本文
日程 |
内容 |
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高橋 重明 地上波テレビ放送の完全デジタル化への対応について 小林 一三 |
議員番号 |
氏名 |
議員番号 |
氏名 |
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1番 |
勝井 太郎 |
2番 |
高見 省次 |
3番 |
堀田 米造 |
4番 |
井谷 憲司 |
5番 |
上田 徳 |
6番 |
山本 良治 |
7番 |
峠谷 安寛 |
8番 |
大澤 正昭 |
9番 |
井戸本 進 |
10番 |
中山 一夫 |
11番 |
多田 與四朗 |
12番 |
山本 繁博 |
13番 |
森下 裕次 |
14番 |
山本 新悟 |
15番 |
高橋 重明 |
16番 |
小林 一三 |
役職 |
氏名 |
役職 |
氏名 |
---|---|---|---|
市長 |
竹内 幹郎 |
副市長 |
前野 孝久 |
教育長 |
喜多 俊幸 |
||
総務部長 |
菊岡 千秋 |
総務部参事 |
桝田 守弘 |
財務部長 |
辻本 文昭 |
財務部参事 |
井上 裕博 |
市民環境部長 |
曽良 幸雄 |
健康福祉部長 |
藤田 静孝 |
農林商工部長 |
宮下 公一 |
建設部長 |
西田 茂 |
建設部参事 |
山口 尚平 |
教育委員会事務局長 |
吉村 泰和 |
教育委員会事務局参事 |
小室 茂夫 |
水道局長 |
藤本 隆志 |
市立病院事務局長 |
竹内 均 |
市立病院事務局参事 |
坂本憲清 |
保養センター美榛苑所長 |
臺所 直幸 |
会計管理者心得 |
栗野 肇 |
介護老人保健施設さんとぴあ榛原事務長 |
大西 茂 |
文化スポーツ振興団事務局長 |
穴田 宗宏 |
議長(中山 一夫君)
おはようございます。
議員並びに理事者の皆様方には、御多忙のところ御参集いただきまして、ありがとうございます。
議長(中山 一夫君)
ただいまの出席議員は15名であります。
12番、山本繁博議員から1時間欠席届が出ておりますので、受理いたしております。
定足数に達しております。ただいまから、平成22年第3回宇陀市議会定例会を再開いたします。
これより日程に入ります。
本日の議事日程は、お手元に配付のとおりでありますので、朗読を省略いたします。
議長(中山 一夫君)
日程第1、一般質問を行います。
第2日目に引き続き、残り4名の方の一般質問を行います。
一般質問の取り扱いは御承知のとおりでありますので、説明は省略します。
それでは、順次質問を許可いたします。
8番(大澤 正昭君)
おはようございます。早朝より御苦労さまでございます。10時からの最初の一般質問ということで、ただいま議長から許可をいただきましたので、一般質問に入らせていただきます。よろしくお願いを申し上げます。
今回、私は防災無線の活用についてということで質問させていただきたいと思います。市内の皆様方に安全・安心を感じていただける役割をこの防災無線は果たせているのか、防災無線が担う役割とはどういったことなのか、お伺いをいたし、また提案をいたしてまいりたいと思います。
まず、現在、宇陀市内に防災無線と呼ばれる電柱によく似たコンクリートの柱が市内各所に設置をされております。お昼と夕方に同様の音楽が流されております。設置の年月は各区によって差異があるとお聞きをいたしておりますが、設置箇所とあわせ、お答えをいただきたいと思います。
次に、この防災無線の整備に要した金額は約4億8000万円と聞いておりますが、内訳はどうなっているでしょうか。また、1基当たりの設置金額が出ているようでありましたら、お願いしたいと思います。
続いて、防災無線設置の経緯についてでありますが、現在、宇陀市内には四つの親局の防災行政無線が運用されております。ここからが大変に重要な部分であろうかと思うわけでありますが、災害や火災発生時等の防災情報や行政からのお知らせである行政情報を、屋外に設置した拡声子局設備等を利用し住民の皆様に必要な情報を的確に伝達するために整備をしていますと、このように記されておりますが、私は行政情報を含め、防災、防犯といった市民生活の中で最も安全・安心を感じていただける本当に重要な市民にとっての必要な情報が的確に広報されているとは感じておりません。また感じられないし、信じがたいわけであります。この点についてはどうでしょうか、説明をいただきます。
次に、昨年平成21年度、防災無線に係る修理・点検費用、メンテナンス整備費用でありますが、1500万円を超える金額が使用されております。私は金額の多少を論じているのではなく、市民の皆様が日常生活の中で防災無線の設置により安全・安心を本当に感じておられるのかを問うているのであります。いかがお考えでしょうか。
あと数点の質問もお出しをいたしております。よろしく御返答いただきますようにお願いを申し上げたいと思います。
これで壇上での質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
議長(中山 一夫君)
菊岡総務部長。
総務部長(菊岡 千秋君)
おはようございます。大澤議員の防災無線に関する御質問にお答えをいたしておきます。
まず、防災無線の概要でございますけれども、防災無線の役割でございます。災害が発生した場合、災害の規模や災害現場の位置あるいは状況を把握し、いち早く正確な災害情報を住民の方々にお知らせするというそういった手段のもとに整備をされているものでございます。
議員がお尋ねございましたそれぞれ4区に整備をされています防災行政無線の概要を申し上げておきます。
まず、大宇陀区でございますけれども、大宇陀区は平成4年度から5年度にかけて整備を施工いたしました。大宇陀区内28カ所に屋外の拡声子局を設置をいたし、公共施設38カ所のみに戸別受信機を設置して事業を行っております。設計監理費を含めて事業費が8600万円、こういう事業で実施いたしました。
続いて、菟田野区でございますけれども、平成13年度から14年度にかけて施工を行い、区内37カ所に屋外子局を設置いたしました。聞き取りにくい御家庭というようなところに限定して一部の家庭に戸別受信機を設置しておりまして、その数は69世帯、こういうことになっています。事業費は監理費を含めまして1億3200万円、こういった事業で実施をいたしました。
続いて、榛原区でございますけれども、平成11年度から12年度にかけて施工いたしました。区内に1カ所の中継局と52カ所の屋外子局を設置いたしました。それと、公共施設と各自治会の会長宅及び消防団の幹部宅などに戸別受信機を175カ所整備をいたしました。事業費は9500万円であります。
続いて、室生区でありますけれども、平成2年度から3年度におきまして、区内に1カ所の中継局と8カ所の拡声子局を設置いたしました。それと、山合いで聞こえにくいという状況の中で、各家庭と公共施設の計1908カ所に戸別受信機を設置しております。事業費が1億6700万円、こういう状況でございます。
続きまして、防災無線の運用の規定や行政放送のサービスの実態でございます。
基本的には市内で4局が稼働しているわけですけれども、平成18年の合併の際に運用、慣例及び基準そのままを合併時に持ち越しております。各局に共通する活用事項といたしましては、大宇陀、菟田野、榛原が毎日正午と午後5時、室生が毎日午後6時にメロディー放送を実施しております。この時報をお知らせする部分につきましては、ただ単に時報をお知らせするのみでなく、それぞれの子局等が正常に稼働しているかどうかというテスト放送部分も含めて毎日時報の放送を行っています。
このほか、大宇陀には屋外拡声子局方式を採用しております。戸別受信機は公共施設並びに消防団の各屯所と幹部宅に設置しております。活用状況は、主たる業務の防災に関する放送といたしまして、火災のサイレン吹鳴と発生場所の放送並びに消防団への第2次出動要請放送、気象警報の発表時あるいは国民保護に関する情報などが各関係機関からの情報をもとに放送されています。
菟田野は屋外拡声子局方式を採用していますけれども、サイレンは聞こえますけれども、どうしても拡声放送が聞こえにくい、または聞こえないという一部の家庭と消防団の幹部宅に戸別受信機を設置しております。活用状況は、防災に係るものとして、火災のサイレン吹鳴と発生場所の放送あるいは鎮火放送、気象警報の発表時、国民保護に関する情報などが関係各機関からの情報をもとに放送されています。また、防災行政以外では、選挙時の投票開始・終了時のサイレン吹鳴あるいは投票の啓発放送、ふるさとふれあいまつりなどの参加周知の広報等を地域事務所長の判断で現在実施しております。
榛原は屋外拡声子局方式を採用しており、公共施設あるいは自治会長宅、消防団幹部宅に戸別受信機を設置しております。活用の状況でありますけれども、防災に係るものとして、火災のサイレン吹鳴と発生場所の放送、鎮火放送、気象警報の発表時あるいは国民保護に関する情報などを各関係機関からの情報をもとに放送しております。また、防災行政以外では、選挙時の投開票の開始あるいは終了時のサイレン吹鳴と投票啓発放送が合併前からの慣例によりまして地域事務所長の判断で実施しております。
最後に室生でありますけれども、室生は戸別受信方式を採用しておりまして、区内全域に戸別受信機が設置されております。防災に関しての活用としては、火災の発生場所の放送及び鎮火放送、気象警報の発表と警報解除、災害時の道路通行障害の放送、地震発生時の周知放送などを実施しています。
なお、大宇陀や菟田野、榛原で行っているような火災のサイレン吹鳴は、戸別受信方式であるため行ってはおりません。防災以外では、区民に周知しなければならない事項がある場合は、午前7時と午後8時にお知らせとして室生区では放送しております。ほかに水道の断水や道路の通行どめ情報あるいは自治会やコミュニティ団体からのお知らせといったような行政の情報をお知らせいたしております。
大宇陀、菟田野、榛原については採用している方式が屋外拡声子局方式であるため、その運用形態は似通ったものがありますけれども、室生は戸別受信方式のため、細かい放送内容を実施しておる状況でございます。この違いは、大宇陀、菟田野、榛原については防災まちづくり事業で整備し、本来の防災行政無線に限定した使用形態であります。室生は第3期山村振興農林漁業対策事業により整備したため柔軟な運用になっているとこういうことで、今までの使用慣例が進められてきたと考えています。
以上、回答といたします。
議長(中山 一夫君)
8番、大澤正昭議員。
8番(大澤 正昭君)
今、総務部長のほうから2点ほど説明をいただいたわけなんですけれども、あと私がお尋ねをしたのは、防災無線が設置をされていることにより市民の皆様方が十二分に安全・安心を感じておられるのかと。私は先ほど壇上でもお聞きをさせていただきましたように、この有効利用、金額的なものは、人命を守ると、生命、財産を守るという意味から、4億8000万円は安いのか高いのかという議論はするつもりはございません。しかしながら、今、部長が答弁をいただきました中に、私は先ほどこの部分が重要ではないですかということを申し上げたのは、災害や火災発生時等の防災情報や行政からのお知らせである行政情報を住民の皆様に必要な情報を的確に伝達すると、この部分が非常に大切な部分であろうかと思うわけであります。
その前に議長、私の席から残時間が全く見えませんので、少し手前になりましたら時間表示をお願いしたいと思います。
議長(中山 一夫君)
連絡いたします。
8番(大澤 正昭君)
済みません。
そういった中で、この市民の皆様方の安全・安心をどういうように感じていただけるのか。
また、お聞きをしましたところ、この防災無線の整備でありますが、県内においては39市町村があるわけでありますが、現在、61.5%、24市町村、この中には宇陀市も含まれておるわけであります。しかしながら、残りの40%は奈良県内でもまだこの防災無線というのが未整備であります。奈良県はありがたいことに、他府県に比べましたら人的な被害、また台風時におきましても、ことしに入りましても全国では相当に悲惨な災害を受けられております。そういった中で奈良県、なかなか整備が比べて進んでいかないのかなという気もしておるわけなんですが、幸いにも宇陀市は整備済みの60%の中に含まれておるわけであります。そうしたときに、せっかく県の補助をいただきながらこういった防災無線を設置をしておるわけでありますが、私が感じている部分については、なかなか市民の皆様方に的確な広報をされているとは信じがたい。
それは、なぜこうなるのかという基本的な根本の部分が大切な部分でありますが、市民の皆様方、これ今3万6000人の市民の方がおられるわけなんですけれども、学生さんから30代、40代、50代、この一番働き盛りの勉強をする一番重要な時期において、朝の7時から夕方の8時、9時まで、この市内の中に部長、何人の生産人口の方がおられると思います、日曜、祭日はともかくとしましても。そういった方々にも周知をしていくことが、これ行政としてのここに設置の経緯という中に、これ意義やと思うんですけれども、書かれております。ただ流せばいい、表現的には少し失礼な部分であろうかもわかりませんけれども、市長がいつも申されております。箱物ができたらそれでいい、防災無線が完備されれば、県内の60%の24市町村のうちにうちは入っとんねん、防災無線が設置されとんねん、それでよしとするからこういう状態になってくるのではないかな。
お勤めの方が朝7時前後がやっぱり榛原駅、大野駅におきましても通勤、通学に使われるラッシュ時の時間帯やと思います。お帰りの時間帯もまた8時前後から9時、これがこの近鉄大阪線の宇陀市にあります三つの駅のラッシュ時ではないかなと。多くの皆さんが外へ出ておられるときに職員の皆さんは勤務をされておるわけです。そして広報しました、こんな情報を流しましたと言われておるわけなんですけれども、それは果たして市民の目線でありましょうか。自分たちの都合じゃないでしょうか。都合というよりも、考えておらない。
市民が、もちろん皆さん方も市民であるわけですけれども、どうしたら聞いてもらえるやろう、これ重要な部分やねんとなったときには、防災無線ももちろんでありますけれども、この1年間の間には、今月に入りましては9月1日が防災の日、また火災予防週間ももちろんであります。交通安全週間ももちろんであります。今、交通安全週間の真っ盛り、ど真ん中やと思います。そしてまた、12月のこれから年末になるわけですけれども、29日、30日には1200名の非常備消防団の方々が交代とはいえど夜警という作業をしていただきます。それとて今、交通安全週間はテレビ等、また街頭ののぼり等、たくさん市内、県内の皆さん方に広報されております。
しかしながら、私が今申し上げていますように、多くの皆様方に重要な市民の皆様方が必要とする情報を的確に流すと。的確に流してますがな、聞く聞かん自由ですがなということになるかと思うんですけれども、先ほど申し上げましたように、生産人口の皆さん方、何%の方がこの宇陀市内におっていただけるか。流すだけではだめなんですよ、聞いていただかなくては。私たちのためにこういう広報をしてくれとんねんな。年末になって夜警、消防団ってそういう作業をしてくれとんねんな。御存じの方、何人の方がそれを周知されておるでしょうか。
今は時代が少し変わりまして、消防の輸送車で市内全域を回っていただくわけですけれども、スピーカーを使わずに赤い赤色灯だけを回して小さなお子さんがおられる御家庭、また犬を飼っておられる御家庭たくさんあるわけですけれども、そのスピーカーの音に反応してワンワンと鳴くと、御近所に迷惑がかかるから黙って回ってくれ。家の中におってテレビがかかっており、窓は密閉です。昔のように破れた障子はたくさんないと思います。そんな中で、本当に皆さん方が市民の皆さんにわかっていただこうと思ってされておるのか。ただ私たちはやってます、しました、そのためにされておるのか、甚だ私は疑問を感じます。
そういったところをまず数点私はお尋ねをしたいわけですけれども、一遍に質問をしますと私も忘れますので、まず今お尋ねをしました数点についてどういう思いなのか、お答えをいただけたら。
議長(中山 一夫君)
菊岡総務部長。
総務部長(菊岡 千秋君)
ただいま大澤議員から2度目の質問ということで、防災行政無線を広報媒体としてもっと活用してはどうかと、こういうことでのお尋ねでございます。
確かに、防災行政無線につきましては、即時速報性という意味では他の広報媒体よりもまさる部分であると考えます。ただ、宇陀市がいろんな情報をお伝えしようというときには、今現状としてはいろんな広報媒体が整ってきました。例を挙げますと、うだチャン11でございますし、あるいは携帯電話によります安全・安心のメールでございますし、インターネットによります県の防災情報、こういったものが速やかにとれると考えます。そうした中で、この防災無線につきましての使用につきましては、やはり安全・安心というようなところに限っての使用を限定しながら、的確にその旨を即時速報性という優位性を持って伝えるということに専念すべきではないかと、こうは考えています。
常々の行政のいろんな広報をそれを使って行うというような、それは確かにいいのかもわかりませんけれども、やはりこういった行政無線の限定的な使用というところはあってもいいのではないかなと思っていますので、ぜひ必要な、速やかに市民の方々にお伝えしなければならないという部分を、そういうところに限っての放送に専念をしたいと考えています。
以上です。
議長(中山 一夫君)
8番、大澤正昭議員。
8番(大澤 正昭君)
その今、部長が答弁をいただきました専念をする部分を間違うと、この5億円の設備を設置し、また年間1500万円を超えるメンテナンス費をお支払いしながら、後でお聞きしますが、メンテナンスも、たくさんこれ機器の整備とかいろいろあるわけなんですけれども、どういった業者さんに整備お願いしておるのかといった説明もいただけますでしょうか。
それと、防災無線のバッテリー交換、それから保守点検の委託、あと工事請負といったようなこともあるわけなんですけれども、中身は詳しく説明しなくても4点ほどあろうかなと思います。これはどういった業者さんであるのか、詳しく説明をいただけたらうれしいですけれども、そないにどういった業者とどういう契約をしておるというぐらいの説明で結構かと思いますので、お願いしたい。
それで、今もあなたがおっしゃっていました防災ということに限るということなんですけれども、災害発生時に雨がザーザー相当に、災害が発生するということは、1時間にテレビで放送されますような、近年にない、すごいバケツでぶっちゃけたような雨であったりとか、小雨程度ではこんな災害にはならんと思うんですよ。そういったときに本当に市民の皆様方がその防災無線を聞いている余裕があるでしょうか。
自分ところの裏の溝がふだんにも増してザーザーとあふれている。そういったときに防災無線で強い雨が降ってますから気をつけてください、避難の準備もお願いしますといった広報をしたときに、果たしてそれは市民の皆さん方にその心の余裕があるでしょうか。私は自分自身として、家族を守る。また、裏の土手崩れへんやろうか、ちょっと見てこうか、そんなんお父さん行ったら危ないで、そういうことがまず来て、防災無線何言うてる、何か言うとるか、それはちょっと私には考えられない、不可能やと思います。それはそのときだけではなくて、災害が起こったときにはね、また避難をしなくてはいけないそういった激しい雨量であったり風雨である場合には、それこそふだんの自主防災組織、向こう三軒両隣、この連係プレーが威力を発揮するのではないでしょうか。私は防災無線ではないと思います、このときには。
ですので、防災無線というのは、ふだん平時のときに、市民の皆様方にこういったときには、そういった災害が起こりそうな風雨であったり台風であったりしたときには、避難の準備をしてください、また防災グッズの準備もお願いします、また、ふだんに先ほど申し上げましたような防災の日であったり、消防団の夜警であったり、振り込め詐欺であったり、不審な人物がうろついてますよ、車両の何といいますか、ドアを壊して中のものをとる車上荒らしですか、こういった不審な人物が宇陀市内に出没してますよ、これこそ市内の皆さん方の安全・安心じゃないでしょうか。来とんねんと、車の中の小銭入れてあるねん、出しとこうかな、CD入っとんねん、出しとこうかな、それが防災無線の私は平時の役割やと思います。
災害・緊急時の、昨日も相当にひどい雨が降りましたけれども、あの雨の中で防災無線を幾ら広報を流しても聞こえません。聞こえたら、私は不思議やと思います。表で傘差して防災無線を流れてくるのを待っとる人は恐らくおらないでしょう。家の中に入ってしまう。もちろんです。屋内で、ひょっとするとテレビをかけてどういう状況やろうという心配をされている、それは十分に考えられますが、防災無線を期待されている方はおらないと思います、そのときに。
ですので、私は平時の皆さん方に聞いていただける、防災無線きょうは何言うとんねやろうと聞いていただけるような平時のときの広報が大切ではないかと申し上げておるわけです。
そしてまた、その平時には、こういったそれぞれの節目節目に何々の日とか、何とか週間とか、あるときには危機管理の職員さん、1人、2人ではないと思います、おっていただけるメンバーが。今は民間企業におきましてもフレックスタイムといって、例えば8時からの勤務でありましたら、2時間おくれの10時、また3時間おくれの11時、時には午後からの出勤で夜遅く8時、9時まで仕事をしていただくとか、時間差の出勤であります。ですので、それぞれの駅であったりそういったところで、朝、例えば先ほど申し上げましたように、ラッシュ時の7時、交通安全週間ですよ、防災の日ですよ。
また、広報うだにも案内をされておりますけれども、昨年、宇陀市防災総合訓練とこういったチラシもできて、大がかりに榛原西小学校で宇陀市の防災訓練が行われました。私も参加をさせていただきましたが、市民の皆様方の参加というのはそないに多くなかったように記憶をしております。ですので、そういったことを朝7時から宇陀市の中には広報車を持っておるわけですから、フレックスタイムで少し早く出てきていただいて、その方はお昼まで勤務をされて午後から休んでいただくとか、また夕方は8時まで仕事をしていただくとすれば、5時ですから6、7、8と3時間その方は朝の出勤を3時間おくらせていただくとか、何か市民の皆さん方に感じていただけるのはどういうことやろうと考えれば、幾らでもあると思うんです。皆さん方が、私らはこうしてます、あないしました、自分たちの枠の中で考えるから、市民の皆さん方とはずれが出てくる。
もちろん市内には市内の業者もおられます。リタイアをされて貸し農園で野菜をつくっていただいている方もたくさんおられます。でも、それは率としたら私は少ないんではないですかということを申し上げておるんです。せっかくある道具ですから、これはあくまでも防災無線というのは高度に製作をされました機器、機械であります。この機械というのは自分では考えませんので、それを利用する側の度量が問われているのではないかと私は思っております。
今までにも、危機管理課には年末の消防の夜警の広報なんでしやんねん、したらどうや。この宇陀市でも、空き巣被害に遭われた方も1カ所だけではない、富士見が丘でもありました、萩乃里でもありました、東榛原校区でもありました。また室生区においては、いかがわしい販売が大阪ナンバーとお聞きしておりました。来とんねんけど。そういったことを皆さん方にお知らせをして気をつけてくださいよというのが行政の仕事じゃないですか、サービスじゃないですか。皆さんよく、部長おっしゃるじゃないですか。市民サービスを落とさないで。落とさないんと違いますよ、もうこれからは上げるしかないんです、市民サービスを。
今おっていただくスタッフで、500人は多いと言われていますけれども、市民の皆さん方に喜んでいただけるサービスとはどういうことやろう。皆さん方には、私いつも申し上げております。長靴を履いてスコップを持って穴掘りに行けと言うとるんじゃない。そういった場合は、すべて外部委託です。皆さん方はそうじゃない。市民の皆さん方に、このまちで住んでいただける安心は何やろうと、その部分が私は非常に欠けていると思います。真摯に取り組んでいただかなければ、今おっしゃったようなこのままでええねんとかそういうことでは、私は市民の皆さん方が安心をしてこのまちにお住まいをいただけない。そういったことをよく今後検討をというようなことを申されるわけですけれども、もうこれ議会が最終日、28、29日終わりましたら10月に入ります。全くの台風シーズンに飛び込むわけです。検討する必要は何もない。どないしたらいいやろう。自分がそのサービスを受ける側に立って物事を考えたときにはどうしたらいいか、すぐ答えは出てくると思います。
それともう1点ですけれども、このお答えは総務部長、よろしくお願いしたい。それとこの補助金ですけれども、当時、室生区だけが県から9000万円の補助をいただいております。あとは当時の大宇陀町、菟田野町、榛原町にしましても、起債と一般財源で約4億円弱のお金が、県よりの補助はないわけなんですけれども、これはどういった経過だったのか、少し説明いただきます。
議長(中山 一夫君)
菊岡総務部長。
総務部長(菊岡 千秋君)
まず、防災行政無線の活用領域をもっともっと市民生活に必要な部分というようなことでのお話でございます。
通常の行政からお伝えしなければならない内容につきましては、やはり違った広報媒体の部分での整備を重点としながら、うだチャンや広報紙やそういったところの日常的に必要とされる部分は詳細も含めて伝えるそういうツールがありますので、そこに任せたいと考えます。
それとあわせて、やはりこの防災行政無線につきましては即時性、速報性と申し上げましたけれども、市民の安心・安全のための緊急時に最大の利点を持って活用できるものと、こういうようにも考えます。ただ、全国的にも7割ほどの自治体でこういった行政無線、先ほど議員おっしゃいましたように、県下では6割が整備をされています。そういった活用の類例をまずは検討しながら、宇陀市もどこまでそういった活用領域を広げられるかというようなところはもう少し研究してみたいと考えていますけれども、やはりそれぞれそのときそのときに的確に伝えるという方法では、やはりそれぞれの利便なり優位性を持った部分での広報媒体を活用するのがベターだと、私はそう考えていますので、そういった部分で、なお活用領域を広げられることができるのかどうかというところは十分研究していきたいと思います。
それとあとですけれども、この4区で行った事業の費用関係あるいはメンテの関係につきましては、危機管理課長のほうからお答えをさせていただきます。
議長(中山 一夫君)
谷口危機管理課長。
総務部危機管理課長(谷口 康夫君)
失礼いたします。危機管理課の谷口でございます。
議員から御質問のありましたメンテナンスでございますが、4局あります局の中で、3社が別々でもとの旧の町村の施工をいたしました。今現在は、そのとった業者、例えば大宇陀区ですと沖電気、榛原区ですと三菱系統の業者、それから室生と菟田野につきましてはパナソニックになるかと思いますけれども、そちらのほうへメンテナンスを委託しております。ほかにもメンテ業者はあるということは存じておりますけれども、その部分につきましては、やっぱり専門的な各企業が外へ出したくない部分もあるように聞いておりますので、やむを得ず、そちらのほうへ整備をした業者に行っております。
メンテの内容ですけれども、先日の決算委員会の中でも御説明を申し上げましたように、基本的な防災行政無線ですので、無停電装置を持っております。無停電装置につきましては通常のバッテリーを使用しておりますので、そのバッテリーの交換、それから保水、その後、そのほかには操作卓のメンテナンスをお願いしております。
議員の御質問の中にありました工事費云々というお話がありましたが、工事の中で工事費につきましては、防災行政無線の屋外拡声子局が道路工事の邪魔になるということもございまして、それの移設を行ったものがありまして、工事費の中に入っておるかと考えております。
それからもう1点、当時の財源内訳なんですけれども、先ほど部長の答弁にもありましたように、大宇陀、菟田野、榛原につきましては、防災まちづくり事業ということで防災まちづくり事業債という起債を充て込んで、その裏につきましては一般財源を使っております。室生につきましては事業が違いましたので、起債につきましては過疎債を適用しておりますし、それからそのほかの県の補助もいただいたように聞いております。何せ少し前のことですので、ここまでが私の把握しておる内容でございます。
以上です。
議長(中山 一夫君)
8番、大澤正昭議員。
8番(大澤 正昭君)
ということは、お金の面に関しましては、そういった資料がもうないという部分もあるということかな。これは大事な部分なんで、もう少しこれは役所の中の5年でしたかな、資料は残すのは、そういった部分も、これは残しとかなあかんぞというやつは5年を過ぎても残しておいていただくというようなことも大切かなと。
起債についてはどうですか。その裏と言われたのは、後で交付税がつくとかそういった優遇措置があるということなのかな。もう少し後で説明いただけたらと思います。
それともう1点だけ、屋外拡声子局やねんけれども、このボックスの中で、ボックスをあけると本局と親局を呼び出し交互に無線通信が可能ということを書いていただいておるんですけれども、これは榛原区に限るというようなことを書いておられるんですけれども、榛原局の子局をお持ちの皆さん方、自治会長さんを含めて、この仕様をわかっておられますやろうか、そういうことができるということが。幾らいい機会を与えても、幾らいい機会を持っていただいても使い方がわからんでは、さっぱりしゃあないんじゃないでしょうか。
とにかく自分がそのサービスを受ける側になって、しっかりと考えていただく。自分たちの都合で物事をしたんでは、市民サービスはだめです。そんなことは皆さんが一番よく御存じのはずなんですよ。皆さんも市民ですから、市内の中に家族をお持ちなんですから。くどくどは申しませんけれども、そういったことが私は行政運営の中には非常に欠けた部分やと感じております。これからはしっかりと取り組んでいただきたい。そうでなければ、5億円のお金、1500万円のメンテナンス料、毎年かかってくると思います。市民の皆さん方に納得していただいて喜んでいただいて、この宇陀市に住んでよかった、こんなサービス言うてくれるねん、丁寧やで、親切やで、そういう思いを持っていただかなければ、何のための5億円ですかと。流してますがなってそうじゃない。流して聞いてくれましたか、聞こえてますか、もう一遍何かほかに流したほうがよろしいやろうか、それぐらいのサービスを考えていただくのが私は行政サービスやと思います。
お答えをいただいて、最後に市長の思いも少しお聞かせをいただいて、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
議長(中山 一夫君)
谷口危機管理課長。
総務部危機管理課長(谷口 康夫君)
今ほどの御質問にお答えしたいと思います。
1点目の双方向通信ということで御質問があったかと思いますけれども、議員のおっしゃるように、双方向通信と申しますのは電話のやりとりのような通信をいうものでございます。ほとんどというか、すべての子局につきましては、双方向通信はできません。何ができるかと申しますと、普通の無線機のようにプレス・トゥ・トークスイッチ、Pttスイッチといいますけれども、それを押さえてしゃべってどうぞという話をして、Pttスイッチを解除して相手からの送信を待つということができるようになっております。これにつきましては、市職員、当時の各町村の職員が現場へ出向いて基地局と通話をするときに使用するものでございますので、各自治会長さんには周知はいたしておりません。
それと、そしたら自治会で何ができるのかということなんですけれども、そのボックスをあけていただきましたときに榛原ですと手順が書いてございますが、その手順に従いますと、その子局から放送ができると、地域への放送ができるということはできますので、その部分については各自治会長さんが御了解をいただいているというように承知をいたしております。
以上でございます。
議長(中山 一夫君)
竹内市長。
市長(竹内 幹郎君)
大澤議員から防災無線についていろいろ御質問いただきました。
おっしゃるとおりでございまして、防災無線が市民にとってどれだけ活用されているかということでございます。なかなか緊急時の場合には活用できないのではないかという御意見でございます。防災行政無線という名称にありますように、ふだんからやはり使う必要があるのではないかなと考えます。
そしてまた、防災無線そのものが非常に情報がうまくとれるようになって、私たちの宇陀市におきましては、先ほど総務部長が申し上げましたように96%というような普及率でございますので、うだチャンも活用しながら、またホームページも活用しながら、また携帯電話の通報システムも活用しながら、成人の方に関しましては情報をとっていただくような喚起をしていきたいと考えます。
そして、もう少し地域でほかの方法に、行政のほうで、ふだんから自治会長さんなり、また地域のリーダーに活用していただける方法を少し模索する必要があるのではないかなと感じているところでございます。その中で、宇陀市が旧四つの自治区の中で防災行政無線が独立して設置されておりますので、その項目に対する整備も必要でございます。その問題について少しちょっと話をさせていただきたいと思います。
四つの防災行政無線が地域事務所単位で合併前からの慣習や管理・運用規定に基づいて運用され、活用されているわけでございますが、先ほど総務部長が申し上げましたように、屋外拡声子局方式、戸別受信方式といった整備方式の違いがあるわけでございます。これをどこかの時点で、今はアナログでございますし、デジタル化で統一しなければなりません。ですから、採用するにしてもどの運用方法がいいのか、運用管理基準や防災無線取扱要領といったものを策定しなければならないと考えております。
そしてまた、デジタル化方式に統一するとなると、多額の費用が必要でございます。しかし、また統一しないで放置しますと、宇陀市に全市的な大規模災害が発生した場合、情報の伝達や災害の把握に著しい障害を及ぼすおそれがあると考えております。
しかし、財政的な問題は避けて通れない問題でございますし、市の財政状況を把握し、また県の担当課などにも相談させていただきながら、有利な補助金等を取り入れまして、速やかに宇陀市の最も有効な防災行政無線を整備するとともに、同報系防災行政無線をうだチャン11や携帯電話の安心・安全メールなどとも連携させる中で、議員のおっしゃる安全と安心を実感できる宇陀市の防災行政無線網を構築していきたいと考えております。
以上でございます。よろしくお願い申し上げます。
8番(大澤 正昭君)
しっかりと取り組んでください。
議長(中山 一夫君)
大澤正昭議員の質問が終わりました。
ここで11時5分まで休憩いたします。
午前10時53分休憩
午前11時05分再開
議長(中山 一夫君)
休憩前に引き続き会議を再開いたします。
次に、15番、高橋重明議員の質問番号6番「地上波テレビ放送の完全デジタル化への対応について」の質問をお受けいたします。
15番、高橋重明議員。
15番(高橋 重明君)
議席番号15番、日本共産党の高橋重明でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
初日の事前通告に従いまして、質問番号6番、地上波デジタル放送の完全デジタル化への対応について一般質問をさせていただきます。質問内容については、当初担当部長からの御答弁をいただき、後ほど自席から具体的な提案も考えておりますので、最後に市長の御答弁をお願いしたいと思います。
御承知のとおり、あと300日余りで来年7月の地上デジタル化放送への完全移行までに残された日数でございます。これに対応いたしまして、宇陀市の場合、平成19年度に大宇陀区と榛原区、平成20年度に菟田野区と室生区を対象に、県の補助金と一般財源、そして過疎債を投入してケーブル網を完成させております。加入世帯は、私の聞いたところでは100%ではないと聞いておりますので、このまま放置をするならば、アナログ放送が停波されたならば、現在のままでは今のテレビが見られなくなるという、いわゆる地デジ難民が生じるものと考えております。
そこで担当部署にお願いしたいのですが、現在アナログ放送が見られているのに停波すれば完全に見られなくなる世帯がどの程度、また、地域によってはデジタル放送が映らないというところもあると聞いておりますが、まず行政側としてどのように把握されているのか、まずお聞きしたいと思います。
従来から当地方はテレビ受信の難視聴地域でもあります。かつては、それぞれの地域で独自の共同受信組合をつくって、それぞれの地域で管理運営してまいりましたが、今回のデジタル化は国の政策として対応するものでございます。そのことによりまして、宇陀市はそれぞれの組合にも協力を求めまして、既存の設備を廃棄し、そしてこのケーブルテレビに加入されたと聞いております。個々の加入に当たりましても、工事負担金、工事費用負担、また現在は、加入者は1人当たり月額1575円を負担しております。
この宇陀市は、ケーブルテレビの敷設に当たりましては、こまどりケーブル株式会社と委託契約をして、市民に現在この議会の放映も、うだチャン11を使って放映しているのが現状でございます。大変、市情報の媒体として、また場合によっては緊急情報の災害情報等を皆さんにお知らせするという場合に大いに活用し、我々も大いに喜んでおる次第でございます。
まさにテレビは水道や電気と同様に、今や日常生活に欠かせない社会インフラであります。特に高齢者の方にとりましては、娯楽番組とともに、孤立化対策としても重要でございますし、今後、私どもは100%加入を目指すならば、低所得者や住民税非課税の世帯にも補助対策として100%を目指すべきではないかと考えておりますが、その点についての市のお考えをお聞きいたします。
次に、現在契約しておりますこまどりケーブル株式会社に対して、宇陀市は380万円を出資しております。県南部を中心に、奈良市も含めて五條市、宇陀市、それ以外に3町11村の中で、宇陀市は市町村単位ではトップの出資額でございます。住民に対して、当然、財務内容の公表もすべきであると考えますし、とりわけ、この毎月発生いたします1575円というのは年金のみの生活者、低所得者にとっては大変負担になっておりますので、この点について、こまどりケーブル株式会社に対して引き下げを要求すべきではないかと考えておりますが、その点についての考えについてもお聞きしたいと思います。
私は当面、3点について担当部長の答弁をお聞きし、また自席から具体的な提案として市長に答弁を求めたいと思います。取り急ぎ、壇上からの質問を終わらせていただきます。
議長(中山 一夫君)
菊岡総務部長。
総務部長(菊岡 千秋君)
高橋議員からの地上デジタル化への対応ということで、現状の宇陀市の状況も含めてお尋ねがございました。
御存じのように、アナログ放送が来年の7月24日、この期日をもって完全停波するということで、テレビや新聞等でも既に国策としての移行でございますので、広く啓蒙周知が図られてきています。宇陀市にとってもこういった状況を控えて、議員おっしゃいましたように、平成19年、20年とこの2カ年かけて、合併後の一大事業としてケーブルテレビの整備に努めてきたところでございます。
このケーブルテレビの整備につきましては、住民の方々に補助の関係も含めて、宇陀市が積極的にケーブルテレビ事業を展開しますということで住民説明会を170回程度重ねてきました。それで、この事業の関係の中身や、あるいは住民の方々がケーブルテレビに移行しやすいような補助の制度の説明等を含めて、すべての住民の方々にその周知を図ってきたところでございますし、こういったケーブルテレビの補助制度がありますよということをかなりのはがきあるいは広報、ホームページというところで伝え、あるいは自治会等の協力も得て行ってきたところでありますので、そういった状況を知らないということのないようにということで努めてきました。
今現在の状況ですけれども、市全体では96.8%の加入の率を上げてきたところでありますけれども、いまだ100%には届いていません。そういった状況の中では、すべての世帯をカウントしたわけではございませんけれども、現状として500から1000世帯ぐらいは未加入の状態であるのではないかなと考えています。
これらの世帯の方々のそれぞれの考え方もあろうかと思いますけれども、やはりぎりぎりまでその加入を見合わす、あるいは自己アンテナを立てて十分見られるというような方々もございますし、あるいは議員がおっしゃいましたように、やはり経済的な理由でというような方々もあろうかと思います。今後はそういった形の方々を地デジ難民をつくらないという方式で、市も啓発には努めていきたいと考えています。
ところが、議員おっしゃいますように、市の新たな補助制度をつくってはどうかと、こういうようなところでございますけれども、この19年、20年に宇陀市の大きな事業として実施してきたこの事業の整備に当たりまして、加入促進の観点から、加入契約金の一部及び引き込み工事の負担金を補助してきたこういった経過があります。また生活保護世帯に関しましては、さらに加入契約金を全額補助をしながら加入促進を進めてきたというように事業を進めてきたわけでございます。しかも、その加入の補助の期間を2年間ということで限定して設定してきた経緯から、その後の補助申し出についてはお断りをしてきているという状況でございます。
そういった状況の中では、補助の期間終了後に自費で全額負担して加入してきていただいた方もおられると、こういった状況の中で、やはり新たな補助制度というところを考えていきますと、財源を国や県に求めてきたそれらの補助整備の状況というようなところがもう延長されていませんので、すべて宇陀市の市単独の補助整備ということになります。そういったところになりますと、やはりこれまで速やかに補助制度にのってきていただいた方、あるいはその補助制度が切れてから自費で全額加入されている方というところに補助の公平性というところに支障を来すということで、新たな補助の創設は考えていません。
そういった中で、デジタル化を促進するためにも、こまどりケーブルテレビに年明け早々から最後のキャンペーンと、加入促進のキャンペーンというところを尋ねているわけですけれども、こまどりとしましても、新たな補助という形になるのかどうかはまだ見えていませんけれども、最後のキャンペーンを行って加入促進に努めたいというような返事をいただいています。
それと、今出ましたこまどりケーブルの内容で、もっともっと月額の利用料を下げるような努力をすべし、あるいはこまどりの財務状況を住民の方々にも伝えるべしとこういうお話でございます。
まずは、宇陀市としましても、先ほど議員がおっしゃいましたように、株式出資という形で76株380万円の出資をしています。全体の宇陀市としては持ち株比率でございますけれども、全体としては4.2%というような、まずは自治体の中では一番大きな出資をしているわけですけれども、全体の出資率は4.2%。その中で、毎年、株主総会に出席をし、宇陀市の現状を報告し、議員おっしゃいましたように月額の基本料金の引き下げや、あるいは低所得者、生活保護者の減免措置というような実現を求めているわけでございます。
ところが、状況を申し上げますと、平成18年度からこまどりの営業が始まったわけですけれども、18年度は純利益はゼロ、19年度は30万2000円、20年度は23万4000円、21年度は534万1000円というように純利益そのものが少額でございます。これは、ことしで野迫川が最後のこまどりの整備領域ということになりまして、これまでは、事業を行っていく観点の中では投資あるいは事業資金の借り入れ等々がありまして、今後はすべての事業が完了しますので、月額利用料等の安定的な収入等も含めて、その経営が軌道に乗っていくというような状況でございます。それによって、純利益等の状況もさらに拡大していくのではないかなと考えていますので、今後の課題として、こまどりの経営状況を見ながら、宇陀市としてもそういった月額基本料金の引き下げや、あるいは低所得者に向けた減免措置等の内容も、また訴えかけていきたいと考えています。
第1回の答弁としては以上でございます。
議長(中山 一夫君)
15番、高橋重明議員。
15番(高橋 重明君)
御答弁ありがとうございました。
気になっております加入率ですが、96.8%という数字を今御答弁いただきました。2日目の2番議員の質問のときには96%という答弁でしたので、2年前と全く変わっていないのかなということで私は疑問に感じておったわけですが、いずれにいたしましても100%ではないということです。しかし、これは今の時代、先ほど申し上げましたように、水道の水とか電気とかと同じように、やっぱりテレビが見られないということについては今の市民生活の中では考えられない。そういう意味では、100%を目指すべきであると。
今の部長の答弁では、補助期間を過ぎたからもう無理だという、私、聞き方によりましてはえらい冷たいなと。一般財源を投入しなければならないということではもちろんでございますが、当初90%を切りますと一般会計から投入もしなければならないということで、各共聴組合も解散までしてこれに協力してきたわけです。お隣の大淀町の例を聞きますと、一般会計が現在も負担していると聞いておりますが、そのことを考えれば、宇陀市民は行政に一生懸命協力をして96%を超える加入率を見たということを考えれば、まだまだ行政側としても放置することは許されないと思いますし、今後IT革命ではございませんが、先ほどの議員の質問にもございましたが、防災無線にも絡みがありますが、私は消防無線の話もちょっとお聞きしたんですが、今後デジタル化に向けて消防無線も数億円かかるというように聞いております。ますますインフラ整備、情報通信網の発達も日進月歩がありますし、宇宙デジタル化の中での活動の分野はますます広がっていきます。医療分野にも福祉の分野にも、ますますこの無線というのは人類にとって活用ができるのではないかと考えるならば、100%を持っていっても決して無駄では僕はないと考えております。
それで、今96.8%の残りの3.2%ですか、この加入されない原因について調査したことがあるのか、まずお聞きしたいと思います。
申しますのは、最近100歳以上の方が行方不明だという情報がテレビ、マスコミをにぎわしました。まさに行政は、必要性がなければ切り捨てているのが現状ではないでしょうか。そういう意味では、そこらあたりもきちっと丁寧に調査を仕事として、住民サービスを仕事とする地方自治にとって、やっぱりそこらあたりをもっときめ細かいサービスをやるべきではないかと私、考えます。
先日も榛原北のほうで、新婚さんが入居するのに1575円かかると、やめたいうことで桜井のほうへ移ったということを私、聞きました。やっぱり若い人が定着するためにも、そういう施策を考えるべきではないかと考えますし、まして高齢者がこれからどんどんふえていく宇陀市にとって、やっぱり高齢者に対する優しい施策を行うべきではと考えております。
私も、この問題については20年の12月議会でも取り上げさせていただきましたが、その後、昨年の6月から火災報知機を設置することが義務づけられました。その当時提案したときも、これ消防組合に、広域消防に任せてありますというのが行政側の答弁でした。これも奈良県の普及率は非常に悪い。そこらあたりが、今回の高齢者問題も福祉協議会とか、それから介護施設とか民間任せになっているという結果がこういう結果を生んでいるのではないかと思います。そういう意味では、私、市長に答弁を求めると言ったのは、細かないわゆる火災報知機の設置についても、高齢者対策するのは予算的にもそんな大きな額ではないと考えておりますし、それから高齢者に優しいまち、安心できるまちづくりというのであれば、やっぱりそこらあたりに焦点を当てていいのではないかと思います。
もう1点、議会放映について非常に関心を持っている市民の方は多くおられますが、最近聞いたのは、ついでに我々議会としても全部放映すべきではないかという考え方で議論を進めているわけではございますが、いわゆる手話通訳も入れてもらえないかという声も聞いておりますので、その点も含めて、突然の質問ではございますが、市長の答弁もお願いしたいと思います。
議長(中山 一夫君)
菊岡総務部長。
総務部長(菊岡 千秋君)
あと少しの加入の率を上げると100%になると、こういう状況でございますし、この大きなケーブルテレビ事業の実施の際に私も担当でございましたので、100%に近づくようにというような努力あるいは事業者でありますこまどりとも十分相談をしながらやってまいりました。そのときの、なぜ入られないのかというそういう状況の調査をその人たちにはやっておりませんけれども、こまどりの加入促進の担当の方々との十分な会議の中では、先ほど申し上げましたように、まずは経済的な事情がございます。そういったところもありました。それとあわせて、やはりもうテレビは要らんのだという方々もおられます。それと、十分自主アンテナを立ててデジタルを見ることができるんだという方々もおられます。そういったさまざまな理由がございました。そんな状況があるのではないかなと考えています。
それと、ちなみに月額利用料の部分について、やはり市も1575円というところの負担を軽減するような市独自の方法を考えてみてはというような部分もありますので、一度試算を持ってみました。その中では、生活保護世帯が現在315世帯、これが年間に1575円という積算をいたしますと595万3000円、それから独居老人世帯が1196世帯、年間で2260万4000円、障がい者を含む世帯2139世帯、これでいきますと4042万7000円とこういった額を全額積算いたしますと、6800万円程度になります。
それともう1点、市町村の住民税の非課税世帯を対象に補助をするというような方法を考えますと、住民税非課税世帯が3300世帯、およそ6200万円というような高額を市が負担できるかといいますと、非常に厳しい財政という出動になりますので、少し難しいと考えます。
いずれにいたしましても、議員おっしゃいましたように、我々といたしましても、このテレビというのが電気や水やそういった欠かせないインフラの一部であるというようなところには十分理解もしますし、そういう考えでもおります。またあわせて、こういった行政の情報を議会放送も含めて的確に住民の方々に身近な開かれた行政としてのそういった部分の活用に十分寄与をなしておりますので、その部分の有効性も十分確認しています。そういった状況の中で、やはり事業者でありますこまどりとも今後タイアップしながら、100%加入へ向けて頑張っていきたいと考えておりますので、よろしくお願いします。
以上です。
議長(中山 一夫君)
竹内市長。
市長(竹内 幹郎君)
地上デジタル放送のケーブルテレビ事業につきましては、高橋議員がおっしゃるようないろいろな疑問点もございますし、そしてまた、そのある一定の成果もあるのではないかなというように解釈をしているところでございます。
この事業に関しましては、地上デジタルに今後移行していくわけでございますけれども、ケーブルテレビ事業そのものが難視聴対策や高度情報通信技術の進展に伴う地域間格差の是正を図ることを目的としたものであることから、地上デジタル放送の視聴だけではなく、高速インターネットの環境やIP電話の利用を可能とするものでございます。
御承知のとおり、宇陀市では平成20年11月より宇陀市自主放送うだチャン11を開局し、行政情報や火災・災害情報、市内のイベントや地域の話題、それから現在も生放送をされております市議会の審議の模様、また市の新たな施策や財政状況など、市長である私が直接市民の皆様に御説明申し上げるなど、ある一定の説明責任を果たし、情報の提供に努めてきたところでございます。そして、うだチャンの放送が市民にとっても有用なものであり、評価の高いものになるよう努力していく必要があると考えております。今後もしっかりその取り組みに対し考えていきたいと考えております。
そしてもう1点、2011年7月からのデジタル化に向けて、こまどりケーブルから各加入者へはデジアナ変換の説明をダイレクトメールで案内しているようですが、まだ加入していない世帯に関しましては市とこまどりケーブルがタイアップして広報し、促進に努めてまいりたいと考えております。宇陀市が誕生いたしまして、非常に地域の事務所等もいろいろな問題提起をいただいております。そんなことも含めまして、しっかりうだチャンを活用させていただきながら地域の皆様方に情報を提供させていただきたいと考えております。
もう1点、月額利用料の件なんですけれども、私も常々この問題につきましては、こまどりケーブルの社長さんがあいさつにおいでになったときもそういうことを申し上げました。月額利用料の引き下げについては、あらゆる機会にこまどりケーブルに要望しております。しかし、一方ではケーブルテレビは重要な社会基盤の一つであるため、安定的、継続的にサービスを提供していくことが不可欠であり、まずはこまどりケーブルが健全な経営を行っていく必要があると考えております。
こまどりケーブルの現在の月額使用料は、見込まれる加入者数や今後必要となってくる設備更新など、中長期的な事業収支の見通しを行う中で設定されたものと聞いております。市民としましても、こまどりケーブルの経営の健全化を担保しつつ、できるだけ安い金額でサービスを受けていただけるよう県を初め関係の市町村と連携し、今後もあらゆる機会をとらえて要望していきたいと考えているところでございます。
もう1点、ケーブルテレビにつきましては、若い方が宇陀市に住むことによってケーブルテレビの1575円が新たに必要ということでございます。私も常々思っております。宇陀市に住んだときに生活コストがどれだけかかるか、次の小林議員の質問にあるんですけれども、どれだけ住みやすい環境をつくるかということでございますので、これも宇陀市の行政課題の一つだというように考えております。
いろんなことも、高齢者の方々に対することもいろいろ御指摘を受けておるんですけれども、今回100歳以上の方が31名おられて、行方不明の方はおられないということでございます。宇陀市はまだまだ職員の方々が官僚的にならずに、まだ地域に密着して仕事をしていただいていると思っております。ですから、私自身も官僚的にならずに地域の地方公務員としての責務を果たすような方向づけをさせていただきながら、指導させていただきたいと考えておりますので、よろしくお願い申し上げたいと思います。
議長(中山 一夫君)
15番、高橋重明議員。
15番(高橋 重明君)
先日、私、駅前の宇陀サービスセンターへ行ってまいりました。名刺をいただいておりますが、聞くところによりますと、来年の7月24日いきなり停波することはないでしょうと、2年間ほど延長するん違いますかと、今協議中ですということで話を聞いております。何かそこらあたり私も矛盾するんですけどね。停波するよ、するよいうキャンペーンしといて、片方ではもう2年間ほど延長しましょうと、両方のアナログと電波を流すと。そして、ここの新聞情報ですが、総務省は来年度から地デジチューナーの無償支給を市町村民税非課税世帯に拡大するという追加策を発表しております。ということは、やっぱり従来のテレビでもチューナーをつけてデジタルも見れますよという発想がまだ常に、行政としてはなかなか100%いかないという中で、やはり経済的な困難者に対しての今の住民税非課税世帯を対象にと書いておりますが、やっぱりそういう時代は流れていくわけです。
そういう意味では、一方ではいつまでにやりなさい、補助金もいつまでと言うけれども、実際それに参画できないいろんな事情があるわけですね。それがやっぱり社会やと思うんですね。行政は、どうも縦割りで上から目線で判断をして、いつまでに申し込みしなかったらだめですと言いますけれども、実態はそうではないと。実際それに参加したくてもできなかった人がたくさん、私の例も、2年前に御主人が3カ月長期入院されていてそれに間に合わなかったということで、何とかしてほしいということで、私も直接、当時の担当部長にもお願いに行ったけど、あかんということでそのままになっております。その人は非常に行政は冷たいということをおっしゃっておりますので、そういうことを考えれば、本当に宇陀に住んでいてよかった、安心できるまちづくりを目指すのであれば、高齢者にとって、弱い者にとってもやっぱり優しい手を差し伸べていただくことを常に行政の主眼に置いていただくことをお願いして、私の質問を終わらせていただきます。
議長(中山 一夫君)
答弁はよろしいですか。
15番、高橋重明議員の質問が終わりました。
これで1時まで休憩いたします。
午前11時37分休憩
午後1時00分再開
副議長(山本 繁博君)
休憩前に引き続き会議を再開いたします。
次に、16番、小林一三議員の質問番号7番「合併から5年、宇陀市のまちづくりに向けた課題について」「当市の基幹産業の振興と市内企業の支援並びに企業誘致について」の質問をお受けいたします。
16番、小林一三議員。
16番(小林 一三君)
16番議席、小林でございます。通告に従いまして一般質問を行います。
合併から5年、宇陀市のまちづくりに向けた課題について、市民が安全で安心して住み続け、生活できるまちについて質問をいたします。
宇陀市が誕生いたしまして、早くも6年目を迎えようとしております。その中にあって、竹内市長が就任されまして半年、6カ月が経過をいたしました。この間、市長は若さと持ち前のバイタリティーと情熱を持って市政に当たられており、市長がマニフェストで示されております約束につきましても、まずできることから取り組んでいきたい、そして実行させていただく、こういうように明言をされておりまして、非常に張り切って頑張っていただいており、私も期待をいたしているところでございます。
さて、宇陀市は緑豊かなすばらしい自然環境を有するまちであり、総合計画にもありますように、「水と緑・歴史と文化が共生するふれあい豊かなまち」、「みんなで創る夢ある宇陀市」その考え方や方針を基本といたしまして、宇陀市総合計画が策定されました。また、市長は宇陀市民のだれもが安全で安心して生き生きと暮らせる地域づくり、その地域づくりを推進するために積極的な諸施策を展開いたします、そして住みよいみんなの新しいまちづくりについて構築していくと公約もされております。
安全で安心して暮らせるまちの実現は市民共通の願いであり、まちづくりを進めていく上においては、すべての基本、基礎となるものであります。近年、グローバル化する社会構造の大規模な変革、変貌する経済の中にあって、少子高齢化社会がだんだんと進展をしてまいり、宇陀市の高齢化比率も30%になっているわけでございます。約3人に1人が高齢者ということになります。ちなみに全国平均の高齢化比率は23%であります。宇陀市は全国平均よりも7%ほど高齢化が進展していることになります。さらに今後も比率はだんだんと大きくなってまいると思います。
また、依然として地方におきましては核家族化が進行する中で、宇陀市の人口も流出に歯どめがかかっておらず、年々人口が減少してきております。そしてまたその上、老人世帯が午前の質問にもありましたように、だんだんと増加をいたしてまいっております。地域の安全・安心がこれまでより以上に求められることになってまいりました。
そのような状況の中で、先日9月2日付の奈良新聞でありますけれども、「県警3署統合」、こういう見出しのもとに、平成26年3月をめどといたしまして、田原本署を天理署に統合、そして宇陀署を桜井署に統合、吉野署を中吉野署に統合するという3署再編統合計画案が報道されました。統合される3署につきましては、分庁舎としての防犯体制の強化を図るとされております。そして、分庁舎として残すとされております。しかし、再編統合計画には、統合される警察署管内の住民からは反発の声が上がることが予想されるともされております。
また、この統合によりまして、県警では60人の警察職員が3署で削減されるということでありました。犯罪多発地帯の奈良署や高田署などに増員して機能強化を図るということにされております。宇陀署管内につきましては、私が申し上げるまでもなく、結果はやはり想像できるものかと思います。私たちの住む中山間地域の安全・安心の担保でありますこういった安心・安全の軽視を地方へしわ寄せされまして、都市部と中山間部との格差は現在でも開いておる中で、またこれまで以上に拡大していくのではないか、こういうような懸念をしておるところでございます。
まず、桜井・宇陀署統合計画について市長はどういうように今回思われておるのか、見解をお聞きいたしたいと思います。
そして次でありますけれども、本年7月に開催されました宇陀広域消防組合議会において、組合管理者であります竹内宇陀市長から、行政機構改革の一環として現状の大宇陀区及び菟田野区を管轄する南消防署、これは大宇陀岩清水に設置をされておりますが、その南消防署を閉庁するか、もしくは現消防本部に併合させ、従来の1本部2消防署2分署を1本部1消防署2分署としていく構想案が示されております。
これまで宇陀には多くの公設機関が置かれておりましたが、現在、県の出先機関としては宇陀土木事務所、うだ・アニマルパーク、東部農林振興事務所、奈良県高原農業振興センター、県立高校が2校、そしてこの宇陀警察署が残るのみとなっております。平成18年1月1日、宇陀市誕生後も、県の出先機関が再編あるいはまた統廃合されてまいっております。市内から公的機関が次々となくなってまいっております。市内からそういう機関が消えるということは、まちの活気がうせて地域の過疎化、疲弊をますます進行させ、ふれあい豊かなみんなで創る夢ある宇陀市とはほど遠い感がいたします。
かけがえのない住民の生命と健康、財産を守り、犯罪を許さない、事件、事故を抑止し、市民の安全・安心をキープしていただいているのは、申すまでもなく地元宇陀警察署であり、宇陀広域消防組合並びに自治体消防団組織、そして病院であります。自分たちの安全は自分で守り、地域社会の安全は自分たちの自主組織が守るという基本は、これはもっともであります。しかし、市民の安全・安心を確保するということは行政の責務であり、まちづくりにおける最も重要な基本的な使命であります。
そこで質問でありますけれども、市民が安全で安心して生活ができ、若者が夢を持って定着し住み続けられるまち、暮らせるまちとはどのようなまちであるのか、そして、さらに安全・安心と申しますけれども、安全ということはどういうことなのか、また安心とはどういうことなのか、この辺、初歩的な質問になろうかと思うんですけれども、市長の見解をお聞かせいただきたいと思います。
次に、質問2番に移ります。宇陀市の基幹産業の振興と市内企業の支援並びに企業誘致についてであります。
この質問につきましては、前回の本会議で一部質問させていただきましたけれども、時間の都合上できなかった部分について今回改めて質問をさせていただきます。
宇陀市は平成20年3月に農村振興基本計画を策定をいたしております。その計画はおおむね10年計画でありまして、10年先を見通して、農村振興のテーマごとに地域の将来像を実現させるために必要なハード及びソフト面の施策の内容を定めて、課題を集約して重点的に取り組むとされており、テーマごとに農村振興施策の方向づけをされております。その計画が策定されまして、早くも3年が経過しようといたしております。年が明けますと4年目を迎えるわけでございます。計画の約半分近くの年数に当たるわけでございます。その時期ということで、実施段階へも既に入っておると思いますし、そしてその内容について、今までの取り組みを含めながら3点ほど質問をさせていただきます。
まず、振興施策の農業生産基盤の整備でありますけれども、農業の効率的な生産、管理のため、農用地などの保全や農業生産基盤の整備を図るとされております。現在までの取り組みされた経過、そして現在の状況、どういう状況になっているのか、お聞きをいたします。
2番目に、組織の育成であります。
作業の効率化や技術の向上、機械の導入など組織力の強化とともに、コストの低減を図るため、集落営農組織や広域営農組織の育成を目指す、こういうことを明記をされております。このことにつきましては、荒廃する農地、そして遊休地の再活用を含めた取り組みだと私は理解をしておりますけれども、集落営農組織、そしてもう1点は広域営農組織、その内容と現在までの活動、そして今後の方針についてお聞かせをいただきたいと思います。
次、3点目でありますが、減少する後継者、担い手の確保についてであります。
若手後継者、農業従事者、女性農業者の育成に努めるとされておりますが、これまでどのような対策、対応をとられてきたのか、そして施策の面でどういうふうに努力をされてきたのか、この3点について、それぞれ項目別に現在までの取り組み状況を含めて御答弁をいただきたいと思います。この件につきましては、担当部長のほうからお願いをいたします。
次に、市内企業の支援と企業誘致についての質問でありますが、私は先月、市内の業者を訪問させていただきまして、行政が行うべき企業の支援並びに融資の課題について意見交換をさせていただく機会を得ました。企業誘致を促進するということは、地元雇用が促進され、将来の自主財源の確保にもつながっていくわけでありますから、自主財源の乏しい当市にとりましては、今後の大きな政治課題、そういうように私はとらえておるところでございます。
宇陀市はそのことを認識されておりまして、昨年度、企業誘致条例を制定して新規企業の参入の受け皿、この受け皿をつくっております。受け皿ができたということで私も期待をしておりました。そして、ちょうど合併をいたした18年から現在まで、企業がいろいろと進出される協議を当市にも持ってこられたとお聞きをしておりますし、私もぜひとも1社でも多くこの地に企業を確立、設置をしていただきたい、こう願っている一人でございます。現在まで、その企業進出については、12社ほどの方からこの宇陀市にアプローチがあったとお聞きをいたしております。そのうち12社のうち11社が相談がまとまらなかったと、そして撤退されたと伺っております。いろんな条件が合わなかったのだろうと思うわけでございますけれども、その相談、いわゆる事前相談と申しますか、まとまらなかった内容と、そしてそのときに各企業から出された宇陀市に対する問題点、企業進出に対して指摘された問題点についてお聞かせをいただきたい、こういうように思うところでございます。
さらに、今後は企業誘致について宇陀市も取り組まれておるところでございますけれども、今後どのような対策を持ってこの企業誘致を進めていかれるのか、この点についても含めてお聞きをいたしたいと思います。
そして市長には、都市計画の線引きの見直しということでお聞きをさせていただきたいと思います。
御存じの都市計画法につきましては、乱開発防止という観点から、昭和45年に施行された法律でございます。そして、5年ごとに現在まで見直しをされてきております。その法律、都市計画法、法律でありますけれども、制定から40年が経過をしておりまして、状況は現在と40年前とは比較にならないほど変わってきております。
この用途区域の見直しにつきましても、21年ですか、見直しがされたと伺いました。宇陀市からも、その見直しについて県あるいは国のほうへ提出をされているということでありますけれども、その内容について御答弁をいただきたいのと、これはまた5年ごとの見直しということでございますので、今後3年後また見直しの時期がやってまいりますが、この見直しの変更について、今後の市長の方針、どういう方針を持たれておられるのか、御答弁をお願いを申し上げまして、私の演壇からの第1回目の質問を終わらせていただきます。どうかよろしくお願いを申し上げます。
副議長(山本 繁博君)
菊岡総務部長。
総務部長(菊岡 千秋君)
ただいまの小林議員からの質問でございますけれども、後で市長のほうから見解なり所見の部分の答弁を申し上げますけれども、私のほうから今の経過なり現状をまずは申し上げておきたいと思います。
まず、第1点目の警察署の再編の整備計画でございますけれども、平成19年9月に奈良県警察本部が、警察を取り巻く社会情勢の変化や近年の厳しい治安情勢に的確に対応するために安全で安心して暮らせる奈良県の実現ということを目標に、この計画を策定いたしました。
この計画によりますと、県下における治安情勢は平成14年に戦後最多を記録いたしまして、刑法犯の認知件数が減少しまして、治安再生への兆しが見え始めているものの、厳しい治安情勢に対処するため、これまでに警察官の増員、組織の効率化や業務の合理化、見直し等に取り組み、警察力の強化が図られてきました。
しかし、複雑・多様化する社会情勢や治安情勢のもと、現行の枠組み内での対処のみでは限界に近い状況となっており、限られた体制の中で最大の効果を上げ、将来にわたり質の高い治安水準を提供していくためには、再編の整備の実施が必要となってきたということでの計画であります。この計画によりまして、宇陀警察署は桜井警察署と統合させ、香芝警察署の新設、御所警察署と高田警察署の統合、十津川警察署と五條警察署の統合に合わせる、こういうことで計画がなされました。
次に、この再編整備計画に対する当市の対応でございますけれども、20年の3月に管内の構成いたします曽爾、御杖、東吉野、その村長と各村の議会とともに共同連携しまして、県知事、県議会議長、県警本部長、県公安委員会委員長並びに宇陀警察署長にあてて再編整備の反対ということで要望活動を行ってきました。また、市議会においても本件を重大に受けとめながら、平成20年には数回にわたる全員協議会を開催していただきまして意見書を採択し、反対の要請活動を行っていただきました。その結果、宇陀警察署の統合は当分見合わせることとなりました。一定の押し返しに成功したと、こういうことでございます。
ところが、今月の1日に奈良県警本部は同計画の第2段階を発表しました。それによりますと、平成26年3月に統合されるというようなことで、来月に再度、関係3村と要望活動を強めていくという計画を持っています。
この一連の要望計画の中の趣旨でございますけれども、議員がおっしゃいましたように、高齢化の進展や過疎化の進行に伴い、ますます生命、財産を守るという重要性が一層増してきたと、その確保には、宇陀警察署の現行設置が欠かすことができないという考え方。2点目に、やはり地域の住民が安全で安心して暮らせる地域社会の実現、それにとっては、宇陀警察署はそのまま設置すべきである。あるいは3点目として、この宇陀警察署の存在がやはり犯罪の抑止力となり、地域住民の安全と安心のよりどころになっている、こういった考え方。あるいは4点目として、生活保全や交通安全の向上を切り捨ててはいかん、治安の悪化を招くほか、奈良県東部の切り捨てにつながる、地域の衰微につながるというようなことを明確に打ち出しています。
そしてまた、宇陀市においても議員御指摘のとおり、これまで法務局や職業安定所等、行政の関連部分が撤退していったという事実がございます。これらの行政の不便さを伴った行政機関の一部撤退という問題とは、この警察の安心と安全というところの撤退とは大きく意味が違うという観点から、やはり住民の命を軽んじてはならないという観点から、この部分について反対する要請行動をとっていきたい、考え方の基本としては白紙撤回を求めていきたいという形で臨んでいきたいと考えています。
ただ、こうしたこれまでの状況に照らしますと、現段階で宇陀警察署の再編整備の白紙撤回というのは、非常に十分な議論が尽くされた中での打ち出しでございますので、非常に難しいと考えておるところでございますけれども、警察署の機能存続はこれからも重大であると考えておりますし、地域住民の安全で安心な暮らしを確保する体制の確立がこれからも急務という形になってきます。こういった観点から、強く関係各所に要望・要請行動を展開していきたいと、こう考えております。
続きまして、広域消防の関係でございます。
議員が指摘されました消防署の一部閉鎖、統合というようなところが打ち出されたというところでございますけれども、今現在、公式な場でこれをテーブルにのせ議論しているという経過はございません。市長が宇陀広域消防組合の管理者として、一種の今後の宇陀広域消防のあり方というところの構想の話であります。宇陀広域消防の合理化を進めるということの一つの契機として、宇陀広域消防組合で議論を誘うための提案であったと考えています。
この件に関しましては、今議会の決算審査特別委員会におきましても、広域消防組合に対する宇陀市の負担金額の多さに関する質問もありました。現在の宇陀市の財政状況の中で、宇陀広域消防に対する負担金が大きなウエートを占めている、そういったことは事実でございます。常々、宇陀広域消防組合に対しましては大胆な経費節減をお願いし、人員配置なども一層の努力を要請しているところであります。物件費に際しましても、再三にわたり、目標値として10%は節減を望むということで協力のお願いをしているところでございます。
また、今、奈良県では、広域消防を広域連携のもとに県下一本に統一しようというような計画で、平成26年をその目標年次として議論が進められています。そういった状況の中で、宇陀広域消防のあり方は今後大胆に計画の見直しや大幅な計画変更というところがぜひ必要になってくると考えておりますので、これからも議論を続けていきたいと考えています。
以上でございます。
副議長(山本 繁博君)
宮下農林商工部長。
農林商工部長(宮下 公一君)
二つ目の質問でございます。当市の基幹産業の振興と市内企業の支援並びに企業誘致について私のほうから答弁をさせていただきます。
議員お話しのとおり、平成20年3月に個性のある地域づくりを実現するための農村の総合的な振興に資する地域の将来像及び農村振興施策の基本方針を内容とする農村振興基本計画が策定されております。その基本方針をもとに、宇陀市の地域を生かした農業施策を行ってきたところでございます。
今回、議員より、農用地等の保全や農業生産基盤の整備、営農組織について、減少する後継者、担い手の確保の3点について御質問をいただいております。まず、1点目の農用地等の保全や農業生産基盤の整備についてお答えをいたします。
国の事業でございます農地・水・環境保全対策事業及び中山間地域直接支払事業を実施し、団体並びに集落ぐるみで耕作放棄地防止の草刈り作業や水路改修、耕作道改修を実施していただいております。また、有害鳥獣被害に対する防除さく等についても実施し、農用地の保全に努めております。
なお、南部土地改良区内を中心に、耕作放棄地につきましては平成20年度から平成21年度、耕作放棄地再生事業緊急対策事業を実施し、6.7ヘクタールの再生をし、第三者へお貸しをいたしております。また、平成21年度、建設業と地域の元気回復事業によりまして1.7ヘクタールを再生し、建設業協会宇陀支部9社によるゴボウ、太ネギを作付いたしております。さらに優良農地及び耕作放棄防止のために、南部土地改良区が推奨し国の産地化を目指しまして、栗1万本の植栽を目標に現在7.0ヘクタールの農地に約7000本を植栽しております。
次に、生産基盤整備の取り組みについてであります。
生産性の向上による効率的、安定的な農業経営の確立を図る上で必要な事業でありますが、整備事業につきましては受益者負担金も伴うことから、現在、市から原材料の提供をさせていただきまして、受益者、実益において維持修繕等整備を行っていただいております。今後も基盤整備につきましては、維持修繕を中心とし、地元とともに整備を行い、生産性の向上に努めてまいりたいと思っております。
2点目の営農組織の内容についてでございます。
宇陀市におきまして、現時点では広域営農組織の設立はございません。現在、宇陀市には7集落で営農組合が設立され、営農組合独自で規定を定め、農業生産、作業、機械の共同使用等を行っているところでございます。なお、営農組合設立に向けましては、11集落でただいま話し合いが進められておられます。
また、認定農業者は平成20年度61人でありましたが、現在68人が認定農業者として農業経営をしておられます。
3点目の減少する後継者、担い手の確保についてであります。
地域の担い手の高齢化が進み、認定農業者等、農業経営に前向きな農業者の減少が懸念され、それに伴い農地の維持管理が困難となり、耕作放棄地が増加することが予想されます。
しかしながら、市内の農業法人において研修を受けている研修生及び県事業におきまして農業新規参入者支援事業で研修及び実習を受けた研修生、また農業者の後継者が新しく宇陀市内で新規就農者として頑張っていただいております。
支援といたしましては、平成22年から来年度の23年度において実施されます経営体育成交付金事業の情報発信、取りまとめを行い、必要な機械、施設の整備について補助申請を行い、新規就農者、営農組合に支援を行っているところでございます。
また、農業法人が計画いたしております研修施設整備につきましても、宇陀市が窓口となって国、県と協議を進めているところでございます。
宇陀市において定住での新規就農をしていただくには、農地、住居が必須事項でございます。農地については確保できるようでございますが、住居については種々課題も多く、なかなか確保できない状況であります。担当課といたしましても、農家組合長会議等におきまして空き家情報の提供をお願いし、側面からの支援をいたしているところでございます。今までに2件の問い合わせがありましたが、進展していないのが状況でございます。
市長の三つの約束の一つでございます宇陀市の将来ビジョンの策定及び選択と集中による投資の項目の中の産業振興マニフェストには、農村振興基本計画と整合する項目が多々ございます。当計画並びに市長マニフェスト実現のために産業振興会議の中で議論いただき、進めてまいりたいと考えております。
続きまして、市内企業の支援並びに企業誘致についてでございます。
市内の中小企業者に対しましては、経済対策に係る緊急保証制度の円滑な活用を促進し、金融機関の貸し渋りを打開し、中小企業信用保険法に基づく運転資金の貸付手続の柔軟かつスピーディーな対応を実現させ、市内のすべての事業者に対して側面的な支援を強化してきたところでございます。同時に、市内の産業に活力を与えるため、企業誘致についても企業訪問を初め、積極的な活動を展開してまいりました。
議員御質問の企業誘致の事前相談がまとまらなかった内容、問題点について、大きくまとめまして御回答させていただきます。
国定公園内の開発面積の規制、工場排水の河川規制、土砂埋め立てが条例で規制、都市計画法に基づく市街化調整区域内の業種制限等各種法規制を初め、企業ニーズに合った諸条件の整備が満たされていない等、いわゆる工場適地がないとのことで誘致に至っておりません。このことにつきましては、6月定例会や今までに御報告を重ねてきたところでございます。
御承知のとおり、宇陀市における企業誘致については、総合計画にも明記しております県営大和高原工業団地約62ヘクタールの実現を前提として計画していたものでありますが、当工場団地開発の凍結という県の決定は、総合計画の抜本的な見直しを迫られたものと解釈いたしております。言うまでもなく、土地利用計画においても、凍結された工業団地に工場を立地することを前提としており、現段階においては都市計画法上、工業地域という用途地域を指定しておりません。企業誘致を推進する上で大きな弊害を打開するために関係部局とも協議を行うとともに、産業振興会議の中で、実際に御苦労をされている企業現場の声、考え方、今後の方向性の御意見も拝聴しながら、市内企業への支援と企業誘致の推進を進めてまいりたいと考えております。
以上、担当者からの答弁とさせていただきます。
副議長(山本 繁博君)
山口建設部参事。
建設部参事(山口 尚平君)
建設部の参事の山口でございます。
小林議員御質問の最終5点目の都市計画法の線引き、用途区域の見直しの現状、状況について御報告させていただきます。
宇陀市は奈良県の大和都市計画区域に位置づけされておりまして、奈良県では昭和45年の12月28日に線引きを行いまして、その後、昭和53年、昭和60年、平成4年、平成13年の4回の見直しを行ってきておるところでございます。先ほど小林議員からもありましたように、今回、平成22年度に見直しを決定するということで、平成20年に各市町村の素案を提出いたしまして、現在国との協議も終えまして、ことし22年度、公聴会等を経まして、22年度末には決定されることとなっております。
それで今回の見直しでは、平成16年度に奈良県が実施しました基礎調査をもとに、市街化区域、市街化調整区域の線引きを行っております。今回の奈良県の見直しの基準では、将来人口フレームの設定が大変重要課題とされておりまして、奈良県の人口は平成12年をピークに減少傾向にあります。この減少傾向、目標年次、10年後ですけれども、32年フレームでは10万人の減少が見込まれます。現在、奈良県では140万人いるんですけれども、130万人程度に減少するということで、こうした状況で原則的に住居系への市街化区域の編入は原則認めないということで、県ではそういった具体的に開発等がない区域につきましては市街化調整区域への編入、いわゆる逆線ですけれども、逆線を積極的に行うというものでございました。
具体的には、既に市街化している区域で優先的かつ計画的に市街化を図るべき区域で、優先的かつ計画的とは、土地区画整理事業とか公共的な機関がする開発事業、また民間がする開発事業等、具体的な開発事業がない限り、編入は認めないということでございます。
宇陀市では、現在そういった具体的な開発事業をする計画区域はないということで、今回、榛原区の山辺三の一部を市街化調整区域に編入するとともに、榛原区の用途区域の一部を変更しております。
以上のように、線引きにつきましては、こういった具体的な計画がなければそういった市街化区域への編入、用途区域の変更は認めてもらえない状況でございます。
宇陀市の都市計画区域でございますけれども、3区、大宇陀区、菟田野区、榛原区が都市計画区域となっておりまして、面積にして1万3963ヘクタールございまして、その4%、わずか4%ですけれども、608.1ヘクタールが市街化区域で、用途的には主に大阪のベッドタウンということでいろいろ開発事業が進められてきた関係上、住居専用地域が主なものとなっております。その中で工業系の用途地域につきましては、大宇陀区で65.3ヘクタール、菟田野区で7.5ヘクタール、榛原区で5.4ヘクタールが準工業地域として指定しておりまして、室生区につきましては都市計画区域外ということで、企業誘致、こういった工場についても、安易に都市計画上では建設できるということになっております。
基本的に市街化調整区域におきましては、工場等の開発についてはできないということになっておりますけれども、調整区域内でも都市計画法第34条の第14号などにおいては、市街化を促進するおそれがなく、市街化区域において行うことが困難または著しく不適当な開発行為等につきましては、奈良県基準というのがございまして、既存工場と密接な関連を有する工場施設の建設、これは近隣工場と同種の工場の建設や地場産業育成のための工場建設など、具体的企業が確定すれば工場建設も可能な部分もございます。また、具体的な計画がなくても、住民の理解を得まして、市が工業適地と考える場所を総合計画なり都市計画マスタープランに工業系ゾーンとして位置づけた区域の工場については建設可能という基準もあります。今後は企業誘致担当部局との横の連携を密にしながら、この既存の奈良県基準を活用した工場立地や基盤整備もあわせて関係部局とも調整を行いながら、工場ゾーンの位置づけについて検討してまいりたいと考えております。
以上でございます。
副議長(山本 繁博君)
竹内市長。
市長(竹内 幹郎君)
小林議員の多岐にわたる質問に答えさせていただきたいと思います。
まず1点、宇陀警察署の統合についてでございますけれども、この問題につきましては、先ほど総務部長が答弁いたしましたとおり、これから議会の皆様方の御理解も得ながら、宇陀署の再編整備の反対についての要望書という形で議長、そしてまた市長の連名の中で奈良県のほうに要望活動をさせていただきたいと、今回の統合というものを撤廃していただきたいという趣旨の中で活動させていただきたいと思っております。奈良県知事、そしてまた奈良県議会議長、そしてまた奈良県警察の署長に向かってしっかり発言させていただきたいと考えておるところでございます。
もう1点、まちづくりに向けての課題なんですけれども、議員がおっしゃるように宇陀市が誕生いたしまして5年を経過しております。市長に就任させていただいて、いろんなことを少しはできることからやっていこうということで、三つの約束の中からできることから取り組み、実施しているところでございます。宇陀市は緑豊かなすばらしい自然環境を有するまちであり、「高原の文化都市、四季の風薫る宇陀市」をつくりましょう、また宇陀市の総合計画を基本にまちづくり、村づくりをしていきたいと考えているところでございます。
そしてまた、どのようなまちをイメージするのかということでございますけれども、いろいろ個人差はあろうかと思うんですけれども、毎日働くところがあり、少しではあるが収入が担保されている、また日常生活に必要な買い物も近くにある、または少し不便であるけれども、公共交通機関で行くことができる、ほかの買い物も少し足を伸ばせば買うことができる、子供たちのための小学校、中学校もあり教育もできる環境にある、近所の人たちと共同の管理作業も1カ月か2カ月に1回程度しなければならないが、水、空気ともよい環境に恵まれているというような環境かなと思っております。
そしてまた、病気のときには近くに開業医もおられるし、市立の総合病院もある。緊急のときには近所の方が助けてくれる。重大な事故、災害などは広域消防も消防団も助けてくれる。そして、事件、事故の少ない地域づくりではないかなと思っております。これがすなわち「高原の文化都市、四季の風薫る宇陀市」を皆さんと一緒につくりましょうという趣意でございますので、御理解いただきますようよろしくお願い申し上げたいと思います。
もう1点、広域消防の改革なんですけれども、広域消防につきましても要望書という形で広域消防の管理者のほうに提出させていただいております。事務事業改革についての要請という形で、その要旨をちょっと述べさせていただきますと、宇陀市人口が3万人を割り込む可能性が想定されるとともに、平成25年には県内13消防本部が統一されると聞き及んでおり、その平成25年までには現1本部2署2分署体制を1本部1署2分署体制に合理化を図っていただきたいのです。また、人件費を含む経常経費の10%節減を目標とした改革への計画を策定され、その実現をも図っていただきたいと考えておりますという文言が述べられております。
この広域消防組合の現在の計画は平成2年に作成されたと聞いております。その消防体制は120人体制という形で計画されております。その平成2年当時の宇陀郡の現状を思い起こしていただきたいと思います。宇陀市は4カ町村で構成され、各自治体が我がまち、我が村という感じの中で、右肩上がり、将来に対しては何の不安もない景気のよい時代で、何もかもが拡大し、永久に続くと考えられた時代であったかと思います。
そして20年たち、ことしはどのようなものでしょうか。当時の体制を関係者から聞かせていただくと、基準財政需要額の範囲内で運用するということも聞かせていただいております。そしてまた、当時とは比較にならない道路の整備状況、情報関連機器の発達、防災ヘリ、ドクターヘリの事業への参加など、その消防防災体制は万全なものがあると思います。
しかし当時とは環境が変わり、宇陀市が誕生し、1市2村での運用でございます。宇陀市、宇陀郡は過疎・少子高齢化の中で人口減少も大きな数値でございます。そして平成21年度の決算でも御意見をいただいたように、自己財源比率の現状、大きく交付税に頼るという財政環境などを総合的にしながら再検討する必要があると考えております。
広域消防からは、人件費であるため改革は困難との報告を受けていますが、このままではとても運営できないのではないかと考えております。その中で、広域消防組合に改革の要望書を提出させていただいたところでございます。広域消防に原案の提出を求めると同時に、宇陀市の危機管理体制のあり方を再検討したいと考えております。それは宇陀市がもともと存在したものとして、広域消防と消防団組織のありようを考えたいと思います。この考え方につきましては、市民の方々にも議員の方々にも理解が必要でございます。
また、消防の広域化も議論されております。ほかの市におきましてはもっと効率的な運用をしておられ、その広域化については問題が多いように報告を受けております。宇陀市の不断の改革努力をしていきたいと考えておるところでございます。
そしてまた、工場誘致と都市計画法上の問題について答弁させていただきたいと思います。
この質問につきましては議員おっしゃるとおりで、都市計画法自身が昭和45年に策定されたまま今現在を迎えているわけでございます。
昭和45年当時を思い起こしてみますと、あらゆる法令が整備されないままで無秩序に市街化が拡大するという形の中で、都市計画法が策定されたところでございます。しかし時は移り、今、平成22年になりますと、非常に人口減少、また地域経済の低迷等がいろいろ述べられております。そうした中で、地域の区域設定については大きな問題があろうかと考えておるところでございます。
先日の1番議員の質問にもございましたように、地域主権ということも言われておりますので、宇陀市としての村づくり、まちづくり、また工場に対する認識も必要ではないかなと思っておりますし、グランドデザインそのものも考え直さなければならないと考えているところでございます。その中で、いろいろ工場誘致も含めて考えていかなければならない、そして今回、私が提唱させていただいております産業振興会議の中で、その中で農業部会も工業部会もさせていただく予定でおるんですけれども、工業部会の中で御苦労されている環境も生の声を聞かせていただきまして、その方向性というものを定めていきたいと考えております。
区域指定につきましては、まだまだ問題が多いようでございます。行政自身の政策提案能力も必要でございますし、また地域の方々の理解も必要でございます。無秩序な開発というものはいかがなものかと思いますし、やはりそれはしっかりした宇陀市としてのまちづくりをしっかり軸足を持って運営させていただくことが必要ではないかなと考えておりますので、御理解いただきますようよろしくお願い申し上げたいと思います。
以上でございます。
副議長(山本 繁博君)
16番、小林一三議員。
16番(小林 一三君)
ただいま各この項目につきまして詳しく答弁をいただきました。ありがとうございます。
まず、宇陀警察署の統合でございますけれども、今答弁いただきましたように白紙撤回を求めて要望していくと、こういうことでございます。この再編統合につきましては、計画の中でも、宇陀警察署については三重県との県境を管轄しており、こういう文言が入っております。広い地域ということで、県境に位置する警察署の果たす役割は大変大きいものがあるということで、やはりこの宇陀署は重視をした文言も入っておるわけでございます。
したがいまして、要望書をただ出すのみではなく、これからもしっかりとした心からのこの地域に存続していただけるような取り組みを行政としてもしていただきたいと同時に、やはりこの問題につきましては、市民の安心・安全なんですね。そういった形の中で、先ほど私が市長にお聞かせいただきました安心・安全とはどんなまちか、そしてまたその後段でございますけれども、安全とはどういうことであって、安心とはどういうことであるか、こういうようにちょっとお聞かせをいただいたんですけれども、先ほどの答弁で、全くそのとおりのまちづくりの話をしていただきましたけれども、私は安全とは危険がない状態、危険がない状態を指すこと、これが安全で、安全という意味だととらえております。そしてもう1点は、安心とは危険がないと思える心の状態を指す。そういうことで、危険がないと思える心の状態を指す、これが安心と私は受けとめておりまして、安全で安心なまちとは、骨子を申し上げますと、危険がないまちであり、市民皆さんが危険がないと思える心の持てるまち、これが安全・安心のまちである、これがまちづくりの行政としての基本かなと、こういうように思っております。
これ以上はお聞きはいたしませんけれども、警察署の存続にいたしましても、そして広域消防組合の再編にいたしましても、その辺をしっかりと理解をしていただきながら、何でもかんでも縮小したらいいんやと、そういうことではなくして、やはり無駄は省いていかないかんけれども、住民を守ることはしっかり守っていくと。そして、この住民を守りながら、宇陀市外からもこのまちへ来ていただく。そしてまた、まちの皆さん方には、やはりこのまちに若い人たちが定着してもらえる、そんなまちづくりを私は望んでいるわけでございます。
口先だけのそういったきれいごとではなくして、この警察の再編についても、私はしっかりと心から、なぜ私たちはこの警察署を存続してほしいかということをしっかりと知事さん、そしてまた警察本部、そしてまた奈良県議会にきちっとその心を持って存続活動をこれからも、私たちも一生懸命やらせていただきますが、よろしくお願いを申し上げたいと思います。
それから、農業の基幹産業の振興策でございますけれども、ただいまいろいろあったわけでございますが、やはり今、農業、いわゆる宇陀市が抱えている基幹産業、これは農林業でございますが、非常に厳しい状況にあります。しかし、その中で若い方がまた立ち上がってくれているんですよ。その中で、この前も説明がありましたように、グリーンツーリズムあるいは無農薬有機栽培も含めて、今後はバイオ農産物、これも含めて、これからの農業、産業につきましては、やっぱり6次元産業と申しますんですか、そういった形の中で私は推移していくのではないかな、特に農産品の加工あるいは農業、商業、工業と連携しながら6次元という形の中の産業構造に変わってきとるの違うかなと、こういうように思うわけでございます。
そういうことで、これからもこの地域に即した、そして少ない数あるいはまた兼業農家のこの地域の農業、しっかりこの地域を守っていくという観点から、いろんな会議、これも結構なんですけれども、やはり即実行できる、それこそ先ほど私が申し上げたように、できることからやっていくというのが市長の方針ですので、やはりそういった形の中で今後しっかりとこの地域の発展のために、あるいは基幹産業振興のために汗をかいていただきたい、こういうように思うわけでございます。
それからもう1点は、時間がございません、もう1点は、用途地域の見直しでありますけれども、やはり卓上の空論であってはならん。やはり、県あるいは国に提出する事前協議にいたしましても、やはりそれもこの地域をしっかりと伝えていただきながら、この用途地域の変更についてはいろんな条件が備わらないかんわけでございますけれども、いわゆるその地域の地域主権といいますか、市長の判断のもとに、やはりある程度意気込みを持ってやってくれることによって認めてもらえるものであると、私はそういうように思っておりまして、中央で勝手に決めていくのではない、やはりこちらから発信して、そして今度、企業が来てもらえる、あるいはまちづくりをするための土壌づくり、これをしっかりとやっていただきたいなと思います。
時間が来ましたので、この辺で質問を終わらせていただきますけれども、2点ほどちょっとまた言わせていただきました。このことについて、総括して市長のほうから申しわけないんですけれど、もう一度答弁をいただきまして、私の質問を終わります。ありがとうございました。
副議長(山本 繁博君)
竹内市長。
市長(竹内 幹郎君)
宇陀署の統合につきましては、せっかくこの宇陀市が誕生した中で、地域の世情も含めてしっかり奈良県のほうに要望していきたいと考えております。
農業に関しましては、非常にこの地域の農業そのものが疲弊しておりますし、農林業も含めて、しっかり考えていかなければならないと考えておりますし、新しい考え方を持ってしていただくように産業振興会議の農業部会の中で考えていただき、そしてまた、産業振興会議の中で工業部会、商業部会とのいろいろ観光とも連携しながら、新しい切り方というものを模索させていただきたいというように思います。
もう1点、用途地域の見直し、企業誘致の話なんですけれども、企業誘致条例も宇陀市には存在しておるんですけれども、その受け入れるための法的な整備がされていないということで、グランドデザインがされていないということでございます。これは私も常々考えておりますので、室生区のように無線引きというわけにはいかないと思います。ですから、宇陀市としてのやはりまちづくり、村づくりが必要ではないかなという形の中で、そのことも含めてしっかり考えさせていただきたい。
そのためには、やはり地域の方々の御理解が必要でございます。先ほど逆線引きという話があったんですけれども、それも奈良県から言われた逆線引きという話でございますので、そうではなしに、宇陀市からみずからつくっていくまちづくりをしていきたいと考えておりますので、工業者の方々もいろいろ御意見をいただいておりますので、いろいろ勘案しながら宇陀市のこのすばらしい文化、また環境を守るような条例もつくりながら、都市計画というものを考えていきたいというように考えますので、よろしくお願い申し上げたいと思います。
以上でございます。
副議長(山本 繁博君)
16番、小林一三議員の質問が終わりました。
10分休憩をいたします。
午後2時05分休憩
午後2時15分再開
副議長(山本 繁博君)
休憩前に引き続き会議を再開いたします。
5番、上田徳議員の質問番号8番「過疎地域における過疎対策事業の中で、農林業における受益者負担の分担金条例の適用緩和について」「井之谷土地区画整理事業の井之谷土地区画整理組合との間で起きている訴訟事案について」「宇陀市次世代育成支援後期行動計画における健康福祉部と教育委員会との連携と気候変動下での教育施設(幼保教育を含む)の順応対策について」の質問をお受けいたします。
5番、上田徳議員。
5番(上田 徳君)
失礼します。議席番号5番、上田徳でございます。ただいま議長から質問の許可をいただきましたので、本定例会最後の一般質問を行います。
いつになれば秋らしい日が来るのかなと案じておりましたけれども、中秋の名月を境に一気に季節が進んだようでございまして、昨日などは薄着をしておりますと肌寒く感じたところでございます。そんな中、けさから大リーガーのイチロー選手が10年連続200本安打という大偉業をなして、日本じゅうが大変喜んでいるところでございます。
しかしながら、きょうの議場は大変暑うございます。その暑い夏に市内各地で行われてきました地域の皆さんの元気な催しに、担当部局の皆さんや数少ない各地域事務所の職員の皆さんの大きな協力をいただき、盛大にかつ成功裏に実施できたことは大変な喜びであり、感謝を申し上げるところでございます。これからも積極的に地域とかかわりを持っていただき、地域の活性化の先頭に立っていただくことを期待していきたいと、このように思います。
通告をしておりました2番の事項につきましては、質問時間が足りなくなるおそれもありますので、今回は見送り、そして取り下げをさせていただきます。関係する答弁者の皆さんには大変準備をいただきながら申しわけなく思うところでございますけれども、どうかまた次回以降での対応をよろしくお願いしたいと思います。
それでは最初に、項目1の過疎地域における過疎対策事業の中で、農林業における受益者負担の分担金条例の適用緩和についての質問を行いたいと思います。
全国過疎地域自立促進連盟の調べによりますと、昭和30年代以降、日本経済の高度成長の中で、農山村地域から都市地域に向けて、若者を中心に大幅な人口移動が起こりました。その中で農山村地域では、人口の減少により、教育、医療、防災など、その地域における基礎的な生活条件の確保にも支障を来すようになるとともに、産業の担い手不足などにより地域の生産機能が低下してまいりました。
過疎というのは、このように人口が減ってしまうことで、その地域で暮らす人の生活水準や生産機能の維持が困難になってしまう状態をいうのでありまして、そのような状態になった地域が過疎地域であります。
過疎対策は、そのような地域における住民福祉の向上や働く場の創出を図り、さらには豊かな自然環境や伝統文化などの地域資源を生かした個性のある魅力的な地域づくりを進め、森林や農地、農山村を適正に管理して美しい国土を保全し、国民生活に重要な役割が果たせるようにするためのものであると言われております。
法律による過疎対策は、昭和45年から54年を第1期としまして過疎地域対策緊急措置法から、平成12年から21年、昨年度までの過疎地域自立促進特別措置法まで約4次にわたっての改正をされながら運用をしてまいりました。今回この過疎地域自立促進特別措置法が一部を改正する中で、平成27年までの6年間の引き続き過疎対策が実施されるように延長されました。
宇陀市も合併によりまして、過疎地域は市町村名ではなくなりましたけれども、合併の特例によりまして、菟田野区、そして室生区がその地域に指定を18年の1月1日をもってされたわけでございます。
私は、過疎法の何たるかをしっかりと行政職員の皆さんに御理解をいただくためにも、おさらいを申し上げながら質問を行っていきたい、このように思うところでございます。
そこで、市の過疎地域自立促進特別措置法に対する取り組みについてのお尋ねをいたしてまいりたいと思います。
まず、宇陀市の過疎地と過疎事業の認識について、どのような対策が必要なのかの認識をお尋ねしたいと思います。
次に、過疎市町村は全国で776市町村と聞き及んでおりまして、全国1729市町村の約4割に当たるそうでございます。しかしながら過疎市町村の人口はと申しますと、約1123万人ということで、全国人口の8%というようになっておるそうでございます。これは、あくまでも過疎地域に指定をされた地域の話でございますので、宇陀市のように地域全体で過疎やというようなものも含めますと、もっと広いのではないかと感じるところでございます。その面積は日本国土の半分以上を占めております。過疎地域が国土の保全、水源の涵養、地球温暖化の防止などの多面的な機能を発揮して、重要な役割を果たしておるということは、これはだれでもよく認識をされていることと思います。
そこで、こういった地域に対する対策をどのように考えているのか、過疎の特徴についての見識をお尋ねしたいと思います。
過疎の特徴から過疎地域が求めている支援事業とは何なのか、そういったものの必要性、その辺のことにつきましても、ひとつお尋ねをしていきたいと思います。
次に、過疎債適用をされる場合の市や国、県の負担というものがございます。多くはその補助金なりを充当しながら、不足分を過疎債をもって充てていく、そして最終的に一般財源でもってその不足分を充当するというのが過疎事業のありようでございます。
したがいまして、過疎対策に充当できる財源について、過疎対策が絵にかいたもちとならぬために、国や県と協議をしながら資金の捻出を考えていただきたいというところでございますので、そういった点につきまして、ひとつ考えの一端をお願いしたいと思います。
同意質問になるかもわかりませんけれども、過疎指定によりまして、対策の具現化を図るため、政府や県の支援とあわせて、過疎法6年間の中で宇陀市の負担する一般財源をどのように計画されているのか、そういうところについてもお尋ねをしながら、本来の質問に入っていきたいというように考えるところでございます。
過疎対策事業の中で、農林対策事業を進める中で、必ず宇陀市の中には受益者が負担する負担金というものがあるわけでございます。条例の分担金条例の中で第3条の中では、分担金の総額は、当該事業に要する事業費から国または県から交付を受ける補助金額を除いた額をもって市長が定めると、このようになっております。また、その施行規則には、規定する分担金の額は別表のとおりということで、算出に必要な基本額は総事業費となっております。すなわち、全体予算の中での率やと、このように示されておるわけでございます。負担金が総事業費で算出しなければならないこの理由についてもお尋ねをしておきたい、このように思うわけでございます。
したがいまして、過疎地域の経済状況を踏まえる中で、事業化へのコンセンサスと説明努力が大変多様化しておるわけでございます。ひとつその点につきまして、今後の農業施策ともあわせて、過疎地におけるこういった農業施策に対するお考えをいただきたいし、何としてもこういった過疎地に対する制定の趣旨というものをしっかり御理解をいただいて運用に当たっていただきたいということでございますので、ひとつその点につきまして、市長のほうから御意見をいただきたい、このように思うところでございます。
次に、宇陀市次世代育成支援後期行動計画における健康福祉部と教育委員会との連携及び、この気候変動下での教育施設への順応対策についてのお尋ねをしたいと思います。
この計画は、宇陀市次世代育成支援後期行動計画が3月末に制定されまして、そして5月に計画が公表されております。この計画の本質は、少子化対策を国、地方挙げて取り組み、少子化の動向を改善することにあると考えるところでございます。日本における少子化の急速な進行は、我が国の経済社会に深刻な影響を与えております。そのため、政府、地方自治体及び企業は一体となって対策を進めなければならないといった中で、平成15年7月に成立し、公布された次世代育成支援対策推進法でございますが、この法律のもとに前期の計画がなされておりまして、次代の社会を担う子供たちが健やかに生まれ育成される環境の整備を行う次世代育成支援対策を進めるため、国や地方自治体による取り組みだけでなく、300人以上の企業、来年度からは101人以上の労働者を雇用する事業主も、この一般事業主行動計画、こういったものを策定して、そして速やかに届け出ていただく。また、雇用する労働者が来年度から100名以下のところにつきましても同様の努力を求めるといったような法律もできております。
さらに、今般、我が国における急速な少子化の進行等にかんがみまして、次代の社会を担う子供が健やかに生まれ、かつ育成される環境の整備を図るために地域や職場における総合的な次世代育成支援対策を推進するために、平成20年11月に児童福祉法の一部を改正されまして、この支援対策を成立しております。そしてまた、この一部が改正されまして、平成21年3月、昨年の3月に規則の一部が改正されまして、今日のこの行動計画の制定がされるという運びになっているところでございます。
しかし、計画の46ページの特定事業の目標事業量というような部分につきましては、後年において増加が求められて、これがあくまでも少子化対策の中身ではないかなと思うわけでございますけれども、21年度の見込み値から下がるなど厳しい状況が示されておるわけでございます。
そこで数点お尋ねをしていきたいと思いますけれども、少子化社会基本法から学ばれました宇陀市特有の対策とはどのようなものになるのか。また、宇陀市のワーク・ライフ・バランスの取り組みと事業所への普及についての状況はどうなのか。さらに、この行動計画指針からの考え方の中で、それぞれ教育委員会各課やあるいは健康福祉部各課との役割分担と、そういった進みぐあいにつきましてお尋ねしておきたい、このように思います。
最後になりますけれども、ことしの夏は大変暑うございました。こういった異常気象の気候変動の中で良好な教育環境とはどのようなことを指すのかなといったことで、この6月から9月21日までの奈良気象台が測定しました大宇陀測候所ですか、大宇陀地方ということになっていますけれども、ここの気温変化といいますのは、ここにございますように、30度を超えた日が大変多うございます。また28度、いわゆる冷房を設定する日というのが非常に多うございました。こういった現状の中で、これは子供たちが学校や保育所や幼稚園、そういったところに就学をされているというような日でございますけれども、こういった日が本当にグラフで見ましたら、7月の中旬以降から9月の上旬までは本当にもう30度を超える日が連綿として続いておるわけでございます。
そういった観点から、いかにして教育環境を守っていただくかということは大変重要なことではないかなと感じるわけでございます。そういった意味からも含めまして、テレビやあるいは報道機関を見ますと、特別教室には冷房装置があるからそこを使ってやっておるということがございましたけれども、それとて時間別、日数別の大変厳しい状況の中での教育の現状であったというようにお聞きしております。したがいまして、こういった状況の中でひとつ子供たちが本当に学校へ行くのが楽しいといった環境をハード面でつくることも大変大事ではないかなというように感じるところでございます。
以上のようなことを最初この演壇から質問させていただきまして、最初の質問とさせていただきます。あとはまた自席のほうからグラフ等を見ながらお願いをしていきたいと、このように思いますので、ひとつよろしくお願いします。これで壇上からは終わります。
副議長(山本 繁博君)
桝田総務部参事。
総務部参事(桝田 守弘君)
総務部の桝田でございます。よろしくお願いします。
過疎地域及び過疎対策事業の関係につきまして、総務部のほうが所管しておりますので、先に述べさせていただきます。
まず、過疎地域における過疎対策事業の中で、農林業における受益者負担の分担金条例の関係で、項目別に過疎対策事業における関係で宇陀市の過疎地と過疎事業の認識という御質問でございましたが、これまでも過疎については何回か御質問いただいておりましたが、今回は改めて過疎及び過疎対策の行政としての認識等の御質問であったと思います。せっかくの機会でありますので、うだチャンネルテレビをごらんの皆様に、その過疎及び過疎対策についての基本的なことを申し上げようと思っておりましたが、上田議員のほうから先に述べられましたので、私のほうからは、その意義等については簡単に述べさせていただきます。
全国の状況も述べられましたので、県内の状況では、奈良県では14市町村の中に438集落ございまして、宇陀市では室生区と菟田野区が国の指定を受けておるものでございます。
まず、過疎についてでありますが、先ほど上田議員おっしゃいましたので、私のほうからは特徴だけ申し上げますと、過疎とは、昭和30年代の日本経済の高度成長の中で起こりました都市部への若者の人口移動というのが原因でございまして、そのため農山村漁村については人口が減ったと、そして地域の生産性が低下したということで過疎が起こりました。
過疎ということについては、そういう地域を過疎地域といいますが、またそれに対しまして過疎対策の必要性ということで、目的でございますけれども、住民福祉の向上や働く場の創出、そして地域づくりを進めて森林、農地、農山村漁村を適正に管理して、ひいては美しい国土を保全する、水源の涵養、地球温暖化の防止というところまで多面的な機能を持っておるという役割がございます。
2点目に、過疎対策をどのように考えているか、過疎の特徴についての見識ということでございましたが、これも今述べさせていただきましたものと重複しますが、簡単に申し上げますと、過疎対策は過疎地域の住民の生活や文化を守ることは当然のことでございますが、特に水と土を中心とした自然環境を守るという大きな目的があると考えております。
過疎の特徴は、1番にはこれまで申し上げておりますが、大幅な人口減少と著しい高齢化が挙げられます。住民が少なく、若者がいなくなるということは、あらゆる面での生産性が落ち、耕作放棄地が増加し、森林の荒廃が進み、多くの集落が消滅の危機にさらされています。
その一方では、日本全土を考えますと、過疎地域は人口の高齢化が全国と比べて約20年先行するというように連盟の記録にも書かれておりますが、このことは今後の過疎地域への取り組みが高齢者が健康で生きがいを持って生活することのできる地域の高齢社会の先進モデル地域、見本となる地域、その対策の期待されている一面を持っているということも掲げられております。
次に、過疎の特徴から過疎地域が求めている支援事業は何か、またその必要性はという御質問でございましたが、過疎地域が求める支援事業は、昭和20年7月に全国過疎地域自立促進連盟が実施しました過疎地域に関する住民アンケート、また奈良県も昨年7月から8月に実施いたしました奈良県の過疎地域による集落実態調査から特徴的なことを申し上げますと、集落内の生活環境についての不満については、特に雇用の場の確保、バスや鉄道などの公共交通機関、農林水産業の振興の3項目でございました。県の集落実態調査の地域別では、地域別データも所持しておりますが、菟田野区と室生区の中では地理的条件が若干違いますが、共通的にデータとして出ておりますのは、若者雇用の場の創出、生活維持のための対策、高齢者福祉への支援、地域産業の振興等が望まれております。また、10年後の住民生活の不安要素といたしましては、交通手段の確保、田畑や山林の維持、後継者不足等が大きく挙がっております。
つまり、これらの内容が宇陀市全体のまちづくりの施策とも共通はいたしますが、特に過疎対策として取り組まなければならないものと考えております。
続きまして、過疎指定が菟田野区、室生区に限られていること、それから、過疎地域の経済状況を踏まえてのコンセンサス、住民合意といいますか、説明努力等のことについてでございますけれども、宇陀市では、菟田野区が平成13年度までは準過疎といいますか、県指定でございまして、平成14年度から地域指定を受け、室生区はこの措置法の制定の当初、昭和45年当初から過疎地域に該当し、旧町村でもこれまでいろいろな対策が講じられてきました。
合併して4年半を経過した現在、市全体のさまざまな施策や事業等の推進とあわせて、当然この2区の過疎対策に、今回改正のありました過疎債対象のソフト事業も含めまして力を注いでいかなければならないと考えております。
過疎地域の活性化や環境改善等の取り組みは、国並びに県の補助事業費の裏負担や市単独事業の財源として地方債を充当できるものとして特別に認められたものであることの認識と説明を明確にした上で、今後の市の財政運営を適正に行いながら対応していきたいと考えております。
私のほうからは以上でございます。
副議長(山本 繁博君)
井上財務部参事。
財務部参事(井上 裕博君)
ただいま過疎対策に充当できる財源について、あるいはその資金の捻出について、それから政府、県の支援についてお尋ねがありましたので、財務部のほうからお答えさせていただきます。
財政担当者といたしましては、過疎地域自立促進特別措置法というものには人口の著しい減少という規定があることから、事業を実施した場合の受益者人口も少ないという前提があるものと考えております。ですから、その前提を踏まえまして、市町村が事業に着手しやすいように国、県の財政支援が手厚くされているものと理解しております。
過疎対策事業に対しましては、主なものとして、国、県から次のような財政支援措置があります。
1点目は、国庫補助率のかさ上げであります。過疎地域における消防車両等の購入あるいは統合小・中学校の校舎等の新・増築や保育所の新設、改修につきましては、通常3分の1から2分の1の国庫補助率となっておりますけれども、10分の5.5、5%ですけれども、かさ上げされております。特に、今回の6年間の過疎法延長の中で小・中学校の耐震化事業が過疎債事業として追加されておりまして、着手しやすくなったと考えております。
2点目に、過疎対策事業債の充当が挙げられます。議員御存じのとおり、充当率100%で後年度の元利償還金の基準財政需要額算入が70%であり、資金も金利の低い政府系金融機関からの貸し付けとなっております。
また、奈良県におきましては、活力あふれる市町村応援補助金、これは平成22年度でいいますと奈良県全体で18億円という奈良県独自の補助金を設置していただいておりますが、大宇陀区、榛原区の補助率が通常3分の1に対しまして、菟田野区、室生区の補助率は2分の1というようにかさ上げされております。
以上3点が主な国、県の過疎対策における財政支援措置であろうかと思います。ほかにもございますけれども、こういうことを活用しながら、我々財政担当者としては過疎対策事業に取り組んでおるというところでございます。
また、ことしから6年間の過疎法の延長に当たりまして、いわゆるソフト事業にも過疎債を適用できることとされました。何らかの事業を行うという前提に立つならば、過疎対策事業は宇陀市財政にとって有利な財源であることは間違いありません。ですから、菟田野区、室生区で実施される普通建設事業については、宇陀市合併の合併特例債という有利な起債があるんですけれども、これも起債の充当率が95%ということでございまして、合併特例債に適した事業でありましても、菟田野区、室生区におきましては可能な限り100%充当の過疎債で対応してきました。
ただし、財政担当者といたしましては、現在の宇陀市の市債残高あるいは毎年の公債費の償還額を減らし、経常収支比率を改善するという目標がありますので、過疎対策事業であるかどうか、そうでないかにかかわらず、慎重に事業の採択をしていただきたいと、こういうように考えております。
以上でございます。
副議長(山本 繁博君)
宮下農林商工部長。
農林商工部長(宮下 公一君)
私のほうからは、過疎対策事業の中で農林対策事業の受益者が負担する負担金についてということで御答弁をさせていただきます。
宇陀市が行います農林事業につきましては、事業費をすべて市が賄うということになりますと、当該事業により利益を受けられる特定の方と利益を受けないその他の方との間で負担の不公平が生じることとなります。負担の公平を図るために、地方自治法第224条に基づき、宇陀市農林業分担金徴収条例を制定しているところでございます。事業によりまして、負担金は事業費の3から30%、特別といたしまして、市単独事業50%を御負担願っているところでございます。
次に、御質問の負担金を総事業費割で算出しなければならないわけについてでございます。
特に国、県の補助金交付を受けての事業となりますと、例えば○○事業農道××線開設工事という事業がございましたら、その開設に対する総費用は工事費、測量設計費、必要があれば調査費、用地補償費等で成り立っております。先ほど申し上げましたとおり、負担の公平を図るために総事業費で御負担をお願いしているところでございます。
しかし、負担金の及ぼす影響につきましては、農林家の高齢化、担い手不足、価格の低迷等で農林地の維持が困難な中、農林家にとっては大きな負担となっていることと思われます。特に過疎地域につきましては、急傾斜地、小区画、農地が谷合いに点在しているために受益者も少なく、事業費に対する1戸当たりの負担も増大している状況であることは知見いたしております。そういったことは農林地の整備及び保全に支障を来し、上田議員も申されておりましたように、農林地の有する多面的機能の発揮にも支障を来すことが懸念されております。
このような状況を踏まえ、過疎地域における過疎債対策事業に対する受益者負担率の軽減につきましては、関係部局とも十分に検討してまいりたいと考えております。
以上でございます。
副議長(山本 繁博君)
藤田健康福祉部長。
健康福祉部長(藤田 静孝君)
上田議員の質問2番目の宇陀市次世代育成後期行動計画における健康福祉部と教育委員会との連携、また気候変動下での教育施設の順応対策についてという質問にお答えいたします。
私のほうからは、健康福祉部関係と、それから次世代育成後期行動計画のことについて答弁させていただきます。一部、上田議員の質問と同じとなるようなところはありますけれども、御了承いただきたいと思います。
次世代育成行動計画は、国において平成17年、2005年度から平成26年、2014年度までの10年計画の時限立法でありまして、次世代育成支援対策推進法によって市町村に義務づけられた計画で、21年度までに前期計画、22年度からを後期計画として策定が行われております。これによりまして、21年度末のことしの3月に、全国の自治体で一斉に後期の策定が行われたところであります。
この次世代育成支援推進法は、我が国の急速な少子化の進行等を踏まえ、次世代を担う子供たちが健やかに生まれ、かつ育成される環境の整備を図ることを目的としております。今回策定いたしました後期の行動計画につきましては、前期行動計画が旧4町村でそれぞれ行われた前期の計画をもとに、合併後にそれぞれ施策の進捗状況も踏まえまして調整、整合性を図るとともに、昨年3月に実施しました市内の子育て家庭へのニーズ調査の結果を参考に、宇陀市の少子化の動向、子育てへの状況を示し、計画の基本的な考えとしまして、「子どもたちが地域に見守られ安心してかがやく未来に羽ばたけるまち宇陀」を基本理念に各政策目標の推進方向を定め、計画を推進していく形態としております。
まず、議員質問の少子化社会対策基本法から学んだ対策についてですけれども、平成15年7月に制定されました少子化社会対策基本法は、国の急速な少子化に的確に対処するための施策を総合的に推進するために制定され、ここでは国、地方公共団体の責務はもちろんですけれども、事業主の責務、国民の責務まで、努力義務ではありますけれども、定めておりまして、国民や社会の意識改革を迫る目的で制定されたと認識しております。
これに基づいて、市独自の施策についてですけれども、後の進捗状況のときにあわせてまた説明させていただきたいと思います。
次世代育成支援行動計画の策定を義務づけられました次世代育成支援対策推進法も同年7月に制定されておりますけれども、事業を推進する上で当然、少子化対策基本法の精神で実施していかなければならないと考えております。
そして次に、宇陀市におけるワーク・ライフ・バランスの取り組みと事業所への普及啓発についてでありますけれども、ワーク・ライフ・バランスは男女共同参画社会がうたわれる現在、職場や家庭、地域活動への参加など、多様な生き方が選択できる社会の実現に向けた取り組みを推進することにより、子育てや家事などのしやすい環境づくりを推進するものであります。宇陀市の次世代育成後期行動計画においても、計画の基本的な視点の中で今後取り組んでいくべきとして挙げております。そのほか宇陀市では、男女共同参画基本法に基づき、平成20年3月に宇陀市男女共同参画計画を策定しておりまして、ここで計画された啓発活動を推進をしておるところであります。
その事業所の関連につきましては、関係法令等の周知と遵守のための情報提供、子育て、介護と仕事を両立させるための制度の周知等を行うこととなっております。市全体といたしましては、毎年、男女共同参画事業といたしまして、公園事業、それから市のホームページなり広報等で周知をしているところであります。
それから、策定後の進捗状況ですけれども、次世代育成後期行動計画の各施策目標の推進方向につきましては、基本的に現在行っている事業を今後も継続し、さらに充実を図っていくというものでありまして、具体的に新規事業を明記するとか、一部努力目標値は示しておりますけれども、具体的に示した形態はとっておらない状態であります。
その中で、子育て支援に関する82項目の事業は具体的に列記しておりまして、その取り組みの内容も示しておりまして、計画策定後の推進体制や管理については、計画の中で「計画の推進に向けて」という章立てを行って定めているところであります。
その中で健康福祉部におきましては、子育て関係では、子ども手当の制度に対応、それから6月の議会でも竹内市長のマニフェストにもありました細菌性髄膜炎の予防ワクチン、それから小学生の入院医療に係りますそれの負担、それと療育教室の推進等、これらがほかの自治体もやっておりますけれども、市独自の施策として言えるものかなと思っております。
私のほうからは以上、答弁とさせていただきます。
副議長(山本 繁博君)
吉村教育委員会事務局長。
教育委員会事務局長(吉村 泰和君)
後期行動計画におけます教育委員会の各課の役割並びに進捗状況等につきましての御質問にお答えしたいと思います。
教育委員会の関連の事業でありますが、全82事業のうち、幼稚園、保育所、小学校、中学校関連並びに生涯学習関連の事業でございまして、子育て支援や特別支援並びに健全育成等にかかわります48事業となっております。この48事業のうち、教育委員会が所管します幼稚園、保育所、小学校、中学校や課が単独もしくは連携して実施する事業が40事業、福祉課などの市長部局との連携が必要なものが8項目ございます。
議員御質問の策定後の進捗状況並びに今後の取り組みでありますが、それぞれの事業ごとに進捗に努めてはおりますが、まず最初に、先ほど健康福祉部長が申し上げました療育教室に関連いたしまして、同様に6月議会に議決をいただきました教育センター事業におけます臨床心理士による教育相談がございます。この取り組みによりまして、特別な支援を必要とする乳幼児、児童並びに保護者への支援が乳幼児期の保健センターによります健康診査からカンガルー教室に始まりまして、福祉課の療育教室に引き継がれ、教育センター事業の臨床心理士による教育相談事業と連携して就学前後までの支援体制が整いました。
療育教室に先駆け事業を開始いたしました教育相談におきましては、臨床心理士であります大学の教授並びに大学生の協力を得ながら、検査及び検査結果によります助言、相談を行うものでありまして、申し込みも多く、その成果を期待しているものであります。
また、不登校児童に対しての自立支援を促す適応指導教室「はばたき」を開設し、学習継続への意欲化を図っており、今後はその利用促進を進めたいと考えております。
次に、子育て支援事業でありますが、平成23年4月に開園いたします新室生保育所につきましても子育て支援室を設けますことから、子育ての相談、情報提供、助言や保護者同士の交流の場所として、宇陀市内のすべての園におきまして整備され、子育て支援体制が整います。この子育て支援事業につきましても園ごとに取り組んでおりますが、充実を図るべく進めたいと考えており、今後は一元化も視野に入れまして、さらに充実させるよう検討してまいりたいと考えております。
次に、放課後児童健全育成事業として実施している学童保育事業があります。保護者の労働などの理由により、放課後や夏休みの長期休暇期間などに保護者が家庭にいない児童を預かり、集団生活や遊びを通して児童の健全育成を図り、保護者が安心して働くことのできる環境を提供する事業であります。この学童保育事業にあっても、地域や学校、幼稚園、保育所との連携を図り、子供たちの情報が共有でき、連携のとれた運営体制の確立に向け取り組んでいるところであります。
次に、青少年の健全育成事業でありますが、市青少年健全育成協議会と連携を図りつつ、青少年が未来を担う健全な社会人に成長するため、家庭、学校、地域の連携をより一層深め、青少年の社会参加等地域活動の促進を目指しておりまして、地域の多様な方々の協力を得ながら事業を推進したいと考えております。
以上が、教育委員会としての現状なり今後の取り組みの主なものでございます。
続きまして、異常気象変動の中で良好な教育環境を目指しての御質問でありますが、教育委員会では現在、職員室の冷房設備の整備を進めておりまして、本年度の大宇陀中学校職員室の冷房設備の整備を行いましたことから、中学校の職員室に関しましては全校整備が完了いたしました。しかし、小学校につきましては新築計画を進めております大宇陀小学校を除きまして、榛原区3校の職員室の冷房設備の整備が完了しておりませず、次年度以降で対策を講じたいと考えております。
以上が宇陀市の現状でありまして、小・中学校におけます普通教室130教室、特別教室154教室の計284教室の整備は進んでおりません。壁面設置型や移動式の扇風機で対応している状態でございます。
議員御指摘の児童・生徒に対する健康への配慮が重要なことは言うまでもありませんが、現状から考えますと、早急な対応は困難と言わざるを得ませんので、大宇陀中学校が実施しております緑のカーテンでありましたり、室生東小学校の芝生化等によります緩和処置により進めたいとも考えております。
また、近隣の桜井市や橿原市、また都市部と比べましても温度差がありまして、冬は厳しいですが、涼しい宇陀市の特徴もございます。本年は2学期当初まで、つい最近までですが、暑い日が続きましたが、以前は冷夏の年もあったと記憶しております。年ごとに気候の変動があるとも考えておりますので、長期的なスパンで検討してまいりたいと考えております。
最後に、議員御質問の快適な教育環境についての考え方でありますが、夏休みに代表される気候対応や年末年始におけます冬休み等、季節感でありましたり、自然環境の中での教育も重要と考えております。状況が変われば、快適な教育環境の考え方も変化するものとも考えておりますし、適切な対応に心がけたいというように思っております。
なお、幼稚園及び保育所につきましては、榛原区の幼稚園以外は整備済みでありまして、小学校の職員室の整備とあわせまして検討したいと考えております。
以上でございます。
副議長(山本 繁博君)
5番、上田徳議員。
5番(上田 徳君)
ただいまそれぞれについて御答弁をいただいたところでございます。あちこちしますとややこしいですので、まず過疎に対する部分の中でお聞きをしておきたいなと思うわけでございますけれども、確かに過疎債におけるところの交付税なり、あるいは算入措置ということで、4.5%のものが5.5%であったりとかいったことで大変有利に働くと。これは、御答弁いただいた部長さんの御認識と同じように、それだけ地域の財政力が弱いということを踏まえた中での措置ではないかなというわけでございます。
したがいまして、過疎指定地の環境、大変厳しくなっておりますので、一つ例を挙げて一度考えていただきたいなといいますのは、仮に1億円の事業が必要といったときに一体どんな財政負担になっておるのかをちょっと示してきましたけれども、1億円の公費でありますと、過疎債を70%ですから7000万円ですよね。あと残り3000万円の部分に市が負担するのはどうやということになりますけれども、20%が受益者負担であれば2000万円であって、残り1000万円が市の負担ということになるわけでございます。市が受益者よりも低い負担というような、そんな支援のあり方って私はおかしいと思うわけでございます。
今、下に同じ30%でも市が負担すべき額の30%ということになりますと、これは3000万円の30%ですから600万円ですか、そのように変わってくると。三六、十八、合うとんのかいな、2400万円、3000万円のうちの20%やからね。ですから、実際の受益者というのは非常に財政力がないということをしっかりと認識していただきたい。これ数字でわからんけど、こういうようにグラフにあらわしますと、上の部分が赤が受益者の負担分ですわ。明らかに3倍近いものをやっぱり受益者が負担せなならん。こういうことが過疎地できるのか、決してできない。特に農道整備なんていうことになってきましたら、もう全くできないということになるわけでございます。
したがいまして、こういったものの考え方の部分をしっかりとやはり精査をしていただきたいなと思うわけでございます。農地が荒れ、そして農道が荒れており、そしてなかなか後継者もうまくいかない、高齢者の方が一生懸命になって農地を耕す、その道の補修すらできないというのが現状でございますので、ひとつこういった部分をしっかりと、下の宇陀市が負担すべき部分の20%となりますと、わずかこれだけの分ですから、2000万円と600万円の差が出るわけでございます。この認識は、やはり受益者しかわからない負担感ではないかなと思うわけでございますので、こういった部分について、ひとつ改めてもう一度こういった実態をどの程度理解していただいておるのか、ひとつお聞きしたいなと思います。
それから、教育関係の部分でございますけれども、先ほどフリップで出しましたけれども、本当にこの部分、暑い日ばっかり続いているんです、30度を超える日という。30度を超える外気であれば、中はもっと暑いはずです。ですから、こういった部分も含めて、やはりきちっとした教育環境というものが求められるのではないかなと私は思いますので、今のところ対策はないよというようなことでございましたけれども、ひとつ宇陀市ももう既に気候変動で、日本は近い将来に亜熱帯になるよと、こういうように言われておる、夏は、夏の気候は亜熱帯になるよと言われておりますから、6月から既にもう30度を超える日が4日間あるんです。7月になりますと、10日を数えとるんです。9月になりますと、11日やったかな、さらに多いんですね。
ですから、そういったものも教育環境にあるということを、しっかりやっぱり御認識をいただきたい。金がないからできないということだけではなしに、確かに夏にも職員室に来ていただく先生の環境改善していただくということは、これは大変大事なことでございますけれども、7月の初旬から中旬にかけての時期と、それから9月の上旬というのは大変暑い日がやはりあると、これからこれはもう避けて通れないということをひとつ御認識いただいて、早期の対策というものを進めていただきたいなと思うところでございます。
そして、最後になりましたけれども、次世代の支援行動計画、非常にすばらしい行動計画が立案されておると、このように思うわけですけれども、私この部分を研究しておりましたら、本当に宇陀市の対策なり、あるいは考え方といったものが全国共通しとるなというように思いましたら、手引の部分がございまして、その手引を忠実に計画化されておるんやなというようなことの中で、私はこの少子化というものは、これでもう私、質問させてもらうの3回目ぐらいかなと思いますけれども、宇陀市に住んでみようかなというそういった世代の方々をやはりつくることが大事ではないかなと思うわけでございます。ですから、子供さんが生まれる、あるいは生まれる可能性がある方々が早くから住んでいただく。これはすべて少子化の部分になってくるわけで、次世代への対策とこうなってくるわけでございます。
宇陀市には、幸いなことに大変空き家が多うございます。そういった部分に、こういった次世代の方々が住まえるようなそういったものに転換するとか、宇陀市でしかできないような計画というものがこの中に一つもないんです。皆サンプルどおりの対策を回答書どおりにつくっておるというのが今回見せてもらったこの後期の行動計画ではないかなというように思うわけでございます。そこら辺について、宇陀市独自というものは、今回示されました市長のマニフェストの中にあったものが列記をされておりますけれども、それではなしにもう少し観点を変えて、宇陀市おもろいことをやっとるな、一遍来てみようかな、住んでみようかな、そう言って、また親が宇陀市で住んだらこういうおもろいものがあるから来いよと、こういうように勧められる、このことが大事ではないかなと、こういうように思うわけでございます。そういったことについて、再度質問させてもらいたいと思います。
副議長(山本 繁博君)
宮下農林商工部長。
農林商工部長(宮下 公一君)
農林事業の受益者分担金の軽減ということで再度、上田議員さんのほうから御質問をいただきました。フリップも示されまして、御質問でございます。
地域の実情等もかんがみまして、繰り返しの答弁とはなりますが、関係部局とも十分に検討してまいりたいと、このように思っております。
副議長(山本 繁博君)
吉村教育委員会事務局長。
教育委員会事務局長(吉村 泰和君)
気候変動に伴います気温の上昇というようなことで、指導的な事項につきまして議員からいただきました意見につきまして、熱中症対策につきましては、今年度は特に高温であったことから、教育委員会を通じまして各学校等への通知をし、熱中症対策等について十分に適切にやるようにというようなことを指導いたしましたところ、現在のところ適切に対応いただいたというように認識をしております。
どちらにしても、いろんな状況変化はございます。先ほども申し上げましたとおり、自然環境での学習というような部分と、それから、ますます暑くなるであろう異常気象等の考え方もございましょうが、学校現場とも十分に協議をいたしまして、その検討を行っていきたいと思います。
以上です。
副議長(山本 繁博君)
藤田健康福祉部長。
健康福祉部長(藤田 静孝君)
少子化対策の関係ですけれども、議員言われるとおり、市独自の施策としては特記した事項はないような状態ですけれども、今後関係機関と、それからまた市の中での政策調整会議等でも皆さんの意見を聞きながら、前向きに検討していきたいと考えております。
以上です。
副議長(山本 繁博君)
5番、上田徳議員。
5番(上田 徳君)
過疎対策にしましても、またこの行動計画にしましても、大変立派なこういった計画ができておりますけれども、ここに宇陀市の売るべきものは何やというものがなかなか見出せない。過疎にしましても、なかなかそういうことが見出してこられないというのが現実でございます。
過疎になってくるということの中で、自然の森、原生林を長い歴史の中で里山、里地として開墾を行いまして、今あるのは二次自然の景観というように言われておりまして、この中で人口の増加とともに集落とし、また都市として発展を遂げてきた日本の風土でございます。しかしながら、都市への人口の流入、そして農村からの流出、里地、里山が維持できなくなって、同時に引き継がれてきた文化やそういったものも消えようとしているのが今の過疎地の現状ではないかなというように思います。
人がいなくなった里地、里山がもとの原生林にだんだん戻っていると言われているわけでございます。しかし、もとの原生林まで戻るには、やはり200年から600年ぐらいかかる、このように言われるわけでございます。人が住まなくなった地域というものは原生林化するわけでございますけれども、それまでに住んでいる地域が有害鳥獣等によって侵され、そしてまた環境が変わってくるということで、なおかつまた人が住まなくなって過疎に拍車がかかってくる、こういったことで、我々が住まいしております中山間地域というものは、まさに厳しい環境の中で生かされておるということをひとつ考えていただきたいなというように思うところでございます。
いい開発とは、持続可能な開発をいうそうでございます。そこにはいろいろな生物が循環し、そして生息しておる。生物多様性と、このようにいうらしいですけれども、そういった世界が存在するためには、やはり今、耕作放棄地になっているようなああいった過疎特有の状況を克服することが求められているのではないかなと、そのことが今日までつながってきた文化や歴史を、そしてそのことを子々孫々にまでまだまだ世代をつなぐことができる可能性があるのではないかなというように聞いております。
過疎により、少子化により里地、里山に手を加える者がいなくなっておるこのことを踏まえまして、中山間だけでなく、人が住めない環境もさらにまだまだ進んでくるのではないかということが一番懸念されるわけでございます。これからの社会構造を守るためにも、少子化と過疎化は重要な課題というように考えておるところでございまして、最後に市長からそういった部分の所感について答弁をいただきたいと、このように思います。
副議長(山本 繁博君)
竹内市長。
市長(竹内 幹郎君)
上田議員の貴重な御意見ありがとうございます。
過疎につきましては、十分考えていかなければならない大きな問題でございますし、十分考えていきたいと考えておるところでございます。宇陀市が全体が非常に少子高齢化の中で厳しい環境にあるということは、よく御存じだと思います。そうした中で、過疎という形が述べられているわけでございます。
今回、過疎計画の改定に当たりましては、平成22年の2月16日に総務常任委員会の中で合併市町村における過疎地追加指定ということで意見書も提出され、大宇陀区のみなし過疎ということが問題になったところでございます。そうした中で御回答をさせていただきたいと思います。
宇陀市の基本政策として、まず事業の効果を検討し、過疎という受益人口が少ない事実があっても、財源措置を含め、宇陀市にとって真に必要な事業を選択と集中の中で実施していきたいと考えております。今回、過疎法がことしから6年間に限り延長される中で、地域医療や住民の交通手段、集落の活性化などのソフト事業にも過疎債が充てられるようになったと聞いております。本当に地域にとって必要なのか、住民の方々にとって必要なのかを考え、そして過疎法が切れる7年後も継続できるのか、過疎債の償還はどうするのかという行政と地域のランニングコストも担当者に十分検討させた上で実施していきたいと考えているところでございます。
そして、過疎債の有利な財源といえども、その交付税措置には不確定の要素があり、また、税金の執行であり宇陀市の財源を使っていくということですので、しっかりやっていきたいと考えております。そして必要な事業であれば、市単独事業としてでもやっていきたいと考えております。
そして、農林関係のことで御質問があったんですけれども、過疎辺地地域につきましては、急傾斜、小区画の農地が谷合いに点在しているため、受益者も少なく、事業費に対する1人当たりの負担も増大している状況にあることは考えているところでございます。今回、特に過疎事業の適用を受ける事業の分担金については軽減する方向で弾力的に対応したいと考えております。
そして、今後の過疎対策の地域の対策につきましては、奈良県の方針、また宇陀市の方針等も踏まえて、地域の現状をしっかり認識しながら進めてまいりたいと考えております。過疎対策事業は、道路や施設等の生活関連事業の整備はもちろん重要でありますが、少子高齢化が進む地域においては、若者定住のための産業振興による雇用対策やまちづくりなどのソフト事業の推進が特に大切であると考えております。産業の創出、育成、空き家バンクの設立やまちづくりのボランティア登録などについて、今回新たに設置します産業振興会議やまちづくり支援課において、過疎地域の産業育成やまちづくり、村づくりのサポートをしていきたいと考えております。よろしく御理解申し上げたいと思います。ありがとうございました。
副議長(山本 繁博君)
5番、上田徳議員。
5番(上田 徳君)
時間が迫っておりますけれども、今、事業の推進の中でそういった農業政策の部分で軽減の対策を講じていただくという御答弁をいただきましたので、ひとつ期待を持って今後見守っていきたいと、このように考えるところでございます。
過去の本会議の答弁の中で、こういう文言があるんですよ。40年かかって事業をやってきても、なお中山間の過疎地は人が残らなかったという現状がある。なお、深刻な部分については集落そのものの維持もできないというような深刻性が広がっているという状況であるということがこの本会議で答弁されとるんですよ。だからどうだと、だからほっとくのか、それとも、そういう過疎地としての重要性をしっかりと認識していただいて、さらに行政としての手腕をとっていただくのかどうか、これは大きな岐路に立っておると私は思うわけでございます。
したがいまして、ひとつ40年かかっても人が残らなかったことではございますけれども、これからの10年、20年で何らかの方向性が見えるような、そんな期待の持てるものをお願いをして、私の一般質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。
副議長(山本 繁博君)
上田議員、答弁はどうします。
5番(上田 徳君)
結構です。
副議長(山本 繁博君)
それでは、議席番号5番、上田徳議員の質問が終わりました。
副議長(山本 繁博君)
これをもちまして、一般質問を終わらせていただきます。
以上をもちまして、本日の日程はすべて終了いたしました。
お諮りいたします。
本日の会議はこれで散会いたしたいと思いますが、これに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
副議長(山本 繁博君)
異議なしと認めます。
よって、本日はこれで散会することに決しました。
次の本会議は、9月28日火曜日午前10時から再開いたします。
本日はこれで散会といたします。
大変御苦労さまでございました。ありがとうございました。