地域事務所長さんにお尋ねをいたします。
高齢者世帯や独居高齢者の住所等の把握はできているのですか、そして健康確認も同じくできておるのですか、教えてください。
議長(中山一夫君)
谷口大宇陀地域事務所長。
大宇陀地域事務所長(谷口康夫君)
大宇陀地域事務所の谷口でございます。
大宇陀地域事務所においての高齢者単独世帯の把握につきましての御質問ということでございます。
地域事務所独自としては、高齢者単独世帯等々の把握は直接的には行ってはおりませんが、地域事務所で運営事務を所管しております地域民生児童委員の皆さん方が高齢者世帯、高齢者の独居世帯等々を訪問するなどして状況を把握していただいておりますので、その情報を共有させていただいております。
以上でございます。
議長(中山一夫君)
西角菟田野地域事務所長。
菟田野地域事務所長(西角政美君)
失礼いたします。菟田野地域事務所の西角でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
菟田野地域におきましては、介護認定者326人、高齢者ひとり世帯は190世帯となっております。
地域事務所といたしまして、ひとり暮らし世帯を積極的に誰々ということで把握は行ってはおりません。しかしながら、地域の民生委員の皆さんは把握をしていただいております。地域事務所では地域民生児童委員協議会の事務局を担当しておりまして、月に一度会議をさせていただいておりますけれども、民生児童委員さんからの報告された内容につきましては、地域事務所としても情報の共有を行っているところでございます。
以上でございます。
議長(中山一夫君)
松岡室生地域事務所長。
室生地域事務所長(松岡保彦君)
室生地域事務所の松岡でございます。どうぞよろしくお願いします。
ただいまの山本議員のお尋ねに対しまして、お答えをさせていただきたいと思います。
室生地域におきましては、独居老人あるいは高齢者世帯等につきましては、地域事務所では独自には把握しておりません。
しかしながら、地区担当の民生児童委員が直接各世帯に訪問いただきまして、実態調査を行っております。該当者等の把握を行っていただいております。また、当該世帯の集約したものを社会福祉協議会等の連携によりまして、地区民協の事務局である地域事務所におきましても情報を共有しておるそういう状況でございます。
以上でございます。
議長(中山一夫君)
森本健康福祉部長。
健康福祉部長(森本彦司君)
榛原のほうでは地域事務所はございませんが、福祉関係は直接介護福祉課のほうが行っておりまして、ただいま地域事務所の所長が申し上げました各把握につきましては、民生委員が行っていただいておるわけですけれども、社会福祉協議会等との連携のもとに、本庁のほうでは介護サービス等を受けられた方は把握をしておりますので、その社会福祉協議会の包括支援センター、それから民生委員等と連携をしながら各地域の高齢者のほうの把握を行っていると、そういうところでございます。
以上でございます。
議長(中山一夫君)
12番、山本繁博議員。
12番(山本繁博君)
今地域事務所長にお聞きさせていただきました。
しかし、うちはその所管ではありません、民生委員さんがやっていただいております、社会福祉協議会がやっていただいておりますとこういう声がありましたけれども、部長、これは地域事務所が所管でなかったとしても、やっぱりこれは地域事務所さんが把握をしてなければならないのと違いますか。
議長(中山一夫君)
森本健康福祉部長。
健康福祉部長(森本彦司君)
地域事務所のほうでは、先ほども所長が申し上げましたように、民生児童委員の事務局を持っていただいておりまして、それのもとに共有するというデータの共有をしておりますので、どこにどの辺の方がおられるかということは把握をしていただいておると、そのように考えておるところでございまして、それから、いざ災害等になりますと、災害の要援護者台帳等も整備しておりますので、その辺のところも利用いたしまして、自治会等と連携をいたしまして、当然連携ということは全てまくっていくということではございませんでして、市として市が中心となってその辺のところを把握しながら進めていくと、そういうようなことでございますので、よろしくお願いします。
議長(中山一夫君)
12番、山本繁博議員。
12番(山本繁博君)
私が知る限りでは、民生児童委員さんは一生懸命やられております。その中でも毎日お年寄りのところへ訪問していただいている児童委員さんもございます。そうした中で、今、共有でやっていますと言われましたけれども、もう少し地域事務所の皆様方も意欲的になって見守るという観点から協力的になっていただいたらどうですか。部長、どうですか。
議長(中山一夫君)
森本健康福祉部長。
健康福祉部長(森本彦司君)
議員おっしゃるとおりでございます。
ただ、地域事務所のほうの人員等も少し数年前と比べまして減員しているというような現状がございますので、通常の業務ということもございますので、その辺のところも考慮しながら市役所全体でカバーをしていくという方向性を持ちたいと、そのように考えております。
議長(中山一夫君)
12番、山本繁博議員。
12番(山本繁博君)
それならば、今年5月に大宇陀地区で独居高齢者の方がお亡くなりになられ、発見するまで3日間の時間が経過しておりました。これは孤独死であり、あってはならないことであると私は思っております。今後このようなことが二度と起きないよう、地域のきずなを深める策についてどのようにお考えか、お教えいただきたい。
議長(中山一夫君)
森本健康福祉部長。
健康福祉部長(森本彦司君)
孤独死についてどのように考えているのかというような御質問でございます。
孤独死は、やはり核家族化、それからコミュニティの希薄化などによりまして、全国的に起きている高齢者問題であると認識をしております。
これについては、行政とか民生委員さんの力だけでは、どうしても今後ふえ続ける高齢者に対応はしていけないのではないかと考えますし、行政がやはり全国的にも規模が小さくなってきている中で、従来どおり全て行政のほうにというようなことも非常に難しいのではないかと考えております。
やはり、これには家族のつながり、かつてのようなコミュニティが、地域のコミュニティをやはり取り戻していくというところに、市役所としても方向を地域の方と一緒にというような考え方を進めていかなければならないと考えております。
特に今、自主防災組織等でも、また、まちづくり協議会等においても、市役所のほうでもいろいろお話をさせていただく中で、自助、共助、公助というような言葉がございます。やはりまず自分ができることは何か、それから家族ができることは何か、それから地域ができることは何か、それから市とか県とか国ができることは何かということを考えていただくことが重要ではないのかなと考えております。
これからは、今までもですけれども、議員がおっしゃいますように地域のきずなの大切さを見直すと。先ほど言いました地域福祉ネットワークというようなことも、これも確立に向けての取り組みを進めて、地域住民のちょっとした声かけとか、それから挨拶、助け合い、このような中で、地域住民、自治会、NPO、ボランティアなどの多様な組織、行政が連携をしながら諸問題解決に向けて取り組むことによって、誰もが安心して暮らせるようなまちづくりができるのではないかなと考えているところでございます。
以上でございます。
議長(中山一夫君)
12番、山本繁博議員。
12番(山本繁博君)
この見守り事業がしっかりしていたならば、孤独死であったこの老人が3日も放置されなかったと、このように思っております。
そうした中で、高齢者見守り事業の推進でありますが、現在どのような方向で見守り事業が実施されているのか、今後どのように進められていくのか、具体的にわかりやすく教えてください。
議長(中山一夫君)
森本健康福祉部長。
健康福祉部長(森本彦司君)
高齢者の見守り事業ということでございますけれども、市といたしましては、高齢者対策という中でやっておりますのは、一つは数年前から緊急通報装置ということで、電話によりますひとり暮らし高齢者の方に設置をいたしましてベルで知らせていただくというようなこと、昨年あたりからはコールセンターということで、その電話で実際にコールセンターのほうに通じまして安否を確認したり、何かあったときに連絡をしていただくというようなそういう装置によって進めているのが一つでございます。二つ目には、先ほども申し上げました地域包括支援センターというところが高齢者の相談等を受けたり介護サービス等の相談を受けたりということで充実を図っていくこと。それから三つ目には、民生委員さんの活動、ひとり暮らし高齢者の方の訪問、高齢者の通常の方との相談をお受けするというような形でやっておりました。
また、平成23年度からは、高齢者見守り支援事業といたしまして、高齢者見守り隊というのを設置をいたしております。この事業につきましては、高齢者等の異変に気づいたときに通報、連絡をしていただけるようなおしらせ隊、それから安否確認や身近な支え合い活動を行っていただくサポート隊で成り立っておりまして、おしらせ隊には、この事業は自治会や民生児童委員、老人クラブなどの関係者に、サポート隊につきましては、地域ごとにモデル地域を指定いたしまして取り組んでいるところでございます。おしらせ隊は、ちょっと今言い間違えましたけれども、各事業所等にお願いをいたしまして、異変があるかどうか、例えば新聞配達とかそういうようなところで異変があるかどうかを察知していただくということでございます。
今後はまちづくり協議会等の組織の中で、自治会や民生委員や隣組み、またボランティアの方々によります見守り等も広く組織をしていただいて、市としてもそれを応援する形で進めてまいりたいなと、そのように考えておりまして、その点では地域コミュニティが果たす重要な役割を見直していこうと、そういうようなことでございます。
議長(中山一夫君)
12番、山本繁博議員。
12番(山本繁博君)
この亡くなられた方は、もう何十年とここでひとり暮らしをしてはるんです、亡くなられたところで。それだったらわかるはずです。今部長言われたように、こういう体制でやってます、こういうグループでやってます、包括にちゃんとしてもらってます、それだったらこんなことは起こらないじゃないですか、そうでしょう。だから、しっかりと民生児童委員さんと地域事務所とそしてまた福祉と一つになって、見守り隊をつくっていただいて、しっかり見守りしていただきたいと、このように思っております。よろしくお願いしておきます。
次に、2点目の質問に入らせていただきます。
地域老人福祉の環境づくりであります。
先ほど奈良県がバリアフリー中心で条例を制定されたと、このように聞いております。平成8年ですね、そのように聞いております。福祉事業の拠点である公共施設のバリアフリー化でありますが、現在どれだけ施設で実施されておるのですか、そして、まだできていない施設はどれだけあるのですか、地域事務所長にお伺いいたします。
議長(中山一夫君)
谷口大宇陀地域事務所長。
大宇陀地域事務所長(谷口康夫君)
地域事務所が所管して使用しております、もしくは管理しております施設につきましては、先ほどもお話の中にありましたように、1994年のハートビル法の施行後、法的な改善義務が生じました施設につきましては、所定の改善が全てなされたものと承知をしております。そのほか、地域事務所が所管しておりますその他の施設につきましては、法の中で努力義務となっておりますので、今後の施設管理の中で検討してまいりたいと考えておりますが、その他の施設、集会所等々がございまして、その分につきましては、数までは把握しておりません。
以上でございます。
議長(中山一夫君)
西角菟田野地域事務所長。
菟田野地域事務所長(西角政美君)
失礼いたします。
菟田野地域内におきましては、地域事務所を初め、人権交流センターあるいは農林センターなど主要な公共施設がございます。こういった施設につきましては、高齢者、身体障害者等が円滑に利用できる特定建築物の建築の促進に関する法律、ハートビル法と呼ばれるものでございますけれども、この規定に基づいてバリアフリー化を図っているところでございます。
中央公民館の菟田野分館という施設がございますけれども、これにつきましては、1階部分はバリアフリー化のための改修を行っておりますけれども、2階部分についてはまだ改修を行っていないのが現状でございます。
また、宇陀市が管理する各自治会の集会施設、菟田野地域では16施設ございますけれども、一部、いきいきサロンの会場として利用されておりました8施設につきましては、高齢者の拠点づくりということで、玄関スロープの設置あるいはトイレの整備等が行われております。
しかし、バリアフリー化を完全にされているのは、合併後に建築いたしました1施設にすぎないというのが菟田野地域の現状でございます。
以上でございます。
議長(中山一夫君)
松岡室生地域事務所長。
室生地域事務所長(松岡保彦君)
室生地域事務所の松岡でございます。ただいま山本議員の質問に対しまして、よろしくお願いしたいと思います。
室生地域内におきます公共施設につきましては、ハートビル法もしくは県が定める条例に基づきまして、いろいろこれまで建築なり整備されております。これらの施設につきましては、設置基準に基づいたバリアフリー化が進められておると一定理解しております。
また、条例施行以前の古い施設につきましては、改善義務が生じたものにつきましては、公共頻度に応じまして改善対策が行われているものと理解しております。
しかし、以外の集会施設等につきましては改善されていないのが実情でございまして、今後高齢化社会に向けまして高齢者等の利用が予想される中、やはり優しい環境づくりを進めるためにも、今後の施設管理の中で検討してまいりたいと考えております。
以上でございます。
議長(中山一夫君)
森本健康福祉部長。
健康福祉部長(森本彦司君)
榛原の地域事務所ということと、それと全体にわたりましてバリアフリーについてお話をさせていただきたいと思います。
さきに申し上げました奈良県住みよい福祉のまちづくり条例によりまして、宇陀市におきましても、国道それから県道の改良事業はもとより、市道の改良事業についてバリアフリー化を進めてまいってきております。
庁舎前道路の歩道には、障がい者に配慮をいたしました誘導装置の設置、また榛原駅の駅前広場にも誘導装置の設置、それから榛原駅の自由通路やホームにはエレベーターの設置などを行ってまいってきております。あと、交通安全協会、安協のほうでは、歩道用の信号機として音響式の信号機等も設置をしていただいたりしているところでございます。
以上でございます。
議長(中山一夫君)
12番、山本繁博議員。
12番(山本繁博君)
そうしたならば、ハートビル法でやられていると、このように言われておりますけれども、まだできていない施設もかなりありますね。そしてこの本庁でもそうです。ここの本庁ね、この庁舎でも玄関と裏玄関がバリアフリーにしてあるところまでバリアフリーはできてません。玄関入りしなに、よくお年寄りがつまずいたりされます。手ぶら口で私も1回つまずきました。だから、こういうことについてもしっかりとバリアフリーをしてくれなければ私は困ると思います。そういうようなことに対してこれからどのようにされていくんですか、教えてください。
議長(中山一夫君)
森本健康福祉部長。
健康福祉部長(森本彦司君)
庁舎のただいま玄関でつまずかれたということで、そういうお話でございますけれども、この本庁につきましては、当然バリアフリー化をしておる施設でございまして、正面から入ってこられてつまずいてしまったということで申しわけなかったと思うんですけれども、ちょっと左のほうとか右のほうからスロープになっておりますので、その辺のところでバリアフリー化が進めてあるということですので、どうぞその辺のところ御理解をよろしくお願いしたいと思います。
議長(中山一夫君)
12番、山本繁博議員。
12番(山本繁博君)
バリアフリー化してあるところを通ろうとしたら遠回りになるんですよ。お年寄りはおのずと玄関から入られます。何のために玄関があるんですか。玄関から入るのが当たり前じゃないですか。それをぐるっと回っていくんですか、一々、違いますか。裏玄関もそうでしょう。裏や、日が暮れれば裏から入っていこうと思ったら、あそこで道とバリアフリーのしてある上り口でつまずきます、違います。何がバリアフリー完全にしてあるんですか。
それで、これからどのようにしていくんですか、まだ聞いてないんです。どのように進められていくんですか。これ以外の施設のバリアフリーです。
議長(中山一夫君)
森本健康福祉部長。
健康福祉部長(森本彦司君)
やはり、奈良県住みよい福祉のまちづくり条例、それから宇陀市の総合計画後期基本計画等に基づきまして、やはり公共施設、それから交通安全施設、その辺のバリアフリー化をさらに進めていくということで、良好な道路または良好な公共施設の環境を進めてまいりたいと、このように考えておるところでございます。
以上でございます。
議長(中山一夫君)
12番、山本繁博議員。
12番(山本繁博君)
あのね部長、私は施設のバリアフリー、まだできていない施設のバリアフリーも聞いておるんです。わかってくれます。それはどのようにされるんですか。どのような計画でやられるんですか、教えてください。
議長(中山一夫君)
森本健康福祉部長。
健康福祉部長(森本彦司君)
施設といいますのは、要するに新しく建てていく施設につきましては、法律に基づいて当然しなければならないということになっておりますし、既存の施設につきましては、努力義務でございますので、その辺のところのバリアフリー化を優しいまちづくりを進めていくということで、できる限り取り組んでいきたいと、このように考えているところでございます。
以上でございます。
議長(中山一夫君)
12番、山本繁博議員。
12番(山本繁博君)
また、先ほど市道の歩道のバリアフリー化についても答えていただきました。私まだ聞いてなかったんですよね。しかし、国道、県道、市道における歩道のバリアフリー化についても今後進められていく可能性はあるんですね。県もこのように言われてるんですね。それは県の条例を見れば、これは絶対にしていただかなくてはならないんです、違いますか。
だから、よく歩道で倒れられたりけつまずくというんですか、そういうことを聞くんです。だから、お年寄りがけがでもされたら大変なんです。だから、こういうような計画をもっと詳しく教えてください。もっと詳しくね、年次的な計画があるんでしょう、ないんですか。
議長(中山一夫君)
森本健康福祉部長。
健康福祉部長(森本彦司君)
年次的な計画という形ではございませんでして、道路等をつけていくにおきましては、当然道路事業等については障がい者とか高齢者、また子どもさんとか妊婦さんもおられますし、そういう方々が使いやすい、またバリアフリーの道路をつくっていかなければならないということになっておりますので、当然進めてまいりたいと。計画というのはないですけど、今後建設課なりが進めていく道路については当然バリアフリー化をクリアした施設になっていくと、そういうようなことでございます。
議長(中山一夫君)
12番、山本繁博議員。
12番(山本繁博君)
それでは、県ともタイアップして、道路における歩道のバリアフリー化を1年でも早く年次ごとに進めていただきますようによろしくお願いを申し上げておきます。
続きまして、3点目の質問であります。
地域老人福祉推進体制の充実でありますが、高齢化が進む宇陀市では、高齢者の皆さんが健康で快適に日々過ごしていただけるようなまちづくりを進めていかなければならないと、このように思っております。
そこで、ボランティア団体、各種関係団体とどんな協力体制をとっておられるのか、何回も同じようなことを聞くようですけれども、くどいように思わないでください。具体的な例を挙げてわかりやすくお答えください。
議長(中山一夫君)
森本健康福祉部長。
健康福祉部長(森本彦司君)
重複する部分もあると思いますけれども、わかりやすくお話をさせていただきたいと、具体的な例を挙げたいなと、そのように考えております。
ボランティアの中には、高齢者の方へのお弁当を配っていただくようなボランティアとか、それから声かけなんかもしておられるボランティアの方もおられます。市のボランティア連絡協議会というところがあるんですけれども、そういうところは先ほど言いました宇陀市高齢者安心安全ネットワーク推進委員会の中に入っていただいて、中心的な役割をしていただいております。各団体と連携をとっております。
また、ボランティア等の地域との関係の一例を挙げますと、これは先ほど話しましたけれども、高齢者見守り隊とかの中におしらせ隊があるんですけれども、これを具体的に話しますと新聞配達とか、それから牛乳宅配業、それからガスの検針業者、そういう方々がひとり暮らし高齢者等の異変に察知できるような17業者がおるわけですけれども、こういう民間の事業所に協力を求めて、通報とか連絡体制とか連携をとっていくというようなことで、高齢者等の安心感の提供、また孤独死等の防止に一役買っていただくというようなことが一例になってくるかなと、そのように考えております。
議長(中山一夫君)
12番、山本繁博議員。
12番(山本繁博君)
そうしたならば、そのようによろしくお願いを申し上げておきます。
次に、今後高齢化が進む中、さまざまな生活課題を抱えた高齢者の皆さんの心のケアですね、そういう悩み事はどのような形で軽減されていくのか、また、今後どのような施策で対応していくのか、わかりやすくお答え願いたい。
議長(中山一夫君)
森本健康福祉部長。
健康福祉部長(森本彦司君)
高齢者の心のケアということは非常に重要であると思います。今後高齢者の方の相談しやすい体制をつくっていかなければならないと考えております。
現在は民生委員の方々が先ほども言いましたように地域の最先端として、市民の立場で献身的に御活躍をいただいておるところでございますし、高齢者の方々の相談にも応じていただいておる、これは一つのケアであろうかと思います。
二つ目には、宇陀市では先ほども言いましたように、住みなれた地域で暮らすことができるようにということで、介護、福祉、健康の拠点施設としての地域包括支援センターを持ってございます。センターには、社会福祉士とか保健師、それからケアマネジャー等を配置いたしまして、介護予防等の相談、それからケアマネジメント、それから高齢者の総合相談なども行っております。
さらに三つ目といたしましては、高齢者の健康管理というような点で保健センター、それから医療という点では総合病院等がございまして、高齢者のケアという点では、これらの宇陀市にある機能を最大限に活用しながら、今後心のケア、対応をしていきたいなと、このように考えております。
議長(中山一夫君)
12番、山本繁博議員。
12番(山本繁博君)
そうですね。悩み事を持って快適な暮らしはできません。だから少しでも悩み事を聞いてあげて軽減できるような形をとっていただきますように、よろしくお願いを申し上げておきます。
それでは、最後に市長にお尋ねをいたします。
私は3点にわたり、まちづくりと地域老人福祉についてお尋ねをさせていただきましたが、市長から総括として、より一層わかりやすい答弁をよろしくお願いを申し上げておきます。
議長(中山一夫君)
竹内市長。
市長(竹内幹郎君)
山本議員から多岐にわたる高齢者福祉に対する御質問をいただきました。
宇陀市におきましても、本当に高齢化比率も32%を超えるときにきておりますし、あらゆる面で考えていかなければならないなと思っているところでございます。
そうした中で、宇陀市ではふえ続ける高齢者、そしてまた行政機関が縮小していく中におきまして、まさに先進地となるべく今後も持続可能な社会形態やシステムづくりをしていかなければならないと考えております。
その点におきましては、議員御質問のように、今後の高齢者福祉におきましては、行政だけに頼るのではなく地域ネットワークの確立が重要でございまして、地域のきずなを再生した地域活性化と自立を目指すまちづくり協議会を中心に、自治会また民生委員や消防団、さらに地域にかかわる事業者の方々、ボランティアの方々などがかかわっていただくことが重要であると考えているところでございます。
そうした中で、宇陀市にある現在の資源であります地域包括支援センター、市立病院、そしてまた特別養護老人ホームなど連携しながら、市の資源を生かした新たな宇陀市モデルというものを福祉部門におきましてもつくっていきたいなと考えているところでございます。
具体的な計画の策定につきましては、担当が申し上げましたように、介護保険・高齢者福祉計画、障害者計画、子ども・子育て計画との整合性や奈良県また県内各市町村とも連携しながら検討してまいりたいと考えているところでございます。
宇陀市におきましては、市立病院もございますし、本当に行政がかかわる施設がたくさんございます。しかし、全ての高齢者に満足していただけるという環境ではないわけでございまして、負担と受益という問題もたくさんあるわけでございますので、決して福祉施策そのものが全ての方に満足していただけるものではございませんし、また行政が全てを担うということではございませんので、そんなことも含めながら、地域の力を御期待申し上げながら、地域包括ケアも含めて考えていきたいなと思っているところでございます。よろしくお願い申し上げます。
議長(中山一夫君)
12番、山本繁博議員。
12番(山本繁博君)
市長、市長はよく地域地域と言われます。これはよくわかりますよ。しかし、いろいろなバリアフリー化にしても、お年寄りの避難所にしても何にしても、やっぱり要ることは要るんですよ。そういう要るものに対して、ちゃんと出すものは出してあげてください。よろしくお願いしておきます。わかります。
それでは、市長の言われる老人福祉とウエルネスシティですか、この充実に向けて邁進をしていただきますようによろしくお願いをいたしまして、私の質問は終わらせていただきます。ありがとうございました。
議長(中山一夫君)
山本繁博議員の質問が終わりました。
ここで午前11時10分まで休憩いたします。
午前10時54分休憩
午前11時10分再開
副議長(井戸本進君)
休憩前に引き続き会議を再開いたします。
次に、2番、高見省次議員の質問番号8番1「成年後見制度を生かす体制づくりについて」、2「宇陀市を動物愛護のまちにするために」、3「公営住宅の整備をまちづくりの視点で」の質問をお受けいたします。
2番、高見省次議員。
2番(高見省次君)
おはようございます。2番、高見省次です。ただいま議長から許可をいただきましたので、一般質問を行います。
質問に先立ちまして、さきの台風18号で被害に遭われた方々に対し、心からお見舞いを申し上げます。幸い宇陀市におきましては甚大な被害はございませんでしたけれども、台風20号も近づいてきております。関係職員の皆さん、市民の皆様には引き続き災害への備えと警戒をお願い申し上げます。
さて、9月4日から始まりましたこの本定例会も大詰めを迎えております。これまでの委員会審議、決算・予算審査、そして一般質問初日の議論などを伺って私なりに感じますのは、宇陀市が依然として少子高齢化、過疎化の大波にもまれているということでございます。地域医療、公共交通など厳しさは増しております。そうした現実を直視し、そこから脱却をしていくために、これまでの行政運営のあり方を大きく転換する以外にはありません。市長を初め、執行部の積極的な御答弁と決意を期待したいと思います。
私の質問内容は、成年後見制度を生かす体制づくり、動物愛護、公営住宅の整備の3点です。一問一答方式で行いますので、よろしくお願いします。
まず、成年後見制度についてお伺いします。
高齢社会が到来し、宇陀市もことし4月時点の高齢化率が32.1%と急上昇しております。5年後、10年後のピークを見据えた対策が急務となっております。
国の高齢社会対策の柱の一つが介護保険制度です。これは身体的な衰えを支えることを目的として平成12年にスタートしました。このとき同時に、いわゆる認知的な衰えを支える制度もつくられました。それが成年後見制度であります。
しかし、この十数年間、介護保険制度の充実が計画的に図られてきたのに対し、成年後見制度は十分に活用されてきませんでした。今も国民の認知度、利用度は低いままです。
しかしながら、高齢化が本格化し、宇陀市においても認知症などにより認知・判断能力が低下し、日常生活に支障を来す方が急増しております。こうした方が振り込め詐欺や虐待の被害に遭ったり、介護・障害サービスを受けられずに困ったりする状況が生じております。成年後見制度を中心に、こうした方々への財産管理や契約行為をサポートする体制づくりが待ったなしとなっております。
そこで質問をいたします。
現在宇陀市における成年後見制度の利用状況と動向はどのようになっておりますでしょうか、お伺いいたします。
副議長(井戸本進君)
森本健康福祉部長。
健康福祉部長(森本彦司君)
健康福祉部の森本でございます。どうぞよろしくお願いしたいと思います。
ただいまの成年後見人制度について高見議員のほうから御質問をいただいております。
成年後見制度は、今、介護保険と同時にということでお話がございまして、そのとおりでございます。それまでの行政処分であります措置という制度から、受益者の意思を尊重できる契約へという形で介護サービスが高齢者福祉の中で始まったことは周知のとおりでございます。これは当時の社会福祉基礎構造改革という流れの中で、高齢者福祉をそういうように持っていったものでありまして、その後、障がい者福祉については平成18年から支援費制度、また児童福祉も、今度子ども・子育て制度ということで変わろうというような方向にございます。
その中で、介護保険における介護サービスを利用するに当たって、判断能力が低下し、契約能力が不十分な方について、今現在高見議員のほうからは成年後見人制度というお話がございました。成年後見人制度だけではなしに、その当時は地域福祉権利擁護事業という形で2本立てで行われたものでございます。
地域福祉権利擁護事業といいますのは、今現在は日常生活自立支援事業という名称に変わっておりまして、成年後見人制度とどのように違うのかと申しますと、まず一番簡単な手続ができるのが日常生活自立支援事業でございまして、これは地域包括支援センターが中心となりまして、福祉サービスの契約の手続の援助、また日常的な少額の金銭管理であったり証書等の保管などを行っているところでございます。これは割と簡単にいけますので、地域包括支援センターで主となって進めてまいっております。
しかし、最近は財産管理とか、それから遺産分割協議、また身上監護と言われるような生活、医療、介護などそういう複雑な契約、手続なんかがふえてきておりまして、このような場合は弁護士とか司法書士の方を後見人とする成年後見制度というような形を使っていただいているということがまず現状でございます。
それから、今の現状についての御質問でございますけれども、今現在の相談の件数なんかが出ております。昨年度31件ほどの相談がございましたけれども、そのうち成年後見とか日常生活自立支援の相談が26件ございまして、そのうち成年後見の御相談が22件、それから日常生活自立支援の相談が4件ということでございます。
実際に成年後見制度の申し立て状況を見てみますと、親族申し立てによりまして直接裁判所に申し立てていただいた数については、具体的にはそこまでは把握はできておりませんけれども、市がかかわったり包括支援センターがかかわって行っております後見の申し立てについては、平成22年は6件、平成23年度は9件、平成24年度は2件ということでございますけれども、そういうような状況になっております。
以上でございます。
副議長(井戸本進君)
2番、高見省次議員。
2番(高見省次君)
ありがとうございました。成年後見制度の仕組みについても簡単に御説明いただいたわけですけれども、これまで権利擁護の福祉事業として日常生活の自立支援ということがありましたけれども、やはり高齢化が進みまして、現状ではそうした支援だけではなかなか難しい、さらに一歩進んだ財産、そして契約、そうしたことをなかなか難しくなってきている、そういう方々がふえているという状況がございます。
この制度自体は専門性が高い制度ですので、住民の皆様が全てを理解することは私は難しいと思っておりますけれども、やはりこういう制度がありますよということですね、それから、この制度を活用すれば、周囲にいらっしゃる認知症の方あるいは障がいを持っておられる方々を助けられる、そういうことを知っているかどうかというのは大きな差が出てくると思います。
というのも、今その申し立ての中に市長が直接申し立てを行うようなケースもあるわけですけれども、そうしたケースというのも、非常におひとり暮らしでほかに支援される方がいらっしゃらないという、そして重大なケースということが通常だと聞いておりまして、そのようなケースになる前段階ですね、例えば、おひとり暮らしで少し支障が生じておられるような方あるいは本来は助けてくれるはずの家族から被害に遭ってる方などですね、そういう潜在的にやはり社会的支援を必要とされている方がたくさんいらっしゃるということですね。ですから、そういう方をどのように支えていくのか。
私はデータ的には、やはりこの今申し立てをされている方、女性の方が6割ぐらいと聞いております。やはり80以上の方がふえてきているということで、やはり高齢化が進展してきてこういう状況が出てきているということだと思いますが、きょう相談窓口もしていただいております地域包括支援センターの鴻池センター長にも来ていただきましたので、介護などの現場で認識していらっしゃいますさまざまな課題があると思いますが、この成年後見制度ということに照らして、実際にどのような状況で困っている住民がいらっしゃるのか、御紹介いただいたらありがたいと思います。
副議長(井戸本進君)
鴻池地域包括支援センター所長。
地域包括支援センター所長(鴻池通子君)
失礼します。地域包括支援センターの鴻池でございます。先ほど高見議員より地域包括支援センターでの成年後見制度にかかわる状況について説明を求められましたので、お答え申し上げます。
地域包括支援センターは、平成18年度、介護保険法の改正により全国の市町村に設置が義務づけられ、宇陀市におきましては、社会福祉協議会に委託されております。地域包括支援センターには介護保険法の規定により、社会福祉士、保健師、主任ケアマネジャーが配置され、業務の大きな柱は四つございます。
まず一つ目に介護予防ケアマネジメントでありまして、要介護認定の結果、要支援の認定が出た方の介護予防プランの作成や二次予防高齢者のケアマネジメント、二つ目に高齢者の総合相談、三つ目に高齢者の権利擁護、四つ目に包括的・継続的ケアマネジメントとして、高齢者にかかわる介護支援専門員、介護サービス関係者の研修会や職種別の担当者会を定期的に開催し、関係職種の顔の見える関係づくりをし、スキルアップや業務改善を図るなど、質の高いサービスが提供できるように努めております。
また、こうした業務の一環として、高齢者の虐待防止や認知症対策のほか、民生委員や担当課と連携して、ひとり暮らしの高齢者の実態把握も行い、独居高齢者の見守りや困り事の早期発見と相談対応をしております。
高齢者の総合相談には、御本人、家族、親族、介護支援専門員、民生委員、介護関係施設、医療機関、地域の方等から相談が寄せられ、その中でも成年後見が必要となるケースは、ここ数年少しずつふえてきております。
地域包括支援センターが設置されております社会福祉協議会では顧問弁護士契約をしており、毎月弁護士相談を設けているほか、精神科医相談日も設けていることから、地域包括支援センターとしては専門家に相談しやすい環境があり、必要時、アドバイスをいただいております。
成年後見についての相談では、直接申し立ての相談を受けることはわずかです。ほとんどの場合は、処遇困難な相談の中から成年後見が必要となったケースでございます。
例えば認知症の進行で金銭管理が困難になったケース、悪質商法等の被害を頻繁に受けていますが、お子さんが遠方でサポートできないケース、御家族に心身の障がいがあり、サポートできないケース、家族などの養護者から経済的虐待を受けているケース、また第三者から金銭搾取などの被害を受けたケースなどでございまして、高齢者の権利や生活を守るために成年後見の申し立てが必要と判断したケースでございます。
地域包括支援センターがかかわっております成年後見制度の利用で感じております課題としては、大きく2点ございます。
まず1点目は、申し立てについてでございます。
成年後見は御本人にとって一生のことであり、制度利用をするか否かは弁護士のアドバイスも受け、本人や家族等関係者と十分な協議が必要です。成年後見は家庭裁判所に申し立てを行うもので、煩雑な手続が必要であり、弁護士や司法書士、社会福祉士等の専門家の力をかりなければ難しいこと、また、申し立てに費用と時間がかかること、審判が出るまでに1ないし3カ月を要しますが、その間にも被害が拡大しないように御本人をサポートする必要がある点でございます。
2点目として、後見人についてでございます。
処遇困難なケースの場合、成年後見申し立て時は弁護士が後見人になることが多いわけですが、弁護士が引き受ける枠に余裕がなくなってきていること、また、弁護士が後見人である場合、報酬が高額になる場合が多いことから、利用者の置かれている状況が安定すれば、ケースを引き継ぐ第三者の受け皿が必要となります。
しかし、宇陀市内に安定したケースを引き受ける第三者が不足している現状でございまして、今後高齢者の増加とともに成年後見制度の利用者の増加も考えられ、受け皿づくりが必要だと感じております。
以上のようなことが地域包括支援センターにおける現状でございます。
失礼します。
副議長(井戸本進君)
2番、高見省次議員。
2番(高見省次君)
今非常に詳しく現状について、やはり現場にいらっしゃるそういうお立場を踏まえてお答えいただきました。
やはり少しずつふえているという状況の中で、そうした方々を支援していくために今もいろいろと課題についてお話しいただきました。二つのことが、やはりまず必要だと思います。
第1に、やはり住民の多くの方が制度を知っているということですね。何かおかしい、あの人大丈夫かな、被害に遭ってるんじゃないかなと思ったときに、民生委員さんや今の地域包括支援センターあるいは行政、そういう方に知らせるそうした地域社会全体の通報能力の向上というのが不可欠だと思います。
第2に、そうしたケアマネジャーさんやヘルパーさん、民生委員さんやボランティアの方々など、高齢者とふだんから接していらっしゃる関係者が制度を理解して、そしてある程度専門的な知識を持っていただく、そういうことが大事だと思います。
そのために、やはり行政として直接の申し立てということ以外に、制度の周知、広報活動を充実していただきたいと思いますけれども、今申し上げた二つの視点からどのように進められていかれますでしょうか。
副議長(井戸本進君)
森本健康福祉部長。
健康福祉部長(森本彦司君)
住民の皆さんに制度を知っていただくこと、それからもう1点は、かかわっていく業務を行う者が、やはりその内容を理解していくことというような2点でございます。
成年後見人制度につきましては、非常に難しい制度でございます。やはり所管庁が法務省というようなこともございまして、家庭裁判所への申し立てをしたり手続が煩雑であったり費用がかかったりと、今包括支援センター所長が申し上げたとおりでございますけれども、この辺のところで、なかなか制度の利用が広まっていかないというようなことで、そういうような点でまだまだ周知度が低いということにつきましては、今後やはり市民に制度を知っていただく機会をつくっていくということは重要であるとは考えております。
そのために、市の担当であります介護福祉課、それから社会福祉協議会の包括支援センターで、今後ふえ続ける高齢者のために、やはり家庭裁判所でありますとか法務関係の所管のところ、それから連携できる市で取り組んでおるところもございます。こういうようなところと連携しながら、やはり周知を図っていくことが大切であるなと考えます。
今後宇陀市といたしましても、ほかの市でやっておりますけれども、市民公開講座みたいな開催みたいなことも検討が必要なのかなとは思っておるところで、成年後見制度の周知、高齢者にかかわられている皆さんからも通報していただけるような体制を整えていきたいなと、このように考えておるところでございます。
以上でございます。
副議長(井戸本進君)
2番、高見省次議員。
2番(高見省次君)
ぜひ進めていただきたいと思います。
今月の広報に、うだし社協だよりが入っておりました。9月号の広報ですけれども、ここにも、持っておりますが、先ほどの日常生活自立支援事業の内容について、あるいはそこから進んで成年後見制度とはということで、成年後見制度についてはほんの少ししか掲載いただいておりませんが、次回に御紹介いただけるということで、たしか11月ですかね、また社協だよりもぜひ見ていただきたいと思います。
こうした広報紙あるいはうだチャンなども使って、そして今公開講座というようなこともおっしゃっていただきましたので、これからますます周知が必要になってくると思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
今こうした住民への、そして関係者への理解ということですが、それに加えて今必要性が高まっているのが市民後見人ということです。
先ほどセンター長のほうからも課題として第三者ということが出てきましたけれども、この後見人が家庭裁判所に選任されなければならないと。これまでは後見人の50%以上が家族や親族でありましたけれども、ことしですかね、昨年ですか、初めてそれが50%を切ってきています。第三者としては、やはり司法書士、弁護士さん、社会福祉士などのいわゆる職業後見人という形で担ってきていただいておりますけれども、しかし、先ほどもありましたが、家族の不正による被害も増大していること、あるいは報酬の問題ですね、そして専門家だけでは顕在化するニーズに追いつかなくなってきている。そのようなことから、やはり一般市民による後見が社会的な要請となってきているということであります。
そのために、それをやってみようという方を発掘して、そして研修などによって人材育成をしないといけないわけですが、現在そうした市民後見人を目指す方が市内にどれぐらいいらっしゃって、行政としてはどのような人材育成の取り組みをされているのか、これからだとは思いますが、お伺いしたいと思います。
副議長(井戸本進君)
森本健康福祉部長。
健康福祉部長(森本彦司君)
ただいま市民後見人制度ということについてのお話でございます。
市民後見人といいますのは、弁護士等の資格がなくても一定の研修を受けることで、家庭裁判所に選任された方が認知症高齢者等の後見を行う市民後見人の活動が行われているというようなそういうことでございまして、今現在宇陀市において市民後見人というような形で手を挙げたりやっていくというような現状、またそういう希望というのは、まだ今のところは聞いておりません。
しかし、弁護士さん等からいたしますと、あらゆるところにかかわっていかなければならないというようなところで、非常に業務が忙しい中でかかわっていくことが大変であるというような弁護士さんの御意見等もございますので、今後そういう方向性は必要であろうかなと思います。
ここで一つ御説明しておきますと、そうした市民後見人と弁護士さんが行われる普通の成年後見人とどこが違うのかということですけれども、先ほど言いましたように、通常の成年後見人制度の後見人となっていただく弁護士さんは、非常に煩雑な非常に難しい相続関係もかかわっていかなければならないというようなところでございますけれども、市民後見といいますのは、高額の財産管理ではない日常の金銭管理とか定期的な見守り、ケアチェック等を業務とするものでございまして、現在包括支援センターがやっております日常生活自立支援事業でできなかったような簡単な契約行為までかかわれるというような業務内容で、いわば日常生活自立支援でやっている包括支援センターの業務と成年後見人という弁護士でやっている制度の間を埋めるような役割をするのが市民後見人制度ということで、先ほど言いましたように、特に今のところ希望の方とかは聞いておりませんけれども、今後必要となってくると、このように考えております。
副議長(井戸本進君)
2番、高見省次議員。
2番(高見省次君)
今テレビも中継されておりますが、やはり聞いていただいている方の中からもそうしたことに関心を持っていただく方がぜひ出てきていただいたらありがたいと思います。
センター長せっかく来ていただいていますので、今部長のほうから市民後見人のカバーするそのような仕事の大体のイメージを教えていただきましたけれども、現場にいらっしゃって、これまでの御経験から、市民後見を行うためにはどのような知識とか経験とかを身につける必要があると感じておられるのか、もしよろしかったらお願いしたいと思います。
副議長(井戸本進君)
鴻池地域包括支援センター所長。
地域包括支援センター所長(鴻池通子君)
市民後見の養成について、非常に研修時間は長いように聞かせていただいております。それと、奈良県下で市民後見の養成講座を行っているところは、奈良市とかいう程度ぐらいしか、まだこちらのほうは把握しておりませんけど、大阪あたりでは、やっぱりそういう受け皿をつくるということで研修されているように聞かせていただいております。
ただ、研修すればいいというものではなくて、研修後、実際にその方が受任していただいた後のサポートというのが非常に大事になってまいりますので、金銭管理につきましても、家庭裁判所のほうに定期的に報告書というのを提出する義務とかもございますので、受任される方のやっぱりどういう人材の方かというのをしっかり把握させていただいてお願いするということが必要になってくるかと思います。
失礼します。
副議長(井戸本進君)
2番、高見省次議員。
2番(高見省次君)
ありがとうございました。
今おっしゃっていただいたようないろいろな人材育成の仕組みづくりをしていかないといけないわけですが、このために、やはり私は拠点となる組織が必要だと考えます。個人的な取り組みでは、やはり情報交換あるいはスキルアップなどに限界があるからです。組織的な取り組みということで、法人後見を含めて後見人の発掘や、今おっしゃっていただいた受任後のサポートですね、それから相談、住民への啓発、そういうことをしていく組織というのが必要だと思いますが、その点はいかがでしょうか。
副議長(井戸本進君)
森本健康福祉部長。
健康福祉部長(森本彦司君)
今法人後見というような可能性、そういう組織というようなお話かと思いますけれども、個人で成年後見人を受けていくというよりも、法人で受ける法人後見というのが非常に最近ふえてきている現状にございます。これは、やはり個人でお受けしますと、その方がちょっと病気になられたり、継続性というのに非常に不安がございますけれども、法人で受けていただきますと、その中に何人かの成年後見人を受けていただく後見人の方がおられて交代でもしていただけると。そういうようなことで、現在取り組んでおるところがあるんですけれども、具体的には社会福祉協議会などで法人後見等を受けるところがよく全国的にはございます。奈良県では、三郷町の社会福祉協議会が法人後見を行っているというようなことを聞いております。
社会福祉協議会が法人後見を行うということになりますと、先ほどの介護サービス等の点でありますとか、いろいろな地域の福祉の内容のことをよくわかった組織でございますので、スムーズであり効果的であるかなとは考えておるところでございます。
以上です。
副議長(井戸本進君)
2番、高見省次議員。
2番(高見省次君)
そうですね、社協を中心に進められているところが多いと聞いておりまして、私もそこで先進的に取り組まれている伊賀市の社会福祉協議会の状況についても勉強してきましたけれども、平成18年に伊賀市と名張市が伊賀市社協に事業委託して、伊賀地域福祉後見サポートセンターというのを設立されております。同センターでは、成年後見制度を利用するための支援、人材養成と後見人のサポート、そして啓発、法人後見も行っておりますが、詳しい取り組み内容について、少し把握されておりましたら御紹介いただければありがたいと思いますが。
副議長(井戸本進君)
森本健康福祉部長。
健康福祉部長(森本彦司君)
通告にも伊賀市の伊賀地域福祉後見サポートセンターみたいなことをお受けしておりますので、ちょっと調べさせていただいたんですけれども、伊賀地域の福祉後見サポートセンターは、今おっしゃいましたように伊賀市と名張市が社会福祉協議会を委託している事業で、これから団塊の世代が高齢化していくことを見据えまして、2市が支援の手が必要な人が誰でも成年後見制度を利用できる仕組みをつくるために立ち上げたということで、おっしゃるように平成18年でございます。
サポートセンターとしての役割は、一つ目には成年後見制度の利用支援、これは裁判所への申し立て支援、相談、助言、情報提供、二つ目には福祉後見人材バンクということで、これは市民ボランティアによる福祉後見人を育てる講座を開いて、講座を受けた人が後見人として登録をしてもらう、三つ目には後見人のサポートもするということで、四つ目には市民への啓発、研修を行っていく、それから五つ目には法人後見の支援も行っていくというようなことで聞いておりまして、市民後見の実績といたしましては、平成18年からですけれども、現在までの後見人養成研修修了者が累計で218名となっておりまして、現在後見人としての登録者数は13名ということで、こういうような状況で把握をしておるところでございます。
以上でございます。
副議長(井戸本進君)
2番、高見省次議員。
2番(高見省次君)
そのように総合的な成年後見制度への取り組みができるということで、最終的に後見人に就任された、いわゆる市民後見人の数は4名いらっしゃるということで、地域福祉権利擁護事業をされていた生活支援員の方あるいは企業の退職者の方などもいらっしゃると聞いております。
そして、その社協で行うことの意義については、やはり体制がある程度できているということですね。それから公共性が高いということで、安心感があるということ。そして、これまでにネットワークを持っていると、利用者の生活をトータル的に支えていけるというようなことをメリットとしておっしゃっておりました。
ですから、宇陀市においても、先ほど山本繁博議員の質問でもありましたけれども、地域包括支援センターが社会福祉協議会に置かれておりますし、そうした日常生活自立支援事業も行われております。高齢者安心安全ネットワーク、ボランティア連絡協議会という住民ネットワークもありますので、この宇陀市におきましても、社会福祉協議会に成年後見制度の拠点として、法人後見を含めて後見サポート体制づくりを担っていただきたいと、そのように考えるわけですが、その点についてはいかがでしょうか。
副議長(井戸本進君)
森本健康福祉部長。
健康福祉部長(森本彦司君)
今現在地域包括支援センターのほうで、サポートセンターの役割、今言いました伊賀地域のサポートセンターほどの役割までは務めてないわけでございますけれども、社会福祉協議会では従来から毎月1回、弁護士相談を予約制で実施しながら、顧問弁護士契約もしておりまして、弁護士相談には認知症による金銭管理の関係、金銭搾取被害、契約のトラブル等の相談が非常にたくさん寄せられる中で、先ほど所長が申し上げましたような対応を包括支援センターのほうでしてきているということでございます。
また、介護サービスを受けていただく相談の中でも、常日ごろから高齢者の方にかかわり、権利擁護の視点からさまざまなことをやりながら、成年後見人制度の周知や利用の促進を行っておりますけれども、現状として、この体制で進めてはきておりますけれども、高見議員おっしゃいますように、成年後見の周知というのはやはり必要かと、私も先ほど言いましたように必要かと思いますし、地域包括支援センターも含めた社会福祉協議会の職員のやはり体制の充実もしていかなければなりませんし、法人後見ができるかどうかの検討、またサポートセンターの設置についても、今後社会福祉協議会と調査研究などをやはり行いながら、できるところから進めてまいりたいなと、このように考えておるところでございます。どうぞよろしくお願いしたいと思います。
副議長(井戸本進君)
2番、高見省次議員。
2番(高見省次君)
多くの職員も派遣されておりますし、やはり市の福祉政策の中心的役割を担っていただいておりますので、検討をお願いしたいと思います。
国のほうも制度の普及に向けて新たな取り組みを始めておられると聞いています。
例えば今、広報普及活動ということに必要な経費ですね、あるいは制度を利用した際の申し立ての費用や後見人の報酬の一部を国が交付金として交付するというようなことも聞いております。
また、認知症の計画、オレンジプランと言われておりますが、将来的には1700全ての市町村での後見の体制整備を求めているというように伺っております。
このように、来年度以降、体制整備への財政支援もさらに充実すると予想されますので、宇陀市として成年後見制度を生かす体制づくりのための検討委員会をぜひ今年度にも立ち上げて、来年度予算化に向けて早急に議論を進めていただきたいと思うわけですけれども、いかがでしょうか。
副議長(井戸本進君)
森本健康福祉部長。
健康福祉部長(森本彦司君)
先ほど申し上げましたように、まずは周知をしていくということでございますし、それから社会福祉協議会の体制の充実をまずしていくということでございますので、この辺のところを社会福祉協議会に後見制度にかかわっていける職員の状況等を再度確認をいたしまして、必要なところは必要な措置をしていくと、こういう形で取り組んでいきたいと思いますので、御理解のほうよろしくお願いしたいと思います。
副議長(井戸本進君)
2番、高見省次議員。
2番(高見省次君)
ありがとうございました。
それでは、2番目の質問に移ります。
動物愛護という身近なテーマですけれども、最近ペットを飼われている方はふえていると考えます。日常生活の一部分として定着しておりますし、飼い主や家族が得られる癒しなどの恩恵は非常に大きいと思います。
しかし、一方で心ない飼い主さんによって、また高齢化によって、ペットが野良犬や野良猫になってしまって保護者が見つからない場合は殺処分されるという、そうした問題も起こってきております。宇陀市を回っていますと、あちこちで特に野良猫を見かけます。そうした状況にどう応えていくのか、少し考えたいと考えております。
まず質問ですが、昨年、動物の愛護及び管理に関する法律、いわゆる動物愛護法が改正され、この9月1日から施行されました。どのような内容で、改正によって何がどう変わるのか、御説明をお願いしたいと思います。
副議長(井戸本進君)
堂芝市民環境部長。
市民環境部長(堂芝一成君)
市民環境部の堂芝です。よろしくお願いします。
今の動物愛護法の関係で、どのようにこの法律が変わったかと、こういう御質問にお答えをさせていただきたいと思います。
まず、改正につきましては、その目的及びその動物取扱業者に関すること並びに周辺生活環境の保全や犬及び猫の引き取りに関して改正がされております。
その主な改正点といたしまして何点かあるんですが、まず、動物の健康及び安全の保持など生活環境の保全上支障の防止並びに人と動物の共存する社会の実現を追加というところが、まず大きな1点ではないかと思っております。そして基本原則といたしまして、何人も動物を取り扱う場合には、その飼養または保管を行うための環境の確保を行わなければならないというところも追加をされております。
また、飼い主には終生飼養の責任があることが明確化されております。これは、動物を殺傷、遺棄した場合の罰則が強化され、動物虐待を厳しく規制しております。
また、県の行政につきましては、このように示されております。
都道府県では、この改正動物愛護法により終生飼養の原則に反する引き取りを拒否することができるようになったということです。もしこの飼い主がみずからの病気により飼養することができなくなった場合、みずから新たな飼い主を探す、動物愛護団体にまたは相談をして譲渡先を見つけるなどの努力をしていただくことになります。また、県としましては、引き取りを行った犬または猫について殺処分がなくなることを目指しまして、所有者を発見し、返還するよう努め、また所有者を発見できないものについては、その飼養を希望する者を募集し、希望者に譲渡するように努めなければならない、こういうところを明記しております。
つけ加えまして、その他の項目で、これは動物の取扱業者の適正化というところなんですが、動物取扱業者につきましては、対面販売をすること並びに現物の確認が義務づけされております。販売業者は、その動物の病歴あるいは飼育方法、不妊または去勢に関すること、寿命等の説明を行わなければならないことになっております。このことにより、飼い主も最後までその責任を持って飼育できる場合のみ、その動物を購入することができると、こういうように主な改正点になっております。
以上です。
副議長(井戸本進君)
2番、高見省次議員。
2番(高見省次君)
ありがとうございました。
やはり目標は殺処分ゼロであるというそういうことで、飼い主の責務、そして行政など引き取りの拒否ができるということですね。あるいは事業者の点についての規定だと思います。
宇陀市で、実際にじゃあ引き取り手のないペットはどのようになっているのか。最終的にはやはり処分されているということですが、大宇陀にありますアニマルパークの中に桜井の保健所がございます。名称は動物愛護センターとなっておりますけれども、そこでもちろん引き取った後、里親探しをしているわけですが、同時に処分もされております。
ここ数年の傾向も含めて、犬と猫の処分数についてお伺いしたいと思います。
副議長(井戸本進君)
堂芝市民環境部長。
市民環境部長(堂芝一成君)
それでは、動物愛護センターでの現状というところで報告のほうさせていただきたいと思います。
まず、平成24年度のほうなんですが、犬につきましては、引き取り件数が449件でございました。そのうち殺処分された頭数は306件、譲渡については78件譲渡されております。また、猫のほうなんですが、収容頭数1621頭、うち安楽死されておるのが1592頭、譲渡頭数が24頭となっております。ここ数年来、犬猫の引き取りの件数なんですが、増減のほうかなりしておりますけれども、平成20年度あるいは20年度以前から比べますと、やはり20%から30%減少しておるというのが現状でございます。
以上です。
副議長(井戸本進君)
2番、高見省次議員。
2番(高見省次君)
私もその20年度からの一覧表をいただいておるんですが、もちろんこのアニマルパークというのは奈良県全体から引き取られるわけですので、また今度奈良市からも引き取るということになっておりまして、犬のほうは非常に減ってきておると、平成10年度などと比べると、2000頭以上処分されていたのが今おっしゃっているように300頭余りになっています。
しかし、猫のほうは、やはりなかなか減っておりません。平成20年度でも1700頭ほどで、今1590、1600頭余り処分されているということで、ほとんどやはり引き取りがいただけないという状況ですね。ですから、これだけの年間に多くの命が奪われているということで、若い獣医さんからもお話をお聞きしましたけれども、生まれたばかりの子どもさんを持ってこられて、結局里親が見つからなければ注射をして処分すると、そういうことで、動物を助けるために頑張ってこられたのにというように思いますと、やはり非常に複雑な心境ではないかと思います。
今そうした飼い猫が野良猫になるケースがふえてるんじゃないかと私は考えておりまして、原因は二つです。
一つは飼い主の問題。心ないモラルの低い飼い主がペットを飼った後、要らなくなったら捨てると。動いている車から猫を放り投げる人もいるというように聞いております。そして子猫が生まれても家で飼えないということで持ち込まれる方も多いと。そうしたことは法律違反ということになります。
そしてもう一つの原因としては、私は高齢化というものがあると思います。ひとり暮らしのお年寄りの方が亡くなられて、飼っておられた三、四匹の猫が結局野良猫になって、そして自分ところへ来て、しようがないから餌を与えているというようなケースも聞いております。これは高齢化社会になって、これからふえていく問題じゃないかと私は認識しておりまして、こうした飼い主のモラルとかひとり暮らしの問題などが改善されなければ、飼い猫が結局野良猫になって最終的にまちにあふれてくるという、そうした心配をしております。
そうした中で、住民の方が自発的に協力し合って、こうした野良猫の問題を解決しようと、そういう動きが始まっておりまして、そのような活動をTnr活動と言っております。これはどんな取り組みなのか、御説明いただければありがたいと思います。
副議長(井戸本進君)
堂芝市民環境部長。
市民環境部長(堂芝一成君)
まず、Tnr活動なんですが、Tとはトラップ、これは捕獲するという意味でございます。N、これはニューター、不妊手術をしていくということ。Rについてはリターンというところで、もとの生活場所へ戻すと、こういうことでございます。
副議長(井戸本進君)
2番、高見省次議員。
2番(高見省次君)
そのような不妊手術をした猫は耳カットということで耳をカットされまして、わかるようにされております。野良猫もそういうことをしないと、どんどん子どもを産んでふえてしまいます。それが近隣に御迷惑をかけまして、捕まえて殺処分という悪循環になっていくわけで、現実にそこに存在する野良猫をどうするか、その答えとしてTnr活動はされている。今御説明いただきましたように、捕獲して不妊手術をして、そして戻すと。命を救って迷惑な部分を拡大しないという次善の策だと思いますけれども、これまで有志の方中心に個人負担でされておりましたが、宇陀市でも昨年団体が発足して組織的にTnr活動をやっております。会費やバザーなどで集めた善意のお金を不妊手術代に充てまして、困っている自治会や店舗、地域住民などと連携しながら取り組んでおられます。
しかし、課題があります。やはり手術代が高額で費用がかかるということです。
そこで、自治体の中には、この不妊手術代を一定割合補助しているところがあります。例えば橿原市ですが、橿原市飼い猫等不妊手術費の助成に関する要綱というのがございまして、飼い猫などの不妊手術に要する手術費用の一部を助成しております。要件としては、生後おおむね半年を経過して、獣医が健康と認める飼い猫などの場合であります。金額は雌が1匹4500円、雄が3600円、平成14年4月から実施されております。
宇陀市におきましても、野良猫がふえつつある状況の中で、こうした飼い主、それからTnr活動を行う団体の不妊手術費を助成する制度をつくっていただけないかと思いますが、いかがでしょうか。
副議長(井戸本進君)
堂芝市民環境部長。
市民環境部長(堂芝一成君)
確かに議員おっしゃいますように、橿原市あるいは生駒、郡山市がおのおのそういった団体あるいは自治会に補助金のほうを交付しておるというのは事実でございます。
ただ、交付要綱にもありますけれども、やはり捕獲して不妊手術をしてもとへ戻すというこのリターンのところなんですが、このリターンのところについては、やはり地域の方々の理解というものが非常に必要になってくるのではないかと思っております。
例えば生駒市の要綱にのりましても、やはり地域全体でおおむねそのような活動が取り組むことができることというような表示もされております。そういった関係で、やはり地域の方、自治会がともにこの活動をやっていこうというのであれば、やはり市のほうも考えていこうとは思いますけれども、その辺が大きな課題ではないかと理解しております。
以上です。
副議長(井戸本進君)
2番、高見省次議員。
2番(高見省次君)
住民負担ということになりますので、確かにそうした多くの方の理解ということが大事だと思います。今後そうした自治会とのそういう団体との連携なども始まっておりますので、そうしたことをぜひ情報収集しながら検討していただければありがたいと思います。
もう一つ課題がありまして、不妊手術の要件の中に生後半年経過というのがございましたが、子猫が不妊手術ができないということです。ですから、捕獲した子猫の場合、まず里親を探します。成長した猫よりももらってくれる方は多いんですけれども、それでもなかなか見つからない。その間、子猫を預かってお世話をする人が大変なんですね。この点についても、私は行政で応援できるんじゃないかと思いまして提案させていただきますが、その里親が見つかるまでの間、一時預かって飼育して、そして保護できるような場所、こうした場所をあいている市有地や施設を活用してできないかと。もちろん整備費や維持管理の問題などはありますけれども、たくさんのそういう施設が未活用である現状なので、ぜひそうした用途として検討していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
副議長(井戸本進君)
堂芝市民環境部長。
市民環境部長(堂芝一成君)
宇陀市内には、とりわけ県の施設であります先ほどからあります動物愛護センターというのがあります。先日から愛護センターのほうにも行き、いろんな御相談をさせていただきました。
ただ、先ほど数値のほう言わせていただいたわけなんですが、宇陀市内のほうでは猫のほう、今年度、24年度なんですが、98頭の引き取りがあります。そしてそのうち譲渡されたのが九つというところで、多くの猫が殺処分されておりますけれども、そういった殺処分するまでの間、例えば90頭、100頭近い猫を捕獲、飼育する場所、県の施設のほうにも聞かせていただきましたけれども、大変ちょっと厳しい面があるというところで、できるだけそういった飼育できる場所があればいいのですが、その辺、県の愛護センターのほうとも今後協議をさせていただきながら、話を進めていきたいと思っております。
副議長(井戸本進君)
2番、高見省次議員。
2番(高見省次君)
このアニマルセンターも当然行政の施設ですので、市民の税金がかかっておりますので、そうした殺処分の状況も踏まえながら、ぜひ動物愛護法の改正を機に、今申し上げましたような啓発、そして不妊手術費の助成、それから市有地の活用、一時預かりといったことも検討していただければありがたいと思います。
それでは、最後のテーマについてお伺いしたいと思います。
公営住宅の整備についてであります。
宇陀市が発足した際に、旧4町村が所有していた公営住宅を引き継いでおります。その多くは建設してから30年、40年が経過し、老朽化をしております。中には昭和30年代に建てられた50年以上経過しているものもございます。また、さまざまな目的に基づいて整備されてきた経緯がありまして、規模や家賃などもまちまちであります。
老朽化や耐震、空き状況なども含めまして、宇陀市が管理する公営住宅についての現状を簡潔に御説明いただきたいと思います。
副議長(井戸本進君)
吉岡建設部長。
建設部長(吉岡博文君)
それでは、建設部のほうからお答えさせていただきたいと思います。
公営住宅の現状についてでございますけれども、宇陀市の市営住宅は38団地603戸、入居が524戸であきが79戸、県営住宅が29戸、入居が14戸、あきが11戸でございます。
内訳といたしましては、公営住宅が281戸、一般向け住宅が150戸でございます。地域改善向け住宅につきましては131戸、改良住宅につきましては305戸、特定公共賃貸住宅は17戸となっております。一応利用率としましては、公営住宅が79.4%、改良住宅が54.8%、特定公共賃貸住宅が70.6%、県営住宅が56%となっております。
老朽化につきましてですけれども、公営住宅は建築年度が先ほど高見議員からもありましたように、昭和34年度から平成9年度まで建築をされておりまして、経過年数が54年から16年となっております。耐用年数で申し上げますと、木造では30年、耐火構造では45年となっておりますけれども、既に耐用年数が経過された住宅が77戸、27.4%でございます。
このように耐用年数を既に過ぎている住宅について、老朽化ということであれば、27.4%となっておりますけれども、この間、改善とか修繕行っておりますので、長寿命化を図っているところでございます。
以上でございます。
副議長(井戸本進君)
2番、高見省次議員。
2番(高見省次君)
これまでは、やはり低所得者向けの住まいの提供であったり同和対策事業の一環としての住宅環境の改善ということを目的として管理運営をされてきたということですが、かなりやはり老朽化が進んでおりまして、改修などの投資はされておりますが、大きなそうした投資というのは控えられてきたのかなと、財政が厳しい中で、そうされてきたのかなと思います。
しかし、私は今この市営住宅ですね、公営住宅を市の重要な財産として、もっと有効に活用していただく必要があるんじゃないかと思います。急速な少子化対策として抜本的な定住促進策が求められているからであります。
実際に長野県下条村、出生率が2を超えていることで有名ですけれども、行財政改革で生み出した財源で若者向け集合住宅を建てられております。そして若い家庭の定住に成功されています。全国各地の自治体でも、子育てしやすい間取り、共用広場があって子育てサービスを受けられるような子育て支援住宅ということの取り組みが進められております。
ですから、当初の趣旨はもちろん維持しながらも、定住促進策、子育て支援といったまちづくりの視点から、新たな住宅政策を打ち出せる時期に来ていると思います。担当課の名称も、この4月に営繕課から公営住宅課になりました。担当課の皆さんにも、単なる維持管理から住宅政策というそうしたミッションを与えていただいて頑張っていただいたらどうかと思いますが、いかがでしょうか。
副議長(井戸本進君)
吉岡建設部長。
建設部長(吉岡博文君)
営繕課のほうから公営住宅課に変わったということで、こういう計画に基づいて、いろいろ予定はしているのかというような御質問だったと思います。
営繕課の中に公営住宅管理部門と市内の公共建築施設の改築、新築などの設計施工営繕部門がありましたので、建築関係は開発や建築基準法の関係など都市計画との関係が深く、横の連絡が必要なことから、部内調整で都市計画課にその営繕課建築部門を置かせていただきました。新たに公営住宅の管理ということで、公営住宅課を設置したという経緯がございます。
以上でございます。
副議長(井戸本進君)
2番、高見省次議員。
2番(高見省次君)
ですから、現時点では現状の公営住宅の維持管理ということがミッションになってくるわけですね。ですけれども、そこにやっぱり新たなそうした考え方を追加していただきたいと。そういう趣旨から一つ提案したいと思います。
ちょっと具体的な提案になりますので、アイデアということですけれども、50年以上たって老朽化が著しいそうしたところは、拝見しますと、榛原の墨坂あるいは鳥見団地合わせて56戸と比較的大きなところですけれども、空き家率は結構高いです。ここを建てかえることを一つ提案したいと思います。場所としては、駅にも近く利便性も高い。現在は平家ですけれども、一定の高層化によってスペースを確保できると思います。鳥見団地のほうは、すぐにそばに、これも老朽化しておりますが、北保育園がございます。一体的に整備すれば、子育て環境を伴った定住促進エリアにできるのではないでしょうか。墨坂団地は未活用が課題となっております医療福祉ゾーン、いわゆるパークヒル、これ1万坪ありますが、隣接しております。住宅を建てかえて道路スペースをつくってひのき坂とつなぐことも可能ではないかと考えます。こうした提案について、実現可能性はございませんでしょうか。
副議長(井戸本進君)
吉岡建設部長。
建設部長(吉岡博文君)
お答えしたいと思います。
今現在公営住宅課のほうでは、定住促進とさせていただきまして、住宅ストック、日本全国でも今後住宅ストックにおきましては非常に空き家がふえてくるということで、榛原駅周辺の住宅、民間の賃貸住宅におきましても、空き家がふえてまいっております。
そういう形で民間の活用という形で、平成19年にですけれども、国土交通省が民間のほうへの移行と、公営住宅の移行という形で補助制度の制度設計もできておりますので、こういうことも検討して若者世代、榛原駅周辺の保育園の近くとか幼稚園の近く、病院の近くという形で若者世代への応援、支援という形で民間利活用を考えていきたいということも思っております。
そして、福祉ゾーンへの建てかえという形でございますけれども、少し以前ですけれども、パークヒル用地という形で利活用を福祉ゾーンとしてということで、旧の榛原町時代からですけれども、平成14年度から保健・医療・福祉拠点の整備としまして既に調査を入っておりました。その調査としますのは、病院建設と保健センターを建設するというようなことで、概算事業費なり、それといろんなイメージ図を作成しまして、庁内の担当課職員・部課長で整備構想の検討を平成16年7月まで繰り返して行われました。
検討の内容といたしましては、建設事業費は建設費を除く造成費、道路、ライフライン、電気、ガス、上下水道並びに河川改修など約50億円以上が必要となるということで、財源や環境変化に伴う周辺への影響ということで、病院建設が現地建てかえとなったという経緯がございます。
さて、議員提案の北保育所の建てかえにつきましては、担当部署では現在取り組んでおります榛原地域の3幼稚園、1保育所の幼保一元化ということを来年度方針を策定するということで、子育て会議での審議や保護者ニーズの調査をもとに、幼稚園、保育園のあり方について審議されるということで聞いておりまして、こういう形で榛原その1保育所、3幼稚園を1カ所にまとめるとなりますと、まとまった面積が必要となります。それと公営住宅も先ほど子育て支援という形でも必要となっておりますけれども、今後30年後には宇陀市の高齢化率が50%ということで、シルバーハウジングということで、京都市にも日本全国シルバーハウジングという公営住宅と併設した住宅がありまして、そういうものを1カ所にまとめてやるということになりましたら、高見議員おっしゃるとおり、世代の交流の広場とか、よい環境が生まれると思われますので、今後議員おっしゃるような場所も候補地の一つとして考えていきたいと、こう考えております。
以上です。
副議長(井戸本進君)
2番、高見省次議員。
2番(高見省次君)
ですから、やっぱり行政課題はいろいろありますので、一つ一つの部署だけで考えてたらなかなかわからない。いろんなところをやはり横断的に総合的に俯瞰をして、つながった対策ができないかということも考えていただきたいということです。
今、整備にはもちろん費用がかかるということで、1万坪については50億円以上かかるということですけれども、公営住宅の建てかえというところでは、またぜひ試算をしていただきたいと思います。
実際この現存する維持管理費についてどれぐらいかかっているかといいますと、決算審査で平成24年度人件費が6500万円、補修工事費が900万円余り、全て合わすと9300万円ぐらいかかってるんですね。もちろん昨年度の話ですから、分かれる前のときですけれども、年間1億円近い費用がかかってくるのであれば、結局建てかえの投資効果というものは十分私は検討に値すると思いますので、そうした長期的な視野も含めて考えていただきたい。
それから、国の財政支援につきましても、公営住宅ストック総合改善事業というのが聞いておりまして、やはり全面的な改善にも補助が受けられると、要綱も改正になりまして、政府も定住促進策の一環で整備する公営住宅を財政支援する方針であると伺っております。そうしたことをぜひ情報収集していただきたい。
最後に市長にお伺いしたいと思います。
先ほど来、公営住宅の現状、老朽化、建てかえ案、投資効果などについて申し上げてまいりました。また、以前から、福島県から関西への自主避難者が宇陀市に定住を希望していることもお伝えしてまいりました。この議会でも、市立病院の医師不足の解消に向けた議論の中で、医師に来ていただくための住宅の提供についても議員から意見が出ていたと思います。
過疎化に歯どめがかかっていない中で宇陀市の行政課題を総合的かつ横断的に俯瞰しつつ、新たなまちづくりを視点とした住宅政策を早急に打ち立て、公営住宅の建てかえを含め、有効活用を図っていただきたいと考えますが、市長の御所見をお願いしたいと思います。
副議長(井戸本進君)
竹内市長。
市長(竹内幹郎君)
公営住宅の件につきましては、本当に老朽化も進んでまいりますし、いずれは決断しなければいけないときが来るのではないかなと思っております。もう一方、改良住宅につきましても、何とか払い下げも含めて所内でできないかということも含めて検討しているところでございます。そんなことも含めながら少し話をさせていただきたいと思います。
定住促進も含めていろんな御意見をいただきました。まちづくりの視点においては、榛原駅周辺には定住促進の取り組みがなされ、人口は増加しております。また、子育て環境もある一定整ってきたのではないかなと考えているところでございます。
しかし、一方、山間部におきますと、まだまだ高齢者はどんどんふえ続けているのではないかなと思っているところでございます。コンパクトシティのようなまちをつくらなければならない時期に宇陀市も来ているのかと感じているところでございますが、しかし一方では、今住んでいる環境から離れられない、離れたくないという方もたくさんおられますので、私が地域の方と一緒にまちづくり協議会の中で地域の課題を一緒に考えていきたいなと思っているところでございます。
そんなことも含めながら、公営住宅につきましては、根本的な対応も必要でございますし、そしてまた今おっしゃる提案された福祉ゾーンにおきましても、やっぱり交通アクセスの道路の問題もございますので、そこから手をつけなければいけないという課題もございますので、優先順位も含めて当分の間、着手できないのではないかなと思っております。
しかし、老朽化というものは待ったなしでございますし、そんなことも含めながらもう少し時間をいただき、根本的な対応を考えていきたいと考えております。
以上でございます。
副議長(井戸本進君)
高見省次議員の質問が終わりました。
ただいまより午後1時40分まで休憩といたします。
午後1時40分より再開いたします。
午後0時22分休憩
午後1時40分再開
副議長(井戸本進君)
休憩前に引き続き会議を再開いたします。
次に、14番、山本新悟議員の質問番号9番1「道路、公園等公共施設の管理について」、2「近鉄榛原駅周辺の道路整備等について」の質問をお受けいたします。
14番、山本新悟議員。
14番(山本新悟君)
14番、山本新悟です。
まず初めに、18号台風の被害に遭われた方にお見舞い申し上げますとともに、早期復興をお祈りいたします。
それでは、発言通告に従いまして、道路、公園等公共施設の管理について、2、近鉄榛原駅周辺の道路整備等について一般質問を行います。
まず一つ目の、市道や公園の雑草が生い茂って本来の機能を阻害し、付近の住民に大きな迷惑をかけている現状について、過去に一般質問で再三指摘してきたが、改善されておりません。市道は雑草で車道が狭くなっているし、カーブの見通しがきかず、大変危険な状況になっているところが多くあります。また、市外からの来訪者にも宇陀市のイメージを損なう原因となっております。道路管理者また公園管理者として、このような現状や管理をどのように考えているのか、認識をお聞かせください。
1回目の質問を終わります。次の質問は自席で行います。
副議長(井戸本進君)
吉岡建設部長。
建設部長(吉岡博文君)
それでは、市道、公園の公共施設の管理についてをお答えさせていただきたいと思います。
まず、市道の管理を行っています建設部のほうから回答させていただきます。
市道の管理につきましては、6番議員の質問に対して回答させていただいた部分と重複しますが、御了承願いたいと思います。
市道の管理につきましては、日々の職員のパトロールのほか、通行者や地域の方々の通報、連絡により補修や修繕を行っていまして、特に除草につきましては、道路の周辺の草が伸びますと、道路の幅を狭くし、見通しも悪くなるため、安全な通行の確保や地域の環境面を考えると重要なことと考えております。
市道の中でも、特に2車線道路や国道にアクセスする主要な幹線道路は市で行っています。また、地域の生活道路については、地元自治会やその他の団体などにお願いし、また個人の農地等に接している部分は個人に協力を得て除草しているのが現状でございます。
しかし、今までは地域ぐるみで行っていたものが、高齢化や耕作放棄地の増加によりまして徐々に減少し、草が伸び放題になっているところも事実でございます。
しかし、通行の安全を確保することはもちろんのこと、きれいなまちにすることは、議員御指摘のように重要なことと考えています。
したがいまして、できるだけ地域で御協力をいただきながらも、市としも危険な箇所、見通しが悪いところなどは臨機な対応をしていきたいと考えています。
なお、現在順次幹線道路を優先に除草作業を進めておりまして、また、国・県道につきましても、管理は宇陀土木事務所になりますが、計画的に除草作業を進めていただいています。危険箇所を発見した場合、市のほうから要請するなど、連携を図りながら進めてまいりたいと考えております。
続きまして、公園の除草ですが、市内の緑地を含む市管理公園は現在132カ所、約71ヘクタールあり、公園課が管理する公園は緑地を含め78カ所、59.4ヘクタールあります。
建設部の公園課の管理業務といたしましては、草刈りと遊具の点検・補修、公園トイレ清掃、緑地にあっては、のり面の点検や立ち木の処理、草刈り等、年間を通して計画的に実施しております。
しかしながら、天候による育成状況の変化により刈りおくれが発生し、公園機能が十分でないところもあるとは承知しています。公園課におきましても、可能な限り公園環境が侵されないよう維持に努めてまいりたいと考えております。
以上、答弁とさせていただきます。
副議長(井戸本進君)
14番、山本新悟議員。
14番(山本新悟君)
この市道の管理は市の責任か、地元の責任か、どっちですの。
副議長(井戸本進君)
吉岡建設部長。
建設部長(吉岡博文君)
市の管理する道路、市道認定されている道路の管理につきましては、市の責任のもとにやらなければならないということになっております。
副議長(井戸本進君)
14番、山本新悟議員。
14番(山本新悟君)
9月の定例会で、私は年に2回ほど除草してくださいと言いました。そしたら除草の数回だけではなく、道路パトロール等で危険な箇所を発見した場合、またカーブの見通しが悪いところなど、状況に応じた臨機な対応をしていきたいと考えていますと、前もそう言いました。今も同じようなことを言っている。何でその場その場逃れの答弁をするの。
副議長(井戸本進君)
吉岡建設部長。
建設部長(吉岡博文君)
昨年の一般質問でもそういう答弁をさせていただいたのは事実でございます。
今回におきましても、除草作業の維持管理費等予算をお願いしているところでございますけれども、なかなかそういうことに達しておりませんけれども、年2回のところ1回は委託をしながら除草させていただきまして、もう1回につきましては、パトロール等のことで危険な箇所を除草しているということで、職員直営で行っているのが現状でございます。
副議長(井戸本進君)
14番、山本新悟議員。
14番(山本新悟君)
現に今、カーブやとかそういうところの除草はしていない。道路パトロールは今全然していないのか。職員は行ったことないのか、それは。それはどっちですの。
副議長(井戸本進君)
吉岡建設部長。
建設部長(吉岡博文君)
地域によりまして、委託している業者さんですけれども、今現在はシルバー人材センターのほうに委託をさせていただきまして、その各地域によりまして刈りおくれの部分が発生してきております。除草作業につきましては、集中的に草も生えてきますので、順次危険な箇所から委託をかけているというような状況で、若干議員おっしゃっておられる場所につきましては刈りおくれが発生したのではないかと。今現在は順次進められておりまして、完了をしていると考えております。
以上です。
副議長(井戸本進君)
14番、山本新悟議員。
14番(山本新悟君)
一般質問に出るからシルバー人材センターに早いことしてくれと、そんなことを言うのやったら、もっと早目に出したらよかったんや。際になってからやいやい言うてました。やいやい言うて草刈りに行ってますのやろう。何でもっと早目に出してくれないのか、答弁。
副議長(井戸本進君)
吉岡建設部長。
建設部長(吉岡博文君)
年間の道路の除草作業の委託業務につきましては、当初予算に組まれておりまして、同時に大宇陀、菟田野、室生、榛原という形で委託業者のほうに発注をしております。ただ、その地域の人材センターの方々の仕事の量などで刈りおくれが出ているのは事実でございまして、議員がおっしゃるように質問があるから発注したということではなしに、もう予算化されておりますので、当然1年に1回程度の除草作業は発注は終わっていた状況ですけれども、刈りおくれがあったということでございます。
副議長(井戸本進君)
14番、山本新悟議員。
14番(山本新悟君)
人材センターに派遣した言いますけれども、人材センターはいつ発注したのか、いつごろ発注しましたん。
副議長(井戸本進君)
吉岡建設部長。
建設部長(吉岡博文君)
8月でございます。
副議長(井戸本進君)
14番、山本新悟議員。
14番(山本新悟君)
8月やったら盆までにもっと早いことしてくれたらよろしい。何でそのぐらい遅くなるのか。それでまた職員でしたところは、もうほとんど刈ってありますわ。現に今でも人材センターへ行ってないところでも公が刈ってくれますのかと言ったら、まだそんなん聞いてませんと言ってましたわ、市道のところで。そんな状態は、そんなところは今後どのようにしていくの。
副議長(井戸本進君)
吉岡建設部長。
建設部長(吉岡博文君)
委託をかけている路線につきましては、主要幹線道路等国道にアクセスする道路等が委託にかけておりまして、一般の集落道路につきましては、先日も6番議員に答弁させてもらいましたように、地域の方々にお願いしているということで、全て道路については委託をかけているという状況ではございません。ほとんどが市民の方々で除草作業をしていただいていると。
今後そういう6番議員のお話もありました、地域によっては高齢者もふえ、自分らの力ではできないというような状況になってきていると、それを何とか行政のほうでお願いできないかということでありましたけれども、今後、今まちづくり協議会というような組織も立ち上がってきておりますので、この中で御協議いただきながら、この除草作業につきましても解決に向け協力していただきたいなと。そして我々も行政として支援できるような制度を考えていきたいと考えています。
副議長(井戸本進君)
14番、山本新悟議員。
14番(山本新悟君)
今後何回も一般質問せんように、これ除草は早いこと除草したってくれて、今現に残ってるところ、私、今写真撮ってきてありますけれども、その写真撮ったところも早いことしたってほしいんやけれども、今後よろしくお願いします。
そして、公園やゲートボール場の管理はどのようになってますの、これ。これ市は管理してないのか。公園と市のゲートボール場、年寄りがだんだん亡くなってきて、もうゲートボール使ってないところがたくさんあります。それが草まみれになってるけど、個人の土地は私有地は仕方ないけれども、これ市の市有地やった場合はどういうようにしていくの、答弁。
副議長(井戸本進君)
吉岡建設部長。
建設部長(吉岡博文君)
各担当部署のところで、それぞれ施設の除草作業は行っておりまして、地域にお願いしているところ、公園も含めてですけれども、公園も地域にお願いしておりまして、ちょっとそのゲートボール場の場所がどこかは私はわかりませんが、そういう形で管理担当する部署がございますので、やはりそういう景観に悪い状況なりでございましたら、やはり担当部署のほうへ申していただきまして、その作業を行っていただきたいと、こう思いますので、よろしくお願いします。
副議長(井戸本進君)
14番、山本新悟議員。
14番(山本新悟君)
このゲートボール場でも今三つ、四つありますけど、管理もせな、草がぼうぼうとなってるところは、地元で管理してるところは、それは置いたらいいんやけど、あかんからもうこれ置いておくのやったら処分したらどうやねん、これ、いつまでも置いておかんと。こんなん管理するのもかないませんやろう。そういう点はどうしてるの。
副議長(井戸本進君)
吉岡建設部長。
建設部長(吉岡博文君)
お答えさせていただきたいと思います。
やはり、以前はゲートボール場として多くの方々が利用されていたところが既にもう誰も利用していないというような状況になりますと、市の施設でもありますので、今後はやはり市民の方々にお聞きして利活用を図っていかなくてはならないのかなと、こう考えています。
副議長(井戸本進君)
14番、山本新悟議員。
14番(山本新悟君)
それは老人がふえて、ゲートボールは昔はようはやったけれども、今になったらゲートボール場もあちこちでほとんどは使ってないよって、今後そのゲートボール場のほうは今後またよろしくお願いします。草刈りも除草も。
それで二つ目の、大宇陀地域の小学校の統合により閉校になった小学校の管理状況について現状と方針をお聞きします。
野依小学校がことしの3月末で大宇陀小学校との統合によって閉校になるため、ことし3月に建物や跡地の活用などどのように考えておられるのか、一般質問を行いました。その後どういう状況になっているか、お願いします、答弁を。
副議長(井戸本進君)
欅教育委員会事務局長。
教育委員会事務局長(欅啓典君)
議員御指摘の廃校の後の現状等はどうなっているのかということでございます。
まず、大宇陀地域では、守道小学校と田原小学校の2校が平成22年3月に廃校となっております。そのうち守道小学校は現在農産物の加工所として、農産物加工組合に指定管理者制度を導入し、運営管理を委ねているところでございます。
また、田原小学校は、市教育委員会が現在も管理を行っておりまして、年2回の草刈りや植木などの剪定を行い、現状維持に努めておるところでございます。
平成25年3月に閉校となりました野依小学校につきましても、教育委員会において草刈りなど維持管理を行っております。
今後の方針といたしまして、田原小学校につきましては、大阪市内の学校法人岡村学園が通信制の高等学校への転用を希望されておりまして、地元自治会の了解も取りつけ、現在奈良県の私学審議会に申請を行っていると、このような状況にあります。この私学審議会の承認後、正式に通信制の高等学校として認められれば、再びまた学校としての機能を再開する予定であると、このように考えております。
また、野依小学校につきましては、現在具体的な利用方針がまだ定まっておりません。広く地域の皆さんの要望に応えまして、有効な利用方法を検討していきたいと、このように考えておるところでございます。
以上でございます。
副議長(井戸本進君)
14番、山本新悟議員。
14番(山本新悟君)
今よくわかりましたけれども、野依小学校の運動場は、田原小学校、野依小学校にしたって草がいっぱい生えてます。その管理は教育委員会がしてくれますのやろう。それも除草してもらって、それと菟田野も室生も廃校になったところは、これも管理は教育委員会がしてくれるの。
副議長(井戸本進君)
欅教育委員会事務局長。
教育委員会事務局長(欅啓典君)
廃校になった学校といたしましては、まだ次の利用方法が決まっていないところにおきましては、教育委員会が管理しております。
大宇陀以外の地域でございましても、今後どのように利用していくかということも庁内の検討委員会等で審議いたしまして決めていきたいと、このように考えておるところでございます。
副議長(井戸本進君)
14番、山本新悟議員。
14番(山本新悟君)
そして、今野依小学校が水路が詰まって、よその家へ入り込んで、この間の雨で、守道小学校もまだ草が、行ってくれたらわかるねんけど、いっぱい生えてますねんて。大宇陀の隣保館も草生えたままで、これどこが管理してるのか知らんけども、これも草、この間行ったら刈ってありましたわ。この処分も、これ四つどういうようにあと考えてくれるのか。
副議長(井戸本進君)
欅教育委員会事務局長。
教育委員会事務局長(欅啓典君)
田原小学校につきましては、先日の台風によりまして一部学校の敷地内が崩れているということで、教育委員会事務局から職員が参りまして、測量なりシートを張って対処しているというところでございます。その下の里道ですかね、そちらのほうの対処も教育委員会で対処していきたいと、このように考えているところでございます。
守道小学校も今農産物加工所になっておりますけれども、学校の所有地ということでございますので、教育委員会のほうで考えたいと思います。
副議長(井戸本進君)
内田総務部長。
総務部長(内田一哉君)
失礼します。
大宇陀の旧の隣保館の管理はどうだというお尋ねでございます。総務のほうからお答えします。
現在用途廃止されて、この建物、敷地に関しましては、管財課のほうでその所管変更されまして、管理をさせていただいております。草刈り等々につきましては、ちょっと御迷惑をかけておるところはございますけれども、近々草刈り管理をやらせていただく予定でございます。
以上でございます。
副議長(井戸本進君)
14番、山本新悟議員。
14番(山本新悟君)
ほかのことで考えていることはないねんな。ほかのことで、何もほか考えていることは何もありませんのか。
副議長(井戸本進君)
内田総務部長。
総務部長(内田一哉君)
再度失礼いたします。
有効利用に関しましてでございますけれども、大宇陀の旧の隣保館、これにつきましては、将来的にでございますけれども、財産の整理が完了いたしましたら公売等かけてまいりたいなと考えておるところでございます。時期については今のところ未定でございます。
以上でございます。
副議長(井戸本進君)
14番、山本新悟議員。
14番(山本新悟君)
それで特に田原小学校の田原の住民は期待しておりますので、なるべく早いこと学校跡地を利用できるようにお願いします。
そして今度は、近鉄駅前周辺の道路整備等についてですが、都市計画道路東町西峠線整備事業の進捗状況についてお聞きいたします。
平成25年で事業が完了すると聞いていますが、予定どおり完了するのですか、部長、お願いします。
副議長(井戸本進君)
吉岡建設部長。
建設部長(吉岡博文君)
都市計画道路東町西峠線の整備事業進捗状況についてということで答弁申し上げます。
進捗状況につきましてお答えしますが、その前に一言お礼を申し上げたいのでございますけれども、お許しを得たいと思いますので、よろしくお願いします。
都市計画道路東町西峠線の計画決定は昭和51年でございました。旧榛原町時代から定住促進、まちづくりのために事業を進める予定で先行買収を行いながら、平成20年に5カ年計画として着手をさせていただきました。
この間、事業地の28人の地権者の方々には、先祖代々から守ってこられた土地、建物を手放すという苦渋の選択をされ、この土地から離れた方、土地が減少した地権者の方々、本当に悔しい思いをされたことと思います。宇陀市のまちづくりに協力いただきまして、本当に感謝申し上げます。ありがとうございました。
事業半ば、事業進捗が遅い、こんな道路をつくる必要はないなど厳しい批判の声もありましたが、苦渋の思いで土地を提供していただき協力していただいた地権者の方々のためにも、宇陀市の発展のためにも完成しなければなりませんでした。宇陀市の長い間の懸案で念願の道ができ上がることになります。これもひとえに地権者の皆様方並びに地域の御協力をいただいたからだと思います。心からお礼申し上げたいと思います。ありがとうございました。
それでは進捗状況を報告させていただきます。
先ほど説明させていただきました計画決定は、昭和51年8月6日、都市計画決定され、延長が1310メートルの道路でした。その後、榛原駅北開発、井之谷土地区画整理事業によりまして950メートルが完成し、供用しております。残り360メートルについての今回の事業でございます。
その360メートルの場所につきましては、近鉄榛原駅北口から国道165号線、通称萩原交差点までの間360メートルでございます。
本路線は市町村合併の主要事業として新市まちづくり計画にも掲げられており、近鉄榛原駅周辺における交通量の分散と交通渋滞の緩和、歩行者の安全確保、火災時の消防活動の不可能地域の解消、地震などの災害が発生したときの避難路、生活、産業、経済、観光並びにまちの活性化につながる道路と考えております。また、天満台方面から近鉄榛原駅北口へのアクセスの強化と南口広場交通負荷の軽減を図る道路としても期待しております。
事業実施に当たりましては、平成18年12月、地元自治会への説明会を行い、平成20年度より測量、実施設計、関係土地所有者への説明、土地調査、土地鑑定、建物補償の算定を行うための家屋調査、公図の訂正業務を行ってまいりました。
関係地権者は28人、借家人8人、建物35物件ですが、代替地地権者を含め、50人を下らない交渉を繰り返してまいりました。8月現在ですが、全ての建物調査を完了し、移転先の確保のため交渉を現在行っております。
議員御指摘の25年度に終了するのかということですけれども、少し事業が遅延しております。事業が遅延しております理由を説明させていただきます。
やむなく市外、兵庫県、大阪、桜井、橿原や地域以外に移転していただいた方々は、契約後、速やかに家屋を取り壊していただいておりますけれども、契約してからでも約2年程度の時間を要しております。また、都市計画道路沿線上で移転を希望される方々におきましては、移転先の宅地造成後に家屋を建設、引っ越し後に既存家屋の取り壊しとなりますので、移転先が決定してから取り壊すまでの間、長い方で4年の時間を要しております。そのほか、駅まで歩いて一、二分の便利な土地ですし、先祖から守ってこられたこともあり、地権者の方々も現状と同程度の条件を求められるのも当然でございます。
しかし、この条件はかなえることはできません。交渉に時間を要しておりました。さらには、相続関係、地権者の全員が快く同意されたわけではございませんでしたので、同意していただくにも時間を要したということで、さまざまな要因で遅延になりました。
しかし、もうしばらくの間、待っていただけますと完成しますので、平成26年度中に何とか完成を見たいと思っております。
以上でございます。
副議長(井戸本進君)
14番、山本新悟議員。
14番(山本新悟君)
そしたらこれ25年度でできないということやな、26年度までかかるということやな、そうですね。まだそしたらこれ、交渉はまだ済んでないねんな。
副議長(井戸本進君)
吉岡建設部長。
建設部長(吉岡博文君)
全ての交渉は済んでおりまして、全ての地権者にも同意をいただいております。若干名ですけれども移転場所が定まらないということで、時間を要しております。
以上です。
副議長(井戸本進君)
14番、山本新悟議員。
14番(山本新悟君)
それぐらいやったらもうできるの違いますのか。
そしてまた、165号線と交差付近で方向線が法線変わってますんやろう。何でその法線が変更になったのか、その理由をお願いします。
副議長(井戸本進君)
吉岡建設部長。
建設部長(吉岡博文君)
前回の予算委員会でも説明させていただいたとは思いますけれども、計画決定された交差点付近の道路法線につきましては、少し残地ができるということで、残地を少なく、公共用地を少なくするためにも、例えば近鉄用地のほうに法線を振りかえたという経緯がございます。
副議長(井戸本進君)
14番、山本新悟議員。
14番(山本新悟君)
近鉄のほうへ寄ったほうが残地はできへんの違いますの。こっちへ振るほうが民間のほうへようけ寄るの違いますのか。
副議長(井戸本進君)
吉岡建設部長。
建設部長(吉岡博文君)
私、説明が不備だったかもわかりませんけど、山本議員おっしゃるとおり近鉄のほうへ法線を振ったということでございます。
副議長(井戸本進君)
14番、山本新悟議員。
14番(山本新悟君)
それは何で振ったん、理由は。
副議長(井戸本進君)
吉岡建設部長。
建設部長(吉岡博文君)
済みません、説明不足で申しわけございません。
残地を少なくするがために近鉄側へ振らせていただきました。
以上です。
副議長(井戸本進君)
14番、山本新悟議員。
14番(山本新悟君)
それは違うやろう。それ以上言うてもしようがないから、それはそれでよろしいですわ。
だけど、これ25年度までにできへんって、26年度のいつやったらできますの。
副議長(井戸本進君)
吉岡建設部長。
建設部長(吉岡博文君)
失礼します。
26年度中に完成を見たいということで御説明させていただきました。それは一応このまちづくり交付金事業といいますのは平成20年からスタートさせていただきまして、5年計画という事業の性格上、5年という形で締めさせていただきました。それが繰り越しして25年が完了ということで皆様にお示しさせていただきましたけれども、先ほどの家屋の移転の時間が必要となっています。若干のおくれがございまして、26年度完成を見込みたいということで報告させていただきます。
副議長(井戸本進君)
14番、山本新悟議員。
14番(山本新悟君)
いつも24年やったら25年、25年やったら26年って繰り越して、いつ答弁してもうてもそういう話やがな。やっぱり25年度に終わると言うんやったら、25年度にやっぱり計画どおり進めてもらわんと。いろいろ中はいろいろあるんやろうけども、こんなんもう10年前から始めてて、25年で終わりますと言うといてまた26年、26年で終わりますって27年となってくるん違いますねんな。できますねんな、もうはっきりと。
副議長(井戸本進君)
吉岡建設部長。
建設部長(吉岡博文君)
なかなかこの道路事業といいますのは、どこの路線も皆様御存じですけれども、なかなか予定どおりには進まないということでありますけれども、この東町西峠線といいますのは、都市計画決定されて20年からスタートして5年間、短い期間でこの28名の地権者全ての同意を得られたということは非常に早いと我々は考えておりまして、地権者には本当に感謝するところでございます。
そういう意味で、なかなか先日の予算委員会でもお話しさせていただきましたけれども、私はおくれていないと、宇陀市のまちづくりは後退しないという思いで答弁させていただきましたので、一応26年度の完成を見込んでおるということで御了承願いたいなと思います。
副議長(井戸本進君)
14番、山本新悟議員。
14番(山本新悟君)
今できたら早いって、こんなん旧榛原町のときにしとかなあかんやつやないか、そうですやろう。早いって、これ合併したからできたものの、合併してなかったらできてない話やないか。それに旧榛原町でできないのに、今まだ早いって、それはおかしいん違うの。そういう言い方はないやろう、そんなもん。こんなん普通、18年に合併してからもう7年も8年もたってますねんで。それに早いって、職員はそしたら何もしてないのか、そしたら。そういうことになるやん、それやったら。そんなん早いことあれへん、そんなもんひとつも。それはいろいろな事情はあるやろうけども。今後早いこと25年度、26年度に終わるように進めてください。
そしてまた、2番の長谷寺7号踏切の危険解消に対する考えについてお聞きいたします。
この踏切は皆さんも御存じのとおり幅が狭いため、普通車が対向できません。踏切を越えても駅前へ続く道路を通行する車と交錯し、交通事故が起きています。また、この踏切を子どもや高齢者も利用しており、長年大変危険な踏切として問題になっていますが、危険を解消する計画を考えておられますのか、お聞きいたします。答弁。
副議長(井戸本進君)
吉岡建設部長。
建設部長(吉岡博文君)
ただいまの長谷寺7号踏切の危険解消に対する代替案はあるのかというような御質問だと思いますので、お答えさせていただきます。
まず、踏切の現状と事故対策におけるこれまでの取り組みにつきましてお答えさせていただきます。
長谷寺7号踏切の事故対策については、過去に2人の市議会議員からもありましたので、同様の答弁となりますが、御了承願いたいと思います。
議員御質問の長谷寺7号踏切は、近鉄大阪線軌道で南北に分断された中心市街地を結ぶ市道下井足2号線でございます。この道路は市民の重要な生活道路で、市役所、大型店舗への買い物、通学・通園にも利用されているところでございます。
現状といたしまして、歩道もなく対面通行ができない危険な踏切であります。また、1日の遮断機がおりる回数は始発から終電までの間343回と多く、時にはあかずの踏切状態になり、電車の通過待ちする自動車が国道の片車線をふさぎ、榛原駅への定期バスや一般車両の通行にも支障が出ている状況でもあり、接触事故も多発して、ことしも避け切れず商店に自動車が突っ込むという事故が起こっております。また、遮断機がおりているのに無理やり通過してバーを折ってしまう事故も今年度3回ありました。また、脱輪の事故もあるようでございます。このような危険箇所ですので、電車との接触事故がいつ起こってもおかしくない状況と考えております。
このようなことから、重大事故が起こるまでに事故防止対策を講じる必要がありましたので、旧榛原町時代においても、奈良県踏切道改善促進協議会、踏切道調整連絡会議の中で実情を訴えてきました。また、宇陀土木事務所や県警交通規制課、近畿日本鉄道と踏切の拡幅について協議してきましたが、対策を講じることには至りませんでした。
また、工法検討といたしましては、これまで踏切拡幅の検討を主としていましたけれども、国道370号線の拡幅改良、下井足2号線の踏切前後の改良等奈良県や近鉄とも検討をしておりました。しかし、近鉄側は、踏切拡幅により交通量が増加することで、事故を誘発し多発するとして、事故防止対策につながらない、また、国道交差点部の課題が多く、踏切拡幅には応じない、逆に踏切を統廃合したいというようなことでした。このことから、オーバーパス、いわゆる高架にして鉄道を横断する、また、鉄道の地下を横断する工法なら近鉄は協議に応じるということで、踏切拡幅は抜本的に解消には至らない状況でございました。
このことによりまして、宇陀市としても放置するわけにもいきませんので、昨年から長谷寺7号踏切への調査、測量を実施して、高架に向けた検討を始めております。
以上です。
副議長(井戸本進君)
14番、山本新悟議員。
14番(山本新悟君)
その高架してもうたらそれで結構やけど、先ほど議員が2回と言いましたが、もう3回目です。土井さんと山本さんと私と3遍しました。そうですやろう。
これ、東町西峠線が開通したら、もっと利用者がふえますで、これ。事故ももっとふえてくるの違いますか。早くそれ解決せんことには。
市長、聞きますけど、竹内市長は前の市長の継続するばかりだけで、自分は何もしてませんがな、市長がやで。ほかの事業に補助金ばかり出して何もしてない。風薫る宇陀市は、それはよろしいわな。人間ふえへんねんもん、いつでも風薫らん、皆緑やもん、そうですやろう。一つぐらい市長がそのカラー出して早期計画して、この踏切を解消してもらうように努力してください。市長、答弁、済みません。
副議長(井戸本進君)
竹内市長。
市長(竹内幹郎君)
都市計画道路について質問いただきました。
東町西峠線も含め、鋭意努力いたしておるんですけれども、計画決定するということと、また事業認可というのは別の話でございまして、事業認可を受けてから、担当が申し上げましたように、何とか26年度中で完成を目指したいということで努力させていただきたいと思っております。
また、その都市計画道路を開通した暁には、また交通の動線が変わってまいろうかと思いますので、そのことも含めて、従前から議員の方々から長谷寺7号踏切については改善について多くの意見をいただいております。早急に着手しなければいけないという課題であったかと思うんですけれども、今年度調査設計というのを基本設計を計上させていただいております。そんなことも含めてしっかり基本設計しながら、そしてまた大枠の地域の方々の同意をいただきながら、計画決定して実施設計をし、事業認可に向けて努力してまいりたいと考えておりますので、よろしくお願い申し上げます。
副議長(井戸本進君)
14番、山本新悟議員。
14番(山本新悟君)
市長、部長、ありがとうございました。そしてまた、教育長、野依小学校の跡地もまた利用、よろしくお願いいたします。
それでは、私の一般質問を終わります。
副議長(井戸本進君)
山本新悟議員の質問が終わりました。
ただいまから午後2時40分まで休憩といたします。
午後2時40分より再開いたします。
午後2時24分休憩
午後2時40分再開
議長(中山一夫君)
休憩前に引き続き会議を再開いたします。
次に、5番、上田徳議員の質問番号10番1「宇陀広報のあり方(TV・広報紙・行政無線・FM放送等)について」、2「まちづくり協議会の設立と既設の自治会、公民館事業との関係について」3「宇陀市が管理するライフラインの整備と維持管理の進め方について」の質問をお受けいたします。
5番、上田徳議員。
5番(上田徳君)
議席番号5番、上田徳でございます。ただいま議長から質問の許可をいただきましたので、一般質問を行います。
8月8日早朝には、2020年オリンピックの開催地に東京が選ばれ、国民のほとんどの方々が感激と興奮に包まれ、日本の新たな発展を期待する人々の顔と声がテレビ画面から伝わってまいりました。私も不思議な興奮を覚えました。石原慎太郎前知事はすごいなと思いました。
そんな中にあっても、さきの18号台風を初め、多くの自然災害が日本各地を襲いました。宇陀市民の皆様はもとより、災害に遭遇されました全ての方々に一日も早い復興を御祈念申し上げます。また、消防関係者や職員の方々におかれましては、市民の生活、生命、財産を守るため懸命に使命を果たしていただき、心から感謝を申し上げ、質問に移ります。
最初に、宇陀市の広報のあり方についてお尋ねをいたします。
広報媒体として、テレビ、広報紙、防災行政無線、ホームページやFM放送等がありますが、広報活動とは、行政や各種団体の活動内容や地域の特産品などの情報発信を行うことを示すそうでございます。
広報とは情報を発信することで、ステークホルダー、いわゆる企業、行政、NPO等の利害と行動に直接・間接的な利害関係を有する市民の皆様に行政の活動内容を理解していただくことであり、情報政策、心理政策の手段として捉まえることができると考えるものであります。
そういった意味を踏まえまして、見やすい広報うだの紙面の編集について、行政放送うだチャンのさらなる充実と汎用性の向上を図るためには、また、宇陀市議会の記事が議会開催内容に限られているのはなぜか、宇陀市広報紙と同時配布される配布資料の基準について、その他広報インフラの活用と市民サービスについての5点をお尋ねします。
最初に、見やすい広報うだの紙面の編集について。
宇陀市の高齢化率は30%を超える中で、高齢者だけでなく、生産年齢層の市民からも、紙面全体が見にくいから、もう少し読みやすい紙面に編集できないかと尋ねられます。問題意識と改善策についてどのように考えておられるのか、お尋ねをいたします。
次に、行政放送うだチャンのさらなる充実と汎用性の向上についてお尋ねします。
定時放送の中で、放送サイクルが10日間の宇陀市ホットニュース、まちの話題の扱いについて、放送日数の変更や行事に近いときのニュースソース等の放送等充実または文字放送の内容について、見やすい理解しやすい画面などの工夫への取り組みについて所見をお答えいただきたいと思います。
次に、宇陀市議会の記事が議会開催時の3月、6月、9月、12月の4回に前回の内容を載せられておりますが、主に一般質問内容に限られているというのはなぜなのか。
次に、宇陀市広報紙と同時に配布される配布資料の基準について。
広報うだは御存じのとおり自治会を中心に各家庭に配られますが、配布に際し、県政奈良を初め、いろいろな団体等のイベントの案内や広告チラシが混在しております。依頼があれば全て同時配布チラシとして扱うことになるのか、そういうことができるのか、ルールはどのようになっているのか、お答えをいただきたいと思います。
広報政策の最後に、その他の広報インフラの活用と市民サービスについてお尋ねをいたします。
地域によっては、死亡通知を含め、広報インフラの活用による市民サービスの充実が望まれています。メール配信、宇陀安心・安全メールを含め、新たな市民サービスのための配信メールの構築や広報媒体の中心になりつつあるホームページについて、前回までの質問において、見やすいもの、汎用性の高いものに変更を検討していくとありましたが、カテゴリーの分類や他サイトへのリンク検索について利便性を高める手法について具体的にお示しをいただきたいと思います。
以上、広報について御答弁をお願いいたします。
議長(中山一夫君)
内田総務部長。
総務部長(内田一哉君)
総務部の内田です。ただいま上田議員から宇陀広報のあり方につきまして御質問を頂戴いたしました。順を追いまして、一つずつ御回答申し上げたいと思います。
まず、見やすい広報うだの紙面の編集についてということでございます。
広報うだは、毎月平均約28ページのA4判右とじの2色カラー印刷となっています。紙面前半は特集記事を初め、まちの話題や人権、市立病院等の定期コーナーとなっており、後半は主にお知らせや募集等のコーナーとして、裏面から読んでいただく構成となっています。
次に、見やすい紙面づくりについてでございます。
以前より担当課においても議論、検討をしてまいっております。今年度、広聴活動の一環として立ち上げました市政モニターにおきましても、広報紙等に関するアンケート調査を行いました。そのアンケートでは、縦書きと横書きが混同しており見づらい、もっと民間紙を参考に、見やすく読んでみたくなるような広報づくりをしてほしいなど、さまざまな御意見や指摘事項、また提案などが寄せられ、現在担当課でその分析と他の先進事例の調査によりまして、新たな紙面づくりを模索をしているところでございます。
次に、行政放送うだチャンのさらなる充実と汎用性の向上を図るにはという御質問でございました。
現在うだチャン11では、市が制作する宇陀市ホットニュースや、NPO法人メディアネット宇陀が制作するまちの話題以外に、サイエンスチャンネルや企画番組、特別番組、議会中継、緊急放送等を行っております。
宇陀市ホットニュースでは、市が主催する行事やイベントを中心に取材を行い、まちの話題では、市以外の団体が主催する行事やイベント、また地域行事を深く掘り下げて番組制作をしているところであり、番組は全て聴覚障がい者用にテロップを追加し放送しております。
この中で、初めに定時放送の中で、文字放送方法の改善についてという御質問でございましたが、主に行政からのお知らせを放送していました静止画につきましては、市民の皆様を初め、議員の皆様より音声を入れたほうがわかりやすいとの御意見をいただいておりましたので、市民の皆様にわかりやすくお伝えするため、本年7月より一部の時間帯に画像に合わせた音声放送を行っております。
次に、防災放送時の発報情報の伝達について、L字文字放送が基本であるが、音声放送を含め、内容の充実を期待したいがどうかと、こういう御質問でございますけれども、L字放送に音声を挿入することはシステム上行うことができません。また、静止画に音声を挿入し、気象警報などを音声放送としてお届けすることについては、視聴者の皆様にとっては画面が静止画のように映るかと、このように思いますけれども、システム上動画扱いになるため、一度こまどりケーブル生駒放送局に放送素材を送った上で放送しなくてはならない、こういうシステムでございますので、時間を要し、緊急にお知らせしなくてはならない発報情報に対応することはかなり困難でございます。
このようなことから、気象警報などの発令情報は、これまでのとおりL字放送で対応させていただきますが、大災害時の避難情報などにつきましては、生放送でお伝えすることを現在想定をしておりまして、本年7月より月1回ではありますが、毎月第1火曜日午後0時30分より生放送で、非常時の対応方法などについてお伝えしておるところでございます。
今後生放送を活用することによりまして、市民の皆様に緊急情報などをリアルタイムにお伝えすることが可能になるものと、このように考えております。
最後になりますが、週間ニュース等ニュース性の高い早期の放送ができる仕組みをつくれないか、こういうことでございますけれども、現行、宇陀市ホットニュース及びまちの話題につきましては、うだチャン発足時は月2回、この月2回の更新でありましたが、皆様の要望を受けまして、平成24年より月3回の更新に変更させていただき、現在もそのように放送させていただいております。
視聴者の皆様からは新鮮な話題を届けてほしいとの御要望もございますけれども、取材及び編集作業のほか、放送内容のチェック、こまどりケーブル送出局へのデータのやりとり等を勘案しますと、ワンクール10日間必要になることから、現在の月3回の更新とさせていただいているところでございます。
それと次の御質問でございますけれども、宇陀市議会の記事が議会開催内容に限られているのはなぜかと、こういう御質問でございました。
広報うだでは、年間掲載する記事の量をあらかじめ設定をしております。また、議会事務局と協議し、議会枠として3カ月に一度の宇陀市議会だより掲載枠として、おおむね3ページから5ページを確保をしているところです。
今後さらに議会枠が必要ということであれば、事前に協議をさせていただいた上で対応させていただきたいと考えております。
なお、数ページにわたる記事などについては事前協議が必要になりますが、1ページ以内であれば、その都度掲載を決定することができると考えております。
次に、宇陀市広報紙と同時配布される配布資料の基準についてということでございますけれども、現在広報うだとともに市民の皆様にお届けしておりますのは、奈良県より配布依頼を受けております奈良県広報誌、県民だより奈良、このほか各種行事開催のお知らせ、国・県関係団体からのお知らせ、主要施策集などの市政に関する冊子など、月平均3件程度の折り込みを行っております。
折り込みをするお知らせ等の基準といたしましては、市役所各部署より依頼のありましたものに限らせていただいており、重量の関係などもあるため、冊子については8ページ以内に限定をさせていただいています。また、折り込み物の配布地域は、仕分けなどの関係上、市全体あるいは旧の町村単位、この範囲に限定をし、配布をしております。
以上が、広報紙とともに配布する資料などの基準ということでございます。
次に、その他の広報インフラの活用と市民サービスについてというところでございますけれども、広報うだ、うだチャン11以外の広報インフラといたしましては、ホームページまたツイッター、安全・安心メールなどが挙げられます。
議員がおっしゃっている地域では、死亡報告等を含めた広報インフラの活用による市民サービスの充実が望まれている、また、安全・安心メールを含めたICT時代に対応する新たな市民サービスのための配信メールの構築を含めて、今後の見解と方針を示されたいと、こういうことですが、まず、死亡届の公表につきましては、個人情報保護の観点から、公表させていただくことは差し控えさせていただいております。
次に、メール配信による情報の提供ですけれども、現在当市では安全・安心メールにより気象警報のほか、火災情報、防犯情報などをお知らせをしております。
今後は登録者をふやすための啓発を行い、より一層充実した情報提供に努めてまいりたい、このように考えております。
次に、ICT時代に対応するための新たな市民サービスについてですけれども、新しい試みとして、昨年10月より宇陀市公式ツイッターを運用しております。現在13のアカウントで運用しておりますが、まだまだツイート数、フォロワー数とも少ない状態ではあり、今後情報発信を充実させ、魅力あるツイッターにしていきたいと考えているところでございます。
最後の御質問であったと思いますが、ホームページの利便性を高める方法を具体的にということでございました。
宇陀市公式ホームページにつきまして、今年度上半期のサイトアクセス状況は、日平均1400人、5900ページのアクセスがございました。昨年同時期と比べ、ともに約15%増となっています。
宇陀市ホームページは平成24年2月に全面リニューアルを行いました。それで各課職員が簡単な操作でページ作成ができるシステム、コンテンツ管理システムと申しますが、このシステムを導入いたしました。このシステムによりまして、従来と比べデザインはシンプルながら、情報量もふえております。
しかし、その反面、情報量が非常に多いことから、探している情報がどこにあるかわからないといったこのような声もございます。このため、現在誰もが容易に見たい情報にアクセスできるよう、トップ画面に総合案内窓口的なページ作成を進めているところでございます。
一例を挙げますと、例えば転入される方がいた場合に、トップ画面の総合案内から転入・転居される方のコーナーをクリックしますと、転入等に係る諸手続の案内を初め、住宅新築等の各種補助制度、自治会加入関係、施設紹介等の既設のページにリンクをすると、このようなイメージでございますけれども、検討に入っているところでございます。
以上、私からの御回答とさせていただきます。
議長(中山一夫君)
5番、上田徳議員。
5番(上田徳君)
御答弁どうもありがとうございました。
広報については、アンケート等でいろいろと御苦労をいただいておるという実態はよくわかりました。
しかしながら、やはり読みづらい、見にくいというよりも読みづらいというんじゃないかなと私は思います。ほかのものとちょっと比べてみましたら、文字と文字との間、いわゆる行間が狭いとか、文字に強弱がないから何にアクセントがあるのかとかいうような部分があるのではないかなと思いますので、一度やはり広報の編さんについては専門家の意見をどこかで取り入れられて、そして何を改善すれば一度に改善される、一度ではないけど、読みやすくなるのか。縦文字、横文字が混在しておるから見にくいとおっしゃるけれども、それはもう少し文字の部分に工夫があれば改善されるのではないかと私は感じておりますので、ほかの人から聞かせてもらった話なんですけれども、宇陀市の広報は理論的に見ても何か理屈があって読みにくいという原因があるというような指摘をされておるというようなことを同僚の議員からも聞いておりますので、そうした部分も含めて、少し広報の読みづらいというのは本当に私も個人的に市民の方々からお手紙までいただいて、もう少し何とか市民の目線に立った読みやすいそういった広報紙にしてほしいということがございますので、ひとつ広報紙につきましては、すぐにはできませんけれども、研究を重ねていただきまして、読みやすい、市民の方々に変わったな、見やすくなったなと言ってもらえるようなそういった紙面づくりのひとつ工夫をお願いしたいと思います。
あと2点目の文字放送の関係ですけれども、あれは多分デジアナ変換を想定したデジタル画面じゃなしにアナログ画面のような真四角な画面で放送されているものやから、見た目、両側が黒いものやから、ちょっと全体的にイメージが暗くなって見にくいんですね。ですから、私ならば、デジタル画面を想像して、アナログの方には、その部分には例えばもう白とか明るい色で、画面が見やすい前にぱっと浮き出たようなそのような工夫をすれば、デジアナ変換の方にも四角い画面からでも素直に見れるのではないかなというような気をしながら、いつもあの文字放送を見ておりますので、ひとつ文字放送の部分につきましても、そういった観点でお願いしたいなと思います。
それからあと、議会だよりという形で3月、6月、9月、12月に載せていただいておるわけですけれども、一般的な何が上程されて可決されたというのは、それはそれで行政が報告してもよい部分であるのではないかなと私は思いますので、もっとやはり市議会議員の立場で議論をした内容、例えばこういうことについては全員賛成でしたよ、この分については賛成多数で、そういった形で可決してきましたよとかそういった紙面のつくり方というものも我々はやっぱり求めたいなと思いますし、何が論点になったかというような部分も少し書いていただければありがたいかなと思いますので、そこら辺につきましては、やはり議会事務局も含めて市民の方々に議会のさまが伝わるそういった紙面を工夫していただきたいなと思いますけれども、その点につきまして御意見いただきたいなと思います。
また、同時配布されるいろんなパンフレットの中には、特定の議員の講演会の通知もまざっておったりとか、あるいはNPOの方のいろんな有償の行事を募集されるものが入っておるとかいうようなものがありますけれども、そういったことのチェックなんかは発行をまとめられるときにされておるんでしょうか、どうなんですか。その点ちょっと2点、この広報うだについてお尋ねしておきたいと思います。よろしくお願いします。
議長(中山一夫君)
内田総務部長。
総務部長(内田一哉君)
失礼いたします。
上田議員からの2回目の御質問でございます。
まず1点は、広報の中での市議会の記事についてということで、市議会議員さんの立場での紙面のもしくは内容のつくり方であったり、何が論点になったかというようなところの議会のさまがわかるような内容でということでございます。
現状におきましては、市議会の報告の内容につきましては、議会事務局のほうから原稿を頂戴いたしまして、それをもって市の広報紙の中に入れさせていただいておるというような状態でございます。御指摘、御要望の件につきましては、議会事務局と協議の上で、改善できるところは改善していきたいと考えております。
それと、広報と同時配布される内容につきまして、中には有償である分のチェックはされておるのかということであったと思います。
先ほど答弁させていただきましたように、基本的に各担当課のほうが内容を調査をいたしまして、これは市の広報紙とともに配って耐えられるものかどうかというようなところの判断に広報担当課としてはお任せをしているような状況でございます。そういうことで御理解いただきたいと思います。
以上でございます。
議長(中山一夫君)
5番、上田徳議員。
5番(上田徳君)
自治会の皆さん方が配布をしていただくというそういう部分は、やはり公であるべきものではないかなと私は思いますので、6月だったか7月だったかちょっと忘れましたけれども、ある議員の方の講演会の案内状が入っておったということもございましたし、配食サービスの案内が入っておったということも事実あるわけですから、そこら辺は、やはりどこかできちんと地域事務所も含めて、四つの地域についてはそれぞれ別々になっておるという部分があるかなと思ったりもしますので、その点はきちんとやはりチェックをしていただいて、そして市民の皆さん方に変な誤解を招かないような配布の方法というものをひとつしっかりと努めていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。
また、もし議会だよりが今個別で議員の手でつくろうということで別冊を検討する部分はあるわけですけれども、先ほど1ページ程度なら増刷はできるということですけれども、それは毎月でも1ページ程度なら載せていけるということなのか、それからまた、今後新たなものを一つつくるよりも、この広報うだの中に議会だよりコーナーをきちっと定着させていくということも方策ではないかなと私自身思うところがございますので、そういった部分に充実するスペースが確保できるのかどうか、その点についてもう1点お尋ねしておきたいと思います。よろしくお願いします。
議長(中山一夫君)
内田総務部長。
総務部長(内田一哉君)
お答えしたいと思います。
宇陀市議会の記事につきまして、広報で1ページ以内であればその都度広報担当課のほうで掲載を決定することができるということでございますけれども、これは毎月広報紙がある程度ページの余裕を持っておりますので、その範囲内でふやすことはもちろん可能であるとお答えさせていただきたいと思います。それはもちろん毎月でも可能であると考えます。
ただ、内容の充実等々につきましては、先ほど上田議員のほうからもちょっと触れられましたけれども、議会のほうで議会だよりについては御議論いただいておるようなことも聞いておりますけれども、それも含めまして、議会のほうから依頼なり協議をいただきましたら検討させていただきたいなと考えるところでございます。
以上でございます。
議長(中山一夫君)
5番、上田徳議員。
5番(上田徳君)
それでは、またそういったときがございましたら、ひとつ前向きに検討いただきたいなと思いますので、次の課題に入りたいと思います。
2番目のまちづくり協議会の設立と既設の自治会、公民館事業との関係についてのテーマにお尋ねをしてまいりたいと思います。
まちづくりの概念として、どのような協議会の体質を指導してこられたのか、また、どのような内容と活動を期待して、制度の中に性能設計や性能要件を示してこられたのか、具体例を示して現状と方針をお示しいただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
議長(中山一夫君)
栗野企画財政部長。
企画財政部長(栗野肇君)
企画財政部の栗野でございます。よろしくお願い申し上げます。
上田議員から質問のありました、まちづくり協議会の設立の概念として、期待する活動や現状と方針についてお答えさせていただきます。
現在宇陀市内では、各地域でまちづくり協議会の設立に向けて設立検討会の設置や協議会の設立の準備を進めていただいておりますことに、まず感謝を申し上げたいと思います。
ことしの4月以降、本日までに五つのまちづくり協議会が設立されまして、活動計画の作成や、一部イベント事業を既に実施されている協議会もございます。それぞれの地域では、自治会を初めとしたさまざまな団体が地域の発展のため活動を展開していただいています。
しかしながら、少子高齢化の進展、核家族化の進行などによりまして、地域のつながりが希薄化するといった問題が生じています。
特に、少子高齢化に対した施策は全国の多くの自治体での課題であります。宇陀市での人口の減少、過疎化、少子高齢化は全国での動きを上回るスピードで進んでいまして、高齢化率を例にとりますと、平成23年度の全国の平均が23.02%に対し宇陀市では30.4%となっています。また、市内では40%を超える地域もございます。
これらの状況の中で、地域コミュニティや地域力の低下が懸念され、地域防災を初め、高齢者や子どもたちを取り巻く地域社会のあり方を考えていく必要に迫られています。
宇陀市内では、209ある自治会を初め、さまざまな団体が住みやすい地域を目指して活動されていますが、これからの地域力をどのように維持していくのか、また盛り返していくのかが大きな命題となっており、地域課題を解決するための組織として、まちづくり協議会の設立を推進しているところでございます。
従来からの自治会活動や公民館活動など、地域活動や地域文化、体育活動等を継承しながらも、新たな課題に対して取り組む、地域内の全ての住民や団体を包括した新たな組織構成として、地域の課題はみんなで解決するといった意識を持っていただくこと、ひいては前向きに意識を持って地域を変えることを期待しているものでございます。
個人でできることは個人で、地域でできることは地域で、地域でできないことにつきましては行政という考え方で協働を進めていく地域の課題解決に取り組んでいただくものでございます。
また、地域内の各団体の連携により広域的な組織を立ち上げ、地域の横のつながりで活力と支え合いを担保していただくための地域の連携、組織の連携を図ることが、このまちづくり協議会の方針であります。
それでは、具体例としてはどのようにして地域課題を解決していくのか。
先日、9月7日でございますが、宇陀市文化会館におきまして、宇陀市まちづくり講演会を開催させていただきました。講演の中で講師からは、まちづくりの方針として三つの方法があると説明がされていました。
一つ目として、ブランドづくりや地域への観光客を見込んだ地域の活性化策として、地域の特産品を生かしたコミュニティビジネスへの取り組みあるいは史跡、観光名所等を活用したイベントの開催などを挙げておられます。実現のためには相当な住民のエネルギーが必要ですが、達成感は大きなものがあるとされていました。
二つ目に、生きがいになるものづくりなどを取り組む地域の維持策として、環境美化運動、夏祭りなどの地域の伝統継承、防災訓練などの実施です。従来から行われてきたものを継承する場合もありますが、地域住民の横の連携を図るとともに、地域を見直すきっかけになると説明されていました。
最後に、いよいよ限界集落を迎えた地域においては、ついの住みかづくりや記録づくりに取り組む縮小策の考え方を述べておられました。限界集落とは、高齢化率が50%以上の集落で、冠婚葬祭など社会的な共同生活の維持が困難になってくる集落を指しますが、数字だけで判断するものではないようでもあります。
いずれにしましても、重要なことは地域住民の気持ちを大事にして、住民の納得と協調によりまして集落の今後を検討していただくものであると考えています。また、それぞれの活動には時間的や経費的に困難なもの、また今までの自治会や公民館活動で取り組んできたものではありますが、皆さんの地域を思う熱い意識を盛り上げる活動をお願いしています。
以上、回答とさせていただきます。
議長(中山一夫君)
5番、上田徳議員。
5番(上田徳君)
まちづくり協議会の設立の中で大切なことは、地域の課題を解決していくのが中心だと今おっしゃられました。その中に具体例として三つが挙げられておりますけれども、私まさにそのとおりだと思います。地域の課題を解決していくんだと、そのためにつくるのが地域協議会だと、そのように私は理解しておりますけれども、ただ、今までこの地域協議会を設立するに当たってとってこられておる説明というのは、なかなか地域の方々に理解をされていないのが現実でございまして、例えば地域を考えて、そして創造しておられる市民団体、いわゆる自治会とかそういった方々につきましては、地域の課題を解決するというそのテーマがなかなか伝わっていないのではないかなと。そのために、地域活動が活発な地域ほど設立準備に戸惑いを持って取り組んでおられるように感じております。本当に実態というものをどのように把握されておるのかなと疑問に思うわけでございます。
次も同じような内容になるわけですけれども、地域が育んでおる地縁組織の自治会を中心に、公民館などの既成団体が今日まで先ほど言っております地域の課題を解決するようなそういった活動を展開しておるわけですけれども、それが今度そのまままちづくり協議会の中に入っていったときに、じゃあどう変化するんやと、どう発展していくんやと、そこら辺がちょっとわからないので、頑張っている自治会や公民館活動の地縁団体は運営面でのコンセプトが十分理解されずにイベント事業の運営、いわゆる生きがいづくりの部分に特化されたような指導があるのではないかなと思うわけでございます。
だから、まちづくり協議会設立後の運営について大きな戸惑いと不安の中で説明理解をしようとしているのでございまして、この一般質問を聞いておられる方々が特にオピニオンリーダーの方々に、何で今までの自治会やあるいは公民館の活動と、そしてまちづくり協議会にせなあかんねんというところがあるわけで、今の既存の団体がまちづくり協議会になっていくことについてどう変化をさせていこうとされているのか、そこら辺のことにつきまして、教育委員会も含めて、公民館と自治会のどういった運営を目指しておられるのか、ひとつお聞きしたいと思いますので、よろしくお願いします。
議長(中山一夫君)
栗野企画財政部長。
企画財政部長(栗野肇君)
まちづくり協議会の設置につきましては、平成20年3月に策定しました宇陀市の総合計画の中で、市民の協働と参画の促進を図るために、地域自治区や地域協議会の解消後は市民との協働による新たなまちづくりへの参加の機会として、市民主体のまちづくり組織の設置を検討しますと、こう位置づけております。
協働という言葉は、まちづくりを実現するために市民、行政、事業者などが対等に役割を担い合い、それぞれの特性を生かしながら連携、協力して、より大きな成果を生み出そうという取り組みのことでございます。
まちづくり協議会では、まずまちづくり計画を作成していただきます。計画では地域の現状や課題、そして地域づくりの目標、目標を実現するための事業等を盛り込むこととしておりますが、具体的な目標を定めていただき、地域の方、地域内の団体の方々が共通認識をしていただくことにより、地域住民の一体感が生まれる効果が生じます。当然話し合いの中でさまざまな意見が出てこようと思いますが、多世代やさまざまな団体からの意見を広く集約をしていただきまして取りまとめた上で、問題解決のために一つの方向を目指し計画を策定するのがまちづくり協議会でございます。
地域住民がみずから課題対応について検討していただくことにより、家族や地域などの単位でできることは地域で、つまりまちづくり協議会で取り組み、地域では不可能なこと、非効率なものについては行政に委ねると、自助、共助、公助の範囲を明確にできるとともに、情報を共有化することによって、それぞれが役割分担をして、その解決に向けた活動に積極的に取り組むことができるようになります。ですので、できる限りまちづくり協議会の中でいろいろな意見を酌み、取りまとめていただきたいと思っています。
実際に立ち上がったまちづくり協議会での取り組みでは、まちづくり計画の中で、ことしはイベントをまず中心にしようと取り組んでおられるところもございます。これは従来から地域内のつながりが希薄なために、まちづくり協議会を立ち上げて、まず地域の方々の顔をお互いに知っていただこうと。地域内の方々にまちづくり協議会の存在をまず知ってもらおうというこういうコンセプトのもとに取り組まれるところもあります。そして、来年度以降はまたステップアップした事業計画に取り組まれると聞き及んでいます。
まちづくり協議会では、地域に密着した活動や地域住民生活の向上につながる活動をしていただいていますが、全ての協議会が同じ内容のことを行わなければならないというものではございません。地域ごとに特徴があっていいと思っております。従来から地域で取り組まれた活動を継続していただくのもよろしいですし、活動を拡充するか、また新たなものをつくり上げていただくか、それぞれの課題解決のために取り組んでいただきたいと考えております。
以上でございます。
議長(中山一夫君)
5番、上田徳議員。
5番(上田徳君)
まちづくり協議会の設立ポリシーというのが私はあると思いますけれども、担当課の配置過程も含めまして、私は迷走をしていたように思います。
当初まちづくり協議会は農林課にございましたけれども、24年からは企画課のほうにかわっていったと、そのような事実もありました。また、このまちづくり協議会の前身であります自治区があったときに、自治区が廃止されるときにいろんな議論がございました。そして地域自治区と地域協議会の廃止が決まる中で、地域の声を受けとめ行政に反映していく受け皿として、まちづくり協議会を設置して市民の声を行政運営の中に反映していくことの約束であったと思いますので、今部長のほうから、それぞれの協議会の中でのまちづくり計画の課題の中にそういった分野も含まれるということがあったわけですけれども、じゃあそうすると、市長がかねがねいろいろな場所でおっしゃっておられる、特に私が行っておりましたタウンミーティングなり、あるいは自治会長の研修会の場において、まちづくり協議会を設置してください、それはわかります。じゃあ、それはいろんなこと言うことを聞いてくれるんですかと聞いたら、はい、宇陀市の市政に協力をしてくれるのであれば幾らでもお金も人も出しますよ、こういうように明言されているんですね。
今協議会ごとにそれぞれの計画を進めますよという部長の報告と、市長が市民の皆さん方に、特に自治会長等そういった地域のリーダーの方々に説明されていることは、宇陀市のいろんな方針に従ってくれるんやったら何でも協力するよと。そうじゃないやろうと。地域の方々はいろいろな面で御苦労なされておって、そのことの解決に相談に行かれるわけですけれども、それがじゃあ宇陀市の方針と違っておったら、それはもうあんたとこが勝手にしなさいと、こんな話になるのかどうかなと思うんですけれども、私はやはり、この地域協議会からまちづくり協議会にかわっていく過程というのは非常に重要なデリカシーな部分があったと私は思っております。
したがいまして、地域の方々が本当に私たちの声をきちんと行政の中でしてほしいことをしてほしいと言えるようなそういう機関がまちづくり協議会であったんじゃなかったのかなと私は理解しているわけですけれども、そういった置かれた地域協議会にかわる地域の声を行政に反映する機関としてのまちづくり協議会の設置としたことと、市長の構想とは別の意思を持った協議会になりつつあるのではないかなと思いますけれども、その点どのようにお考えなんでしょうか。
議長(中山一夫君)
竹内市長。
市長(竹内幹郎君)
まちづくり協議会に関して御質問でございますし、この問題に関しましては、昨年から本格的に取り組んでいる課題でございますし、上田議員がおっしゃるような地域自治区とは根本的に異質なものでございますし、従前の地域自治区が設立してあったときには、委員がおっしゃるような地域の行政課題を行政に届けるための地域自治区であったかと思います。
しかし、今回提案させてただいておりますまちづくり協議会につきましては、もう2年間にわたり皆様方に説明させていただきながら、地域の方々に説明させていただきながらしているわけでございます。議員の方々も地域に帰れば、まちづくりのリーダーであると私は思っております。ですから非常に残念でございますし、しっかりこのことも含めて御議論いただきたいと思っているところでございます。
まちづくり協議会自身は、先日も講演会の中で講師の方がうまく表現されました。できることからやっていこう、そして好きなことからやっていこう、そしてまた地域が求めることをやっていこうというような話でございます。まさにそのとおりだと思っております。
ですから、地域の課題というものは従前から何回も話をさせていただきますように、地域が本当に困っていることも含めて、どうして解決したらいいのか、それを行政はどれだけ支援していくのか、そういう仕組みづくりをしていきたいと考えているところでございます。そんなことも含めながら、宇陀市の政策ということではなしに、政策も含めてですね、政策そのものは、やはり議会の皆様方の御理解をいただきながら、そしてまた地域が本当に活性化するように、政策的な誘導もさせていただいておるところでございます。そういう意味も込めて、宇陀市の政策に合うような形の中で、なるべくなら要望していただきたいということを話をさせていただいております。
ですから、基本的な経費につきましては、ある一定の算定基準の中で、まちづくり協議会の中に支給させてもらうような仕組みをつくらせていただいておりますので、御理解いただいて、ぜひともまちづくり協議会を設立していただきますようにお願い申し上げたいと思います。
以上でございます。
議長(中山一夫君)
5番、上田徳議員。
5番(上田徳君)
地域の方々は決してまちづくり協議会をつくらないとは言っておられないし、そのことに向かって一生懸命努力をされております。
ただ、先ほども申し上げておりますとおり、地域の課題もわかっておるし、地域の問題につきましても常々捉まえて、そのことを行政へのいろいろな相談というような形で持ってきておるのではないかなと思いますし、それがまちづくり協議会でなかったらだめなのか、自治会ではだめなのか、その点はどうなんですか。
議長(中山一夫君)
栗野企画財政部長。
企画財政部長(栗野肇君)
現在活動いただいています自治会あるいは公民館活動と、こういうことは当然これからも継承していただきたいと思います。また、そういうことは今までどおり、一つの例でいきますと、それを今までの各団体ごとの縦糸としまして、このまちづくり協議会というものは、それをつないでいく横糸のようなものだと考えています。そういう連携の中で、今までの活動を展開する中で横糸として、それぞれ地域の中でのいろんな団体、NPO団体も含めまして連携をとっていただいて、ますます強靭な組織運営をしていただきたいなということで、こういう仕組みづくりをしていきたいと考えております。
以上でございます。
議長(中山一夫君)
5番、上田徳議員。
5番(上田徳君)
このことについては、ひとつ市民の皆さん方にも、特に今自治会がしっかりして、そしてまたそれなりに地域の課題を持ってきちんと行政の補佐的な役割も十分果たしている自治会もあるわけですね。私、このまちづくり協議会の本当にひな形になっておるのは、私は菟田野が一つの地域を一つにまとめられたというのは非常にすばらしいことだと思います。これが地域のまちづくり協議会の根本的なものやったと思います。
ただ、指導される方々や小学校区や中学校区とかいった形で地域の中におろしていったもんやから、室生の場合は旧の8校区に分かれ、そしてまた榛原や大宇陀につきましてもそれぞれの校区に分かれておるということで、本来は菟田野のように一つの地域を一つにまとまって、そしてその地域全体をじゃあどうするんやというようなことを17名の自治会長さんが入り、そしてそういった関係の中でしっかりと論議されると、非常にすばらしいことやと思いますので、私は市役所の姿勢というか指導がどうもその場任せ、相手任せであって、確固たるまちづくりの根幹的なポリシーを持たぬままに、とにかくつくってちょうだいよという話が先行して、なかなか今までしっかりとそういった地域行政を培ってこられた団体につきましては、何を今さら変わったことを言い出すねんというような違和感を持っておられることをひとつしっかりと御理解いただいて、その点につきまして、しっかりとまた地域の方々に御説明をいただきたいと思いますので、時間がありませんので、次の部分に移りたいと思います。
宇陀市が管理するライフラインの整備と維持管理の進め方についてお尋ねをしたいと思います。
市の管理するインフラの中で、ライフラインに重要な施設として水道施設とそれから下水道施設があり、また、テレビが有線であることから、ケーブルテレビ施設についても重要な設備と考えております。
そこで、設備の耐用年数と維持補修の考え方についてお伺いいたします。
ここ1年以内に水道の断水が私の地域では非常に頻発して大変困っておるわけでございます。とりあえず水道施設の経年劣化や金属疲労等を勘案した設備のオーバーホールの考え方及び市の財産として無償貸与を許可している菟田野地域と室生地域内のCATVケーブルの保守管理の実務と市の設置責任者としての日常管理をどうされていくのか、お答えをいただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
議長(中山一夫君)
堤水道局長。
水道局長(堤正明君)
水道局の堤です。よろしくお願いします。
水道局で管理します上水道施設の維持管理は、日常欠くことのできない業務であると同時に、長期的視野に立って行うべきものであります。
宇陀市としましては、普及率向上による強くて地震、渇水に負けない水道、信頼できる安全でおいしい水道、ゆとりある安定した水道を目指しています。
施設の改修及び更新に関しましては、耐用年数を一応の目安としております。もちろんその施設や機械の設置場所等の条件により、その寿命は異なってまいりますが、地方公営企業法施行規則別表第2号を一つの目安として、同法により取水施設が耐用年数ですが40年、浄水施設60年、配水管40年、電気・ポンプ設備が15年となっております。
施設を管理する者といたしましては、早目の更新が安全運転には第一となりますが、早過ぎる更新は費用の無駄遣いともなります。故障の多い水道施設の対策については、毎日点検を実施している中で、異常の確認は、数値により発見できるものや目視、音などにより発見できる場合など、さまざまでございます。発見時には専門業者に相談し、修理及び更新の判断をしています。
いずれにしましても、異常の早期発見が事故を未然に防ぐとともに、大がかりな修繕を食いとめることにもつながるわけでありまして、日ごろの巡視や点検が重要と考えています。
お尋ねのオーバーホールの考え方でございますが、ポンプ場には2台の水中ポンプが設置されております。自動交互運転によりポンプアップされ処理されています。この交互運転の理由としまして、片方のポンプは予備ポンプであり、いつも運転できるよう整備しておかなくてはなりません。そのため日常ポンプを含めて交互に運転し、特定のポンプを長時間休止させないように配慮しての運転であります。定期的点検によりポンプが異常な音と振動が発生しているときがありますが、ポンプの状態を見て、このまま運転し続けるか、またこれ以上に加熱し、さらに振動の振れ幅が大きくなり、その次には運転不能となることも予想され、ポンプ本体の入れかえとなることから、早期にオーバーホールし通常の運転に戻すために実施するものでございます。
以上、御答弁とさせていただきます。
議長(中山一夫君)
5番、上田徳議員。
5番(上田徳君)
さっきケーブルも言わなかったかな。
議長(中山一夫君)
内田総務部長。
総務部長(内田一哉君)
上田議員からケーブルテレビの保守管理の実情と市の設置責任者としての日常管理というようなことで御質問がございました。総務部のほうから御回答申し上げたいと思います。
宇陀市内に張りめぐらされておりますケーブルテレビの回線は、整備事業メニューの関係で、菟田野・室生地域については宇陀市が所有をしておりまして、大宇陀・榛原地域の回線はこまどりケーブルが所有をしておるということでございます。なお、光ケーブルの総延長は市全体で464キロに上っております。
お尋ねの部分でございますけれども、ケーブルテレビ事業を行っておりますのは、こまどりケーブルでございまして、電気通信設備等の貸借に関する契約書、いわゆるIru契約を締結をし、菟田野・室生地域内の回線につきましては、市がこまどりケーブルに無償で貸し付けておりまして、基本的に回線の管理は全て同社が行っておるというところでございます。
なお、当市におきましては、設置者という立場もございますので、仮に何らかの支障が起きた場合は、市民とこまどりの間で市民に迷惑をおかけしないという部分で行動をさせていただいておるというところでございます。
以上でございます。
議長(中山一夫君)
5番、上田徳議員。
5番(上田徳君)
水道の関係でお尋ねしたいと思いますけれども、先ほど15年から30年の形で取りかえをしていくという話でございますけれども、実際問題として1年以内に数回も断水を起こすという施設については、やっぱりそれは何らかの対応策というようなものを講じていただきたいなと思うわけでございます。
部品の取りかえや、そういった制御回路の調整というだけで本当に応急処置が可能なのかどうかというのも含めて、本当に私も2回、3回まででしたら我慢の限度かなと思うけれども、一月に2回も起こるようになってきましたら、これはやっぱり施設としての寿命がもう来てるの違うかなと私はそう思うわけですから、そこら辺も含めて現在起こっておる箇所、何カ所あるのかわかりませんけれども、たまたま我々のとこら辺の給水用のポンプがそういった状態になっておるのかはわかりませんけれども、宇陀市の断水状況とかそれに対する応急処置あるいは今後の改修計画等ございましたらお願いしたいと思います。
それからケーブルの関係で、今Iruですか、その契約ということですけれども、Iru契約って大体どういう契約になっておるのか、もしわかっておればお答えをいただきたいと思います。
議長(中山一夫君)
堤水道局長。
水道局長(堤正明君)
議員さんおっしゃる給水区域におきまして、ことし5月から9月にかけて計8回の断水がございました。まことに申しわけなく思っております。
この圧力タンク式加圧給水設備でございますが、給水設備から20年が経過しております。日々の点検を続けながら、圧力タンク装置周りの部品、いろいろ取りかえ工事を、また修繕を行ってきたところです。安心、安定した水を供給することを基本としているところでありますが、ふぐあいが発生していることも事実でございます。
そこで、耐用年数も超え、修繕部品も製造されていない等々のことから、抜本的な見直しを検証し、準備を進めているところでございます。
以上です。
議長(中山一夫君)
内田総務部長。
総務部長(内田一哉君)
失礼いたします。
Iru契約、こまどりケーブルの関係のことでございますけれども、菟田野・室生地域内の回線、これにつきまして簡単に申し上げますと、無償で市がこまどりケーブルさんにお貸しをするかわりに維持管理は事業者が行うと、こういう契約でございます。
以上でございます。
議長(中山一夫君)
5番、上田徳議員。
5番(上田徳君)
ということは、こまどりケーブルに貸してある限り、宇陀市は何らメンテナンスも含めて、メンテナンスは別としましても、設置者としての何ら義務も負わないということなんですか。
議長(中山一夫君)
内田総務部長。
総務部長(内田一哉君)
失礼いたします。
何ら責任は負わないということでもないと思いますが、この契約におきまして、管理につきましては、こまどりケーブルが行うということになっております。
自主放送テレビ事業一般につきましては、やはり宇陀市のもちろん自主放送でもございますし、そのお届けするラインがこの光ケーブルを使っているということでありますので、もちろん事業全体としては切り離して考えるようなものでもございませんので、当然先ほども申し上げましたように、ルールとしてはこまどりケーブルがIru契約で管理全般を担うということになっておりますけれども、もし放送自体に支障が出た場合には、所管課のほうも一緒にこの問題解決に対して市民とこまどりケーブルの間で調整なり周知なり、また改善されたときのお知らせなりというようなことで、そういう業務を行わせていただいています。
以上でございます。
議長(中山一夫君)
5番、上田徳議員。
5番(上田徳君)
今回ライフラインのインフラということで、もし何らかのかげんでそのラインがとまったときには、こまどりケーブルさんに全てをお任せしておるということでございますが、こういった宇陀市の中で室生や菟田野のような形で整備されたそういった形のものというのは、宇陀郡内でも曽爾も御杖もありますし、また特に吉野郡のほうへ行けば、全てがそういう形で整備されているのではないかなと思うわけですね。
そうした中で、緊急時にライフラインが停止したようなときに、宇陀市は定期点検の状態とかそういった部分につきましても、一切もうお構いなしで丸投げしてるわけですか、お答えください。
議長(中山一夫君)
内田総務部長。
総務部長(内田一哉君)
失礼いたします。
仮に断線したとき等々につきまして、その維持管理業務を丸投げしているのかということでございますけれども、現実現場作業といいますか、いうことについては市の職員の手の下せるような範囲ではございませんし、当然そういう技術的な方も必要でありますけれども、職員にはそのような者も実際にはおりません。こういう形になりますけれども、仮に断線したときの対応ですけれども、ケーブルテレビの回線につきましては、テレビのほか、電話・インターネット回線などももちろん兼ねておりまして、インフララインと言われる部分を担っておりまして、もちろんこういう早急な対応が望まれるといいますのは言うまでもございません。
例えば例を申し上げますと、23年9月に発生した台風12号の折には吉野地域に甚大な被害をもたらしましたけれども、それらの復旧を行った際に最優先の電源復旧作業と同時にケーブルを復旧したというこういう事例もございます。
また、こまどりケーブル地域内の復旧順位につきましては、幹線構造上の効率を求めるということから、中継局のある大淀町から始めるということになっておりますけれども、加入世帯のかなり多い宇陀市については、こまどりケーブル内の優先箇所として認識をしていただいておると、こういうのが現状でございます。
以上です。
議長(中山一夫君)
5番、上田徳議員。
5番(上田徳君)
そういうことで、要はケーブルテレビをやはりこれからのいろいろな情報伝達の手段に使っていくということでございますので、どうしてもやはり停波が心配されるわけでございまして、その停波を起こさないための管理というのを、やはりこまどりケーブルさんが当然事業運営をされておりますから、それでいいわけですけれども、しかしながら、市民のためにやっぱり税金を使ってやった事業ですから、市のほうでもそれなりの関心を持っていただきたいなと思います。
また、水道の関係につきましては、先ほどオーバーホール、取りかえを含めて早期の対応を計画をしていただいておるということでございますので、ひとつ一日も早く着手していただきまして、安心して水が確保できる状況というものを確保していただきたいと思います。
同じようにこのインフラの関係で、市道や農道につきましても緊急時の維持管理についてお尋ねをしたいと思います。
ふぐあい箇所の改善につきましては、災害補助金の適用による改修計画が行政の一般的な常識となっておりますが、台風災害等で支障を生じた道路、河川の改修の中で、特に赤人霊苑への市道の復旧が大変時間を要しておったと思っております。それはなぜだったのか。また、初めて宇陀市を訪れ、親族と一緒に斎場への道のりを体験されている方は、あの道を通られてどのように感じておられるか、想像をしていただいたことがあろうかなと思うわけでございます。今後もこの場所で同様の災害が起こった場合、同じような事象が続くのかどうか。
あわせて、予算委員会でも議論が起こっておりましたが、農道、農業用水路が過疎と高齢化の影響で保守保全が行き届かなくなっております。先ほどの話の中でもございました。市道においても側溝等が地域の皆様の手で維持管理ができない状況が顕著にあらわれております。このようなことが風水害の元凶になりつつあります。こうした状態がゲリラ豪雨や豪雪の際に大きな災害へとつながるように思います。これらについて市の見解と方策をお答えいただきたいと思います。
また、道路管理の中で最近問題になっておりますのが橋とトンネルの点検でありますが、過去の一般質問で何人かの議員から質問がございましたが、他所で崩落事故や橋梁の点検ふぐあいが報道されております。特にトンネルの崩落事故から学ぶ背面空洞調査等の点検状況と適正な維持管理について、改めて方針をお伺いいたします。
もう1点、最後に3日目の一般質問にも出ておりましたが、通学路のスクールゾーンのインフラ整備について、災害時の早期復旧等の観点から、通学路の整備と日常管理状況について、家から学校及びスクールバス停留所等、児童・生徒が行き交う道路の管理状況について、改めてお尋ねをしたいと思います。
議長(中山一夫君)
吉岡建設部長。
建設部長(吉岡博文君)
それでは、赤人霊苑へ通じる道路の復旧状況と今後再度起こり得る崩落に対してどういう対応をしていくのかという御質問から答弁させていただきます。
赤人霊苑へ通じる道路の災害復旧については、もう既に通行解除させていただいておりますけれども、平成24年2月7日に山側から崩落しまして、通行どめの処置をとらせていただきました。復旧には相当の経費も要することから、国の補助を受けられるよう協議を行い、6月上旬に国の交付金事業として採択を受け、その後、土質調査、その解析、工法の検討、設計を行いまして、ことし1月に入札し、6月14日に完成いたしました。
長期間の迂回路で、非常に市民の方々、初めて来訪される方々に対しまして本当に御迷惑をおかけいたしました。これはなぜ長期にわたったかといいますのは、これは市民の安全、人の安全のために処置をということで御理解をいただきたいと思いますけれども、これは三、四年前でしたか、崩落が吉野のほうで国道のところで崩落がありまして、それで一応の安全という形で通行解除をしたという経緯がございました。その後、崩落があって、車もろとも埋まってしまって人命を失ったという経緯がこういう事件がございました。こういうことで、我々宇陀市にとりましても、あの場所は御存じのとおり崩落のり面が数十メートルから数百メートルというのり面の高さがございます。それが安全な状態になるまで近づけない、通行解除することができないという意味で、長期間の通行どめをし、それで安全を確保した上で測量調査に入ったという経緯がございます。
今後においても、あの道路につきましては、そういう崩落はあると予測されます。非常に危険な道路と我々は認識しておりますけれども、やはり雨が降りますと、通行どめの規制なり、道路管理者としてとるべき安全対策を行っている状況でございますので、今後においてもそういうことがあるかもわかりませんが、御理解をいただきたいと思います。
2番目の質問につきましては農林部のほうから。
議長(中山一夫君)
山本農林商工部長。
農林商工部長(山本喜次君)
2点目の農道、農業用水の管理のあり方として市の見解をという御質問でございました。私、農林部の山本でございます。回答をさせていただきます。
農道、農業用水という利用目的としての考え方を少し説明させていただきたいと思います。
農業用水は、通常河川やため池などの水源から水田に導く水路であって、農道とともに、その管理にあっては道路や用水を必要とする受益の方々が日々管理を行っていただいているのが現状でございます。
しかしながら、その管理において、受益者の方々がどこまで管理義務を強いられているか、不透明な実態もございます。さらに、受益の方々の離農により放置され、災害が発生するといった事案も近年見受けられてきました。このようなことから、次第に集落自体の作業量もふえ、議員がおっしゃる元凶となっているわけでございます。
市内農村部では、集落機能を保持していただくために支援するさまざまな対策も利用していただいております。しかしながら、これらの対策も、高齢化であったり若者流出により垣内単位の出合いすらままならない状況にあると聞き及んでおります。やはり地域を守っていただくのは地域住民の方々の力が必要であり、流出されている次世代の方々にもふるさとに戻ってきていただくというのは理想形かもわかりませんが、これも大変難しいと考えています。
では、この状況をどう打開するのかという御質問ですが、市の見解といたしまして、市が進めておりますまちづくり協議会組織をもって、その地区、地域を相互努力によりまして、地元は地元の皆さんで守っていただくようなお願いするところでございます。まちづくり協議会もスタートして間もないのですが、今後はこの協議会に向けて協議会が充実できる支援体制を念頭に置き、考えていかなければならないと考えております。よろしくお願いいたします。
以上でございます。
議長(中山一夫君)
吉岡建設部長。
建設部長(吉岡博文君)
3点目と4点目ですけれども、橋梁点検とトンネルの崩落事故から学ぶ背面空洞調査等の点検状況ということで、私のほうからお答えします。
橋梁点検の実施は、平成20年から橋梁長寿命化修繕計画を策定するために市道101橋を点検を行いました。24年度で点検が完了しまして、今後修繕計画を立てていく準備をしております。
続きまして、トンネルの崩落事故から学ぶ背面空洞調査ということで、トンネル崩落事故がありましてから、24年度で緊急経済対策によりまして補正予算させていただきまして、現在トンネルの点検を実施しております。この点検箇所につきましては、宇陀市は4カ所のトンネルがございますので、今実施しているところでございます。
点検の内容としましては、天井板のつり鐘、固定部品、排水施設の点検とトンネル附属品の照明や標識、ケーブル類などの点検をするもので、コンクリートのひび割れ、段差、浮き、剥離、沈下、変形、継ぎ目の状況、漏水、遊離石灰など、またつり金具等ですと、緩み、脱落、破断、このようなものをハンマー等で打音調査をしまして、また金属類は、ボルト、ナットは実際に工具等で検査を行うものでございます。
議員の質問の空洞調査につきましては、今回の検査はしませんが、今のトンネル点検で異常が見られますと、コアボーリングなり電磁波レーダー調査を行い、コンクリートの強度などを調査していく場合もございます。
以上でございます。
議長(中山一夫君)
欅教育委員会事務局長。
教育委員会事務局長(欅啓典君)
3番目の通学路の整備と日常管理状況についてということでお答えさせていただきます。
通学路の安全性を高めるためには、学校、PTAなどから報告されました通学路の危険箇所につきまして、土木事務所、警察署、道路管理者、教育委員会が連携いたしまして、望ましい通学路のあり方や具体的な対策案や優先順位などを検討しているところでございます。
対応可能なものは速やかに着手し、道路幅員など投資が必要なものについては、さらに対策を検討しております。引き続き地域ブロック会議を通じまして、対策の進捗状況の確認を行っております。
通学路の安全対策の向上につきましては、関係機関との連携はもちろんのこと、地域住民の協力を得まして、児童の登下校の見守りをボランティアに協力をいただいております。また、PTAなどによる登下校指導もいただいている状況でございます。
子どもたちの安全を確保するためには地域の皆さんの協力なしでは成り立たないものと考えております。引き続き地域の皆さんの協力を得て、子どもたちへ交通安全指導の徹底を図っていきたいと考えているところでございます。
また、行政といたしましても、危険箇所の改修など、関係機関と連携をとりまして安全対策の向上に引き続き取り組んでいく次第でございます。
以上でございます。
議長(中山一夫君)
上田議員、残り2分となっております。
5番、上田徳議員。
5番(上田徳君)
建設にお尋ねしますけれども、背面空洞調査が必要なトンネルというのは宇陀市にはないんですか。それとも、4カ所ともその対象なんですか、どうなんですか。
議長(中山一夫君)
吉岡建設部長。
建設部長(吉岡博文君)
お答えさせていただきたいと思います。
今回の打音調査、ひび割れ等の調査で、それがあるかないか、ある程度は確認できると思います。
以上です。
議長(中山一夫君)
5番、上田徳議員。
5番(上田徳君)
農林商工部のほうでお答えいただきましたけれども、結局農業用水路とかそういった里道というのは、もともとは公共構造物というような位置づけで、それがなっていたわけですから、最終的にはこの農業用水路、いわゆる青線ですね、これはどういうような形に、地域の方々に任せるということですけれども、どういった形でまちづくり協議会と連動させることになるのか。もし、まちづくり協議会の担当箇所がこういった問題を挙げられたとしたら、どういうような形で問題解決の道筋を立てていかれるんですか。
議長(中山一夫君)
山本農林商工部長。
農林商工部長(山本喜次君)
私どもといたしましては、地元がやっぱり若い人たちが流出しておるというのも事実でございます。ですので、ともに地域の方々が隣の地域の方、また隣の地域の方も一緒になって協働でその地域を守っていくというような形の位置づけというか、そういうのを目指していきたいなと考えております。
議長(中山一夫君)
5番、上田徳議員。
5番(上田徳君)
もう時間がありませんので多くを語りませんけれども、今本当に過疎やそういうことで地域が非常に困っておるという実態の中で、本当にまちづくり協議会でそれができるのかなというそういう思いは本当に心配です。
ですから、もう少しやはり前向きにこういった地域の事情を捉まえた上でのいろいろな対策をいただきたいなと思いますし、学校の通学路につきましても、やはり私としましては、こういった災害とかいったそういうインフラを確保するという意味の中で物事を見ていただきたいなと思います。
もし市長のほうで、私が申し上げました3点につきまして所見がございましたら御答弁をいただきたいと思いますが、よろしくお願いします。
議長(中山一夫君)
竹内市長。
市長(竹内幹郎君)
まちづくり協議会等多岐にわたる御意見をいただきました。
やはり、まちづくり協議会も宇陀市の現状というものをしっかり認識しながら、先ほども申しましたように、できることからやっていこう、好きなことからやっていこう、地域が求めることからやっていこうということでございますし、もう1点は、まちづくり協議会も担当が申し上げましたように、地域を本当に活性化するような情報発信するような、活性化するような製品をつくっていくようなまちづくり協議会もあるわけでございますし、もう1点は、そのまま持続するような、何とか生きがいづくりを求められるようなまちづくり協議会もあるとおっしゃいました。もう1点は、やはりこれから縮小していくようなまちづくり協議会もあるということでございます。
そんなことも含めながら地域といろいろ話をしていただきまして、本当に行政職員も一体となって地域が活性化するように、そしてまた住み続けられるようなまちづくりを目指していきたいと思っておりますので、議員皆様方の御理解と御協力をよろしくお願い申し上げたいと思います。
以上でございます。
議長(中山一夫君)
竹内市長。
市長(竹内幹郎君)
広報につきましては、今世界的な大きな流れの中に、やっぱりインターネットという大きなファクターがございますので、広報紙も確かに大きなICの知識がない方々にとっては大きなハードルでございますけれども、やはりより簡単に直営でしておるせいで、やはり硬直化しているのは免れないのではないかなと思います。
ですから、第三者を入れるのも一つの方策ではないかなと思いますし、それも考えながら、議会の方々におきましても、やはりホームページをより充実するという形で、今先ほど聞かせていただいたら1000人というようなアクセスもあると聞いておりますので、より影響は深いのではないかなと思っておりますし、そしてまた、宇陀市の魅力をもう少し発信するためには、やはり皆さんからおっしゃっておられるICTというものをうまく利用するべきであろうと思いますし、先日も東京のほうで宇陀市のPRということで宇陀市の催しをさせていただいたんですけれども、やはり室生寺の聴講者いうのは50人だったんですけれども、すぐに満員になったということで、やはり関心が深いということでございますし、より宇陀市から情報発信して宇陀市の魅力というものを広げていきたいと考えておりますので、市民向けの広報紙もあるわけでございますけれども、やはり一方ではホームページも含めてICTの活用もこれから視野に入れて、いい形で、うだチャンも含めて総合的に市民の方々に知っていただく努力をしていきたいと思っております。
以上でございます。
議長(中山一夫君)
5番、上田徳議員。
5番(上田徳君)
どうもありがとうございました。
ひとついろいろと申し上げましたけれども、要は市民の皆さん方がいつまでも安心して住み続けられる宇陀市であってほしいと、そういう願いと祈りを持っておりますので、どうかよろしくお願いを申し上げまして、私の一般質問を終わりたいと思います。どうもありがとうございました。
議長(中山一夫君)
上田徳議員の質問が終わりました。
これをもちまして、一般質問を終わります。
以上をもちまして、本日の日程は全て終了いたしました。
お諮りいたします。
本日の会議はこれで散会いたしたいと思いますが、これに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
議長(中山一夫君)
異議なしと認めます。
よって、本日はこれで散会することに決しました。
次の本会議は、9月26日木曜日午前10時から再開いたします。
本日はこれで散会といたします。
大変御苦労さまでした。
午後4時07分散会