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宇陀の林業について
宇陀の林業では
戦後、高度経済成長期に植栽されたスギやヒノキが成長し、利用可能な時期を迎えています。
国内の木材自給率も上昇を続け、森林を循環的に利用していく時代に入りました。
⼀方で、林業の低迷や、森林所有者の世代交代、所有者不明や境界線不明確などにより、森林が適切に管理されていない事態が生じています。
森林を無造作に放置することは、災害防⽌や地球温暖化の抑制といった、森林による環境保全機能に支障をきたすことにも繋がります。
宇陀市では、林業経営者と市町村を中⼼に、適切に管理されていない森林の経営管理を確保すること、林業の成長・産業化の両立を図っています。
また、宇陀は吉野地域に隣接していることから、吉野林業にならい密植・多間伐な育林方法により節が少なく年輪幅が均⼀で細かく良質な木材が揃っています。
小規模集約性型の林業なので間伐などの手入れが丁寧に行われています。
林業の流れ
林業は木を育て、管理・収穫しながら森を守る仕事です。
植え付けから始まり、50~60年ほど下刈りや除伐・枝打ちなどの管理を行い、木が十分に育ったら収穫しまた新しく木を植えます。
林業の役割
宇陀の木材を生産し使用することで、森を整備する機会が増え、森が美しく整います。
森が整っていると水が綺麗になり、野生動物などの自然環境が守られます。
林業を行うことは、自然を守ることに繋がっているのです。
木材を生産するだけではなく、土砂崩れなどの自然災害を防いだり、野生動物の生息場所、また二酸化炭素を吸収し地球温暖化を防ぐ上でも大きな役割をはたしています。
これらの森林の役割は、私たちが安心安全に生活する上でとても大切なため、森林を適切に管理し、維持し続ける必要があります。
宇陀の森林をおとずれる
龍鎮渓谷(りゅうちんけいこく)
室生湖に注ぐ清流で「やまとの水」に選定されている山深い渓谷です。拝殿のすぐ川上にある龍鎮の滝は、小さいながらも綺麗な水が注ぐ淵が濃い緑色でとても良い景観です。
龍王ヶ渕(りゅうおうがぶち)
大和富士「額井岳」の山腹、標高530mの山中に頂から流れる小川の水や湧水を自然に貯めた神秘的な池です。古くから貴重な水源、信仰の地として大切に守られてきた池であり、風が無いと鏡のようになった水面に周囲の山を映す景色は絶景です。奥へ進むと堀越神社があり、豊玉姫命(とよたまひめのみこと)が祀られています。
唐戸峠(からととうげ)
榛原から曽爾・御杖へと抜ける伊勢本街道の宿波町・高井からは、室生古道が分岐します。
室生古道は榛原赤埴の佛隆寺から唐戸峠を経て室生寺へ向かいますが、現在では唐戸峠付近を通る林道が開通しています。この林道からは、榛原赤埴の棚田や周辺の山々が一望できます。