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平成21年6月定例会(第2日目)議事録

ページID:0001180 更新日:2024年12月16日更新 印刷ページ表示

本日の会議に付した事件

表1
日程 内容
日程第1

一般質問

 井戸本 進 市内の美化について

 井谷 憲司
 教育行政の考え方について
​ ご当地検定について

 山本 繁博 人口減少に伴う宇陀市を担う子ども支援について

 峠谷 安寛 安全・安心な暮らしの実現

 大澤 正昭 ​行政改革における公共施設等の統廃合、運営のあり方について

 ​泉岡 正昭
 広報紙に死亡者のお知らせを
 市道春日小附線の全線整備を(信号の設置について)
 県道佐倉大宇陀線の用地交渉の進捗状況について

 ​高橋 重明 宇陀市の人口減少に歯どめをかけ、自然環境・資源を生かしたまちづくりを

 ​竹内 幹郎 ​行政改革と宇陀市の将来への施策、投資について

 ​土井 英治
 室生区公営施設の今後の取り組みについて
 室生地区の民間企業開発用地の放棄地について

出席議員(19名)

表2

議員番号

氏名

議員番号

氏名

1番

井谷 憲司

2番

上田 徳

4番

峠谷 安寛

6番

大澤 正昭

7番

井戸本 進

8番

中山 一夫

9番

多田 與四朗

10番

山本 繁博

11番

森下 裕次

12番

坂本 徹矢

13番

山本 新悟

14番

辻谷 禎夫

15番

高橋 重明

16番

土井 英治

17番

竹内 幹郎

18番

泉岡 正昭

19番

大西 進

20番

玉岡 武

21番

小林 一三

   

欠席議員(1名)3番山本良治

欠員(2名)5番、22番

説明のため出席した者の職氏名

表3

役職

氏名

役職

氏名

市長

前田 禎郎

副市長

森田 博

教育長

喜多 俊幸

総務部長

樋口 保行

総務部参事

菊岡 千秋

財務部長

中尾 辰彦

財務部参事

辻本 文昭

市民環境部長

石本 淳應

健康福祉部長

上田 順啓

農林商工部長

廣長 俊夫

都市整備部長

太田 政幸

土木部長

西田 茂

教育委員会事務局長

穴田 宗宏

水道局長

山下 勝史

市立病院事務局長

松村 光哲

市立病院事務局参事

竹内 均

保養センター美榛苑所長

臺所 直幸

会計管理者心得

尾崎 康二

介護老人保健施設さんとぴあ榛原事務長

大西 茂

財務部財政課長

井上 裕博

開会時間(午前10時00分)

開会

議長(玉岡 武君)

おはようございます。
平成21年宇陀市議会第2回定例会第2日目、再開になりますが、本日、議員並びに理事者の皆様方にはご参集いただきまして、まことにありがとうございます。

議長(玉岡 武君)

ただいまの出席議員は19名であります。
3番、山本良治議員の欠席届を受理しております。
定足数に達しております。ただいまから、平成21年宇陀市議会第2回定例会を再開いたします。
本日の議事日程は、あらかじめお手元に配付のとおりであります。
これより議事に入ります。

日程第1 一般質問

議長(玉岡 武君)

日程第1、一般質問を行います。
質問は、1人3問以内で、持ち時間は30分以内とし、質問回数は30分以内であれば無制限といたします。
なお、1回目の質問は演壇で、2回目以降は自席にて行ってください。
質問者並びに質問事項は、一般質問表のとおりであります。
一般質問については、発言通告書の受付順により、順次質問を許可いたします。
なお、同種の質問については、私と副議長で当該議員と調整いたしましたが、理事者の答弁が先と重複する場合は、議長において答弁を割愛させていただく場合がございますので、ご了承ください。
また、一般質問される議員におかれましては、通告内容から逸脱されることのないよう、発言くださるようお願いいたします。
質問者も答弁者も要点を簡潔にまとめていただき、スムーズに運営できますようお願いいたします。
それでは、順次質問を許可いたします。

質問番号1番(井戸本 進)

議長(玉岡 武君)

初めに、7番、井戸本進議員の質問番号1番「市内の美化について」の質問をお受けいたします。
7番、井戸本進議員。

7番(井戸本 進君)

おはようございます。7番議席、井戸本進でございます。議長のお許しを得ましたので、ただいまから一般質問をさせていただきます。
本日は、市内の美化について質問をさせていただきます。
市内を車で走りますと、道路沿いにごみが散乱しているのがよく目に入ります。今月は、市内統一環境美化運動、ごみゼロの日と銘打って、7日には菟田野区、14日には大宇陀区、21日には室生区、28日には榛原区と、それぞれ区単位で各自治会を主体に美化運動をやっていただくことになっており、もう既にやっていただいたところもございますが、まことにご苦労さまでございます。
また、平素、個人であるいは団体で缶拾い、ごみ拾い等の美化活動にボランティアをしていただいてる方々に敬意を表する次第でございます。
国では、平成5年に環境基本法が公布されまして、それに基づき、環境基本計画が定められ、経済計画、国土総合開発計画と並ぶ3本柱に位置づけをされております。宇陀市としましても、行政はもっと強力に啓発と美化活動に取り組むべきではないのかと考えます。
例えば、ほんの一例ではございますが、市民のモラルの向上と意識の高揚を図るために、市の施設に横断幕の掲示をしてはどうでしょうか。ましてや、藤原京から平城京に遷都されましてから1300年を記念して、平城遷都1300年祭が来年2010年に開催されますが、宇陀市としましても、その記念事業に並行して、豊富な歴史的・文化的遺産をPRして誘客、招客をしていこうという中で、観光客の目にそういった遺産もさることながら、なるほど宇陀市だな、隅から隅まで美化が徹底しているなといった印象を抱いていただくべく、また市民にとりましても、よりよい住環境を確保していただくためにも、より強力な取り組みが必要ではないのかと考えます。
そこで、質問をさせていただきます。
一つは、この件に関しましてどのようにお考えなのか。また、具体的にはどのような対策あるいは活動をされておられるのか。いま一つは、環境教育といった面で、学校、教育現場ではどのような教育をされておられるのかということでございます。
以上でございます。ご答弁のほど、よろしくお願いいたします。

議長(玉岡 武君)

石本市民環境部長。

市民環境部長(石本 淳應君)

ただいまの井戸本議員の質問に対しまして、お答えをさせていただきたいと思います。
自然と共生した快適に暮らせるまちあるいは自然環境の保全と活用、そして自然環境保護の推進。これらのキャッチフレーズは、市の総合計画の基本計画の第1章にうたわれているものでございます。
このことから言えることは、市民の皆様の環境への深い関心や、あるいは市全体の環境の現状に関する思い、印象については、風景の美しさや自然の豊かさ、歴史、文化の豊かさなどが認識されているところでございます。
すなわち、緑地や田園風景を大切にした緑豊かな自然を生かしたまち。この言葉は、市の総合計画に宇陀市の将来像を住民意識調査したものでございます。40.6%という住民の思いが、この緑地や田園風景を大切にした緑豊かな自然を生かしたまちということで、市民の大半の方々の思いではなかろうかと考えているところでございます。
こんな市民の思いにこたえるためにも、清潔で美しいまちづくりを進めるため、環境美化意識やモラルの向上の啓発に努めることはもちろんのこと、環境をよくするために優先して行うべきこととしては、ごみの減量やリサイクルの推進、そして農地の保全、環境に優しい生活スタイルへの変革などに対する意識高揚が必要だと考えているところでございます。
議員ご指摘の道路沿いのごみにつきましては、非常に目にとまりやすく、しかも不快感を覚えるものでございます。これは多分、一かけらのマナーの悪いドライバーがぽい捨てをしたり、中には計画的に不法投棄するような、大変悪質なケースもあるところでございます。
宇陀市内、現在247.62平方メートルという大変広範囲に及ぶ市内でございますので、その中に縦断、横断する国道、県道、市道を日々、道路管理者がパトロール管理をしておるところでございますが、ぽい捨てや不法投棄ごみを回収をしても、回収をしても、後を絶たないのが現状でございます。
当然、この不法投棄ごみ等を行政がくまなく対処するべきところでございますが、今申しましたように、大変広範囲で件数も大変多く、なかなか行政で追いつかないところが現状でございます。
ちなみに、平成18年度から本年度までの不法投棄件数を申し上げますと、18年度で27件ございました。19年度では41件、20年度では34件と、こうした現状の中で、地域の自治会あるいは老人クラブ、子ども会、有志の奉仕団体等の皆様方によりまして清掃活動を行っていただいているところでもございます。
このことは、自分たちのまち、地域を自分たちの力で守ろうとの意識、すなわち地域力の結晶だと思っておるところでございます。大変感謝しているところでもございます。今まさに、この地域力が市内全体に波及してきており、心強く思っているところでもございます。
宇陀市としましては、毎月行っている安全パトロール、いわゆる青色パトロールなんですけれども、環境パトロールも一緒に行っておりますが、これは週2回のペースで実施しております。そして、環境美化活動を実施している自治会や各種団体に対しまして、ボランティア袋の配布や、そして先ほど議員が申されました、この6月、宇陀市内全域でごみゼロの日ということで環境美化運動に取り組んでもらっているところでもございます。これにつきましては、宇陀市の自治連合会の役員の皆様方のご理解を得まして、本年度から市内全域でこういった環境美化運動をしてもらうということになりまして、大変厚く感謝しているところでもございます。
そして、宇陀市におけます廃棄物の不法投棄等の不適正処理につきましては、早期に発見し、適切な処理を講じるため、地域環境保全推進員を設置しているところでもございます。
推進委員の構成につきましては、榛原区で10名、大宇陀区で8名、菟田野区で6名、室生区で6名と、合計30名の皆様方によりまして、生活環境の保全及び公衆衛生の向上を図り、不法投棄撲滅のため、不法投棄禁止等の各種立て看板の設置等も行いまして、環境美化に努めているところでもございます。
また、不法投棄されましたごみにつきましては、素早く警察署と連携をとりまして、でき得る限り追跡調査をしまして、再犯防止に努めているところでもございます。
宇陀市の環境行政が、このように市民の皆様方にとって安心して任せられると言われるように、今後も努めてまいりたいなと思っているところでもございます。今後も、市民及び事業者の環境に対する意識の向上を図りまして、環境の取り組みに参加してもらえるよう、市の広報誌や、あるいはうだチャン11チャンネルですけれども、それを通じまして、環境に関する情報を積極的に提供していきたいと考えているところでもございます。
それから、議員が先ほど申されました、市内の公共施設等に環境美化に関する横断幕を掲げてはどうかということもございましたので、これも一考させてもらいまして、今後の参考にしていきたいなと考えているところでございます。
以上、答弁とさせていただきます。

議長(玉岡 武君)

喜多教育長。

教育長(喜多 俊幸君)

環境教育の面で、学校ではどのような教育をされているのかというお尋ねでございます。
環境につきましては、社会環境、自然環境、そして文化環境があります。これらの分野に、それぞれ児童・生徒は発達段階に応じまして、各教科、領域で学習、教育を進めているところでございます。
具体的に申し上げましたら、小学校の社会科あるいは生活科の中では、遊びや生活を通じまして環境とのかかわりを、中学校の社会科、地理的分野におきましては、公害等の環境問題について学習を進めているところでございます。
また、総合的な学習の時間あるいは特別活動の領域では、ボランティア活動や美化清掃、また環境美化に関する精神を養う学習を進めているところでございます。
また、議員ご承知かと思いますが、平成19年に市内の小学校の先生方が作成、発行していただきました、宇陀市におけますところの社会科副読本「私たちの宇陀市」という読本があります。この中でも環境問題を取り上げまして、市でのごみの処理の仕方とか、あるいはクリーンセンターの働きであるとか、または再生ごみとか水の働きとかこのようなことについて、具体的に身近なものとして学習を進めているところです。
また、ぽい捨ての問題がありましたが、教科、道徳を通じまして規範意識を養成したり、あるいは自律意識、自分を律していくという自律意識の高揚をしたり、あるいは社会性と豊かな人間性を目指した教育を進めているところでございます。
もう少し具体的な取り組みとして説明させていただきますと、各保育所や幼稚園では、園庭の石ころ拾いをしながら、室内の清掃を行ったりしながら、環境を大切にする心を、あるいは自分たちの身の回りをきれいにするという心をはぐくむという取り組みがされているところです。
小学校では、ボランティア活動とかごみ拾い活動を通じまして環境学習、あるいは教科の中では、ごみ処理とか地球温暖化の問題について学習を進めるほか、花とか野菜の栽培、収穫、こういうことをしながら自然環境への興味、関心を持たせるという学習をしております。
また、市内10の全小学校では、森林環境教育体験学習というモデル事業に取り組みまして、木材に親しむとか、あるいは森林の果たす役割とか、木材の利用とかそういうことを実際に体験させるという、こういう学習活動を取り入れているところでございます。
また、中学校におきましては、生徒会が主催になりまして、道路のごみ拾いとか、ペットボトルのキャップを回収するような活動とか、植栽活動とか、こういうような生徒の自主性を尊重した環境問題への取り組みを展開しているところです。
また、PTAとか生徒、教師が一緒になりながら、古紙の回収をしながら親子が一緒に体を動かして、その中から環境問題についても考えるような取り組みをいただいているところです。
このように、学校教育全体を通しまして、トータルに環境に関する教育実践を行っているところでございますが、これら学校教育で培われました、育てられました心あるいは実践、こういうことが、地域とか家庭で実践に生かされますことを期待いたしまして、答弁といたします。

議長(玉岡 武君)

7番、井戸本進議員。

7番(井戸本 進君)

ただいま部長、また教育長からご答弁をいただき、行政としては鋭意、取り組んでおられると。いろんな面から対策を講じておられるということでございました。
具体的には、警察との連携とか、あるいは環境保全推進員さんに委嘱もしておられる、また地域の方々の協力も得られておると。そしてまた、市総合計画の中にも、緑地、田園、そういったものも保全していこう、自然を守っていこうというその部分もうたわれておると、いろんなお話がございました。
また、教育長からも、るるお話がありましたけれども、私もそこまでやられておるのかなと。不勉強で、そこまで詳しいことは認識、把握しておりませんでしたけれども、私も勉強させていただきました。非常に多岐にわたって教育をされておるんだなと思っております。
そこで、どんなに取締法規を整備しても、ドライバーがマナーを守らない限り交通事故が絶えないのと同じく、住民一人一人が地域の環境問題として行政に協力し、参加していく心がけは重要であることはもちろんのことではございますが、かなりの対策、また教育をしておられるわけですけれども、今後もさらに強力に取り組んでいただきますようお願いを申し上げまして、私の質問を終えさせていただきます。
最後に、総括ということで市長にお願いしたいと思います。

議長(玉岡 武君)

前田市長。

市長(前田 禎郎君)

宇陀市の自然と共生し、そして快適に暮らせるまちづくりということを標榜しながら、このまちづくりに取り組んでいるわけでございまして、議員のおっしゃるように、いろいろと市民の皆様方にもご協力をいただいて、環境美化活動を展開をしていただいているところでございまして、大変、私たちも感謝をしているところでございます。
しかしながら、やはり道路へのぽい捨てというのは、まだ私もいろいろなところで見かけるわけでありまして、なかなか直っていかない。結局は、ほってあるものをまた拾ってきれいにする。またほる。いたちごっこのような感じでございまして、これはやっぱり市民の皆さん方のもちろん意識の向上も大切だろうと思いますけれども、この宇陀市においでになる皆さん方のいわゆるモラルというものを、我々はもっと宇陀市というのはこういう取り組みをやっているんだというPRというのは大変大事だろうと思います。
先ほど議員のおっしゃっておられました横断幕とか、そういうのは大変大事だろうと思いますし、これから1300年祭も控えておりますし、あるいはまたインターハイも控えております。多くの方々がこの宇陀市に訪れるということもありますので、これからも徹底した環境美化活動というものを展開すると同時に、そういう方々にも美しいまちだと思っていただけるような方策をこれから考えていかなければならないなと、このように思っております。
先ほどのお話にありましたように、横断幕というか、そういうPRも大事だろうと思いますし、また、今もちょっと話をしていたんですが、市民そのものがこの宇陀市の美しいまちをつくろうという、美しいまちづくり宣言ということぐらいも、やっぱり皆さんとともどもに、いろんなところで話し合っていくことも大事だろうと思います。おっしゃるように、しっかりと提言を受けとめまして取り組んでいきたいと、このように思っております。

質問番号2番(井谷 憲司)

議長(玉岡 武君)

井戸本進議員の質問が終わりました。
次に、1番、井谷憲司議員の質問番号2番「教育行政の考え方について」「ご当地検定について」の質問をお受けいたします。
1番、井谷憲司議員。

1番(井谷憲司君)

おはようございます。議席番号1番、井谷憲司でございます。ただいま議長より、一般質問の許可をいただきましたので、通告に従い、今議会では二つのテーマについて質問をさせていただきます。
質問に入る前に、今回の補正予算、後日、採決が残っていますが、大きくは国の補正予算に伴う補正ですが、宇陀市では前回、20年度の補正でもございましたが、今回も合併したことにより、地域活性化・経済危機対策臨時交付金が県内では奈良市に次ぐ予算で約5億7600万円ということで、地域環境の整備、学校環境の整備等々、進めたくてもなかなか進めることのできなかった内容が大きく前進するものと期待している次第でございます。
また、話は変わりますが、6月16日に奈良県として初の新型インフルエンザの患者が確認されました。今後の推移を見ながら、臨機応変な対応が要求されてくると思います。
私ども公明党の県本部でも、16日の当日に即、緊急対策本部を設置し、地元の議員に対しましても万全の体制で臨むよう通達もございました。市におかれましても、目には見えないウイルスへの対応ですので、大変難しい部分は多々あると思いますが、県や保健所との連携で、迅速かつ適切な対応で、市民の皆様にも安心していただけるようご尽力いただけるようお願い申し上げ、質問に移らせていただきます。
さて、今回の議会では、一つは教育行政の考え方についてを喜多教育長に、もう一つのご当地検定についてを前田市長にお尋ねいたします。
まず、一つ目の教育行政の考え方についてですが、今回の議会では、私以外に2名の議員が教育行政関連の質問をされるとお聞きいたしております。私からは、向出前教育長より、3月29日から喜多教育長に教育行政が引き継がれましたので、今後どのような取り組み、または目標をお持ちか、教育長の考え方についてお聞きいたしたいと思います。
今さら私が改めて申し上げるまでもないと思いますが、教育の分野は、その主体である児童・生徒の立場、その子どもたちに学校で直接接する先生方の立場、家庭から子どもを守る保護者の立場、さらにソフトを含め、環境面や安全面から子どもを守る行政からの立場と、4者の絶妙なバランスと連携が重要であると考えております。
しかしながら、最近では、その4者のバランスが崩れていっているような気がしてなりません。
その4者それぞれについても、さまざまな考え方があり、一くくりとして見ていくことは大変難しいことであることは、私も理解しているつもりでございます。私が小・中学校の時代と今とでも、その雰囲気は大きく違っているような気がいたします。昔がいいのか悪いのか、今がいいのか悪いのか、それは賛否両論あると思いますし、総体的に見た場合、部分的に見た場合と、いろいろあると思います。
また、学校そのものではなく、周囲を取り巻く社会環境の変化も大きく影響していることは、言うまでもありません。
そこで、そういった環境面での厳しさ、また財政面での厳しさ、そして一定の法的な縛りの中、思うようにソフト、ハードともに制度の整備を進めていくことは、ハードルが非常に高いと思いますが、これから子どもたちが大きな夢や目標に向かい飛躍していくために、ステップとなる教育の分野を預かる行政の責務は重大であります。
その長として、喜多教育長に対しまして、具体的な取り組みもあれば、それもあわせて今後の目標、考え方をお尋ねいたしたいと思いますので、喜多教育長、よろしくお願いいたします。
引き続き、二つ目のテーマであるご当地検定について申し上げたいと思います。
皆様ご存じのように、検定と申しましてもさまざまでございます。有名な漢字検定や英語検定、歌舞伎検定や野球のジャイアンツ検定や阪神タイガース検定など、どちらかといえば、その専門分野での見識を高める検定においても非常にたくさんの検定がございますが、今回、一般質問のテーマに掲げたのは、その地域、地域のよさを知っていただ、き興味を持っていただき、地域の活性化にもつなげていきたいと、思いもさまざまなご当地検定でございます。
もちろん、ご当地検定とはその総称でありまして、ごくごく一部でございますが、ご紹介しますと、例えば、北海道では十勝ワインバイザー認定試験、小樽案内人検定。東北では、秋田ふるさと検定、盛岡もの識り検定試験。北信越では、すわこおもてなしアカデミー、越前カニ検定。関東では、東京シティガイド検定、富士山検定。東海では、検定お伊勢さん、中山道中津川かいわい認定。近畿は後にしまして、中国地方では、ひろしま通認定試験、萩ものしり博士検定。四国では、今治のタオルソムリエ検定。九州では、長崎歴史文化観光検定、みやざき観光・文化検定。そして近畿では、びわ湖検定、なにわなんでも大阪検定、明石・タコ検定、香住!カニ検定、さらに奈良では、奈良まほろばソムリエ検定、大和郡山・金魚検定等々、若干しつこかったかもしれませんけれども、皆様ご存じの検定も多くあったかと思いますが、そのほかにも実に多くの地域にかかわる検定があることを再認識した次第でございます。
奈良まほろばソムリエ検定では、主催は奈良商工会議所ですが、後援として奈良県や奈良市が後押しをされています。また、目的はと申しますと、奈良ファンや、奈良に精通している方々を認定するための検定です。価値ある観光資源を持つ奈良をより多くの人に理解していただく一方、奈良を訪れる皆さんに、そのすばらしさを伝えることができる人材の育成を目指します、とございました。奈良の地元に対して、自信と誇りを持ってアピールしている内容ではないかと感じた次第でございます。
宇陀市では、今後そのような、もしくはそれに似たような取り組みがあるのか、また検討の要素があるのかお尋ねいたしたいと思います。
演壇からの1回目の質問は以上でございます。ご答弁よろしくお願いいたします。

議長(玉岡 武君)

喜多教育長。

教育長(喜多 俊幸君)

ただいま井谷議員から、教育行政の考え方について教育長の目標と、今後、具体的にどういうことに力を入れようとしているのかというご質問をいただきました。
今、教育を取り巻く現状は非常に多様化してきております。少子高齢化であり、あるいは諸制度が変わるなど、日々、目まぐるしい変化を覚えているところでございます。また、学校教育現場におきましても、子どもたちの、あるいは保護者が多様化してきているという現状にあるところでございます。
そういうことから、私は、教育行政を進めるに当たりまして、日本国憲法、この精神を尊重し、教育基本法あるいは教育諸法規に照らしながら、特に今回60年ぶりに改正されました教育基本法あるいは学校教育法の改正などのその意義を踏まえながら、施策を進めてまいりたいと考えているところです。
特に、私が就任いたしましてから職員なり、あるいは各学校へこういうキャッチフレーズをお示ししました。「生きる力と夢をはぐくむ宇陀市教育」というキャッチフレーズを掲げ、これらに照らしながら教育を、あるいは行政施策をしていただくことをお願いしたところでございます。
つまり、生きる力と申しますと、内容としては三つのことを掲げております。確かな学力をつけるということ、豊かな人間性をはぐくむということ、そして、健やかな心身を育てるということ。つまり、基礎的、基本的な知識、技能を身につけさせまして、児童・生徒がみずから学び、みずから考える、こういう確かな学力を身につけること。
二つ目の豊かな人間性ということでは、みずからを律しながら他人とともに協調して、あるいは他人を思いやる心を育てて、また豊かな感性、物事に感動する心を育てていくということ。
三つ目の健やかな心身につきましては、たくましく生きていくためには健やかな心身が必要になります。そのために、質の高い具体的な教育実践をしていかなくてはなりません。このようなことを具体化させて、生きる力をはぐくむ具体的施策を構築していきたいと思います。不易な言葉で申し上げましたら、知育・徳育・体育をきっちりと育てていくという、こういうことになろうかと思います。
また一方、今日は生涯学習社会とこのように言われております。生涯学習社会の構築は、行政の大きな課題でもあります。自己の人格を磨いて豊かな人生を送ることができるように、あらゆる機会に、あらゆる場所で学習することができ、そしてその成果が適切に評価されるという社会、これが生涯学習社会の目指すところでございます。いつでも、どこでも、だれでもが学習することができ、そしてそのことが正しく評価されるという、こういう生涯学習を目指した諸施策をしなければならないと思っております。
また、子どもたちに夢を、ということですが、子どもたちが自分の将来に向けて大きな夢を描いて希望を持ちまして、その実現のために努力することができる教育の展開が必要です。そのためには、自己の尊厳あるいは自尊感情を育てる。また、今度の教育基本法で強調されております郷土を誇り、愛する心を育てる。また、自分の生き方についての考えを深化させていくという、こういう取り組みを進めなければならないと思います。
特に、子どもたちに夢をということでは、この場をおかりして、7月5日には北京オリンピックでフェンシングの部で銀メダルを獲得しました太田雄貴選手を迎えまして、「太田雄貴と語り合おう夢と希望ふれあいの交流会」ということを開催し、子どもたちに、オリンピックの銀メダリストと接することによって、また自分の将来に夢を持たせるというような、こういうような具体的なことも進めてまいりたいと考えております。
具体的施策についてお尋ねでしたので、四つの柱を申し上げます。
一つは、これまで説明をいたしましたような理念を実現するために、学校教育の充実を図ってまいります。
基礎、基本の学力を定着させるということ。そのためには、やっぱりわかる授業をしなくてはならないと考えます。そのためには、また教師の授業力、教師の力量を高める、研修の保障とか、こういうことを具体的に進めなくてはなりません。また、道徳教育や特別支援教育の重大さ、健やかな心身を育成するための体力向上の施策、また生涯学習社会を展望した、地域に開かれる学校づくり等を実現していきたいと考えております。
二つ目の柱としましては、生涯学習社会の構築でございます。
先ほど申し上げましたように、地域住民の自主的、自発的な精神に基づきまして、学習活動あるいはスポーツ活動を充実させていくということとともに、今日言われております家庭教育の重大さを痛感し、それらの支援をしていくことも重要な課題であると考えております。
三つ目の柱としましては、人権教育の推進でございます。
人権意識の高揚を図りながら、一人一人が人間として大切にされる。つまり、人権文化の創造を図るための学校教育、社会教育での取り組みを進めてまいります。
最後に、文化財の保護でございます。
本市は幸いにして多くの文化財、豊かな出土品等があります。指定文化財とか記念物の保護あるいは出土文化財の整理、保存活用のための施設の整備。また、歴史や伝統文化に触れる学習の機会の設定。これら、文化財の行政推進の体制整備といたしまして、文化財保存課の設置をしていくところでございます。
具体的な施策としましては、このようなことを考えているところでございます。
以上、申し上げまして、答弁とさせていただきます。

議長(玉岡 武君)

廣長農林商工部長。

農林商工部長(廣長 俊夫君)

井谷議員のご当地検定について、観光の観点からお答えをいたします。
景気低迷、経済危機の今日、観光は一大産業としてとらえられ、全国的に地域を知っていただく取り組みといたしまして、ご当地検定が生まれております。
宇陀市においては、まず全国的に知名度のある室生寺を中心とした戦略をもとに観光誘客を進め、一定の成果があらわれております。次の戦略といたしまして、やはり地域のもてなしの心が重要であり、我がまちのよさを口コミにより対外的にPRすることは、非常に重要な役割であるということは言うまでもございません。
そのようなことで、合併以来、観光といたしましては、市民の皆さんに宇陀市の観光資源を知っていただこうという各種イベントを初めとして、市の広報誌や市のホームページ、7月に配布予定をしております市民便利帳におきましても、かなりのページ数で市の観光地の紹介をしているところでございます。
そこで、本議会定例会において補正予算の提案をさせていただきました観光案内システム構築事業は、市内の観光情報を提供するシステムを構築し、市内要所に設置予定のタッチパネル端末機を初め、市のホームページを通じて、一般のパソコンからも検索を可能といたしまして、日々、更新の上、最新の情報の提供を可能としたいと考えているところでございます。
このシステムを構築することにより、オプションとして、議員ご提案のご当地検定や市民のご意見、ご提案をお聞きするページを開設することも可能でありますので、当該システム構築後は、その有意義な活用と充実した情報の提供について、積極的に取り組んでいきたいと考えております。
なお、市内では、宇陀の歴史、文化、自然についての知識を深めてもらうため、宇陀歴史検定が発行されておりますが、検定内容等の課題が多いため、今後、検討を重ねてまいりたいと考えておりますので、ご理解を願いたいと思います。
以上、答弁といたします。

議長(玉岡 武君)

1番、井谷憲司議員。

1番(井谷憲司君)

それでは、2回目に移らせていただきます。
一つ目の教育行政につきましては、決して喜多教育長のお考えを否定するとか、肯定するとかではなくて、ただいまいろんな具体的な話もございました。本当に細かい部分までいろいろご構想があるということを非常に感じました。また、太田雄貴選手とのイベントに関しましても、ちょうどお聞きする前に、宇陀市でそういう場を設けることができたらいいなと私も感じておりまして、そういうお話をしに行こうかとちょうど思っていましたら、ございましたので、非常に喜んでいる次第でございます。
本当に具体的な取り組み、今後本当に大変かと思います。しかしながら、私もやっぱり議員の立場、また2人の子どもを持つ保護者のそういった立場ということも踏まえまして、今後また教育長ともさらにいい意味で、具体的な内容も含めて議論を闘わせてまいりたいと思います。
とにかく形式的な、また定期的なそういった会議の開催にこだわらず、やはり小さな変化、子どもたち、また保護者、また先生方の小さな変化ということをやっぱり見落とさないようにお願いしたいと。また、そういうものを考えて、そういう形式的な会議だけではなくして、やはりこちらからの頻繁な働きかけというものもお願いしたいなと思います。
そして、この後また2名の議員の方が質問もされると思いますので、またそういうことも参考にしていったらと思います。教育長、ありがとうございました。
そして、二つ目のご当地検定についてでございますけれども、今回、取り上げたのは、必ずしも検定ありきということで考えていくのではなくして、この榛原区で生まれ育ちました私自身も、まだまだ地元の知らないところや歴史についてもたくさんございます。それがまた、その範囲が宇陀市という範囲まで広がるならば、なおさら認識のない貴重な地域の資源というのは、本当にはかり知れないぐらいあると思います。
議員という立場から、決して褒められた話ではございませんけれども、やっぱり正直なところはそういう状況でございます。市民の皆様では、どうでしょうか。自分たちの住んでいる地域以外の部分では、宇陀市になってから改めて知ったと感じたことも多々あるのではないでしょうか。
そういった意味で、宇陀市内の観光名所や歴史、ちょっとマニアックな内容も織りまぜながら、例えば広報うだやホームページで、クイズ形式で紹介したり、またクイズ形式でなくても、ほかに興味を引くような告知の方法でもいいのですが、多くの皆様に紹介していく。
先ほど、部長の答弁でもございました。今いろんな形で多くのそういう情報も通じて、宇陀市のいろんなことを知っていただこうという取り組みもされているということでお伺いしましたけれども、自分の今回のテーマにつきましては、行政が主体となって企画していくというものではなくして、場合によっては市内の老若男女問わず、もちろん小・中学校、高校生も含めて、幅広い世代の方々を募って企画していただく。また商工会や観光協会、メディアネット宇陀の皆さん等々、いろいろな分野の専門の方ともご協力いただき、連携をとりながら、行政はそういった場の設定、内容等々を進めていく上で、行政がタッチしなくては進めることができないような内容だけ携わる。
先ほど、ちょうど歴史文化検定の話もございましたが、本当にすばらしい本というか、そういうものを書いていらっしゃることを自分も先般、拝見させていただきました。そういった方々にも加わっていただいて、あくまでも民間の発想で、自由に、そして、ただ宇陀市を知っていただくというためだけではなくして、もっと宇陀市への愛着を深めていただけたり、そういった企画を進める中で、また別に地域の活性化につながるヒントを見つけたりできるような場として検討していくことはできないでしょうか。
財政が厳しい等々の疲弊した話題が多い中で、予算をほとんどかけず、ある意味では少し遊び心も交えながら、市内、市外問わず多くの方に、宇陀市の楽しい話題の提供ができないか。そういった取り組みの中で、仮に宇陀ふるさと検定とでも申し上げておきますけれども、頑張ってきた取り組みの披露の場として盛り上がる企画にしていってはどうかと考えている次第でございます。
それでは、最後に市長に対しまして、今申し上げた点について、どのようなお考えがあるのかお尋ねしたいと思います。よろしくお願いいたします。

議長(玉岡 武君)

前田市長。

市長(前田 禎郎君)

先ほどお聞きいたしておりました。全国にはユニークな検定があるものだなと思って、拝聴いたしておりました。
そこで、ご当地検定では、宇陀市では、何がいいのかなと今も考えていたわけなんですが、宇陀市が持つ歴史、文化といった大きな資源があるわけでありまして、そういったことがまた多くの人たちに知ってもらっているだろうかという地域の皆さんの思いもあるだろうと思いますが、同時にまた、地域以外の人たちについても、いわゆる市が持つ大切な資源、そういったものを紹介していく方法が、いろんなものがあるのではないかなと、このように今も思っております。
先ほどお話がありましたご当地検定、いわゆる地域の活性化に導くところのヒントって何だろうかなと。いろいろこれは考えていくことがあるだろうと思います。歴史、文化、行事、いろんな問題がありますので、その導き方、方法、やり方というのは、いろいろなやり方があるだろうと思います。市民の皆さんをどういう形でそれに導いていくかということも大事だろうと思います。
先ほど、私はご当地検定という話を聞きまして、ある個人の方が歴史検定という冊子を出しておりまして、大変詳しいことが書かれておりまして、私も知らない部分がいっぱいあったわけなんですが、ああいったことがそれぞれの分野で何かできないものだろうかなということも考えられます。十分そのやり方、また何がいいだろうか、そのやり方がどうであろうかということも十分に考えていきたいなと、このように思っております。皆さんに、いろんなことで問いかけていきたいなと思っております。

議長(玉岡 武君)

井谷憲司議員の質問が終わりました。
ここで、10分間、休憩いたします。

午前10時54分休憩
午前11時05分再開

質問番号3番(山本 繁博)

議長(玉岡 武君)

休憩前に引き続き、再開いたします。
次に、10番、山本繁博議員の質問番号3番「人口減少に伴う宇陀市を担う子ども支援について」の質問をお受けいたします。
10番、山本繁博議員。

10番(山本 繁博君)

皆さん、おはようございます。10番、山本繁博でございます。ただいま議長の一般質問の許可をいただきましたので、人口減少に伴う宇陀市を担う子ども支援についてを質問させていただきます。
宇陀市における人口減少が続いており、少子高齢化が進み、15歳から60歳までの生産人口の減少と推移していくことはご承知のとおりであります。宇陀市においては、将来推計人口を平成29年には人口3万300人で、内訳が、ゼロ歳から14歳までの年少人口1万1400人、9.6%、15歳から64歳までの生産人口1万6000人、52.7%、65歳以上の老年人口2900人、37.7%と推計されております。
また、合計特殊出生率は、平成18年は全国が1.3、奈良県は1.2、宇陀市は1.0。平成20年度には、奈良県は1.22、宇陀市は0.99と低く、また出生人数も平成18年度は208人、19年度は202人、20年度は何と194人と減少しており、今後の宇陀市における出生率低下や20代、30代の活力ある世代の流出と、将来、宇陀市を担っていく世代が減少していくことは本当に危惧するところでございます。
このような現状を改善していくには、子どもを産み育てやすい環境づくりが必要であり、そのためには保育所の充実、子育て支援、乳幼児や妊婦への保健サービスや子ども医療等の強化した施策やネットワークが重要ではないかと考えるところでございます。
また、6月16日には、奈良県内において新型インフルエンザの発症が確認されました。
そこで、お尋ねをいたします。
1点目といたしましては、各地域における子育て支援として、保育所や保健センターを中心とした連携を、どのようになされていくのか。
また、2点目といたしましては、保健サービスや子ども医療と、そして宇陀市立病院と保健センターとの連携についてでございます。
そして、3点目といたしましては、地域の人たちとどのようなかかわりを持って子育て体制を整えられていくのか。
そして、4点目といたしましては、宇陀市内で新型インフルエンザが発症確認された場合の対処について、現状と今後の計画をお示しいただきたい。
これで、1回目の質問は終わらせていただきます。

議長(玉岡 武君)

上田健康福祉部長。

健康福祉部長(上田 順啓君)

それでは、山本議員の質問につきまして、お答えさせていただきます。
乳幼児や妊婦への保健サービスにつきましては、保健センターにおいて従来より、生後四、五カ月の乳幼児から3歳児まで、5段階に分けて乳幼児健診を実施しております。乳幼児の発育状態や心身の発達状態を把握し、異常の早期発見と、その対応を行うとともに、育児についての相談、助言を行い、乳幼児の健全な発育を促すとともに、保護者の育児不安を軽減しております。
続きまして、妊婦への保健サービスとしては、少子化対策の一環として、妊婦が費用の心配をせず、必要な回数の妊婦健診を受けられるよう、前年度まで年3回の妊婦健診を、年14回に回数を大幅にふやし、総額で1人当たり最大8万円の医療補助を実施しております。
また、保健師が保健センターで行う妊婦の母親教室事業で妊婦相談を行うとともに、体調不良、家庭環境、経済的状況などの判定基準により、ハイリスク妊婦の判定を受けられた方には、家庭訪問や面接により、妊娠、出産に伴う不安の軽減に努めております。
また、子育て支援といたしましては、昨年、宇陀市独自の施策として、ゼロ歳児から小学校就学前児童全員に、子育て応援金として1万円の給付や、国の経済対策による子育て応援特別手当3万6000円の給付を行い、幼児教育期の負担に配慮するとともに、けがや病気で病院を受診したときは、乳幼児医療助成制度などを実施しております。
そして、子ども医療施策の一環として、幼稚園、保育所で、保護者への歯科衛生教育の実施や、室生中学校におきましては、モデル事業で、乳幼児ふれあい体験として、地元乳幼児と母親との交流を実施しており、学校機関、教育委員会、子育て支援センター、桜井保健所などの職員や保護者が参加し、ネットワークを構成し、総合的な施策を実施しております。
また、市におきましては、旧4町村で、合併以前の平成17年3月にそれぞれ策定した次世代支援行動計画に沿って、少子化対策と子ども支援の事業に取り組んでまいりました。ことし春には後期計画を策定するため、基礎資料となるニーズ調査を行ったところで、今後、5年間に取り組むべき課題を明らかにし、総合的、計画的に子育て支援及び少子化に対する対策を推進していくための新しい計画として、今年度中に策定する予定となっております。
最後に、子ども医療の強化におきましては、市内には産婦人科、小児科がなく、宇陀市立病院においても小児科の入院施設がないため、奈良県産婦人科一次救急体制に参画し、休日、夜間の妊婦救急患者の対応に当たっており、小児科におきましては、橿原市休日夜間応急診療所への参加負担により小児科医療の確保に努め、県内医療ネットワークの利用を図っているところでございます。
それと、今問題になっておりますインフルエンザの予防対策につきましては、今回の新型インフルエンザは、4月25日にメキシコにおきまして、豚インフルエンザにより60人死亡という報道がありまして、その後、急速に世界に感染者が発生する事態となりました。5月には国内感染が確認されまして、去る6月16日には奈良市において感染者が発生する事態となりました。
これを受けまして、宇陀市におきましては4月にいち早く、危機管理課と健康増進課を中心に、感染対策備蓄品といたしまして防護服、マスク、消毒用アルコールなどを準備し、関係部署や市内公共施設、幼稚園、保育所、学校に配備するとともに、ケーブルテレビやホームページに県の発熱センターの案内、また家庭での予防方法、注意事項などを掲載し、市民への周知を行ってきました。
そして、市立病院におきましては、発熱相談センターから要請があった場合、市内在住者の外来診察を行える体制をとっております。
また、感染が拡大しやすい冬期に発生しておりましたら、今以上に混乱が予想されることから、各部署において、今後どのような対策を講じるかを精査いたしまして、早急な体制づくりに取り組みまして、第2波に備え、感染予防策の普及啓発、要援護者また支援者対策、医療体制の整備等を進めるとともに、タミフル500人分、マスク8万枚、防護服100着、消毒用アルコールなどの備蓄準備を進めておるところでございます。さらに、感染の広がり状況によりましては、対応のさらなる強化を図りたいと考えております。
また、児童対策といたしましては、タミフルの投与は副作用の懸念がありますので、国では10代への使用を制限しております。それで、手洗いとうがいの励行が基本となります。教育委員会におきましても、県教育委員会の指導により、手洗いとうがいの励行を進めていくとともに、集団発生の監視体制をとって、今後のインフルエンザの発生に対応していくこととしております。
以上で回答といたします。

議長(玉岡 武君)

穴田教育委員会事務局長。

教育委員会事務局長(穴田 宗宏君)

保育の充実という質問内容でございましたので、宇陀市における現状の保育の報告をさせていただきます。
宇陀市におきましては、現在、幼稚園が5カ所、公立の保育所が4カ所、それと私立の認可保育所1カ所で保育を実施しております。各保育所が保育理念に基づき、保育の目標を「健康で明るい子」「思いやりのある子」「仲間を大切にする子」「やり抜く意欲を持つ子」と定め、ねらいと内容といたしましては、健康、人間関係、環境、言語、表現の5領域を持ち、日々それぞれの特色のある保育の実施をしております。
子育て支援といたしましては、保育所に入所する子どもの保護者への支援といたしましては、通常保育以外に早朝保育や延長保育、土曜保育等、また地域の子育てをしている保護者や未就園児を対象とした子育て支援といたしまして、一時保育や子育て支援室の親子サークル、親子教育、園開放等も実施しております。
子育ての喜び、子育てのすばらしさが再発見でき、また親として、自分の育つ場となっていけばと願っております。今後におきましても、保育所の充実及び地域全体で子育てを支援できる基盤を図るため、努力していく所存でございます。
以上でございます。

議長(玉岡 武君)

10番、山本繁博議員。

10番(山本 繁博君)

健康福祉部長、教育委員会事務局長、本当にわかりやすい答弁、ありがとうございました。
そういった中で、私は2点目の質問に入らせていただきます。
まず、健康福祉部長にお伺いさせていただきます。
今、新型インフルエンザが発症しておりますけれども、過去にノロウイルスが発症しておりました。そういった中で、この前、副市長は、これで宇陀市はノロウイルス撤収ができましたというような話をしていただきました。しかし、このノロウイルスというのは、絶対に撤収ができる道理がないんです。そして、我々大人といたしましては、免疫があります。しかし、ゼロ歳児から小学校の児童は、この免疫はほとんどないと言われております。そうしたならば、本当に移りやすい。
そしてまた、このノロウイルスは暑いときによく発生し、そしてまた感染がしやすいと言われております。そして今、新型インフルエンザ。これは冬期、寒いときに感染しやすいというように言われているわけでございます。
そうした中で、本当に子ども、これを一番重視しなければならない。我が市にとっては、これは本当に大切なことであります、重要課題であります。10年、15年たって、本当に若者がいない、子どもがいないというような時代が来ては大変、私はそのように思っております。
しかし、今です。今こういう病原菌にも対処し、そして立派な体力づくりをしなければならん。子育てをしなければならんと。立派な体を持つ子どもを育てなければならんとこのように思っております。そうした中で、この新型インフルエンザは本当に命にをも危険を及ぼすと言われております。この新型インフルエンザよりも、またいろいろなウイルスが発症してきます。
そうした中で、今、答弁を聞かせていただきました中で、病院に小児科の部屋がないと今言われましたけれども、そうしたならば、これが発症したときに、どうして対応をするんですか。病院側としては、入院は絶対受け付けないんですか。小児科は病棟はないんですか。できないんですか。こういうようなことで、健康福祉部長に答弁、よろしくお願いします。
そしてまた、教育長に対しましては、私は子育てというようなこと、これを本当に教育関係、そうした中で小学校の教師、そして保護者等々を踏まえた社会教育というのを重視していただきたい。そして、そのエリアの中で学校教育というものを考えていただきたい、このように思っております。
そして、この前に20年度の定例議会のときにも、私は前の教育長に答弁を求めましたけれども、今、4区の小学校の生徒を各広場かどこかに集めていただいて、年に何回か意見交換会をし、そして保護者の連携を持った交流会もしなければならん。そういうようなことを何回かやっていただきたいということを言ったんです。そうしたならば、それも考えていかせていただきますと。それはやっぱり、この地域のまだ特徴が残っております。そうしたならば、子どもたちも市は一つというようにわかっていただかなければならん。そしてまた、子どもたちの親睦をより一層深めていただきたい、このように思っております。
そして、この前、私は教育長にも言いましたけれども、今、本当にこの新型インフルエンザ、そしてノロウイルス等々がまたはびこるかもしれません。そうした中で、病院の対処はもちろんのことですけれども、教育委員会、そして教育者、そして保護者等々の連携を持ったお話し合いはされているんですか。
そして、その教育委員会独自が教育者にいろいろと、校長先生から日報を提出されますね、毎日。その中で、隅々までちゃんとわかって書かれておるんですか。子どもの安全、子どもの体調、これは毎日見ていかれればわかると思います。僕は毎朝、子どもの通学時に立っておるわけです。そうしたならば、いつも元気な子がちょっと歩き方がおかしいなと、きょうしんどいん違うのと。そしたら、おじちゃん、しんどいねんと。そういうふうにすぐわかるわけです。いつも接しておられる先生方だったらもっとわかります。だから、そういう日報というものは、どういうようなことを重視して書かれておるのか、これを教えていただきたいんです。
これで、2点目の質問を終わらせていただきます。

議長(玉岡 武君)

上田健康福祉部長。

健康福祉部長(上田 順啓君)

ただいま質問のございました感染対策につきましては、宇陀市におきましては感染対策本部がございまして、市内で今おっしゃられるようなノロウイルス、また新型インフルエンザが発生した場合、市の感染対策本部に直ちに連絡が来るような形になっております。あわせまして、桜井保健所のほうへ報告を行うことになっております。その報告を受けまして、直ちに感染対策本部を開きまして、その中で市としての対応を検討していくことになります。
議員がおっしゃいます市立病院におきまして、今、小児科の入院施設がございませんので、新型インフルエンザが発生した場合は、今の時点におきましては県の指示で、感染対策病棟がある県立医大のほうへ入院を行って治療に当たるというように、今の時点ではそういう方針が示されておりますので、そういう形になろうかと思っております。
以上でございます。

議長(玉岡 武君)

喜多教育長。

教育長(喜多 俊幸君)

ただいまの山本議員のご質問にお答えをしたいと思いますが、今日の少子高齢化あるいは人口流動で都市化している中で、本市におきましても、これを避けて通ることができない現状でありまして、山本議員の先ほどのお説、ごもっともであるかと思います。
特に、就学前教育ということが大変重要であるということで、保育所の果たす役割は大きなものがあります。また、近年、男女共同参画社会の実現ということがありまして、女性が働き、職場を求めるというこういう傾向がありまして、保育所に期待されることが非常に多くあります。そのことから、先ほど局長が申し上げましたような諸施策を講じているところでございます。
また、特に地域でのつながり、地域で子どもを育てるということについてでございますが、特に子どもたちが家に帰ってから群れて遊ぶとか、家族と一緒に仕事をするとか、そういうことが非常に少なくなってきている現状があります。そのことから、行政といたしましては、現在、子どもフェスタの実施あるいは市町村子ども駅伝への出場、または宇陀シティマラソンへの参加促進、また夏には水泳教室等々を行っているところでございます。
今後、学校と社会の連携をもっと密にしていかなければなりませんし、中央教育審議会の答申の中にも、行政だけではなくて民間教育機関とか、あるいはNPOあるいはスポーツ団体の協力を得ながら、青少年の育成を、あるいは体力の向上をしていくことが提言をされているところです。そういうことから、それらについても今後、検討をしてまいりたいと思います。
また、その一環としまして、市の学校間の交流ということについては、お説を前にも伺ったところでございますが、ただいまのところ、まだ実現をしておりません。学校現場との話し合いもしながら、ぜひ実現をしてみたい、興味ある事業として受けとめてまいりたいとこのように思います。また、新型インフルエンザの発生に伴いましては、関係の皆様方に大変ご心配、ご迷惑をおかけしましたが、県からの指令あるいは市の本部からの指令を受けながら、学校との連携を密にしながら日々、在籍生徒数、それから休んでいる生徒数、新型インフルエンザ陽、熱の高さ、それからせきをしている、のどを痛めている子どもはどれだけいるのか、というようなことを毎日報告をしてもらっておりました。ところが、少し下火になってからは、その報告は市教委への報告義務はなしで学校で保管をするということで、日々、日報を、子どもたちの健康状態についてはチェックをしているところです。
また、先生方におかれましては、学校で校長先生が校門で子どもたちの健康状態あるいは登校の状態、こういうことをチェックしていてくださるような学校もありますし、必ず朝の会、朝のホームルーム等で健康チェックをしているというところでございます。
また、他の感染症につきましても、これは報告義務がありますので、感染症の状況については市教委のほうに報告をいただいて、学校で適切な処置をいただくようにお願いをしているところでございます。
今後とも、こういうことについて十分心配りをしてまいりたいと思います。山本議員のお説をお伺いしながら、私はこんな歌を思い出しました。「しろがねもくがねも玉も何せむにまされる宝子にしかめやも」山上憶良の歌であったかと思います。本当に子どもは私たちの国の、郷土の宝物である。細心の注意を払いながら、しかもたくましく育ててまいりたいと思います。
以上です。

議長(玉岡 武君)

10番、山本繁博議員。

10番(山本 繁博君)

どうもありがとうございました。
健康福祉部長、今、ご答弁を聞かせていただいていましたら、小児科の病棟がないと。これを何とかしなければならないというような思いでしょう。こういう新型インフルエンザが発症したならば、子どもだったら本当に命の危険性が多々あるんです。そういうことで、少しだけ病院事務局長、後でちょっと答弁をお願いします。
そしてまた、教育長、本当にいい答弁ありがとうございました。
子どもというのは本当に繊細なもの、そしてまた病気にかかりやすいもの。だから、こういう新型インフルエンザの感染ということに対しては、やっぱり家庭内での消毒。学校はもちろんですけれどね、そういうようなことをやってくださいというように、文書通達で、子どもたちのかばんに入れて、そして持って帰っていただくようにしていただきたい、このように思っております。
そしたら悪いですけれども、病院事務局長、ご答弁を少しお願いします。

議長(玉岡 武君)

インフルエンザに基づく小児科対策。
松村市立病院事務局長。

市立病院事務局長(松村 光哲君)

ただいまのご質問ですけれども、ただいまの新型インフルエンザのような感染性の病気につきましては、一医療機関で単独で受け入れをするというようなことになりますと、感染源の拡大ということになりますので、医療法でもそういうことは避けるようにと言われていますし、今、部長が申し上げましたように、そういうものにつきましては、対策本部を設けられておりますので、その指示によって医療機関が動くということになっておりますので、その指示によって今現在、午後に発熱外来を設けまして診察を行っておりますので、そういった点についてはご理解いただきたいと思います。

議長(玉岡 武君)

10番、山本繁博議員。

10番(山本 繁博君)

病院事務局長、本当にありがとうございました。また以降、よろしくお願いしておきます。
それでは、市長に最後の質問をさせていただきます。
市長、一言で子育て問題、少子化をどうにかしようというような言葉があちこちで飛び交っておりますけれども、市長は子育て問題、少子化時代をクリアしていこうと、どうにかしようというようなことで、今どのように思っておられるか、お教えいただきたいんです。

議長(玉岡 武君)

前田市長。

市長(前田 禎郎君)

私の感想を申し上げたいと思いますが、今、少子化が進む中で核家族化が進み、あるいはまた女性の社会参画が進んでいる。そうした中で、家庭あるいはまた地域社会におけるところの子育て環境というものが、だんだんと変化してまいっております。そういう状況の中で、安心して子どもを産み育てる環境をつくるのはどうあるべきか。やはり、私も山本議員と同じような考え方を持っているわけでありますが、総合的な環境対策というものを考えていかなければならないと思います。
今言っている乳幼児の問題、あるいはまた妊産婦の問題、子育て支援の問題、医療の問題あるいは保育の問題。もう総合的な対策というものを考えていかなければならない。
先ほどちょっとお話がありましたが、今、次世代育成行動計画、いわゆるアクションプランというものをつくろうとしているわけなんです。これは、ちょっと宇陀市として遅くなったのではないかなと。各旧町村ではつくられて、それによってやってきたんですけれども、今、奈良県の特殊出生率が1.22、宇陀市は1を切ると。なぜ、奈良県の平均よりも低いのか、そういったことも十分に分析しながら、これからの次世代育成行動計画、いわゆるアクションプランというものを立てていかないかん。これから、そういう意味での市としての独自のアクションプランをつくっていきたいなとこう思っております。
大変、少子化対策、今、少子化対策と言わないらしいです。次世代育成対策とかというような言い方をされているんですけれども、これについても一番難しい問題でありますので、市独自の対策というものを考えていきたいなとこう思っております。

議長(玉岡 武君)

10番、山本繁博議員。

10番(山本 繁博君)

市長、ありがとうございました。いいご答弁、本当にわかりやすかったです。
しかし、少子化対策、いろいろな方面で考えられております。市長も考えておられます。私は、この少子化、本当に今考えなければいつ考えるんですか。これは本当に10年、15年を見据えると、宇陀市では重大項目と言っていいほどの課題だとこのように思っております。
というのは、本当に若者に子どもをつくってくださいよと、この前、話をしたんです。そうしたならば、僕らは会社へ行っていますけれども、本当に会社も低迷をしております。給料も下がりました。削減されました。そうした中で、子どもをつくれ。それは子どもをつくります。しかし、だれが育てていきますか。そういう発言が来たんですよね。どう思いますかと。それはそうですね。
それは、子どもは欲しい。今、子どもと保護者がスポーツにいそしんでいる姿を見るんです。野球、バレーボール、サッカーとかいろいろありますやんか。そういうのを見ます。そしたら、子どものスポーツに保護者が物すごい声援を送っているんです。頑張れ、頑張れとね。そうしたことを見ていると、本当に胸が熱くなります。
そして、各所でガールスカウトですか、ボーイスカウト等々が一生懸命に活動をしていただいております。そういった中で、いろいろな支援、本当にしんどいんですわ、こういう活動をしていてというような話も聞きました。
これは、皆様が本当に宇陀市を思って子育てということで、PTAが中心になってやられております。そんな中で、私は本当に我々より、市長より、子どものほうが宇陀市のPR活動をしていただいているんではないかとこのように思っておるんです。他所へ行けば、宇陀市何々クラブ、宇陀市ガールスカウト、ボーイスカウトと、ちゃんとそういう表示がしてあります。そういうのを見たら、やっぱり子どもたちは、我が市の後を担ってくれる子どもたちだと、胸が熱くなってくるんですね。教えられてくるんです。そういう感動もさせられるというようなことなんです。
そうしたならば、市長、そういうスポーツ、そしてまたそういう団体等々の活動に対して、やっぱり愛の手を差し伸べるのが普通ではないですか。できる範囲で。こういう子どもたちのためにいろいろなことを今してあげなければならない。それが子育て環境づくりと言うんじゃないですか。私は、このように思っております。そういうことで、再度、市長、ご答弁よろしくお願いを申し上げておきます。

議長(玉岡 武君)

前田市長。

市長(前田 禎郎君)

確かに、おっしゃるとおりだと思っております。
いわゆる子どものスポーツ活動とかそういった面については、今もある程度の支援をしていっているのではないかなと思っているんです。より一層の支援ということでありますので、そういう考え方でやっていきたいなと思っております。

議長(玉岡 武君)

10番、山本繁博議員。

10番(山本 繁博君)

これからは、地域の子ども会等があります。こういうことにもいろいろな参加をし、そして我々も一緒に参加をしてね。やっぱり子どもがいつも努力している姿を、我々も見たいし、市長にも見せたい、私はこのように思っております。
いろいろ見ているんですよ。スポーツ等々で一生懸命、この宇陀市の野球連盟、ボーイスカウト、ガールスカウトというような活動、一生懸命してはるんです。そしてまた保護者も含めて活動もしてはります。そういうところをゆっくり見ていただく。これが私たちの子育ての勉強にもなると、このように思っておりますので、以後またよろしくお願いを申し上げまして、私の質問とさせていただきます。ありがとうございました。

議長(玉岡 武君)

10番、山本議員に申し上げておきますけれども、一般質問の要領の中で、悪くはないんですけれど、慎むべき不適切な表現といいますか、ありがとうございますとか、よくわかりましたというような、質問の要綱の中に注意事項として書いておりますので、一遍また参考に熟読していただいて、勉強していただくとありがたいと思います。
はい、どうぞ。

10番(山本 繁博君)

ありがとうございました。よくわかりました。これは、一般常識です。やっぱり、ご答弁をしていただいたら、ありがとうございました、よくわかりました、これは常識と違いますか。私はそのように思っています。

議長(玉岡 武君)

そういうこともございますので、一応また会議の発言要領を一遍また読んでいただければありがたいなと思います。
それでは、時間がちょっと早いんですけれども、11時45分でありますけれども、これより13時まで休憩いたしたいと思いますが、ご異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

議長(玉岡 武君)

異議なしと認めまして、これより休憩いたします。
それでは、午後1時に再開いたしますので、必ず時間厳守でお願いいたします。

午前11時45分休憩
午後1時00分再開

質問番号4番(峠谷 安寛)

副議長(多田與四朗君)

皆さん、大変ご苦労さまでございます。
再開に先立ちまして、一言ごあいさつをさせていただきます。
議長にかわりまして、議事を進行させていただきますので、何とぞ終始ご協力よろしくお願いを申し上げます。ありがとうございます。
それでは、ただいまより再開をさせていただきます。
次に、午前中に引き続きまして、一般質問を行わせていただきます。
4番、峠谷安寛議員の質問番号4番「安全・安心な暮らしの実現」についての質問をお受けします。
4番、峠谷安寛議員。

4番(峠谷 安寛君)

議席番号4番、峠谷でございます。議長の許可がありましたので、私の質問をさせていただきます。
昨年3月に策定されました宇陀市総合計画に挙げられていますが、安全・安心な暮らしの実現に関して、重要な役割を果たします消防団活動についてお聞きしたいと思います。
近年は、地球温暖化現象によると言われますゲリラ豪雨や台風が多く発生し、洪水、土砂災害の発生が懸念され、また、近く南海地震や東南海地震などの発生が予測されており、市民の生命と財産を守ることが基本的な行政の役割であることから、危機管理体制の充実が求められています。
また、火災の発生についても、昨年からことしにかけて、大宇陀区では不審火と思われる火災が多数発生し、市民環境にとって安心して暮らせないという状況が続きました。我々市民にとって、一番身近で地域住民の生命、財産を守るという使命感で、有事に際しては昼夜を問わず活動されているのが消防団であり、その団員であります。その活動に対しては敬意を表する次第であります。感謝しています。
私も多くの消防団員さんから、定年間近になってもかわりに入団してくれる人がいなく、やめるにやめられないというささやきや、消火活動中に穴があいたホースの補充も十分にしてくれないという苦情をよく聞きます。今の若い人たちは、地元を離れ、市外で就職や生活をしている関係で、消防団の確保は非常に困難であることを理解していますが、このままの状態が続けば、消防団の存続が危惧される状態になってくると思われます。
そこでお聞きしたいのが、第1に、合併後の火災や災害での消防団の出動件数と、出動時の団員の公務災害の状況をお聞きします。
第2に、安心・安全なまちづくりを進める上で重要な役割を果たしている消防団の機械器具、資材等の配備状況と団員数の状況並びに、その問題や課題と思われることについて、市としての見解をお伺いします。
第3に、消防団の組織再編が検討されていると思いますが、市役所職員による消防団組織、または機能別消防団や女性消防団の結成などについての検討はされているのかどうかをお聞きしたいと思います。
これで、第1回の壇上での質問を終わらせていただきます。

副議長(多田與四朗君)

樋口総務部長。

総務部長(樋口 保行君)

総務部の樋口でございます。質問番号4番、峠谷議員の安全・安心な暮らしの実現、消防団についてのご質問に対し、お答えさせていただきます。
消防団の皆様には、日ごろから昼夜を問わず、あらゆる災害や訓練、また、しばしば発生する身近な火災を初め、日常の火災予防活動においてもご活躍していただいているところでございます。
近年、全国各地で土砂災害、風水害や地震など異常気象がもたらす被害が増加しており、ますます危機管理意識、防災施策に対する関心が高まってきております。そこで、近年多様化する地震の災害を初め、自然災害などから市民の生活と財産を守り、市民が安心して暮らせる安全・安心なまちづくりを目指して、宇陀市地域防災計画を策定しているところでございます。
消防団の皆さんは、常備の消防職員とは異なり、平素は仕事を持ちながら我がまちを災害から守るという崇高な郷土愛護と使命感のもと、地域の防災リーダーとして幅広い活動を行っていただいており、消防団の果たす役割は、ますます重要となっております。
そこで、議員のお尋ねの一つ目のご質問でございますが、合併後の火災や災害での消防団員の出動件数についてのご質問でございますが、4区の合計で申し上げますが、平成18年中の火災発生に伴う出動件数は7件で、災害に伴い出動していただいた件数は2件の合計9件でございます。平成19年中の火災出動件数は8件、災害出動は12件で、合計20件、平成20年中の火災出動件数23件、災害では6件の合計29件となっております。平成21年中は、1月1日から5月末日まででございますが、災害はありませんが、火災が12件という状況でございます。
次に、公務災害の件数でございますが、合併以降、現在までは、平成20年中に3人の方が防災活動中に負傷されております。
次に、二つ目のご質問でございますが、消防団の機械器具、資材等の配備状況と団員数の現員数の状況でございますが、まず自動車につきましては、ポンプ自動車、可搬ポンプ付積載車は、消火活動や災害時等に必要な資機材を配備しております。4区まとめてでございますけれども、車種別に申し上げますと、ポンプ自動車16台、可搬ポンプ付積載車60台、人員輸送車4台、指揮車4台の合計84台となっております。
次に、器具、資機材等の配備状況でございますけれども、例えば、消火活動には消火栓スタンドパイプ、開閉器具、はしご、ホース、ホース背負い器、そしてとび口、金てこ、スコップ等を準備しております。
次に、風水害につきましては、土のう袋、ブルーシート、くい、トラロープ等をその都度、必要に応じて分団に配備いたしております。
なお、議員ご指摘の消防資機材の充実につきましては、努めてまいりたいと思っております。
次に、消防団員についてでございますけれども、合併時の消防団員の定数は1320名でスタートいたしましたが、平成20年の1月17日には、実団員数の1200名に改正したところでございます。
しかし、班長以上の上位階級者の統合のみであり、各部の数や部の団員数については旧体制のままでありまして、また、各分団ごとの運営面での違いなどもあることから、これらの検討をする必要もあるわけでございます。
続きまして、三つ目のご質問といたしまして、消防団の組織再編についてでございますけれども、宇陀市消防団の本団におきましては、現在、消防団の組織の見直しにつきまして検討されておりまして、その基礎データとなる資料として消防団員の現状を把握するために、各部に調査をお願いしているところでございます。
この調査につきましては、団員の活動状況、団員の居住地の把握、団員確保の方法や問題点などをお聞きするという調査となっておりますが、この調査をすることによりまして、宇陀市消防団の機動力の実態をつかむことができるものと思っております。
また、もし調査の結果により、消防団活動に必要な機動力が怠っているというときには、議員ご指摘のように、その消防団活動を維持するために、例えば市職員による特設隊の設置あるいは住民、もしくは消防Ob等を含めた人を機能別分団に登録して、消防団の機動力をカバーすることも選択肢の一つと考えているところでございます。
今後は、この調査結果をもとに検討資料をまとめていき、消防団本部の方々とともに協議してまいりたいと考えているところでございます。
以上でございます。

副議長(多田與四朗君)

4番、峠谷安寛議員。

4番(峠谷 安寛君)

ありがとうございました。
それでは、2回目の質問をさせていただきます。
各ポンプ自動車、積載車や可搬式ポンプにつきましては各部に配備されていますが、年式の古い車両がかなり多くありますので、順次、更新をお願いしたいと思います。
それと、私が聞いているところによりますと、各区により団員のヘルメットや長靴の配布期間に差があり、特にヘルメットは耐久年数があると思いますが、団員の安全確保のためにも調査いただき、耐久年数を超えているものについては更新が必要と思いますので、ご検討をお願いします。
また、資機材につきましても各区より事情が違うと思いますが、統一した配備をお願いしたいと思います。
次に、現在の消防団にとって一番の課題は、団員の確保にあると思います。火災が平日の昼間に発生すれば、防災行政無線や各地区のサイレンで団員の招集が行われますが、場合によっては数名の団員しか集まらず、出動し、消火活動を行い、残り火処理を行わなければなりません。出動団員が多ければ被害が少ないというわけではありませんが、現場において、機械、器具の準備や作業終了後の撤収作業など、出動団員にとっては大変負担になると思います。
また、大雨などによる災害発生時の活動や被害や事故を未然に防ぐための出動も大きな任務であります。そのためには、団員の確保は非常に重要となってくると思います。各消防団は団員の確保に非常に苦慮されており、幽霊団員の問題も発生しているのではないかと考えます。
そこで、私は、市職員による組織や機能別消防団の結成を検討いただき、消防団活動の機動力向上を図っていただきたいと思います。
特に、機能別消防団については50代、60代の消防団Obがまだまだ元気で、現役時代に取得した機械、器具の操作方法は忘れるものではないと思いますし、また市内の事業所に勤務する方を対象に組織を結成してもらうなど、有事の際に出動をお願いし、現役の消防団活動の補助をお願いしてはと考えます。
また、消防団組織の再編についても、現状調査により把握された課題を克服し、本当に合理的で活動のしやすい組織の再編を望むところであります。
以上のことについて、消防団において検討されると思いますが、再度、市としての考えをお聞かせ願えればと思います。

副議長(多田與四朗君)

樋口総務部長。

総務部長(樋口 保行君)

お答えをいたします。
議員ご指摘のポンプ自動車や可搬ポンプ付積載車につきましては、ご存じのとおり、年式から見て古い消防車がありますので、耐用年数を考慮して年次的に更新してまいりたいと思っております。
また、有事の際や訓練時にも必ず必要となりますヘルメットにつきましても、耐用年数というものがございます。各分団において、購入時期もさまざまではありますが、ヘルメットは団員の安全確保に欠かせないものでありますので、調査いたしまして、更新も含め、考えていきたいと思っております。
次に、装具でございますけれども、活動服や長靴などは毎年更新をしているところでございます。資機材のことにつきましては、先ほど配備状況を申し上げましたが、若干それぞれの分団によりまして異なるものがあると思いますので、本部の役員会で調整いただくように申し上げていきたいと思っております。
次に、消防団員の確保についてでございますけれども、年々、若年層の流出も多くなっておりまして、また地域の就労構造の変化もあり、消防団員の確保が困難な状況となっております。団員が昼の時間帯に不足するということもあり、先ほどから申し上げましたように、宇陀市消防団の本部におきまして、消防団の組織の再編計画と機動力の向上に向けた取り組みというものを現在、行っているところでございます。
現時点では、消防団の皆様に基礎データとなる資料について調査をお願いしているところでございます。今後、調査分析後におきまして、機動力の問題として、市職員による特設隊あるいは消防団員のObや市内事業所に勤務される方を含めた機能別消防団についても、消防団の機動力を補助するということからも選択肢の一つでございますので、考慮していきたいと考えております。
以上でございます。

副議長(多田與四朗君)

4番、峠谷安寛議員。

4番(峠谷 安寛君)

ありがとうございました。
これからの消防団は、団員問題や組織再編という変革期に入っていると思いますが、最後に市長に総括して回答いただき、私の質問を終わらせていただきます。

副議長(多田與四朗君)

前田市長。

市長(前田 禎郎君)

消防団の問題でありますが、消防の装備等につきましては、年々、消防団と十分に協議をしながら装備を整えてきておりますし、ヘルメットとか長靴というのは、これはもう当然これから不足する分は整えていかなければならないと、私はそのように思っております。
団員の確保については、もう今に始まったことではなくて、随分団員の年齢層が高年齢化してきた。それから、いわゆる勤め先の人たちが多くなってきた。それで、有事のときにはなかなか集まらないというような問題を随分、話をお聞きしてまいっておりました。
旧榛原町当時も初期隊というものをつくりまして、その初期消火に努めていたわけなんですが、広域消防ができまして、広域消防がそれに対応するということで初期隊を解散したといういきさつがございます。
果たして、1200名の消防団の定数が本当にいいのかどうか。1200名を満たすために、お年寄りも、年を超えての消防団員を登録するということになっているのかどうか。そしてまた、消防団活動そのもの自体について、消防団員が足りないということになっているのかどうか。その辺のところは、十分これから調査をしていかなければなりません。消防団員も多いと言われているわけでありまして、適正な団員の数値というものも、これからの調査で再編をしていくという問題もあろうかとこのように思っております。
いずれにいたしましても、これからの調査を待たなければわからないわけでありますが、やっぱり消防団というのは消火だけの話と違って、風水害とかいろんな問題で消防団の出動をお願いしなければなりません。本当に不可欠なものでございますので、十分に対応していかなければならないとこのように思います。
例えば、組織の再編もさることながら、消防団のエリアそのものが、例えば今までだったら、4カ町村のところで隣であっても、ここは隣のものだという、隣で消火をするというような不合理な問題があったわけなんですが、今は宇陀市になりまして、その辺の区域の再編ということもやはり考えていかなければならないのではないかなと。そういうことも含めて調査をしながら、消防団と十分に話し合いをし、いろいろとこの対応をしていきたいなとこのように思っております。
なお、登録Obの問題も私は大変結構かなと思いますけれども、職員の皆さんを補充の消防隊に設置するかどうかという問題につきましても、これは一つの案だろうと思いますので、その辺のところは、もう少し検討しなければならないのではないかなとこのように思っております。

副議長(多田與四朗君)

以上をもちまして、峠谷安寛議員の質問が終わりました。

質問番号5番(大澤 正昭)

副議長(多田與四朗君)

次に、6番、大澤正昭議員の質問番号5番「行政改革における公共施設等の統廃合、運営のあり方について」の質問をお受けいたします。
6番、大澤正昭議員。

6番(大澤 正昭君)

6番、大澤正昭でございます。ただいま議長の許可をいただきましたので、一般質問に入らせていただきます。
質問事項は、行政改革における公共施設等の統廃合、運営のあり方についてであります。
まず、集会所、公民館についてお尋ねをいたしたいと思います。
ここでいう公民館は、中央公民館、その分館といった大きなものではなく、地区公民館。これは少し説明をさせていただきますと、複数の自治会が集まっている公民館。複数の自治会の住民が連帯をし、地域を住みやすくするため、みずからが運営をし、事業を行う施設とあります。
現在、宇陀市には、該当する施設は幾ら存在しますか。自治公民館ではないということをご理解の上でお願いをいたしたいと思います。
公民館は、新設されたときの補助対象によって管轄する部署が違い、市民の皆様方にはわかりにくく、迷惑をおかけしている部分もあるわけですが、所轄がどの課でありましても、宇陀市総合計画マスタープランにも明記をされておりますように、公共施設等の設置目的や管理運営方法を検証し、効率的、効果的な運営に向けた見直し、利用の促進と有効活用を図る。また、指定管理者制度の導入となっております。
所轄の課のありようではなくて、当初の設置目的であります、地域住民が連帯をし、地域を住みやすくする。究極は、これでなくてはだめだと思いますが、今後の取り組みは、運営方法はどうですか、お聞かせをいただきます。
平成20年に多くの施設に指定管理者制度を導入されました。自治公民館も、一部の反対はあったにせよ、多くの施設は導入されましたが、多大な経費を投入して導入されました指定管理者制度のメリットとは何であったのか。
地元自治会へ十分な説明がなされたとは、私は理解をしておりません。宇陀市が発足してより簡略化されるべきが、理解のできない複雑な実態に即しない現実は、市民にとっては甚だ迷惑としか言いようがないのが事実ではないのかなと感じておりますが、いかがなものでしょう。
次に、小学校の学校給食センターの運営でありますが、大宇陀区内小学校の統合に伴い、給食センター1カ所構想。これは、食の安全面、経費の効率化等あわせまして、早急に計画を作成するべきと考えますが、どうお考えでしょうか。
最後に、よく言われます類似施設、同種施設との整理、統合。他の施設との連携強化。市民ニーズを把握しながら、サービス低下を招かぬよう施設の適正配置、効率的運用に努めると言われ続けておりますが、そういった施設のまず洗い出し、統廃合におけるシミュレーション。このシミュレーションの中には、身近にあった施設がなくなる、そういった関係上、遠距離の移動のための交通の便のあり方等々、役所としての進捗状況はどうですか。それと、4区にあります各地域事務所。この施設も、その洗い直しの中の最たるものだと私は考えるわけですが、いかがでしょうか。
これで、1回目の質問を終えさせていただきます。

副議長(多田與四朗君)

菊岡総務部参事。

総務部参事(菊岡 千秋君)

総務部の菊岡でございます。
ただいま、6番、大澤議員のほうから、主題としては行政改革、特に公共施設の運営のありようということでお尋ねでございます。内容的には4点ばかりあったのではということで、順次、お答えをしていきたいと思います。
行政改革の中でも、特に施設の効率的な運営というのは、課題を持ってこの間、取り組んでこさせていただいております。
一つ目の、地区公民館の施設の数、その数と管理の運営方法ということでございますけれども、地区公民館は現在、市内に12施設が存在いたします。大宇陀区が一つ、菟田野区が二つ、榛原区が一つ、室生区が8カ所と、こういうカウントがされています。
また、地域に管理をゆだねています地元の集会所機能を持った施設、これにつきましては120施設、そのほとんどが現在、指定管理者、この制度に基づきながら地域に管理運営をお願いしているところでございます。
これらの施設の関係条例に基づく区分けについてですけれども、それぞれの設置条例、これにつきましては、建築当時の財源をもって条例を整備してきたという経過がございます。また、合併前に旧4町村での条例を統一するということの調整が、この間なかなか進まなかったという状況がございまして、市内の施設ごとの個々の条例がそのまま引き継がれたということで、管理の窓口の部署や、あるいは条例の統合等について不備を来しているという状況でございます。このことによって、地域住民の方々にやはり迷惑をかけているという現状がございます。
これらの状況を踏まえまして、行政改革の取り組みということで、現在、市の行革本部内にあります施設部会におきまして、これらの各種施設の条例整備等、管理運営等の問題点、課題というところの調査、検討を行っているところでございます。
以上のようなことから、議員ご指摘いただきました複雑多岐にわたる条例名称の存在、こういったものが現在、現状でありまして、早急な条例整備が必要であると考えております。目的に沿った設置条例の一本化ということで、やはり地域に密着した施設については地域集会所としての一本化を備えていきたいと考えています。
続きまして、これまで各種集会所等へ管理の運営方法について、指定管理を導入させてきたわけでございますけれども、これは行政改革の実施計画におきまして、指定管理者制度の導入を推進するということの方針を打ち出してきました。
特に、住民に一番身近で、施設利用も周辺住民にほとんど限定されるといった地域集会所につきましては、平成18年6月に議会承認をいただいた中で指定管理の協定を行い、地域のほうに管理をゆだねてきたという実態がございます。
この背景には、民間の活力を導入するといった行革の推進の方法はもちろんでございますけれども、地方自治法の改正とこういうものがございまして、公の施設については直営で行うのか、あるいは指定管理で行うのかと、この二つに一つの選択導入をしなければなりませんでした。これが合併後の18年6月ということで、それまでに、その体制整備を整えよということがございました。合併後、期限が迫っていたということで、議員ご指摘のように、若干、地域の方々への理解なり説明不足というところがあったとは思うんですけれども、この間、指定管理についての特段大きな疑問なり、あるいは苦情といったところは、今現在のところは見ておりません。
この指定管理者制度を導入したことによります行政改革の効果でございますけれども、市の直営管理を行っていくというよりも、地元に管理運営をゆだねることによりまして、施設管理の方法が、やはり地域ごとの柔軟性や工夫を凝らすといった、利用者の利便を大きく前進させることができましたし、より地域に密着した、地元での独自の管理運営が行われるとこういうことでございます。
そして、行政事務におきましても、やはりそれぞれの地域に管理をゆだねるということで、大きな効率・簡素化が図られたということであると考えております。
続いて、教育委員会の部署になろうかと思いますけれども、給食センターのさらなる統合ということでのご質問がございました。
合併後、四つの給食センターで運営をしてきたわけですけれども、19年4月に北と南ということで2カ所の給食センターの統合を行って、現在、業務を行っています。
今、行政改革の方針のもとに議論を進めておりますのは、北給食センター、現在、榛原に設置されているわけですけれども、過去3700の給食を調理していたという実績がございます。今現在の児童・生徒あるいは教職員等の人数を数えてみましても、十分に今後1カ所で給食の業務を実現することは可能であると考えております。現在、進めております学校再編等の状況も十分見ながら、今後、1カ所に統合していくということで検討をしていただくということで、方針としては出しております。
続きまして、四つ目の市内の類似の施設あるいは同種の施設の今後の管理運営のあり方ということでお尋ねでございます。
既に、給食センターあるいは保健センターの統合という形では進めてきました。今後の課題としましては、人権交流センターあるいは児童館については、統合を進めていくということで現在、検討に入っております。
そのほかにも、健民グラウンドあるいは各種の運動場あるいは体育館といった施設、それから文化会館、各種公民館、総合センター、数多くの施設があるわけでございます。これらについては、現在、その利用頻度というところを検証をもって点検を行っているわけですけれども、やはり利用人数の増加が見込めないと、あるいは経費節減というところを考えていく上で、やはり今後、老朽化も加わって、そういった状況の中では施設の閉鎖、廃止というところは十分考えていかなければならないと考えています。
それと、もう一つの課題としては、やはり合併後、公共の施設に職員配置をかなえてきたわけですけれども、今後、職員がどんどん減数をしていくという状況の中では、やはりそれに合った施設の状況も考えていかなければならないと、こういうところでこたえていきたいと思います。
それと、最後に地域事務所の関係でございますけれども、18年1月1日に合併したわけですけれども、それぞれの地域事務所でほとんどの行政事務を、合併前と変わらない状況の中で行っていたと。統一すべきというところでは、選挙の事務を統一しましょうとか、あるいは教育委員会を統合しましょうとか、そういった中央で集中的に行える部分は統合してきたわけですけれども、それでもすぐさまの統合ということはかなえられませんでして、当時は、それぞれの地域事務所で所轄します職員の人数が399名ということで多数でございました。今現在の状況を申し上げますと、4地域事務所、榛原は本庁で所轄しているわけですけれども、37名とこういった状況で、10分の1以下に職員の数を減らしながら、この間、行政の事務を行ってきたということでございます。
今後、地域自治区のありようや、あるいは地域事務所そのものの存在、窓口特化、そういった課題を十分検討しながら、地域事務所のあり方を探っていきたいと思っています。
以上でございます。

副議長(多田與四朗君)

6番、大澤正昭議員。

6番(大澤 正昭君)

種々説明をいただいたわけなんですけれども、まず、この公民館なんですけれども、これは先ほども私の質問の中で言わせてもらいましたように、自治公民館ではない、また中央公民館ではないという中の地域の集会所と、自治公民館を含めて、指定管理者制度から漏れている建物、何カ所ほどありますでしょうか。

副議長(多田與四朗君)

菊岡総務部参事。
答弁できますか。

副議長(多田與四朗君)

6番、大澤正昭議員。

6番(大澤 正昭君)

数字的なものが少し時間がかかるようだったら、本日中にちょっと資料をいただけたら、皆さんも待っておられると思います。質問、次へ進ませていただきますけれど。

副議長(多田與四朗君)

菊岡総務部参事。

総務部参事(菊岡 千秋君)

確認して、お答えをさせていただきます。

副議長(多田與四朗君)

6番、大澤正昭議員。

6番(大澤 正昭君)

そんな中で、もしすべての各地域にございます自治公民館を含めまして、指定管理者制度に移行したいけれどもできていないとすれば、そういう施設があるとするならば、指定管理者に移した施設と、移したいけれども移せないその原因は何なのか。そして、移せないけれども、これは指定管理者制度に移したことと、移せなかったことによる差。地域住民の皆さん方には何か不合理があるのか、また行政の側から見て、やっぱり早く指定管理者制度に移してほしいなというような行政側としての不都合があるのか。そういった点を、これは数字的なものではなくて道義的なものですから、お尋ねをしたいと思います。
それと、指定管理者に移って、先ほどの答弁の中にあったわけなんですけれども、疑問、苦情はなかったということなんです。その疑問、苦情を申し立てる中身がわかっていないから、苦情がなかったんではないですか。
私が一番最初に申し上げましたように、住民の皆さん方が、なぜ指定管理者に移行されなければいけないのか。説明の中にありました自治公民館につきましては、それぞれの自治会、小さな自治会、大きいといっても150世帯から200世帯。新興住宅地の中では300世帯というような自治会もあるわけですけれども、多くはもう少し規模が小さい村といいますか、自治会の中で自治会公民館を持っておる。その中では、国のほうからの指示があったがために、そうした指定管理に移行ということになってきたという説明はあったと思うんですけれども、それまで以前にも、そういう指定管理というものがないときも、自治会としましては維持、管理そういったものは、それぞれの自治会の中でしっかりと、大きい建てかえとかそういうことは除いてですよ、自分たちの中でしっかりと管理をされてきたのではないかなと。
指定管理が私はまずいとか、そういうことを申し上げておるのではなくて、今までの継続の中で、市民の皆さん方が公民館長さんを含めて、なぜ指定管理なのかということをしっかりとご理解いただける。もう一度、なぜ私らがきょうまで管理してきた自治公民館、うちの村の公民館は何で指定管理やねん。わしら、指定管理せんかって、全部草も刈っとるやないのと。屋根のかわらも差しかえたり、古いかわらを探してきて差しかえてみたり、雨をうまく飲まないといは、ホームセンターで買ってきてつけかえたりといったような補修をしていただきながら、きょうまでそれぞれに、うちの、うちのと思う意識の中で管理をされておると思うんですよ。そこのところをもう一度、やっぱり再度しっかりと住民の皆さん方にはご理解をいただく必要があるのではないかと思っています。
それから、指定管理を取り入れたことにより利用の拡大につながったというお答えがあったように思うんですけれども、私は、この利用拡大という部分については余り、そうやなという賛成のほうではないんです。疑問なんです。
それはなぜかといいましたら、指定管理に置いている自治公民館ではなくて地域の公民館。例えば、私、榛原区の東榛原という区域に住まいをさせていただいておるわけなんですけれども、この大和富士ホールなんていうのは年間、何百回という利用回数。また一方、この榛原区にありましても、月に3回から5回の利用。これは、頻度が高いとは決して言えない。週に1回ぐらいの、それもフルタイムではないですよね。午前中の2時間ほどであったりとか、午後の自分たちのサークルの中で2時ごろから4時ごろまでといった短い時間なんですけれども、週に1回ぐらいの使用では。
ところが、その地域の方々が週に1回使っていただくことによって、掃除もしていただけるし、クモの巣が張るようなところも、人が出入りすることによって空気が動くわけですから、建物としては非常に好ましいわけなんですけれども、回数がふえてこないということは、私、先ほど統廃合をするについては、これから先のシミュレーションをしっかりつくってくれと希望しておるわけですけれども、それはなぜかと。
これは、ふえない、ふえない、ふえない。人口減少であるし、少子化であるし、ふえないんですよと、そうではなくて、そういうことはだめなんですよ。それからだめなんですよと、縛りをかけてしまっておるのと違うかなと。地域の方たちが使うということに対して、どういった使い方をされるか。どんなときに使いたいのか。それをしっかりと地域の要望をお聞きし、この縛りなんていうのは、先ほど申しました、どの課が管轄していようと何ら市民の皆さんには関係ないわけで、私の一番近くにある施設やねん。ここでこういったことをしたいねんと。
だめなことってあると思うんです。これとこれは堪忍してくれと。でも、それ以外のことについては、その地域の皆さん方と管理を含めた、どういうことやったら使ってもらえるのかなと。それでも頻度がふえないとすれば、1週間に1度ぐらいのことでは、ひょっとすると閉めることもいたし方ないかなと。ですけれども、まずは地域の皆さんに、どういった使い方やったらよろしいですかということを、希望をお聞きして、縛りを外していく。規則があるなら、その規則を変更していく。地域の皆さん方が使いやすいようにしていったらいいんじゃないでしょうか。
今は、そんなあれあかん、これあかんと言っておることではなくて、行政にしましても、ええ、行政そんなことできるの、一遍視察も行かせてもらおうか。インターネット引っ張ってみようかというような時代になっておるわけですから、そして、そういった特殊な、思いもつかなかったような行政施策をされている自治体が生き残っていける。また、地域の住民の皆さん方にも活力を与えていけるということにつながってくると思うんです。そういったことを十分に地域の皆さん方としっかりと話し合いを持って、皆さん方が何を望んでおられるのか、そして望んでおられることが可能とするならば、しっかりとそれにこたえていったらいいのではないかと私は思いますし、そうでなかったらいけないのではないでしょうか。
それから、給食センターにつきましては、私はやっぱり午前中、山本議員さんからもありましたけれども、住民の皆さん方が安心して生活ができる。また、保護者の皆さん方にしたら、給食という部分ですから生徒・児童のことになるんですけれども、複数の場所でそういうことをすることが私は危険率が高くなるとか、そういうレベルの低い話ではなくて、1カ所で集中しながら食の安全を図る。また、購買にしましても、ものをあちこちへ移動するよりは、1カ所にまとめてしっかりとした調理をすると。そして、それぞれの学校のほうへ適切な時間に配達をする。これも当然のことだと思うんですけれども、そういったことを考えてみるということですけれども、やっぱりこれにつきましても、必要とするなら早急に取り組むべきではないのかと。
ちんたら、ちんたらと言ったら言葉的には非常にまずいかもわかりませんけれども、やるべきときはしっかりと取り組むということが今は求められているし、必要な時期ではないかと考えます。
それから、地域事務所を含めましたいろんな同施設なんですけれども、これにつきましても、町村合併で平成18年1月1日からということになったわけなんですけれども、そのときは地域の皆さん方も、もうやっていかれへんねんと。前田市長がずっとおっしゃっていました。町長時代にもおっしゃっていました。この合併については、しなくてもしんどい。してもしんどい。だけど、しなかったら宇陀郡がもたないという理解をしてほしいという中で、いろんな資料の提供もあり、数字もあったと思います。そんな中で合併を成功させてきた宇陀市でありますけれども、そのときには施設にしましても、これは、これだけしんどいんやったらしゃあないな。ひょっとしたら、私のごく身近にある公民館にしましても、学校にしましても統廃合ということがあるやろうし、これは覚悟せなしゃあないなという気持ちの中にはあったと思うんです。
ところが、日がたつごとに、うちのをつぶしてもうたら困るがなと。つぶすのやったら向こうをつぶしてくださいよと。お互いがそういう思いの中で、役所としては余り市民の皆さん方にサービスが欠けたらと、補助金切りして、そういった中で、またこれはおしかりを受けてもいけないということの配慮をしながらの中のきょうまでのちくり、ちくりと延ばしてきたことやと思うんですけれども、それは決して市民の皆さん方にはいいことではなかったと私は思います。
もっともっと、しっかりと住民の皆さん方のほうへ出向いて、地域の皆さん方のご要望をお聞きして、理解をいただきながら、そして身近にあった施設が例えば三つが一つになるということは、二つの近隣の皆さん方は遠くへ足を運んでいただかなければいけない。とすれば、そのときには、皆さんすべての方が自動車に乗られるわけでもない。また、奈良交通のバスが撤退したというような中で、そういった宇陀市の行事なり、地域の行事のときには、そういった方々の交通の便をどのように確保したらいいのやろう。そういったことをしっかりとシミュレーションをしながら、地域の人にも説明をしながら、理解をいただきながら、粛々と進めていくと。
自分たちの思いで勝手にしたらいけませんよ。こういうことなんやけれども、どうしたものやろう。協力いただきたい。一方では不自由かけるけれども、一方ではこういった住民サービスという中で取り組ませてもらおうと思うねんけどということを、しっかりと地域の皆さん方の中へ出向いて、用があったら来てくれではなくて、自分たちから出向いていく。そういったことをしっかりと、タウンミーティングではないですけれども、理解をいただかなかったら、押さえ込んでは、なかなか市民の皆さん方の身近な、今までご利用いただいておった施設を統合、施設だけではないです。いろんなことを節約をしていかなければいけない、縮小をしていかなければいけないという中で、市民の皆さん方の理解なしには進んでいかないわけですから、そういったことを十分にわかっておられると思うんです。わかっておられるけれども、なかなかその一歩が、足が出ていかないということは私もよくわかるんですけれども、それぞれの地域には多くの議員さんもおっていただくわけですから、そういった方々のアドバイスも、また手伝いもいただきながら、地域の皆さん方によりよいサービスを、本当のサービスを、ソフト面の。今は、ハードという箱物であったり大きな構造物。そうではなくて、気持ちの中のケアを住民の皆さん方にしっかりと、安心したまちやということを与えてもらえるような、これがこれからの行政に課せられた大きな問題ではないのかなと。
しっかりと議員の皆さん、利用したらいいじゃないですか。地域の、地域のとおっしゃっているんですから。そういったことをよく私たちも協力をさせていただきながら、しっかりとした宇陀市を構築していかなければいけないと思うんです。
とりあえず、参事、わかっておる部分で。

副議長(多田與四朗君)

菊岡総務部参事。

総務部参事(菊岡 千秋君)

何点かご質問がありました。
公の施設に関わっての指定管理の考え方でございますけれども、やはり民の力に預けて十分その設置の目的と効果が図れるという施設につきましては、基本的にはどんどん指定管理に置きかえていくというのが方針でございます。
それと、今までやはり市内に400からもある施設を、この行政がすべて網羅して管理するというこういうことが、実現としては不可能という状況にも来ていますし、やはり合併したことによって、皆さんにお力をかりながらというのがスタイルになっています。
特に、集会所等の身近な施設につきましては、やはり皆さんの施設だというような意識も含めて、それぞれの住民の方々にその管理をお願いすると。これにつきましては、例えば地域の集会所について、他の地域の人たちが使いに来るかといえば、そういう経過、経緯はまずないと。やはり、自分たちの地域の施設であるという認識のもとに、その管理運営をお願いしていくということで、行政も効率的な運営に努めていくというところでございます。
それとあわせて、利用拡大というところでいきますと、行政が直営で行っているところにつきましては、やはりその条例に縛りを加えながら、ある種、使用に制限があります。ところが、指定管理ということになりましたら、皆さんのお話し合いの中で、十分にその自由度を広げてお使いいただけたらとこのようにも思っていますので、そういう観点でおこたえしていきたいと思います。それから、給食センターの統合。これにつきましては、ただ効率あるいは費用の節減という観点で進めるべきではないとは考えています。
合併して一つの経験としては、四つを二つにしてきた。こんな中でも、やはり地元の方々のご意見やあるいは徐去食や、いろんなことを考えていかなければならないというようにも思っていますので、ここは教育委員会の範疇ではございますけれども、十分これまでの経過やこれまでの経験を生かしながら、一つに合併の内容を整えていくということでは十分議論を積んでいけるものと考えています。
それから、施設についての考え方。どんどん減らしていくというような内容について、住民のそういったところを抜きにしているのではないかというようなところでございますけれども、やはり、これら運営について必要でないという施設というのは、これからも十分考えられてこようかと思います。ですけれども、やはり行政だけの目線というところではなしに、やはり行政改革そのものについては、だれのための行政改革やねんとこういうところでいきますと、やはり住民にとっての行政改革というそういった目線レベルを忘れずに、その行政改革の進行としていきたいと思いますので、十分それらの影響のある方々との議論や調整を積みながらやっていくというような、これは一つの方向としてお示しをしていきたいと思います。

副議長(多田與四朗君)

6番、大澤正昭議員。

6番(大澤 正昭君)

この給食センターにつきましては教育委員会の範疇ということなんですけれども、教育長もしくは局長、一言コメントをいただけたらなと、思いを。

副議長(多田與四朗君)

穴田教育委員会事務局長。

教育委員会事務局長(穴田 宗宏君)

給食センターの統合につきましては、担当の南給食センター、北給食センターの所長には、いつでも統廃合ができるように備品等の整備、そして規模等の精査は十分やらせていただいておりまして、準備等はできております。
大澤議員の応援をいただきましたので、あと飯缶等の備品等の購入で約3500万円程度が要りますので、その辺の予算さえつけば、いつでも統廃合はできる状態でございます。

副議長(多田與四朗君)

6番、大澤正昭議員。

6番(大澤 正昭君)

給食センターにつきましては、食の安全ということも含めて1カ所ですることが、多少の経費はかかるにしましても、その経費と安全、また効率も含めまして、ぜひ取り組んでいただきたいと。
それから、やっぱりこの行政改革。これは、よく言われます、自治体がある限り行政改革は必須のものであるし、重要課題であると。そして、今は公共施設の統廃合という中で、将来的に安定した財政基盤の構築、そして新しい社会への的確な対応、こういったことが、いろんな文章なり、書物なり、宇陀市の中でももちろんですし、全国の自治体の中にもよく見受けられる文言ではあるんですが、この今の経済状態、そして激しく人口が入れかわる宇陀市にとりましては減少傾向にあるといったような中で、的確な対応。これは、どういうことやねんやろうといったことを、しっかりとしたシミュレーションを立てていきながら、本当に疲弊した経済も、いろんなことが伸びるどころかどんどん下がって、雇用に結びついていかない。正規雇用さえも今、リストラクチャリングという名のもとでやめざるを得ないといったことがどんどん進んできている。
そういった中で、何で宇陀市だけそんなに元気やねんと言ってもらえるような行政、まちづくりを構築していかなければいけない。そのためには、何がという、そこのところをしっかりととらえながら、シミュレーション1、シミュレーション2、シミュレーション3といったようなことをしっかりと提示して、市民の皆さん方にご理解をいただきながら、協働のまちづくりということで宇陀市づくりを進めていかなければいけないと私は思います。
そんな中で、一生懸命取り組んでいただいていることには私は敬意を表しておるわけですけれども、いま一歩前へ踏み出していただいて、市民の皆さん方とともに、このまちづくりを進めていきたいということで、市長に最後に一言お言葉をいただいて、私の質問を終わらせていただきます。

副議長(多田與四朗君)

前田市長。

市長(前田 禎郎君)

いろいろご提言をありがとうございました。
集会所あるいは公民館、こういったところは、私は地域の住民の皆さん方の一番身近な密着した施設であろうと思います。それだけに一番有効、また効率的に使ってもらわなければなりません。指定管理者制度もそういうことで、先ほど説明をしたとおりでありまして、まだ皆さん方に説明の不十分な点があるのではないかなと、そんな思いがいたしております。私も時々そういうことを聞かされるわけなんですが、これからの説明を十分にしながら、集会所なり公民館なり、まだ建設をしてくれというところもありますので、そういったことも十分に踏まえながら、指定管理とそして公民館、集会所のいわゆる不十分さ、今までの整備の不十分さというのもあると思いますので、その辺のところも十分に整備をしていきたいな。
なかなか合併をいたしましてから、いろんな目的で建てられた、それぞれの地域の集会所なりがありますので、その辺の整備がなかなかまだなされていないというのが現状かと思います。十分そういうことで、住民の皆さんに理解と協力を求めながらやっていきたいなとこのように思っております。
先ほど大澤議員のおっしゃいました、やろうと思ってもなかなかできないという部分は確かにあるんです。行政改革と行政サービスというのは、何か一部裏腹の問題もありますので、その辺の難しさはあるんですけれども、やっぱり行革はこれからやっていかなければ立っていかないという問題があろうと思います。
私は、合併の一番の大きな問題というのは、やはりそういった施設をどのようにして統合し、有効に活用することができるか。それによって、いろんな経費が削減されてくるということであろうかと思います。なかなかそれを1カ所に統合するとか、廃止するとかというのは大変難しい話なんですけれども、勇気を出してやらなければならない課題であろうとこのように思っておりますので、精いっぱい努力をしていきたいと思います。皆さんのご協力をよろしくお願いを申し上げたいと思います。

副議長(多田與四朗君)

以上をもちまして、大澤正昭議員の質問が終わりました。

質問番号6番(泉岡 正昭)

副議長(多田與四朗君)

次に、18番、泉岡正昭議員の質問番号6番「広報紙に死亡者のお知らせを」「市道春日小附線の全線整備を(信号の設置について)」「県道佐倉大宇陀線の用地交渉の進捗状況について」の質問をお受けいたします。
18番、泉岡正昭議員。

18番(泉岡 正昭君)

議席番号18番、泉岡でございます。ただいま議長の許可を得ましたので、一般質問をさせていただきます。
質問番号6番、初めに、広報紙面についてお尋ねいたします。
合併後の市の広報には、お亡くなりになった市民のお知らせがなくなりました。合併前の各町村の広報紙で掲載されておりましたが、市になって掲載されないということで、市民、地域協議会の強い要望でございまして、総務委員会でも協議いたしまして、また理事者側へも要望いたしましたところ、検討いたしますとの説明でありましたが、しかし残念なことに、この点については今日まで返答はありません。どういうわけか、お尋ねいたします。
市民がお亡くなりになったことを広報で知らせてもらうことにより、周知の深い親交を図っていけます。また、当然、個人情報保護も必要でありますが、主要な交差点等で葬儀等の案内看板が出され、公然と周知されている状況を見ますと、何らかの対応はできるものではないかと思います。私は、地域のつながりが大切だと思いますので、この点についてお伺いをいたします。
次に、質問事項の二つ、市道春日小附線の全線整備、信号の設置を。
現在、アニマル進入道路について、県と市が多額の工事費を計上し、旧国道370号線から市道岩室小附線785メートル、同じく市道春日小附線445メートルの工事を進めておられますが、市道春日藤井線までの全線を拡幅しないで、途中の味座寺までの工事で終結とお聞きしますが、本当か。
本当だとすれば、何のために住宅の立ち退きまでして、市が県のアニマルパーク事業に協力しなければならないのか。私は、この道路拡幅工事に関して、市道全線の拡幅をしてこそ宇陀市にとって実りがあるものと確信するものです。
昨今、まちなみ観光見学者も増加しており、また、先日の地域活性化事業に当たりましても、城山の登山道路も予算計上されました。私は、観光開発において、道路網の整備は不可欠でありますが、北側開発の一環としても有効であると思うわけでございます。
また、この道路の開通に伴い、国道166号線と旧国道370号線の交通量が確実に増加します。これらの交差点付近に住宅があり、見通しが悪く、過去に人身事故や衝突事故が多発していることから、国道166号線と旧国道370号線との交差点に信号の設置を計画しておられるかどうかをお聞きをいたします。
第3点、県道佐倉大宇陀線は、宇陀市の幹線道路として、また市民の重要な生活道路、また通学路として利用されておりますが、未改良のこの区間は幅員が狭く、歩行者や自転車での通行に難があり、交通事故も発生しております。
ご承知のとおり、この県道の改良工事については着手されてから相当の年月が経過しておりますが、途中でストップしたまま、全く進んでいない状況であります。地元、下片岡、東平尾、大熊地区より強く要望が出ておりましたが、一向に進まず、関係機関にお聞きすると、地権者との用地交渉が難航しているとのことでございますが、用地交渉が難航したアニマルパーク関連道路が先に進捗し、県道であるこの県道の改良工事が何年たっても進まないのはなぜか。執行部局はどのように取り組んで用地交渉をしているのか、今日までの進捗状況を明確に報告をお願いいたします。
これで、第1回目の質問を終わらせていただきます。

副議長(多田與四朗君)

樋口総務部長。

総務部長(樋口 保行君)

総務部の樋口でございます。
質問番号6番、泉岡議員の、広報紙に死亡者のお知らせをについてのご質問に対し、お答えをさせていただきます。
宇陀市では現在、毎月1回、市の行政情報などを市民の方へお伝えするために広報うだを発行しております。広報うだにつきましては、より市民の目線に立った内容とするため、広報モニターを公募し、平成20年度から5名のモニターの方々にご意見をいただき、改善を要する箇所は適時工夫を凝らし、より見やすい紙面づくりに努めているところでございます。
さて、議員の言われるように、合併前では旧大宇陀町、旧榛原町では、死亡者情報等を町の広報に掲載しておりました。旧菟田野町、旧室生村につきましては、かなり以前に廃止されたという合併前の状況でございます。
亡くなられた方の情報を今の広報うだに掲載することにつきまして、確かに地域の情報という側面もあるわけでございますけれども、他方で広報紙という性質上、こうした情報を掲載することによって、昨今、多発している振り込め詐欺といった犯罪に悪用される場合や、ご遺族の方や関係者の方々に、亡くなられた方について知られたくない情報も広く一般に出てしまうという場合も考えられることなどから、ご遺族や関係者の方などに対し、どのような不利益が生じるか想像できないということで、残念ながら、現在はそういった社会状況にあると思うわけでございます。そうすれば、広報うだとしての本来の意義を失うことにもつながりかねないということが懸念されるところでございます。
また、死亡者情報等の広報紙への掲載につきましては、合併協議の事務事業調整において広報部会で協議され、こうした社会状況の背景があること、合併により発信する地域の情報としても広範囲にもなることから、亡くなられた方の情報は広報紙で提供する情報であるかどうかを協議した上で、新市では掲載しないということにされた経緯がございます。
市といたしましては、広報うだとしての意義や、市民の皆様にとって有効と安全性のある行政情報の発信、市や国において整備した個人情報保護制度の趣旨、観点をも総合的に判断いたしまして、亡くなられた方の情報を掲載することを控えており、このことは、市民の皆様にも一定のご理解を得られているものと考えているところでございまして、今後もこのように対応してまいりたいと思っているところでございます。
また、今後におきましても、掲載できる情報量に限りがある中で、市民の皆様のご意見も参考に、行政情報をわかりやすく伝えるとともに、見やすい紙面づくりを目指してまいりますので、どうかご理解をいただきますようにお願いを申し上げます。
以上でございます。

副議長(多田與四朗君)

西田土木部長。

土木部長(西田 茂君)

土木部の西田でございます。よろしくお願いいたします。
ただいま泉岡議員からご質問をいただきました市道春日小附線の全線整備と信号機の設置といたしまして、そして、県道佐倉大宇陀線の用地交渉の進捗状況ということで、2点のご質問をいただきました。
まず、市道春日小附線の全線整備と信号機の設置についてお答えをさせていただきます。
この市道春日小附線は、岩室小附線とともに、うだ・アニマルパーク関連といたしまして、またアクセス道路ということで、また地域の方々の生活道路の改善ということで、平成16年から地元の皆様方にご説明を行い、その後、地権者の方や周辺地域の住民の方のご理解をいただきまして、現在、起点であります岩室小附線との交差点から、議員もおっしゃっていただきました味座寺、お寺があるんですけれども、味座寺までの延長450メートルにつきましては、平成20年度におきまして、地方特定道路整備事業において完成いたしました。
議員がご指摘の味座寺から市道春日藤井線までの延長約250メートルほどございますが、アニマルパークの建設中には、地元の皆様方の協力をいただきながら工事用進入道路として使用させていただき、その後、補修等の整備は完了しましたが、全線整備ということにつきましては、地元住民の方々の生活道路はもとより、アニマルパークから松山地区の重要伝統的建造物群保存地区といったまちなみや、道の駅「宇陀路大宇陀」へつながる道路として、宇陀市を訪れていただきます観光客にアニマルパーク以外の魅力も知っていただける周遊道路になるものと思っております。今後は、県の関係機関とも十分な調整を図りながら検討していきたいと思っております。
また、あわせて、地元の住民の方々や地権者の同意が得られれば、整備をしていきたいとこのように考えております。
2番目といたしまして、佐倉大宇陀線の用地交渉の進捗状況についてということでご質問をいただいておりますが、この路線につきましては、宇陀市菟田野区の佐倉地内を通っております国道166号から、大宇陀地区万六地内を通っております国道370号線までの延長5200メートルの県道でございますが、この路線のうち、大宇陀地区の白鳥居地域から大宇陀区の下片岡までの約1400メートルにつきましては、県道宇陀御杖線と重複しておりまして、ご指摘の区間は下片岡地区の未改良区間約1000メートルの区間と、このように思っております。
この区間の東側、東平尾、大熊地区と、西側の白鳥居地区は、約4000メートル余りは改良工事が完了している状況であります。このために、東西両側の改良済みの区間があるわけでございますけれども、ちょうどこの中間部に当たるところは狭隘な部分が連続しており、見通しも悪いという状況であります。
この路線は、隣接の町村の通行する車も多く、朝夕の通勤時には通過交通も多く、またバス路線ともなっており、ご指摘のとおり、通学路ともなっております。中学生におきましては、自転車による通行もあると伺っております。このために、沿道の住民の方々の生活に支障を来しているような状況でございます。
また、休日の交通量は、先ほども申しました隣接の町村や、また三重県の松阪市方面から高見山を越えるような広域的な観光ルートとして、平日の約2倍の通過交通があるという形で県のほうからも伺っております。
この区間におきましては、合併前の旧大宇陀町の時代から、宇陀土木事務所や地元の自治会の方々とも協議を行い、用地交渉が行われてきました。合併後におきましても、宇陀土木事務所とも協議を行い、あわせて、地域自治会長さんや道路役員の方とも早期事業化に向けて協議を続けております。
一方、用地交渉につきましても、宇陀土木事務所と宇陀市が連携をとりながら、引き続き行っておりますが、現在としては事業化に至っていないのが現状でございます。しかし、この区間の改良工事の必要性につきましては、宇陀市といたしましても認識をしておりまして、今年度に入りましても地域の自治会並びに隣接の町村からも、この道路に対する拡幅改良工事の要望書が宇陀土木事務所に提出されております。
今後も、地元の住民の方や地権者の方のご協力をいただき、宇陀市といたしましても早期に事業化ができるように宇陀土木事務所へ要望を行っていきたいと。また、あわせて、宇陀市とともに用地交渉を行っていきたいとこのように考えております。
信号につきましてですけれども、この信号につきましても、岩室小附線と市道赤砂利野依線、これは旧の国道370号線でございますけれども、新しい交差点がこの部分にできます。こうしたことで、当初の事業計画の時点から、事業の委託先であります、また、事業の施工をいただいております宇陀土木事務所のほうから、交差点改良並びに信号機の設置につきましては、宇陀警察へ協議を行っていただいております。しかし、現在、工事が進行中ということもありまして、この協議については継続という形で行っております。
しかし、宇陀市といたしましても、今日の通行量の増加や、将来的にはアニマルパークへの来場者の増加も予想されますので、この交差点への信号の設置は必要であると思っております。こうしたことで、宇陀市といたしましては、宇陀土木事務所とともに宇陀警察や県にも相談をして、協議をして、設置ができるように要望等も行っていきたいと思っております。
以上でございます。

副議長(多田與四朗君)

18番、泉岡正昭議員。

18番(泉岡 正昭君)

ただいま広報について、担当部長より説明を受けましたが、理事者側の説明でございますが、私は多くの市民の要望でもあり、行政の一方通行で決定するわけでもないと思いますので、市民がいて行政が成り立つものでございますので、市民サービスとして、どうか今後とも前向きな検討をお願いいたしたいと思います。
また、2点目の道路についてでございますが、この路線は朝夕の通勤ラッシュ時にはかなりの車の量が通りまして、166号線へ出るには、やはりこの両交差点を通らなければいけないと。また、この信号は安全協会からも再三、申請またお願いしておるわけでございますが、何分にも行政の力が一番強いものと思いますので、ひとつ早く工事が進み、信号の設置をお願いいたしたいと思います。
なお、味座寺の全線開通につきまして、ただいま土木部長から詳細にわたりまして説明を受けまして、地元の土地の了解、また観光の開発等を掲げられておりますので、私はこれを期待いたしまして、この件につきましては、これでおさめたいと思います。
また、県道佐倉大宇陀線についてですが、やはりこれは私、大宇陀町の議長のときに、笹尾県議と行政視察のときに、県の土木部長、また大宇陀土木事務所の所長さんが来てくれまして、バイパス工事で持っていくか、拡幅工事で持っていくか、県も早急に工事に着手したいと。しかし、地権者の問題が一番頭痛でございますという返事もございましたので、ただいま部長さんが説明していただきましたとおり、地権者と十分前向きな交渉をしていただきまして、一日も早くこの道路の拡幅、またバイパス工事をお願いいたしたいと思います。
最後になりましたが、市長さんのほうから一言、この3点につきましてのご見解をひとつお願いいたしたいと思います。

副議長(多田與四朗君)

前田市長。

市長(前田 禎郎君)

3点のお話がありました。
死亡者の広報掲載の件でありますが、私も、確かに載っておった経緯もありますし、榛原町時代は載せておりました。ところが、先ほど部長の話がありましたように、合併協議の中で、今後はいろんな事情があって載せないんだということに決定をされたということで、今日まで載せていなかったという経緯がございます。
今、泉岡議員のおっしゃるように、住民の皆さん方がどういうような思いでおられるかということも十分検討しなければならないと思いますので、おっしゃるように検討してまいりたいなと思っております。
次に、先に用地交渉を申し上げますが、あそこは先ほどから担当部長の説明がありましたように、大宇陀町時代から大変、用地交渉について難航をしてきたということを私も聞いております。いずれ、県道でありますので、宇陀土木事務所のほうにも十分これを話をしながら、こういう要請があるんだということも話をしながら、市とともに用地交渉に当たっていきたいとこのように思っております。
私はいつも土木事務所、県のほうにも申し上げているんですが、用地交渉というのは大変、県の職員だけではできないんだということを県が常々言っておりますので、それは我々も後援するにはやぶさかではないんだけれども、やはり県の職員も一緒になってやってくれよと私は申し上げてきました。これからもそのつもりで、県の職員と一緒になって、用地交渉にはこれからの問題としても努めていきたいなと思っております。
信号機の問題につきましては、先ほど話がありましたように、警察署と宇陀土木事務所とのいろんな協議を重ねてきて、今まだそこに至っていないということのようでありますので、先ほどのお話のように、アニマルパークへの進入路のところでありますし、先ほどの交通量の増加の部分もありますので、できるだけ早く信号機をつけてもらうように、警察のほうにも私のほうからも折衝に当たっていきたいなとこう思っております。
以上でございます。

副議長(多田與四朗君)

以上をもちまして、泉岡正昭議員の質問が終わりました。
これより10分間休憩いたします。

午後2時28分休憩
午後2時40分再開

質問番号7番(高橋 重明)

副議長(多田與四朗君)

再開いたします。
引き続き、一般質問を続けさせていただきます。
それでは、15番、高橋重明議員の質問番号7番「宇陀市の人口減少に歯どめをかけ、自然環境・資源を生かしたまちづくりを」についての質問をお受けいたします。
15番、高橋重明議員。

15番(高橋 重明君)

議席番号15番、日本共産党の高橋重明でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
私は、質問番号7番、質問のテーマは、宇陀市の人口減少に歯どめをかけ、自然環境・資源を生かしたまちづくりをというテーマでございます。あらかじめ質問通告をしておりましたので、理事者側の明確な答弁をお願いいたします。
ご承知のとおり、平成18年1月に近隣4カ町村が合併して宇陀市が誕生しました。いわゆる平成の大合併でございます。10年前には3232の市町村数があったわけでございますが、来年3月には1760にまで減ることがいわゆる一つの区切りと、適当だという答申も出されています。さて、宇陀市も合併から3年を経過し、4年目に入りました。市民相互の交流も進み、行財政改革にも一定の成果も見られますが、残念なことは、依然として人口の減少に歯どめがかかっていないというのが実情ではないかと思います。私も大変その点が気がかりでございます。合併当時の人口は、平成18年1月1日現在、3万8626人でございました。
そこで、まず最初に、市民環境部長にお尋ねいたしますが、3年間、一定のデータをつかんでおられると思いますので、人口動態について、例えば誕生、死亡、転入、転出等について、数字をもって人口動態を回答していただきたいと思います。
けさほどの質問で、10番議員が少子化対策について質問されておられました。私は、むしろ高齢化対策ということで質問させていただくわけでございます。
旧榛原町では、昭和48年ごろから天満台、あかね台、萩乃里等で民間開発による宅地造成が行われ、人口もどんどん急速に拡大していったと思います。それから既に30年以上たっています。高齢化も進み、最近では、私の周りには空き家も目立ちます。数字を見ますと、天満台では1672戸のうち、既に172戸が空き家だということも聞いております。約1割以上が空き家になっていると思います。
そこで、2点目には健康福祉部長にお伺いいたしますが、現在、介護施設が非常に不足しているということを聞いております。待機者が入居者の倍おられるということでございます。
当時、介護保険のサービスの提供については、家庭介護から社会介護に移るんだということを言われましたけれども、現在、施設がむしろ不足しているということでございますので、今回、私の提案させていただきますことは、このだんだんふえます高齢化社会の中での空き家について、これを大いに行政が利用して、グループホーム的な施策がとれないものかどうか。
また、大きな都市部の市町村では、リバースモーゲージ制度というのを設けております。既に、二十二、三の市がやっておりますが、これは、希望者が自宅を担保にして、行政が生活費として貸し付け、死亡したら、その資産を行政が一括売却か買い取って返済するというリバースモーゲージ制度でございます。宇陀市として検討の余地はあるのかどうか、その点をお伺いしたいと思います。
改めて、グループホームについても、現在、菟田野と榛原に2カ所あると聞いておりますが、これでは圧倒的に不足しておりますので、その点についても今後の対応についてお伺いしたいと思います。
次に、先日、私のところに全く知らない方から電話がございました。どういうことかといいますと、空き農家はございませんか。老後、野菜づくりもしたいので世話してほしいと。どういうことですかということでお聞きしますと、何か、田舎暮らしという雑誌があって、そこで見たと。何か菟田野のほうに1件がそこに載っていたので紹介してほしいという依頼がございました。
こういうことを考えますと、既に地方では過疎対策として、空き農家を利用して人口の誘引を図っているということも私、見たことがございますので、そういう意味では、当宇陀市においてもそういう施策を一つリストアップしていただいたらどうか。4区の地域事務所を中心に、空き農家、空き家があれば、そこに登録をしていただいて、行政が窓口となってそういう希望者にPRするということが、また過疎化を食いとめ、人口の多少の減少を食いとめることになるのではないかということでご提案させていただきます。
以上3点について、まず第1回の質問とさせていただきます。よろしくお願いいたします。

副議長(多田與四朗君)

石本市民環境部長。

市民環境部長(石本 淳應君)

人口動態についてのお尋ねでございますので、お答えさせていただきたいと思います。
なお、データにつきましては、住民基本台帳を用いたものでございます。
そのまま、私ども市民課のほうでは、毎月月報、人口の移動表を毎月、締めでつくっておりますので、それに基づきましてお答えさせていただきたいと思います。
なお、合併時、平成18年1月1日、それと21年4月1日を比較した数値でお答えをしていきたいと思います。
まず、宇陀市全体としましては、平成18年1月1日が3万8462人でございました。平成21年4月1日では3万6376人となっております。2086人の減となり、率にしまして5.42%の減少となってございます。このうち、転入、転出といった社会的要因による減少につきましては1353人、減少率にしますと3.52%となっております。
これを各区別に見てみますと、大宇陀区のほうでは、平成18年1月1日では8626人が平成21年4月1日では8085人となって、541人の減。率で6.27%の減少となっております。そのうち、社会的要因による減少は399人であります。この減少率につきましては3.93%となっております。
次に、菟田野区では、平成18年1月1日、4782人が平成21年4月1日で4441人となり、347人の減。減少率にしますと7.25%となっております。このうち、社会的要因による減少は206人、この減少率は4.30%となっております。
次に、榛原区のほうですけれども、平成18年1月1日、1万9043人、平成21年4月1日が1万8337人、706人の減。率で3.71%の減となっております。このうち、社会的要因による減少が508人、これの減少率は2.67%となっております。
最後に、室生区のほうですが、平成18年1月1日、6005人、平成21年4月1日が5513人となり、492人の減で、率で8.19%の減少となっております。このうち、社会的要因による減少は300人、この減少率は5.0%となっております。
以上のことから、人口の減少率と社会的要因による減少率は同じ傾向にあることがうかがえると思います。
人口減少率の高い順に申しますと、室生区、菟田野区、大宇陀区、榛原区の順となっております。
次に、世帯数で見てみますと、市全体で平成18年1月1日が1万2900世帯ございました。平成21年4月1日では1万3094世帯ということで、逆に増加しております。194世帯の増となっております。これから見ますと、1世帯当たりの家族の人数は、もともと平成18年1月1日が2.98人だったのが、平成21年4月1日では2.78人となりまして、0.2人の減少となっております。このような少人数家族化の傾向は、榛原区、菟田野区、大宇陀区、室生区の順となっておるのが現状でございます。
いずれにしましても、合併前の平成6年3月31日時点が、今の宇陀市としてみますと一番多い人口でした。当時、平成6年3月31日時点では、4万3148人でございました。そして、平成21年3月31日では、先ほど申しました3万6376人ということでございますので、この16年間で6772人の市民の減少になったということで、大変減少率が高い市ではないかと思っているところでございます。これを割ってみますと、毎年420数名ずつ減少しておるというような宇陀市の現状ではないかなと思っておるところでございます。
以上、答弁とさせていただきます。

副議長(多田與四朗君)

上田健康福祉部長。

健康福祉部長(上田 順啓君)

それでは、私のほうから、高齢者対策といたしましてのリバースモーゲージ制度の検討につきましてご回答いたします。
ご承知のように、リバースモーゲージ制度とは住宅ローンの一種で、住宅を担保に老後資金を調達する方法で、住宅を取得する際、不足資金を金融機関から一括して借り入れ、毎月、一定額ずつ返済するのが普通の住宅ローンであるのに対しまして、リバースモーゲージは、既に保有している住宅を担保に、毎月一定額の融資を受けるローンで、返済はせずに、借入者の死亡時に住宅を処分して返済資金に充てるもので、いわば住宅ローンの逆住宅ローンということになります。
通常、高齢者が持ち家を担保に、年金式に融資を受ける場合に活用され、返済なしのローンということで、住宅という実物資産を資金化する手法として、高齢化社会で不可欠の金融商品と言われております。日本におきましては、昭和55年以降、信託銀行が富裕層を中心に、資産活用型融資を「老後安心信託」、「悠々自適ローン」などのネーミングで提供しておりましたが、現在は販売を停止しており、適用事例はほとんどないと言われております。
一方、自治体では、昭和56年、東京都武蔵野市におきまして、ここでは武蔵野市福祉公社ということで先駆的に取り組みが実施されました。高齢者の住宅を担保に、在宅福祉サービスの代金を融資する制度でスタートしたものの、導入して20年になりますが、86例しかないということで、リバースモーゲージ固有の長生きリスク、不動産価格下落リスク、金融変動リスクのため、とりわけバブル崩壊以降は、不動産価格リスクによりまして13年連続地価下落ということで担保物件が下がり続けているため、自治体の財政難による硬直化や信託銀行の融資リスクが高く、利用者サイドから見ても不動産価格の下落が高過ぎまして、この制度が普及していくためのネックとなっております。
さらに、相続税、所得税の問題から、相続人全員の同意が得られにくいなどから、利用件数は極めてわずかというのが現状であります。
宇陀市におきましては、不動産価格そのものが大都市と比べ物にならないほど安価であり、この制度にそぐわないものと考えております。
先ほど、議員のほうから住宅地の空き家状況につきましてのことでございますが、天満台におきましては住宅戸数が1672ありまして、そのうち、議員が指摘されましたように172、この172につきましては、すべてがすべて空き家ということではございませんでして、このデータは固定資産税を市外または県外に発送しているという方のデータでございまして、お年寄りが生活しておる住宅の税につきまして、子どもさんなりが支払いするという方もおりますので、天満台におきましては、すべてこの172が空き家となっているわけではございません。
それで、空き家の介護施設への利用ということでございますので、議員のおっしゃいますグループホームなどでこういう施設を利用してはどうかということでございますが、市内にはグループホームが榛原区と菟田野区に2カ所ございまして、今年度、市におきましては地域性を考えまして、施設のない大宇陀区と室生区におきまして、このグループホームの事業者の募集を行う予定をしております。応募がなかった場合、市内全域に広めまして募集を行う予定をしておりますので、条件が合えば、またこの制度にのっていただければと思っております。
以上でございます。

副議長(多田與四朗君)

廣長農林商工部長。

農林商工部長(廣長 俊夫君)

三つ目の、過疎化対策として空き農家、空き農地の情報を一元化し、募集してはどうかという質問に対してお答えをいたします。
全国の中山間地域や周辺農村集落において過疎化が進み、担い手不足により、遊休農地も増加し、その対策として、空き農家、空き農地を地域の資源ととらえ、所有者から売却・賃貸可能な空き農家、空き農地を登録してもらい、情報をデータベース化し、自治体のホームページなどを通じて希望者に情報を紹介する、空き農家・空き農地バンク事業が全国的に拡大しております。
宇陀市におきましても、中山間地域や周辺農村地域において、高齢化による担い手不足により、耕作放棄地が増加しており、そのため鳥獣被害、農業用水利の確保が難しいなど、農業を営むに当たり、大きな課題となっております。
そこで、耕作放棄地対策として、平成18年度、奈良県、市町村、農業委員会、農協で組織する営農連絡協議会を設立いたしまして、農業の規模拡大や農作業の受託を望んでいる方と、農地の維持管理にお困りの農家の方を登録し、情報提供を行う、担い手バンクシステムを導入し、また平成21年度、奈良県、宇陀3市村、農協が連携し、地域の担い手や農業者、新規就農者や集落営農組織からの相談に対して、さまざまな情報を収集、整理して一元化に対応できるよう、東部農林担い手支援チームを発足いたしました。
今後、農業者の意向や地域の皆様の情報、例えば、農地流動化の意向や未利用地農業施設、空き農地の情報を収集、整理し、情報を共有することにより、農業者の相談に迅速に対応するよう体制の整備を進めているところでございます。
なお、過疎化対策として、旧室生村において、空き家バンク事業に平成11年着手、地域の空き家状況、46戸に対しまして調査をし、所有者に意向調査をした結果、3戸の登録を行い、問い合わせはあったものの入居されなかったという経緯がございます。農地も同じく、先祖から引き継いだ土地、建物について、売買、貸し借りについて抵抗があり、登録件数が少なかった。また、集落としても、戸数がふえることは喜ばしいが、集落と新住民の温度差があり心配との意見もあり、事業は進まなかったと聞いております。
しかしながら、近年、宇陀市の農業に対し興味を抱き、県内外から研修に来られる若者にも、宇陀市内で農業を続けたい意向の方もおられます。このような意向の方にこたえられるよう、今年度スタートいたしました東部農林担い手支援チームの体制に、空き農家の情報についても収集、整理し、活用を行っていくよう調整を図りたいと考えております。
以上でございます。

副議長(多田與四朗君)

15番、高橋重明議員。

15番(高橋 重明君)

ただいま3部長にまたがるご回答をいただきまして、ありがとうございました。
確かに、どの議員も、皆さんもご存じのように、人口の減少は我々の心配以上に進んでいるような現状を今、回答をいただきました。そういう意味では、やはり本来、市を構成するのは5万人以上の人口で市を構成するのを、合併特例によって、今回3万8000人で市になったわけですけれども、既に宇陀近辺地域から、国の機関であります法務局、それからハローワーク、それから裁判所も縮小していますし、さらに警察機関も桜井市との合併も言われております。
そういう意味では、行政効率から言えば、もう宇陀市はどんどんそういう衰退の減耗になるのではないのかといううわさも聞きますが、私は逆に、それだからこそ危機感を持って、人口の減少に歯どめをかける施策が必要ではないかと思いまして、今回、二、三提案させていただいたわけでございます。
先ほど、人口の中で、私は年齢構成を伺いたかったわけでございますが、大体3万8000人のうち1万人が65歳以上、それから、その1万人のうちの約半分が75歳以上ということで、28%の高齢化率。これは、下がることはありません。ふえこそすれ、そういう対策は急がなければならないと考えております。まして、ひとり暮らしの独居老人は12.2%、1割以上のひとり暮らしの方がおられるということですので、行政の手厚い保護が必要ではないかと私は考えております。2番目の介護施設についても、現在、介護サービスの認定を受けている方が約1800人と聞いておりますが、むしろ介護施設がないがために、家庭での介護を余儀なくされている。そのことが今、核家族化が進んでいる中で、老老介護から認知症、いわゆる認認介護という言葉も生まれております。そういう意味では、認知症対策がますます重要になると思いますので、その点、一層の施策をお願いしたいと思います。
3点目の空き農家の問題ですが、私も不思議に思って、この機会に勉強させていただきました。早速、本屋さんへ行きましたが、近辺では売っておりませんので、インターネットで取り寄せたわけですが、確かに田舎暮らしの本という月刊誌が出ております。この中で、全国の市町村の空き家の紹介が出ております。あるところでは、役場が窓口になって本人の希望を前もって聞くと。条件を聞いて、それを探していくというようなやり方をしております。
それからもう一つは、宇陀市にとって大事なのは林業の問題がございます。
ここにも、「今注目林業で働こう」という形で特集記事が書かれておりまして、若い人が都会でのそういう非正規的な仕事から安定した職業を得る希望者がふえているという形で、林業に職種転換をしたいという方がふえているということもここに書いております。そういう意味では、今後、宇陀市の産業として林業、農業を活発化させようと思えば、全国に先駆けてそういう施策を、先手を打ってやる必要があると思います。
この中でも、先ほど廣長部長からお話がありましたように、担い手の問題がここにも書いております。奈良県でも農業の担い手を活発にしようということで、研修制度をスタートされておりますので、そういう意味では、私は宇陀市の産業は、やはり林業、農業だろうと。先般、企業誘致条例をつくっていただきましたが、なかなか企業は宇陀市には来ないと考えております。まさに現在、考えております宇陀市の場合は、新興住宅地が旧榛原町にふえて、その方がもう既に、私自身ももう30年たっております。だから若い人が住みづらくなっておりますので、そういう手だてをお願いしたいと思います。
そこで、先ほど宇陀市の基本計画の中で、約6割の人が宇陀市への愛着を感じているということで、どこの部分かといいますと、私も個人的にそうですが、山々や田園風景など、美しい自然環境があるから住みたいんだということをアンケート回答しております。そういう意味では、まさに我々は、自然環境はやはりここの地域の、宇陀の財産やと思っておりますので、それを生かしたまちづくりをしていきたいと思っております。
最後に、市長の人口減少化、歯どめをどの程度考えておられるのか。
けさほどは、少子化問題の質問があったわけですけれど、私は、まだまだ高齢者、65歳、75歳でも元気です。こういう人を生かしたまちづくりをしていただくようお願いしたいわけですが、最後に前田市長の答弁をお伺いして、私の質問を終わりたいと思います。

副議長(多田與四朗君)

前田市長。

市長(前田 禎郎君)

人口減少の要因といいますと、これはやっぱり自然減少。1年間で生まれた人数が194人と死亡した人数が444人。やっぱり、その自然減少がどんどんふえてくると。それはそのぐらいの程度で、大体200人ほどの話なんですが、社会的減少というのが先ほどの話のように大変多くなってきておりまして、ここもう10年になりますと、我々、総合計画を立てた、いわゆる人口予想にしては、もう3万人という人口になるのではないかという危惧をいたしておりまして、私も毎月、人口動態を見ておりますけれども、これまたちょっと頭の痛い話でして、どうすれば人口そのものの減少をとめられるかということで頭を痛めているところでございます。
いろんな問題、先ほど提起をされたところでありますけれども、やはり先ほどの話にありましたように、基幹産業というのはやっぱり林業と農業であろうと思います。
特に、林業そのもの自体は、外材の輸入等でだんだんと木材価格が下落してくる、あるいは採算性がとれなくなる、そういうようなことから大変危機的な状況になっているんですが、私は先日、林業の皆様方にも申し上げてきました。最近になって、中国とか中近東において木材の需要がふえてきたということが言われているところでございまして、国際的に木材の需要がふえてくる。内外からの木材の供給というものがだんだん減ってくると。こういう時期にこそ、国産材そのもの自体の供給をふやしていって、林業、いわゆる眠っているところの森林というものをよみがえらせるということが一番大事ですよという話をしてまいりました。
先ほどの話がありましたように、林業に従事をしたいという人たちも出てきておるわけでありますし、宇陀市の林業で生産、販売、加工、そういった施策というんですか、森林組合もそういうような問題に取り組んでいただいておりますので、そういった面も十分に考えていかなければならないなとこのように思っております。
人口の歯どめというのは大変難しいんですけれども、私はふやすというよりも、今の人口を何とかして守っていかなければならない。そのためには、やっぱり住みやすいまちをつくっていかなければならないというのが基本であろうかなとこのように思っておりますので、いろんな施策を考えていきたいと思います。今これで思いついて、人口がこれでもって歯どめがかかりますという思い切ったものは持っていないんですけれども、これからそういうことを十分に念頭に置きながら、いろんな施策、小さいことでも施策に取り組んでいかなければならないなとこのように思っております。
以上、答弁になったかどうか、ちょっとわかりませんけれども、そういう思いをいたしておるということでご了解をいただきたいと思います。

副議長(多田與四朗君)

以上をもちまして、高橋重明議員の質問が終わりました。

質問番号8番(竹内 幹郎)

副議長(多田與四朗君)

次に、17番、竹内幹郎議員の質問番号8番「行政改革と宇陀市の将来への施策、投資について」の質問をお受けいたします。
17番、竹内幹郎議員。

17番(竹内 幹郎君)

17番、竹内幹郎でございます。一般質問をさせていただきたいと思います。
先ほど来から、いろいろ各議員の方々から宇陀市の将来を憂い、質問がされていることと思うんですけれども、私も同じような質問になろうかと思うんですけれども、大きく、大局的な立場から質問をし、ご回答をいただきたいなと考えております。
宇陀市が平成18年1月1日に合併いたしまして、ちょうど4年目でございます。前期、中期、後期と分かれるならば、ちょうど中期という形になろうかと思います。ほぼ、いろいろな調整事項が終わり、住民の方々も宇陀市ということになれ親しんできたかなと考えております。そうした中で、非常に財政状況が悪いということの中で、いろいろ危惧されております。そしてまた、人口が減るということで問題になっておるわけでございます。
しかし、その負の話ばかりをしておると、なかなか宇陀市の将来を語れない。将来がどうしても沈んだ形の中で推移していくのではないかな。常々、私が申し上げておるように、五つ行政改革をして、その中の一つだけでも将来に対する施策、また投資をしていかなければ、宇陀市というものは非常に厳しい状態になるのではないかなと考えております。そういう視点に立って、質問をさせていただきたいと思います。
奈良県がホームページの中で、県内市町村の財政状況はなぜ悪いという冊子を公開されておられます。そして、奈良県知事は、あらゆる場所というんですか、講演の中でいろいろ宇陀市のことも語っておりますし、奈良県自身が財政状況が悪いというような話を語っておられます。平成18年度決算では、病気に例えるならば重症だというような表現をされております。宇陀市についてはですね。特に、経常収支比率は104.7%ということでございます。
先日、市民の方と話をする機会がございまして、その中で宇陀市は何でこんなに財政状況が悪いんだという話がございました。
それは、一つは合併したそのひずみというのが出ておるんですよという話をさせていただきましたけれども、やはり奈良県に対しても、そういう合併のひずみということを主張していただかないと、マイナスのイメージがしみつくのではないかなと考えております。そしてまた、内輪に向かっては、宇陀市の内部に向かっては、やはり大きな行政改革をしながら進んでいかなければならないと思います。
日本経済新聞のいろいろな指標もございます。全国の市では783の市があるそうでございます。そうした中で、収支比率は776番目ですし、いろんな数値がランクづけされておりまして、700番台でございます。イメージが悪くなれば、それだけ住民サービスが低くなるのではないかなと一般住民の方は思われるかと思います。そういうことのないように、あと5年辛抱すればよくなるんですよというような、市民の方に対する提案が必要ではないかなと思います。その点について、どのように今後、財政状況をシミュレーションされているのかということも含めてお尋ねしたいと思います。
そして、合併して4年目になるわけでございます。なかなか先ほど申しましたような施策、そしてまた投資をしていかなければならないということの中で、施策につきましては前回、3月議会のときに宇陀市のまちづくりの線引きを変えていこうではないかというようなことを申し上げました。今回は少し趣を変えまして、いろんなことを申し上げたいと思います。
マラソンが3月に毎年行われるわけでございますけれども、特色あるようなマラソンコースをつくってはどうかなということでございます。
マラソンコースをつくるということだけではなしに、ふだん散歩をするような歩道をすれば、ふだんも皆さん方に使っていただけますし、その歩行者専用道路、自転車専用道路の中には公園もあるというような態勢が一番いいのではないかな。ふだん使いながら、そうした大会に使えるというようなことでございます。
今、私がイメージしておりますのは、芳野川沿い、また宇陀川沿いに堤防道路があるわけですね。それが、私が夏場ですので、単車でいろいろ散歩したりするわけでございますが、途切れ途切れでございます。それを1周回れるようなプランも一つは必要ではないかなと思っております。
もう一つは、これは宇陀市をはぐくみ育てるということでございます。
先ほど質問の中で、教育長が私たちの宇陀市ということで、子どもたちにいろいろ宇陀市のいいところを教えているんだとおっしゃっておられました。まことにそういうことだと思います。私どももここで住み、この地で死んでいくからでございます。
そしてまた、雨が降れば同じように雨が降りますし、風が吹けば同じように風が吹くかと思います。いかに宇陀市を大事にするかということを念頭に置きまして、悪いこともいいことも住民の方々に説明しながら、理解していただきながら、いいまちづくりをしていかなければならないかなと。そしてまた、意識の誘導をしていかなければならないかなと考えております。
そしてもう1点、病院とか美榛苑も、いろいろ市内の方、職員も議員も含めて、美榛苑が悪いとか病院が悪いとかいうような話が時々聞かれます。非常に悲しいことでございまして、宇陀市に住みながらそういうことのないように、そういうことがあれば、発言する立場にございますし、職員の方でありますと、それを是正する立場にあるわけでございますので、それを率先して、やっぱり言うことは半分にして、いいことを見るような形の中でそういう話をしていただかないと、なかなか住民の方々がその理解に苦しむということでございますので、宇陀市としての指導的立場にある職員の方、また議員の方々も含めて、そういうような方向をお願いしたいと思うところでございます。
そして、もう1点は、合併のときに産業支援機構の創設ということを、一時、話があったわけでございますけれども、四角四面の話をしておってはいけないものでございますから、先ほど高橋議員の話にありましたように、宇陀市に住みたいという方が中にはおられると思います。時代が大きく変わりまして、今まででございますと、都心には高層ビルがなかったわけでございますが、今、高層ビルが建って、50階、60階、都心に乖離が始まっておるわけでございます。
そうした中での一握りの人、また高齢者の方、定年退職をされた方が田舎で住みたいということであろうかと思います。そうした方々が宇陀市に住みたいといったときに、また新しく農業を始めたい、宇陀市の農業生産法人の中で研修に来られている方もおられるそうでございます。その方々が宇陀市で住みたい、また農業をしようとしたときに、窓口がなかなかないということでございます。
先日も私のところへ来られて、そういう話があったんですけれども、相当、1カ月、2カ月探したということでございます。そんな方もおられますので、地域づくり課、地域活性化のために、地域づくり課とかちょっと名前を変えて、第三者にわかりやすいような窓口をつくって、そういうような方々を受け入れるような体制をつくってはどうかなということを考えておるところでございます。
いろいろ申し上げましたけれども、まだまだ言っていけば切りがないのでございます。ところが、やっぱり10年後、20年後、その政策に耐えられるような、そんな政策を今ここで立案しなければ、宇陀市の後半戦になるわけでございますが、そのときにそれがビジョンとして実施されない、そういう環境になろうかと思います。
人口は減る。税収は減る。そうした中で、宇陀市としても、ほかの市と一緒に競争しなければならない。その競争を総務省はあおっているわけでございますし、また奈良県も、そういう競争をさせるような形の中でおるわけでございますので、その中のリーダーである宇陀市の職員、また議員の方々が頑張っていただきたいなという思いでございます。
三つ目に、先ほどいろいろ話が出ておるんですけれども、宇陀市の住みよいまちづくりということで、そのことも含めて、いろいろ口では宇陀市のイメージを、総合計画の中でうたわれておるんですけれども、その住みよいまちづくりとは、どういうまちが住みよいまちづくりなのか。その点を行政職員の方々にとって、住みやすいまちとはどんなまちなのか。
先に住民の方々ももっともでございますけれども、それ以上に、やはり職員の方々のその思いが強ければ強いほど、いいまちになっていくのではないかなと思うところでございます。そうした中で、宇陀市で住みやすくする方法、住みたいまちとはどんなまちなのかということを聞かせていただきたいなと思っております。
そしてもう1点、宇陀市の職員の方々にとりましては、大体20%程度市外から通勤だということを聞いております。その市外に20%の方々がお住まいでございますけれども、その方々はどういう理由で市外でお住みなのか。宇陀市が嫌いなのか。それとも、やっぱり家庭的ないろんな事情で住まざるを得なかったのかどうか。地方公務員としての責務の一環ではないかなと私は常々思っておるんですけれども、そんなことも含めてご回答を願えたらなと思います。
以上、壇上からの質問とさせていただきます。よろしくお願い申し上げます。

副議長(多田與四朗君)

中尾財務部長。

財務部長(中尾 辰彦君)

ただいま竹内議員のほうから幾つかご質問をいただいたわけでございますが、その一つで経常収支比率、財政関係のご質問をいただいておりますので、その部分につきましてお答えをさせていただきたいとこのように思います。
当宇陀市の数値でございますが、経常収支比率は、平成19年度の決算ベースでは竹内議員おっしゃるとおり104.7%と、こういう率になってございます。1年前の合併当初の18年度の決算では107.0と、こういう経常収支比率の結果が出ております。若干、改善傾向ということにはなっておりますけれども、全国の他の市に比べますと相当悪い、下位に甘んじているとこういう状況でございます。
若干、分析をしてまいりますと、人件費に当たる部分、こちらのほうで33.9%。それから、市債の償還等々に当たる公債費というところで31.7%、この2項目だけで65.6%まで占めておるということでございまして、俗にある程度健全と言われている団体よりは確かに高い数値を示していると、こういうことになってございます。
これは、先ほど竹内議員のご質問の中にもございましたように、当宇陀市が合併直後であるということもございまして、各公共施設は結構ございますし、職員につきましても、旧4町村の職員を寄せ合わせた状況ということが続いておりまして、一時的に職員数が膨らんだということで、人件費に相当する経常収支比率が高いということが考えられます。
さらに、公債費におきましても、合併直前においては、旧4カ町村、喫緊の事業にかなり積極的に取り組まれたということもございました。そういうことから、起債の発行が相当膨らんでおったということもございます。ちょうど、その市債の償還、元金の到来が合併して2年、3年たってまいりまして、ちょうどこの時期に来ておるということが考えられます。
ご質問の今後の動向ということになりますけれども、要因の一つであります人件費、職員関係につきましては、行政改革の成果がかなりあらわれておりまして、着実に減少化の方向に進んでいるところでございます。
それから、もう一つの公債費に当たります経常収支比率の抑制策でございますけれども、新規の市債の発行を極力抑制しているというのは、平成19、20、21年度の当初予算の提案のところからもお示しさせていただいているとおりでございます。さらには、過去に借りました高い利率の市債を低利の市債に借りかえるとこういったことも積極的にやらせていただいておりまして、公債費の負担を軽減しようとしているところでございます。
今後、以上申し上げました対策に加えまして、より積極的な対策も必要ということもございます。先ほどからのご回答をさせていただいた中にも、行政改革の施設の統廃合といったこともございますが、今後の行政改革の中の大きな柱の一つでございます行政体系、管理体系のスリム化というのが大切かなとこのように思っております。合併のスケールメリットがまだ十分に生かされていない部分がかなりあるのではないかとこのように考えております。
当然、こういったことが進んでまいりますと、人件費を初め、各施設の維持管理経費が相当削減されていくとこのように考えております。したがいまして、そういうことによりまして、当市の経常収支比率も飛躍的に改善していくものと考えております。今後の行政改革の推進に絶大なご協力をお願いいたしまして、私の答弁とさせていただきます。

副議長(多田與四朗君)

廣長農林商工部長。

農林商工部長(廣長 俊夫君)

産業支援機構の創設及び研修生の受け入れ支援についてご回答いたします。
合併における新市まちづくり計画において重点的に取り組む5事業の一つとして、特色ある産業振興体制の充実として、産業支援機構の創設が盛り込まれております。それを受けまして、宇陀市の特色ある林業、農業、毛皮革、商工の振興を図るため、国、県及び外郭団体による産業支援体制と連携強化し、産・官・学一体となった産業支援を行うため、継続ではございますが、支援策といたしまして次の6事業を実施しております。
まず一つ目は、奈良県毛皮革協同組合連合会が実施する鹿皮新商品の新ブランド開発。
二つ目には、宇陀市特産品及び名産品の募集、認定ということで、7月8日、新たな認定審査会を予定しているところでございます。
三つ目には、奈良県東部農林振興事務所、林業研究グループ、女性林業グループ、森林組合、宇陀林業振興協議会が一体となって実施いたします間伐講習会等を実施いたします。
四つ目には、地域再生計画「観光型産地直売システム」の拠点施設の整備を支援し、市内の木材及び農産物の地産地消と加工施設を整備いたしまして、新たな地域間交流の場の確保をいたします支援を実施いたします。
五つ目には、有機農業振興協議会の活動支援。
最後になりましたが、鳥獣被害防止対策ということで、この6事業について、本年度、事業を実施していきたいと考えているところでございます。
続きまして、市内の研修生の受け入れ状況でございますが、市内には有機農業推進協議会という組織がございまして、そのホームページにおいて、有機農業を体験、勉強したい希望の研修生を本年度から受け入れていただいておりまして、現在5名の研修生が日夜、この市内で実習をされているところでございます。市といたしましても、当協議会の事業計画の支援策といたしまして、宿泊施設の提供を実施しているところでございます。
先日も、先ほど議員さんがおっしゃられたように、1人の研修生が地域の担い手といたしまして、地域の施設を借りて農業経営を営んでいると聞いております。
一方、市内には、農家宅を事務所といたしまして活動している組織では、独自の研修体制により、平成6年度から継続して農産物の生産、販売だけでなく、小学生やその家族を対象とした自然体験学習教室や実習販売、就農希望の研修生の受け入れなどの農業に関する教育現場として事業を実施されていますので、市内農林業組織と連携を図りながら、研修生の受け入れのため、市といたしましては農地のあっせん、宿泊施設のあっせん等を進めていきたいと考えております。
以上、答弁といたします。

副議長(多田與四朗君)

樋口総務部長。

総務部長(樋口 保行君)

失礼いたします。お答えをさせていただきたいと思います。
先ほどの竹内議員の市民の住みよいまちづくり、行政職員の方々にとって、住みやすいまちとはどのようなまちなのか、どんなイメージを持っておられるのか。また、市外から通勤されている方は、どんな理由で通勤されているのかお聞きしますというご質問に対しまして、お答えをさせていただきたいと思います。
なお、お答えをする中身につきましては、職員に意見を聞いたり、アンケート調査をしたわけではありませんので、あくまで私の主観ということでお答えをさせていただきたいと、こんなように思います。
まず、住みよいまちといいますと、これは住んでいる人の主観もありますし、道路や下水道といったインフラなどのハード面、また一方、福祉、環境、教育などのソフト面など、さまざまな要素で大きく変わってくるものと思うわけでございます。
つまり、住みやすさという抽象的なものをとらえるということは大変難しいことで、一般的には安心度、利便度、快適度などのさまざまな指標データをもとに、住みやすさの度合いを総合的に決められるものだろうと思います。
例えば、それは人口当たりの病院の病床数であったり、移動がしやすい交通網が整っている。また、市内にショッピングセンターがあることなどであったり、市内に緑の多い公園や住宅が多いことなどが挙げられるのかなというように思うわけでございます。
そうしますと、この住みやすいまちというのは、こういった環境が整っており、さらに最近ですと、若者の雇用のある場あるいはまたインターネットや電話などの通信機能が発達している。高齢者の方が安心して老後を過ごすことができるなどの要素が加わって、住みやすいまちという評価につながっているのかなというように思うわけでございますけれども、生活基盤のバランスがとれたまちということになるのかなと思うわけでございます。
こういった要素のバランスが悪いと、やはり逆に住みやすさという評価にはつながりにくく、安心して暮らせない、利便性が悪い、快適に暮らせない、ひいては人口が減少するといったところにつながっていくのだろうかなと思うわけでございます。
このような住みやすいまちの感覚は、宇陀市の職員であろうと、市民の皆様方であろうと、市外の方であろうと、そんなに変わりはないものと思うところでございます。ただ、私たち行政に携わる職員という観点で申し上げますと、確かに宇陀市をこのような住みやすいまちに照らしますと、そうではないかもわかりません。
また、先ほど議員申されたように、職員の市外通勤者は、病院の医療職を除きますと約2割が市外から勤められているということになりますが、宇陀市から出ていかれる方々の事情も、宇陀市の職員の場合もそうですが、結婚して市外へ移り住んだ、あるいはまた家庭の事情で市外へ住んだなどと、さまざまな事情があるわけでございます。
しかし、だからといって、何か手だてを講じていかなければならないと思うわけでございます。一般的に言われている住みやすいまちということではありますけれども、現時点において、宇陀市として、宇陀市の特性や状況に照らしますと、やはり総合計画の策定に当たり、多くの市民が思っておられる、緑豊かな自然を生かしたまちづくり、お年寄りや子どもが安心して暮らせるまちづくりを基本としたまちづくりを進めていくことが、宇陀市の皆様にとっても、また職員にとっても住みやすいまちにつながると確信をしているものでございます。
さらに、こうしたまちづくりと並行して、これからの宇陀市という観点も加えて申し上げますと、4町村が合併して一つの市となったわけですから、旧町村で培ってきたまちづくりを基礎として、市民の行政への積極的な参画と、市民と行政との協働によるまちづくりを進めるための、市民と行政の協働の醸成や市政のあり方などを踏まえ、さまざまな観点から職員が一丸となって、そして市民の皆様と一緒になって、住みやすいまちを目指していきたいと考えているところでございます。
以上でございますが、私の主観ということで、お答えになったかどうかわかりませんが、ご答弁とさせていただきます。以上でございます。

副議長(多田與四朗君)

菊岡総務部参事。

総務部参事(菊岡 千秋君)

市総合計画の人口動態も含めながら、どのようなまちづくりを目指していくのか、進めていくのかということでご質問がございました。
先ほど来から、人口動態に関してかなり意見が出てきたところでございますけれども、総合計画を樹立した段階での人口の推計ということで、平成20年から平成29年までの10年間の人口の推計を見てきたところでございますけれども、平成29年、総合計画の完成時、3万347人と、こういう推計が出されていました。
先ほど来からありましたように、やはり人口が減少していくということにつきましては、危機感を持っていろんな施策を取り組まなければならないと考えています。それと、この将来の人口推計の中の特徴を申し上げますと、やはり生産年齢と言います15歳から64歳までのそういった人口が極端に減っていきまして、高齢化ということで65歳以上の人口がふえていくというような、自治体としては、やはり自治体の勢いがなくなっていくという状況、自治体全体が高齢化していくというところは予測されてきました。
これらの人口のところに力点を置いた施策といいますと、やはり少子高齢対策を行っていく、あるいは定住促進対策を行っていく、あるいは地域の活力を再生させていくような事業を行っていこうということで、総合計画に据えてきたところでございます。
これまで、平成18年1月1日に宇陀市が合併をしてきたところでございますけれども、4年目を迎えたということで、ある種、総括的に申し上げますと、新しく誕生した宇陀市というところが、これまで3年間、どういう事情を持って行政が進められてきたかといいますと、一つには、やはり歴史ある四つの自治体が合併したと。これがあったわけですけれども、早い段階で、やはり宇陀市として一体化、一本化していきたいというのが一つでございましたし、また、あそこが、ここがというような状況ではなしに、宇陀市全体が均衡のとれた事業の推進を行っていくというのが一つでございました。
それから、二つ目でございますけれども、それぞれ四つが合併したわけですけれども、やはり財政的には潤沢ではなかったと。まして、その合併した時点が三位一体という国の構造改革の直撃を受けながら、相当の決意を持って行政改革を進めなければならない。そうでなければ、ちまたで言われます自治体が倒産するという状況が宇陀市にも訪れますよということで、早い段階でやはり財政の健全化を目指さなければならん、こういう状況でございました。
それから、三つ目には、やはり将来を見据えて市民が安心して住み続けられることができるような施策なり、あるいは計画を示す総合計画をつくらなければならないという状況がございました。それらにこの間、取り組んできたわけであります。
これら喫緊の課題に対しまして、行政においては行財政改革の実施と、それから限られた予算の重点配分ということで、創意と工夫を重ねながら、議会を初めとして市民の皆さんには、市の方針並びに考え方を示し、理解と協力をいただきながら進めてきたというところでございます。
この間、合併後4年を迎えたわけですけれども、さまざまな積み残しの課題はあると思いますけれども、一定の成果をおさめてきたということは事実であろうと考えています。また、心配しておりました合併の大きな混乱ということもなく、新市への移行がこの間、極めて順調に果たせてきたとも考えています。こういうことによりまして、新しい宇陀市としての初期の形成がかなってきたんだと考えています。
今後におけるまちづくりの基本的な考え方というところでお尋ねでございます。
この3月議会でも、前田市長のほうから施政方針で申し上げ、予算の説明も加えてきたところでございますけれども、やはり宇陀市の将来方向を示した総合計画、この施策体系に掲げた六つの柱、6点を申し上げますけれども、一つには「自然と共生した快適に暮らせるまち」、二つには「いきいきと健やかな安らぎのあるまち」、三つ目に「安全・安心でうるおいのある定住のまち」、四つ目に「一人ひとりが輝き個性・創造を育むまち」、5点目に「地域資源を活かした産業・交流振興のまち」、六つ目に「みんなで創る協働と参画のまち」。この6点を挙げながら、その体系に沿った予算配分もしてきたところでございます。
特に、これらを着実に実現させていくというのは行政の推進の使命でありますけれども、本年度は、六つの施策体系の中でも、特に安全と安心のまちづくりに力点を置きながら行政推進を図っていくということで考え方を述べてきたところであります。
それとまた、今後、協働のまちづくりというところでは、これまで行政そのものが、ある種、主導型で行政を進めてきた、そういった部分があるわけですけれども、今後は皆さんといろんな形で推進できるような協働体制を、この年次で、一度その基礎づくりをやっていきたいと考えております。
以上、お答え申し上げます。

副議長(多田與四朗君)

17番、竹内幹郎議員。

17番(竹内 幹郎君)

ご回答ありがとうございます。
行政改革につきましては、いろいろ議論をされるところでございますし、また永遠のテーマでございますので、いろいろご努力いただきたいと思います。
しかし、先ほど申しましたような全国の市では783の市があるわけでございますので、おのおのの市が真剣に行政改革に取り組み、お互い競争するような形に持っていっておりますので、特に宇陀市につきましては、収入の面におきましても、人口減少におきましても、ほかの市町村よりも3倍ぐらい多いのではないかなという話も私は聞かせてもらっております。その点を十分留意しながら、そしてまた、平成28年になりますと、合併特例が排除されますので、交付税が減るということでございますので、そういう体制も含めて、いろんな考え方をしながら真剣に取り組んでいただきたい。
今も、確かに真剣になっておられるんですけれど、なかなか数字にあらわれてこないという感じもしております。と申し上げますのは、先ほど申しましたように、皆さん一生懸命取り組んでおられるんですけれども、合併のときの財政シミュレーションを1回見てみますと、やはりもう少し人件費のほうも少ない数値でございます。そのときの担当者は、やはり真剣にそのシミュレーションをしたはずでございます。その理由も含めて、再度考え直していただきたいなということでございます。
宇陀市の総合計画の中にも、まちづくりの基本理念の中で、持続可能なまちづくりというようなこともございます。持続可能とするためにはどうすればいいのかということでございます。人口が減少するのに歯どめをかけるのも一つの政策でございますし、財政的にやはり真ん中ぐらいまで、ほかの市町村に比べたら、投資的経費をもう少しふやせるような環境が必要ではないかなと思うところでございます。そんなことも含めて、ご検討いただきたいなと思っております。
そして、先ほど、宇陀市をはぐくみ育てるという言葉に対しましては、ご回答がなかったわけでございますけれども、そういうことも含めて職員の方、また議員の方々も、私も含めて努力するように、特に管理職の方々、よろしくお願い申し上げたいと思います。
そして、市民の住みよいまちづくりということで、いろいろその環境が100点であれば、人間というのはなかなか、緑豊かな自然もよろしいですし、確かに私もそういうところで今は住んでおるわけでございますが、いい環境でございます。
しかし、一番基本になるのは、やはり住む場所がある。収入がある。そして働く場所がある。少ないけれども、働く場所がある。それが基本ではないかなと。その基本の上に立って、やはり社会環境がいいところに住みたいということであろうかなと思います。そんなことも含めて、いろいろ私どもも一生懸命に考えていきたいと思いますし、職員の方々も英知を絞って考えていただきたいなと考えております。
最後に市長の所感をいただいて、質問を終わりたいと思います。よろしくお願いいたします。

副議長(多田與四朗君)

前田市長。

市長(前田 禎郎君)

るるご提言をいただきまして、ありがとうございました。
一つは財政状況でありますが、かねがね竹内議員から、財政状況についていろんなお話がございました。
先ほどのお話の中身も、もっと合併というものを主張していったらいいじゃないか。職員数が多いとか、そういうような状況が新聞報道にもされているわけなんですが、この問題につきましても、私は始終、合併そのもの自体がこの職員数に影響しているんだということもかねがね申し上げてきました。もっとしっかり見てくださいよと。四つの町村の職員をそのまま持ってきたんだと。その中から、どういう形で行政改革をやって職員数を減らしていくのかという状況の中で、もう少し考えてもらわないと、同じような目線で見てもらっては困りますよというような話もしてきたんですが、一つはやっぱり経常収支の問題が大きな問題になってこようと思います。今やっと104.7ということなんでしょうけれども、これはやっぱり100を切らなければ、財政が硬直化するということがもう目に見えているわけであります。その中でも、やっぱり人件費と公債費の問題が大きくこれを左右しているわけでありますから、できるだけそういう問題を含めまして、経常収支比率というものを下げていかなければならない。
おかげさまで、財政状況そのもの自体は、20年度も今、決算を算出しておりますけれども、若干の黒字が出てくるという状況の中でございまして、これからも健全な財政をつくっていくためにも、そういった経常収支比率と同時に、投資的経費をどのようにそこに上げていくかという問題が、やっぱり大きな問題であろうと思います。
私は、合併効果というのは、大変大きな効果があったと思います。ただ単に経費の削減だけの話とは違いまして、国からのいわゆる交付金なり、いろんな交付税なり市債なり、こんなものは大変大きな効果が出てきたのではないかなと。これはもう、いずれこの効果というものを発表しなければならないと思いますけれども、各市町村から随分うらやましがっていただいておりまして、国の財政そのもの自体がああいう状況の中で、市町村の財政が厳しい、厳しいというものの、合併したところは大変恩恵を受けているなということをよく言われているんですけれども、確かにそういう面もあろうかと思います。
ただし、先ほどのお話がありましたように、10年の問題であります。それだけに、これから起債そのもの、交付税そのもの自体も10年たったらばたんと減るわけですから、それに備えて基金の積み立てとかそういったものをちゃんとしていかなければならない。そういうことも十分に考えながら、財政運営をやっていかなければならないなと、このように思っております。
合併のときのシミュレーション、ちょっとお話がありましたけれども、20年度は170億円程度という話。21年度は160億円。22年度は150億円。こんなシミュレーションが出されたと思っております。
確かに、私はいつも申し上げております。宇陀市のいわゆる体力そのもの自体は、約160億円から170億円までが体力なんだと。それまでの上げ下げの問題はありますけれども、それが定着化してくれば、健全な財政運営がやっていけるのではないかというような思いをいたしております。
ことしも181億円という予算を決めました。国の財政そのもの自体がああいう形で、どんどんと追加補正とか、いわゆる経済対策という形で予算が膨れますけれども、しかし、基本的ないわゆる体力というのはそんなものではないかなと、このように思っておりますので、それに見合うように、できるだけの財政運営をやらなければならないなとこのように思っております。
住みよいまち。いわゆる平成20年3月に議会の皆さん方の議決をいただきまして、総合計画をつくりました。この総合計画に沿って、毎年の施策というものを実施しているわけですが、ぶれないように、せっかく総合計画を皆さんの同意の上で、皆さんの賛同の上でつくったんですから、その事態に即応したものを考えながら、その総合計画に沿ってまちづくりというものをしていきたいなと。施策というものを講じていかなければならないなと。そこには財政という問題も、もちろんそこに入ってくるわけですから、そういったことも十分考えながら、いわゆる総合計画そのもの自体の見直しもあるだろうとは思いますけれども、基本的にはそういう方針で進めていきたいなとこのように思っているところでございます。
この前もちょっと竹内議員がおっしゃっておった職員の問題もあります。私も、そのことについては大変同感でございまして、何とかしてそういう職員だけでも、よそから入ってくる話は別にしても、職員の中で出ていくということは、できるだけ避けたいなという思いで皆さんに申し上げているところでございまして、やっぱり住みよいまちをつくるためには、職員間でもしっかり考えてくださいよということを申し上げてきているところでありますので、今後とも、その方向で進んでまいりたいなとこのように思っております。
以上です。

副議長(多田與四朗君)

以上で、竹内幹郎議員の質問が終わりました。
これより、10分間休憩いたします。

午後3時53分休憩
午後4時07分再開

質問番号9番(土井 英治)

議長(玉岡 武君)

休憩前に引き続き、会議を開きます。
次に、16番、土井英治議員の質問番号9番「室生区公営施設の今後の取り組みについて」「室生地区の民間企業開発用地の放棄地について」の質問をお受けいたします。
16番、土井英治議員。

16番(土井 英治君)

通告をしておりました質問を2問ほどいたします。
まず1問目、行政改革の一環であります室生地区にあるぬく森の郷の今後の運営とか取り組み、そしてまた不思木の森公園、そしてまたその周辺のグラウンド、オートキャンプ場とかの整備や運営について、そして市立歯科診療所の存続について。2問目に、室生地区の民間企業における開発団地の放置、または放棄地についての、わかっておるところの説明を願いたいと思います。
その前に、きょう質問をさせてもらうに当たりまして、先ほど来からも町村合併のことについていろいろ言っておられましたけれども、私も4カ町村のこの合併を踏まえて、4年たってから、宇陀市としての合併の何が、どうも閉塞感というんですかね、寂れていくような、私のムラにおきましてはそういう思いがしておったところ、5月末の全国紙の投稿の声の欄に私と同じ思いの人が投稿しておりました。これを読ませてもらって、行政改革の質問に入らせてもらおうと思います。
題名は、「町村合併を実のあるものに」ということで、愛媛県の63歳の人でございます。
全国町村会は、国が推進した平成の大合併施策について、多くの町村を半ば強制的に理念なき合併に走らせたなどとした会長名の意見書を、この3月、地方制度調査会に提出した。これは、総務省がまとめた合併の検証の内容が、実態を反映していないとして、住民が憤りを持っているからだと思う。私が住むまちもそうだが、合併で周辺部が廃れ、市中央部との地域間格差が拡大。医療や交通などの行政サービスの低下もあり、急速に疲弊している。そんな実態を見れば、合併してよかったとは言いがたい。
ただ、重要なことは、それがなぜか、これからどうすればいいかということである。行政は、住民の間の合併に対する不満に目を向けて、職員は地域の実態に目を向けるべきである。法令や規則、前例主義は、役所の常識であっても、住民には非常識であり、心に響かないのである。地方自治の目的は住民福祉の向上にある。さあ、やろうか。昼からやろうか。もう5時かとやゆされることのないような、合併が実のあるものにすべきであるという投稿の声が出ておりましたけれども、私は、これはほんまにうちの室生区がてきめん当てはまるなと思って関心しておるわけでございます。
そうした中での行政改革に関した質問をさせてもらいます。
まず1問目に、ぬく森の郷についてですけど、せんだって、臨時議会におきまして行政改革特別委員会の委員長報告が5月12日ですかね、行なわれた資料もいただいておりまして、その一番最後のページでございますけど、ここに、ぬく森の郷の入浴施設、これが平成20年度は5日から3日に変更したということで、利用客が大幅に減少が予想されたが、新たに団体客が来られ、利用客数は前年度より少し減少した程度に落ちついたということでございます。
しかし、業務内容の見直しを行い、経費の節減を図るために、やはりボイラーとか、パート職員に切りかえて人件費の抑制に努めましたと報告があるわけでございます。
これは、やはり名前のとおり、市長に尋ねますけど、これは福祉保健交流施設です。これは営利的に考えるのはいかがなものかと思うわけでございます。収入が362万円とここに書いてありますけど、それから支出が約1995万円。起債やらは抜けておると思いますけれども約2000万円。報告されておるわけでございますけど、これはやはり、室生地区の高齢者等が憩いの場としてコミュニケーションを図る場所ですよ。入浴が5日から3日になった。しまいにこれはだんだん厳しくなってきたら、もうふろを沸かすなとか1日にせいとかいうようになってくるように思うわけです。
やはり、これは室生村当時にかなりの、これからまた後にも質問しますけど、あそこに室生ダムができてから、村民がくつろぐ場所をあそこへ建設したわけです、長年かかってね。そして、当時のうちの村長に、同じするのに村長、何で温泉にしないのかと言ったら、テレビのコマーシャルやないけど、うちには予算がないんやというようなことを言っておりまして、これは温泉と違うだけで本当に利用度が少ないとこう思うわけでございます。
そうしたところでこの入浴施設を、利用が減っているさかいにといって縮小、閉鎖的なことばかり考えないで、もっとイベントを多くしたり、温泉を掘るとか何とかして利用者をふやすように、もっと行政がもっていけないのかとそう思うわけでございます。
まずは、このぬく森の郷の1件と、その周囲にある不思木の森公園とその周辺のグラウンド、体育館、野外ステージ、オートキャンプ場とあるわけでございますが、きょう私、朝から通ってきたわけですけれども、草がぼうぼうとなって、あんなものは公園とは言えません。これはおかしいと思ったから、私は議会へ来る前に子供のもりを見に行ったわけですよ。そうすると、あの広い場所、草はもう大方刈ってありました。きょうは道のほうをちょっと刈っておったけどね。やっぱり、それだけ中心部とうちらの公園とは格差がもうあるわけです、既に。
あんなぼうぼうな不思木の森公園みたいなものは、だれも来やしません。あんな草がぼうぼうと生えているようなことでは。公園みたいなものはそこらの道路と違うんやから、もっと何回も、3回も4回も草を刈って、美しい利用ができるようにしてやってくれんことには、本当にあれではだれも来ません。寂れていくような感じ、特にします。
そして、これもちょっと言いたいことがあるわけでございますが、うちの旧室生村には大きなグラウンドもあり、そしてまた体育館もあり、そしてまた広い駐車場もあるし、それにこの宇陀市に合併してからのイベント、いったら成人式とか出初め式ね、常に大宇陀ですわね。これは何で大宇陀にこだわるんでしょうかね。出初め式かって室生でできますがな、あれだけ広かったら。合併したときぐらいは、各4カ町村が合併したんやから1カ所ずつ回るように、これはもう4回、出初め式、大宇陀でやっています。それも今後どうするか、お聞かせを願いたいと思います。
そして次は、歯科診療所の存続についても、何か行革委員会でいろんな意見が出て、閉めてしまえとか何か言うておるらしいですけど、これもやはり、地元の高齢者の人たちが、やっぱり公的施設ということで安心感があるわけです。あそこには民間の歯医者もありますけど、やはり安心感があるわけです。そして大野、そしてその周辺の人も車で送り迎えが近いということで、利用者がそこそこあるわけですよ。
これは市長に言っておきますけど、医師の問題です。今ちょっとよう言わんけど、医師が立派な人、親切な人であれば、あそこは経営が成り立つわけです。病院と一緒です。それは一言、言っておきます。
そして、2問目に入りますけれども、私もはっきりしたことを余り知りませんけれど、室生口大野駅北開発事業に係る経過について、合併をしてから宇陀市としての放置あるいは放棄した土地、旧室生村から継続しておったかどうか。そして、地元とか業者とかの対策を行っているかどうかお聞きをしたいわけでございます。
これは、平成1年に協議計画書が業者から村へ出されまして、35.6ヘクタール、562戸の3000人の用地を造成するということでございました。そして、平成2年に買収に入りまして、その買収された、いろいろあるらしいですが、大体が約1割保留されたということでございまして、その辺がどうなっておるのか、わかる範囲でよろしいけど。固定資産税とかその辺はどうなっておるのかなと心配するわけでございますけれども。水の確保とかバブルの崩壊で、事業を平成11年に見直したということになっております。それを業者が村に来て地元説明もしたということでございまして、平成17年12月26日に事業廃止に伴う事前協議の取り下げということで報告があったということでございます。このへんで詳しくわかっておったら聞きたいと思います。今後、この業者の目的、計画はどうするのかということをお聞きしたいと思います。
まず、1問目、以上でございます。

議長(玉岡 武君)

上田健康福祉部長。

健康福祉部長(上田 順啓君)

室生区におけます公共施設には、合併以前の室生リーピング計画として、ぬく森の郷や不思木の森公園と、その周辺にありますグラウンド、オートキャンプ場などを中心に、地域の活性を図るために整備してきた経緯がございます。
今後、この施設の運営方針についてのお尋ねであろうかと存じます。前段、行政改革の考え方、続いて担当部から、今後の取り組みを回答いたします。
平成18年の合併に伴い、自主性と個性ある多様な行政施策を展開する必要に迫られ、宇陀市といたしましては、サービス水準の確保はもとより、厳しい財政状況の中、簡素で効率的な行政運営が求められてまいりました。
中でも、特に行政改革は重要課題として旧4町村でも取り組んできましたが、合併後、市の財政状況は今日まで極めて苦しいものがあり、将来に安定した財政基盤の構築と新しい社会への的確な対応は必要不可欠であります。今日まで培ってまいりました地域の歴史や文化をより一層慈しみ、反映させるためにも、行政の抜本的な経営改善が求められ、これから課題の解決と一層の進展を図るために、宇陀市行政改革大綱が策定されたものであります。
とりわけ、公共施設の管理運営に当たりましては、同種の施設が市内には数多く点在し、現在、利用状況の把握を行っているところでありますが、極端に利用頻度の少ない施設にありましては、経営改善の観点から、地域の意見を参考に、閉鎖の方向で検討を進めてまいる所存であります。
ちなみに、室生区におけます施設のうち、健民グラウンド周辺の各施設の利用状況は次のとおりでございます。
平成20年度の年間利用申請件数をご報告申し上げます。健民グラウンド281件、トレーニングセンター114件、オートキャンプ場25件、ぬく森の郷359件、喫茶につきましては1803件でございます。野外ステージ、テニス場につきましてはございませんでした。
続いて、ぬく森の郷の整備と今後の運営方針についてお答えいたします。
ここは、平成20年の4月に効率的な運営体制を目指し、市内4カ所にあります保健センターの事務所を2カ所に統合し、ここに榛原と室生の職員を集約いたしました。しかし、従来の健診業務につきましては、住民サービスの低下を招かないように各区の保健センターにおいて実施することといたしております。
また、ぬく森の郷には浴場や喫茶室がございます。地域の方々の憩いの場としてご利用できる施設が設けられ、開館以来、福祉交流センターとしての役割を果たしてまいりましたが、経済情勢の悪化や類似施設の増加などにより、利用状況は年々減少傾向にあります。喫茶、浴場に関する維持管理費は非常に苦しい状況にあります。
このような状況の中、これまで外部委託しておりました浴場のボイラー運転につきましては、直営に切りかえるとともに、喫茶業務につきましても臨時職員による運営に変更するとともに、経費の削減を図りました。浴場と喫茶につきましては、利用者の多い木・金・土曜日の3日間の営業といたしまして、浴場につきましては午後7時まで延長して、夜間の利用者への便宜を図らせていただいております。
このような状況の中、浴場と喫茶の運営につきましては、行政改革の一環として抜本的な見直しを行うこととされており、今日まで、いろいろな協議と検討がなされてまいりました。今後、このような検討課題につきましては、ぬく森の郷運営協議会に諮り、運営の健全化と利用者の便宜を図れるように検討していきたいと考えております。
続いて、歯科診療所のことにつきまして、ご回答申し上げます。
室生区大野に設置しております宇陀市歯科診療所につきましては、旧室生村において、昭和60年に関西電力の施設を旧室生村唯一の歯科診療所として開設され、医大より医師を招聘し、今日まで、地域住民の貴重な歯科診療機関として診療を行ってまいりました。
しかしながら、今日における歯科診療所の置かれる状況は、過疎化の進行及び平成6年に、近隣に新しく民間歯科医院の開設等による患者数の減少と、平成18年の診療報酬の見直しによりまして、経営は非常に苦しい状況にあります。
このような状況の中、診療所におきましては医療スタッフの削減を行うとともに、平成16年より着任されました女医さんの熱心な診療姿勢によりまして、室生区という区域の、交通の利便が悪い地域を考えまして、在宅訪問歯科診療という新しい診療制度を平成20年度より実施することにより、一般開業医院では対応の手薄な分野を担うという重要な役割を果たしてまいりました。このような努力により、平成20年度決算においては、前年度と比較して、診療報酬額が約350万円増となり、単年度におきましても黒字となりました。しかしながら、毎年、繰入金として700万円前後を歳入で計上しておりましたが、その歯科診療事業基金も平成21年度で枯渇し、平成22年度以降、繰り入れができなくなることになるとともに、施設の老朽化により、今後、多額の修繕費用もかかることが懸念されます。
このような状況下、歯科診療所の存続につきましては、行政改革推進本部においても幾度となく論議され、赤字が出るような状況が発生すれば、廃止をも含め検討していくと位置づけられております。今後、施設の老朽化に伴う維持費用の発生や、行政改革推進本部の指摘するような状況になれば、歯科診療所の存続を決定する必要に迫られると考えております。
以上でございます。

議長(玉岡 武君)

太田都市整備部長。

都市整備部長(太田 政幸君)

それでは、都市整備部のほうから、不思木の森公園についてお答えいたします。
この公園につきましては、室生赤目青山国定公園及び室生ダム湖畔に隣接する丘陵地を、室生ダム整備事業の一環で、子どもからお年寄りまで楽しめる空間として公園ゾーン、遊歩道ゾーン、花壇ゾーンごとにゾーニングを行い、子どもは遊び、一般は憩い、老人は生きがいというように、それぞれの目的に応じて各世代が憩うことができる、また都市住民との交流のできる場を基本理念にいたしまして、平成4年8月に一部開園をいたしました。公園面積3300平方メートル、総事業費9億9200万円でございます。
園の斜面には、子どもたちに夢とロマンを与えながら、スリルと冒険を楽しむ大型複合遊具、森のつり橋、森の空中回廊及び長さ83メートル、高低差15メートルの森のローラースライダーが設置されております。特に、森のスライダーにおきましては子どもたちに人気があるようで、市内外の多くの子どもたちに利用されております。また、遊歩道を散策し、頂上付近に参りますと、見晴らし台、休憩所や大人が利用できる健康遊具等が設置されておりまして、大人も子どもも楽しんでいただける遊具が数多く設置されております。
遊具の安全確保のため、日常の点検として、課員による目視点検以外に、平成15年に専門家によります精密検査を行い、木製遊具の指摘部分についての柱等の補強、補修、修繕工事を完了しております。また、平成19年度におきましても、専門業者によります遊具の安全点検を実施した結果、構造部分が木製の遊具については一部腐食等がございまして、危険な状態にあります。木製遊具の森の空中回廊は、現在、閉鎖しておりますが、さきの平成20年度、国の第2次補正、地域活性化・生活対策臨時交付金事業によりまして修繕を行い、利用者に安全で安心な遊具として提供していく予定をしております。
また、遊具以外の一般的な管理につきましては、室生花き花木研究会に開園当時から委託を行い、公園内の除草、剪定、花の苗、苗木の植栽、施肥、害虫防除等を行っていただいております。議員ご指摘の草刈りにつきましては、早々に予定をしていただいておりますので、よろしくお願いいたします。
また、春には北側斜面に芝桜が咲き、訪れる方々の目を奪っております。
当地域は、室生ダムの周辺整備事業区域として、各公共施設の整備された区域でありますので、各世代の市民を初め市内外の住民も利用し、人々の交流地点となっているため、利用者に親しまれる公園として、公園内事故ゼロと美化管理に努めてまいりたいと考えております。
以上でございます。

議長(玉岡 武君)

太田都市整備部長。

都市整備部長(太田 政幸君)

それでは、室生地区の民間企業開発用地の放棄地について、(1)(2)につきましてご回答させていただきます。
まず、(1)室生区大野駅北開発事業に係る経緯について、今後の業者の目的、計画はについて回答させていただきます。
本開発につきましては、平成元年10月に、近鉄室生口大野駅北側の上出・下出・古大野地区におきまして、開発事業者が計画、面積といたしまして35.6ヘクタール、計画戸数562戸の住宅開発を計画いたしました。
室生村地域開発指導要綱に基づきまして、当時の室生村に事前協議書が提出され、その後、事業用地の買収に着手、地元同意を得て、平成3年4月には村議会の同意を得、事業の推進をしてまいりました。
その後、平成5年のバブル崩壊もあり事業の実施が危惧され、平成7年7月、当時、事業者は事業規模の見直しを行うとともに新たな事業者を加え、再度、事業推進の意思を表示いたしました。計画面積29.3ヘクタール、計画戸数604戸に事業変更し、地元議会、関係部局と協議を重ねるなど事業推進に取り組み、平成11年2月には開発の事前協議が終了し、本格的に本事業を推進する運びとなりました。
しかし、平成11年8月、当事業者より、未買収地があり事業計画の見通しが立たないとの理由で、開発計画の凍結の申し込みがございました。平成17年12月26日付で事業の採算がとれない、また今後はマンション分譲に専念する会社の方向転換によりまして、事業の凍結延長を行うため、事前協議書の取り下げの申し出が提出されました。旧室生村におきまして受理され、行政上の手続は終了しております。したがいまして、今後、事業を展開する場合は、新たに事前協議等の手続を行うこととなります。
今後の計画につきましては、当事業者に確認を行ったところ、現時点では計画の凍結延長中であり、社会動向を見据えていきたいとの回答でございました。
以上でございます。
続きまして、(2)合併をしてから、宇陀市として、この放棄地について地元業者等との対応、対策を行っているか、ということでございます。回答させていただきます。
本事業は、先ほども申し上げましたとおり、合併以前の平成17年12月26日付で、事業の採算性と今後の会社の方針転換によりまして事業凍結に伴い、事前協議書の取り下げ申請が提出され、行政上の手続は終了したものとして取り扱いされたものでございます。
地元、開発事業者等との対応、対策につきましては、具体的な交渉は行っておりません。現在、この地域では、事業者は4.8ヘクタールの土地を所有しており、その土地の維持管理につきましては、地元自治会に草刈り等の費用を支払い、緊急連絡体制も地元と事業者の間で構築されていると聞いております。担当者も年2回、現地を確認するなどの対応をしているという状況でございます。
企業といたしましても、土地保有のコストを認識しながらも、なかなかその有効な解決策を見出すことができない状況にあると推測されます。しかし、本土地が長期間放置されることによりまして、土地が荒廃し、有害鳥獣のすみかや災害発生の可能性もあることから、本地区の景観保全及び防災面に配慮した取り組みが必要と考えております。
以上、回答とさせていただきます。

議長(玉岡 武君)

16番、土井英治議員。

16番(土井 英治君)

ぬく森の郷のほうでございますけれども、その返答が、わずかな2000万円足らずがだんだん厳しくなるということでございますけれども、そのような、やはり高齢者が集う入浴つきのあの場所を、もっと利用者がふえるように、やはり交通の便も悪いこともあって利用者が少なくなっておるわけでございますが、やはりあれだけの立派な建物も建っておるわけでございまして、何遍も言うけれども、営利目的ではないと思います。これは後から市長に聞きますけどね。とりあえずもっと利用者が多くなることを考えな、もう何でもかんでも行政改革で、あかんさかい減らそう、減額しようという、そういうことでは、何をしても寂れていくばかりですよ、これはね。
やっぱり、もうちょっとイベントを、いろいろな高齢者の方がカラオケとか踊りとかいろいろなものを催せば、もっと利用度がふえるわけですよ。おふろも入るわけですよ。それをしなくて、何かもうあかん、これはあかんと下げていくばかりでは発展がないわけであります。
それから、先ほどの公園のことも、公園の周辺も、物すごい草や。部長、見てた。あんなんは、榛原は美しくても、あそこは子どもは行けやしません、公園やから。年に何回もやっぱり草を刈って、だれでも入れるようにせな。オートキャンプ場、あれかてもう草まみれです。それで、テニスコートを見たら、もうテニスコートの中から草が生えていますやないの。もっとちゃんとしたってくれな、何でも行政改革、行政改革ではやっぱりだめですよ。
もっとイベントだとか、あそこへ持ってくるように利用度を高めてもらわな、出初め式かて大宇陀ばかり。そして成人式も大宇陀のあそこばかり。室生にも振興センターもあるし、菟田野町にも立派なのがあります、庁舎の横にも。やっぱり、そういうところを分けて、こういう合併のまなしの間はそういうようにせんことには、1カ所へ固めるのはおかしいのではないかと思います。
それは、入らんものは仕方ないですが。大きな入らんものは榛原の体育館でも、それは結構ですけど、そういうようなこともよく考えて、閉塞感のないように、いろいろな催し物を開催をしてやってもらわんことには。
歯科診療所も、やはりこれは公的な施設は高齢者は安心しますのでね。やはり残してほしいという声が多いんですよ。少々の赤字もヘチマもそんなもの、これもやっぱり地域の発展ですよ、これは。何もかも閉鎖してもたら何もないようになってしまうし。
それから、ぬく森の郷の職員は何人ほどおるのかな。行政から何人ほどおるのかお聞かせ願いたいのと、それから次に、開発の問題ですけど、もう20年ほど前からになるわけでございまして、農地、山林が茂って、イノシシやシカのねぐらになっておるわけです。
あの近辺が、野畑を荒らされて難儀をしているということでございますので、特とこれを何とか業者のほうに言っていただいて、そんな景気がよくなるまで何もできないと、それは民間企業はそう言うと思いますけれども、これは乾燥時期に入ったら怖いですよ。あの地域は、下は旧165号線、そして上は五ケ谷線といって細い市道が通っておるわけで、その間に家があるわけですよ。あれが、もし乾燥時に火でもつけば大惨事になるわけでございますので、その辺は、やはり市としても把握しておいてもらわんことには、厳しく業者に言っていただかんことにはいけないのではないかと思います。
それから、何か契約が1割残されておられる、その売り主さんがたくさんおるということでございます。これは、どうなっておるんかね、この税金のほうは。固定資産税やけど、山林、農地やからそんなに高いことはないと思いますけど、1割残されておるわけです。1割残されたら登記のほうはどうなっておるのか、その辺もちょっとわかれば教えていただきたいと思います。
以上。

議長(玉岡 武君)

太田都市整備部長。

都市整備部長(太田 政幸君)

固定資産の件について、お答えさせていただきたいと思います。
事業者のほうに確認をさせていただきましたところ、事業地内約8割ほどについては、お話のほう一応できておるということでございますが、そのうち農地に係る部分につきましては、農地法の5条という関係、転用と地目変更という関係がございますが、その辺につきましても、本開発協議書が現在では出ておりませんので、その関係上、森林法も含めまして本申請は行っていないということで、農地の関係につきましては仮登記という状態で現在、置いてあるようでございます。これにつきましては、登記上は所有権移転はできませんので、もとの所有者の名義となっております。
以上でございます。

議長(玉岡 武君)

上田健康福祉部長。

健康福祉部長(上田 順啓君)

議員お尋ねの、ぬく森の郷の職員につきましては、正職員が10名、それと臨時職員につきましては2名、合計12名ということになります。
以上です。

議長(玉岡 武君)

16番、土井英治議員。

16番(土井 英治君)

その職員の中に、町立病院でおった医者が職員でおるということを聞いていますが、本当ですか。

議長(玉岡 武君)

上田健康福祉部長。

健康福祉部長(上田 順啓君)

議員おっしゃいますように、医者が1名、勤務しております。

議長(玉岡 武君)

16番、土井英治議員。

16番(土井 英治君)

その医師は、医師の仕事をそこでしておるんですか。恐らくしていないと思いますけど。

議長(玉岡 武君)

上田健康福祉部長。

健康福祉部長(上田 順啓君)

保健センターの業務の健診業務の中で、医師は住民の方の健康相談などに対応しているという状況でございます。

議長(玉岡 武君)

16番、土井英治議員。

16番(土井 英治君)

行政にはそういう説明をしても、それはしてないことはしてないと思いますけどね。私の聞くところによりますと、町立病院ではもう何も言うことをきかないと。持ちがねをしておるという者をこのぬく森の郷へ持ってきて、経営の成り立たん、閉めよとか厳しい制約を言われるようなところへ持ってきて、これは報酬なんかは聞かれへんのかな。それはいいかげんな医者であるから、いいかげんな報酬をこのぬく森の郷から予算を組んでおることだろうと思うけれども、それはずっとこれからそういうようにするのか、ちょっとお聞きしたいと思います。

議長(玉岡 武君)

上田健康福祉部長。

健康福祉部長(上田 順啓君)

保健センターの健診業務の中におきましては、やっぱり保健師だけでは対応できないこともございますので、私といたしましては、医者が勤務してもらっていたら、その辺の活用をしていきたいとこういうように考えております。

議長(玉岡 武君)

16番、土井英治議員。

16番(土井 英治君)

聞くところによると、一部屋あてがってもらって、そこから出てこないというようなことも聞いておるわけでございますけれども、それはそれでよく市長、考えていただいて、やっぱりこういう経費がかかってやりにくいというようなところは、そういうものは特にちょっとおかしいのではないかと思うわけでございます。
それから、イベント。成人式とか出初め式というのは、その答えをちょっと聞かせてほしいけれども。

議長(玉岡 武君)

もう総括で市長に答弁を求めますか。
それでは、前田市長、総括で答弁。
前田市長。

市長(前田 禎郎君)

まず、申し上げておきますけれども、格差の生じないように、私はもう合併当時から、そのことだけは念頭に置きながら進めてきました。決して、そういうようなことは念頭にはありません。そのことだけは申し上げておきたいと思います。これからも、そういうつもりで進めていきたいなとこう思っております。
今いろいろと施設の問題の話がありました。ちょっと話を聞きましたら、健民運動場、トレーニングセンター、オートキャンプ場、ぬく森の郷、それから喫茶、屋外ステージ、テニス場。確かに、よく使われているところもありますし、全然使われていないところもあります。
私は、この前にちょっと見せていただきました。あそこのオートキャンプ場というのはどういうものなのかなと。あの計画の中で、私は必要なときはやっぱり見直すということも大事なことだろうと思います。室生村のときに計画をされて、そしてそれ以後ずっとどういうような形で使われてきたのか、その辺の検証もしなければなりませんし、宇陀市になってから減ったという話ではないのではないのかなと。そういうことも十分に検証しながら、計画そのもの自体もやっぱり見直していくということも、これから大事なことであろうとこのように思っております。そういうことは行政改革も含めての話なんですが、これからそういう話を進めていかなければならないなとこう思っております。
ぬく森の郷のいろいろな話が出ました。私は、おっしゃるとおりだと思います。ただ単に、いわゆる営業というような営利目的ではない。これはもうはじめから私もわかっておりますし、住民の皆さんのいやしの場、憩いの場であるということもわかっております。
ただ、いろいろと行革の中での話を聞きますと、おふろも1人か2人しか入らないようなことでも沸かしていかなければならない。それでいいのかなという、そういう面での話がやっぱり出てまいりまして、行革の中で検討をされてきたということもあります。そういうことで、ぬく森の郷も私は大事なことだろうと思います。あそこに保健センターも持っていきましたので、先ほどのお医者さんの話もあったんですが、保健センターの医師としてあそこへ置いてあるというような状況でございます。
同時に、今のイベントの話なんですが、おっしゃるとおりです。出初め式の話は、消防団に聞いてみなければわかりませんけれども、大宇陀にドームがありますので、雨の問題も心配されて、あそこで行なわれるようになってきたのかなという感じです。
おっしゃるように、私も本当はいろんなイベントは持ち回りでやったほうがいいのではないかなということを申し上げてきましたけれども、そういう消防団の意向もあると思いますので、この辺は団体がやっている問題ですから、もう少し相談をしていかなければなりませんし、先ほどもう一つおっしゃっておられました成人式の話なんですが、あれも本当は文化センターという立派な施設がありますので、きれいな着物を着てこられるので、あそこが一番適当かなということで、あそこへ持っていっておるという状況でございます。
いろんなイベントは、やっぱりそういう持ち回りというようなことも、持ち回りというとおかしいけれども、それぞれのところで考えていったほうが、これは確かにいいとこのように思っております。
ただ一つ問題は、何でも行政がこれからやっていかなければならないのかという問題ではないと思います。それぞれの地域の皆さん方がどういうようにして施設を利用していくかということを、やっぱりそれぞれ知恵を働かせてもらって、考えていかなければならない問題ではないだろうかなと思います。行政がこれをやりますから、どうしましょうとかいうような話ではないので、それぞれの地域の皆さんが、あそこをどのようにして使っていったら、どういうようにしたらいいだろうと。室生村時代からもそうやって使ってこられたんだろうと思っておりますので、そういう地域の皆さんの自発的なことも考えていっていただきたいなと、こういう願いです。
ただ、室生区というのは、私は何遍もいろいろなところへ行っておりますし、地域の皆さんが自発的ないろんな行事を展開をされているということはよく存じております。いろんな地域で、田口であるとか、いろんなところで、例えば上田さんのところの向渕でも、毎年、地域の皆さんが子どもたちと一緒に寄って、いろんな行事を展開しておられる。笠間でもそうでありましょうし、いろんなことをやっておられます。
健民グラウンドも、時々あそこへ寄せていただきました。あそこは体育のもちろんそういう競技の問題もありましょうし、また夏祭りもあそこでやっておられました。私は何回か行かせていただいたんです。ああいうことでも利用をしていただくとか、あのステージはもう私は必要ないかなと思っています。

議長(玉岡 武君)

前田市長、先に時間の延長をしますので。
本日、会議時間は、会議規則第9条第2項の規定によりまして、30分間延長し、5時30分までといたします。
継続してください。

市長(前田 禎郎君)

そういうことで、結構、室生区民の皆さん方は、そういう自発的な行事を展開されていると思います。私たちも、できるだけそれにサポートしていくというのが私たちの仕事であろうかなと思っておりますので、これからもそういうことを十分に配慮しながら進めていきたいなとこう思っております。

議長(玉岡 武君)

16番、土井英治議員。

16番(土井 英治君)

それでは、最後に要望というか、お願いというんですか。
やはり、室生村が室生ダムができてから、あそこへ健民グラウンド、県、国の払い下げを受けて、健民グラウンドからいろんな施設を、室生村の住民があそこへこぞって集まる場所を一生懸命、何十年とかけてこしらえたわけですよ。それをね、車で通ると草まみれであると。だれも人が寄りつかないような引き継ぎではぐあいが悪いわけです。宇陀市となったら、やっぱり市となって合併してよかったなと言えるように、草刈りぐらいは美しくしてもらって、市もふんだんに利用するようにしてですよ。とりあえずもっと美しくして、だれかが集まるようにしてください。もうそれ以上は言いませんけど。何か寂れてしまって。榛原のごみだけ持ってくるようにせんと、やっぱり美しくしてもらわな。悪いごみだけおまえところで燃やせと持ってきて、それはやっぱり。もっとあの公園を美しく、榛原の子供のもりは見たら美しくしてありますがな、あんな広いところを。うちのほうは草ぼうぼうやけど。その辺をよくわきまえて、行政の人たちもそんな草刈りの金ぐらいは使ってもらわな、何ぼ行政改革でも。やっぱり美しい施設は美しく守ってほしいと、かように思います。
以上でございます。ありがとうございました。

議長(玉岡 武君)

答弁はよろしいか。

16番(土井 英治君)

よろしい。

議長(玉岡 武君)

土井英治議員の質問が終わりました。

散会

議長(玉岡 武君)

ここで、大澤議員より、1番「行政改革における公共施設等の統廃合、運営のあり方について」の中の発言に対して、議事録訂正の発言を許可するように申し出ておられますので、許可いたします。
6番、大澤正昭議員。

6番(大澤 正昭君)

失礼をいたします。
私、演壇のところで一般質問をさせていただいたわけなんですけれども、一番最終章のところで、これで、演壇での答弁を終わりますというように申し上げたらしいので、これで質問を終わりますということに修正をお願いしたい。よろしくお願いいたします。

議長(玉岡 武君)

訂正いたします。
お諮りいたします。
一般質問の途中でありますが、残り4名の方からの質問が予定されており、本日中に終了できない見込みであるため、本日の会議はこれで延会したいと思いますが、ご異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

議長(玉岡 武君)

異議なしと認めます。
よって、本日は、これで延会することに決しました。
次の本会議は、6月23日火曜日、午前10時から再開をいたします。
本日は、これで延会といたします。
大変ご苦労さまでございました。

閉会(散会午後4時59分)